JP2000074128A - 防振装置及び防振装置の製造方法 - Google Patents

防振装置及び防振装置の製造方法

Info

Publication number
JP2000074128A
JP2000074128A JP24561998A JP24561998A JP2000074128A JP 2000074128 A JP2000074128 A JP 2000074128A JP 24561998 A JP24561998 A JP 24561998A JP 24561998 A JP24561998 A JP 24561998A JP 2000074128 A JP2000074128 A JP 2000074128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid chamber
chamber
vibration
partition
elastic body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24561998A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Someya
勝己 染谷
Hiroshi Kojima
宏 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP24561998A priority Critical patent/JP2000074128A/ja
Publication of JP2000074128A publication Critical patent/JP2000074128A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • B29C45/14467Joining articles or parts of a single article
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1734Nozzles therefor
    • B29C45/1735Nozzles for introducing the fluid through the mould gate, e.g. incorporated in the injection nozzle

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 隔壁部材における高い寸法精度が要求される
部分の薄肉化を可能にすると共に、薄肉化による隔壁部
材の強度低下を抑制する。 【解決手段】 防振装置40内に配置された隔壁部材5
0は液室49を主液室51と副液室52とに区画すると
共に、制限通路65により主液室51と副液室52とを
連通させている。隔壁部材50は円板状のメンブランゴ
ム55及びリング状の隔壁外周部54により構成されて
いる。隔壁外周部54は、金型への樹脂の射出成形によ
り形成されており、隔壁外周部54の内部には、液室4
9の内周面へ密着する外周面にそってチューブ状の中空
室66が形成されている。中空室66は隔壁外周部54
の外周面に沿った部分を薄肉化し、これにより、隔壁外
周部54の外径寸法精度が樹脂凝固時のひけにより低下
することを防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
エンジンからの振動の伝達を抑制する場合等に適用され
る防振装置及び、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に適用される防振装置としては、例
えば、振動発生部となる車両のエンジンと振動受部とな
る車体との間にエンジンマウントとしての防振装置を配
設し、この防振装置によりエンジンが発生する振動を吸
収するものが知られている。
【0003】図10には上記のような防振装置の構造の
一例が示されている。この防振装置10は、上部側に図
示しないエンジンに連結するための取付用ねじ11が取
付用金具12の中央部から突出し、これらを第1の取付
部材としている。また下部側には蓋部材13の中央部に
図示しない車体へ連結して固着するため取付用ねじ14
が突出し、さらにこの蓋部材13の周囲にはつば部13
Aが形成されており、このつば部13Aには外筒15が
取り付けられ、これらを第2の取付部材としている。こ
れらの第1の取付部材と第2の取付部材とは弾性体16
により連結されており、防振装置10には弾性体16の
変形により容積が変化する液室17が設けられている。
この液室17の内部には円板状の隔壁部材18が配置さ
れており、隔壁部材18は、その外周面を液室17の内
周面へ圧接させて液室17を主液室19と副液室20と
に区画している。さらに図11に示されるように隔壁部
材18には主液室19と副液室20とを連通する制限通
路21が設けられ、図10に示されるように隔壁部材1
8の下方には金属製の止め金具32が配置されている。
そして車両に搭載されたエンジンが作動して振動が発生
した場合には、弾性体16の制振機能及び、これらの液
室19,20を連通する制限通路21内の液体の粘性抵
抗あるいは液柱共振等により振動を吸収し、車体へ伝達
される振動を抑制する。
【0004】上記の隔壁部材18は、中央部に配置され
た円板状のメンブランゴム22と、このメンブランゴム
22の周縁部を埋設するように樹脂により一体成形され
た隔壁外周部23とから構成されている。この隔壁外周
部23は図12に示されるような樹脂成形用モールドで
ある金型24により成形される。この金型24は上金型
25,下金型26及び割り金型27A,27Bにより構
成されており、成形前にメンブランゴム22が割り金型
25,26により挟持されるように装填される。この状
態でゲート28から金型24のキャビティ29へ加熱溶
融された樹脂材料が射出され、キャビティ29内で樹脂
材料が凝固することにより隔壁外周部23が成形され
る。これにより、メンブランゴム22の周縁部が隔壁外
周部23へ埋設され、メンブランゴム22と隔壁外周部
23が構造的に一体となるように結合されて隔壁部材1
8が製造されていた。
【0005】しかし、金型24への樹脂の射出成形によ
り隔壁部材18の隔壁外周部23を成形した場合には、
溶融樹脂は金型24への接触面付近では冷却速度が速
く、金型24から離れるに従って冷却速度が遅くなるこ
とから、その肉厚が厚くなる程、大きなひけが発生して
肉厚部分の寸法精度が低下するという問題が発生する。
このようなひけにより、例えば、隔壁外周23の外周面
の寸法精度が低下すると、隔壁外周23の外周面と液室
17の内周面との間から液漏れが発生し、液体の粘性抵
抗等による制振効果が低下するおそれがある。このた
め、従来の防振装置10では、図11に示されるように
隔壁外周部23の主液室19側の面に溝状の肉ぬすみ3
0を形成して隔壁外周部23の外周面が所要の寸法精度
で成形されるようにしている。ここで、肉ぬすみ30
は、制限通路21を主液室19へ連通させる切り欠き2
1A付近を除く部分に隔壁外周部23の外周面に沿って
形成されている。この肉ぬすみ30によって隔壁外周部
23における外周面に沿った部分の肉厚を薄くすること
により、凝固過程でのひけの影響を抑制して隔壁外周部
23の外周面の寸法精度を確保している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような隔壁外周
部23に形成される肉ぬすみ30は、多くの場合、過去
の経験的及び実験的データに基づいてその形状、寸法等
が試行錯誤により決められる。これは、隔壁外周部23
の外周面の寸法精度を向上させることだけを目的として
肉ぬすみ23を設計することは比較的容易であるが、隔
壁外周部23には外部からの振動により周期的に変化す
る液体圧力が作用するため、この液体圧力に十分対抗で
きる強度を付与する必要もある。この隔壁外周部23に
おける寸法精度の確保と強度の確保という相反するファ
クターを共に充足させるためには、肉ぬすみ30の形状
や寸法を僅かづつ段階的に変化させ、多数回の成形加工
を経て要求される寸法精度と強度とを共に充足させる肉
ぬすみ30の形状、寸法等を決定するという試行錯誤が
必要であった。
【0007】また金型24のキャビティ29には、図1
2に示されるように隔壁外周部23の肉ぬすみ30に対
応する形状の凸部31を形成する必要があるが、肉ぬす
み30の最適形状は、製造条件の変更、例えば金型24
へ射出される溶融樹脂の温度、樹脂材料の成分等の僅か
な変更により変化することから、これらの製造条件が変
更される毎に金型24の設計変更が必要になり、あるい
はこれらの製造条件が異なる製品毎に多種類の金型24
が必要になる。このため、防振装置10のコストを低下
できないという問題が生じる。
【0008】本発明は、上記事実を考慮し、隔壁部材に
おける高い寸法精度が要求される部分の薄肉化を可能に
すると共に、薄肉化による隔壁部材の強度低下が抑制さ
れる防振装置を提供し、また射出成形用の金型形状を変
更することなく隔壁部材の肉厚部分を高い寸法精度で成
形することを可能とする防振装置の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結された第1の
取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され
た第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の
取付部材とを連結した弾性体と、内壁の少なくとも一部
が前記弾性体により形成され、かつ液体が封入された液
室と、少なくとも外周部が樹脂により成形されると共に
該外周部に前記液室の内壁に沿って延在する中空室が形
成され、前記外周部を前記液室の内壁へ密着させて該液
室を前記弾性体の変形により内容積が変化する主液室と
該主液室に隣接する副液室とに区画した隔壁部材と、前
記主液室と前記副液室とを連通する制限通路と、を有す
るものである。
【0010】上記構成の防振装置によれば、隔壁部材に
おける少なくとも外周部を樹脂材料により成形し、かつ
外周部の内部に液室の内壁に沿って中空室を形成したこ
とにより、隔壁部材の外周部が中空室によって薄肉化さ
れるので、隔壁部材の外周部をモールドにより成形した
場合に隔壁部材の外周部の寸法精度が樹脂材料の凝固時
のひけの影響によって低下することを防止でき、かつ隔
壁部材の外周部へ溝形状等の肉ぬすみを形成する場合と
比較し、中空室によれば隔壁部材の外面への開口面積を
小さくできるので、隔壁部材の外周部の強度低下を抑制
できる。この結果、液室の内壁と隔壁部材の外周部との
シール性が向上するので、主液室及び副液室からの液漏
れが防止される。
【0011】請求項2記載の防振装置の製造方法は、振
動発生部及び振動受部の一方に連結された第1の取付部
材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結された第2
の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部
材とを連結した弾性体と、内壁の少なくとも一部が前記
弾性体により形成され、かつ液体が封入された液室と、
前記液室の内壁へ外周部を密着させて該液室を前記弾性
体の変形により内容積が変化する主液室と該主液室に隣
接する副液室とに区画した隔壁部材と、前記主液室と前
記副液室とを連通する制限通路と、を有する防振装置の
製造方法であって、加熱溶融された樹脂材料をモールド
内へ射出した後に前記隔壁部材の外殻部に相当するスキ
ン層を形成すると共に、前記スキン層の内側の溶融層へ
加圧気体を吹き込み、前記隔壁部材へ前記液室の内壁に
沿って延在する中空室を形成するものである。
【0012】上記構成の防振装置の製造方法によれば、
加熱溶融された樹脂材料をモールド内へ射出して隔壁部
材のスキン層を形成すると共に、スキン層の内側の溶融
層へ加圧気体を吹き込み、隔壁部材へ液室の内壁に沿っ
て延在する中空室を形成することにより、隔壁部材の外
周部が中空室によって薄肉化され、かつ中空室へ吹き込
まれた加圧気体により隔壁部材のスキン層がモールドの
内面へ加圧された状態とされ、この状態でスキン層内側
の樹脂材料の凝固が進行するので、隔壁部材の外周部の
寸法精度が樹脂材料の凝固時のひけの影響によって低下
することを防止でき、かつ隔壁部材の外周部をモールド
のキャビティ形状に正確に対応する形状に成形できる。
【0013】ここで、隔壁部材のスキン層とは、溶融樹
脂材料の射出成形開始後、比較的早期にモールドへの接
触面を起点として膜状に凝固した樹脂材料の凝固層であ
り、このようなスキン層の内側には溶融状態の樹脂材料
が封入された溶融層が形成される。
【0014】請求項3記載の防振装置は、振動発生部及
び振動受部の一方に連結され、かつ筒状に形成された外
筒と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され、かつ
前記外筒の内側に配置された内筒と、前記外筒と前記内
筒との間に配置された弾性体と、前記弾性体を隔壁の一
部として液体が封入され、かつ弾性体の変形により内容
積が変化する主液室と、前記主液室と隔離され液体が封
入される副液室と、前記主液室と前記副液室とを隔離
し、かつ前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路
が設けられると共に該制限通路の途中に弁体収納室が形
成された隔壁部材と、前記弁体収納室へ挿入されて前記
主液室と前記副液室との間の液体の流れを制御する弁体
と、を有する防振装置であって、前記隔壁部材における
少なくとも前記弁体収納室の周囲を樹脂材料により成形
し、前記隔壁部材の内部における前記弁体収納室の近く
に中空室を形成したものである。
【0015】上記構成の防振装置によれば、隔壁部材に
おける少なくとも弁体収納室の周辺部を樹脂材料により
成形し、隔壁部材における弁体収納室の周辺部へ弁体収
納室と隣接する中空室を形成したことにより、弁体収納
室の周辺部における肉厚部分に中空室を形成するように
すれば、弁体収納室の周辺部における肉厚部分を中空室
により薄肉化できるので、隔壁部材の弁体収納室の周辺
部をモールドにより成形した場合に弁体収納室の寸法精
度が樹脂材料の凝固時のひけの影響によって低下するこ
とを防止でき、かつ弁体収納室の周辺部へ溝形状等の肉
ぬすみを形成する場合と比較し、隔壁部材の外面への開
口面積を小さくできるので、弁体収納室の周辺部の強度
低下を抑制できる。この結果、弁体収納室と弁体との間
のシール性が向上するので、弁体収納室と弁体との間か
らの液漏れが防止される。
【0016】請求項4記載の防振装置の製造方法は、振
動発生部及び振動受部の一方に連結され、かつ筒状に形
成された外筒と、振動発生部及び振動受部の他方に連結
され、かつ前記外筒の内側に配置された内筒と、前記外
筒と前記内筒との間に配置された弾性体と、前記弾性体
を隔壁の一部として液体が封入され、かつ弾性体の変形
により内容積が変化する主液室と、前記主液室と隔離さ
れて液体が封入される副液室と、前記主液室と前記副液
室とを隔離し、かつ前記主液室と前記副液室とを連通す
る制限通路が設けられると共に該制限通路の途中に弁体
収納室が形成された隔壁部材と、前記弁体収納室へ挿入
されて前記主液室と前記副液室との間の液体の流れを制
御する弁体と、を有する防振装置の製造方法であって、
加熱溶融された樹脂材料をモールド内へ射出した後に前
記隔壁部材の外殻部に相当するスキン層を形成すると共
に、前記スキン層の内側の溶融層へ加圧気体を吹き込
み、前記隔壁部材の内部における前記弁体収納室の近く
に中空室を形成するものである。
【0017】上記構成の防振装置の製造方法によれば、
加熱溶融された樹脂材料をモールド内へ射出して隔壁部
材のスキン層を形成すると共に、スキン層の内側の溶融
層へ加圧気体を吹き込み、隔壁部材へ弁体収納室と隣接
するように中空室を形成することにより、弁体収納室の
周辺部における肉厚部分に中空室を形成するようにすれ
ば、弁体収納室の周辺部における肉厚部分が中空室によ
り薄肉化され、かつ中空室へ吹き込まれた加圧気体によ
り隔壁部材のスキン層がモールドの内面へ加圧された状
態とされ、この状態でスキン層内側の樹脂材料の凝固が
進行するので、隔壁部材の弁体収納室の寸法精度が樹脂
材料の凝固時のひけの影響によって低下することを防止
でき、かつ隔壁部材の弁体収納室をモールドのキャビテ
ィ形状に正確に対応する形状に成形できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
防振装置及び、その製造方法について図面を参照して説
明する。 (第1の実施形態)図1には本発明の第1の実施形態に
係る防振装置の断面が示されている。この防振装置40
の上部側には、一端が閉止されたカップ状の連結部材4
1が配置されており、この連結部材41は底部から開口
側に向かってテーパ状に拡がっている。連結部材41に
は開口側の端部に径方向へ延出するフランジ部41Aが
形成されている。連結部材41のフランジ部41Aには
溶接等により円板状の取付金具42が固着している。取
付金具42の中央部に設けられた貫通穴には下方から取
付用ねじ43が挿通し、このねじ43はねじ軸が上方へ
突出するように取付金具42に固定されている。ねじ4
3は振動発生部又は振動受部の一方へ連結するために用
いられ、こららの連結部材41、取付金具42及びねじ
43は第1の取付部材を構成している。
【0019】防振装置40の下部側には蓋部材44が配
置されている。この蓋部材44はカップ上の蓋部44A
と、この蓋部44Aの開口側の端部から全周に亘って径
方向へ延出し、かつ外周端部が上方へ屈曲したフランジ
部44Bとから形成されている。蓋部44Aの中央部に
設けられた貫通穴には上方からねじ45が挿通し、この
ねじ45はねじ軸部が下方へ突出するように蓋部材44
に固定されている。ねじ45は振動発生部及び振動受部
の他方へ連結するために用いられる。蓋部材44のフラ
ンジ部44Bには外筒46の下端部が固定されている。
外筒46は下端部にはフランジ部44Bの外周面へ嵌挿
し、フランジ部44Bを上下から挟持するようにかしめ
られるかしめ部46Aと、このかしめ部46Aから上方
へ延出した略円筒状の収納筒部46Bにより形成されて
いる。この収納筒部46Bの上端部には径方向外側へテ
ーパ状に拡がった連結部46Cが形成されている。これ
らのねじ45,蓋部材44及び外筒46は第2の取付部
材を構成している。
【0020】第1の取付部材を構成した連結部材41と
第2の取付部材を構成した外筒46とは弾性体47によ
り連結されている。弾性体47は上端が閉止されると共
に下端が開口した略円筒状に形成されており、弾性体4
7の頂部は側壁部に対して肉厚に形成されており、この
弾性体47の頂面には中央部に連結部材41の形状に対
応する凹部47Aが形成され、弾性体47の頂部の外周
面には外筒46の連結部46Cの形状に対応するテーパ
部47Bが形成されている。ここで、凹部47Aには連
結部材41が嵌挿して凹部47Aの内面が連結部材41
の外面へ加硫接着され、さらにテーパ部47Bの外周面
が連結部46Cの内周面へ加硫接着されている。これに
より、弾性体47により第1の取付部材と第2の取付部
材とが連結されると共に、外筒46のテーパ部47B側
の開口が弾性体47の頂部により閉止される。また弾性
体47の側壁部の外周面は外筒46の内周面へ密着し、
側壁部により外筒46の内周面を被覆している。
【0021】外筒46の開口端側にはゴム等の膜状の弾
性材料からなるダイヤフラム48が外筒46の開口を閉
止するように取り付けられている。これにより、外筒4
6内には、弾性体47及びダイヤフラム48により密閉
空間が形成され、この密閉空間は水、オイル、エチレン
グリコール等の液体が封入されて液室49とされる。液
室49内には略円板状の隔壁部材50が配置されてお
り、この隔壁部材50は液室49を2個の小液室である
主液室51と副液室52とに区画している。
【0022】隔壁部材50は、中央部に円形の開口53
が形成されたリング状の隔壁外周部54と、開口53を
塞ぐように隔壁外周部54へ固定された円板状のメンブ
ランゴム55とから構成されており、隔壁外周部54は
ポリアミド樹脂、ABS、ポリアセタール、ポリカボー
ボネイト及びポリイミド等の熱可塑性の樹脂材料により
形成されている。なお、隔壁外周部54は、上記したよ
うな熱可塑性の樹脂以外にも、例えばエポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂等の熱硬化性の樹脂材料や、エラストマー
により形成することも可能である。メンブランゴム55
の外周部には、図2(B)に示されるように薄肉のフラ
ンジ部56が全周に亘って設けられており、このフラン
ジ部56には、その外周端に沿ってリブ状の嵌合部56
Aが上方へ突出している。一方、隔壁外周部54には、
開口53の周縁部にフランジ部56の嵌合部56Aへ対
応する嵌合溝54Aが形成されている。メンブランゴム
55は、フランジ部56Aの内側にある凸状中央部を副
液室52側から開口53へ嵌挿し、かつフランジ部56
を隔壁外周部54の下面へ密着させると共に嵌合部56
Aを嵌合溝54Aへ嵌挿させている。
【0023】隔壁部材50の下方には、図1に示される
ように金属製の止め金具57が配置されている。この止
め金具57はリング状のフランジ部58及び、このフラ
ンジ部58の内側に設けられたカップ状の支持部59に
より形成されている。この止め金具57は、支持部59
の上面をメンブランゴム55の外周部付近の下面へ当接
させると共にフランジ部58の上面を隔壁外周部54の
下面へ当接させている。これにより、メンブランゴム5
5を隔壁外周部54へ固定すると共に隔壁部材50を液
室49内の所定の位置へ固定している。また外筒46の
開口を閉止するダイヤフラム48はゴム等の弾性体によ
り形成され、リング状のフランジ部60及び、このフラ
ンジ部60の内側部分に設けられた円錐台状の液室形成
部61により形成されている。ダイヤフラム48は、フ
ランジ部60を全周に亘って止め金具57のフランジ部
58へ密着させると共に、液室形成部61が止め金具5
7の支持部59から離間して止め金具57の支持部59
との間に副液室52を形成している。
【0024】ここで、止め金具57とダイヤフラム48
とは、それぞれのフランジ部58,60が蓋部材44の
フランジ部44Bと外筒46のかしめ部46Aとにより
挟持されて外筒46へ固定されている。またダイヤフラ
ム48の液室形成部61と蓋部材44との間には空気室
62が形成されており、これにより、ダイヤフラム48
の変形を可能としている。空気室62は蓋部材44を通
して外部と連通していてもよい。さらにメンブランゴム
55の下面中央部は凹状に形成されており、メンブラン
ゴム55の下面と止め金具57の支持部59上面との間
には、高さ方向への寸法が小さい偏平な液室が形成され
る。止め金具57の支持部59には複数の貫通孔59A
が形成されており、これらの貫通孔59Aがメンブラン
ゴム55と支持部59との間に形成された液室を副液室
52の一部として連通している。
【0025】隔壁外周部54には、図2(B)に示され
るように外周面54Aに周方向に延在する平面形状がC
字状の周溝63が形成されている。この周溝63の一端
部には主液室51へ連通した切り欠き切り欠き64が形
成され、また周溝63の他端部には副液室52へ連通し
た切り欠き(図示省略)が形成されている。隔壁外周部
54は、外周面54Aにおける周溝63の上部側及び下
部側をそれぞれ弾性体47の内周面へ圧接させている。
これにより、隔壁外周部54の周溝63は、図1に示さ
れるように主液室51の内壁を形成した弾性体47と共
に制限通路65を形成し、この制限通路65により主液
室51と副液室52とを連通させている。
【0026】隔壁外周部54の内部には、図2に示され
るように外周面54Aに沿って中空室66が形成されて
いる。この中空室66は、切り欠き64の周方向におけ
る一端部付近にある端部66Cから切り欠き64の周方
向における他端部付近にある端部66Dまで平面視でC
状に形成され、中空室66内には外周面54Aと略平行
となるように形成された円周面部66Aが形成されてい
る。また中空室66には、周方向における中央位置に中
空室66内から隔壁外周部54の上面へ貫通したガス注
入穴66Bが形成されている。従って、中空室66はガ
ス注入穴66Bを介して主液室51へ連通し、主液室5
1の液体が充填される。
【0027】次に、上記のように構成された防振装置4
0における隔壁部材50の製造方法を図3及び図4に基
づいて説明する。隔壁部材50は、前述したように隔壁
外周部54及びメンブランゴム55により構成されてい
る。隔壁外周部54を製造する際には、弾性ゴム等によ
り形成されたメンブランゴム55を予め射出成形等によ
り製造しておき、このメンブランゴム55を金型67へ
セットする。図3に示されるように金型67は複数の上
金型68、下金型69、割り金型70A,70Bから構
成されており、上金型68には、隔壁外周部54の注入
穴66Bへ対応する位置へ開口したゲート72が形成さ
れている。隔壁外周部54の成形時には、メンブランゴ
ム55がキャビティ71内において割り金型68,69
により挟持されるようにセットされる。
【0028】図3に示されるようにメンブランゴム55
がセットされた金型67は射出成形機(図示省略)へ装
着される。ここで、射出成形機としては、公知のガスア
シスト工法による射出成形が可能なものを用いる。この
ような射出成形機は、金型67への溶融樹脂の注入制御
と加圧ガスの注入制御とが可能とされており、ユーザ
は、製造条件として溶融樹脂に関して温度、注入量、注
入圧等が設定できると共に、加圧ガスに関しても注入
量、注入圧等が設定できる。ここで、射出成形機により
金型67へ注入するガスとしては窒素等の不活性ガスを
用いる。
【0029】射出成形機へ装着された金型67のゲート
72には、図4に示されるようにガスアシスト用の注入
ノズル73が接続される。このノズル73の内部には小
径のガス注入管74が配置され、このガス注入管74の
外周を囲むように樹脂注入路75が形成されている。ノ
ズル73の先端部には樹脂注入路75を開閉する開閉弁
76が配置されている。また金型67のゲート72に
は、樹脂注入側の開口端部にノズル73の先端部の形状
に対応するシールリング77が嵌め込まれる。
【0030】射出成形機は、先ず、開閉番76を開きゲ
ート72を通して金型67のキャビティ71へ溶融樹脂
を注入する。このとき、金型67への樹脂の注入量は、
予め設定されたキャビティ71の容積に対する樹脂の充
填率により決められる。キャビティ71へ注入された樹
脂は金型67による吸熱反応によりキャビティ71の内
面へ接する部分から凝固が開始され、キャビティ71の
内面に沿ってスキン層が形成される。このキャビティ7
1内のスキン層は時間の経過と共に厚さが増加する。ま
たキャビティ71内のスキン層の内側には未凝固の溶融
層が封入された状態となる。
【0031】射出成形機は、キャビティ71内のスキン
層が一定の厚さになったタイミングでゲート72を通し
てキャビティ71へ加圧ガスを注入する。この加圧ガス
は、最も凝固が遅い溶融層の中心部をキャビティ71側
へ押し退けるように流動させてチューブ状の中空室66
を形成する。射出成形機は、キャビティ71内の樹脂が
略完全に凝固するまで気室内へ充填されたガスを所定の
圧力に保持し、凝固完了後にノズル73を金型67のゲ
ート72から離脱させる。この後、金型68,69及び
割り金型70A,70Bからなる金型67を分解するこ
とにより、隔壁外周部54及びメンブランゴム55が一
体化された隔壁部材50を取り出すことができる。そし
て、この隔壁外周部50には、図2に示されるように外
周面に沿ってチューブ状の中空室66が形成される。
【0032】次に、本発明の第1の実施形態に係る防振
装置の作用を説明する。
【0033】上記のような防振装置40は、取付金具4
2等からなる第1の取付部材と連結したエンジン(図示
省略)が作動すると、エンジンからの振動が取付金具4
2及び連結部材41を介して弾性体47へ伝達される。
弾性体47は吸振主体として作用し、弾性体47が変形
する際の内部摩擦に基づく制振機能によって振動を吸収
することができる。さらに主液室51及び副液室52の
液体が制限通路65を通って相互に流通し、制限通路6
5の内部に生じる液体流動の粘性抵抗に基づく減衰作用
によって防振効果を向上できる。
【0034】また隔壁外周部54の開口53にメンブラ
ンゴム55が取り付けられると共に、このメンブランゴ
ム55及び貫通穴59Aが形成された止め金具57を挟
んで主液室51及び副液室52が隣接していることによ
り、高周波の振動が伝達された場合などのように、制限
通路65が目詰まりして制限通路65のみによって十分
な制振効果が得られないときでも、メンブランゴム55
が弾性変形し、主液室51の内圧上昇が抑制されるの
で、主液室51及びメンブランゴム55が低動ばねとし
て機能し防振効果が維持される。
【0035】以上説明した本実施形態の防振装置40に
よれば、隔壁部材50における隔壁外周部54を樹脂材
料により成形し、かつ隔壁外周部54の内部に液室49
の内周面に沿って中空室66を形成したことにより、隔
壁外周部54が中空室66によって薄肉化されるるの
で、隔壁外周部54を射出成形により成形した場合に隔
壁外周部54の外径寸法精度が樹脂材料の凝固時のひけ
の影響によって低下することを防止でき、かつ隔壁外周
部54へ溝状等の肉ぬすみを形成する場合と比較し、隔
壁外周部54の外面への開口がガス注入穴66Bだけに
なるので、隔壁外周部54の強度低下を抑制できる。こ
の結果、液室49の内壁を形成した弾性体47の内周面
と隔壁外周部54の外周面54Aとのシール性を向上で
きるので、主液室51及び副液室52からの液漏れを防
止できる。
【0036】また本実施形態の防振装置40の製造方法
によれば、加熱溶融された樹脂を金型67内へ射出して
隔壁外周部54の初期凝固層であるスキン層を形成する
と共に、スキン層の内側の溶融層へ加圧ガス(窒素)を
吹き込み、隔壁外周部54へ中空室66を形成すること
により、隔壁外周部54が中空室66によって薄肉化さ
れ、かつ中空室66へ吹き込まれた加圧ガスにより隔壁
外周部54のスキン層が金型67の内面へ加圧された状
態とされ、この状態でスキン層内側の樹脂の凝固が進行
するので、隔壁外周部54の寸法精度が樹脂の凝固時の
ひけの影響によって低下することを防止でき、かつ隔壁
外周部54を金型67のキャビティ形状に正確に対応す
る形状に成形できる。
【0037】特に、本実施形態のように中空室66へ外
周面54Aと略平行となる円周面部66Aが形成される
ようなタイミングで加圧ガスを金型67内へ吹き込むこ
とにより、隔壁外周部54における外周面に沿った部分
の厚さを均一化できるので、局部的な凝固収縮の影響が
緩和されて隔壁外周部54の外径寸法精度が向上する。
【0038】また射出成形時の金型67ヘの樹脂の射出
条件とガスの吹き込み条件とを変化させることにより、
隔壁外周部54の肉厚が調整可能になるので、同一形状
の金型67を用いて隔壁外周部54の肉厚がそれぞれ異
なる複数種類の隔壁部材50を製造することが可能にな
る。
【0039】なお、本実施形態の防振装置40では、隔
壁部材50を隔壁外周部54及びメンブランゴム55に
より構成したが、高周波域の振動レベルが低いような条
件下では隔壁部材50全体を樹脂により成形しても十分
な制振効果が得られ、このような場合にも隔壁部材50
の内部に外周面に沿って中空室を形成することにより、
隔壁部材50の外周面の寸法精度を向上できる。
【0040】(第2の実施形態)図5から図7には本発
明の第2の実施形態に係る防振装置が示されており、所
謂ブッシュタイプの防振装置へ本発明が適用された形態
であり、図中符号Oは中心線を示し、この中心線に沿っ
た方向が軸方向である。この防振装置80には車体(図
示省略)への連結用の取付フレーム81を備えており、
この取付フレーム81の環状部82内には円筒状の外筒
金具83が配設されている。
【0041】この外筒金具83の内周面にはゴム製で薄
肉の第1ダイヤフラム84の外周部分が加硫接着されて
いる。第1のダイヤフラム84は、図5に示されるよう
に外筒金具83の内部における上部に配置され、外筒金
具16との間に空気室85を形成している。この空気室
85は必要に応じて外部と連通される。
【0042】外筒金具83内には中間筒86及び中間ブ
ロック87が挿入されており、中間ブロック87は隔壁
部材として構成されている。
【0043】中間ブロック87は、外筒金具83の軸方
向から見て略半円形のブロック状とされており、図5に
示されるように中間ブロック87の外周面が外筒金具8
3の内周面に密着している。図7に示されるように、中
間筒86の軸方向両端部には、それぞれ円形フランジ部
86Aが半径方向へ突出形成され、これら一対のフラン
ジ部86A間に中間ブロック87が嵌入されている。一
対のフランジ部86Aの外周面はそれぞれ外筒金具83
の内周面へ密着されている。
【0044】中間筒86における軸方向における中間部
分は、図5に示されるように下方に向けて開いた略コ字
形の板材86Fとされており、この板材86Fの両端部
がフランジ部86Aへそれぞれ固着されている。板材8
6Fのコ字形開放部86Bは中間ブロック87の上面と
なる平面部87Bに対向しており、この開放部86B内
を図示しないエンジンに連結される内筒金具88が貫通
している。この内筒金具88はエンジン搭載状態で外筒
金具83と同軸的に配置されるようになっており、従っ
て、図5〜図7では非同軸的である。中間筒86との間
にゴム材等で形成される弾性体89が掛け渡されてい
る。この弾性体89により内筒金具88は外筒金具83
に対して相対移動可能となっている。
【0045】図5に示されるように、弾性体89は開放
部86B内から中間筒86における板材86Fの外周面
まで延設されて薄肉状の弾性体89Aとなり、板材86
Fの外周面を覆っている。中間筒86の外周面は薄肉状
の弾性体89Aを介して中間ブロック87の軸方向両端
部の内周円弧面87Aへ密着している。また弾性体89
には、軸方向の中間部であって内筒金具88の下側に内
筒金具88の軸心に向かってV字状に凹んだ切欠部89
Aが形成されており、この切欠部89Aと中間ブロック
87の平面部87Bとの間の空間が主液室90とされて
いる。一方、中間筒86の一対のフランジ部86A間に
は中間筒86と第1ダイヤフラム84によって空間が形
成され、この空間が第1の副液室91とされている。な
お、開放部86Bと弾性体89との間の空洞部86Cは
図7に示されるように軸方向へ貫通している。
【0046】図7に示されるように、中間ブロック87
の外周面には、それぞれ周方向へ延在し、かつ軸方向に
おける幅が異なる溝部92,93が形成され、これらの
溝部92,93は外周が外筒金具83により閉止されて
いる。これらの溝部92,93の一端は、それぞれ中間
ブロック87の一方の端部(図5に示される中間ブロッ
ク87の右側端部)87Cに開口して第1の副液室91
に連結されている。ここで、幅が狭い溝部92は、図7
に示されるように端部87Cとは反対側の中間ブロック
87の端部87Dの近傍でU字状に湾曲し、端部87C
の方向へ折り返している。また中間ブロック87には平
面部87Bから溝部92の内面へ貫通した貫通孔94が
形成されており、この貫通孔94を介して溝部92の他
端は主液室90へ連通している。そして、溝部92及び
外筒金具83からなる液体通路と貫通孔94とは主液室
90と第1の副液室91とを連通させ、シェイク振動吸
収用の制限通路としてのシェイクオリフィス95を構成
している。
【0047】図5,9に示されるように、中間ブロック
87の平面部87B側には円穴96が形成されており、
この円穴96の底部には円穴96よりも小径とされると
共に、中間ブロック87の外周面へ貫通した円形貫通孔
97が円穴96と同軸的に形成されている。中間ブロッ
ク87の外筒金具83側には、円形貫通孔97と同軸的
に円形貫通孔97より大径の座ぐり部98が設けられて
いる。さらに中間ブロック87の外周面には、座ぐり部
98の外側における円形貫通孔97の軸心回りに環状の
溝部98Aが設けられ、この溝部98Aにはシール用の
Oリング99が嵌め込まれている。
【0048】一方、図5に示されるように中間ブロック
87の内部には円穴96の半径方向に沿って一対の通路
100,101が互いに反対方向に形成されている。一
方の通路100は円穴96の内周面から中間ブロック8
7の端部87C側に向かって延出し、中間ブロック87
の外周面の溝部92へ連結されている。また他方の通路
101は円穴96の内周面から中間ブロック87の端部
87D側に向かって延出し、中間ブロック87の外周面
に設けられた凹部115の内部へ開口している。この凹
部115は中間ブロック87の外周面に沿って円弧状に
湾曲し、その外周縁部にはダイヤフラム固定用の溝部1
15A(図9参照)が形成されている。第2のダイヤフ
ラム103は、その外周部が溝部115Aと対応するリ
ブ形状とされており、外周部を全周に亘って溝部115
Aへ嵌め込むと共に中間ブロック87と外筒金具83の
内周面とに挟持されて固定され、凹部115内に通路1
01へ連通した第2の副液室102及び外筒金具83へ
面した第2の空気室104を形成している。第2のダイ
ヤフラム103は、凹部115内へ向かって凸状となる
ように湾曲しており、凹部115との間に第2の副液室
102を形成すると共に第2の副液室102用の弾性変
形可能な隔壁を形成している。また第2のダイヤフラム
103は外筒金具83の内周面との間には内部に気体が
封入された第2の空気室104を形成しており、この第
2の空気室104が第2ダイヤフラム103の変形を可
能としている。ここで、第2のダイヤフラム103は面
積が第1のダイヤフラム84の面積より小さくされ、か
つ剛性が第1のダイヤフラム84の剛性より大きくなる
ように構成されている。
【0049】そして、以上説明した主液室90、第1の
副液室91及び第2の副液室102には、エチレングリ
コール等の液体が充填封入されている。
【0050】また中間ブロック87の内部には、円穴9
6に隣接するように中空室130が形成されている。中
空室130は平面部87Bの下方に形成され、図8に示
されるように平面視では、円穴96に対して端部87D
側の位置から円穴96へ向かって拡がるような略扇形状
に形成され、中空室130内には円穴94の内周面に沿
って周方向へ拡がる円周面部130Aが形成されてい
る。さらに中空室130は、図9に示されるように側方
視では、平面部87B上に形成された平面、凹部115
の円弧面の及び円穴96の内周面に沿って略3角形状に
形成され、この中空室130の円周面部130Aは円穴
96の上端付近から円穴96の下端より僅かに深い位置
まで延在している。ここで、中空室130は、中間ブロ
ック87の内部における通路100,101へ干渉せ
ず、かつ円穴96の内周面から中間ブロック87の軸方
向(図8の上下方向)の側端面までの距離が最も長くな
るような部位、すなわち中空室96が形成されない状態
では、円穴96の周辺部において最も肉厚となるような
部位へ設けられている。また中空室130には、その頂
部から平面部87B上へ貫通したガス注入穴131が形
成されている。従って、中空室130はガス注入穴13
1を介して主液室90と連通し、中空室130内には主
液室90の液体が充填される。
【0051】中間ブロック87は低吸湿性樹脂により一
体的に形成されており、中間ブロック87の素材となる
樹脂としては、ロータリ弁105に対する摺動抵抗が抑
制され、かつ後述する射出成形時における成形性に優れ
たものを採用する。このような樹脂としては、例えば、
ポニフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー、
フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
熱可塑性ポリマーの何れかを採用する。
【0052】中間ブロック87の円穴96及び円形貫通
孔97にはロータリ弁ロータ105が回転可能に挿入さ
れている。このロータリ弁105の上部には、上端面が
開口した大径の円筒部105Aが設けられ、この円筒部
105Aと反対側には小径の軸部105Bが円筒部10
5Aと同軸的に、かつ一体的に設けられている。さらに
中間ブロック87の平面部87Bには、図8に示される
ように円穴96の上端部を底面とする方形の凹部87E
が形成されており、この凹部87Eには、図5に示され
るように方形板状の座金106が嵌め込まれ、固定され
ている。この座金106には円穴96との対応位置へ、
円穴96より小径とされた円形開口106Aが形成さ
れ、座金106は、円形開口106Aによりロータリ弁
105の円筒部105Aの内部空間と主液室90とを連
通させると共に、ロータリ弁105の円穴96からの脱
落を防止している。また、ロータリ弁105の軸部10
5Bの外周には一対の環状溝が形成されており、この一
対の環状溝には一対のOリング120がそれぞれ嵌め込
まれている。このOリング107によって円形貫通孔9
7からの液漏れが防止されている。
【0053】ロータリ弁105の円筒部105Aには、
外周部に筒内外を連通する貫通孔107が形成されてい
る。この貫通孔107は通路100,101の円穴96
の内周面への開口形状に対応する形状とされており、図
5に示されるように、ロータリ弁105が所定の第1の
位置へ回転して貫通孔107が通路100と対向する
と、主液室90と第1の副液室91とが通路100及び
溝部92を介して連通される。このとき、主液室90と
第1の副液室91とを連通した通路100及び溝部92
はアイドル振動吸収用の制限通路となるアイドルオリフ
ィス108を構成する。
【0054】また図6に示されるように、ロータリ弁1
05が所定の第2の位置へ回転して貫通孔107が通路
101と対向すると、主液室90と第2の副液室102
とが通路101を介して連通される。このとき、通路1
01はこもり音吸収用の制限通路となるこもり用オリフ
ィス109を構成する。
【0055】上記構造の防振装置80において、図5に
示されるようにモータ110によりロータリ弁105を
第1の位置へ回転させると、アイドルオリフィス108
を介して主液室90と第1の副液室91とが連通され
る。また第1の位置からロータリ弁105を略180°
回転させて、図6に示されるようにロータリ弁105を
第2の位置へ回転させると、円筒部36Aの貫通孔38
がこもり用オリフィス62を開放すると、こもり用オリ
フィス62を介して主液室30と第2の副液室102と
が連通される。
【0056】モータ70は、図5に示されるようにコン
トローラ112に連結されており、コントローラ112
によって回転制御されるようになっている。コントロー
ラ112は少なくとも車速センサ113及びエンジン回
転数検出センサ114からの検出信号を受け、車速及び
エンジン回転数をそれぞれ検出し、アイドル振動発生時
かシェイク振動発生時かを判断できるようになってい
る。
【0057】次に、上記のように構成された防振装置8
0における中間ブロック87の製造方法を説明する。隔
壁部材である中間ブロック87は、前述したように樹脂
により一体的に形成されており、製造時には第1の実施
形態の場合と同一の射出成形機が使用可能であり、この
射出成形機へ第1の実施形態の場合とはキャビティ形状
等が異なる金型(図示省略)を装着する。
【0058】中間ブロック87の成形用金型は、成形品
の取り出しを可能とするために複数に分解可能な組み立
て構造とされている。この金型には、中間ブロック87
の外形形状に対応する形状のキャビティが形成され、ガ
ス注入穴131に対応する位置に開口したゲートが設け
られる。また金型には、弁体収納室を構成した円穴94
及び円形貫通孔95の形状に対応する2段円柱状の中
子、通路100,101の形状にそれぞれ対応する角柱
状の中子等がセットされる。
【0059】射出成形機へ装着された金型のゲートには
注入ノズル(図4参照)が接続される。射出成形機は、
先ずゲートを通して金型へ溶融樹脂を注入する。このと
き、金型への樹脂の注入量は、予め設定されたキャビテ
ィの容積に対する樹脂の充填率により決められる。キャ
ビティへ注入された樹脂は金型による吸熱反応によりキ
ャビティ内面及び中子外周面へ接する部分から凝固が開
始し、キャビティ及び中子に沿ってスキン層が形成さ
れ、このスキン層は時間の経過と共に厚さが増加する。
またスキン層の内側には未凝固の溶融層が封入された状
態となる。
【0060】射出成形機は、キャビティ内のスキン層が
一定の厚さになったタイミングでゲートを通してキャビ
ティへ加圧ガスを注入する。この加圧ガスは、最も凝固
が遅い溶融層の中心部をキャビティ及び中子側へ押し退
けるように流動させて中空室130を形成する。射出成
形機は、キャビティ内の樹脂が略完全に凝固するまで中
空室130内へ充填されたガスを所定の圧力に保持し、
凝固完了後にノズルを金型から離脱させる。この後、金
型を複数に分解することにより、樹脂により一体成形さ
れた中間ブロック87を取り出すことができ、この中間
ブロック87から中子を抜き取ることにより、円穴9
6、円形貫通孔97及び通路100,101が開口す
る。そして、この中間ブロック87の内部には、図8及
び図9に示されるように中空室130が形成される。
【0061】次に、本実施形態に係る防振装置80の作
用を説明する。
【0062】内筒金具88に連結されたエンジンが作動
すると、エンジンの振動が内筒金具88を介して弾性体
89に伝達される。弾性体89は吸振主体として作用
し、弾性体89の内部摩擦に基づく制振機能によって振
動が吸収される。さらに弾性体89及び第1ダイヤフラ
ム84の変形に伴って内容積が変化する主液室90及び
第1の副液室91の中の液体がシェイクオリフィス95
を介して相互に流動し、弾性体89及び第1ダイヤフラ
ム84の変形に伴って内容積が変化する主液室30及び
第1の副液室91の中の液体がアイドルオリフィス10
8を介して相互に流動し、弾性体89及び第2ダイヤフ
ラム103の変形に伴って内容積が変化する主液室90
及び第2の副液室102の中の液体がこもり用オリフィ
ス109を介して相互に流動し、これらオリフィス空間
に生ずる液体流動の粘性抵抗及び液柱共振に基づく減衰
作用等で防振効果を向上することができる。
【0063】そして、常時開放されているシェイクオリ
フィス95に加え、アイドルオリフィス108及びこも
り用オリフィス109を設けると共に、主液室90をオ
リフィス108,109のいずれかに連通させるロータ
リ弁105を設けた結果として、以下のような作用を奏
する。
【0064】車両が例えば70〜80km/h以上の高速
で走行するとシェイク振動(15Hz未満)が生じる。コ
ントローラ112は車速センサ113、エンジン回転数
検出センサ114からの信号によりシェイク振動発生時
か否かを判断する。コントローラ112がシェイク振動
発生時であると判断すると、コントローラ112はモー
タ110を作動させてロータリ弁105を第2の位置へ
回転させる。これにより、図6に示されるようにアイド
ルオリフィス108は閉止され、常時開放されているシ
ェイクオリフィス95が主液室90と第1の副液室91
とを連通すると共に、こもり用オリフィス109が主液
室90と第2の副液室102とを連通する。この結果、
主液室90内に生じるエンジン振動に基づく圧力変化が
シェイクオリフィス95及びこもり用オリフィス109
内の液体に伝達されると共に、この液体の抵抗等を受け
シェイク振動が吸収される。
【0065】さらに、シェイク振動と共に生じることが
ある高周波で小振幅の振動であるこもり音(50〜10
0Hz)に対しては、こもり用オリフィス109内で液柱
共振して動ばね定数が低下し、こもり音が吸収される。
【0066】また、エンジンがアイドリング運転の場合
や車速が5km/h以下の場合にはアイドル振動(20〜
40Hz)が生じる。コントローラ112は車速センサ1
13、エンジン回転数検出センサ114によりアイドル
振動発生時か否かを判断する。コントローラ112がア
イドル振動発生時であると判断すると、コントローラ1
12はモータ110を第2の位置へ回転させ、図1に示
すように、ロータ36の貫通孔38をアイドルオリフィ
ス60と対応させる。これにより、図5に示されるよう
にこもり用オリフィス109は閉止され、液体は通過抵
抗の小さなアイドルオリフィス108を介して主液室9
0と第1の副液室91との間で移動し、アイドルオリフ
ィス108内で液柱共振して動ばね定数が低下して、振
動が吸収される。
【0067】さらに、主液室90と第1の副液室91と
の間を繋ぐシェイクオリフィス95は常時開放されてい
るので、シェイクオリフィス95側にも液体が流動可能
となる。このれにより、アイドル振動の振動と共に発生
することがあるシェイク振動と同様の低周波数域の振動
により、第1ダイヤフラム84を変形させることが可能
となる。従って、第1ダイヤフラム84が変形して、ア
イドル振動の振動と同時に発生することがあるの低周波
数域の振動を、主液室90と第1の副液室91との間を
連通するシェイクオリフィス95により減衰できる。
【0068】以上説明した本実施形態の防振装置80に
よれば、隔壁部材である中間ブロック87を樹脂により
一体成形し、中間ブロック87の内部に弁体収納室であ
る円穴96と隣接する中空室130を形成したことによ
り、円穴96の周辺部における肉厚部分が中空室130
によって薄肉化されるので、中間ブロック87を金型に
よりモールド成形した場合に円穴96の内径寸法精度が
樹脂凝固時のひけの影響によって低下することを防止で
き、かつ円穴96の周辺部へ溝形状等の肉ぬすみを形成
する場合と比較し、中間ブロック87の外面への開口が
ガス注入穴131だけになるので、円穴96の周辺部の
強度低下を抑制できる。この結果、円穴96の内周面と
ロータリ弁105の円筒部105Aの外周面との間のシ
ール性が向上するので、円穴96とロータリ弁89の円
筒部89Aとの間からの液漏れ、即ち主液室90とアイ
ドルオリフィス105との間、及び主液室90とこもり
用ルオリフィス109との間の液漏れが防止される。
【0069】また本実施形態の防振装置80の製造方法
によれば、加熱溶融された樹脂を金型内へ射出して中間
ブロック87の初期凝固層であるスキン層を形成すると
共に、このスキン層の内側の溶融層へ加圧ガスを吹き込
み、中間ブロック87へ円穴96と隣接するように中空
室130を形成することにより、円穴96の周辺部にお
ける肉厚部分が中空室130によって薄肉化され、かつ
中空室130へ吹き込まれた加圧ガスにより円穴96の
周辺部のスキン層が金型内面へ加圧された状態とされ、
この状態でスキン層内側の樹脂の凝固が進行するので、
円穴96の寸法精度が樹脂凝固時のひけの影響によって
低下することを防止でき、かつ円穴96を金型のキャビ
ティ(中子)形状に正確に対応する形状に成形できる。
【0070】特に、本実施形態のように、中空室130
へ円穴96の内周面と略平行となる円周面部130Aが
形成されるようなタイミングで加圧ガスを金型内へ吹き
込むことにより、中空室130と円穴96との隔壁部分
の厚さを均一化できるので、局部的な凝固収縮の影響が
緩和され円穴96の内径寸法精度が向上する。
【0071】また射出成形時の金型ヘの樹脂の射出条件
と加圧ガスの吹き込み条件とを変化させることにより、
中空室130と円穴96との隔壁部分の肉厚が調整可能
になるので、同一形状の金型を用いて中空室130と円
穴96との隔壁部分の肉厚ががそれぞれ異なる複数種類
の中間ブロック87を製造することが可能になる。
【0072】尚、上記第2の実施形態において車体に外
筒金具83側が取り付けられ、エンジンに内筒金具88
側が取り付けられる構成としたが、この逆の構成として
もよい。また中空室130を設ける部位は図8及び図9
に示される部位に限定されるものではなく、さらに中空
室130の個数も1個に限定されるものではない。従っ
て、例えば円穴96における通路100,101との接
続部を除く部分を囲むように複数の中空室を成形しても
よい。
【0073】尚、第2の実施形態の防振装置80では、
ロータリ弁105をモータ110によって回転させて主
液室90と連通するオリフィス108,109を切り換
えるる構成としたが、弁体収納室である円穴96及び円
形貫通穴97の内部へ挿入される弁体はロータリ弁10
5に限定されず、例えば円穴96及び円形貫通穴97の
内部を往復移動して主液室90と連通するオリフィス1
08,109を切り換えるピストン弁等を用いてもよ
い。
【0074】
【発明の効果】以上のように説明したように本発明の防
振装置によれば、隔壁部材における高い寸法精度が要求
される部分の薄肉化を可能にすると共に、薄肉化による
隔壁部材の強度低下が抑制される。
【0075】また本発明の防振装置の製造方法によれ
ば、射出成形用のモールド形状を変更することなく隔壁
部材の肉厚部分を高い寸法精度で成形することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る防振装置を示す
断面図である。
【図2】本発明に第1の実施形態に係る防振装置におけ
る隔壁部材を示す平面図及び側面断面図である。
【図3】本発明に第1の実施形態に係る防振装置におけ
る隔壁部材を製造するための金型及び、この金型へセッ
トされたメンブランゴムを示す側面断面図である。
【図4】本発明に第1の実施形態に係る隔壁部材を製造
するための射出成形用ノズル及び、このノズルにより金
型へ射出された樹脂の凝固状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る防振装置を示
し、ロータリ弁により主液室がこもり用オリフィスへ連
通された状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る防振装置を示
し、ロータリ弁により主液室がアイドルオリフィスへ連
通された状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る防振装置におけ
る取付フレーム、外筒金具、中間筒及び中間ブロックを
分解して示すと分解斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る防振装置におけ
る中間ブロックを示す平面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る防振装置におけ
る中間ブロックを取り出して示す側面断面図である。
【図10】従来の防振装置の一例を示す断面図である。
【図11】図10に示される防振装置における隔壁部材
を示す平面図及び側面断面図である。
【図12】図10に示される防振装置における隔壁部材
を製造するための金型及び、この金型へセットされたメ
ンブランゴムを示す側面断面図である。
【符号の説明】
40 防振装置 41 連結部材(第1の取付部材) 42 取付金具(第1の取付部材) 43 ねじ(第1の取付部材) 44 蓋部材(第2の取付部材) 45 ねじ(第2の取付部材) 46 外筒(第2の取付部材) 47 弾性体 49 液室 50 隔壁部材 51 主液室 52 副液室 54 隔壁外周部 55 メンブランゴム 65 制限通路 66 中空室 67 金型 73 ノズル 80 防振装置 81 取付フレーム(第1の取付部材) 82 環状部(第1の取付部材) 83 外筒金具(第1の取付部材) 86 中間筒 87 中間ブロック(隔壁部材) 88 内筒金具(第2の取付部材) 89 弾性体 90 主液室 91 第1の副液室 92,93 溝部(制限通路) 96 円穴(弁体収納部) 97 円形貫通孔(弁体収納部) 100,101 通路(制限通路) 105 ロータリ弁(弁体) 107 貫通孔(制限通路) 95,108,109 オリフィス 130 中空室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D035 CA05 CA35 3J047 AA03 CA12 CB09 DA01 FA02 GA01 4F206 AA16 AA25 AA34 AA45 AE07 AH16 JA05 JA07 JB12 JN27 JQ81

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れた第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結された第2の取付
    部材と、 前記第1の取付部材と前記第2の取付部材とを連結した
    弾性体と、 内壁の少なくとも一部が前記弾性体により形成され、か
    つ液体が封入された液室と、 少なくとも外周部が樹脂により成形されると共に該外周
    部に前記液室の内壁に沿って延在する中空室が形成さ
    れ、前記外周部を前記液室の内壁へ密着させて該液室を
    前記弾性体の変形により内容積が変化する主液室と該主
    液室に隣接する副液室とに区画した隔壁部材と、 前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路と、 を有することを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れた第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結された第2の取付
    部材と、 前記第1の取付部材と前記第2の取付部材とを連結した
    弾性体と、 内壁の少なくとも一部が前記弾性体により形成され、か
    つ液体が封入された液室と、 前記液室の内壁へ外周部を密着させて該液室を前記弾性
    体の変形により内容積が変化する主液室と該主液室に隣
    接する副液室とに区画した隔壁部材と、 前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路と、を有
    する防振装置の製造方法であって、 加熱溶融された樹脂をモールド内へ射出した後に前記隔
    壁部材の外殻部に相当するスキン層を形成すると共に、
    前記スキン層の内側の溶融層へ加圧気体を吹き込み、前
    記隔壁部材へ前記液室の内壁に沿って延在する中空室を
    形成することを特徴とする防振装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れ、かつ筒状に形成された外筒と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結され、かつ前記外
    筒の内側に配置された内筒と、 前記外筒と前記内筒との間に配置された弾性体と、 前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ弾
    性体の変形により内容積が変化する主液室と、 前記主液室と隔離され液体が封入される副液室と、 前記主液室と前記副液室とを隔離し、かつ前記主液室と
    前記副液室とを連通する制限通路が設けられると共に該
    制限通路の途中に弁体収納室が形成された隔壁部材と、 前記弁体収納室へ挿入されて前記主液室と前記副液室と
    の間の液体の流れを制御する弁体と、を有する防振装置
    であって、 前記隔壁部材における少なくとも前記弁体収納室の周囲
    を樹脂材料により成形し、前記隔壁部材の内部における
    前記弁体収納室の近くに中空室を形成したことを特徴と
    する防振装置。
  4. 【請求項4】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れ、かつ筒状に形成された外筒と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結され、かつ前記外
    筒の内側に配置された内筒と、 前記外筒と前記内筒との間に配置された弾性体と、 前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ弾
    性体の変形により内容積が変化する主液室と、 前記主液室と隔離されて液体が封入される副液室と、 前記主液室と前記副液室とを隔離し、かつ前記主液室と
    前記副液室とを連通する制限通路が設けられると共に該
    制限通路の途中に弁体収納室が形成された隔壁部材と、 前記弁体収納室へ挿入されて前記主液室と前記副液室と
    の間の液体の流れを制御する弁体と、を有する防振装置
    の製造方法であって、 加熱溶融された樹脂材料をモールド内へ射出した後に前
    記隔壁部材の外殻部に相当するスキン層を形成すると共
    に、前記スキン層の内側の溶融層へ加圧気体を吹き込
    み、前記隔壁部材の内部における前記弁体収納室の近く
    に中空室を形成することを特徴とする防振装置の製造方
    法。
JP24561998A 1998-08-31 1998-08-31 防振装置及び防振装置の製造方法 Pending JP2000074128A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24561998A JP2000074128A (ja) 1998-08-31 1998-08-31 防振装置及び防振装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24561998A JP2000074128A (ja) 1998-08-31 1998-08-31 防振装置及び防振装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000074128A true JP2000074128A (ja) 2000-03-07

Family

ID=17136389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24561998A Pending JP2000074128A (ja) 1998-08-31 1998-08-31 防振装置及び防振装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000074128A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2880581A1 (fr) * 2005-01-12 2006-07-14 Hutchinson Sa Procede de fabrication d'un dispositif antivibratoire et dispositif antivibratoire pouvant etre obtenu par ce procede
KR100918360B1 (ko) 2008-03-18 2009-09-22 최상진 엔진마운트용 오리피스 및 그 제조방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2880581A1 (fr) * 2005-01-12 2006-07-14 Hutchinson Sa Procede de fabrication d'un dispositif antivibratoire et dispositif antivibratoire pouvant etre obtenu par ce procede
EP1681152A1 (fr) * 2005-01-12 2006-07-19 Hutchinson Procédé de fabrication d'un dispositif antivibratoire et dispositif antivibratoire pouvant être obtenu par ce procédé
US7635116B2 (en) 2005-01-12 2009-12-22 Hutchinson Method of manufacturing an anti-vibration device, and an anti-vibration device obtainable by the method
KR100918360B1 (ko) 2008-03-18 2009-09-22 최상진 엔진마운트용 오리피스 및 그 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6073918A (en) Vibration isolating apparatus
JP2000074128A (ja) 防振装置及び防振装置の製造方法
GB2388416A (en) Fluid-filled vibration-damping device
US20120080829A1 (en) Vibration absorption device
JP2004340312A (ja) 液体封入式マウント
JPH10227328A (ja) 液体封入式マウント及びその組立方法
JP2005221080A (ja) 液封入式防振装置の仕切部材
JPH08247208A (ja) 防振装置
JPH0914333A (ja) 防振装置
JP2004301245A (ja) 液体封入式防振装置
JP2004278706A (ja) 流体封入式筒形防振装置
JP7470630B2 (ja) 液封入式防振装置
JP2011099465A (ja) 防振装置
JPH08254243A (ja) 流体封入式振動緩衝装置及びその製造方法
JP3911594B2 (ja) 液封入式防振装置の仕切部材の製造方法
JP2002266928A (ja) 防振装置及び防振装置の製造方法
JPH0874923A (ja) 防振装置
JPH09177866A (ja) 防振装置の製造方法及び防振装置
JP3574179B2 (ja) エンジンマウント
JPH0979307A (ja) 防振装置
JP2004270815A (ja) 防振装置
JP2006083979A (ja) 液体封入式マウント
JPH11325161A (ja) 防振装置
JP4315556B2 (ja) 液封防振装置
JP2002364699A (ja) 防振装置