JP2000073460A - ブレース材 - Google Patents

ブレース材

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JP2000073460A
JP2000073460A JP10245766A JP24576698A JP2000073460A JP 2000073460 A JP2000073460 A JP 2000073460A JP 10245766 A JP10245766 A JP 10245766A JP 24576698 A JP24576698 A JP 24576698A JP 2000073460 A JP2000073460 A JP 2000073460A
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JP
Japan
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shaft
clearance
section
brace material
shaft member
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JP10245766A
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English (en)
Inventor
Tadateru Katayama
忠輝 形山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補剛管の中に軸材を挿通したブレース材にお
いて、軸材の端部の補剛手段が容易で、軸材の理想的な
圧縮崩壊モードを実現可能にする。 【解決手段】 角形鋼管の補剛管1の中に対角配置した
状態で平鋼からなる軸材2を挿通し、この軸材2の板厚
が中央部が薄く、端部が厚くなるようにテーパー3a〜
3dを両面に対称に付け、かつ、軸材2の断面のコーナ
ー端と補剛管1の内面とのクリアランスを全長にわたり
一定の、ゼロを含む微小な間隙とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築構造物等の耐
震および制振の目的で使用するブレース材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブレース材は通常の平鋼を用いた
場合には、圧縮力により座屈を起こすため、引張側と同
等の耐力を期待することはできなかった。そこで、特開
平9−221830号公報や特開平9−221871号
公報に示すように、平鋼の軸材を円形鋼管や角形鋼管等
からなる補剛管に挿通した構成のブレース材が提案さ
れ、圧縮側の座屈耐力を向上させ、引張および圧縮耐力
を同時に期待できるものとなっている。
【0003】図12に、上記公報に示されたブレース材
の一例を示す。図13は図11のF−F線断面図であ
る。このブレース材は、角形鋼管の補剛管11の中に平
鋼の軸材12を対角配置した状態で挿通したもので、軸
材12の両端部にはそれぞれ断面十字形の継手部材13
が溶接等で固着され、これら継手部材13を柱および梁
のコーナー部におけるガセットプレート(図示せず)に
ボルトで接合することにより対角状に架設される。
【0004】また、上記ブレース材において、軸材12
の断面のコーナー端と補剛管11の内面とのクリアラン
スαを長手方向にわたって均一な微小な隙間(なお、こ
の隙間は0でもよい)に保持することにより、補剛管1
1の全長にわたり座屈補剛することが可能となる。この
ような構成により、上述のように圧縮側の座屈耐力が向
上し、引張および圧縮耐力を同時に期待できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ブレース材の
崩壊モードをみると、図14に示すように主に次の5つ
が考えられる。同図の(a)はブレース材全体が弓なり
に曲げ変形をする全体座屈の場合、(b)は軸材12の
みが局部的に座屈する場合であり、(c)は補剛管11
の鋼管も局部変形をする場合、(d)は軸材12の端部
付近で屈曲が生じる材端回転変形の場合、(e)は軸材
12が一様な圧縮変形をする理想的な場合である。従来
技術では、このうち(e)のモードを形成することを目
標に軸材を補剛する鋼管を設計しているが、軸材が補剛
管によって補剛されていない領域である材端部は接合部
に近くなるため、補剛をすることが容易ではなかった。
だからといって、軸材材端部の補剛をしないと、(d)
のモードが生じてしまい、目標の座屈耐力を得ることが
できない場合があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、軸材端部の補剛が容易で、か
つ、上記図14(e)のような理想的な圧縮変形モード
を実現するように工夫を施したブレース材を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るブレース材
は、角形鋼管からなる補剛管と、該補剛管の中に対角配
置した状態で挿通される平鋼からなる軸材とを有するブ
レース材において、前記軸材は、長手方向中央部の板厚
が端部における板厚よりも小さくなるようなテーパーを
有することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のブレース材は、下記の特徴
を有するものである。前記軸材の断面のコーナー端と前
記補剛管の内面とのクリアランスを全長にわたり一定
で、ゼロを含む微小な間隙とする。前記テーパーは、前
記軸材の両面に対称に付ける。前記補剛管の断面は、長
手方向中央部が正方形、端部が菱形とする。前記軸材
は、長手方向中央部付近の板幅の両側面にライナーを有
する。前記軸材は、長手方向中央部の板幅が端部の板幅
よりも大きくなるようなテーパーを有する。
【0009】本発明においては、軸材に上記のようにテ
ーパー付きの鋼材を使用するものである。この場合まず
第一には、板厚が長手方向中央部が薄く、端部が厚くな
るように、軸材の両面に対称にテーパーを付ける。この
ように軸材の板厚を中央部より端部の方を厚くすること
によって、軸材に圧縮力が作用したときの座屈応力(曲
げ応力+圧縮応力)を長手方向の任意の断面においてほ
ぼ均等にすることができるため、図14(e)の理想的
な圧縮変形モードを実現することが可能となる。特に接
合部である端部の曲げ剛性が高いため、特別な補剛のた
めの手段を講じる必要がなくなる。なお、軸材のテーパ
ーは複数の鋼材を組み合わせたものでもよい。第二に、
上記軸材とこれが対角配置の状態で挿通される補剛管と
のクリアランスがゼロを含む微小な間隙で長手方向に均
一になっていることである。このクリアランスを一定に
するためには、軸材が長手方向の中央部と端部で板厚が
異なるので、補剛管の断面を中央部が正方形の場合は端
部を菱形とする。補剛管の断面が全長にわたり同じ正方
形である場合には軸材の中央部付近にライナーを取り付
けるか、もしくは幅方向にも中央部が広くなるようにテ
ーパーを付ける。以上のような手段でクリアランスを一
定にすることにより、軸材に圧縮力が作用したとき、補
剛管の軸材に対する拘束力をどの断面においても一定に
することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1を示すブレース材の平面図、図2は図1のA
−A線断面図、図3および図4はそれぞれ図1のB−B
線断面図、C−C線断面図である。各図において、1は
もともと正方形断面の角形鋼管からなる補剛管である。
2はこの補剛管1の中に対角配置した状態で挿通される
軸材で、ここではその長手方向の中央部の板厚t1が端
部の板厚t2よりも小さくなるように両面に対称にテー
パー面3a、3b、3c、3dを持つ形状である。すな
わち、テーパ面3a〜3dはすべて同一のテーパーであ
る。また、軸材2の板幅Dはどの断面においても同一の
場合である。すなわち、この例は軸材2の板幅Dを一定
とし、かつ、クリアランスを一定にするために補剛管1
の断面を端部のみ図4に示すように菱形に変形させた場
合である。なお、軸材2の端部には、例えば、十字形断
面等の継手部材が固着されるが、ここでは省略してあ
る。
【0011】軸材2は上記のように板厚が異なってお
り、端部の方が中央部よりも板厚が増しているため、図
3、図4に示すように補剛管1に接触する位置が異なっ
てくる。したがって、軸材2を補剛管1に挿入する際に
は、補剛管1を菱形断面に押しつぶし、中央部のクリア
ランスαと端部のクリアランスβが同じになるように中
央部は正方形断面に、端部は菱形断面に変形させてか
ら、軸材2を挿入する。補剛管1は、スプリングバック
により復元するので、このスプリングバック量を見込ん
で変形させる。なお、上記のクリアランスは、軸材2の
断面におけるコーナー端から補剛管1の内面に垂直に下
した垂線の長さであらわされる間隙である。この間隙は
ゼロ、すなわち軽い接触であっても差し支えない。この
ようにして、軸材2と補剛管1とのクリアランスを全長
にわたり一定にする。
【0012】実施の形態2.この例は、軸材2を一定の
板幅Dとし、かつ、補剛管1を上記のように端部を菱形
断面に変形させずに正方形断面の角形鋼管のままとした
場合である。図5にこのブレース材の中央部断面を、図
6にその端部断面を示す。軸材2の板厚は上記と同様
に、中央部が薄く、端部が厚くなるようにテーパーが付
けられている。また、軸材2と補剛管1とのクリアラン
スを一定にするため、中央部におけるクリアランスαを
端部におけるクリアランスβに合わせる。そのために
は、軸材2の中央部付近にライナー4を板幅の両側面に
取り付ける。したがって、このときのクリアランスαは
ライナー4のコーナー端から補剛管1の内面に下した垂
線の長さであらわされる間隙である。
【0013】実施の形態3.この例は、軸材2の板厚だ
けでなく板幅にもテーパーをつけた場合である。図7は
このブレース材の平面図、図8は図7のD−D線断面
図、図9は図7のE−E線断面図である。補剛管1は均
一な正方形断面の角形鋼管であるので、軸材2が一定の
板幅であると、実施の形態2で示したようにライナー等
で補わない限り、中央部におけるクリアランスαが端部
におけるクリアランスβより大きくなる。したがって、
クリアランスを全長にわたり一定にするために軸材2の
中央部の板幅D1が端部の板幅D2より大きくなるよう
に対称にテーパーを付ける。この場合においてもテーパ
ー面5a〜5dはすべて同じテーパーである。
【0014】図10に軸材の寸法形状例を示す。ここで
は、クリアランスをゼロにした場合で示してある。軸材
2の中央部および端部の板厚をそれぞれ20mm、25
mmとし、補剛管1の長さを4000mmとした場合
で、軸材2の中央部および端部にはそれぞれ平行部を設
けている。補剛管1は一様な正方形断面としているので
その内面の一辺の長さをBとすると、軸材2の中央部の
板幅は(b)に示すように(21/2 B−20)、端部の
板幅は(21/2 B−25)とそれぞれ決定される。よっ
て、この軸材を上から見ると、(d)のように板幅にも
テーパーを付けた形状となる。また、軸材2の中央部、
端部に平行部を設けない場合でも上記と同様であり、図
11に示すようになる。
【0015】以上の各例に示すように、軸材2の板厚を
中央部から端部にかけて次第に厚くすることにより、軸
材2に対する座屈応力を前述のように補剛管による座屈
補剛のない端部において高めることができるので、地震
荷重を図14(e)に示すように軸材2の圧縮変形で吸
収することができる。また、軸材2の端部の板厚が大き
いため、曲げ剛性が高くなり、したがって補剛のための
特別な対策を必要とせず、補剛手段が容易になる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
軸材端部の補剛手段が容易で、かつ理想的な圧縮崩壊モ
ードを示すブレース材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示すブレース材の平面
図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2を示すブレース材の中央
部における断面図である。
【図6】実施の形態2のブレース材の端部における断面
図である。
【図7】本発明の実施の形態3を示すブレース材の平面
図である。
【図8】図7のD−D線断面図である。
【図9】図7のE−E線断面図である。
【図10】軸材の寸法形状例を示す図である。
【図11】軸材の他の寸法形状例を示す平面図である。
【図12】従来のブレース材の斜視図である。
【図13】図12のF−F線断面図である。
【図14】ブレース材の崩壊モードを示す図である。
【符号の説明】
1 補剛管 2 軸材 3a〜3d テーパー面 4 ライナー 5a〜5d テーパー面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角形鋼管からなる補剛管と、該補剛管の
    中に対角配置した状態で挿通される鋼製軸材とを有する
    ブレース材において、 前記軸材は、長手方向中央部の板厚が端部における板厚
    よりも小さくなるようなテーパーを有することを特徴と
    するブレース材。
  2. 【請求項2】 前記軸材の断面のコーナー端と前記補剛
    管の内面とのクリアランスを全長にわたり一定で、ゼロ
    を含む微小な間隙としたことを特徴とする請求項1記載
    のブレース材。
  3. 【請求項3】 前記テーパーは、前記軸材の両面に対称
    に付けられていることを特徴とする請求項1記載のブレ
    ース材。
  4. 【請求項4】 前記補剛管の断面を、長手方向中央部が
    正方形、端部が菱形としたことを特徴とする請求項1記
    載のブレース材。
  5. 【請求項5】 前記軸材は、長手方向中央部付近の板幅
    の両側面にライナーを有することを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のブレース材。
  6. 【請求項6】 前記軸材は、長手方向中央部の板幅が端
    部の板幅よりも大きくなるようなテーパーを有すること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のブレース
    材。
JP10245766A 1998-08-31 1998-08-31 ブレース材 Withdrawn JP2000073460A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009121031A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Nisshin Steel Co Ltd 住宅用建築部材
JP2009138411A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Daiwa House Industry Co Ltd 座屈拘束ブレース
JP2011058260A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Fujita Corp ブレース型制振ダンパ

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A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 20051101