JP2000071330A - 円筒状基材上ヘのフッ素樹脂被覆方法、ならびに画像形成装置の定着用部材 - Google Patents

円筒状基材上ヘのフッ素樹脂被覆方法、ならびに画像形成装置の定着用部材

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JP2000071330A JP24599098A JP24599098A JP2000071330A JP 2000071330 A JP2000071330 A JP 2000071330A JP 24599098 A JP24599098 A JP 24599098A JP 24599098 A JP24599098 A JP 24599098A JP 2000071330 A JP2000071330 A JP 2000071330A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状基材上にフッ素樹脂を成膜し、平滑
に仕上げるための新しい方法を提供する。 【解決手段】 面転写部材として円筒状基材よりも熱
膨張率が小さい材質でシート形状のものを用い、加熱前
に前記シートを被加工円筒材の円周の1/3以上巻き付け
た状態で、前記シートの両端部を一方の端が移動した分
だけもう一方の端が相対的に移動するようなシート保持
治具に固定し、前記シートを張った状態で前記保持治具
の位置を固定し、前記被加工円筒材の軸を回転自在に固
定した状態で回転させながら前記シートを従動させつつ
前記シートの外側より前記被加工円筒材を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,円筒および円柱上
ヘのフッ素樹脂被覆方法に関し、とりわけ複写機・LB
P(レーザービームプリンター)等の電子写真画像形成装
置の定着部材を製造する際に好適に適用される方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、弾性ローラ上ヘのフッ素樹脂被覆
方法としては、弾性ローラをフッ素樹脂チューブで覆う
方法、もしくは弾性ローラ上にフッ素樹脂粉体及びフッ
素樹脂分散液を塗装した後、加熱焼成する方法が用いら
れる。前記フッ素樹脂を加熱焼成する際には、フッ素樹
脂の融点以上まで、フッ素樹脂を加熱し、焼成成膜する
方法が取られている。
【0003】このフッ素樹脂表面を平滑に仕上げる方法
として下記のような方法が知られている。
【0004】定着ローラの生産方法において表面フッ素
樹脂層を研磨後フッ素樹脂層の表面温度をフッ素樹脂の
融点よりやや高めで再焼成する方法(特公平5-5507
8)。円筒状基材上の特定のフッ素樹脂層に高温にした
平滑な加圧面を押圧してフッ素樹脂層表面を平滑化する
方法(特開平8-118561)。定着ローラの製造方法
においてフッ素樹脂層は押圧平滑化(鏡面化)された後に
焼成して溶融結合して平滑なフッ素樹脂層表面を設ける
方法(特開平3-80277)。
【0005】フッ素樹脂被覆ローラの製造方法において
ゴム弾性体上のフッ素樹脂被覆したローラを加熱体に回
転接触させ溶融後回転させたままローラ及び加熱体を冷
却して平滑面を得る方法(特開昭62-227463)。
【0006】また、以前に本発明者等は、フッ素樹脂の
焼成成膜時に、金属などからなる円筒状基材、もしくは
これらを芯金として弾性体を表面形成した円筒状基材の
表面にフッ素樹脂を予備形成した被加工円筒材の外側に
配した面転写部材とで、フッ素樹脂を加圧し、同時に加
熱することにより、フッ素樹脂表面に、面転写部材の表
面模様を転写しつつ成膜する方法を提案している(特開
平9-277378)。
【0007】また、本発明者等は、フッ素樹脂の焼成成
膜時に、金属などからなる円筒状基材、もしくはこれら
を芯金として弾性体を表面形成した円筒状基材の表面に
フッ素樹脂を予備形成した被加工円筒材の外側に円筒状
の面転写部材を配し赤外線ヒータを加熱の手段として用
い前記面転写部材の外側より直接表面を加熱すること
で、前記フッ素樹脂を加圧し、同時に加熱することによ
り、前記フッ素樹脂表面に、前記面転写部材の表面模様
を転写しつつ成膜する方法も提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】まず前記従来例のよう
なフッ素樹脂被覆方法には、次のような問題点がある。
【0009】第1に、弾性体上にフッ素樹脂を塗装し、
加熱焼成する場合、前記フッ素樹脂の溶融粘度が極めて
高いため、前記フッ素樹脂の融点よりかなり高い温度で
加熱焼成しても、成膜したフッ素樹脂層の平滑性が低
い。
【0010】また、前記のようなフッ素樹脂焼成条件を
実行した場合、その温度に耐えるような弾性体が存在し
ないため、弾性体に極めて大きなダメージを与える結果
となる。
【0011】前記のことを解決しようという目的のも
と、本発明者等は、弾性体とフッ素樹脂層の外側に配し
た面転写部材との間で、フッ素樹脂層を加圧し、面転写
部材の表面模様を前記フッ素樹脂表面に転写しながら、
前記フッ素樹脂の加熱焼成成膜を行なう方法を提案し
た。その結果、前記フッ素樹脂の表面模様を制御しなが
ら、前記フッ素樹脂を従来よりも低い温度で成膜するこ
とが可能となり、下材であるゴムのダメージを比較的抑
えることができるようになった。
【0012】さらに、本発明者等は、金属などからなる
円筒状基材、もしくはこれらを芯金として弾性体を表面
形成した円筒状基材の表面にフッ素樹脂を予備形成した
被加工円筒材の外側に円筒状の面転写部材を配し赤外線
ヒータを加熱の手段として用い面転写部材の外側より前
記被加工円筒材の直接表面を加熱することで下材である
ゴムのダメージを抑えることができるようになった。
【0013】しかしながら前記円筒状の面転写部材を用
いる方法では以下3点の問題がある。
【0014】まず1つは、面転写部材として円筒状の面
転写部材が必要であるが、この面転写部材の内径は面転
写される前記被加工円筒材、さらには前記円筒状基材の
外径により適正な範囲がある。まずは、前記被加工円筒
材が入るだけの内径が必要である。また、あまり内径が
大きすぎると加熱の際に前記円筒状基材が膨張しても面
転写部材との間でフッ素樹脂層を十分に加圧することが
できなくなり、面転写が行なわれなくなってしまうた
め、内径をあまり大きくして隙間を大きくすることはで
きない。このため、量産時等の前記円筒状基材の外径が
ばらつくときには安定した面転写および成膜が困難にな
る。
【0015】つぎに、前記の面転写部材内径と前記被加
工円筒材との隙間は、前記円筒状基材の熱膨張が小さい
とき、または熱膨張させる前記円筒状基材の厚みが薄い
ときには、その隙間は非常に狭くしなければならなくな
る。このため、安定した面転写および成膜を行なおうと
すると実際には面転写部材ヘの前記被加工円筒材の挿入
が困難になったり、加工後の円筒材製品が抜けにくくな
ってしまうという問題がある。
【0016】さらにもう1つの問題は、前記加工法にお
いては前記面転写部材の内面が非常に重要であるが、前
記面転写部材はほとんど開口部に対し軸方向に長いた
め、内面の掃除が困難ということである。
【0017】本発明の目的は、前記の諸問題を解決する
こと、すなわち、前記円筒状の面転写部材を用いる方法
と同等の効果をもち、かつ、面転写される前記被加工円
筒材の外径・内径による制約をできるだけ少なくし、前
記の面転写部材の機能部位と前記被加工円筒材との隙間
による制約をできるだけ少なくすることで前記円筒状基
材の外径がばらつくときにも安定した面転写および成膜
を可能にし、さらに、前記面転写部材の機能部位の掃除
が容易である方法を開発することにある。
【0018】
【発明を解決するための手段】本発明は、円筒状基材上
に表面加工可能なフッ素樹脂層を予備形成した被加工円
筒材に対して、前記円筒状基材上のフッ素樹脂層と、該
フッ素樹脂層の外側に配した面転写部材との間で、前記
円筒状基材と前記面転写部材の熱膨張率の差を利用し前
記フッ素樹脂層を加圧した状態で加熱することによっ
て、前記面転写部材の表面模様を、前記フッ素樹脂層表
面に転写させる、フッ素樹脂被覆方法において、前記面
転写部材として前記円筒状基材よりも熱膨張率が小さい
材質でシート形状のものを用い、加熱前に前記シートを
前記被加工円筒材の円周の1/3以上巻き付けた状態で、
前記シートの両端部を一方の端が移動した分だけもう一
方の端が相対的に移動するようなシート保持治具に固定
し、前記シートを張った状態で前記保持治具の位置を固
定し、前記被加工円筒材の軸を回転自在に固定した状態
で回転させながら前記シートを従動させつつ前記シート
の外側より前記被加工円筒材を加熱する。
【0019】なお、以下において、「円筒状基材」とは
フッ素樹脂層を含まない内側の部分を指し、そのうち表
面が弾性体の場合さらにその内側の剛体部分を「芯金」
と呼ぶ。また、フッ素樹脂を予備形成した、加熱・加圧
前のものを「被加工円筒材」と呼び、成膜完了したもの
を「円筒材製品」と呼ぶ。
【0020】このような方法を用いると、前記円筒状基
材は熱膨張により径が大きくなるのに対し、前記シート
は熱膨張率が小さい上に前記保持治具によりその両端部
を固定されているため伸びは小さく、そのため前記円筒
状基材表面のフッ素樹脂層は加圧された状態で加熱され
ることとなり、基層に劣化を与えずに前記面転写部材の
表面模様を、前記フッ素樹脂層表面に転写させつつ成膜
することができる。前記被加工円筒材は回転しているた
め前記被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成
膜が行なわれる。また前記被加工円筒材表層のフッ素樹
脂は軟化している状熊で溶融まではしていない。さらに
前記被加工円筒材と前記シートの剥離の場所は直接加熱
しなければ温度が急激に下がるため、前記被加工円筒材
表層のフッ素樹脂は面転写部材である前記シートには付
着せず、そのため剥離跡も残らない。
【0021】このような手法を用いることで円筒状の面
転写部材を用いなくても前記円筒状基材と前記面転写部
材の熱膨張率の差を利用し前記フッ素樹脂層を加圧した
状態で加熱することが可能となる。このため円筒状の面
転写部材では重要であった前記円筒状基材の外径のばら
つきによる前記被加工円筒材と面転写部材との隙間がば
らつくために安定した面転写および成膜が困難になると
いう問題は、それぞれの前記被加工円筒材で加熱前に保
持治具を前記シートがたるまない位置に固定することで
円筒状基材の外径のばらつきに関係なく前記被加工円筒
材と面転写部材との隙間を一定にできるため解決する。
また前記円筒状基材の熱膨張が小さかったり厚みが薄い
ために、前記被加工円筒材と前記面転写部材の隙間を非
常に狭くしなければならない場合、円筒状の面転写部材
ヘの前記被加工円筒材の挿入が困難になったり、加工後
に前記円筒材製品が抜けにくくなってしまうという問題
は、シートを巻きつける本方法では、加熱前に前記被加
工円筒材をセットし前記シートを巻き、加工後に前記シ
ートを剥がしてやれば良いため無関係である。また加熱
前に前記シート保持治具を前記シートが前記被加工円筒
材にぴったりと付く状態で固定することで前記被加工円
筒材と前記面転写部材の隙間を非常に狭くできるため、
前記円筒状基材の熱膨張が小さかったり厚みが薄い場合
に十分対応できる。さらに前記面転写部材をシート形状
にすることで前記被加工円筒材に面を転写する部分の表
面掃除が非常に容易になる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施例において用いられ
る装置の構成、特に部材、加工材料について説明する
(図1〜図7参照)。
【0023】まず、被加工円筒材について述べる。1
1、21、31、41、51、61、71は各実施例(順に実
施例1〜7)において使用した被加工円筒材であり、最
外層にフッ素樹脂層(115、315、515など)を有す
る。このフッ素樹脂は、実施例ではテトラフルオロエチ
レン〜ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)が用
いられたが、他にテトラフルオロエチレン・パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレ
ン〜エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフル
オライド(PVdF)、ポリクロロトリフルオロエチレン
(PCTFE)、などが好ましい例として挙げられる。こ
れらのフッ素樹脂の粉体および前記粉体を含むの水性塗
料をコーティングする方法としては、実施例のようにデ
ィスパージョンをスプレー塗装する方法の他、水性塗料
の場合、ディップコーティング、ローラコーティング、
ブレードコーティングなどがあり、粉末の場合は静電粉
体塗装などがある。コーティングされたフッ素樹脂層
は、水性塗料の場合の乾燥後および粉体塗装後は、フッ
素樹脂が微粒子の状体で凝集し層をなした状態である。
【0024】このフッ素樹脂の層は、コーティング後、
あらかじめ予備加熱焼成成膜しておいてもよい。フッ素
樹脂の予備加熱焼成は、一時的にフッ素樹脂の溶融温度
まで上昇させれば十分であるが、フッ素樹脂を完全に成
膜させるまで行なってもよい。この際、フッ素樹脂の表
面にクラック・凹凸等が存在してもよい。また予備加熱
焼成後のフッ素樹脂を前記円筒状基材と前記面転写体で
加圧、加熱する工程における前記フッ素樹脂層の温度
は、200℃以上であれば特に制約はないが、予備加熱
焼成温度まで上昇させる必要はなく、好ましくは240
℃〜300℃に加熱するとよい。この方法を用いると予
備加熱焼成を行なわなかった場合より、少ない熱量でフ
ッ素樹脂に任意の表面模様を付与することができる。前
記円筒状基材として樹脂やゴム等の耐熱性のない材質を
用いた場合、フッ素樹脂の加熱焼成時に前記円筒状基材
の熱劣化が起こるが、この方法を用いると急速加熱によ
り前記円筒状基材の熱劣化を防止することができる。ま
た前記フッ素樹脂層加圧時に高温を必要としないため作
業効率も良い。
【0025】フッ素樹脂層の内側円筒状基材(110、
310、510)の材質としては、適切な強度と耐熱性を
持つものであれば特に制限はないが、好適にはニッケル
・鉄・アルミニウムなどの金属、ポリイミドなどの耐熱
性樹脂、もしくは前記金属ないし樹脂を芯金(111、
311、511)としてその表面にプライマー(112、
114、312、314、512、514)、および/または
シリコーンゴム・フッ素ゴムなどの耐熱性ゴム(11
3、313、513)を形成したものが用いられ、特に下
記に示すアルミニウム芯金-プライマー-シリコーンゴム
-フッ素ゴム・フッ素樹脂混合プライマー(フッ素樹脂
層)の構成が好ましい例として挙げられる(図1.A、図
3.A、図5.A参照)。
【0026】前記芯金は円柱または中空円筒のいずれで
もよく、その直径は好ましくは円筒状基材全体の65〜
90%である(111、311、511)。
【0027】前記シリコーンゴム層(113、313、5
13)の厚さはほぼ前記円筒状基材全体の半径と芯金の半
径の差に等しい。前記シリコーンゴム層の形成方法とし
ては、たとえばプライマーを塗布した芯金を円筒状金型
に挿入し、LTVの未加硫シリコーンゴムを注入し、そ
れを加熱硬化することにより形成する方法が挙げられ
る。
【0028】前記シリコーンゴム層と表層フッ素樹脂層
を接着するためのプライマー層(114、314、514)
はフッ素ゴムとフッ素樹脂の混合物からなり、形成方法
としてはたとえば前記混合物の水性塗料をスプレーによ
り塗装し加熱硬化させることなどが挙げられる。
【0029】なお加工後の円筒材製品(116、216、
316、416、516、616、716)は図面上被加工円
筒材と同一である。また、成膜後のフッ素樹脂膜(11
7、317、517)も図面上加工前と同一である。
【0030】次に、面転写部材について述べる。12、
22、32、42、52、62、72は各実施例におい
て使用した面転写部材である。
【0031】これらはシート状、またはその両端を接合
したベルト状で前記被加工円筒材当接側には前記円筒状
基材上に形成されているフッ素樹脂膜に転写したい表面
模様が形成されたものをU字に曲げて用いている。材質
としては、前記フッ素樹脂の焼成成膜時に必要な温度に
耐え前記円筒状基材よりも熱膨張の小さいものであれば
特に制約はないが、鉄・SUS・アルミニウム等の金属
材料や、ポリイミド・ポリフェニンサルファイド等の耐
熱性樹脂を用いることが好ましい。また前記円筒状基材
当接側の面粗さは、仕上がり時の前記円筒材製品(11
6、316、516)の表面の面粗さを決定づける重要な
要素であるので、十分に小さな値が望まれる。たとえば
十点平均粗さ(Rz)で0.5μmとするのが好ましい。
【0032】前記シ一ト状の面転写部材の前記被加工円
筒材のへの巻き付けは円周の1/3以上が好ましい。これ
はある程度の巻き付けがないと熱膨張率の差による力が
十分に前記円筒状基材表面の前記フッ素樹脂層を加圧す
ることに使われないからであり、そのためできることな
らば1/2以上ほしい。
【0033】また前記シートの長さは加熱の間ローラに
従動して一方向に送る分だけの長さがあれば良いが、実
際はφ20mmの被加工円筒材でローラ回転は20rpm
ほどで加熱時間が約150秒であるため約3.5mほどい
ることになる。こうなると装置的には非常に大きくなる
ため約600mm程度の長さのシートを用い、ローラ回
転を数回反転させながら前記シートを従動させても良
い。
【0034】さらに、前記面転写部材の保持手段として
は、代表的には13、23、33、43、53のよう
に、前記シートの両端を固定するための、一方の端が移
動した分だけもう一方の端が相対的に移動するようなシ
ート保持治具があり、ラック&ピニオンの機構を用いて
いる。他にシーソーの機構も用いられる。
【0035】前記被加工円筒材の両端は芯金部111、
311、511によって回転台に接続される。前記回転
台は14、24、34、44、54、64、74がこれ
に該当する。ここで、前記被加工円筒材と前記シートは
互いに従動可能であるため、モータはそのいずれか一方
につけ他方を従動させることになるが、前記シートを移
動させ前記被加工円筒材を従動させる方がより好まし
い。前記被加工円筒材を回転させ前記シートを従動させ
るようにすると(図1.B)、前記被加工円筒材の回転に
より慣性の大きいシート保持治具を動かそうとすること
になり前記被加工円筒材表面とシートとの問にスリップ
が発生しやすく、それにより前記被加工円筒材表面にキ
ズがつく場合がある。そこで前記シートを移動させ慣性
の小さい前記被加工円筒材を従動させることでスリップ
を防止して前記被加工円筒材表面にキズをつけることな
く前記フッ素樹脂の表面に、任意の模様および粗さを付
与することが可能となる(図2.B)。
【0036】またシートを前記被加工円筒材に巻き付け
る際に巻き付けローラ(36、46、56、66および
76)を用いることができる。(図3.B)これにより、前
記被加工円筒材円周に前記面転写部材のシートを1/2以
上巻き付けることが容易になり、このため、熱膨張率の
差による力が十分に前記円筒状基材表面のフッ素樹脂層
を加圧することに使われることになり前記被加工円筒材
の軸にかかる負担が小さくなるため、軸の変形およびそ
れによる軸方向中央部の面転写および成膜の不良を防ぐ
ことができる。
【0037】加熱手段としては、15、25、35に示
すようなアルミ製のヒートロールが代表的で、ステンレ
スシートの上から前記被加工円筒材に接触している。
【0038】基本的には以上のような手段により、前記
課題を解決しつつ従来表面模様および粗さの制御が困難
であったフッ素樹脂の表面に、任意の模様および粗さを
付与することが可能となる。
【0039】赤外線ヒータ(45、55、65、75)を
用い前記面転写部材の外側より前記被加工円筒材を加熱
し前記被加工円筒材と前記面転写部材との間で前記フッ
素樹脂を加圧し、前記面転写部材の表面模様を前記フッ
素樹脂表面に転写および成膜する方法を用いると(図4
〜7)、前記フッ素樹脂の焼成成膜時に付与する温度を
低く設定しても、前記フッ素樹脂の成膜を容易に行なう
ことができる。また表面のフッ素樹脂を直接加熱できる
こと、急速加熱が可能であること等により、その際の基
層の劣化を押さえることができる。
【0040】前記面転写部材としてポリイミドの薄肉シ
ートを用いる(42、52、62、72)と、以下に述べ
るように種々の好ましい効果をもたらす(図4〜7)。ま
ず、耐熱性および高温時の強度に優れており、そのため
操り返し使用が可能となり前記面転写部材の耐久性が向
上する。また非常に柔軟性に富み前記円筒状基材(41そ
の他)および巻き付けローラ(46その他)ヘ密着しやす
いので加工を行ないやすい。
【0041】それに赤外線をある程度透過することで、
その分のエネルギーは前記フッ素樹脂に届き、加熱に要
するエネルギーを節約できる。さらに、前記面転写部材
はあまり温まらないため、熱膨張も減ることによりさら
に少ないエネルギーで前記面転写部材の表面を前記円筒
状基材表面に形成されたフッ素樹脂表面に転写および成
膜することができる。つまりゴムの熱劣化もさらに押さ
えることができる。
【0042】また前記面転写部材であるシート62をロ
ール67に巻いた状態で供給し、加熱前に前記シートを
被加工円筒材61の円周の1/2以上巻き付けた状態で前
記シートがたるまない程度に張った状態で巻き取り側の
ロール68と供給側のロール67とを一旦固定し、加熱
時にシートの供給と巻き取りのスピードを同じにしつつ
前記被加工円筒材を従動回転させることで前記被加工円
筒材表面フッ素樹脂層を加圧した状態で加熱することが
できる(図6)。常に新しいシート面を供給できるため表
面状態が良くなり、またシート62を1方向に送れば良
いため装置構成も簡単になる。
【0043】またシート72が一部で接続されたべルト
形状となっており、加熱前に被加工円筒材71の円周方
向に巻き付けた状態で前記被加工円筒材と平行に設けら
れた円筒状で回転可能なシート伸ばし部材73にて張力
が加わるか、加わらない程度にシートを伸ばした状態で
保持するようにすれば(図7)、前記ラック&ピニオン
や、シーソーの機構のような複雑なシート保持治具を使
用しなくてもシート伸ばし部材を回転させ前記シートの
接合部分が前記被加工円筒材に接触しないように正・反
転運動させることで被加工円筒材を従動させつつシート
を移動できるためより簡単な装置構成で前記面転写部材
の表面を前記円筒状基材表面に形成されたフッ素樹脂表
面に転写および成膜することができる。
【0044】
【実施例】(実施例1)本発明の第1の実施例について
(図1)を参照しながら説明する。
【0045】11は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、その外径は20mmで軸方向の長さは、
230mmである。その断面図を(図1.A)に示す。1
11は円筒状基材110の芯金でありアルミニウムで構
成され、その直径は13mmである。芯金111上には
東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:DY
39-051を使用したプライマー層112を介してLT
Vのシリコーンゴム層113が接着されておりその厚み
は約3.5mmである。前記シリコーンゴム層はプライ
マーを塗布した芯金を円筒状金型に挿入し、LTVの未
加硫シリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン社製、商品名:DY35-561)を注入し、それを加熱
硬化することにより形成した。114はシリコーンゴム
層113と表層フッ素樹脂層を接着するためのプライマ
ー層であり、フッ素ゴムとフッ素樹脂(FEP)の混合物
で構成される。プライマー層114はフッ素ゴムとフッ
素樹脂の混合物から成る水性塗料(ダイキン社製、商品
名:ダイエルGLS-213)をスプレーにより塗装し20
0℃で30分加熱硬化させて得られたもので、その厚み
は25μmであった。プライマー層114上にはフッ素
樹脂(FEP)層115が形成されている。フッ素樹脂層
115はフッ素樹脂(FEP)のディスパージョン(ダイ
キン社製、商品名:ネオフロンFEP ND-1)をスプレ
ーで塗装し、150℃で20分乾燥した後、300℃で
20分の予備加熱焼成をしたものであり、その際の厚み
は15μmであった。その際フッ素樹脂層は完全には成
膜されておらず、表面にクラック・凹凸等の不良が見ら
れた。またその際フッ素樹脂表面の表面粗さは、十点平
均粗さ(Rz)で15μmであった。
【0046】12は本発明における面転写部材であり、
シート状で前記被加工円筒材当接側には前記円筒状基材
上に仮形成されたフッ素樹脂膜に転写したい表面模様が
形成されたのものをU字に曲げて用いている。本実施例
では、幅250mm、長さ600mm、厚み0.05m
mで前記円筒状基材のシリコーンゴムよりも熱膨の小さ
いステンレスシート(SUS304-H)を用いた。また
前記被加工円筒材当接側はその面粗さを十点平均粗さ
(Rz)で0.5μmに加工して用いた。
【0047】面転写部材12はその両端を、一方の端が
移動した分だけもう一方の端が相対的に移動するような
シート保持治具13に固定している。本実施例では、図
1のようなラック&ピニオンの機構を用いた。まず、面
転写部材12とシート保持治具13の問に被加工円筒材1
1を通し芯金111の両端を、被加工円筒材11を保持
回転させるためのモータの付いた回転台14に接続する
(図1.B)。この状態でシート保持治具13を移動して前
記シートがたるまない程度に張った状態でシート保持治
具13の位置を固定する。本実施例では被加工円筒材1
1とシート保持治具13のシート固定部の間隔がほぼ同
一であったため前記シートの巻き付きは前記被加工円筒
材の約1/2であった。
【0048】以上のように装置を設定した後、前記ステ
ンレスシートの上部よりアルミ製のヒートロール15(外
径40mm、長さ300mm)を前記被加工円筒材に接
触させ(図1)、ヒートロール15を270℃に加熱しつ
つ被加工円筒材11を前記モータにより20rpmの速度
で回転させた。前記シートは前記被加工円筒材に従動さ
せた。前記シートの端が前記シート保持治具の限界に来
る前に前記モータを反転させる。約20sec毎にこの動
作を繰り返しながら面転写および成膜を150sec行なっ
た。その後、円筒材製品116を冷却しシート保持治具
13を移動させ前記シートをゆるめた状態にして円筒材
製品116を回転台14より取り外した。加熱の際前記
シリコーンゴムの熱膨張が、面転写部材である前記ステ
ンレスシートより大きいため前記被加工円筒材のシート
が巻き付いた部分で、前記シリコーンゴムがより膨張し
て、前記面転写部材と前記円筒状基材との問で前記フッ
素樹脂層が加圧された状態を作り出す。また前記ヒート
ロールからの熱により前記円筒状基材表層のフッ素樹脂
(FEP)が軟化し面転写および成膜がなされた。
【0049】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品とシートの剥離の場所は直接加熱
していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は面
転写部材である前記シートには付着せずそのため剥離跡
も残らなかった。
【0050】このようにして得られた円筒材製品116
表層のフッ素樹脂の焼成膜117の表面の粗さは、十点
平均粗さ(Rz)で0.5μmであり、前記面転写部材の表
面模様がフッ素樹脂表面に転写され、かつフッ素樹脂の
成膜がなされた。またその際成膜されたフッ素樹脂層表
面を電子顕微鏡で観察したところ、表面にクラック等の
不良は観察されなかった。また前記円筒状基材のシリコ
ーンゴム層に劣化はみられなかった。また、それぞれの
被加工円筒材で加熱前に前記保持治具を前記シートがた
るまない位置に固定することで円筒状基材の外径のばら
つきに関係なく被加工円筒材と面転写部材との隙間を一
定にできるため円筒状基材の外径ばらつきによる不良は
なくなった。
【0051】またシート状のため、掃除もしやすくなっ
た。
【0052】(実施例2)本発明の第2の実施例につい
て(図2)を参照しながら説明する。
【0053】21は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、実施例1の被加工円筒材11とおなじも
のでありフッ素樹脂層は完全には成膜されておらず、表
面にクラック・凹凸等の不良が見られた。またその際フ
ッ素樹脂表面の表面粗さは、十点平均粗さ(Rz)で15μ
mであった。
【0054】22も実施例1とおなじ面転写部材であり
前記被加工円筒材当接側はその面粗さを十点平均粗さ
(Rz)で0.5μmに加工して用いる。面転写部材22は
その両端を、一方の端が移動した分だけもう一方の端が
相対的に移動するようなシート保持治具23に固定して
いる。本実施例では、図2のようなピニオンギアにラッ
クを往復運動させるためのモータを接続したラック&ピ
ニオンの機構を用いた。まず、面転写部材22とシート
保持治具23の間に被加工円筒材21を通し被加工円筒
材21の芯金の両端を保持回転させるための回転自在な
回転台24に接続する(図2.B)。この状態でシート保
持治具23を移動して前記シートがたるまない程度に張
った状態でシート保持治具23の位置を固定する。本実
施例では被加工円筒材21とシート保持治具23のシー
ト固定部の間隔がほば同一であったため前記シートの巻
き付きは前記被加工円筒材の約1/2であった。
【0055】以上のように装置を設定した後、前記ステ
ンレスシートの上部よりアルミ製のヒートロール25
(外径40mm、長さ300mm)を前記被加工円筒材に
接触させ(図2)、ヒートロール25を270℃に加熱し
つつシート保持治具23に接続したモータにより前記シ
ートを約21mm/secの速度で移動させた。被加工円筒
材21はそれに伴い約20rpmの速度で従動回転した。
前記シートの端が前記シート保持治具の限界に来る前に
モータを反転させた。約20sec毎にこの動作を繰り返
しながら面転写および成膜を150sec行なった。その
後、円筒材製品216を冷却しシート保持治具23を移
動させシートをゆるめた状態にして円筒材製品216を
回転台24より取り外した。加熱の際前記シリコーンゴ
ムの熱膨張が、面転写部材である前記ステンレスシート
より大きいため前記被加工円筒材のシートが巻き付いた
部分で、前記シリコーンゴムがより膨張して、前記面転
写部材と前記円筒状基材との間で前記フッ素樹脂層が加
圧された状態を作り出す。また前記ヒートロールからの
熱により前記円筒状基材表層のフッ素樹脂(FEP)が軟
化し面転写および成膜がなされた。
【0056】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品と前記シートの剥離の場所は直接
加熱していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂
は面転写部材である前記シートには付着せずそのため剥
離跡も残らなかった。
【0057】このようにして得られた前記フッ素樹脂の
焼成膜の表面の粗さは、十点平均粗さ(Rz)で0.5μm
であり、前記面転写部材の表面模様がフッ素樹脂表面に
転写され、かつフッ素樹脂の成膜がなされた。またその
際成膜されたフッ素樹脂層表面を電子顕微鏡で観察した
ところ、表面にクラック等の不良は観察されなかった。
また前記円筒状基材シリコーンゴム層に劣化はみられな
かった。また、それぞれの被加工円筒材で加熱前に保持
治具を前記シートがたるまない位置に固定することで円
筒状基材の外径のばらつきに関係なく被加工円筒材と面
転写部材との隙間を一定にできるため円筒状基材の外径
ばらつきによる不良はなくなった。
【0058】またシート状のため、掃除もしやすくなっ
た。
【0059】さらに実施例1のときは、被加工円筒材を
回転させてシートおよび慣性の大きいラックを従動させ
ていたため、前記被加工円筒材と前記シートとの間でス
リップが発生しやすくフッ素樹脂表面に傷が発生しやす
かった。しかし本実施例では従動させるのは慣性の小さ
い被加工円筒材のほうであるためスリップ、傷は発生し
なくなった。
【0060】(実施例3)本発明の第3の実施例につい
て(図3)を参照しながら説明する。
【0061】31は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、その外径は20mmで軸方向の長さは、
230mmである。その断面図を(図3.A)に示す。3
11は円筒状基材310の芯金でありアルミニウムで構
成され、その直径は13mmであるが中空であり直径1
1mmの穴が空いている。芯金311上にはプライマー
層312(前記112と同一原料)を介してLTVのシリ
コーンゴム層313が接着されておりその厚みは約3.5
mmである。前記シリコーンゴム層はプライマーを塗布
した芯金を円筒状金型に挿入し、LTVの未加硫シリコ
ーンゴム(113に同じ)を注入し、それを加熱硬化する
ことにより形成した。314はシリコーンゴム層313と
表層フッ素樹脂層を接着するためのプライマー層であ
り、フッ素ゴムとフッ素樹脂(FEP)の混合物で構成さ
れる。プライマー層314はフッ素ゴムとフッ素樹脂の
混合物から成る水性塗料をスプレーにより塗装し200
℃で30分加熱硬化させて得られたもので、その厚みは
25μmであった。プライマー層314上にはフッ素樹
脂(FEP)層315が形成されている。フッ素樹脂層31
5はフッ素樹脂(FEP)のディスパージョン(115に
同じ)をスプレーで塗装し、150℃で20分乾燥した
後、300℃で20分の予備加熱焼成をしたものであ
り、その際の厚みは15μmであった。その際フッ素樹
脂層は完全には成膜されておらず、表面にクラック・凹
凸等の不良が見られた。またその際フッ素樹脂表面の表
面粗さは、十点平均粗さ(Rz)で15μmであった。
【0062】32も実施例1とおなじ面転写部材であり
前記被加工円筒材当接側はその面粗さを十点平均粗さ
(Rz)で0.5μmに加工して用いる。面転写部材32は
その両端を、一方の端が移動した分だけもう一方の端が
相対的に移動するようなシート保持治具33に固定して
いる。本実施例では、実施例2と同様に図3のようなピ
ニオンギアにラックを往復運動させるためのモータを接
続したラック&ピニオンの機構を用いた。まず、面転写
部材32とシート保持治具33の間に被加工円筒材31
を通し被加工円筒材31の芯金311の両端を保持回転
させるための回転自在な回転台34に接続する(図3.
B)。本実施例では、この状態で外径16mmの巻き付け
ローラ36を2本用い面転写部材であるステンレスシー
ト32を被加工円筒材31に約4/5巻き付けた。前記巻
き付けローラは回転自在ではあるが位置は固定されてい
る。この状態でシート保持治具33を移動しで前記シー
トがたるまない程度に張った状態でシート保持治具33
の位置を固定する。
【0063】以上のように装置を設定した後、前記ステ
ンレスシートの上部よりアルミ製のヒートロール35
(外径40mm、長さ300mm)を前記被加工円筒材に
接触させ(図3)、ヒートロール35を270℃に加熱し
つつシート保持治具33に接続したモータにより前記シ
ートを約21mm/secの速度で移動させた。被加工円筒
材31はそれに伴い約20rpmの速度で従動回転した。
前記シートの端が前記シート保持治具の限界に来る前に
前記モータを反転させる。約20sec毎にこの動作を繰
り返しながら面転写を行なったところ90secで面転写
および成膜が可能であった。その後、円筒材製品316
を冷却しシート保持治具33を移動させ前記シートをゆ
るめた状態にして円筒材製品316をを回転台34より
取り外した。加熱の際前記シリコーンゴムの熱膨張が、
面転写部材である前記ステンレスシートより大きいため
前記被加工円筒材のシートが巻き付いた部分で、前記シ
リコーンゴムがより膨張して、前記面転写部材と前記円
筒状基材との間で前記フッ素樹脂層が加圧された状態を
作り出す。また前記ヒートロールからの熱により前記円
筒状基材表層のフッ素樹脂(FEP)が軟化し面転写およ
び成膜がなされた。
【0064】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品と前記シートの剥離の場所は直接
加熱していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂
は面転写部材である前記シートには付着せずそのため剥
離跡も残らなかった。
【0065】このようにして得られた前記フッ素樹脂の
焼成膜317の表面の粗さは、十点平均粗さ(Rz)で0.
5μmであり、前記面転写部材の表面模様が前記フッ素
樹脂表面に転写され、かつフッ素樹脂の成膜がなされ
た。またその際成膜されたフッ素樹脂層表面を電子顕微
鏡で観察したところ、表面にクラック等の不良は観察さ
れなかった。また前記円筒状基材のシリコーンゴム層に
劣化はみられなかった。
【0066】また、それぞれの被加工円筒材で加熱前に
前記保持治具を前記シートがたるまない位置に固定する
ことで円筒状基材の外径のばらつきに関係なく被加工円
筒材と面転写部材との隙間を一定にできるため円筒状基
材の外径ばらつきによる不良はなくなった。またシート
状のため、掃除もしやすくなった。
【0067】さらに実施例1、2の手法であると芯金の
強度が十分でないと被加工円筒材の軸方向中央部の面転
写が不十分になることがあった。そのため円筒状基材の
芯金の強度(芯金厚み)と被加工円筒材の軸方向中央部の
面転写状態の評価結果を下表1に示す。
【0068】その結果より本実施例のように巻き付けロ
ーラを用いて被加工円筒材により多くシートを巻き付け
た方が、円筒状基材と面転写部材との熱膨張の差により
発生する力を表層を加圧する力により多く変換できるた
め、円筒状基材の芯金にかかる負荷を減らせ芯金強度が
弱くても被加工円筒材の軸方向中央部の面転写および成
膜が不十分にならないことが分かる。
【0069】
【表1】 (実施例4)本発明の第4の実施例について(図4)を
参照しながら説明する。
【0070】41は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、実施例1の被加工円筒材11とおなじも
のでありフッ素樹脂層は完全には成膜されておらず、表
面にクラック・凹凸等の不良が見られた。またその際フ
ッ素樹脂表面の表面組さは、十点平均粗さ(Rz)で15μ
mであった。
【0071】42は本発明における面転写部材であり、
シート状で前記被加工円筒材当接側には前記円筒状基材
上に仮形成されたフッ素樹脂膜に転写したい表面模様が
形成されたのものをU字に曲げて用いている。本実施例
では、幅250mm、長さ600mm、厚み0.05m
mで前記円筒状基材のシリコーンゴムよりも熱膨の小さ
いポリイミドシート(東レ・デュポン社製、商品名:カプ
トン200Hを用いた。また前記被加工円筒材当接側は
その面粗さを十点平均粗さ(Rz)で0.5μmに加工して
用いた。
【0072】面転写部材42はその両端を、一方の端が
移動した分だけもう一方の端が相対的に移動するような
シート保持治具43に固定している。本実施例では、実
施例2と同様に図4のようなピニオンギアにラックを往
復運動させるためのモータを接続したラック&ピニオン
の機構を用いた。まず、面転写部材42とシート保持治
具43の間に被加工円筒材41を通し被加工円筒材41の
芯金の両端を保持回転させるための回転自在な回転台4
4に接続する(図4.B)。本実施例では、この状態で外
径16mmの巻き付けローラ46を2本用い面転写部材
であるポリイミドシート42を被加工円筒材41に約4/
5巻き付けた。前記巻き付けローラは回転自在ではある
が位置は固定されている。この状態でシート保持治具4
3を移動しでシートが前記被加工円筒材にぴたりと付く
状態でシート保持治具43の位置を固定する。
【0073】以上のように装置を設定した後、ポリイミ
ドシートの上部より(外側から)前記被加工円筒材を加熱
した。本実施例では前記面転写シートより多少長い28
0mmの3kW出力の赤外線ラインヒータ45(線集光タ
イプ;焦点距離f=50mm)を面転写部材である前記シ
ート表面より約40mm離して配置した。シート保持治
具43に接続したモータにより前記シートを約21mm/
secの速度で移動させつつ前記シート表面が270℃に
なるまで前記赤外線ラインヒータにより加熱した(3k
W)。被加工円筒材41はそれに伴い約20rpmの速度で
従動回転した。前記シートの端が前記シート保持治具の
限界に来る前に前記モータを反転させる。約20sec毎
にこの動作を繰り返しながら面転写を行なったところ6
0secで面転写および成膜が可能であった。これは面転
写部材である前記ポリイミドシートおよび前記フッ素樹
脂は赤外線をあまり吸収しないため熱膨張も少なくその
上選択的に融着界面が加熱されるため早くなったといえ
る。その後、円筒材製品416を冷却しシート保持治具
43を移動させ前記シートをゆるめた状態にして円筒材
製品416を回転台44より取り外した。加熱の際前記
シリコーンゴムの熱膨張が、面転写部材である前記ポリ
イミドシートより大きいため前記被加工円筒材のシート
が巻き付いた部分で、シリコーンゴムがより膨張して、
面転写部材と前記円筒状基材との間で前記フッ素樹脂層
が加圧された状態を作り出す。また前記赤外線ラインヒ
ータからの熱により前記円筒状基材表層のフッ素樹脂
(FEP)が軟化し面転写および成膜がなされた。
【0074】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品とシートの剥離の場所は直接加熱
していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は面
転写部材である前記シートには付着せずそのため剥離跡
も残らなかった。
【0075】このようにして得られた円筒材製品416
表層のフッ素樹脂の焼成膜の表面の粗さは、十点平均粗
さ(Rz)で0.5μmであり、前記面転写部材の表面模様
がフッ素樹脂表面に転写され、かつフッ素樹脂の成膜が
なされた。またその際成膜されたフッ素樹脂層表面を電
子顕微鏡で観察したところ、表面にクラック等の不良は
観察されなかった。また前記円筒状基材のシリコーンゴ
ム層に劣化はみられなかった。また、それぞれの被加工
円筒材で加熱前に前記保持治具を前記シートが前記被加
工円筒材にぴたりと付く位置に固定することで円筒状基
材の外径のばらつきに関係なく被加工円筒材と面転写部
材との隙間を一定にできるため円筒状基材の外径ばらつ
きによる不良はなくなった。またシート状のため、掃除
もしやすくなった。
【0076】本実施例では、面転写部材としてポリイミ
ドシートを用いたが前記フッ素樹脂の焼成成膜時に必要
な温度に耐え前記円筒状基材よりも熱膨張の小さいもの
であれば特に制約はない。鉄・SUS・アルミニウム等
の金属材料やポリフェニンサルファイド等の耐熱性樹脂
を用いてもよい。
【0077】(実施例5)本発明の第5の実施例につい
て(図5)を参照しながら説明する。
【0078】51は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、その外径は20mmで軸方向の長さは、
230mmである。その断面図を(図5.A)に示す。5
11は円筒状基材510の芯金でありアルミニウムで構
成され、その直径は18mmである。芯金511上には
プライマー層512(前記112、312と同一原料)を介
してLTVのシリコーンゴム層513が接着されており
その厚みは約1mmである。前記シリコーンゴム層はプ
ライマーを塗布した芯金を円筒状金型に挿入し、LTV
の未加硫シリコーンゴム(113、313に同じ)を注入
し、それを加熱硬化することにより形成した。514は
シリコーンゴム層513と表層フッ率樹脂層を接着する
ためのプライマー層であり、フッ素ゴムとフッ素樹脂
(FEP)の混合物で構成される。プライマー層514は
フッ素ゴムとフッ素樹脂の混合物から成る水性塗料をス
プレーにより塗装し200℃で30分加熱硬化させて得
られたもので、その厚みは25μmであった。プライマ
ー層514上にはフッ素樹脂(FEP)層515が形成され
ている。フッ素樹脂層515はフッ素樹脂(FEP)のデ
ィスパージョン(115、315に同じ)をスプレーで塗
装し、150℃で20分乾燥した後、300℃で20分
の予備加熱焼成をしたものであり、その際の厚みは15
μmであった。その際フッ素樹脂層は完全には成膜され
ておらず、表面にクラック・凹凸等の不良が見られた。
またその際フッ素樹脂表面の表面粗さは、十点平均粗さ
(Rz)で15μmであった。
【0079】52は本発明における面転写部材であり、
シート状で前記被加工円筒材当接側には前記円筒状基材
上に仮形成されたフッ素樹脂膜に転写したい表面模様が
形成されたのものをU字に曲げて用いている。本実施例
では、幅250mm、長さ600mm、厚み0.05m
mで円筒状基材のシリコーンゴムよりも熱膨の小さいポ
リイミドシート(42に同じ)を用いた。また前記被加工
円筒材当接側はその面粗さを十点平均粗さ(Rz)で0.5
μmに加工して用いた。
【0080】面転写部材52はその両端を、一方の端が
移動した分だけもう一方の端が相対的に移動するような
シート保持治具53に固定している。本実施例では、実
施例2と同様に図5のようなピニオンギアにラックを往
復運動させるためのモータを接続したラック&ピニオン
の機構を用いた。まず、面転写部材52とシート保持治
具53の間に被加工円筒材51を通し被加工円筒材51の
芯金の両端を保持回転させるための回転自在な回転台5
4に接続する(図5.B)。本実施例では、この状態で外
径16mmの巻き付けローラ56を2本用い面転写部材
であるポリイミドシート52を被加工円筒材51に約4/
5巻き付ける。前記巻き付けローラは回転自在ではある
が位置は固定されている。この状態でシート保持治具5
3を移動してシートが前記被加工円筒材にぴたりと付く
状態でシート保持治具53の位置を固定する。
【0081】以上のように装置を設定した後、ポリイミ
ドシートの上部より(外側から)前記被加工円筒材を加熱
した。本実施例では前記面転写シートより多少長い28
0mmの3kW出力の赤外線ラインヒータ55(線集光タ
イプ;焦点距離f=50mm)を面転写部材である前記シ
ート表面より約40mm離して配置した。シート保持治
具53に接続したモータにより前記シートを約21mm/
secの速度で移動させつつ前記シート表面が270℃に
なるまで前記赤外線ラインヒータにより加熱した(3k
W)。被加工円筒材51はそれに伴い約20rpmの速度で
従動回転した。前記シートの端が前記シート保持治具の
限界に来る前に前記モータを反転させる。約20sec毎
にこの動作を繰り返しながら面転写を行なったところ9
0secで面転写および成膜が可能であった。これは面転
写部材である前記ポリイミドシートおよび前記フッ素樹
脂は赤外線をあまり吸収しないため熱膨張も少なくその
上選択的に融着界面が加熱されるため早くなったといえ
る。
【0082】その後、円筒材製品516を冷却しシート
保持治具53を移動させ前記シートをゆるめた状態にし
て円筒材製品516を回転台54より取り外した。加熱
の際前記シリコーンゴムの熱膨張が、面転写部材である
前記ポリイミドシートより大きいため前記被加工円筒材
のシートが巻き付いた部分で、シリコーンゴムがより膨
張して、面転写部材と前記円筒状基材との間で前記フッ
素樹脂層が加圧された状態を作り出す。また前記赤外線
ラインヒータからの熱により前記円筒状基材表層のフッ
素樹脂(FEP)が軟化し面転写および成膜がなされた。
【0083】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品とシートの剥離の場所は直接加熱
していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は面
転写部材である前記シートには付着せずそのため剥離跡
も残らなかった。
【0084】このようにして得られた円筒材製品516
表層のフッ素樹脂の焼成膜517の表面の粗さは、十点
平均粗さ(Rz)で0.5μmであり、前記面転写部材の表
面模様がフッ素樹脂表面に転写され、かつフッ素樹脂の
成膜がなされた。またその際成膜されたフッ素樹脂層表
面を電子顕微鏡で観察したところ、表面にクラック等の
不良は観察されなかった。また前記円筒状基材のシリコ
ーンゴム層に劣化はみられなかった。また、それぞれの
被加工円筒材で加熱前に前記保持治具を前記シートが前
記被加工円筒材にぴたりと付く位置に固定することで円
筒状基材の外径のばらつきに関係なく被加工円筒材と面
転写部材との隙間を一定にできるため円筒状基材の外径
ばらつきによる不良はなくなった。またシート状のた
め、掃除もしやすくなった。
【0085】本実施例では、面転写部材としてポリイミ
ドシートを用いたが前記フッ素樹脂の焼成成膜時に必要
な温度に耐え前記円筒状基材よりも熱膨張の小さいもの
であれば特に制約はない。鉄・SUS・アルミニウム等
の金属材料やポリフェニンサルファイド等の耐熱性樹脂
を用いてもよい。
【0086】さらに本実施例のように前記円筒状基材の
シリコーンゴム層が1mmと非常に薄い場合、円筒状の
面転写を使用した際の加工条件および評価結果を下表2
に示す。その結果より本実施例のように前記シリコーン
ゴム層の厚みが薄いために、前記円筒状基材と面転写部
材の隙間を非常に狭くしなければならない場合、円筒状
の面転写部材ヘの前記被加工円筒材の挿入が困難になっ
たり、加工後に円筒材製品が抜けにくくなってしまうと
いうことは、シートを巻きつける本方法では、加熱前に
前記被加工円筒材をセットし前記シートを巻き、加工後
にその前記シートを剥がしてやれば良いため無関係であ
る。また加熱前に前記シート保持治具を前記シートが前
記被加工円筒材にぴたりと付く状態で固定することで前
記被加工円筒材と面転写部材の隙間を非常に狭くできる
ため、前記シリコーンゴム層の厚みが薄い場合に十分対
応でき前記シリコーンゴム層を劣化させずに面転写およ
び成膜ができた。
【0087】
【表2】 (実施例6)本発明の第6の実施例について(図6)を参
照しながら説明する。
【0088】61は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、実施例1の被加工円筒材11とおなじも
のでありフッ素樹脂層は完全には成膜されておらず、表
面にクラック・凹凸等の不良が見られた。またその際フ
ッ素樹脂表面の表面組さは、十点平均粗さ(Rz)で15μ
mであった。
【0089】62は本発明における面転写部材であり、
シート状で前記被加工円筒材当接側には前記円筒状基材
上に仮形成されたフッ素樹脂膜に転写したい表面模様が
形成されたのものをU字に曲げて用いている。本実施例
では、幅250mm、長さ600mm、厚み0.05m
mで円筒状基材のシリコーンゴムよりも熱膨の小さいポ
リイミドシート(42、52に同じ)を用いた。また前記
被加工円筒材当接側はその面粗さを十点平均粗さ(Rz)
で0.5μmに加工して用いた。
【0090】本実施例では前記ポリイミドシートを芯上
に巻いた供給ロール67を用いた。まず供給ロール67
からシートを引き出し2本の外径16mmの巻き付けロ
ーラ66の下を通しシート巻き取りロール68に固定す
る。この状態で2本の巻き付けロールの間から前記シー
トを引き出しそのシートの間に被加工円筒材61を通し
被加工円筒材61の芯金の両端を保持回転させるための
回転自在な回転台64に接続する(図6.B)。供給ロー
ル67もしくはシート巻き取りロール68により前記シ
ートを巻き取ることで前記シートがたるまない状態にす
る。この時点で面転写部材であるポリイミドシート62
を被加工円筒材61に約4/5巻き付けた状態となる。前
記巻き付けローラは回転自在ではあるが位置は固定され
ている。
【0091】供給ロール67とシート巻き取りロール6
8には、モータが付いており、以上のように装置を設定
した後、加熱前の供給ロール67とシート巻き取りロー
ル68の間の前記ポリイミドシートの長さを変化させな
いように前記シートを約21mm/secの速度で移動およ
び巻き取りさせながら前記ポリイミドシートの上部より
(外側から)前記被加工円筒材を加熱した。本実施例では
前記面転写シートより多少長い280mmの3kW出力
の赤外線ラインヒータ65(線集光タイプ;焦点距離f=
50mm)を面転写部材である前記シート表面より約4
0mm離して配置し前記シート表面が270℃になるま
で赤外線ラインヒータにより加熱した(3kW)。被加工
円筒材61はそれに伴い約20rpmの速度で従動回転し
た。前記シートは供給ロール67からシート巻き取りロ
ール68に巻き取られる一方向に流した。このように面
転写を行なったところ60secで面転写および成膜が可
能であった。これは面転写部材である前記ポリイミドシ
ートおよび前記フッ素樹脂は赤外線をあまり吸収しない
ため熱膨張も少なくその上選択的に融着界面が加熱され
るため早くなったといえる。
【0092】その後、円筒材製品616を冷却し前記シ
ートをゆるめた状態にして円筒材製品616を回転台6
4より取り外した。加熱の際シリコーンゴムの熱膨張
が、面転写部材である前記ポリイミドシートより大きい
ため前記被加工円筒材のシートが巻き付いた部分で、シ
リコーンゴムがより膨張して、面転写部材と前記円筒状
基材との間で前記フッ素樹脂層が加圧された状態を作り
出す。また前記赤外線ラインヒータからの熱により前記
円筒状基材表層のフッ素樹脂(FEP)が軟化し面転写お
よび成膜がなされた。
【0093】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品とシートの剥離の場所は直接加熱
していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は面
転写部材である前記シートには付着せずそのため剥離跡
も残らなかった。
【0094】このようにして得られた円筒材製品616
表層のフッ素樹脂の焼成膜の表面の粗さは、十点平均粗
さ(Rz)で0.5μmであり、前記面転写部材の表面模様
がフッ素樹脂表面に転写され、かつフッ素樹脂の成膜が
なされた。またその際成膜されたフッ素樹脂層表面を電
子顕微鏡で観察したところ、表面にクラック等の不良は
観察されなかった。また前記円筒状基材のシリコーンゴ
ム層に劣化はみられなかった。また、それぞれの被加工
円筒材で加熱前の供給ロール67とシート巻さ取りロー
ル68の間の前記ポリイミドシートの長さを変化させな
いようにシート移動することで円筒状基材の外径のばら
つきに関係なく被加工円筒材と面転写部材との隙間を一
定にできるため円筒状基材の外径ばらつきによる不良は
なくなった。さらにシート供給ロール67にシートがな
くなればシート巻さ取りロール68から巻き戻して再使
用することも可能である。またシート供給ロール67か
ら巻さ付けロール66の問でオンラインで前記シートを
掃除できるため、常に新しくきれいな面での面転写がお
よび成膜可能となった。
【0095】本実施例では、面転写部材としてポリイミ
ドシートを用いたが前記フッ素樹脂の焼成成膜時に必要
な温度に耐え前記円筒状基材よりも熱膨張の小さいもの
であれば特に制約はない。鉄・SUS・アルミニウム等
の金属材料やポリフェニンサルファイド等の耐熱性樹脂
を用いてもよい。
【0096】(実施例7)本発明の第7の実施例につい
て(図7)を参照しながら説明する。
【0097】71は最外層にフッ素樹脂を有する被加工
円筒材であり、実施例1の被加工円筒材11とおなじも
のでありフッ素樹脂層は完全には成膜されておらず、表
面にクラック・凹凸等の不良が見られた。またその際フ
ッ素樹脂表面の表面組さは、十点平均粗さ(Rz)で15μ
mであった。
【0098】72は本発明における面転写部材であり、
シート状で前記被加工円筒材当接側には前記円筒状基材
上に仮形成されたフッ素樹脂膜に転写したい表面模様が
形成されたのもので両端を接続したべルト状のものを用
いている。本実施例では、幅250mm、長さ600m
m、厚み0.05mmで円筒状基材のシリコーンゴムよ
りも熱膨の小さいポリイミドシート(42、52、62
に同じ)を用いた。また前記被加工円筒材当接側はその
面粗さを十点平均粗さ(Rz)で0.5μmに加工して用い
た。
【0099】面転写部材72である前記ポリイミドベル
トはその内側に前記べルトを移動させるためのモータを
備え、被加工円筒材71と平行に設けられた円筒状のシ
ート伸ばし部材73を入れている。被加工円筒材71側
のべルトは外径16mmの巻き付けローラ76の2本間
を通して広げてある。このべルトの間に被加工円筒材7
1を通し被加工円筒材71の芯金の両端を保持回転させる
ための回転自在な回転台74に接続する(図7.B)。前
記巻き付けローラは回転自在ではあるが位置は固定され
ている。この状態でシート伸ばし部材73を移動してシ
ートが前記被加工円筒材にぴたりと付く状態でシート伸
ばし部材73の位置を固定する。この時点で面転写部材
であるポリイミドシート72を前記被加工円筒材71に
約4/5巻き付けた状態となる。
【0100】以上のように装置を設定した後、前記ポリ
イミドシートの上部より(外側から)前記被加工円筒材を
加熱した。本実施例では前記面転写シートより多少長い
280mmの3kW出力の赤外線ラインヒータ75(線集
光タイプ;焦点距離f=50mm)を面転写部材である前
記シート表面より約40mm離して配置した。シート伸
ばし部材73に接続したモータにより前記シートを約2
1mm/secの速度で移動させつつ前記シート表面が27
0℃になるまで前記赤外線ラインヒータにより加熱した
(3kW)。被加工円筒材71はそれに伴い約20rpmの速
度で従動回転した。前記ベルト接合部が巻き付けローラ
76にかかる前に前記モータを反転させた。約20sec
毎にこの動作を繰り返しながら面転写を行なったところ
60secで面転写および成膜が可能であった。これは面
転写部材である前記ポリイミドシートおよび前記フッ素
樹脂は赤外線をあまり吸収しなため熱膨張も少なくその
上選択的に融着界面が加熱されるため早くなったといえ
る。
【0101】その後、円筒材製品716を冷却し前記シ
ートをゆるめた状態にして円筒材製品716を回転台7
4より取り外した。加熱の際シリコーンゴムの熱膨張
が、面転写部材である前記ポリイミドシートより大きい
ため前記被加工円筒材のシートが巻き付いた部分で、シ
リコーンゴムがより膨張して、面転写部材と前記円筒状
基材との間で前記フッ素樹脂層が加圧された状態を作り
出す。また前記赤外線ラインヒータからの熱により前記
円筒状基材表層のフッ素樹脂(FEP)が軟化し面転写お
よび成膜がなされた。
【0102】前記被加工円筒材は回転しているため前記
被加工円筒材全面にわたり同様に面転写および成膜が行
なわれた。また前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は軟化
している状態で溶融まではしていない、さらに前記被加
工円筒材・円筒材製品とシートの剥離の場所は直接加熱
していないため、前記円筒状基材表層のフッ素樹脂は面
転写部材である前記シートには付着せずそのため剥離跡
も残らなかった。
【0103】このようにして得られた円筒材製品716
表層のフッ素樹脂の焼成膜の表面の粗さは、十点平均粗
さ(Rz)で0.5μmであり、前記面転写部材の表面模様
がフッ素樹脂表面に転写され、かつフッ素樹脂の成膜が
なされた。またその際成膜されたフッ素樹脂層表面を電
子顕微鏡で観察したところ、表面にクラック等の不良は
観察されなかった。また前記円筒状基材のシリコーンゴ
ム層に劣化はみられなかった。また、それぞれの被加工
円筒材で加熱前にシート伸ばし部材73をシートが被加
工円筒材にぴったりと付く位置に固定することで円筒状
基材の外径のばらつきに関係なく被加工円筒材と面転写
部材との隙間を一定にできるため円筒状基材の外径ばら
つきによる不良はなくなった。さらに、掃除もしやす
く、また装置構成も簡単になった。
【0104】本実施例では、面転写部材としてポリイミ
ドシートを用いたが前記フッ素樹脂の焼成成膜時に必要
な温度に耐え前記円筒状基材よりも熱膨張の小さいもの
であれば特に制約はない。鉄・SUS・アルミニウム等
の金属材料やポリフェニンサルファイド等の耐熱性樹脂
を用いてもよい。
【0105】(参考例1)参考例1は、実施例3と同じ
被加工円筒材を用い、実施例2の手法により同条件で面
転写および成膜加工を行なったものである。
【0106】(比較例1)比較例1は、実施例4と同じ
被加工円筒材を用い、面転写部材として、その内径がφ
20.4で厚みが0.05mm、長さ280mmのポリイ
ミド製の円筒状の面転写部材を用い、前記円筒状の面転
写部材の中に被加工円筒材を配し、前記被加工円筒材を
20rpmで回転させながら前記面転写部材の外側から実
施例4と同じ加熱条件で前記赤外線ラインヒータにより
加熱し面転写および成膜を行なったものである。この際
必要な加工時間は90secであった。
【0107】(比較例2)比較例2は、実施例5と同じ
被加工円筒材を用い、面転写部材として、その内径がφ
20.4で厚みが0.05mm、長さ280mmのポリイ
ミド製の円筒状の面転写部材を用い、前記円筒状の面転
写部材の中に被加工円筒材を配し、前記被加工円筒材を
20rpmで回転させながら前記面転写部材の外側から実
施例5と同じ加熱条件で前記赤外線ラインヒータにより
加熱し面転写および成膜を行なったものである。この際
表面の温度は270℃では足りず300℃まで上げる必
要があった。
【0108】またそれに伴い加工時間も180secかかっ
てしまいそのせいもありゴムの劣化が多少見られた。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、このような手法を
用いることで円筒状の面転写部材を用いなくても円筒状
基材と面転写部材の熱膨張率の差を利用しフッ素樹脂層
を加圧した状態で加熱することが可能となる。このため
円筒状の面転写部材では重要であった円筒状基材の外径
のばらつきによる被加工円筒材と面転写部材との隙間が
ばらつくために安定した面転写および成膜が困難になる
という問題は、それぞれの被加工円筒材で加熱前に保持
治具をシートがたるまない位置に固定することで円筒状
基材の外径のばらつきに関係なく被加工円筒材と面転写
部材との隙間を一定にできるため解決した。
【0110】また円筒状基材の熱膨張が小さかったり厚
みが薄いために、被加工円筒材と面転写部材の隙間を非
常に狭くしなければならない場合、円筒状の面転写部材
ヘの被加工円筒材の挿入が困難になったり、加工後に円
筒材製品が抜けにくくなってしまうということは、シー
トを巻きつける本方法では、加熱前に被加工円筒材をセ
ットし前記シートを巻き、加工後に前記シートを剥がし
てやれば良いため無関係である。また加熱前に前記シー
ト保持治具を前記シートが被加工円筒材にぴたりと付く
状態で固定することで被加工円筒材と面転写部材の隙間
を非常に狭くできるため、円筒状基材の熱膨張が小さか
ったり厚みが薄い場合に十分対応できた。
【0111】さらに面転写部材をシート形状にすること
で被加工円筒材に面を転写する部分の表面掃除が非常に
容易になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のフッ素樹脂被覆方法の概略図 A 実施例1の被加工円筒材・円筒材製品の断面図 B 実施例1の被加工円筒材の取付け方法図
【図2】実施例2のフッ素樹脂被覆方法の概略図
【図3】実施例3のフッ素樹脂被覆方法の概略図 A 実施例3の被加工円筒材・円筒材製品の断面図 B 実施例3の被加工円筒材の取付け方法図
【図4】実施例4のフッ素樹脂被覆方法の概略図 B 実施例4の被加工円筒材の取付け方法図
【図5】実施例5のフッ素樹脂被覆方法の概略図 A 実施例5の被加工円筒材・円筒材製品の断面図 B 実施例5の被加工円筒材の取付け方法図
【図6】実施例6のフッ素樹脂被覆方法の概略図(芯金
冷却) B 実施例6の被加工円筒材の取付け方法図
【図7】実施例7のフッ素樹脂被覆方法の概略図 B 実施例7の被加工円筒材の取付け方法図
【符号の説明】
11:被加工円筒材 110:円筒状基材 111:芯金 112:プライマー 113:シリコーンゴム層 114:フッ素ゴム/フッ素樹脂層 115:フッ素樹脂層(予備形成) 116:円筒材製品 117:フッ素樹脂層(成膜後) 12:面転写部材 13:シート保持治具 14:回転台 15:ヒートロール 21:被加工円筒材 216:円筒材製品 22:面転写部材 23:シート保持治具 24:回転台 25:ヒートロール 31:被加工円筒材 310:円筒状基材 311:芯金 312:プライマー 313:シリコーンゴム層 314:フッ素ゴム/フッ素樹脂層 315:フッ素樹脂層(予備形成) 316:円筒材製品 317:フッ素樹脂層(成膜後) 32:面転写部材 33:シート保持治具 34:回転台 35:ヒートロール 36:巻付けローラ 41:被加工円筒材 416:円筒材製品 42:面転写部材 43:シート保持治具 44:回転台 45:赤外線ラインヒータ 46:巻付けローラ 51:被加工円筒材 510:円筒状基材 511:芯金 512:プライマー 513:シリコーンゴム層 514:フッ素ゴム/フッ素樹脂層 515:フッ素樹脂層(予備形成) 516:円筒材製品 517:フッ素樹脂層(成膜後) 52:面転写部材 53:シート保持治具 54:回転台 55:赤外線ラインヒータ 56:巻付けローラ 61:被加工円筒材 62:画転写部材 64:回転台 65:赤外線ラインヒータ 66:巻付けローラ 67:供給ロール 68:巻取りロール 71:被加工円筒材 72:面転写部材 73:シート伸ばし部材 74:回転台 75:赤外線ラインヒータ 76:巻付けローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 23:00 (72)発明者 川元 英雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 五月女 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA25 AA31 BA25 BB05 BB14 BB26 3J103 AA02 AA15 AA51 EA11 FA15 FA30 GA02 GA57 GA58 GA66 HA04 HA43 HA46 4F209 AA16 AG08 AH04 AH33 AJ03 AK04 PA08 PB01 PC03 PN03 PN06 PQ09 4F211 AA16 AG08 AH04 AH33 AJ03 AK04 SA04 SC01 SD10 SD16 SD21 SG07 SP02 SP21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状基材上に表面加工可能なフッ素樹
    脂層を予備形成した被加工円筒材に対して、前記円筒状
    基材上のフッ素樹脂層と、該フッ素樹脂層の外側に配し
    た面転写部材との間で、前記円筒状基材と前記面転写部
    材の熱膨張率の差を利用し前記フッ素樹脂層を加圧した
    状態で加熱することによって、前記面転写部材の表面模
    様を前記フッ素樹脂層表面に転写させる、フッ素樹脂被
    覆方法において、前記面転写部材として前記円筒状基材
    よりも熱膨張率が小さい材質でシート形状のものを用
    い、加熱前に前記シートを前記被加工円筒材の円周の1/
    3以上巻き付けた状態で、前記シートの両端部を一方の
    端が移動した分だけもう一方の端が相対的に移動するよ
    うなシート保持治具に固定し、前記シートを張った状態
    で前記保持治具の位置を固定し、前記被加工円筒材の軸
    を回転自在に固定した状態で回転させながら前記シート
    を従動させつつ前記シートの外側より前記被加工円筒材
    を加熱することを特徴とするフッ素樹脂被覆方法。
  2. 【請求項2】 前記被加工円筒材を直接回転させるので
    はなく、前記被加工円筒材に巻き付けた前記シートを移
    動することで前記被加工円筒材を従動させつつ前記シー
    トの外側より前記被加工円筒材を加熱することを特徴と
    する、請求項1に記載のフッ素樹脂被覆方法。
  3. 【請求項3】 前記シートを前記被加工円筒材に巻き付
    けるための巻き付けローラを少なくとも1本以上用い、
    該巻き付けローラにより前記被加工円筒材上に前記面転
    写部材として使用する前記シートを巻き付けた状態で、
    前記被加工円筒材を保持し回転させながら前記シートの
    外側より前記被加工円筒材を加熱することを特徴とする
    請求項2に記載のフッ素樹脂被覆方法。
  4. 【請求項4】 加熱の手段として赤外線ヒータを用いる
    ことを特徴とする、請求項2または3に記載のフッ素樹
    脂被覆方法。
  5. 【請求項5】 前記面転写部材として使用する前記シー
    トがポリイミドシートであることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1項に記載のフッ素樹脂被覆方法。
  6. 【請求項6】 前記シートをロールから供給しもう1つ
    のロールで巻き取るような構造になっていることを特徴
    とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフッ素樹
    脂被覆方法。
  7. 【請求項7】 前記シートが一部で接続されたべルト形
    状となっており、加熱前に前記被加工円筒材の円周方向
    に巻き付けた状態で該被加工円筒材と平行に設けられた
    円筒状で回転可能なシート伸ばし部材にて張力が加わる
    か、加わらない程度に前記シートを伸ばした状態で保持
    することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のフッ素樹脂被覆方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフ
    ッ素樹脂被覆方法を用いて製造したことを特徴とする、
    電子写真画像形成装置の定着装置に用いられる定着用部
    材。
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