JP2000070039A5 - - Google Patents

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【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るスチーム式美容器は、第一貯水部と、第一貯水部の一側方に位置するとともに第一貯水部の底部と連通する縦長で且つ第一貯水部よりも容量が小さい沸騰室と、沸騰室の壁面に配された水加熱用のヒーターと、第一貯水部から沸騰室と逆の側方に突出して形成されている第2貯水部と、この第2貯水部の上方に位置して上記沸騰室からのスチームをノズルに導くスチーム流路とを備えるとともに、上記第2貯水部とスチーム流路とを仕切る壁に設けた復水孔でスチーム流路と第2貯水部とが上下に連通していることを特徴とするものである。
また本発明の請求項2に係るスチーム式美容器は、請求項1の構成に加えて、上記復水孔は、第2貯水部の上記突出方向の先端壁より離れた位置に設けられていることを特徴とするものである。
また本発明の請求項3に係るスチーム式美容器は、請求項1又は2の構成に加えて、ノズルはスチームノズルとスチームノズルを保持するホルダーとを備えているとともにこの両者の間にスチームノズルの長さと略等しい長さの筒状の吸水フェルトを配設していることを特徴とするものである。
また本発明の請求項4に係るスチーム式美容器は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、ヒーターを備えた沸騰室からノズルまでの経路に、高圧放電手段を配設していることを特徴とするものである。
給水筒部34の第一開口部38は後述するタンク蓋40によって閉塞される。このタンク蓋40には鍔部44が設けてあり、鍔部44と給水筒部34の底部34eと周壁26によって囲まれる第一貯水部46を形成する。
ヒーター取付管35の内部には給水筒部34の底部34eよりやや上方からヒーター取付管35の上部内壁より少し下方の位置まで周壁36の外壁に中空の箱体48が配設され、箱体48の下面とヒーター取付管35の下部内壁との間に隙間部91を形成すると共に箱体48の上面とヒーター取付管35の上部内壁との間に隙間部92を形成するようになっている。そして、中空の箱体48を形成する壁と開口部35aに取りつけられたヒーター3の内側壁面3aとの間には縦長状の隙間部93が形成され、この隙間部93が沸騰室6となる。沸騰室6の内壁7、すなわち、箱体48の壁には上下方向に亘って少なくとも一つ以上の突部8が配設してある。そして、前述の隙間部91は第一貯水部46と沸騰室6とを連通する給水路49であり、隙間部92は沸騰室6と後述するスチーム溜り室47とを連通する連通路50である。尚、ヒーター3は缶体11の外部に対して端子53を有し、これにリード線を接合し、電力制御手段などを介して電源に接続されている。
ダイヤフラム73は、図4に示すように中央に第二開口部39よりやや大径の弁体部73aと、外周縁に取付部73bと、これらを連結する薄肉の弾性部73cを有して形成される。ダイヤフラム73の閉塞部45への固定は、円板状の固定板74が取付部73bを押さえつつ閉塞部45に融着あるいは螺着することにより行われる。弁体部73aは、その上面はばねガイド76に当接し、下面は第二開口部39に当接する。図4はタンク蓋40が給水タンク2に係止されて第二開口部39を閉塞した状態を示している。この状態では、コイルばね75は所定量圧縮されており、従って、ダイヤフラム73は下向きにばね力Fと大気圧P0を受け、上向きにスチーム圧力に応じた圧力P1と貫通孔8からの大気圧P0を受けている。このばね力Fは、通常の圧力P1より十分大きくしてあるので、通常時は弁体部73aは確実に第二開口部39を閉塞している。
しかし、スチームノズル65が異物等で詰まったりして給水タンク2内の圧力が異常に上昇した場合、圧力P1はばね力Fより大きくなって弁体部73aを持ち上げ、第二開口部39が開放されてその圧力は外部に放出される。従って、コイルばね75はどの程度の圧力の上昇があったとき第二開口部39を開放させるかに応じて適宜設計する。つまり、このダイヤフラム73は、弁機能を有する弾性作動体であるが、このような作用をするものであればダイヤフラム73に替わる部材にて第二閉塞部98を構成してもよい。
次に、このタンク蓋40を開ける開放動作だが、タンク蓋40を開けるべく途中まで回動させた時、第二開口部39を閉塞するのに付与していたコイルばね75のばね力Fはスチーム圧力P1より小さくなり、弁体部73aが持ち上げられてそのスチームは連通管37を通って外部に放出される。勿論、この時、第一開口部38はOリング85によって閉塞されている。これにより内部の圧力は大気圧P0となり、さらにタンク蓋40を回動させると第一開口部38の閉塞が解除されると共に、蓋部41のフック41aと溝35fの係止も解除される。この時、内部の圧力は既に大気圧P0になっているので、スチームの噴出やタンク蓋40が飛ばされるという現象は起こらない。また、ノズルが詰まっていたとしても同様に安全にタンク蓋40の開放動作が行える。従って、溝35fはフック41aとの間で前述の開放動作が可能なように、周壁36の開口縁近傍の外周に刻設したものである。
【0061】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明にあっては、貯水量の一部のみを沸騰室に送り込み、小容量の水を沸騰室に設けたヒーターで加熱するために、水を素早く加熱気化することができ、スチーム発生までの使用者の待ち時間が短くなる。しかも、第一貯水部から沸騰室と逆の側方に突出して形成されている第2貯水部と、この第2貯水部の上方に位置して上記沸騰室からのスチームをノズルに導くスチーム流路とを備えるとともに、上記第2貯水部とスチーム流路とを仕切る壁に設けた復水孔でスチーム流路と第2貯水部とが上下に連通しているために、結露溜りが生じず、ノズルから熱い湯滴となって結露が吐出されることがなく安全なものとなる。また、蒸気損失によって生じた結露水が再び給水タンクに復水されることによって、給水した水量が確実にスチームとなるためスチーム発生持続時間が増大すると共に、捨て水を極小にすることができスチーム効率を増加させることができる。
また本発明の請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の発明の効果に加えて、上記復水孔を、第2貯水部の上記突出方向の先端壁より離れた位置に設けらているために、本体が傾斜乃至転倒した時に水が復水孔を通じてノズル側に流出することを抑制することができる。
また本発明の請求項3記載の発明にあっては、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、スチームノズル外部で生じた結露水を吸水フェルトが吸水し、スチームノズル内へ結露水が滴下するのを防止するので、ノズルから熱い湯滴となって結露が吐出されることがなく安全なものとなる。
また本発明の請求項記載の発明にあっては、請求項1乃至のいずかに記載の効果に加えて、高圧放電を沸騰室で気化されたスチームに確実に付与でき、高圧放電の作用でスチームをイオンスチームに変化させ、顔等の肌や毛髪にイオンスチームをノズルより吐出させることができる。

Claims (4)

  1. 第一貯水部と、第一貯水部の一側方に位置するとともに第一貯水部の底部と連通する縦長で且つ第一貯水部よりも容量が小さい沸騰室と、沸騰室の壁面に配された水加熱用のヒーターと、第一貯水部から沸騰室と逆の側方に突出して形成されている第2貯水部と、この第2貯水部の上方に位置して上記沸騰室からのスチームをノズルに導くスチーム流路とを備えるとともに、上記第2貯水部とスチーム流路とを仕切る壁に設けた復水孔でスチーム流路と第2貯水部とが上下に連通していることを特徴とするスチーム式美容器。
  2. 上記復水孔は、第2貯水部の上記突出方向の先端壁より離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載のスチーム式美容器。
  3. ノズルはスチームノズルとスチームノズルを保持するホルダーとを備えているとともにこの両者の間にスチームノズルの長さと略等しい長さの筒状の吸水フェルトを配設していることを特徴とする請求項1または2記載のスチーム式美容器。
  4. ヒーターを備えた沸騰室からノズルまでの経路に、高圧放電手段を配設していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスチーム式美容器。
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