JP2000068782A - 表面波共振子、表面波フィルタ、共用器、通信機装置 - Google Patents
表面波共振子、表面波フィルタ、共用器、通信機装置Info
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Abstract
でき、表面波共振子のTCDを良好にする。 【解決手段】 オイラー角(φ,θ,ψ)が、それぞ
れ、0°≦φ≦30°、0°≦θ≦30°、ψ=−1.
07φ+90°±5°の関係にあるランガサイト単結晶
基板2上に、一対の櫛歯電極3a、3bからなるインタ
ーデジタルトランスデューサ3を形成する。
Description
れを用いた表面波フィルタ及び共用器及び通信機装置に
関し、特にSH波を主成分とする表面波を用いた表面波
共振子に関する。
ィルタ等に表面波共振子が広く用いられている。このよ
うな表面波共振子の一つとして、圧電基板上に櫛歯電極
より成るインターデジタルトランスデューサ(以下、I
DT)を形成した構造を有する表面波共振子や表面波フ
ィルタが良く知られている。このような表面波共振子や
表面波フィルタでは、SH波を主成分とする表面波、例
えば、ラブ波、リーキー波、BGS波等では、端面反射
を利用でき反射器の不要な小型な共振子や表面波フィル
タとして実用化されている。また、表面波共振子や表面
波フィルタの圧電基板の材料には、ニオブ酸リチウム、
タンタル酸リチウムなどの圧電単結晶が用いられる。こ
の時、SH波を主成分とする表面波を励振させるために
は、ニオブ酸リチウムの場合は41゜YカットX伝搬の基
板もしくは、64゜YカットX伝搬の基板を選択する必要
があり、タンタル酸リチウムの場合は36゜YカットX伝
搬の基板を選択する必要があった。ここで、41゜Yカッ
トX伝搬はオイラー角表示で(0°,131°,0°)
に対応し、、64゜YカットX伝搬はオイラー角表示で
(0°,154°,0°)に対応し、、36゜YカットX
伝搬はオイラー角表示で(0°,126°,0°)に対
応する。
の圧電単結晶は群遅延時間温度特性(以下、TCD)が
比較的良くなかった。すなわち、41゜YカットX伝搬の
ニオブ酸リチウム基板でTCDが80ppm/℃であ
り、64゜YカットX伝搬のニオブ酸リチウム基板でTC
Dが81ppm/℃であり、36゜YカットX伝搬のタン
タル酸リチウム基板でTCDが32ppm/℃であっ
た。
良好な特性を得るには、TCDが良好な材料が必要とさ
れる。すなわち、温度変化による周波数特性の変化が小
さい材料が必要とされる。したがって、上記のようにニ
オブ酸リチウムやタンタル酸リチウムを基板材料にし
て、SH波を主成分とする表面波を励振させる表面波共
振子を構成すると、周波数特性が大きく変動するという
問題があった。また、タンタル酸リチウムであっても、
ニオブ酸リチウムよりはTCDが良いものの、同様に周
波数特性が変動するという問題があった。
表面波共振子では、50℃の温度変化で、41゜Yカット
X伝搬のニオブ酸リチウム基板の場合400KHzの周
波数特性の変動が生じ、64゜YカットX伝搬のニオブ酸リ
チウム基板の場合405KHzの周波数特性の変動が生
じ、36゜YカットX伝搬のタンタル酸リチウム基板の場
合、160KHzの周波数特性の変動が生じていた。
に温度補償回路等を表面波共振子に接続することも考慮
されているが、温度補償回路を付加した分だけ表面波共
振子を含む装置全体の大きさが大きくなり、小型化が困
難になるという問題を有していた。
波を主成分とする表面波を用いることができ、表面波共
振子のTCDを良好にすることを目的としている。
発明では、圧電体と、前記圧電体と接するように形成さ
れた少なくとも一組の櫛歯電極よりなる少なくとも一つ
のインターデジタルトランスデューサとを有し、SH波
を主成分とする表面波を用いる表面波共振子であって、
前記圧電体としてランガサイト単結晶を用いている。
結晶を用い、SH波を用いているので、結合の大きい表
面波共振子を得ることができる。
ト単結晶として、オイラー角(φ,θ,ψ)が、0°≦
φ≦30°、0°≦θ≦25°、ψ=−1.07φ+9
0°±5°のものを用いている。
波共振子を得ることができる。
ガサイト単結晶として、オイラー角(φ,θ,ψ)が、
11°≦φ≦24°、17°≦θ≦24°のものを用い
ている。
に比べて、良好なTCDを有する表面波共振子を得るこ
とができる。
ト単結晶として、そのオイラー角(φ,θ,ψ)が、そ
れぞれ、0°≦φ≦30°、153°≦θ≦180°、
ψ=1.05φ+28°±5°のものを用いている。
波共振子を得ることができる。
ト単結晶として、そのオイラー角(φ,θ,ψ)が、5
°≦φ≦30°、153°≦θ≦158.5°のものを
用いている。
に比べて、良好なTCDを有する表面波共振子を得るこ
とができる。
用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態を示す
表面波共振子の斜視図である。図1のように、表面波共
振子1はランガサイト単結晶(La3Ga5SiO14)を
材料とする圧電基板2上に1つのインターデジタルトラ
ンスデューサ3を形成することにより構成されている。
Al、Au等の電極材料により形成されており、一組の
櫛歯電極3a、3bがそれぞれの櫛歯部分が互いに対向
するように配置されることにより構成されている。
明する。図2は本発明の第2の実施形態を示す縦結合型
表面波フィルタの斜視図である。図2に示すように、縦
結合型表面波フィルタ11はランガサイト単結晶(La
3Ga5SiO14)を材料とする圧電基板12上に2つの
インターデジタルトランスデューサ13を形成すること
により構成されている。
は、Al、Au等の電極材料により形成されており、一
組の櫛歯電極13a、13bがそれぞれの櫛歯部分が互
いに対向するように配置されることにより構成されてい
る。また、インターデジタルトランスデューサ13、1
3は表面波伝搬方向に一定の間隔を隔てて平行に並べら
れている。
説明する。図3は本発明の第3の実施形態を示す横結合
型表面波フィルタの斜視図である。図3に示すように、
横結合型表面波フィルタ21はランガサイト単結晶(L
a3Ga5SiO14)を材料とする圧電基板22上にイン
ターデジタルトランスデューサ23を形成することによ
り構成されている。
は、Al、Au等の電極材料により形成されており、櫛
歯電極23a、23b及び23c、23bが、それぞれ
の櫛歯部分が互いに対向するように配置されることによ
り構成されている。
ついて説明する。図4は本発明の第4の実施の形態を示
す共用器及び本発明の第5の実施形態を示す通信機装置
のブロック図である。
信用の表面波フィルタ32と送信用の表面波フィルタ3
3を有する共用器34のアンテナ端子がアンテナ35に
接続され、出力端子が受信回路36に接続され、入力端
子が送信回路37に接続されることにより構成されてい
る。このような共用器34の受信用の表面波フィルタ3
2と送信用の表面波フィルタ33には、第2、第3の実
施の形態の表面波フィルタ11、21を用いる。
子の基板として用いられる材料のカット角による特性を
表1に示す。試料番号の前に*印を付したものは本発明
の範囲外のものを示す。
水平方向に変位をもつ横波、すなわちSH波を示し、S
Vは垂直方向に変位をもつ横波を示す。また、変位分布
では、最も多きな波を1として、それ以外の波を最も大
きな波に対する割合を示す。
( La3Ga5SiO14)を用いた場合、従来のニオブ
酸リチウムに比べてTCDが大きく改善されており、タ
ンタル酸リチウムに比べても改善されている。
ト単結晶( La3Ga5SiO14)を用いた表面波共振
子においても、変位分布SHが1のところ、すなわち、
SH波が最も大きく分布するところが有り、SH波を有
効に利用できることがわかる。
が(0°≦φ≦30°、0°≦θ≦25°、ψ=−1.
07φ+90°±5°)の範囲、すなわち、試料番号
4,5,7〜13,15〜23,25〜30,32,3
3,35〜39の範囲で、変位分布SHが1であること
が分かる。なお、ψ=−1.07φ+90°±5°は表
1に示す試料の実験値から導き出された式である。
単結晶( La3Ga5SiO14)では、そのオイラー角
が(11°≦φ≦24°、17°≦θ≦24°)の範
囲、すなわち、試料番号15〜23,25〜30,3
2,33の範囲においては、TCDの値が|10|pp
m/℃以下になるため、表1に示した他の部分に比べ
て、特にTCDが良好になっていることがわかる。
ト単結晶(La3Ga5SiO14)を図1に示した表面波
共振子及び図2、図3に示した表面波フィルタの圧電基
板2、12、22に用いれば、TCDが|10|ppm
/℃以下なので、例えば、100MHzを中心周波数と
した表面波共振子では、50℃の温度変化で、50KH
z程度の周波数特性の変動で済むため、温度変化の大き
い環境での使用にも十分に対応できるものとなる。
る材料の表1とは異なるカット角における特性を表2に
示す。試料番号の前に*印を付したものは本発明の範囲
外のものを示す。なお、表1と同様に変位分布のPは縦
波を示し、SHは水平方向に変位をもつ横波、すなわち
SH波を示し、SVは垂直方向に変位をもつ横波を示
す。また、変位分布では、最も多きな波を1として、そ
れ以外の波を最も大きな波に対する割合を示す。
( La3Ga5SiO14)を用いた場合、従来のニオブ
酸リチウムに比べてTCDが大きく改善されており、タ
ンタル酸リチウムに比べても改善されている。
ト単結晶( La3Ga5SiO14)を用いた表面波共振
子においても、変位分布SHが1のところ、すなわち、
SH波が最も大きく分布するところが有り、SH波を有
効に利用できることがわかる。
が(0°≦φ≦30°、153°≦θ≦180°、ψ=
1.05φ+28°±5°)の範囲、すなわち、試料番
号43〜47,49,50,53〜56,59,61〜6
7の範囲で、変位分布SHが1であることが分かる。な
お、ψ=1.05φ+28°±5°は表2に示す試料の
実験値から導き出された式である。
単結晶( La3Ga5SiO14)では、そのオイラー角
が(5°≦φ≦30°、153°≦θ≦158.5°)
の範囲、すなわち、試料番号49,50,53〜55,
61〜64の範囲においては、TCDの値が|5|pp
m/℃以下になるため、表1,表2に示した他の部分に
比べて、さらにTCDが良好になっていることがわか
る。
ト単結晶(La3Ga5SiO14)を図1に示した表面波
共振子及び図2、図3に示した表面波フィルタの圧電基
板2、12、22に用いれば、TCDが|5|ppm/
℃以下なので、例えば、100MHzを中心周波数とし
た表面波共振子では、50℃の温度変化で、25KHz
程度の周波数特性の変動で済むため、温度変化の大きい
環境での使用にも十分に対応できるものとなる。
は、表面波共振子や縦結合型表面波フィルタ、横結合型
表面波フィルタを例に挙げて説明したがこれに限るもの
ではなく、例えば、複数組のインターデジタルトランス
デューサを有するトランスバーサル型表面波フィルタや
表面波共振子を梯子状に配置したラダー型フィルタ等に
用いる表面波共振子でもよく、どのような構造の表面波
共振子であっても同様の効果が得られる。
では、反射器の無い表面波共振子について説明したが、
これに限るものではなく、反射器を有する表面波共振子
にも適用できるものである。
を主成分とした表面波を用い、圧電体としてランガサイ
ト単結晶を用いているため、ニオブ酸リチウムやタンタ
ル酸リチウムと比較してTCDが良好な表面波共振子を
得ることができる。また、音速が他の材料と比べ遅い分
小型化することができ、SH波の端面反射を利用できる
ため、反射器が不要でより小型にすることができる。
値が|10|ppm/℃以下になるため、温度変化の大
きい環境での使用にも十分に対応することができる。
値が|5|ppm/℃以下になるため、請求項3の発明
と比較してもさらに温度変化の大きい環境での使用に対
応することができる。
の斜視図である。
波フィルタの斜視図である。
波フィルタの斜視図である。
通信機装置を説明するためのブロック図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 圧電体と、前記圧電体と接するように形
成された少なくとも一対の櫛歯電極よりなる少なくとも
一つのインターデジタルトランスデューサとを有し、S
H波を主成分とする表面波を用いる表面波共振子であっ
て、 前記圧電体としてランガサイト単結晶を用いたことを特
徴とする表面波共振子。 - 【請求項2】 前記ランガサイト単結晶のオイラー角
(φ,θ,ψ)が、それぞれ、 0°≦φ≦30°、 0°≦θ≦25°、 ψ=−1.07φ+90°±5° の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の表面波共
振子。 - 【請求項3】 前記ランガサイト単結晶のオイラー角
(φ,θ,ψ)が、それぞれ、 11°≦φ≦24°、 17°≦θ≦24°、 の範囲にあることを特徴とする請求項2記載の表面波共
振子。 - 【請求項4】 前記ランガサイト単結晶のオイラー角
(φ,θ,ψ)が、それぞれ、 0°≦φ≦30°、 153°≦θ≦180°、 ψ=1.05φ+28°±5° の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の表面波共
振子。 - 【請求項5】 前記ランガサイト単結晶のオイラー角
(φ,θ,ψ)が、それぞれ、 5°≦φ≦30°、 153°≦θ≦158.5° の範囲にあることを特徴とする請求項4記載の表面波共
振子。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項5記載の少なくともい
ずれかの表面波共振子を用いたことを特徴とする表面波
フィルタ。 - 【請求項7】 請求項1〜請求項5記載の表面波共振子
または請求項6記載の表面波フィルタを用いたことを特
徴とする共用器。 - 【請求項8】 請求項1〜請求項5記載の表面波共振子
または請求項6記載の表面波フィルタまたは請求項7記
載の共用器を用いたことを特徴とする通信機装置。
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