JPH06232684A - 弾性表面波装置 - Google Patents
弾性表面波装置Info
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- JPH06232684A JPH06232684A JP5017663A JP1766393A JPH06232684A JP H06232684 A JPH06232684 A JP H06232684A JP 5017663 A JP5017663 A JP 5017663A JP 1766393 A JP1766393 A JP 1766393A JP H06232684 A JPH06232684 A JP H06232684A
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Abstract
性表面波装置を可能とするために、四ほう酸リチウム単
結晶基板を用いて伝搬速度が速く、かつ伝搬損失の少な
い表面波を利用する弾性表面波装置を提供する。 【構成】四ほう酸リチウム単結晶基板表面に、弾性表面
波を励起、受信、反射、伝搬するための金属膜が形成さ
れた弾性表面波装置において、基板の切り出し角及び弾
性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で(39°〜51
°、66°〜114°、−20°〜20°)及びそれと
等価な方向の範囲内になるように金属膜が形成されてい
る。この伝搬方向ではレイリー波が発生が少なく高速な
弾性表面波のみが発生し、伝搬損失をなくすことができ
る。
Description
を用いた弾性表面波装置に関する。
変換することで信号処理を行う回路素子であり、フィル
タ、共振子、遅延線等に用いられている。通常、圧電性
のある弾性体基板(圧電基板)上に櫛形電極(IDT)
と呼ばれる金属電極を設けることで電気信号から表面波
への変換・逆変換を行っている。また、表面波としては
レイリー波と呼ばれる弾性体表面を損失なく伝搬する弾
性表面波が主に用いられている。
て、水晶、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )等が用
いられている。水晶は、温度安定性に優れるが圧電性に
乏しい。他方、タンタル酸リチウムは、圧電性に優れる
が温度安定性に劣っていた。近年、これらの特性をとも
に満たす材料として四ほう酸リチウム単結晶が注目され
ている(例えば、特公平2−44169号、特公昭63
−40044号)。
酸リチウム単結晶を基板材料に用いた弾性表面波装置に
おいては、その信号処理の対象周波数を高くすることが
困難であった。櫛形電極(IDT)の電極幅及び電極間
隔は、通常対象とする信号周波数に対応した弾性表面波
の波長の4分の1(λ/4)に設定される。ところが、
四ほう酸リチウム単結晶上のレイリー波の伝搬速度は3
400m/sec程度であり、1GHz以上の信号周波
数を対象とするためには1μm以下の電極幅及び電極間
隔が必要となる。そのため、櫛型電極の製造歩留まりが
低下し、弾性表面波装置の製造が著しく困難となる。
をより高速化することで、電極幅及び電極間隔を大きく
して電極の製造を容易にすることが可能となる。表面波
としてリーキー波と呼ばれる弾性体の深さ方向にエネル
ギを放射しながら伝搬する漏洩弾性表面波を利用するこ
とが検討されている。一般にリーキー波は伝搬損失が大
きく弾性表面波装置に利用できないが、特別な切り出し
角度、伝搬方向では比較的伝搬損失が少ないため利用さ
れている。例えば、4200m/secの速度の得られ
る36°Y−タンタル酸リチウムが知られている。
数での信号処理が可能な弾性表面波装置を可能とするた
めに、四ほう酸リチウム単結晶基板を用いて伝搬速度が
速く、かつ伝搬損失の少ない表面波を利用する弾性表面
波装置を提供することにある。
チウム単結晶基板表面に、弾性表面波を励起、受信、反
射、伝搬するための金属膜が形成された弾性表面波装置
において、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方
向がオイラ角表示で(39°〜51°、66°〜114
°、−20°〜20°)及びそれと等価な方向の範囲内
になるように金属膜が形成されていることを特徴とする
弾性表面波装置によって達成される。
属膜が金を主成分とする金属により形成され、金属膜の
規格化膜厚が0.01〜4.5%の範囲内であり、基板
の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表
示で(0°〜45°、82°〜98°、−2°〜2°)
及びそれと等価な方向の範囲内になるように金属膜が形
成されていることが望ましい。
金属膜がアルミニウムを主成分とする金属により形成さ
れ、金属膜の規格化膜厚が0.1〜35%の範囲内であ
り、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオ
イラ角表示で(0°〜45°、82°〜98°、−2°
〜2°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように金
属膜が形成されていることが望ましい。
は、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオ
イラ角表示で(44°〜46°、89°〜91°、−1
°〜1°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように
金属膜が形成されていることが望ましい。また、本発明
による弾性表面波装置は、四ほう酸リチウム単結晶基板
及び金属膜上に絶縁膜が形成されていることが望まし
い。
絶縁膜が二酸化ケイ素からなることが望ましい。さらに
また、本発明による弾性表面波装置は、絶縁膜の規格化
膜厚が1〜35%の範囲内であることが望ましい。
角度及び弾性表面波の伝搬方向を特定の方向になるよう
に金属膜を形成したので、弾性表面波基板にSH波(hor
izontal shear waves)型の弾性表面波を利用することが
できる。このSH波型の弾性表面波は伝搬速度が速く、
伝搬損失が小さく、電気機械結合係数が大きい。また、
本発明の角度範囲内ではレイリー波等の発生が少なくス
プリアスが低くなる。特に、基板の切り出し角度及び弾
性表面波の伝搬方向をオイラ角表示で(39°〜51
°、66°〜114°、−20°〜20°)及びそれと
等価な方向の範囲内にすることにより、伝搬損失をなく
すことができる。
な正方晶系(4mm)圧電結晶基板が分極軸と平行な表
面をもち、分極軸と垂直な方向にはブリュースタモード
(Bleustein Mode)の弾性表面波が発生
することが知られている(G.Koerber et al., "General
ized Bleustein Modes", IEEE Transaction on Sonics
and Ultrasonics, vol.SU-19, No.1, January 1972
)。しかし、その場合の伝搬損失については何ら知見
が得られていない。
金属膜を金を主成分とする金属により形成し、金属膜の
規格化膜厚を0.01〜4.5%の範囲内とし、基板の
切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示
で(0°〜45°、82°〜98°、−2°〜2°)及
びそれと等価な方向の範囲内になるように金属膜を形成
すれば、電気機械結合係数が大きく、位相速度が速く、
伝搬損失の小さい弾性表面波装置を実現することができ
る。特に、金属膜の規格化膜厚が0.2〜1.5%の範
囲では、電気機械結合係数と位相速度がさらに優れた弾
性表面波装置を実現することができる。
金属膜をアルミニウムを主成分とする金属により形成
し、金属膜の規格化膜厚を0.1〜35%の範囲内と
し、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオ
イラ角表示で(0°〜45°、82°〜98°、−2°
〜2°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように金
属膜を形成すれば、電気機械結合係数が大きく、位相速
度が速く、伝搬損失の小さい弾性表面波装置を実現する
ことができる。特に、金属膜の規格化膜厚が2〜15%
の範囲では、電気機械結合係数と位相速度がさらに優れ
た弾性表面波装置を実現することができる。加えて、こ
れらの角度範囲を(0°〜45°、82°〜98°、−
1°〜1°)とすることで、伝搬損失をより低減でき
る。
て、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオ
イラ角表示で(44°〜46°、89°〜91°、−1
°〜1°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように
金属膜を形成すれば、電気機械結合係数が大きく、位相
速度が速く、伝搬損失のない弾性表面波装置を実現する
ことができる。加えて、基板作製の再現性にすぐれ、基
板の作製も容易である。
ほう酸リチウム単結晶基板及び金属膜上に絶縁膜を形成
するようにすれば、電気機械結合係数が大きく、位相速
度が速く、伝搬損失の小さい弾性表面波装置を実現する
ことができる。さらに、本発明の弾性表面波装置におい
て四ほう酸リチウム単結晶基板及び金属膜上に形成する
絶縁膜に二酸化ケイ素を用いるようにすれば、温度特性
を向上させることができる。
に金属膜を形成した場合における本発明による弾性表面
波(以下「本SAW」という)の特性について種々の数
値シミュレーションを行った。本発明の実施例の説明の
前に、そのシミュレーションの方法及び計算結果につい
て説明する。なお、四ほう酸リチウム単結晶は点群4m
mの対称性を有し、弾性表面波の特性も所定の対称性を
有するので、以下の説明における方向は対称性の観点か
ら等価の方向も含むものである。また、シミュレーショ
ンにあたって温度は室温(20℃又は25℃)とした。
た場合のシミュレーション結果 四ほう酸リチウム単結晶基板表面上にアルミニウムを主
成分とする金属により金属膜(規格化膜厚h/λ=1.
0%)を形成し、弾性表面波の伝搬方向をオイラ角表示
で(φ、θ、ψ)で表わしたとき、個々の角度φ、θ、
ψを変化させた場合の弾性表面波の特性について計算し
た。その計算結果について図1乃至図12を用いて説明
する。
90°、ψ)における角度φとψを変化させた場合 まず、本SAWの伝搬方向をオイラ角表示で(φ、90
°、ψ)とし、角度φとψを変化させた場合のシミュレ
ーション結果について説明する。図1乃至図3は、弾性
表面波伝搬方向をオイラ角表示で(0°、90°、ψ)
とし、角度ψを変化させた場合の伝搬速度[m/se
c]と電気機械結合係数[%]と伝搬損失[dB/λ]
のシミュレーション結果である。
18°の範囲において発生することがわかる。対称性を
考慮すればψは−18°〜18°の範囲となる。この角
度範囲において、本SAWの伝搬速度は、図1に示すよ
うに、約4400〜4900m/secとレイリー波よ
りも高速である。また、本SAWの伝搬損失は、図3に
示すように、ψが0°〜8°の範囲内において0.02
dB/λより小さいことがわかる。
イラ角表示で(45°、90°、ψ)とし、角度ψを変
化させた場合の伝搬速度[m/sec]と電気機械結合
係数[%]のシミュレーション結果である。図5に示す
ように、本SAWはψが0°〜20°の範囲において発
生することがわかる。対称性を考慮すればψは−20°
〜20°の範囲となる。この角度範囲において、本SA
Wの伝搬速度は、図4に示すように、約4400〜49
00m/secとレイリー波よりも高速である。また、
本SAWの存在する範囲では伝搬損失はないので伝搬損
失についてのシミュレーション結果の図示は省略した。
45°の範囲内で変化させた数値シミュレーションを行
った。その結果、本SAWの伝搬方向をオイラ角表示で
(φ、90°、ψ)とし、角度φとψを変化させた場合
のシミュレーション結果を得ることができた。このシミ
ュレーション結果を図6に示す。縦軸をφ、横軸をψと
し、各伝搬方向において、本SAWが発生する範囲と、
本SAWの伝搬損失が一定値(0.02dB/λ)以下
になる範囲を示した。本SAWが発生する限界の角度ψ
を実線により示し、本SAWの伝搬損失が0.02dB
/λになる角度ψを破線により示し、伝搬損失のなくな
る角度ψを一点鎖線により示す。
小さいほど本SAWが発生する角度ψの範囲も、本SA
Wの伝搬損失が0.02dB/λ以下になる角度ψの範
囲も、比較的広いが、角度φが30°に近付くと本SA
Wが発生する角度ψの範囲も、本SAWの伝搬損失が
0.02dB/λ以下になる角度ψの範囲も比較的狭く
なる。
Wが発生する角度ψの範囲は12°から20°に広が
る。なお、φが39°〜40°の範囲内において、本S
AWの伝搬損失はない。なお、本SAWが発生する上述
した範囲では、レイリー波の電気機械結合係数が非常に
小さいので、レイリー波がほとんど発生しないことがわ
かる。
θ、0°)における角度φとθを変化させた場合 まず、本SAWの伝搬方向をオイラ角表示で(φ、θ、
0°)とし、角度φとθを変化させた場合のシミュレー
ション結果について説明する。図7乃至図9は、弾性表
面波伝搬方向をオイラ角表示で(0°、θ、0°)と
し、角度θを変化させた場合の伝搬速度[m/sec]
と電気機械結合係数[%]と伝搬損失[dB/λ]のシ
ミュレーション結果である。
とも60°から90°の範囲において発生することがわ
かる。対称性を考慮すればθは少なくとも60°〜12
0°の範囲となる。この角度範囲において、本SAWの
伝搬速度は、図7に示すように、約4900m/sec
とレイリー波よりも高速である。また、本SAWの伝搬
損失は、図9に示すように、θが82°〜90°の範囲
内において0.02dB/λより小さいことがわかる。
をオイラ角表示で(45°、θ、0°)とし、角度θを
変化させた場合の伝搬速度[m/sec]と電気機械結
合係数[%]のシミュレーション結果である。図11に
示すように、本SAWはθが66°〜90°の範囲にお
いて発生することがわかる。対称性を考慮すればθが6
6°〜114°の範囲となる。この角度範囲内におい
て、本SAWの伝搬速度は、図10に示すように、約4
900m/secとレイリー波よりも高速である。ま
た、この範囲内での本SAWの伝搬損失はないので伝搬
損失についてのシミュレーション結果の図示は省略し
た。
ら45°の範囲内で変化させた数値シミュレーションを
行った。その結果、本SAWの伝搬方向をオイラ角表示
で(φ、θ、0°)とし、角度φとθを変化させた場合
のシミュレーション結果を得ることができた。このシミ
ュレーション結果を図12に示す。縦軸をφ、横軸をθ
とし、各伝搬方向において、本SAWが発生する範囲
と、本SAWの伝搬損失が一定値(0.02dB/λ)
以下になる範囲を示した。本SAWが発生する限界の角
度ψを実線により示し、本SAWの伝搬損失が0.02
dB/λになる角度ψを点線により示し、伝搬損失のな
くなる角度ψを一点鎖線により示す。
て本SAWの発生するモードが異なることがわかる。φ
が0°〜39°の範囲内では、角度φが大きいほど、本
SAWの伝搬損失が0.02dB/λ以下になる角度ψ
の範囲が広くなる傾向にある。φが45°から39°の
範囲内では、本SAWが発生する限界の角度ψは114
°から120°へと広がる。なお、この範囲内におい
て、本SAWの伝搬損失はない。
は、レイリー波の電気機械結合係数が小さいので、レイ
リー波が発生しにくいことがわかる。 1.2 基板の深さ方向の変位分布のシミュレーション
結果 図13及び図14は、本SAWの性質を確認するため
に、基板の深さ方向の変位分布についてのシミュレーシ
ョン結果である。四ほう酸リチウム単結晶基板表面上に
伝搬方向が(45°、90°、0°)になるようにアル
ミニウムを主成分とする金属膜(規格化膜厚h/λ=3
%)が形成された弾性表面波装置についてシミュレーシ
ョンした。
レーション結果である。横軸は波長で規格化した規格化
変位量であり、縦軸は波長で規格化した基板表面からの
規格化深さである。弾性表面波の伝搬速度は4877m
/secである。図14は金属膜がshortの場合の
シミュレーション結果である。弾性表面波の伝搬速度は
4855m/secである。なお、この条件での電気機
械結合係数は0.91%であり、1波長当たりの伝搬損
失は0dBである。
の変位は基板表面に近くなるほど大きくなり、SH(hor
izontal shear)成分がほとんどであるSH波型の弾性表
面波であることがわかる。 1.3 四ほう酸リチウム単結晶(110)面上に<1
−10>方向(オイラ角表示で(45°、90°、0
°)方向)に伝搬する弾性表面波の特性についてのシミ
ュレーション結果 次に、四ほう酸リチウム単結晶の(110)面上に金属
膜を形成し、
°、90°、0°)の方向)に伝搬する弾性表面波の特
性についてシミュレーションした。金属膜の膜厚hを弾
性表面波の波長λで規格化した規格化膜厚h/λに対す
る伝搬速度、電気機械結合係数のシミュレーション結果
を図15乃至図20に示す。
分とする金属の場合 図15乃至図17は金属膜をアルミニウムを主成分とす
る金属により形成した場合のシミュレーション結果であ
る。図15及び図16は伝搬速度を示している。本SA
Wの実線は金属膜がopenの場合(金属膜を絶縁体と
した場合)の伝搬速度の計算結果を示し、破線は金属膜
がshortの場合(金属膜を導体とした場合)の伝搬
速度の計算結果を示している。図17は電気機械結合係
数の計算結果を示している。
規格化膜厚h/λを0.0から60%に変化させると、
伝搬速度は徐々に低下していくことがわかる。図15及
び図16から明らかなように、規格化膜厚h/λが0.
1〜15%の範囲内で本SAWは4300m/sec以
上の高速な伝搬速度となる。また、図17に示すよう
に、金属膜の規格化膜厚h/λを0.0から60%に変
化させても本SAWが存在し、規格化膜厚h/λが2〜
35%の範囲内では0.5%以上の電気機械結合係数が
得られる。
膜厚h/λが0〜60%の範囲内で本SAWが存在する
ことがわかった。望ましくは、金属膜の規格化膜厚h/
λが2〜15%の範囲内であれば、4300m/sec
以上の高速な伝搬速度であり、電気機械結合係数が0.
5%以上となり、本SAWを有効に利用することができ
る。
属の場合 図18乃至図20は金属膜を金を主成分とする金属によ
り形成した場合のシミュレーション結果である。図18
及び図19は伝搬速度を示している。本SAWの実線は
金属膜がopenの場合の伝搬速度の計算結果を示し、
破線は金属膜がshortの場合の伝搬速度の計算結果
を示している。図20は電気機械結合係数の計算結果を
示している。
規格化膜厚h/λを0.0から10%に変化させると、
伝搬速度は徐々に低下していくことがわかる。図18及
び図19から明らかなように、規格化膜厚h/λが0.
01〜1.5%の範囲内で本SAWは4900〜430
0m/secもの高速な伝搬速度となる。これに対し、
レイリー波は4300m/sec以下の伝搬速度しか得
られない。
化膜厚h/λを0.0から10%に変化させると、規格
化膜厚h/λが0.2%以上では電気機械結合係数は
0.5%以上あることがわかる。また、規格化膜厚h/
λが1.5〜4.5%の範囲内では電気機械結合係数を
2.5%以上とすることができる。したがって、金属膜
の規格化膜厚h/λが0〜10%の範囲内で本SAWが
存在することがわかった。望ましくは、金属膜の規格化
膜厚h/λが0.2〜1.5%の範囲内であれば、43
00m/sec以上の高速な伝搬速度であり、電気機械
結合係数が0.5%以上となり、本SAWを有効に利用
することができる。
デル なお、本発明のシミュレーションにあたっては、図21
(a)に示すように、四ほう酸リチウム単結晶からなる
圧電基板10全面に充分な質量のある層12があり、そ
の層12が導電性部分12aと非導電性部分12bにス
トライプ状に分かれているという電極構造のモデルを仮
定して行った。この導電性部分12aが弾性表面波を励
起、受信、反射、伝搬するための電極として機能する。
るシミュレーション結果は、図21(a)に示す電極構
造だけでなく、図21(b)〜(d)に示す他の電極構
造にも適用可能である。すなわち、図21(a)に示す
電極構造のモデルは、(1)四ほう酸リチウム単結晶か
らなる圧電基板10上に金属からなるストライプ状の電
極14が形成された図21(b)に示す電極構造や、
(2)四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基板10上
にストライプ状の絶縁層16aが形成され、この絶縁層
16a上に薄い金属層16bが形成された図21(c)
に示す電極構造や、(3)四ほう酸リチウム単結晶から
なる圧電基板10全面に絶縁層18aが形成され、この
絶縁層18a上にストライプ状の薄い金属層18bが形
成された図21(d)に示す電極構造に適用可能であ
る。 1.5 四ほう酸リチウム単結晶基板及び金属膜上に絶
縁膜として二酸化ケイ素膜を形成した場合のシミュレー
ション結果 次に、四ほう酸リチウム単結晶基板表面上にアルミニウ
ムを主成分とする金属からなる金属膜(規格化膜厚h/
λ=1.0%)を、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表
示で(45°、90°、0°)となるように形成し、四
ほう酸リチウム単結晶基板及び金属膜上に絶縁膜として
二酸化ケイ素膜を形成した場合に、二酸化ケイ素膜の膜
厚を変化させた場合の弾性表面波の特性について計算し
た。その計算結果について図22及び図23を用いて説
明する。
規格化膜厚h/λに対する本SAWの伝搬速度[m/s
ec]と電気機械結合係数[%]のシミュレーション結
果であり、図23は遅延時間の温度係数[ppm/℃]
のシミュレーション結果である。図22(a)に示すよ
うに、二酸化ケイ素膜が厚くなると本SAWの伝搬速度
は徐々に遅くなるが、図22(b)に示すように、二酸
化ケイ素膜の規格化膜厚が1〜35%の範囲内で、本S
AWの電気機械結合係数が大きくなる。また、本SAW
の伝搬損失はない。さらに、図23に示すように、二酸
化ケイ素膜の規格化膜厚が10〜25%の範囲内で、本
SAWの温度係数が20ppm/℃以内と小さくなる。
チウム単結晶基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬
方向を特定の範囲内になるように金属膜を形成し、その
上に絶縁膜を形成すれば、伝搬速度が速く、伝搬損失の
小さい弾性表面波装置を実現することができる。また、
二酸化ケイ素膜の規格化膜厚が1〜35%の範囲内では
大きな電気機械結合係数を得ることができ、フィルタの
広帯域化を実現することができる。さらに、二酸化ケイ
素膜の規格化膜厚が10〜25%の範囲内では大きな電
気機械結合係数が得られる上に弾性表面波の伝搬速度の
温度係数を非常に小さくすることができる。
二酸化ケイ素を用いたが、二酸化ケイ素以外の他の絶縁
材料、例えば、SiOx、PGS(リンケイ酸ガラ
ス)、Al2 O3 (アルミナ)等を用いてもよい。 2. 実施例 2.1 第1の実施例 次に、本発明の第1の実施例による弾性表面波装置を図
24乃至図26を用いて説明する。
すように、表面が(110)面である四ほう酸リチウム
単結晶からなる圧電基板21上に、電極線幅λ/8のダ
ブルインタディジタル型電極からなる入力櫛形電極22
と出力櫛形電極23が形成され、これら入力櫛形電極2
2と出力櫛形電極23間の伝搬路領域に金属膜24が形
成されたトランスバーサル型ディレーラインである。入
力櫛形電極22と出力櫛形電極23は、それぞれ20対
で、周期40μm(電極線幅5μm)、開口長2000
μmであり、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で
(45°、90°、0°)になるような向きに形成され
ている。電極22、23及び金属膜24は金(Au)に
より形成されている。
速度[m/sec]と電気機械結合係数[%]の測定結
果を図25及び図26に示す。電極22、23及び金属
膜24の膜厚hを弾性表面波の波長λで割った規格化膜
厚h/λが0.4〜1.2%間について測定した。例え
ば、規格化膜厚h/λが0.8%の場合、電気機械結合
係数が約2%と大きく、伝搬速度が約4800m/se
cと非常に早い弾性表面波装置が実現できた。入力櫛形
電極22と出力櫛形電極23の電極線幅を0.5μmに
すれば本実施例の弾性表面波装置は2.4GHzもの高
周波信号に対応できる。
定の結果、規格化膜厚h/λが0.4〜1.2%の範囲
内で、電気機械結合係数が1.3%以上、伝搬速度が約
4700m/sec以上の弾性表面波装置が実現できる
ことがわかった。また、これら実験結果はシミュレーシ
ョンの結果ともよく一致している。 2.2 第2の実施例 次に、本発明の第2の実施例による弾性表面波装置を図
27及び図28を用いて説明する。
す第1の実施例の弾性表面波装置と同様に、表面が(1
10)面である四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基
板21上に、入力櫛形電極22と出力櫛形電極23と金
属膜24が形成されたトランスバーサル型ディレーライ
ンであり、弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示で(4
5°、90°、0°)になるような向きに形成されてい
る。電極22、23及び金属膜24がアルミニウム(A
l)により形成されている点が第1の実施例と異なる。
速度[m/sec]と電気機械結合係数[%]の測定結
果を図27及び図28に示す。電極22、23及び金属
膜24の膜厚hを弾性表面波の波長λで割った規格化膜
厚h/λが約6〜9%間について測定した。例えば、規
格化膜厚h/λが約7%の場合、電気機械結合係数が約
2.5%と大きく、伝搬速度が約4700m/secと
非常に早い弾性表面波装置が実現できた。入力櫛形電極
22と出力櫛形電極23の電極線幅を0.5μmにすれ
ば本実施例の弾性表面波装置は2.35GHzもの高周
波信号に対応できる。
定の結果、規格化膜厚h/λが約6〜9%の範囲内で、
電気機械結合係数が約2.0%以上、伝搬速度が約46
00m/sec以上の弾性表面波装置が実現できること
がわかった。これら実験結果はシミュレーションの結果
ともよく一致している。 2.3 第3の実施例 次に、本発明の第3の実施例による弾性表面波装置を図
29乃至図31を用いて説明する。
を上方からみた斜視図であり、図29(b)は本実施例
の弾性表面波装置の要部の断面図である。本実施例の弾
性表面波装置は、図29に示すように、表面が(11
0)面である四ほう酸リチウム単結晶からなる圧電基板
21上に、電極線幅λ/8のダブルインタディジタル型
電極からなる入力櫛形電極22と出力櫛形電極23が形
成され、これら入力櫛形電極22と出力櫛形電極23間
の伝搬路領域に金属膜24が形成され、全面に絶縁膜2
5が形成されたトランスバーサル型フィルタである。
それぞれ20対で、周期8μm(電極線幅1μm)、開
口長400μmであり、弾性表面波の伝搬方向がオイラ
角表示で(45°、90°、0°)になるような向きに
形成されている。電極22、23及び金属膜24はアル
ミニウム(Al)により形成され、膜厚は80nm(規
格化膜厚として1.0%)である。絶縁膜25は二酸化
ケイ素により形成されている。
10%、15%と変化させた場合の伝搬速度、電気機械
結合係数、及び遅延時間の温度特性の測定結果を計算結
果と合わせて、図30及び図31に示す。図30
(a)、(b)は本SAWの伝搬速度[m/sec]と
電気機械結合係数[%]の測定結果であり、図31は本
SAWの遅延時間の温度係数[ppm/℃]の測定結果
である。
過特性の中心周波数より測定し、電気機械結合係数は櫛
形電極22、23の放射アドミッタンスより測定し、温
度係数は通過特性の位相の温度特性により測定した。図
30及び図31に示すように、これら測定結果は計算結
果とよく一致している。絶縁膜25の膜厚を波長で割っ
た規格化膜厚が15%の時、伝搬速度が4500m/s
ecと速く、電気機械結合係数が約1.2%と大きく、
温度係数が約+5ppm/℃と小さい弾性表面波装置が
実現できた。
例えば、上記実施例ではアルミニウム又は金からなる金
属膜を用いたが、圧電基板表面にチタン、タングステ
ン、モリブデン、アルミニウム等の金属薄膜を形成し、
この金属薄膜上にアルミニウム又は金を主成分とする合
金からなる金属膜を形成してもよい。圧電基板に対する
金属膜の密着性を向上させることができる。アルミニウ
ム又は金には、シリコン、銅等を数%程度添加すること
もある。
性表面波フィルタを例として説明したが、その他の弾性
表面波装置でもよい。例えば、圧電基板上にインタディ
ジタル型電極からなる端子電極を一対のグレーティング
反射器により挟んで構成した弾性表面波共振子に本発明
を適用してもよい。さらに、上記実施例とは異なり、弾
性表面波の伝搬路上に金属膜を設けなくともよい。
る四ほう酸リチウム単結晶基板を用いたが、(10
0)、(170)、(150)、(130)、(12
0)、(350)、(230)、(561)、(45
1)、(341)、(471)、(361)、(18
1)等の主面を有する基板を用いることもできる。
弾性表面波装置では、基板の切り出し角度及び弾性表面
波の伝搬方向がオイラ角表示で(39°〜51°、66
°〜114°、−20°〜20°)及びそれと等価な方
向の範囲内になるように金属膜を形成したので、電気機
械結合係数が大きく、位相速度が速く、伝搬損失のない
弾性表面波装置を実現することができる。
金属膜を金を主成分とする金属により形成し、金属膜の
規格化膜厚を0.01〜4.5%の範囲内とし、基板の
切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ角表示
で(0°〜45°、82°〜98°、−2°〜2°)及
びそれと等価な方向の範囲内になるように金属膜を形成
すれば、電気機械結合係数が大きく、位相速度が速く、
伝搬損失の小さい弾性表面波装置を実現することができ
る。
金属膜をアルミニウムを主成分とする金属により形成
し、金属膜の規格化膜厚を0.1〜35%の範囲内と
し、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオ
イラ角表示で(0°〜45°、82°〜98°、−2°
〜2°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように金
属膜を形成すれば、電気機械結合係数がより大きく、位
相速度が速く、伝搬損失の小さい弾性表面波装置を実現
することができる。
て、基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオ
イラ角表示で(44°〜46°、89°〜91°、−1
°〜1°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように
金属膜を形成すれば、電気機械結合係数がより大きく、
位相速度が速く、伝搬損失の小さい弾性表面波装置を再
現性よく製造することができる。
ほう酸リチウム単結晶基板及び金属膜上に絶縁膜を形成
するようにすれば、電気機械結合係数がより大きく、位
相速度が速く、伝搬損失の小さい弾性表面波装置を実現
することができる。さらに、本発明の弾性表面波装置に
おいて四ほう酸リチウム単結晶基板及び金属膜上に形成
する絶縁膜に二酸化ケイ素を用いるようにすれば、温度
特性を向上させることができる。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(0°、90°、ψ)の角度ψを変
化させた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示す
グラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(0°、90°、ψ)の角度ψを変
化させた場合の電気機械結合係数のシミュレーション結
果を示すグラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(0°、90°、ψ)の角度ψを変
化させた場合の伝搬損失のシミュレーション結果を示す
グラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(45°、90°、ψ)の角度ψを
変化させた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示
すグラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(45°、90°、ψ)の角度ψを
変化させた場合の電気機械結合係数のシミュレーション
結果を示すグラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(φ、90°、ψ)の角度φとψを
変化させた場合のシミュレーション結果を示すグラフで
ある。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(0°、θ、0°)の角度θを変化
させた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(0°、θ、0°)の角度θを変化
させた場合の電気機械結合係数のシミュレーション結果
を示すグラフである。
ウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置
において、伝搬方向(0°、θ、0°)の角度θを変化
させた場合の伝搬損失のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装
置において、伝搬方向(45°、θ、0°)の角度θを
変化させた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示
すグラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装
置において、伝搬方向(45°、θ、0°)の角度θを
変化させた場合の電気機械結合係数のシミュレーション
結果を示すグラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装
置において、伝搬方向(φ、θ、0°)の角度φとθを
変化させた場合のシミュレーション結果を示すグラフで
ある。
向が(45°、90°、0°)になるようにアルミニウ
ムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置に
おいて、金属膜がopenの場合の基板の深さ方向の変
位分布のシミュレーション結果を示すグラフである。
向が(45°、90°、0°)になるようにアルミニウ
ムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置に
おいて、金属膜がshortの場合の基板の深さ方向の
変位分布のシミュレーション結果を示すグラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装
置において、金属膜の規格化膜厚h/λを0〜1%まで
変化させた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示
すグラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装
置において、金属膜の規格化膜厚h/λを0〜60%ま
で変化させた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を
示すグラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成された弾性表面波装
置において、金属膜の規格化膜厚h/λを0〜60%ま
で変化させた場合の電気機械結合係数のシミュレーショ
ン結果を示すグラフである。
成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置におい
て、金属膜の規格化膜厚h/λを0〜1%まで変化させ
た場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示すグラフ
である。
成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置におい
て、金属膜の規格化膜厚h/λを0〜10%まで変化さ
せた場合の伝搬速度のシミュレーション結果を示すグラ
フである。
成分とする金属膜が形成された弾性表面波装置におい
て、金属膜の規格化膜厚h/λを0〜10%まで変化さ
せた場合の電気機械結合係数のシミュレーション結果を
示すグラフである。
の電極構造のモデルを示す図である。
ニウムを主成分とする金属膜が形成され、基板及び金属
膜上に二酸化ケイ素膜が形成された弾性表面波装置にお
いて、二酸化ケイ素膜の規格化膜厚h/λを0〜40%
まで変化させた場合の伝搬速度と電気機械結合係数のシ
ミュレーション結果を示すグラフである。
ニウムを主成分とする金属膜が形成され、基板及び金属
膜上に二酸化ケイ素膜が形成された弾性表面波装置にお
いて、二酸化ケイ素膜の規格化膜厚h/λを0〜40%
まで変化させた場合の遅延時間の温度係数のシミュレー
ション結果を示すグラフである。
を示す図である。
における金属膜の規格化膜厚を変化させた場合の伝搬速
度の測定結果を示すグラフである。
における金属膜の規格化膜厚を変化させた場合の電気機
械結合係数の測定結果を示すグラフである。
における金属膜の規格化膜厚を変化させた場合の伝搬速
度の測定結果を示すグラフである。
における金属膜の規格化膜厚を変化させた場合の電気機
械結合係数の測定結果を示すグラフである。
を示す図である。
における絶縁膜の規格化膜厚を変化させた場合の伝搬速
度と電気機械結合係数の測定結果を示すグラフである。
における絶縁膜の規格化膜厚を変化させた場合の遅延時
間の温度係数の測定結果を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 四ほう酸リチウム単結晶基板表面に、弾
性表面波を励起、受信、反射、伝搬するための金属膜が
形成された弾性表面波装置において、 基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ
角表示で(39°〜51°、66°〜114°、−20
°〜20°)及びそれと等価な方向の範囲内になるよう
に前記金属膜が形成されていることを特徴とする弾性表
面波装置。 - 【請求項2】 四ほう酸リチウム単結晶基板表面に、弾
性表面波を励起、受信、反射、伝搬するための金属膜が
形成された弾性表面波装置において、 前記金属膜が金を主成分とする金属により形成され、 前記金属膜の規格化膜厚が0.01〜4.5%の範囲内
であり、 基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ
角表示で(0°〜45°、82°〜98°、−2°〜2
°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように前記金
属膜が形成されていることを特徴とする弾性表面波装
置。 - 【請求項3】 四ほう酸リチウム単結晶基板表面に、弾
性表面波を励起、受信、反射、伝搬するための金属膜が
形成された弾性表面波装置において、 前記金属膜がアルミニウムを主成分とする金属により形
成され、 前記金属膜の規格化膜厚が0.1〜35%の範囲内であ
り、 基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ
角表示で(0°〜45°、82°〜98°、−2°〜2
°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように前記金
属膜が形成されていることを特徴とする弾性表面波装
置。 - 【請求項4】 請求項1記載の弾性表面波装置におい
て、 基板の切り出し角度及び弾性表面波の伝搬方向がオイラ
角表示で(44°〜46°、89°〜91°、−1°〜
1°)及びそれと等価な方向の範囲内になるように前記
金属膜が形成されていることを特徴とする弾性表面波装
置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性
表面波装置において、 前記四ほう酸リチウム単結晶基板及び前記金属膜上に絶
縁膜が形成されていることを特徴とする弾性表面波装
置。 - 【請求項6】 請求項5記載の弾性表面波装置におい
て、 前記絶縁膜が二酸化ケイ素からなることを特徴とする弾
性表面波装置。 - 【請求項7】 請求項6記載の弾性表面波装置におい
て、 前記絶縁膜の規格化膜厚が1〜35%の範囲内であるこ
とを特徴とする弾性表面波装置。
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