JP2000066860A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JP2000066860A
JP2000066860A JP10240476A JP24047698A JP2000066860A JP 2000066860 A JP2000066860 A JP 2000066860A JP 10240476 A JP10240476 A JP 10240476A JP 24047698 A JP24047698 A JP 24047698A JP 2000066860 A JP2000066860 A JP 2000066860A
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    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/603Colour correction or control controlled by characteristics of the picture signal generator or the picture reproducer
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  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Digital Computer Display Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示デバイスに表示される画像とプリンタ装
置により印画される画像を視覚的に同等の画質を有する
画像とする。 【解決手段】 印画出力処理部24、表示デバイス処理
部22、映像信号処理部23において、画像データ入力
部1から入力された第1のデジタル画像データの所定の
範囲の個々の画素データ値が所定のデータ範囲内である
かどうかを所定の判定方法で判定し、上記画素データ値
が所定のデータ範囲内に無いと判定した場合には、上記
画素データ値を所定のデータ範囲内とする所定の処理を
行い、画像印画部3において印画出力すると共に、画像
表示出力部2において表示出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ装置に関
する。詳しくは、表示デバイスに表示される画像とプリ
ンタ装置により印画される画像の色調やコントラストの
差異が極力抑えらたプリンタ装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自然画像に代表される画像デー
タを印画する方法として、以下に示すような方法が多用
されている。
【0003】先ず、第1の方法としては、プリンタ装置
が接続されている汎用コンピュータに、画像データを入
力する入力デバイスを接続し、各入力デバイスからコン
ピュータに読み込まれた画像データにコンピュータ上で
所定の処理を行って印画データとし、これをプリンタ装
置に入力して印画する方法が挙げられる。上記各入力デ
バイスとしては、リムーバブルメディアの記録再生装置
であるリムーバブルメディアドライブや、NTSC(N
ational Television System
Committee)映像信号入力基板、銀塩写真用
フィルムスキャナー、デジタル静止画カメラ等が挙げら
れる。
【0004】また、第2の方法としては、デジタル静止
画カメラや原稿読み取りスキャナーといった各入力デバ
イスとプリンタ装置を汎用コンピュータを介することな
く直接接続し、各入力デバイスから印画データをプリン
タ装置に入力して印画する方法が挙げられる。
【0005】上記第1の方法について具体的に述べる。
この場合、図17に示すように、ホストコンピュータ
(以下、コンピュータと称する。)1001とプリンタ
装置1002、入力デバイス1003により主に構成さ
れることとなる。
【0006】上記入力デバイス1003としては、前述
のリムーバブルメディア(読み出し専用の光ディスク、
例えばいわゆるCD−ROMや、書き換え可能な光磁気
ディスク、例えばいわゆるMD−DATA等)ドライブ
や、映像信号(NTSC、PAL(Phase Alt
ernation by Line)、RGB、S端子
信号等)入力装置、デジタル静止画カメラ、銀塩写真用
フィルム(35mmフィルム、画像に関連した磁気情報
も有する例えばいわゆるAPSフィルム等)スキャナ
ー、原稿読み取りスキャナー等が挙げられる。
【0007】また、上記プリンタ装置1002として
は、実際に印画を行うプリントヘッド1004とこれを
駆動するためのヘッド駆動回路1005を備えたものが
挙げられる。
【0008】そして、上記コンピュータ1001は、上
記入力デバイス1003からの画像データを入力するた
めのインターフェース1006と上記画像データを印画
データとして処理するためのデータ処理部1007、上
記印画データ1007をプリンタ装置1002に出力す
るための双方向プリンタインターフェース1008によ
り主に構成される。上記データ処理部1007には、各
種の入力デバイス1003を制御するこれら入力デバイ
スに適合したデバイスドライバとプリンタ装置1002
を制御するプリンタ装置1002に適合したプリンタド
ライバ、さらに画像データの入力、加工、プリント出力
を制御するアプリケーションソフトウエアを備えてお
り、これらのソフトウエアは当該データ処理部1007
を利用してデータ処理を実行するようになされている。
【0009】また、上記コンピュータ1001には、マ
ンマシンインターフェースとして表示デバイス100
9、マウスやキーボードといった外部からの指示を入力
する入力手段である指示デバイス1010も備えられて
いる。さらには、上記コンピュータ1001には、入力
デバイス1003から入力された画像データを保存して
おくためのハードディスク等からなる画像メモリ101
1も備えられている。
【0010】そして、上記入力デバイス1003をコン
ピュータ1001内のインターフェース1006に接続
し、コンピュータ1001内の双方向プリンタインター
フェース1008をプリンタ装置1002に接続するこ
とにより、これらが接続されることとなる。
【0011】実際に印画を行う場合には、以下に示すよ
うな動作が行われる。すなわち、コンピュータ1001
のアプリケーションソフトウエアと画像データの入力デ
バイス1003に対応したデバイスドライバを動作させ
ることで、画像データを入力するためのインターフェー
ス1006を経由して各入力デバイス1003を駆動
し、コンピュータ1001の制御のもと、各入力デバイ
ス1003に画像データを読み取らせる。そして、この
画像データをインターフェース1006を介してコンピ
ュータ1001に入力する。
【0012】次に、指示デバイス1010により外部か
ら入力された指示に基づいて、データ処理部1007の
アプリケーションソフトウエアはコンピュータ1001
に入力された画像データに対して、使用者が所望する画
像編集加工処理を実行する。画像データ処理が伴う場合
には、コンピュータ1001内のデータ処理部1007
により演算処理を行うことで、要求されるデータ処理が
行われる。
【0013】このように使用者の所望する画像編集加工
処理が行われ、印画する画像が決定されると、印画動作
が開始される。すなわち、アプリケーションソフトウエ
アはプリンタドライバを制御し、印画するための各デー
タ処理をデータ処理部1007において実行し、プリン
タ装置1002に出力可能な印画データに変換する。な
お、このとき、コンピュータ1001は双方向プリンタ
インターフェース1008を介してプリンタ装置100
2の状態を把握している。
【0014】そして、上記のようにして変換生成された
印画データは、プリンタ制御命令として構成され、双方
向プリンタインターフェース1008を介してプリンタ
装置1002に送出される。次に、プリンタ装置100
2側では受け取ったプリンタ制御命令に含まれる印画デ
ータに基づいて、ヘッド駆動回路1005によりプリン
トヘッド1004を駆動し、記録媒体上に印画画像を形
成して印画を行う。
【0015】上述の動作におけるデータ処理の具体例と
しては、図18に示すような処理方法が挙げられる。な
お、図18中データの流れを示す線に付随する斜線は8
bit/色のデータであることを示す。コンピュータ1
001の画像データ入力部1012に入力されたRGB
の画像データは、画像データ処理部1013に送られ、
必要に応じて処理がなされる。このとき、必要に応じて
画像メモリ1011内に画像ファイル1011aとして
保持される。そして、RGBの画像データは画像データ
処理部1013からプリンタ装置1002を制御するプ
リンタドライバ1014へと送られる。
【0016】上記プリンタドライバ1014は、RGB
の画像データをCMY印画データに変換するRGB−C
MY変換部1015、必要に応じて色の補正を行う色補
正部1016、CMYの他に黒を抽出する黒抽出下色除
去部1017、プリンタ装置に特有な特性を補正する出
力ガンマ補正及び階調修正部1018、エッジ処理等を
行うシャープネス修正部1019により主に構成され
る。
【0017】すなわち、画像データ処理部1013から
プリンタドライバ1014に送られたRGBの画像デー
タは、先ずCMY印画データに変換され、色補正された
後、黒も含む印画データに変換され(図18中において
は、黒の印画データをKとして示す。)、プリンタ装置
に特有な特性を補正し、エッジ処理等なされた状態で、
プリンタ装置1002へと送出される。なお、このと
き、プリンタ装置1002として印画ドットの有無で画
像を再現するインクジェットプリンタ装置等の二値プリ
ンタ装置を使用する場合には、プリンタドライバ101
4のシャープネス修正部1019の後に二値化部を挿入
する必要があり、プリンタ装置1002として印画ドッ
ト内で階調を表現する昇華型プリンタ装置等のプリンタ
装置を使用する場合には、不要である。
【0018】上記プリンタ装置1002内には、プリン
タ装置の状態に合わせて出力特性の補正を行うと共に、
プリンタ装置に起因するばらつきを抑える出力特性変換
部1020と、前述のヘッド駆動回路1005、プリン
トヘッド1004が備えられている。
【0019】従って、プリンタドライバ1014からプ
リンタ装置1002に送られたCMYKの印画データ
は、出力特性変換部1020を介して、前述のヘッド駆
動回路1005、プリントヘッド1004へと順次送ら
れ、印画がなされる。
【0020】一方の第2の方法についても述べる。上記
第2の方法においては、図19に示すように、入力デバ
イスであるデジタル静止画カメラ1021とプリンタ装
置1022により主に構成されることとなる。
【0021】上記デジタル静止画カメラ1021は、被
写体を撮影する画像撮影部1023と外部からの指示を
入力するシャッター等の指示デバイス1024と撮影し
た画像を一時保存する画像メモリ1025と必要とされ
るデータ処理を行う画像データ処理部1026と撮影し
た画像を表示する表示デバイス1027等により主に構
成される。
【0022】一方のプリンタ装置1022は、プリンタ
装置の状態に合わせて出力特性の補正を行う出力特性変
換回路1028、プリントヘッド1030を駆動するた
めのヘッド駆動回路1029、実際に印画を行うプリン
トヘッド1030等により主に構成される。
【0023】そして、このデジタル静止画カメラ102
1からプリンタ装置1022へのデータの転送方法とし
ては、これらをワイヤー接続し、デジタル静止画カメラ
1021により生成された画像データ、或いは画像デー
タを印画データに変換した後、デジタル信号のまま或い
は画像データをアナログ映像信号に変換してワイヤーに
より転送する方法、IrーDA等を利用してワイヤレス
で転送する方法等が挙げられる。
【0024】実際に印画を行う場合には、以下に示すよ
うな動作が行われる。上記デジタル静止画カメラ102
1においては、撮影の準備状態、すなわち使用者がシャ
ッターを押して撮影を開始する以前から画像撮影部10
23より被写体の画像信号が入力されており、この画像
信号に対して画像データ処理部1026が画像撮影部1
023の特性や撮影条件に対する補正処理を行ってい
る。そして、このように補正された画像が表示デバイス
1027に表示され、使用者は被写体の被写範囲と構図
等の確認をすることができる。表示デバイス1027の
代わりに、或いはこれと共に光学式ファインダーを有す
る場合には、このファインダーを使用しても使用者は上
記確認を行うことが可能である。
【0025】続いて、使用者がシャッター等の指示デバ
イス1024を操作すると、撮影動作が開始される。シ
ャッター等により撮影開始の指示を出すことにより、画
像撮影部1023から入力され、画像データ処理部10
26により画像撮影部1023の特性や撮影条件に対す
る補正処理がなされた画像データが画像メモリ1025
に保存される。保存の際、必要に応じてデータ圧縮を行
うが、これは画像データ処理部1026により行えば良
い。
【0026】次に、画像メモリ1025により保存され
ている画像の印画を行おうとする場合には、使用者はキ
ー等の指示デバイス1024を操作してプリント動作を
起動する。プリント動作が起動されると、画像データ処
理部1026は画像メモリ1025中の所定の画像デー
タを読み出し、必要に応じて画像データを伸長し、プリ
ンタ装置1022に出力するための変換を行う。
【0027】そして、デジタル静止画カメラ1021と
プリンタ装置1022とのインターフェース方式に応じ
て、デジタル画像データまたはアナログ映像信号とし
て、ワイヤー或いはワイヤレス接続によりデータをプリ
ンタ装置1022に転送する。
【0028】プリンタ装置1022側においては、プリ
ント時のプリント出力条件に応じた各補正及び変換が出
力特性変換回路1028で行われ、このデータを元にヘ
ッド駆動回路1029により駆動されたプリントヘッド
1030により記録媒体上に印画が行われる。
【0029】使用者が画像データに対して、編集加工合
成処理を行う場合には、デジタル静止画カメラ1021
内の画像データ処理部1026で表示デバイス1027
に表示される画像を確認しながら指示デバイス1024
により指示を入力して所望の処理を実行すれば良く、画
像データの処理はデジタル静止画カメラ1021内にお
いて行われることとなる。
【0030】上述の動作におけるデータ処理の具体例と
しては、図20に示すような処理方法が挙げられる。な
お、図20中データの流れを示す線に付随する斜線は8
bit/色のデータであることを示す。デジタル静止画
カメラ1021の画像撮影部1023で得られたRGB
の画像データは、画像データ処理部1026に送られ、
必要に応じて処理がなされる。このとき、必要に応じて
画像メモリ1025内に保持される。そして、RGBの
画像データは画像データ処理部1026から画像データ
出力部1031を介してプリンタ装置1022へと送ら
れる。
【0031】上記プリンタ装置1022は、前述の出力
特性変換回路1028、ヘッド駆動回路1029、プリ
ントヘッド1030の他に、先に図18中に示したプリ
ンタドライバ1014と同様の機構を有する。
【0032】すなわち、上記プリンタ装置1022は、
デジタル静止画カメラ1021からの画像データが入力
される画像データ入力部1032を有し、これに接続し
てRGBの画像データをCMY印画データに変換するR
GB−CMY変換部1033、必要に応じて色の補正を
行う色補正部1034、CMYの他に黒を抽出する黒抽
出下色除去部1035(図20中においては、黒の印画
データをKとして示す。)、プリンタ装置に特有な特性
を補正する出力ガンマ補正及び階調修正部1036、エ
ッジ処理等を行うシャープネス修正部1037も有す
る。
【0033】すなわち、画像データ入力部1032に入
力されたRGBの画像データは、先ずCMY印画データ
に変換され、色補正された後、黒も含む印画データに変
換され、プリンタ装置に特有な特性を補正し、エッジ処
理等なされた状態で、出力特性変換回路1028へと送
出される。なお、このとき、プリンタ装置1022とし
て印画ドットの有無で画像を再現するインクジェットプ
リンタ装置等の二値プリンタ装置を使用する場合には、
シャープネス修正部1037の後に二値化部を挿入する
必要があり、プリンタ装置1022として印画ドット内
で階調を表現する昇華型プリンタ装置等のプリンタ装置
を使用する場合には、不要である。
【0034】従って、CMYKの印画データは、出力特
性変換回路1028を介して、前述のヘッド駆動回路1
029、プリントヘッド1030へと順次送られ、印画
がなされる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な方式で印画を行うと、以下に示すような不都合が生じ
る。
【0036】先ず、第1の方法においては、各周辺機器
を揃え、これらをコンピュータに接続した後、各周辺機
器に適合するデバイスドライバをコンピュータに組み込
む必要があり、非常に煩雑である。また、使用者が所望
する画像入力・編集・加工・合成・補正・印画といった
処理を行うのに適したアプリケーションソフトウエアを
コンピュータにインストールする必要もあり、さらには
上記アプリケーションソフトウエアにより周辺機器を制
御可能なようにアプリケーションソフトウエア及びデバ
イスドライバの設定を行う必要があり、非常に煩雑であ
る。さらにまた、アプリケーションソフトウエアが制御
できない周辺機器に対しては、これら周辺機器を制御す
るアプリケーションソフトウエアが別途必要となり、使
用者は複数のアプリケーションソフトウエアを取り扱
い、さらにその両者間で画像データを転送させなければ
ならず、作業が非常に煩雑である。
【0037】また、コンピュータとして、いわゆるデス
クトップ型やタワー型のコンピュータを使用すると、周
辺機器との接続を行うためには、広い設置面積が必要と
なり、取り扱いも煩雑である。
【0038】また、上記アプリケーションソフトウエア
においては、市販されている一般的な画像の入力装置並
びにプリンタ装置に対応するため、汎用的な入出力機能
を有し、実行する処理機能に関しても扱う画像データを
限定せずに一般的な画像全般を取り扱うことの可能な汎
用的な各種機能を備えているため、さらにこれらの各種
機能は基本的に使用者の指示に基づいて実行する構成を
採っているため、その使用方法及び機能の内容や操作方
法が困難を極め、一般的な使用者には使いこなすことが
困難である。
【0039】従来、このような汎用コンピュータを使用
した場合の表示デバイスとしてのCRTや液晶モニター
への画像の表示及び接続したプリンタ装置による記録紙
上への画像の印画においては、それぞれの表示特性・印
画特性を考慮した補正をそれぞれのデバイスドライバ及
びプリンタドライバ内で行っているが、これらは全く独
立に行われており、再現画像がそれぞれの手段で最も良
好な状態で表示及び印画されるように調整されて補正さ
れている。
【0040】さらに、汎用コンピュータを使用した方法
では、その汎用コンピュータのOS(Operatio
n System)の制御管理範囲内において特定の接
続される表示デバイスやプリンタ装置を想定することが
できないため、接続される装置の種類に関係なく一様に
決めた画質となるような補正は出来ずに、あくまで実際
に接続された表示デバイス並びにプリンタ装置に対応し
たデバイスドライバ及びプリンタドライバが独自に決め
た画質となるようにそれぞれにおいて補正しており、結
果的に実際に接続された表示デバイスの表示画像と実際
に接続されたプリンタ装置による印画画像の画質とが一
致しないという不都合が発生している。
【0041】最近では、カラーマネージメントシステム
と称される色管理手法が採用されている。この手法にお
いては、画像データの入力装置、表示デバイス、プリン
タ装置の測色値的一致を目的としており、入力装置から
入力した画像データをその入力装置に特有な補正を行い
ながら標準的な色度座標に変換し、その色度座標上の画
像データを表示デバイスに特有な補正を行って表示し、
また、プリンタ装置に特有な補正を行って印画するもの
であり、特定の観察条件下(以下、標準観察条件と称す
る。)でそれぞれの測色値を一致させるだけであった。
【0042】従って、この方法においては、この標準観
察条件以外の条件は対象外となり、また、画像の表現手
段によって測色値が一致した画像を見ても画像から受け
る印象は全く異なるという人間が本来持っている特性を
考慮できていない。このような現象は色以外の特性でも
発生しており、例えば画像の鮮鋭度等の特性においても
発生している。
【0043】すなわち、各デバイスから入力された画像
データに表示出力特性及び印画出力特性に対応した補正
のみを独立して行って、それが測色的に一致しても、こ
れに基づいた実際の表示画像と印画画像を観察者が観察
して同一印象を受ける画像と認識することは難しく、観
察者が所望するような画質の画像を得ることは困難であ
る。
【0044】一方、上記第2の方法においては、画像入
力・編集・加工・合成・補正・印画といった処理は、入
力デバイスの機能に依存しており、処理能力が限られて
いる。また、入力デバイスによって可能な処理が大きく
異なり、操作手順等も変更されてしまうため、使用者に
とっては非常に使いづらいという不都合が生じている。
また、現状では入力デバイスとして銀塩写真用フィルム
スキャナーを使用することはできず、銀塩写真用フィル
ムの画像の印画が望まれている。さらに、現状では入力
デバイスとプリンタ装置は1対1の関係で接続されてお
り、複数の入力デバイスからの画像データを処理して印
画することは不可能である。
【0045】上記第2の方法においては、入力デバイス
とプリンタ装置は機能的に別のものであり、画像の表示
出力機能が付いている入力デバイスは、その表示出力特
性に適した補正を行い、一方のプリンタ装置はプリンタ
装置独自でその印画特性に適した補正を行っている。こ
のため、結果的に表示デバイスの表示画像とプリンタ装
置による印画画像の画質とが一致しないという不都合が
発生している。
【0046】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、種々の作業が容易に行われ、且
つ必要とされる設置面積も小さく、取り扱いも容易なプ
リンタ装置であり、表示デバイスに表示される画像とプ
リンタ装置により印画される画像の色調やコントラスト
の差異が極力抑えられて、視覚的に同等の画質を有する
画像の印画を可能とするプリンタ装置を提供することを
目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係るプリンタ装置は、外部より入力された
デジタル画像データ及び/又はアナログ画像信号をアナ
ログ・デジタル変換により第1のデジタル画像データに
変換する画像データ入力部と、上記第1のデジタル画像
データ内の所定の範囲の個々の画素データ値が所定のデ
ータ範囲内であるかどうかを所定の判定方法で判定し、
上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の
画素データ値を所定のデータ範囲内とする所定の処理を
必要に応じて行って第2のデジタル画像データとする画
像印画補正部と、上記第2のデジタル画像データを画像
印画部において印画するための印画データに変換する印
画出力処理を行う印画出力処理部と、上記印画データに
基づいて記録媒体上に印画出力する画像印画部と、上記
第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画素
データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所定の
判定方法で判定し、上記第1のデジタル画像データ内の
所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範囲内
とする所定の処理を必要に応じて行って第3のデジタル
画像データとする画像表示出力補正部と、上記第3のデ
ジタル画像データを表示出力する画像表示出力部を有す
るものである。
【0048】そして、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記画像印画補正部において、画像データ入力部
から入力された第1のデジタル画像データ内の所定の範
囲の個々の画素データ値が所定のデータ範囲内であるか
どうかを判定し、上記画素データ値が所定のデータ範囲
内に無いと判定した場合には、所定の処理を行って第1
のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画素デー
タ値を所定のデータ範囲内として第2のデジタル画像デ
ータとした後に、印画出力処理部に送ることを特徴とし
ている。
【0049】さらに、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記画像表示出力補正部において、画像データ入
力部から入力された第1のデジタル画像データ内の所定
の範囲の個々の画素データ値が所定のデータ範囲内であ
るかどうかを判定し、上記画素データ値が所定のデータ
範囲内に無いと判定した場合には、所定の処理を行って
第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画素
データ値を所定のデータ範囲内として第3のデジタル画
像データとした後に画像表示出力部に送ることを特徴と
している。
【0050】すなわち、上記本発明のプリンタ装置にお
いては、画像印画補正部における第1のデジタル画像デ
ータ内の所定の範囲の個々の画素データ値が所定のデー
タ範囲内であるかどうかを判定する判定方法と、上記画
素データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定した場合
に、第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の
画素データ値を所定のデータ範囲内として第2のデジタ
ル画像データとするための処理を行う処理方法、これら
と画像表示出力補正部における第1のデジタル画像デー
タ内の所定の範囲の個々の画素データ値が所定のデータ
範囲内であるかどうかを判定する判定方法と、上記画素
データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定した場合
に、第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の
画素データ値を所定のデータ範囲内として第3のデジタ
ル画像データとするための処理を行う処理方法を適宜選
択することにより、画像印画部により印画される印画画
像の画質と画像表示出力部により表示出力される表示画
像の画質を観察者が視覚的に同等の画質を有するものと
することが可能となる。
【0051】なお、上記本発明のプリンタ装置において
は、上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲が、
第1のデジタル画像データ全体である、或いは第1のデ
ジタル画像データ内の画素データ値のうち予め決められ
た範囲内の画素データ値よりなる範囲であることが好ま
しい。
【0052】さらに、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲
が、第1のデジタル画像データの画像内容によって決定
されることが好ましい。
【0053】このようにすれば、画像印画部により印画
される印画画像と画像表示出力部により表示出力される
表示画像の画質を視覚的に同等なものとすると共に最適
なものとすることが可能となる。
【0054】なお、上記のように第1のデジタル画像デ
ータ内の所定の範囲を第1のデジタル画像データの画像
内容によって決定される特定の画像パターンとし、第1
のデジタル画像データ内の上記特定の画像パターンと一
致する部分のうち予め決められた範囲内の画素データ値
よりなる範囲にのみ、上述したような処理を行うように
しても良い。
【0055】また、上記本発明のプリンタ装置において
は、上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個
々の画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうか
を判定する判定方法と上記第1のデジタル画像データ内
の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範囲
内とする処理方法が、上記画像印画補正部と画像表示出
力補正部において異なるものとなされていても良い。
【0056】さらに、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記画像印画補正部により生成された第2のデジ
タル画像データの画素データ値の彩度が、画像表示出力
補正部により生成された第3のデジタル画像データの画
素データ値の彩度よりも高いことが好ましい。
【0057】そして、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記画像印画補正部と画像表示出力補正部におけ
る第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画
素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを判定
する判定方法と上記第1のデジタル画像データ内の所定
の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範囲内とす
る処理方法が、可変となされていることが好ましい。
【0058】この場合、上記判定方法が、複数種の判定
方法から選択することで可変とされていること、上記処
理方法が、複数種の処理方法から選択することで可変と
されていること、上記判定方法が、可変パラメータの設
定により可変とされていること、上記処理方法が、可変
パラメータの設定により可変とされていることが好まし
い。
【0059】また、本発明のプリンタ装置が複数の動作
モードを有するものとし、選択された動作モードに従っ
て判定方法及び処理方法を選択する或いは書き換えるよ
うにすれば良い。
【0060】本発明に係るプリンタ装置は、画像データ
入力部から入力された第1のデジタル画像データに対
し、画像印画補正部において上記第1のデジタル画像デ
ータ内の所定の範囲の個々の画素データ値が所定のデー
タ範囲内であるかどうかを所定の判定方法で判定し、上
記画素データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定した
場合には、上記画素データ値を所定のデータ範囲内とす
る所定の処理を行って第2のデジタル画像データとした
後、上記第2のデジタル画像データを印画出力処理部に
おいて印画データに変換し、この印画データに基づいて
画像印画部において記録媒体上に印画出力する。
【0061】また、本発明のプリンタ装置は、これと同
時に画像データ入力部から入力された第1のデジタル画
像データに対し、画像表示出力補正部において上記第1
のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画素デー
タ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所定の判定
方法で判定し、上記画素データ値が所定のデータ範囲内
に無いと判定した場合には、上記画素データ値を所定の
データ範囲内とする所定の処理を行って第3のデジタル
画像データとした後、画像表示出力部において上記第3
のデジタル画像データを表示出力する。
【0062】すなわち、上記本発明のプリンタ装置にお
いては、画像印画補正部における判定方法と処理方法、
画像表示出力補正部における判定方法と処理方法を適宜
選択することにより、上記画像印画部による印画画像と
画像表示出力部における表示画像とが視覚的に同等な画
質として表現される。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0064】本発明に係るプリンタ装置は、図1に示す
ように、少なくとも、外部より入力されたデジタル画像
データ及び/又はアナログ画像信号をアナログ・デジタ
ル変換により第1のデジタル画像データに変換する画像
データ入力部1と、上記第1のデジタル画像データを表
示出力する画像表示出力部2と、上記第1のデジタル画
像データを記録媒体上に印画する画像印画部3と、後述
のように第1のデジタル画像データ内の画素データ値を
判定して必要に応じて処理して、上記画像表示出力部2
における表示画質を規定すると共に上記画像印画部3に
おける印画画質を規定する特性補正部4よりなるもので
ある。
【0065】また、このプリンタ装置は、上記第1のデ
ジタル画像データを編集、加工、合成、補正して編集処
理された第1のデジタル画像データとするデータ加工部
5を含む画像処理部6を有する。
【0066】さらに、このプリンタ装置は、上記画像デ
ータ入力部1内に、アナログ画像信号を入力するアナロ
グ画像信号入力手段及び/又はデジタル画像データを入
力するデジタル画像データ入力手段である画像入力手段
7を有する。
【0067】さらにまた、このプリンタ装置は、外部か
ら指示を入力する入力手段として指示デバイス8を有し
ている。
【0068】すなわち、上記プリンタ装置においては、
画像データ入力部1内の画像入力手段7によりデジタル
画像データ及び/又はアナログ画像信号を入力し、これ
を画像入力手段7内でアナログ・デジタル変換により第
1のデジタル画像データに変換して、画像処理部6に出
力する。この画像処理部6内のデータ加工部5において
必要に応じて上記第1のデジタル画像データを編集、加
工、合成、補正して編集処理された第1のデジタル画像
データとする。続いて、上記第1のデジタル画像データ
及び/又は編集処理された第1のデジタル画像データを
特性補正部4を介して画像表示出力部2及び画像印画部
3に出力して、画像を表示及び印画する。
【0069】そして、このとき、上記本発明のプリンタ
装置においては、特性補正部4として、上記画像表示出
力部2における表示画質を規定する画像表示出力補正部
として機能する表示デバイス処理部22と映像信号処理
部23、上記画像印画部3における印画画質を規定する
画像印画補正部として機能する印画出力処理部24を有
している。
【0070】すなわち、上記本発明のプリンタ装置にお
いては、画像データ入力部1から入力された第1のデジ
タル画像データ及び/又は編集処理された第1のデジタ
ル画像データに対し、画像印画補正部として機能する印
画出力処理部24において、上記第1のデジタル画像デ
ータ及び/又は編集処理された第1のデジタル画像デー
タ内の所定の範囲の個々の画素データ値が所定のデータ
範囲内であるかどうかを所定の判定方法で判定し、上記
画素データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定した場
合には、上記画素データ値を所定のデータ範囲内とする
所定の処理を行って第2のデジタル画像データとした
後、上記第2のデジタル画像データを印画出力処理部2
4内において印画データに変換し、この印画データに基
づいて画像印画部3において記録媒体上に印画出力す
る。
【0071】また、本発明のプリンタ装置は、これと同
時に画像データ入力部1から入力された第1のデジタル
画像データ及び/又は編集処理された第1のデジタル画
像データに対し、画像表示出力補正部として機能する表
示デバイス処理部22及び映像信号処理部23におい
て、上記第1のデジタル画像データ及び/又は編集処理
された第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々
の画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを
所定の判定方法で判定し、上記画素データ値が所定のデ
ータ範囲内に無いと判定した場合には、上記画素データ
値を所定のデータ範囲内とする所定の処理を行って第3
のデジタル画像データとした後、画像表示出力部2にお
いて上記第3のデジタル画像データを表示出力する。
【0072】すなわち、上記本発明のプリンタ装置にお
いては、画像印画補正部として機能する印画出力処理部
24における判定方法と処理方法、画像表示出力補正部
として機能する表示デバイス処理部22及び映像信号処
理部23における判定方法と処理方法を適宜選択するこ
とにより、上記画像印画部3による印画画像と画像表示
出力部2における表示画像とが視覚的に同等な画質とし
て表現される。
【0073】なお、上記本発明のプリンタ装置において
は、画像印画補正部として機能する印画出力処理部24
及び、画像表示出力補正部として機能する表示デバイス
処理部22及び映像信号処理部23において、第1のデ
ジタル画像データ内の所定の範囲として判断される所定
の範囲が、第1のデジタル画像データ全体である、或い
は第1のデジタル画像データ内の画素データ値のうち予
め決められた範囲内の画素データ値よりなる範囲である
ことが好ましい。
【0074】さらに、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲
が、第1のデジタル画像データの画像内容によって決定
されることが好ましい。
【0075】このようにすれば、画像印画部3により印
画される印画画像と画像表示出力部2により表示出力さ
れる表示画像の画質を視覚的に同等なものとすると共に
最適なものとすることが可能となる。
【0076】なお、上記のように第1のデジタル画像デ
ータ内の所定の範囲を第1のデジタル画像データの画像
内容によって決定される特定の画像パターンとし、第1
のデジタル画像データ内の上記特定の画像パターンと一
致する部分のうち予め決められたデータ範囲内の画素デ
ータ値よりなる範囲にのみ、上述したような処理を行う
ようにしても良い。
【0077】また、上記本発明のプリンタ装置において
は、上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個
々の画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうか
を判定する判定方法と上記第1のデジタル画像データ内
の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範囲
内とする処理方法が、上記画像印画補正部として機能す
る印画出力処理部24と画像表示出力補正部として機能
する表示デバイス処理部22及び映像信号処理部23に
おいて異なるものとなされていても良い。
【0078】さらに、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記画像印画補正部として機能する印画出力処理
部24により生成された第2のデジタル画像データの画
素データ値の彩度が、画像表示出力補正部として機能す
る表示デバイス処理部22及び映像信号処理部23によ
り生成された第3のデジタル画像データの画素データ値
の彩度よりも高いことが好ましい。
【0079】そして、上記本発明のプリンタ装置におい
ては、上記画像印画補正部として機能する印画出力処理
部24と画像表示出力補正部として機能する表示デバイ
ス処理部22及び映像信号処理部23における第1のデ
ジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画素データ値
が所定のデータ範囲内であるかどうかを判定する判定方
法と上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個
々の画素データ値を所定のデータ範囲内とする処理方法
が、可変となされていることが好ましい。
【0080】この場合、上記判定方法が、複数種の判定
方法から選択することで可変とされていること、上記処
理方法が、複数種の処理方法から選択することで可変と
されていること、上記判定方法が、可変パラメータの設
定により可変とされていること、上記処理方法が、可変
パラメータの設定により可変とされていることが好まし
い。
【0081】また、この場合、本発明のプリンタ装置が
複数の動作モードを有するものとし、選択された動作モ
ードに従って判定方法及び処理方法を選択する或いは書
き換えるようにすれば良い。
【0082】次に、個々の構成部材について詳細に説明
する。
【0083】このプリンタ装置においては、上記画像入
力手段7として、アナログ画像信号入力ポート或いはデ
ジタル画像データ入力ポートとして機能する画像データ
インターフェース部9、ディスクドライブ或いはメモリ
ドライブであるリムーバブルメディアドライブ部10、
光電変換素子を備えるスキャナーであるフィルム読み取
り部11、デジタル画像データ入力ポートとして機能す
るコンピュータインターフェース部12を備えている。
【0084】上記画像データインターフェース部9は、
図1中外部接続機器13として示されるデジタル静止画
カメラ14やデジタルビデオカメラ、原稿読み取りスキ
ャナー等の被写体や原稿等を画像データとして処理する
装置やデバイスと画像データ入出力部27を接続するイ
ンターフェース部分である。
【0085】なお、上記画像データインターフェース部
9は、物理的接続部として機能する他、外部接続機器1
3を制御し、デジタル化された画像データの取り込み部
(デジタル画像データ入力ポート)としても機能する。
上記外部接続機器13との接続方法としては、ワイヤー
接続の他、赤外線及び電磁波等によるワイヤレス接続が
挙げられる。
【0086】また、上記画像データインターフェース部
9においては、NTSC映像信号、PAL映像信号、R
GB映像信号、S端子映像信号のようなアナログ映像信
号を入力し(アナログ画像信号入力ポートとして機能
し)、それをデジタル化して画像データとして生成でき
るようにしても良い。
【0087】デジタルビデオカメラやアナログ映像信号
のように連続した画像、すなわち動画像を入力するとき
には、動画像をそのまま画像表示出力部2として示す表
示デバイス15又は出力ポート16に接続される外部モ
ニタへ映像信号として出力しておき、指示デバイス8に
より使用者が所望の画像を選択する指示を出せば、後述
のヒューマンインターフェース部28の制御により、上
記画像データインターフェース部9に選択された動画像
をデジタル化した静止画像である画像データとして取り
込ませることも可能である。
【0088】このようにして取り込まれた画像データは
画像データ入出力部27を経由してデータ加工部5に送
られるが、上記画像データは、取り込まれた順に順次送
付されても、一定のデータ量からなるブロック単位で順
次送付されても、或いは1枚の完全な画像データ単位で
送付されても良い。
【0089】上記リムーバブルメディアドライブ部10
は、図1中外部接続機器13として示されるリムーバブ
ルメディア17等を駆動することで画像データの読み書
きを行う部分である。
【0090】上記リムーバブルメディア17としては、
磁気カード、磁気ディスクや光ディスク、光磁気ディス
ク、フラッシュメモリやROMやRAMから構成される
ICメモリカード等が挙げられる。
【0091】上記リムーバブルメディアドライブ部10
は物理的な機構部の駆動を必要とするメディアについて
は、その機構の駆動制御も行うようになされている。
【0092】このようにして取り込まれた画像データ
は、画像データ入出力部27を経由してデータ加工部5
に送られるが、上記画像データは、取り込まれた順に順
次送付されても、一定のデータ量からなるブロック単位
で順次送付されても、或いは1枚の完全な画像データ単
位で送付されても良い。
【0093】また、メディア内に複数の画像データがあ
る場合には、順次或いは各画像データを縮小した状態で
画像表示出力部2として示す表示デバイス15又は出力
ポート16に接続されるモニターへ映像信号として出力
しておき、指示デバイス8により使用者が所望の画像を
選択する指示を出すと、後述のヒューマンインターフェ
ース部28の制御により、上記リムーバブルメディアド
ライブ部10が選択された画像データを画像データ入出
力部27に送って、データ加工部5により所定の処理を
行わせることも可能である。反対に、データ加工部5に
より所定の処理を行った画像データをヒューマンインタ
ーフェース部28の制御により、画像データ入出力部2
7を経由して上記リムーバブルメディアドライブ部10
に送り、このリムーバブルメディアドライブ部10がリ
ムーバブルメディア17に書き込んで保存することも可
能である。
【0094】上記フィルム読み取り部11は、いわゆる
通常の35mmフィルムや画像に関連した磁気情報を有
する例えばいわゆるAPS(Advanced Pho
toSystem)フィルム、大型ロールタイプフィル
ム、シートタイプフィルムといった図1中外部接続機器
13として示される写真用フィルム18を読み取って画
像データに変換する部分である。
【0095】すなわち、上記フィルム読み取り部11
は、フィルム中の画像を読み取るCCDラインセンサ
ー、フォトダイオード、フォトトランジスター、CCD
イメージセンサー、C−MOSイメージセンサーといっ
た光電変換素子と、この光電変換素子を駆動制御する光
電変換素子駆動部、目的とする画像が光電変換素子に対
応するようにフィルムを駆動制御する駆動制御部により
主に構成され、光電変換素子によりフィルム中の画像は
読み取られてデジタル画像データに変換される。
【0096】このようにして取り込まれた画像データ
は、画像データ入出力部27を経由してデータ加工部5
に送られるが、上記画像データは、取り込まれた順に順
次送付されても、一定のデータ量からなるブロック単位
で順次送付されても、或いは1枚の完全な画像データ単
位で送付されても良い。
【0097】また、フィルム内に複数の画像が記録され
ている場合には、各々読み取られた画像をそのまま或い
は各画像を縮小した状態、或いは読み取り時のピッチを
疎状態にした読み取り密度の低い疎読み取りを行った画
像として画像表示出力部2として示す表示デバイス15
又は出力ポート16に接続されるモニターへ映像信号と
して出力しておき、指示デバイス8により使用者が所望
の画像を選択する指示を出すと、後述のヒューマンイン
ターフェース部28の制御により、上記フィルム読み取
り部11が選択された画像データを画像データ入出力部
27に送って、データ加工部5により所定の処理を行わ
せることも可能である。なお、上述のように疎読み取り
とした場合には、再度通常のピッチでの読み取りが行わ
れる。
【0098】このフィルム読み取り部11内において、
フィルムが光電変換素子の読み取り範囲に対して傾く、
或いはフィルム中の画像の構図が好適でない場合には、
ヒューマンインターフェース部28の制御により、使用
者の指示やソフトウエアの処理により自動的にフィルム
のセッティング位置や光電変換素子の読み取り位置を修
正して再度読み取らせることも可能である。
【0099】なお、上記フィルム読み取り部11に光電
変換素子の特性を補正する機能及び光電変換する際の照
明の特性を補正する機能を持たせても良い。ただし、こ
れらの補正のための処理がデジタル処理として行える場
合には、フィルム読み取り部11で行わず、データ加工
部5にて行うようにしても良い。
【0100】写真用フィルム18の中でも、特にAPS
フィルムを光電変換素子により読み取る場合には、フィ
ルム読み取り部11内に磁気ヘッドも併設し、読み取り
動作と同時にAPSフィルム上に記録されている撮影に
関する磁気データを読み取る。この磁気データは画像デ
ータに関連した撮影データとしてヒューマンインターフ
ェース部28の制御により、画像表示出力部2により表
示したり、データ加工部5のデータ加工時に使用され、
画像データとともに保存される。
【0101】上記のような写真用フィルム18を印画す
る場合、従来においては、汎用コンピュータを中心とし
たシステムを用いていたが、本例のプリンタ装置を使用
すれば、汎用コンピュータを使用することなく、容易に
印画を実施することが可能である。
【0102】上記コンピュータインターフェース部12
は、図1中外部接続機器13として示されるホストコン
ピュータ19と画像データ入出力部27を接続するイン
ターフェース部分であり、Bi−Centronic
s、IEEE−1394、USB、SCSI等の高速イ
ンターフェースが使用される。このコンピュータインタ
ーフェース部12では、各インターフェースの制御、及
び各インターフェースを使用して画像データを双方向に
送受信するためのコマンド及びレスポンスを含んだ各種
プロトコル制御を行う。送受信される画像データは、ラ
イン単位又はブロック単位又は面単位で取り扱われる。
【0103】これまで、コンピュータの画像をプリンタ
ーによりプリントアウトする場合には、コンピュータ上
のプリンタドライバにおいて、プリントアウトするため
の各種処理を行う必要があった。これに対し、上記プリ
ンタ装置においては、データ加工部5及び特性補正部4
によりこれらの処理が行われるため、ホストコンピュー
タ19のプリンタドライバによる処理が大幅に削減され
る。すなわち、ホストコンピュータ19の処理にかかる
時間が短時間となり、ホストコンピュータ19はプリン
ト以外の動作をすぐに実行することが可能となり、ホス
トコンピュータ19のCPU占有時間を短時間にするこ
とも可能となる。
【0104】また、このプリンタ装置においては、これ
まで述べた各種の画像入力手段7から入力された画像デ
ータにデータ加工部5により各種処理を行った結果をホ
ストコンピュータ19に送り、ホストコンピュータ19
の他のソフトウエアで各種処理を行って当該ホストコン
ピュータ19内に保存することも可能である。
【0105】ここでは、画像入力手段7として4種類の
手段を述べたが、これに限定されるものではなく、本発
明の主旨を逸脱しない範囲で必要に応じた画像入力手段
7を備えていれば良い。
【0106】次に、上記画像データ入出力部27である
が、画像入力手段7と画像処理部6内のデータ加工部5
との間の画像データの転送を制御する部分である。すな
わち、画像入力手段7において外部より入力されたデジ
タル画像データ及び/又はアナログ画像信号をアナログ
・デジタル変換して得られた第1のデジタル画像データ
をデータ加工部5に転送する部分である。
【0107】また、この画像データ入出力部27には、
画像データの転送タイミング及び転送元と転送先との調
整を図り、画像データ同士の衝突等を防止する機能も有
する。更には、各種の画像入力手段から入力された画像
データを同様に取り扱えるように調整する機能を有して
いても良い。
【0108】上記画像データ入出力部27においては、
画像入力手段7のうち、画像データインターフェース部
9とフィルム読み取り部11からは画像データの受信を
行い、リムーバブルメディアドライブ部10とコンピュ
ータインターフェース部12に対しては画像データの送
受信を行っている。すなわち、上記画像データ入力部1
は、データ入出力部として機能している。この画像デー
タ入力部1における画像データの送受信のタイミング、
画像データの選択等の制御は、使用者の指示に従う場合
には、後述のヒューマンインターフェース部28からの
指示に基づいて実行され、自動的に行う場合にはデータ
加工部5からの制御に基づいて実行される。
【0109】また、本例のプリンタ装置においては、上
記画像表示出力部2として、表示デバイス15とアナロ
グ画像信号出力ポート及び/又はデジタル画像データ出
力ポートである出力ポート16を有する。上記出力ポー
ト16は外部接続となる外部モニタに接続されている。
【0110】上記表示デバイス15は、画像データ及び
後述のヒューマンインターフェース部28に関した表示
をするフルカラー表示器とその駆動部により主に構成さ
れる。このような表示デバイスとしては、液晶パネルに
代表されるフラットパネルディスプレイが好ましい。ま
た、動作状態を表すLED等からなる1個以上の状態表
示器も備えていても良い。
【0111】また、上記外部からの指示を入力する入力
手段である指示デバイス8としては、マウス、トラック
ボール、キーボード、上記表示デバイス15上に設けら
れたタッチパネル、ペン先で入力するペンタッチ入力パ
ネル等が例示される。そして、後述のヒューマンインタ
ーフェース部28の制御に応じて使用者からの指示が入
力される部分である。表示デバイス15上に設けられた
タッチパネルやペンタッチ入力パネルでは、表示デバイ
ス上への操作用キー画像の表示とタッチパネルやペンタ
ッチ入力パネルの表示されたキー画像に対しての入力操
作範囲が同一若しくは関連した位置となる。
【0112】キーなどチャタリングが発生する可能性が
ある場合には、電気回路や制御ソフトウエアでチャタリ
ングによる誤動作を防止する処理が行われる。また、指
示デバイス8の使用方法として、出力ポート16より出
力される映像信号出力により表示する外部モニタ表示画
面上に指示デバイス8の表示位置を示すポインターを表
示しながら、ヒューマンインターフェース部28の制御
により外部モニタ上に指示受付範囲を表示し、その範囲
内に指示デバイス8によるポインターを移動させ、選択
することにより使用者の指示を入力することも可能であ
る。
【0113】そして、上記ヒューマンインターフェース
部28であるが、後述の画像処理部6から出力されてき
た画像データを表示デバイス15及び出力ポート16の
画像表示出力部2に出力する機能と指示デバイス8から
の使用者による入力指示により画像の選択や画像データ
の読み出しを行う機能、画像処理部6内のデータ加工部
5における画像データの編集・加工・合成・補正を行う
時の種々のパラメータの設定を行う機能、特性補正部4
による前述の上記画像表示出力部2における表示画質を
規定する判定方法及び処理方法及び/又は上記画像印画
部3における印画画質を規定する判定方法及び/又は処
理方法の設定を行う機能、プリント出力指示の他、使用
者の指示によるプリンタ装置の制御を行う機能を有する
部分である。
【0114】上記ヒューマンインターフェース部28
は、画像処理部6で処理された画像表示出力部2の表示
デバイス15及び出力ポート16用の画像データに、操
作に必要なキー表示やスライドボリューム表示、メニュ
ー画面表示等を合成して表示デバイス15に出力した
り、出力ポート16より外部モニタに出力する。
【0115】このような構成であるので、表示デバイス
15に表示する内容と外部モニタに表示する内容を異な
るものとすることも可能である。例えば、表示デバイス
15上には画像データとヒューマンインターフェース部
28により合成した画像を表示し、出力ポート16には
画像信号のみを出力して外部モニタに画像データのみを
表示しても良い。具体的には、表示デバイス15には記
録媒体の印画範囲全体を表示し、外部モニタには選択さ
れた画像データのみを表示する等が挙げられる。
【0116】表示デバイス15及び出力ポート16に出
力する内容及びこの内容に応じた受付指示・内容は、プ
リンタ装置の動作状況及び画像処理部6での処理内容に
よって決定される。
【0117】上記画像処理部6は、前述のようにデータ
加工部5と特性補正部4により主に構成されるものであ
る。
【0118】上記画像処理部6は、画像データ入力部1
から入力された画像データが理想的な画質特性を有して
いない場合には、表示デバイス15や外部モニタでの表
示画像、画像印画部3により印画される印画画像の画質
を向上するために、データ加工部5において、入力した
画像データを補正する。
【0119】そして、データ加工部5において、指示デ
バイス8からの使用者の指示をヒューマンインターフェ
ース部28を介して受け、これに基づき、画像データ入
力部1からの第1のデジタル画像データに対して、所定
の編集、加工、合成、補正や変換を行い、編集処理され
た第1のデジタル画像データとする。
【0120】上記データ加工部5は、画像メモリ20へ
のアクセス制御も行うようになされており、必要に応じ
てデータ加工部5の制御により画像データが書き込み及
び読み出されている。保存される画像データは画像処理
部6内のデータ加工部5で編集・加工・合成・補正され
たものであり、この画像データに関連した情報がある場
合には、その関連した情報も保持される。
【0121】上記画像メモリ20中に保持されるデータ
としては、圧縮された形式のもの、可逆圧縮された形式
のもの、非可逆圧縮された形式のもの等が挙げられる。
どのような形式とするかは、画像処理部6で扱いやすい
形式かどうか、圧縮復元を繰り返して画質の劣化を許容
するか否か、画像メモリ20に保持する画像データの枚
数や容量の最大値、画像メモリ20の読み出し書き込み
速度等に関連して決定される。処理速度、画質の劣化、
データの取り扱い等を考慮すると、圧縮しない形式で画
像メモリ20中に保持することが好ましい。さらに、こ
の圧縮しない画像データを複数枚保持出来る程度の容量
を画像メモリ20中に有することが好ましい。また、画
像メモリ20の一部を画像処理部6内の処理過程におけ
る画像データ用ワーキングメモリとして使用しても良
い。
【0122】上記画像メモリ20中の画像データへアク
セスする際、画像データを圧縮した形で画像メモリ20
中に保持する場合には、画像メモリ20に画像データを
書き込む際にデータ加工部5にて画像データの圧縮処理
を行ってから書き込むようにする。当然のことながら、
読み出し時にはデータ加工部5で伸長処理を行うことと
なる。
【0123】また、上記データ加工部5においては、画
像メモリ20へのアクセス制御も行っていることから、
画像メモリ20への画像データの書き込みタイミングと
画像メモリ20からの読み出しタイミングとが衝突しそ
うになるとき等の時分割アクセスを行ったり、どちらか
のタイミングを遅延させるといった制御を行う。画像メ
モリ20の容量が増減できるような構造をとることで、
その有効容量を検知することにより、画像メモリ20へ
のアドレス制御を正常に行うことができる。
【0124】また、上記データ加工部5においては、画
像データインターフェース部9及びフィルム読み取り部
11において、それぞれの画像データの撮影や読み取り
時にそれぞれの入力部に特徴的な補正処理が実行されな
い場合に、デジタル加工処理を行っても良い。
【0125】なお、上記データ加工部5内においては、
主に画像データがデジタル化して取り扱われる。画像デ
ータ入力部1から読み込まれたデジタル化された画像デ
ータに対し、各データの演算のビット数を入力された画
像データと同じビット数のまま、各処理を続けると演算
精度が次第に悪化していくので、演算の過程において
は、各データのビット数を2〜4bit増やし、計算精
度の悪化を可能な限り防ぐことが印画される印画画像の
画質を確保する上で重要である。
【0126】そして、画像データ入力部1から入力され
る第1のデジタル画像データに対して、使用者が所望の
編集、加工、合成、補正を行う場合には、指示デバイス
8からの指示に基づいて上記ヒューマンインターフェー
ス部28の制御で画像表示出力部2への出力表示がなさ
れ、使用者が所望する処理が確認される。
【0127】第1のデジタル画像データに対して使用者
が所望する処理を行って編集処理された第1のデジタル
画像データを生成し、これを印画する指示がなされる
と、上記編集処理された第1のデジタル画像データは後
述の印画出力処理部24を経由して画像印画部3に送ら
れる。
【0128】なお、上記画像処理部6内のデータ加工部
5において実行される編集、加工、合成、補正といった
処理は、後からリムーバブルメディアドライブ部10や
コンピュータインターフェース部12から各処理で使用
されるパラメータ及び各処理のソフトウエアを新たに追
加又は更新できるような構成としておくことも可能であ
り、プリンタ装置に新しい機能を追加することが可能と
なる。
【0129】また、画像処理部6内で編集、加工、合
成、補正及び変換された画像データをリムーバブルメデ
ィアドライブ部10経由でリムーバブルメディア17内
に書き込み保存することも可能である。また、コンピュ
ータインターフェース部12経由で外部に接続されたホ
ストコンピュータ19に画像データを送ることで、この
ホストコンピュータ19内の画像処理ソフトウエア及び
画像をハンドリングするソフトウエアにより様々な活用
が可能となる。
【0130】上記画像処理部6は前述のデータ加工部5
の他、特性補正部4も有する。上記特性補正部4は、表
示デバイス処理部22、映像信号処理部23、印画出力
処理部24により構成されている。
【0131】上記表示デバイス処理部22は、第1のデ
ジタル画像データ或いは必要に応じて処理がなされた編
集処理された第1のデジタル画像データをヒューマンイ
ンターフェース部28を介して表示デバイス15に表示
させるため、この表示デバイス15の特性に合わせた補
正処理を行う部分である。
【0132】また、上記映像信号処理部23は、第1の
デジタル画像データ或いは必要に応じて処理がなされた
編集処理された第1のデジタル画像データをヒューマン
インターフェース部28を介して外部モニタ等の外部接
続表示機器に表示させるため、この表示機器の特性、そ
の表示機器に出力する標準的な映像信号の特性に合わせ
た補正処理を行う部分である。
【0133】なお、これら表示デバイス処理部22及び
映像信号処理部23からヒューマンインターフェース部
28に出力される画像データには、当該ヒューマンイン
ターフェース部28において他のデータとの合成が行わ
れ、合成された画像データが表示デバイス15や外部モ
ニタに表示されることもある。この場合、使用者の指示
を求める表示や文字、データ加工部5で発生したパター
ン等と合成することが多い。
【0134】さらに、上記印画出力処理部24は、画像
印画部3で印画するための各変換、補正処理を行い、画
像印画部3へ送る部分である。通常、第1のデジタル画
像データ或いは必要に応じて処理がなされた編集処理さ
れた第1のデジタル画像データは、RGB信号で各色8
bit以上のデータである。ところが、画像印画部3に
使用されるプリントヘッド25で使用されるインクやト
ナーは、CMYの3色或いはCMYKの4色であるた
め、上記印画出力処理部24においては、RGB信号を
これら各色に変換するとともに、各色の記録インク又は
トナーの分光感度特性が理想的でないことに起因するプ
リントの出力の色ズレを補正する色補正処理等、プリン
トヘッド25、インクやトナー、記録媒体の発色特性と
いった記録時の環境条件に起因する変換補正処理を行
う。
【0135】また、この印画出力処理部24において
は、プリントヘッド25に転送する画像データの並び順
を実際にプリントヘッド25で使用する印画順に並び替
えて出力する。このため、印画出力処理部24内に印画
データの一時的なバッファリング用RAMを有しても良
い。または、データ加工部5が画像メモリ20から画像
データを読み出す場合に、プリントヘッド25での印画
順に適合するように読み出しアドレスを制御しても良
い。
【0136】そして、本例のプリンタ装置においては特
に、前述のように画像表示出力部2における表示画像
と、画像印画部3による印画画像が視覚的に同等な画質
として表現される。
【0137】このために本例のプリンタ装置において
は、第1のデジタル画像データ及び/又は編集処理され
た第1のデジタル画像データに対し上記画像印画部3に
おける印画画質を規定する画素データ値の判定及び処理
を印画出力処理部24において行って第2のデジタル画
像データとし、また第1のデジタル画像データ及び/又
は編集処理された第1のデジタル画像データに対し上記
画像表示出力部2における表示画質を規定する画素デー
タ値の判定及び処理を表示デバイス処理部22及び/又
は映像信号処理部23により行って第3のデジタル画像
データとしている。
【0138】そして、本例のプリンタ装置においては、
上記特性補正部4の印画出力処理部24、表示デバイス
処理部22及び/又は映像信号処理部23により第2,
3のデジタル画像データを生成する補正処理を平均的な
観察者が好ましく感じる再現色に変換する補正とするこ
とが好ましい。
【0139】また、本例のプリンタ装置においては、上
記印画出力処理部24、表示デバイス処理部22及び/
又は映像信号処理部23により第2,3のデジタル画像
データを生成する補正処理を画像データ中の特定の内容
に関して平均記憶色に応じた補正を行うものとすること
が好ましい。
【0140】さらに、観察者が画像表示出力部2で出力
される表示画像及び画像印画部3で印画される印画画像
を観察するときの平均的光源等の観察条件を想定し、そ
の想定条件に応じた補正を行うことが好ましい。
【0141】この場合、画像データ中の特定のパターン
を抽出したり、そのパターンに関して補正を行ったり、
特定の範囲内に関して補正を行うようにしても良い。
【0142】前述のように、本例のプリンタ装置におい
ては、画像表示出力部2における表示画像と、画像印画
部3による印画画像が視覚的に同等な画質として表現さ
れるように補正を行っているものの、それでも観察者が
これらを観察するときに観察者が望むような画像を得る
ことは難しい。画像画質の種々の特性中でも、明度、色
相、彩度により定義される色の再現においては、その傾
向が顕著である。このことについて説明する(参考文献
1:Bartleson,C.J.and Bray,
C.P.:“On the Preferred R
eproduction of Flesh,Blue
−Sky, and Green−Grass Col
ors”Photogr.Sci.Eng.6,1(1
962)、参考文献2:イメージングPart1 写真
工業出版 昭和63年1月20日発行「画像評価の物理
的側面と主観的側面」)。
【0143】ここで、説明を簡略化するべく、被写体を
何らかの入力手段で撮影し、その入力手段に特徴的な入
力特性に対する適切な補正を行うことで、撮影時の被写
体の測色値と等しい測色値を持つ画像データが得られた
と仮定する。
【0144】この画像データを画像表示出力部2の表示
デバイス15上に表示、或いは画像印画部3で記録媒体
上に印画するとき、その画像データが示す色をそのまま
それぞれの出力特性に対応する補正を行った後に、表示
及び印画し、いわば測色値に近い色再現をしたとして
も、大部分の観察者にとっては、実際の被写体と異なる
印象の薄い画質の画像しか得られない。このような現象
は、観察者が実際の撮影時の被写体そのものを直接知ら
ない場合でも、ほぼ同様に起こる。これは、個々の観察
者にとって記憶している色、及び個人的な好みの色等の
要因によって印画された特定画像に対する望ましい(好
ましい)色が、本来の撮影時の被写体の色と異なってく
るためである。
【0145】以降、便宜上、見慣れた対象物についての
観察者個人が標準的に思い浮かべる色を記憶色(Mem
ory Color)と称し、観察者個人が対象物につ
いて好ましいと思う色を好ましい再現色(Prefer
red Reproduction Color)と称
することとする。
【0146】なお、上記記憶色とは、見慣れた対象物に
ついて個人が標準的に思い浮かべる色を指し、平均的な
記憶色は最も印象的な色の属性と思われる方向へ色相が
移動し、飽和度と明るさが増す傾向にある。また、ここ
で言う好ましい再現色とは、対象物に対して個人が好ま
しいと思う色を示し、画像内容等の画像自体の要因の他
に、観察する側の要因として観察者個人の好みや観察光
源の種類等がある。
【0147】この対象物としては、観察者にとってよく
見慣れたものや特に注意を向けているものが該当し、一
般的に肌の色、芝生の色、青空の色等が該当する。特に
肌の色に関してはその傾向が顕著であり、肌色の好まし
い再現色が発生する要因としては、以下に示すようなも
のが挙げられる。
【0148】1)画像自体の要因 ・被写体の性別、年齢等の個人差 ・背景シーンの状態 ・被写体の画像全体に占める割合 ・撮影時の光源等 2)観察者側の要因 ・観察者の好み(年代等によって差が生じる。) ・観察光源 ・観察距離等 また、上記肌色の好ましい色再現の色度座標上での特徴
としては、以下に示すようなものが挙げられる。
【0149】・白色点方向に移動する。 ・許容度が色相の回転方向には低くなる。 ・許容度が彩度の高くなる方向には広くなる。
【0150】また、観察光源の種類にはあまり影響を受
けないことが知られている。なお、一般に、写真画像に
おいては、好ましいとする再現色は、記憶色とは一致し
ないと言われている。
【0151】図2に、参考文献1よりCIExy色度座
標上での好ましい色再現の一例を示す。特に、膚(肌)
色、青空の色、草の色に関する図2中○で示す被写体の
色と図2中×で示す平均記憶色と図2中●で示す好まし
い再現色の関係を示している。図2は、色相と彩度につ
いてどのように変化するかを表しており、色相は図形の
辺に沿って回転し、彩度は中心部から周辺に向かって高
くなっている。すなわち、図2から対象物の種類によっ
て、被写体の色に比べて好ましい再現色や平均記憶色が
ずれる傾向にあることがわかる。
【0152】また、このように色再現以外の要素でも、
例えば画像の鮮鋭度等でも同様に好ましい再現方法が存
在する。一例として、鮮鋭度に関しては非常に高い鮮鋭
度を示す画像が好まれるとは限らず、肖像画像や図形画
像では異なった鮮鋭度の画像が好まれる。従って、画像
の内容によって鮮鋭度を変化させることも有効となる。
【0153】以上述べたように、入力した画像データを
表示出力及び印画特性に対応した補正のみを行って画像
表示出力部から出力表示させ、また画像印画部で記録媒
体上に記録しても、観察者の望む(好む)画質の画像と
はならない。
【0154】そこで、本例のプリンタ装置において、実
際に表示及び印画するにあたっては、それぞれの表示、
出力及び印画特性に特徴的な補正を実行することに加え
て、それぞれの出力手段に適した、更には画像データの
内容に従った好ましい再現のための補正を実行すること
が好ましい。
【0155】すなわち、上記印画出力処理部24におい
ては、第1のデジタル画像データ及び/又は編集処理さ
れた第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の
画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所
定の判定方法で判定し、上記画素データ値が所定のデー
タ範囲内に無いと判定した場合には、上記画素データ値
を所定のデータ範囲内とする上述のような所定の処理を
行って第2のデジタル画像データとしている。
【0156】より具体的には、画像データ全体を変換し
たり、画像データ内の各画素のデータ値が予め設定され
た特定データ範囲内の場合にその画素データ値に対して
選択的に変換したり、画像データ中のパターンを抽出
し、そのパターンが特定のパターンであった場合に、そ
のパターンの範囲内の画素データ値に関して選択的に変
換するようにすれば良い。
【0157】この補正は、予め設定した方法により行う
ようにすれば良く、画像データ中の特定領域や特定の範
囲に対し、前述のように好ましい再現色や平均記憶色等
の予め設定した変換補正を行うことが印画画質を向上さ
せる上で有効である。
【0158】この場合、上記所定の処理は、第1のデジ
タル画像データ及び/又は編集処理された第1のデジタ
ル画像データを観察者が望む画質へ変換する変換処理と
されることが好ましい。
【0159】上記所定の範囲としては、前述のように、
画像データ全体、画像データ内の特定データ範囲内の各
画素のデータ値よりなる部分、画像内容によって決定さ
れる部分が挙げられる。
【0160】上記のような所定の範囲内の各画素データ
値の判定及び変換処理の具体例としては、以下に示すよ
うなものが挙げられる。
【0161】1)入力された画像データが示す各画素デ
ータ値全てを判定の対象とし、画像データ全体の画素デ
ータ値全体に対して必要に応じて変換処理を行う。
【0162】2)入力された画像データの各画素のデー
タ値が、予め決められた特定データ範囲内だと判定した
場合に、その部分を抽出し、この部分の各画素データ値
に対して変換処理を行う。例えば、予め肌色を補正する
ように設定しているとき、画像データ中のそれぞれの画
像データ値が予め規定した肌色を示す範囲内に入ってい
るとき、その画素データ値よりなる部分を抽出して変換
処理を行う。
【0163】3)入力された画像データのパターン内容
を抽出して、それが予め決められた特定パターンと判定
された場合に、その範囲内を選択し、必要に応じて変換
処理を行う。例えば、予め肌色部分を補正するように設
定している場合、画像データから目的とする部分(この
場合、顔や腕等の人間の肌色部分の形状)をパターン認
識して抽出し、目的のパターンだと判定した場合に、そ
のパターン内の各画素データ値に対して変換処理を行
う。
【0164】4)上記2)、3)を組み合わせて、例え
ば画像パターン内容を抽出して予め決められている特定
画像パターンと一致しているかどうかを判定し、一致し
ている場合に、この画像パターン内の各画素データ値が
予め決められた所定のデータ範囲内と判定される場合に
のみ、各画素データ値に対して変換処理を行っても良
い。例えば、予め肌色に対応する画像パターン内の肌色
範囲の各画素データ値に対して変換処理を行うとされて
いる場合に、画像パターンの判定とその中の画素データ
値の判定の両者を行うことで、パターン認識の誤りを防
ぐことが可能である。
【0165】上記印画出力処理部24において行われる
変換処理としては、以下に示すようなものが挙げられ
る。
【0166】a)平均的な観察者が最も好ましいと感じ
る再現色に変換する。一例として、人間の顔の肌色につ
いての変換を説明すると、予め多数の人に調査し、人間
の顔を記録媒体上に印画するときはどのような肌色が最
も好まれるかを求め、その求めた肌色のデータ範囲を設
定しておき、その画像データから判定選択した顔の肌色
領域の各画素データ値を予め設定してある肌色データに
変換する。勿論、判定選択した肌色にグラデーションの
ような変化幅がある場合には、変換後の肌色において
も、そのグラデーション変化幅を同様に又は相似的に保
っておかなければならないことは言うまでもない。
【0167】b)上記a)で述べた好ましい再現色の代
わりに、平均記憶色を求めてこれに応じたデータ範囲を
設定しておき、この値に基づき、好ましい再現色の代わ
りに平均記憶色に変換する。この時、判定選択した画像
内容をこの設定された平均記憶色そのものに変換する場
合と、画像データの各画素データ値とこの設定値とから
変換先の色を求めることがある。
【0168】c)上記a)とb)を組合わせ、予め決め
られたパターン或いはデータ範囲によりa)b)の中か
らそれぞれ最適な方法を用いる。
【0169】さらに、好ましい再現色若しくは平均記憶
色に基づく変換に加え、観察者が画像印画部で印画され
る印画画像を観察するときの平均的光源の色温度及び記
録媒体での照度、並びに記録媒体の反射率等の観察条件
を想定し、その想定条件に応じた補正を行うことも有効
である。
【0170】このようにして判定選択した特定領域並び
に範囲に対して適した変換処理を実行する方法の一例と
しては、入力された画像データを一旦、図3に示すよう
なCIE L* * * に代表される均等色空間座標系
へ変換し、その座標系で目的とする変換補正を行う。C
IE L* * * のような表色系は本来3次元座標で
あるため、計算処理を単純化するために、その3次元空
間中の原点を通る特定の平面内で変換補正することもで
きる。一例として図4に示すようなa* * 平面やL*
軸を通ってa* * 平面と垂直で直交する平面内で処理
することも可能である。
【0171】この3次元空間又は2次元平面内での変換
の一例としては、印画出力処理部24に入力された画像
データの特定領域及び範囲を占める3次元空間領域又は
2次元平面領域を図5に模式的に示すような方法で変換
する例が挙げられる。すなわち、図5(a)に示すよう
に、元の空間領域Aからその一部を占める空間領域A1
に変換する方法、図5(b)に示すように、元の空間領
域Bからこれとは別の空間領域B1 に変換する方法、図
5(c)に示すように、元の空間領域Cから一部が重複
した空間領域C1 に変換する方法が挙げられる。
【0172】このようにして印画出力処理部24内にお
いて、画像データ(通常は、RGB)から均等色空間座
標系へ変換され、その座標系中で好ましい再現色等への
変換がなされると、今度は逆に均等色空間座標系から、
元の画像データの座標系(通常は、RGB)へ変換され
て、次の処理へと進む。
【0173】また、印画出力処理部24内で行われるR
GBからCMYKへの変換において前述のような好まし
い色再現処理を実行することも有効である。具体的に
は、明るい肌色へBK成分を混入するのを止めること
は、肌色をきれいに表現するために好ましい処理として
挙げられる。
【0174】以上のように述べた印画出力処理部24内
の判定方法及び処理方法、具体的には変換処理における
処理方法や処理手順並びに処理方法で用いられる可変パ
ラメータを可変(書き換え可能)としておくと、本プリ
ンタ装置の仕向地等により、または想定される対象使用
者を変更する場合等、工場出荷時に変更することが可能
であり、好ましい。さらに、経時変化に応じて、使用者
個人の好み等により使用者が任意で変更することも可能
であり、好ましい。
【0175】また、初めから変換方法(判定方法及び処
理方法)を複数設定しておき、その中から使用条件によ
り選択可能とする、或いは可変パラメータの設定により
可変とすれば良い。
【0176】さらに、画像データ入力部1での画像デー
タの入力特性により画質に特徴的な特性が生じる場合に
は、その画像特性に応じて変換方法(判定方法及び処理
方法)を変化させることも可能である。
【0177】また、上記表示デバイス処理部22及び映
像信号処理部23において、第1のデジタル画像データ
及び/又は編集処理された第1のデジタル画像データの
所定の範囲の個々の画素データ値を判定し、上述したよ
うな所定の補正を行い、第3のデジタル画像データとす
る。
【0178】すなわち、上記表示デバイス処理部22及
び映像信号処理部23においては、第1のデジタル画像
データ及び/又は編集処理された第1のデジタル画像デ
ータ内の所定の範囲の個々の画素データ値が所定のデー
タ範囲内であるかどうかを所定の判定方法で判定し、上
記画素データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定した
場合には、上記画素データ値を所定のデータ範囲内とす
る所定の処理を行って第3のデジタル画像データとして
いる。
【0179】より具体的には、画像データ全体を変換し
たり、画像データ内の各画素のデータ値が予め設定され
た特定データ範囲内の場合にその画素データ値に対して
選択的に変換したり、画像データ中のパターンを抽出
し、そのパターンが特定のパターンであった場合に、そ
のパターンの範囲内の画素データ値に関して選択的に変
換するようにすれば良い。
【0180】この変換は、予め設定した方法により行う
ようにすれば良く、画像データ中の特定領域や特定の範
囲に対し、好ましい再現色や平均記憶色等の予め設定し
た変換補正を行うことが表示画像画質を向上させる上で
有効である。
【0181】この場合の上記所定の処理も、前述の印画
出力処理部24と同様に、第1のデジタル画像データ及
び/又は編集処理された第1のデジタル画像データを観
察者が望む画質へ変換する変換処理とされることが好ま
しい。
【0182】上記所定の範囲としては、前述のように、
画像データ全体、画像データ内の特定データ範囲内の各
画素のデータ値よりなる部分、画像内容によって決定さ
れる部分が挙げられる。
【0183】上記のような所定の範囲内の各画素データ
値の判定及び変換処理の具体例としては、以下に示すよ
うなものが挙げられる。
【0184】1)入力された画像データが示す各画素デ
ータ値全てを判定の対象とし、画像データ全体の画素デ
ータ値全体に対して変換処理を行う。
【0185】2)入力された画像データの各画素のデー
タ値が、予め決められた特定データ範囲内だと判定した
場合に、その部分を抽出し、この部分の各画素データ値
に対して変換処理を行う。
【0186】3)入力された画像データのパターン内容
を抽出して、それが予め決められた特定パターンの場合
に、その範囲内を選択し、その特定パターン内の各画素
データ値に対して変換処理を行う。
【0187】4)上記2)、3)を組み合わせて、例え
ば画像パターン内容を抽出して予め決められている特定
画像パターンと一致しているかどうかを判定し、一致し
ている場合に、この画像パターン内の各画素データ値が
予め決められた所定のデータ範囲内と判定される場合に
のみ、各画素データ値に対して変換処理を行っても良
い。
【0188】先に印画出力処理部24のところで説明し
たように、本例のプリンタ装置においては、使用者(観
察者)が望む画像を印画することが重要である。そこ
で、本例のプリンタ装置においては、上記印画出力処理
部24内において画像データ中の特定範囲や特定領域等
の判定選択した各画素データ値に対して好ましい再現色
並びに平均記憶色等の予め設定した変換処理を行ってい
る。そして、この表示デバイス処理部22及び映像信号
処理部23によって処理された第3のデジタル画像デー
タを画像表示出力部に表示画像として表示した場合に、
この表示画像を使用者(観察者)が観察して記録媒体上
に印画された印画画像と視覚的に同等な画質を有するも
のとする必要がある。そのために、上記表示デバイス処
理部22及び映像信号処理部23においては、印画出力
処理部24内で実行される変換処理(判定及び処理)と
同様に、画像データ中の特定範囲や特定領域等の判定選
択した各画素データ値に対して好ましい再現色並びに平
均記憶色等の予め設定した変換処理(判定及び処理)を
行わなければならない。また、前述のように観察者が画
像表示出力部で出力される表示画像及び画像印画部で印
画される印画画像を観察するときの平均的光源等の観察
条件を想定し、その想定条件に応じた補正を行うことも
有効である。
【0189】ただし、記録媒体への印画画像と表示デバ
イス15や外部モニタ上での表示を比較すると、同じ使
用者(観察者)にとって望ましい(好ましい)画質を得
るための判定選択方法及びその変換方法が異なる場合が
多い。これは記録媒体上への印画というハードコピー
(加法混色と減法混色の混在)からの反射光画像を観察
するという特徴と、表示デバイス15と外部モニタへの
表示というソフトコピー(加法混色)からの自発光画像
を観察するという特徴の差によるためであり、また、そ
れぞれの再現可能色空間範囲の差(通常、自発光デバイ
スの方が広い。)による影響もある。
【0190】このため、印画出力処理部24内で実行さ
れる処理方法と、表示デバイス処理部22及び映像信号
処理部23で実行される処理方法は、全く同じ処理内容
とはならず、それぞれの印画特性及び出力特性に適した
処理を実行する必要がある。つまり、上記印画出力処理
部24、表示デバイス処理部22及び映像信号処理部2
3内では、画像データの内容の判定方法、変換処理の実
行範囲の選択方法、変換方法(変換方法が可変パラメー
タを持つ場合の可変パラメータの値を含む。)、複数の
変換処理が順次実行される場合の実行順序等が異なって
実行される場合がある。
【0191】上記表示デバイス処理部22及び映像信号
処理部23においても、上記印画出力処理部24と同様
に、画像データの判定方法及び処理方法、具体的には変
換処理における処理方法や処理手順並びに処理方法で用
いられる可変パラメータを可変(書き換え可能)として
おくと、本プリンタ装置の仕向地等により、または想定
される対象使用者を変更する場合等、工場出荷時に変更
することが可能であり、好ましい。さらに、経時変化に
応じて、使用者個人の好み等により使用者が任意で変更
することも可能であり、好ましい。
【0192】また、初めから変換方法(判定方法及び処
理方法)を複数設定しておき、その中から使用条件によ
り選択可能とする、或いは可変パラメータの設定により
可変とすれば良い。
【0193】さらに、画像データ入力部1での画像デー
タの入力特性により画質に特徴的な特性が生じる場合に
は、その画像特性に応じて変換方法(判定方法及び処理
方法)を変化させることも可能である。
【0194】また、画像印画部3を構成する例えばプリ
ントヘッド25等の種類を変更した場合には、印画出力
処理部24の設定を変更し、これに対応して同等の画質
が得られるように表示デバイス処理部22及び映像信号
処理部23の設定も変更し、補正する。さらに、表示デ
バイス15の表示特性が変更されたり、外部モニタの種
類が変更された場合には、これに対応して表示デバイス
処理部22及び映像信号処理部23の設定も変更し、補
正する。なお、これらの設定は予め組み込まれたもので
あることが好ましい。
【0195】これまで、印画出力処理部24、表示デバ
イス処理部22及び映像信号処理部23の変換方法及び
対象とする選択範囲の判定方法について別々に独立した
ものとして述べてきたが、これらの全部又は一部の機能
が共通して使用出来る場合には、共通化することも十分
可能である。
【0196】これまで述べた例においては、記録媒体上
の印画画像が使用者(観察者)にとって最も好ましいも
のとなるように印画画像を印画し、その印画画像と視覚
的に同等な画質を有する表示画像を得ることについて述
べてきたが、本発明のプリンタ装置においては、表示画
像が使用者(観察者)にとって最も好ましいものとなる
ように表示画像を表示出力し、その表示画像と視覚的に
同等な画質を有する印画画像を得ることが可能であるこ
とは言うまでもない。
【0197】さらには、どちらか一方の画質に他方の画
質を合わせるのではなく、印画画像及び表示画像の両者
をそれぞれ調整し、両者の画質を視覚的に同等とし、し
かも使用者(観察者)にとって望ましい画像とすること
も可能であることは言うまでもない。
【0198】すなわち、印画出力処理部24、表示デバ
イス処理部22及び映像信号処理部23内の画像データ
に対する判定及び処理をそれぞれ実行し、表示画像と印
画画像とが両者共に使用者(観察者)にとって望ましい
画像とされ、これらが視覚的に同等な画像として認識さ
れれば、上記の方法の何れを用いても良い。
【0199】次に、上記画像印画部3であるが、プリン
トヘッド駆動部26とプリントヘッド25により主に構
成される。ヒューマンインターフェース部28にて印画
する画像が選択され、印画する指示がなされたときに、
画像処理部6内の印画出力処理部24で印画するのに必
要な変換補正処理がなされた印画データが上記プリント
ヘッド駆動部26に送られてくる。そして、上記プリン
トヘッド駆動部26においては、プリントヘッド25の
駆動タイミングに合わせて、またプリントヘッド25を
駆動するのに十分な駆動電圧、駆動電流、駆動波形に印
画データを変換してプリントヘッド25に出力する。
【0200】すなわち、上記プリントヘッド駆動部26
の動作は、プリントヘッド25の印画に伴う印画機構の
動作、プリントヘッド25の移動、記録媒体の移動、プ
リントヘッド25のメンテナンス処理、インクの供給等
の動作と同期をとって行われる。また、印画するときの
環境状態に合わせて最適な印画を行うために温度センサ
ー等の検出素子からの入力に基づいてアナログ電気回路
構成にて、それに適した補正を実行する場合もある。こ
の補正処理をデジタル処理で実行可能な場合には、画像
処理部6内の印画出力処理部24内で実行することがで
きる。プリントヘッド駆動部26は、使用するプリント
ヘッド25の種類及び数、プリント機構部の構成等に合
わせて構成され、動作する。
【0201】また、上記プリントヘッド25は、実際に
記録媒体上に記録インクを吐出して画像を印画する、或
いは記録トナーを記録媒体上に付着させて印画する部分
である。このようなプリントヘッドとしては特開平7−
164656号公報又は特開平8−336990号公報
に示されるようなインクジェットプリントヘッド、特に
記録材飛翔型プリントヘッドや二液混合型プリントヘッ
ドが挙げられる。また、染料拡散型サーマルヘッド、レ
ーザービームプリンターの画像形成部、他の方式の記録
ヘッドも挙げられる。
【0202】これらの中でも特に、フルカラー中間調記
録が可能な記録材飛翔型プリントヘッドや二液混合型プ
リントヘッドは、高画質のフルカラー印画を実現するこ
とができ、好ましく使用される。また、プリントヘッド
の幅により、ラインプリントヘッド及びシリアルプリン
トヘッドを構成することも可能である。ラインプリント
ヘッドの場合、記録媒体がラインプリントヘッドに対し
一方向のみに移動すれば良いので、印画時間が短縮され
る。シリアルプリントヘッドの場合、記録媒体とシリア
ルプリントヘッドが相対的に二方向に移動する必要があ
る。
【0203】なお、本例においては、画像データ入力部
1、画像処理部6、画像メモリ20、指示デバイス8、
画像表示出力部2、画像印画部3が一体的に構成されて
本体21となされている例について述べたが、上記画像
データ入力部1の画像入力手段7は本体21と分割して
配されていても良い。例えばフィルム読み取り部11に
おいては、本体21と双方向のインターフェースにより
接続するようにすれば良く、光電変換素子からの信号や
読み取り機構の制御信号等を双方向に送受信することに
より、フィルム読み取り部11を本体21内に組み込ん
だ場合と同等の機能を持たせることが可能である。この
場合、上記インターフェースとしてIEEE−1394
等のような汎用インターフェースを使用しても良い。こ
のように汎用インターフェースを使用することで、フィ
ルム読み取り部11の代わりに他の画像入力手段7を接
続し、これらの間での通信を制御するようなソフトウエ
ア構成をとれば、このインターフェースを介して他の画
像入力手段7との間で送受信も可能となる。
【0204】このように画像入力手段7を本体21から
分割して配し、分離可能とすれば、画像入力手段7のう
ち必要とされる種類のみを本体と接続することが可能と
なり、装置の小型化もなされ、必要とされる設置面積も
小さくなり、好ましい。
【0205】上記表示デバイス15は、本体21中に組
み込まれるが、本体21上で可動となされることが好ま
しい。例えば、筺体状の本体21上に支持部を介して保
持されており、所定の範囲での回動等が可能となされた
構造とされていることが好ましく、使用者の視認が容易
となる。また、本体21から分割して配されていても良
く、本体21との物理的或いは電気的な結合機構を有す
ることが好ましく、使用者は本体21から離れた場所で
も視認を行うことが可能となる。すなわち、表示デバイ
ス15による表示画像の色調等の画像特性は周囲の環境
の影響を受け易いが、上記のように表示デバイス15を
本体21上で可動とする、或いは分割して配するように
すれば、周囲の環境の影響を受けづらい状態での視認が
容易となり、好ましい。
【0206】また、上記指示デバイス8も本体21と分
割して配されていても良い。このよにすることで、使用
者はプリンタ装置を遠隔操作することも可能となる。
【0207】このようなプリントヘッドにより実際に印
画を行う場合、例えば以下に示すような動作が行われ
る。すなわち、先ず、使用者による画像の入力を促すた
めに、ヒューマンインターフェース部28が表示デバイ
ス15及び/又は外部モニタに、どの画像入力手段7か
ら画像を入力するかを選択できるような表示を行わせ
る。これに従って、使用者は印画を希望する画像を取り
出すために、指示デバイス8を使用して各種画像入力手
段7の中からアクセスする画像入力手段7を選択する。
コンピュータインターフェース部12が選択される場合
には、指示デバイス8の代わりにホストコンピュータ1
9を用いて選択することも可能である。
【0208】次に選択された画像入力手段7は外部より
入力されたアクセス可能なデジタル画像データ及び/又
はアナログ画像信号をアナログ・デジタル変換により第
1のデジタル画像データにして画像データ入出力部27
を経由して画像処理部6に送る。
【0209】上記第1のデジタル画像データは画像処理
部6内のデータ加工部5に入力され、ここで必要に応じ
て画像メモリ20の中に画像データを保存するととも
に、理想的な画質特性を有していない場合には、表示デ
バイス15や外部モニタでの表示画像、画像印画部3に
より印画される印画画像の画質を向上するための補正を
行い、第1のデジタル画像データに特徴的な特性がある
場合には、補正及び画質を向上させるための処理を行
う。
【0210】そして、上記のようにして補正された画像
データを表示デバイス15や外部モニタに出力し、画像
を表示する。画像データ入力部1にアクセス可能な画像
データが複数ある場合には、それぞれの画像データを画
像データ入力部1、画像処理部6を経て表示デバイス1
5或いは外部モニタに表示するようにし、使用者に対象
とする画像データをヒューマンインターフェース部28
の制御のもと選択するように促しても良い。そして、画
像が選択されると、画像メモリ20に選択された画像デ
ータが入力されていない場合には、画像データ入力部1
をアクセスして画像データが画像処理部6に取り込まれ
る。
【0211】次にヒューマンインターフェース部28は
選択された画像に対して編集加工処理等を行うかどうか
を使用者に訊き、使用者が処理を所望する場合には処理
の実施を選択し、必要な処理を行わせ、画像処理部6中
において編集処理された第1のデジタル画像データを生
成する。
【0212】所望する全ての処理が行われた後、使用者
がヒューマンインターフェース部28の制御で印画の実
行を選択すると、編集加工等された編集処理された第1
のデジタル画像データに対して画像処理部6内の印画出
力処理部24で、好ましい再現色に変換する処理を行っ
て第2のデジタル画像データを生成し、またプリント出
力するために必要な処理を行って、印画データに変換
し、画像印画部3のプリントヘッド駆動部26によりプ
リントヘッド25を駆動して、上記印画データに基づい
た画像を印画する。印画動作中はプリントヘッド25の
記録動作と、記録媒体の動作は同期して行われる。
【0213】なお、編集処理された第1のデジタル画像
データは画像表示出力部2に画像表示されるが、この場
合も表示デバイス処理部22と映像信号処理部23にお
いて画像表示出力部2による表示画像と画像印画部3に
よる印画画像が視覚的に同等な画質となるように、好ま
しい再現色に変換するといった変換処理を行う。
【0214】次に、本例のプリンタ装置の回路構成を図
6に示す。回路上も先に図1に示した構成と略々同様で
あり、外部接続機器13、画像入力手段7、画像データ
入出力部27、画像処理部6、画像表示出力部2、指示
デバイス8、画像印画部3に対応する回路を有する。す
なわち、画像入力手段7に対応して画像データインター
フェース回路39、リムーバブルメディアドライブ装置
40、フィルム読み取り装置41、コンピュータインタ
ーフェース回路42を有し、画像データ入出力部27に
対応して画像データ入出力回路31を有する。
【0215】また、画像処理部6に対応する回路として
データ処理回路36を有し、内部にデータ加工部、表示
デバイス処理部、映像信号処理部、印画出力処理部を有
する。
【0216】さらに、指示デバイス8として、本例のプ
リンタ装置上に配されて使用者の入力操作を可能とする
複数のキー38aや、表示デバイス15として配される
液晶モニタ45a上に形成され、ペン状の先細形状の入
力装置で使用者の入力操作を可能とするペンタッチ入力
デバイス38bを有し、後述のヒューマンインターフェ
ース部28に対応する回路に入力するための指示デバイ
スインターフェース回路38cを有する。この指示デバ
イスインターフェース回路38cは、チャタリング現象
等に起因する誤入力を防止し、一定時間、キー38a或
いはペンタッチ入力デバイス38bの同一部分が連続し
て押圧されると、複数回その操作がなされたものとみな
し、その回数分だけ後述のヒューマンインターフェース
部28に対応する回路に入力を伝達する。
【0217】さらにまた、画像表示出力部2の表示デバ
イス15に対応するものとして、ここでは液晶モニタ4
5aが配され、画像メモリ20中の画像データが転送さ
れ、転送された画像データと後述のヒューマンインター
フェース部28に対応する回路からの表示制御信号に基
づき、液晶モニタ45a上に表示するメニュー画面やペ
ンタッチ入力デバイス用操作表示画面を合成し、液晶モ
ニタ45aに表示可能な駆動信号に変換する表示デバイ
ス出力回路45bも有する。
【0218】さらに、画像メモリ20から転送された画
像データと後述のヒューマンインターフェース部28に
対応する回路からの表示制御信号に基づき、外部モニタ
上に表示するメニュー画面やペンタッチ入力デバイス用
操作表示画面を合成し、外部モニタに表示可能な標準映
像信号としての例えばNTSC信号に変換する映像信号
出力回路46も有する。この場合、上記液晶モニタ45
aと外部モニタに表示される画像は同一であっても異な
っていても良い。
【0219】さらには、画像印画部3に対応してプリン
トヘッド駆動回路56とプリントヘッド25を有する。
そして、上記プリントヘッド25を使用して例えば記録
紙といった記録媒体に印画画像を形成する際に必要な機
構部の制御をする時に機構部の全体的な制御を行う後述
のシステム制御CPU61によるソフトウエアからのメ
カ制御信号に基づき、各種モーターやクラッチ、ヘッド
メンテナンス機構等を駆動すると同時に、記録媒体の動
きやプリントヘッドの動きを検出する各種センサーから
の入力を受け付け、これを後述のシステム制御CPU6
1に知らせる等の印画に必要とされる機構部の駆動及び
状態検出を行う印画出力機構制御回路47を有する。
【0220】また、このプリンタ装置においては、シス
テムROM62やフラッシュメモリ63内の制御ソフト
ウエアによりワーキングRAM64を使用するシステム
制御CPU61を有し、これがプリンタ装置全体の制御
を行っており、前述のヒューマンインターフェース部2
8に対応する回路としても機能している。
【0221】従って、これらはシステム制御バス65に
より接続されており、このシステム制御バス65には、
上述の画像データ入出力回路31、データ処理回路3
6、指示デバイスインターフェース回路38c、表示デ
バイス出力回路45b、映像信号出力回路46、印画出
力機構制御回路47、画像印画部3も接続されている。
なお、これらのうち、画像データ入出力回路31、デー
タ処理回路36、表示デバイス出力回路45b、映像信
号出力回路46、画像印画部3は画像メモリ20の画像
データバス66にも接続されている。
【0222】上記フラッシュメモリ63中の制御ソフト
ウエアは、リムーバブルメディアドライブ装置40又は
コンピュータインターフェース回路42から画像データ
入出力回路31を経由して入れ替えることが可能となさ
れていても良い。また、データ処理回路36の動作で独
自に制御ソフトウエアを必要とし、データ処理回路36
内にROM又は不揮発性RAMが存在しないときは、シ
ステムROM62或いはフラッシュメモリ63からデー
タ処理回路36内で必要とされるソフトウエアをデータ
処理回路36内に転送するような構成を取ることもでき
る。この場合、データ処理回路36内で必要とするソフ
トウエアをリムーバブルメディアドライブ装置40及び
コンピュータインターフェース回路42から入力して、
一旦、フラッシュメモリ63若しくはワーキングRAM
64に蓄え、その後、データ処理回路36に転送できる
ようにしておくのが好ましい。
【0223】上記システム制御CPU61がシステムR
OM62やフラッシュメモリ63内の制御ソフトウエア
により実行する制御には、以下のようなものがある。先
ずは、プリンタ装置全体の制御が挙げられる。この他、
画像データ入出力回路31を経由して画像データインタ
ーフェース回路39、リムーバブルメディアドライブ装
置40、フィルム読み取り装置41、コンピュータイン
ターフェース回路42の駆動制御及びそれぞれの制御に
よって入力された画像データの取り扱いや、データ処理
回路36における画像データの編集合成加工補正制御、
液晶モニタ45a並びに外部モニタへの画像表示制御、
キー38a、ペンタッチ入力デバイス38bからの操作
指示の入力と液晶モニタ45a及び外部モニタへの出力
を制御するヒューマンインターフェース制御、プリント
ヘッド駆動回路56、プリントヘッド25、印画出力機
構制御回路47の制御をすることによる画像印画部3全
体の制御等が挙げられる。
【0224】このことから、上記システム制御CPU6
1による機構部制御ソフトウエア及び印画出力機構制御
回路47は、ラインヘッド又はシリアルヘッドといった
プリントヘッド25の形状と動作方法及び記録媒体の動
作方法が変わると、そのソフトウエアの内容及び回路内
容が変わる。言い換えれば、プリントヘッド25の機構
構造によって制御ソフトウエアと制御回路が決定される
こととなる。
【0225】実際に印画がなされる場合には、以下のよ
うな処理がなされる。すなわち、図6中外部接続機器1
3から入力されたデジタル画像データ又は映像信号、デ
ジタルデータは、画像入力手段7に対応する画像データ
インターフェース回路39、リムーバブルメディアドラ
イブ装置40、フィルム読み取り装置41、コンピュー
タインターフェース回路42により第1のデジタル画像
データに変換され、画像データ入出力部27に対応する
画像データ入出力回路31に入力される。
【0226】次に、この第1のデジタル画像データは、
システム制御バス65からの入出力制御信号の制御によ
り画像データバス66を経由してデータ処理回路36に
送られる。このとき、システム制御CPU61がタイミ
ング等を制御していることは言うまでもない。
【0227】そして、データ処理回路36により所定の
処理を行い、編集処理された第1のデジタル画像データ
とし、必要に応じて画像メモリ20に保存等する。この
場合、所定の処理はキー38aやペンタッチ入力デバイ
ス38bから指示デバイスインターフェース回路38c
を介してデータ処理回路36に送られるが、このとき
も、システム制御CPU61がタイミング等を制御して
いることは言うまでもない。
【0228】また、データ処理回路36により所定の処
理がなされた編集処理された第1のデジタル画像データ
は、表示デバイス出力回路45b、映像信号出力回路4
6、プリントヘッド駆動回路56に送られて、画像表示
及び画像印画がなされる。この場合も、システム制御C
PU61がタイミング等を制御していることは言うまで
もなく、これまで述べた各装置がそれぞれの機能を果た
していることは言うまでもない。
【0229】次に、上述したデータ処理回路36の具体
例について説明する。先ず、第1の例として図7に示す
ようなものが挙げられる。すなわち、このデータ処理回
路は、独自にデータ処理CPU71、データ処理プログ
ラムRAM72、データ処理ワーキングRAM73によ
り主に構成されるデータ処理制御システム74を有し、
また同機能を有する複数の演算回路75を有し、これら
演算回路75にデータを送り、演算回路75から出力さ
れるデータの送付先を制御するデータルータ回路76も
有する。このデータルータ回路76の制御はデータ処理
制御システム74が行う。さらに、先に図6に示したシ
ステム制御CPU61からの制御をシステム制御バスイ
ンターフェース77が受け付ける。そして、上記データ
処理制御システム74とデータルータ回路76、システ
ム制御バスインターフェース77はデータ処理バス79
により接続されている。さらには各演算回路75に画像
データを入力及び出力させるための制御を行う画像デー
タバスインターフェース78も有する。
【0230】つまり、システム制御CPU61からの制
御をシステム制御バスインターフェース77が受付け、
データ処理CPU71に伝達するとともに、データ処理
CPU71から動作状態等の情報をシステム制御CPU
61に送る。
【0231】このようなデータ処理回路では次のような
手順でデータ処理が実行される。なお、ここでは、画像
メモリ20中の保持されている画像データに対し、デー
タ処理を実行し、再度画像メモリ20中に保持する動作
について説明する。
【0232】先ずシステム制御CPU61のフラッシュ
メモリ63或いはシステムROM62からシステム制御
バスインターフェース77を経由して、実行するデータ
処理ソフトウエアをデータ処理プログラムRAM72に
転送する。次に、システム制御CPU61はシステム制
御バスインターフェース77を経由してデータ処理の実
行開始をデータ処理CPU71に指示する。データ処理
CPU71は転送されたデータ処理ソフトウエアに基づ
いて、画像メモリ20中の処理する画像データを画像デ
ータバスインターフェース78を経由して読み出し、さ
らにデータルータ回路76により処理を行う複数の演算
回路75のうちの特定の演算回路に入力する。各演算回
路75は、データ処理ソフトウエアに基づいて、入力し
た画像データに対し、データ処理を実行し、実行した後
の画像データをデータルータ回路76及び画像データバ
スインターフェース78を経由して画像メモリ20中に
画像データとして書き込む。
【0233】続けて次の演算を行う場合には、データル
ータ回路76を経由して、次の特定の演算回路75に入
力する。このように画像メモリ20中の画像データを順
次読み出して演算処理を実行し、再度画像メモリ20中
に画像データとして書き込むことで、データ処理ソフト
ウエアに従ったデータ処理を実行する。
【0234】画像データの処理の途中或いは全ての画像
データの処理終了後に、データ処理CPU71は、シス
テム制御バスインターフェース77を経由して、システ
ム制御CPU61へ処理状態又は結果状態を知らせるこ
とで、システム制御CPU61は実行しているデータ処
理の過程及び結果を知ることが可能となる。上記データ
処理ワーキングRAM73は、システム制御CPU61
から送られたデータ処理のパラメータやデータ処理CP
U71の動作中の状態保持等に使用される。
【0235】上記複数の演算回路75は同じ処理を実行
するように設定されており、画像中のデータ位置によっ
てそれぞれの演算回路75が使い分けられるようになっ
ている。すなわち、例えば、画像中の1列目のデータは
演算回路75のうち演算回路Aによって処理し、2列目
のデータは演算回路75のうち演算回路Bによって処理
するといったように使用される。また、列の代わりに行
単位としても良い。
【0236】また、上記複数の演算回路75はそれぞれ
が異なる処理を実行するように設定されていても良く、
特定の演算回路75により処理されたデータをデータル
ータ回路76により別の処理を行う別の演算回路75に
入力するようにしても良い。このようにすると、実行す
る処理が複数段ある場合に、画像メモリ20から読み込
んだ画像データに対し、必要とされる処理を順次施した
後に画像メモリ20に書き込むことが可能となり、画像
メモリ20へのアクセス回数を減らすことが可能とな
り、好ましい。
【0237】これら複数の演算回路75の使用方法は、
予め固定しても良く、或いはデータ処理プログラムによ
る設定によって可変できるようにしても良い。並列接続
された演算回路75の個数は要求される処理速度、それ
ぞれの演算回路を構成する回路規模等によって選択決定
される。
【0238】データ処理回路としては、図8に示すよう
なものも挙げられる。図8に示すデータ処理回路は、先
に図7に示したデータ処理回路から演算回路75とデー
タルータ回路76を除いた以外は同様の構成を有するも
のであるので、同一の符号を付し、説明を省略する。た
だし、データ処理CPU71として高速処理が可能なも
のが用いられ、DSPやRISC CPUや専用データ
処理CPUが用いられる。
【0239】上記データ処理回路としては、図9に示す
ようなものも挙げられる。すなわち、複数個のデータ処
理回路80が並列に並び、各データ処理回路80がシス
テム制御バスインターフェース77を経由してシステム
制御CPU61による装置全体の制御システムに接続さ
れ、更に画像データバスインターフェース78を経由し
て画像データバス66に接続されるものである。各デー
タ処理回路80は専用演算回路で構成する、或いは汎用
演算回路と汎用演算制御回路とから構成する、汎用演算
制御回路のみで構成されても良い。システム制御CPU
61による制御ソフトウエアが、システム制御バスイン
ターフェース77を経由し、各データ処理回路80に画
像メモリ20中の画像データに対してデータ処理を実行
するように制御を行う。各データ処理回路80は先に図
7に示した演算回路75のようにデータの配列に応じ
て、同じ処理をさせるようにしても、異なった処理をさ
せるようにしても良い。
【0240】次に、本例のプリンタ装置におけるデータ
処理の流れについて図10及び図11を用いて説明す
る。なお、図10及び図11中データの流れを示す線に
付随する斜線は8bit以上/色のデータであることを
示す。先に図1及び図6を用いても説明したように、図
10に示す画像入力手段7のうち、コンピュータインタ
ーフェース回路42においては外部から入力されたRG
B画像データを画像データ入出力回路31に対してRG
B画像データとして出力し、画像入力手段7のうち、画
像データインターフェース回路39、リムーバブルメデ
ィアドライブ装置40及びフィルム読み取り装置41に
おいては、読み取った画像データ又は映像信号を画像デ
ータ入出力回路31に対してRGB画像データとして出
力する。
【0241】次に、上記画像データ入出力回路31にお
いて、各画像入力手段7から入力された画像データを同
列に扱えるように処理し、データ加工部5に出力する。
【0242】上記データ加工部5は、図11に示すよう
に、圧縮伸長部81、拡大縮小部82、階調修正部8
3、色調修正部84、輪郭強調修正部85、他修正部8
6、画像合成編集部87、画像加工部88により構成さ
れるものであり、画像データ入出力回路31から入力さ
れた画像データが理想的な画質特性を有していない場合
に、表示デバイス45aや外部モニタでの表示画像、画
像印画部3により印画される印画画像の画質を向上する
ために、画像データを補正したり、画像データに特徴的
な特性がある場合には、補正及び画質を向上させるため
の処理を行う部分である。
【0243】上記圧縮伸長部81は、画像メモリ20中
に画像データを可逆若しくは不可逆圧縮された形態で保
持する場合に必要とされる。データ加工部5に入力した
RGB画像データ及び各処理を施した後のRGB画像デ
ータ並びに必要に応じて各処理間のRGB画像データを
圧縮して画像メモリ20中に圧縮された画像データとし
て保持する。また、画像メモリ20中で圧縮されて保持
されている画像データを読み出して伸長し、圧縮されて
いないRGB画像データとして色々な処理を実行し、デ
ータ加工部5内の各部に出力する機能も有する。
【0244】RGB画像データは、データ加工部5に入
力されると、拡大縮小部82に入力される。上記拡大縮
小部82は、入力された画像データが本例のプリンタ装
置のデータ加工部5により取り扱うことが可能なサイズ
範囲外の場合に、画像データに対して拡大或いは縮小処
理を行う部分である。
【0245】RGB画像データは、上記拡大縮小部82
の次に階調修正部83に入力される。上記階調修正部8
3は、入力された画像データの階調特性ヒストグラムが
著しく偏っている場合等の時、印画出力した場合に画像
の画質が向上するように入力画像データの階調特性を修
正する部分である。特に、被写体の撮影時に露光量が適
正でない場合、画像全体が暗くなり過ぎたり、明るくな
りすぎたりするため、これを修正して画像全体の階調特
性を改良する部分である。また、入力画像データのガン
マ特性に関しても同様に改善することが可能な場合に
は、ガンマ特性の修正を実行する。
【0246】RGB画像データは、上記階調修正部83
の次に色調修正部84に入力される。上記色調修正部8
4は、上述の階調修正部83と同様に、入力された画像
データの色調特性が著しく偏っている場合等の時、印画
出力した場合に画像の画質が向上するように入力画像デ
ータの色調特性を修正する部分である。全般的な色調修
正の他、特定の色調、特に肌色や灰色の色調が適正な範
囲から外れている場合に、その部分が適正範囲となるよ
うに修正することも可能である。
【0247】RGB画像データは、上記色調修正部84
の次に輪郭強調修正部85に入力される。上記輪郭強調
修正部85は、入力された画像データの画像の輪郭がは
っきりしていない、或いは強調されすぎている場合、輪
郭強調の修正処理を行い、画像の輪郭を適正に修正する
部分である。
【0248】RGB画像データは、上記輪郭強調修正部
85の次に他修正部86に入力される。上記他修正部8
6は、今まで述べた処理の他に入力された画像の画質を
向上させる処理が追加された場合に実行する部分であ
る。
【0249】上述した例においては、入力された画像デ
ータが各処理部において順次処理される例について述べ
たが、これらの処理の中で不要な処理は省くようにして
も良く、また処理の順番も変更可能であることは言うま
でもない。
【0250】上記のようにして各処理を受けたRGB画
像データは、次に画像合成編集部87及び画像加工部8
8に入力される。これらは、ヒューマンインターフェー
ス部からの使用者の指示に基づいて、入力画面に対して
種々の加工処理を行い、また複数の入力画像に対しそれ
らを合成編集して、最終的に印画するための画像を生成
する部分である。
【0251】また、これらの部分においては、入力画像
データに予め用意された画像パターンを合成することも
可能である。さらには、編集作業中のヒューマンインタ
ーフェース部の制御によって、使用者が所望する画像パ
ターンをペンタッチ入力デバイス等の指示デバイスから
入力し、この画像パターンと入力された画像パターンを
合成することも可能である。
【0252】このような画像データの合成・編集・加工
を実行する制御ソフトウエア及び予め用意される画像パ
ターンは、リムーバブルメディアドライブ装置及びコン
ピュータインターフェース回路等から新たに入力できる
ような構成を取ることが可能である。
【0253】上記表示デバイス処理部22は、表示デバ
イス45aが特徴的な表示出力特性を有しており、デー
タ加工部5から出力された画像データをそのまま表示デ
バイス45aにより表示しても表示デバイス45aによ
る表示出力特性のため、高画質表示及び印画した場合と
同等の画質表示とならない場合に、表示デバイス45a
に特徴的な表示出力特性を補正するような処理を実行す
る部分である。この表示デバイス処理部22は、後述す
る好ましい再現処理部91、後述の出力ガンマ特性以外
の必要な補正を行う出力特性補正部92、表示デバイス
に特徴的な出力ガンマ特性を補正する出力ガンマ変換部
93が順次配されて構成される。
【0254】特に、表示デバイス45aの表示特性再現
範囲が印画出力の特性再現範囲と異なることにより、使
用者(観察者)が印画する画像の再現を表示デバイス4
5a上で確認し、その後印画出力の動作を開始する場合
には、表示デバイス45a上の表示画像と印画出力され
た印画画像が異なってしまう。このような現象を避ける
ために印画出力した場合の印画画像と視覚的に同等な画
質を有する表示画像を得るために出力特性変換を実施す
る。
【0255】上記映像信号処理部23は、データ加工部
5から出力された画像データをNTSC信号に代表され
る標準的な映像信号に変換して出力するための処理を実
行する部分である。この映像信号処理部23は、後述す
る好ましい再現処理部94、後述の出力ガンマ特性以外
の必要な補正を行う出力特性変換部95、出力ガンマ変
換部96が順次配されて構成される。また、上記映像信
号処理部23においては、画像データの表現可能特性範
囲が標準的な映像信号で規定される表現範囲と異なる場
合、画像データの表現範囲を標準的な映像信号の表現範
囲に変換する処理も含む。なお、上記映像信号処理部2
3においては、標準的な映像信号の代わりに標準的な映
像信号に準じた映像信号とすることも可能である。
【0256】そして、上記印画出力処理部24は、デー
タ加工部5から出力された画像データをプリントヘッド
25から記録媒体上に記録するため、画像データからプ
リントヘッド駆動回路56に入力可能な信号(印画デー
タ)に変換する部分である。この印画出力処理部24に
おける処理は、LUT(ルックアップテーブル)による
変換処理、或いは積和演算等が高速に実行できる演算回
路を利用した演算処理、或いは高速演算処理アルゴリズ
ムを持つソフトウエアによって実現する演算処理、或い
は専用変換回路による処理等で実現される。演算処理を
順次実行する場合、常時入力画像データにおける各デー
タのビット数と同一のビット数で取り扱うと、各データ
の有効精度が悪化する場合が多い。この場合は、最初の
画像データのビット数に対して、演算途中での各データ
のビット数を増加させ、最後の処理で増加したビット数
を減少させることで、有効精度の悪化を避けることが可
能である。
【0257】上記印画出力処理部24は、後述の好まし
い再現処理部97、RGB−CMY変換部98、色補正
部99、黒抽出下色除去部100、出力ガンマ補正及び
階調修正部101、シャープネス修正部102、出力特
性変換部103が順次配されて構成される。なお、これ
は一例であり、他の構成をとっても良いことは言うまで
もない。
【0258】上記RGB−CMY変換部98は、RGB
画像データをプリントヘッド25で使用するC(Cya
n),M(Magenta),Y(Yellow)の各
インク又はトナーの各色のデータに変換処理する部分で
ある。濃度Log変換或いは補色変換、或いは線形マス
キング変換等によって実現される。
【0259】上記のようにして、CMY画像データに変
換された画像データは、色補正部99に入力される。上
記色補正部99は、CMY画像データに変換された後、
CMYの各インク又はトナーの分光吸収特性が減法混色
による理想的な特性と異なっていることから生じる画像
印画部3による印画画像の色調(特に色相と彩度)のず
れを補正する部分である。
【0260】上記色補正部99は、LUT(ルックアッ
プテーブル)と演算による変換、又は線形マスキング演
算、非線形マスキング演算等により実現される。また、
画像データの表現可能最大特性範囲とプリントヘッド2
5による記録媒体上の印画画像の表現可能最大範囲が異
なってくる場合も多いため、画像データによる最大範囲
が印画による最大範囲よりも広い場合には、そのままで
は画像データの表現範囲のうち、印画の表現範囲を越え
た部分の再現が出来なくなる。このため、上記色補正部
99においては、この越えた部分を印画上で表現するた
めに、画像データ全体を圧縮変換したり、或いはクリッ
プ変換したりする必要が生じてくる。さらには、この圧
縮変換、クリップ変換に伴って色調のズレが生じないよ
うな変換方法をとることもある。
【0261】次に、CMY画像データは黒抽出下色除去
部100に入力される。この黒抽出下色除去部100
は、プリントヘッド25に黒色(以下、BKと称す
る。)のインク或いはトナーがある場合に、CMYの各
データにおいて、それらがBKの成分を有する場合に、
そのBK成分の部分をBKインク或いはBKトナーに置
き換えるための処理を行う。その後、BKに置き換えら
れたCMY画像データ中の各BK成分をCMY画像デー
タのデータ値から取り除く。
【0262】このCMY中のBK成分のBKインクまた
はトナーへの置換には色々な手法があり、全部置換する
方法、所定の割合のみを置換する方法、所定の濃度以上
の領域で置換する方法等様々な方法が挙げられる。この
ようにCMYのデータのうち、BK成分をBKインクま
たはトナーにより表現することにより、CMYのそれぞ
れのインク又はトナーでは再現することが不充分な画像
中の黒表現を充分なレベルで実現することができる。な
お、BK成分のデータは図10中Kとして示すこととす
る。
【0263】続いて、上記CMYK画像データは、出力
ガンマ補正及び階調修正部101に入力される。上記出
力ガンマ補正及び階調修正部101は、プリントヘッド
25による記録媒体上への画像再現特性において、その
記録インク又はトナー及び中間調再現方法により特徴的
な印画出力特性を持つ場合、その印画出力特性に適した
出力ガンマ補正及び階調修正を行う部分である。この出
力ガンマ補正及び階調修正部101においては、元とな
る画像データに対し、印画した場合の階調再現が最も良
くなるような変換が行われる。
【0264】次に、上記CMYK画像データは、シャー
プネス修正部102に入力される。このシャープネス修
正部102は、輪郭強調及びスムージング処理を行って
印画画像の画質を向上する部分である。
【0265】さらに、上記CMYK画像データは、出力
特性変換部103に入力される。この出力特性変換部1
03は、プリントヘッド25の種類及びプリントヘッド
25の駆動方法、記録媒体の種類、インク又はトナーの
種類等による特徴的な補正を実行して印画画質を向上さ
せる部分である。具体的には、印画時の環境温度補正、
熱履歴補正、プリントヘッド25の各素子のばらつき補
正等が挙げられる。これらの補正処理の中、プリントヘ
ッド駆動回路56で補正するのが適しているものついて
は、プリントヘッド駆動回路56において補正を行えば
良い。
【0266】そして、本例のプリンタ装置においては、
前述のように、表示デバイス処理部22には好ましい再
現処理部91、映像信号処理部23には好ましい再現処
理部94、印画出力特性部24には、好ましい再現処理
部97が組み込まれている。これら好ましい再現処理部
91,94,97は、表示画像或いは記録媒体上に印画
した印画画像を、多数の人間が観察した場合に綺麗に感
じるように変換処理を行う部分である。
【0267】元の画像データの値が示す画像表現、特に
色再現において、画像データを単に測色値的(色彩計に
よる測色値)に等しくなるようにCMYデータに変換
し、そのままプリントヘッド25によって記録媒体上に
印画すると、大部分の人が色(色相、明度、彩度)の再
現性に満足せず、彩度の低い、言い換えれば印象が薄い
画像となってしまう。そこで、上記好ましい再現処理部
97においては、データ加工部5から入力されたRGB
画像データのデータ内容を解析して、特定の画像領域及
びデータ範囲の画素データ値に、例えば前述の好ましい
再現色若しくは平均記憶色に従った変換を行うようにし
ている。
【0268】すなわち、上記印画出力処理部24におい
ては、上記好ましい再現処理部97により予め好ましい
再現色若しくは平均記憶色に従った変換を行ったRGB
画像データに対して、上記のような各処理を行い、これ
を画像印画部3により印画して印画画像を得ていること
となる。ただし、この好ましい再現処理部97による処
理を行わなければ、入力された画像データにそのまま処
理が行われる。
【0269】これと同時に本例のプリンタ装置において
は、表示デバイス処理部22の好ましい再現処理部9
1、映像信号処理部23の好ましい再現処理部94にお
いても、データ加工部5から入力されたRGB画像デー
タのデータ内容を解析して、特定の画像領域及びデータ
範囲の画素データ値に、例えば前述の好ましい再現色若
しくは平均記憶色に従った変換を行うようにしている。
【0270】すなわち、上記表示デバイス処理部22及
び映像信号処理部23においては、上記好ましい再現処
理部91,94により予め好ましい再現色若しくは平均
記憶色に従った変換を行ったRGB画像データに対し
て、上記のような各処理を行い、これを表示デバイス4
5a或いは外部モニタにより表示出力して表示画像を得
ていることとなる。ただし、この好ましい再現処理部9
1,94による処理を行わなければ、入力された画像デ
ータにそのまま処理が行われる。
【0271】従って、本例のプリンタ装置においては、
画像印画部3により印画される印画画像と表示デバイス
45aや外部モニタに表示出力される表示画像はそれぞ
れ好ましい再現処理が行われた画像であり、これらの好
ましい再現処理の内容を適宜選択することで、印画画像
と表示画像を視覚的に同等な画質を有する画像とするこ
とが可能である。
【0272】先に、表示デバイス15或いは外部モニタ
にメニュー画面等を表示することについて述べたが、そ
の具体的な表示例を操作手順に沿って述べる。これらの
画像のうち、最初の画面としては、例えば図12に示す
ようなメニューを示す画面110が挙げられる。なお、
ここでは、画面の所定の部分に直接接触することにより
入力処理がなされる画面を想定している。この画面11
0は、図12中に示すように、外部接続機器及び画像入
力手段を選択するための各名称が表示されている複数の
選択キー111が表示されるとともに、画像表示領域1
12が主に表示されてなる。上記画像表示領域112
は、選択キー111により外部接続機器及び画像入力手
段を選択した場合に、選択した手段においてアクセス可
能な画像113が領域内に縮小画像として表示されるも
のである。
【0273】また、この画面110には、画像113を
特定の条件で選択する等の場合に使用する詳細設定キー
114や選択された画像113に編集や加工を行う場合
に使用する編集加工補正キー115、処理を中止するた
めのキャンセルキー116も表示される。
【0274】先ず、使用者が、上記表示画面において、
選択キー111により外部接続機器及び画像入力手段の
うちの1つを選択指定すると、これにより読み込むこと
が可能となる複数の画像113が画像表示領域112に
表示される。このとき、上記画像113の情報に付随す
る情報、例えばヘッダー情報等がある場合には、各画像
113に関連してその情報を表示するようにしている。
【0275】次に、使用者が、表示されている複数の画
像113から、所望の画像113を選択すると、この選
択された画像113は選択されたことを示すような表示
がなされる。
【0276】また、上記詳細設定キー114を選択する
と、条件の入力等が行えるようにしておき、使用者が撮
影日時順等の特定条件で画像113の選択を行ったりす
ることが可能なようにすれば良い。
【0277】さらに、上記編集加工補正キー115を選
択すると、所定の編集、加工、合成、補正といった処理
が行えるようにしておき、使用者が選択した画像113
に対して所望の処理を行えるようにすれば良い。
【0278】次に、画面として上記のように選択した画
面に処理を行う画面が表示されることが好ましい。すな
わち、図13(a)に示すように、画面110に選択さ
れた画像117と、処理A,処理B,処理C・・・処理
Xと各処理の名称を示す複数の処理選択キー118、印
画開始を指示するプリントキー119、処理を中止する
ためのキャンセルキー120を表示させる。
【0279】すなわち、使用者は、処理選択キー118
を選択して画像117に対して所望する処理を実施す
る。この場合、画像117においては、処理中であるこ
と、処理した結果の画像を表示するようにする。
【0280】処理を画像117の中の特定の部分から開
始できる場合には、処理が終了した範囲の表示を処理後
の表示へと徐々に変化させていくようにすれば、処理が
画像117中のどの範囲まで実行されたかが確認され、
好ましい。
【0281】上記処理を行う場合、処理としては、可変
パラメータを有する処理と、このような可変部分を有し
ない処理が想定される。
【0282】そこで、例えば処理Aが可変パラメータを
有する処理と仮定する。このような処理を選択した場合
には、例えば図13(b)に示すように、画像117
と、現在行われている処理を示す処理表示部121、前
の画面(図13(a)に示した画面)に戻ることが表示
されてこれを選択する選択キー122、処理を中止する
キャンセルキー123を有し、可変パラメータ選択部分
126、処理を確定する決定キー127を有する画面1
10を表示すれば良い。
【0283】上記可変パラメータ選択部分126は、図
13(b)中に示すように、可変パラメータのレベルを
表示するスライドボリューム表示部125と可変パラメ
ータを上下させる調整キー124a,124bを有す
る。ここでは、図13(b)中向かって左側の調整キー
124aを押すと可変パラメータのレベルが左側に移行
し、図13(b)中向かって右側の調整キー124bを
押すと可変パラメータのレベルが右側に移行する。例え
ば、可変パラメータを画像の明度とし、図13(b)中
向かって左側の調整キー124aが明度を下げるキーと
し、図13(a)中向かって右側の調整キー124bが
明度を上げるキーとすると、これら調整キー124a,
124bを調整してスライドボリューム表示部125の
レベルを変化させることにより、画像の明度も変化して
表示される。
【0284】一方、例えば処理Bが可変パラメータを有
しない処理と仮定する。このような処理を選択した場合
には、例えば図13(c)に示すように、画像117
と、現在行われている処理を示す処理表示部121、前
の画面(図13(a)に示した画面)に戻ることが表示
されてこれを選択する選択キー122、処理を中止する
キャンセルキー123を有し、処理を確定する決定キー
127を有する画面110を表示すれば良い。
【0285】上記図13(b)及び図13(c)に示す
ような画面上で各処理を行い、使用者がこの処理を終了
しても良いと確認した場合には、決定キー127を選択
する。そして、印画を行う場合には、再度図13(a)
に示したような画面に戻り、プリントキー119を選択
して印画を行わせる。
【0286】次に、本例のプリンタ装置における概略動
作を図14、図15、図16に示すフローチャートを用
いて説明する。
【0287】先ず図14中に示すように、ステップS1
において、電源をONにする。これによりステップS2
において先に図12に示したような処理メニューが表示
される。続いてステップS3において画像データを入力
する画像入力手段或いは外部接続機器の選択指示が行わ
れるかを判定し、その指示が行われると、指示された所
望のものを選択し、例えばステップS4において画像デ
ータインターフェース部を駆動する。上記画像データを
入力する画像入力手段或いは外部接続機器は前述のよう
に複数種あるので、これに応じて、ステップS5におい
てはリムーバブルメディアドライブ部駆動がなされ、ス
テップS6においてはフィルム読み取り部駆動がなさ
れ、ステップS7においてはコンピュータインターフェ
ース部駆動がなされる。すなわち、ステップS3の選択
に応じて、ステップS4〜S7のうちの何れかに進む。
【0288】一方、ステップS3において画像データを
入力する画像入力手段或いは外部接続機器の選択指示が
行われない場合には、再度ステップS3において画像デ
ータを入力する画像入力手段或いは外部接続機器の選択
指示が行われるかどうかを判定する。
【0289】上述のように、ステップS4〜S7のうち
の選択された画像入力手段或いは外部接続機器から出力
された画像データは、ステップS8において表示デバイ
ス或いは外部モニタにより画像として表示される。この
とき、選択された画像入力手段或いは外部接続機器から
複数の画像データが出力されると、出力された複数の画
像データは表示デバイス或いは外部モニタ上に複数の縮
小画像として表示される。
【0290】次にステップS9において、画像データを
入力する画像入力手段或いは外部接続機器の選択の変更
を行うかどうかが判定される。画像データを入力する画
像入力手段或いは外部接続機器の選択の変更の指示が行
われない場合には、ステップS10において処理する画
像の選択指示が行われるかを判定する。ここで言う処理
は、画像処理部による編集加工補正等の処理及び画像印
画部による印画処理及びそのために実行する各処理を示
す。
【0291】一方、上記表示された複数の画像の中から
処理を行う画像を選択せずに、再度画像データを入力す
る画像入力手段或いは外部接続機器の変更指示がなされ
た場合には、ステップS9において再度画像データを入
力する画像入力手段或いは外部接続機器の選択を行い、
選択に応じて、ステップS4〜S7のうちの何れかに進
む。
【0292】上記のようにステップS10で選択された
画像には、ステップS11において当該画像を選択した
ことが分かるような画像選択処理を行い、続いてステッ
プS12において、選択されたことが分かるように表示
する。
【0293】そして、ステップS13において、上記の
ように選択された画像に対して編集加工補正等処理を実
行するかどうかの指示がなされるかを判定し、実行する
指示がなされた場合にはステップS14において対象と
される画像の画像データの読み込みが行われる。
【0294】一方、ステップS10において、処理すべ
き画像が選択されない場合には、そのままステップS1
3に送られることとなる。
【0295】また、ステップS13において編集加工補
正等処理の実行の指示がなされない場合には、再度ステ
ップS9において画像データを入力する画像入力手段或
いは外部接続機器の選択を行うかどうかの指示が判定さ
れる。
【0296】このように、ステップS9、S10、S1
3を順次判定することによって、画像入力手段或いは外
部接続機器の選択変更の指示及び処理する画像の選択の
指示及び編集加工補正等処理の実行の指示が行われるの
を待つ。
【0297】上記のように、ステップS14において編
集加工補正等処理を実行する対象画像として読み込まれ
た画像データに対し、ステップS15において画像デー
タの補正を行う。ここで言う補正は、画像データが理想
的な画質特性を有していない場合に、表示デバイスや外
部モニタでの表示画像、画像印画部により印画される印
画画像の画質を向上するために行う補正である。
【0298】このように補正がなされた後、図15に示
すように、ステップS16において図13(a)に示し
た表示及び補正された対象画像の表示が行われる。次
に、ステップS17において、プリント(印画)するか
どうかの指示がなされるか判定される。
【0299】ここで、プリント(印画)の指示がなされ
ない場合には、各種処理の実行指示が行われるかどうか
を判定する。すなわち、ステップS18において処理A
を行うかどうかが判定され、その指示がなされると、ス
テップS19において処理Aに関する可変パラメータの
入力が促される。可変パラメータの入力がなされると、
ステップS20において処理Aが実行され、ステップS
21において処理Aを実行した結果の画像を画像表示出
力部により表示する。上記ステップS19において処理
Aに関する可変パラメータの入力が促された場合に入力
がなされないと、再度処理Aに関する可変パラメータの
入力がなされるまで待つ。
【0300】上記ステップS18において処理Aの実行
指示がなされないと、ステップS22において処理Bを
行うかどうかが判定され、その指示がなされると、ステ
ップS23において処理Bに関する可変パラメータの入
力が促される。可変パラメータの入力がなされると、ス
テップS24において処理Bが実行され、ステップS2
5において処理Bを実行した結果の画像を画像表示出力
部により表示する。上記ステップS23において処理B
に関する可変パラメータの入力が促された場合に入力が
なされないと、処理Bに関する可変パラメータの入力が
なされるまで待つ。
【0301】他の処理についても同様であり、最後に
は、ステップS26において処理Xを行うかどうかが判
定され、その指示がなされると、ステップS27におい
て処理Xに関する可変パラメータの入力が促される。可
変パラメータの入力がなされると、ステップS28にお
いて処理Xが実行され、ステップS29において処理X
を実行した結果の画像を画像表示出力部により表示す
る。上記ステップS27において処理Xに関する可変パ
ラメータの入力が促された場合に入力がなされないと、
処理Xに関する可変パラメータの入力がなされるまで待
つ。
【0302】このようにして選択された画像データに対
し、プリントの指示、処理Aの起動指示、処理Bの起動
指示・・、処理Xの起動指示がなされるかを順次判定す
る。
【0303】そして、上記のように選択された或いは各
処理が行われた画像データに対し再度ステップS17に
おいて、プリント(印画)の指示がなされるかどうかが
判定される。複数種の処理を行う場合には、例えば処理
Aを実行した画像データを戻し、ステップS17におい
て、プリント(印画)の指示をせず、今度はステップS
18において処理Aの起動指示を行わずステップS22
に進んでそのまま処理Bを行い、処理Bを実行した画像
データを戻すという作業を順次行い、全ての処理が行わ
れた時点でステップS17において、プリント(印画)
の指示をすれば良い。
【0304】ステップS17において、プリント(印
画)の実行の指示がなされたと判定すると、図16のス
テップS30において、プリント(印画)する画像を好
ましい再現色に変換補正する画像データ補正が行われ
る。続いてステップS31においてプリント(印画)出
力処理がなされ、ステップS32においてプリントアウ
ト(印画)されて印画画像が形成される。そして、画像
の印画を続行する場合には、図14に示すステップS2
において再度処理メニューの表示を行い、これまで述べ
た動作を繰り返せば良い。
【0305】なお、このとき、本例のプリンタ装置にお
いては、画像表示出力部に表示出力する画像に対しても
好ましい再現色に変換補正する画像データ補正が行わ
れ、これが表示出力される。
【0306】このように、本例のプリンタ装置において
は、種々の作業が容易に行われ、取り扱いも容易であ
る。また、画像入力手段の種類に関係なく、同一の操作
で作業が行われることから、使用者が作業手順に困惑す
ることもない。
【0307】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るプリンタ装
置においては、画像データ入力部から入力された第1の
デジタル画像データに対し、画像印画補正部において上
記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画
素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所定
の判定方法で判定し、上記画素データ値が所定のデータ
範囲内に無いと判定した場合には、上記画素データ値を
所定のデータ範囲内とする所定の処理を行って第2のデ
ジタル画像データとした後、上記第2のデジタル画像デ
ータを印画出力処理部において印画データに変換し、こ
の印画データに基づいて画像印画部において記録媒体上
に印画出力する。
【0308】また、本発明のプリンタ装置は、これと同
時に画像データ入力部から入力された第1のデジタル画
像データに対し、画像表示出力補正部において上記第1
のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の画素デー
タ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所定の判定
方法で判定し、上記画素データ値が所定のデータ範囲内
に無いと判定した場合には、上記画素データ値を所定の
データ範囲内とする所定の処理を行って第3のデジタル
画像データとした後、画像表示出力部において上記第3
のデジタル画像データを表示出力する。
【0309】すなわち、上記本発明のプリンタ装置にお
いては、画像印画補正部における判定方法と処理方法、
画像表示出力補正部における判定方法と処理方法を適宜
選択することにより、上記画像印画部による印画画像と
画像表示出力部における表示画像とが視覚的に同等な画
質として表現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタ装置の構成を示す模式図
である。
【図2】CIExy色度座標上での好ましい色再現の一
例を示す特性図である。
【図3】CIE L* * * の均等色空間座標系を示
す模式図である。
【図4】均等色空間座標系の一平面を示す模式図であ
る。
【図5】色を変換する方法を示す模式図である。
【図6】本発明に係るプリンタ装置の構成を示す回路図
である。
【図7】本発明に係るプリンタ装置のデータ処理回路の
一例を示す回路図である。
【図8】本発明に係るプリンタ装置のデータ処理回路の
他の例を示す回路図である。
【図9】本発明に係るプリンタ装置のデータ処理回路の
さらに他の例を示す回路図である。
【図10】本発明に係るプリンタ装置のデータ処理の流
れの一例を示す回路図である。
【図11】本発明に係るプリンタ装置のデータ加工部に
おけるデータ処理の流れを示す回路図である。
【図12】本発明に係るプリンタ装置の表示デバイス或
いは外部モニタに表示される画像の一例を示す模式図で
ある。
【図13】本発明に係るプリンタ装置の表示デバイス或
いは外部モニタに表示される画像の他の例を示す模式図
である。
【図14】本発明に係るプリンタ装置における概略動作
の一部を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係るプリンタ装置における概略動作
の一部を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係るプリンタ装置における概略動作
の一部を示すフローチャートである。
【図17】従来の画像データ印画方法の一例を示す模式
図である。
【図18】従来の画像データ印画方法の一例のデータの
流れを示す回路図である。
【図19】従来の画像データ印画方法の他の例を示す模
式図である。
【図20】従来の画像データ印画方法の他の例のデータ
の流れを示す回路図である。
【符号の説明】
1 画像データ入力部、2 画像表示出力部、3 画像
印画部、4 特性補正部、5 データ加工部、6 画像
処理部、7 画像入力手段、8 指示デバイス、15
表示デバイス、16 出力ポート、20 画像メモリ、
21 本体、22 表示デバイス処理部、23 映像信
号処理部、24 印画出力処理部、25プリントヘッ
ド、26 プリントヘッド駆動部、28 ヒューマンイ
ンターフェース部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部より入力されたデジタル画像データ
    及び/又はアナログ画像信号をアナログ・デジタル変換
    により第1のデジタル画像データに変換する画像データ
    入力部と、 上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の
    画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所
    定の判定方法で判定し、上記第1のデジタル画像データ
    内の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範
    囲内とする所定の処理を必要に応じて行って第2のデジ
    タル画像データとする画像印画補正部と、 上記第2のデジタル画像データを画像印画部において印
    画するための印画データに変換する印画出力処理を行う
    印画出力処理部と、 上記印画データに基づいて記録媒体上に印画出力する画
    像印画部と、 上記第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個々の
    画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうかを所
    定の判定方法で判定し、上記第1のデジタル画像データ
    内の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範
    囲内とする所定の処理を必要に応じて行って第3のデジ
    タル画像データとする画像表示出力補正部と、 上記第3のデジタル画像データを表示出力する画像表示
    出力部を有し、 上記画像印画補正部において、画像データ入力部から入
    力された第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の個
    々の画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどうか
    を判定し、 上記画素データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定し
    た場合には、所定の処理を行って第1のデジタル画像デ
    ータ内の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデー
    タ範囲内として第2のデジタル画像データとした後に、
    印画出力処理部に送り、 上記画像表示出力補正部において、画像データ入力部か
    ら入力された第1のデジタル画像データ内の所定の範囲
    の個々の画素データ値が所定のデータ範囲内であるかど
    うかを判定し、 上記画素データ値が所定のデータ範囲内に無いと判定し
    た場合には、所定の処理を行って第1のデジタル画像デ
    ータ内の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデー
    タ範囲内として第3のデジタル画像データとした後に画
    像表示出力部に送ることを特徴とするプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のデジタル画像データ内の所定
    の範囲が、第1のデジタル画像データ全体であることを
    特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  3. 【請求項3】 上記第1のデジタル画像データ内の所定
    の範囲が、第1のデジタル画像データ内の画素データ値
    のうち予め決められた範囲内の画素データ値よりなる範
    囲であることを特徴とする請求項1記載のプリンタ装
    置。
  4. 【請求項4】 上記第1のデジタル画像データ内の所定
    の範囲が、第1のデジタル画像データの画像内容によっ
    て決定されることを特徴とする請求項1記載のプリンタ
    装置。
  5. 【請求項5】 上記第1のデジタル画像データ内の所定
    の範囲の個々の画素データ値が所定のデータ範囲内であ
    るかどうかを判定する判定方法と上記第1のデジタル画
    像データ内の所定の範囲の個々の画素データ値を所定の
    データ範囲内とする処理方法が、上記画像印画補正部と
    画像表示出力補正部において異なることを特徴とする請
    求項1記載のプリンタ装置。
  6. 【請求項6】 上記画像印画補正部により生成された第
    2のデジタル画像データの画素データ値の彩度が、画像
    表示出力補正部により生成された第3のデジタル画像デ
    ータの画素データ値の彩度よりも高いことを特徴とする
    請求項1記載のプリンタ装置。
  7. 【請求項7】 上記画像印画補正部と画像表示出力補正
    部における第1のデジタル画像データ内の所定の範囲の
    個々の画素データ値が所定のデータ範囲内であるかどう
    かを判定する判定方法と上記第1のデジタル画像データ
    内の所定の範囲の個々の画素データ値を所定のデータ範
    囲内とする処理方法が、可変となされていることを特徴
    とする請求項1記載のプリンタ装置。
  8. 【請求項8】 上記判定方法が、複数種の判定方法から
    選択することで可変とされていることを特徴とする請求
    項7記載のプリンタ装置。
  9. 【請求項9】 上記処理方法が、複数種の処理方法から
    選択することで可変とされていることを特徴とする請求
    項7記載のプリンタ装置。
  10. 【請求項10】 上記判定方法が、可変パラメータの設
    定により可変とされていることを特徴とする請求項7記
    載のプリンタ装置。
  11. 【請求項11】 上記処理方法が、可変パラメータの設
    定により可変とされていることを特徴とする請求項7記
    載のプリンタ装置。
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