JP2000066267A - カメラ用シャッタ - Google Patents

カメラ用シャッタ

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JP2000066267A
JP2000066267A JP10235883A JP23588398A JP2000066267A JP 2000066267 A JP2000066267 A JP 2000066267A JP 10235883 A JP10235883 A JP 10235883A JP 23588398 A JP23588398 A JP 23588398A JP 2000066267 A JP2000066267 A JP 2000066267A
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shutter blades
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Abstract

(57)【要約】 【課題】往復回動する2枚のシャッタ羽根が、その開き
作動を、所定の開口位置で、開口規制部材によって停止
されたとき、バウンドが生じても、露光精度の低下が少
なくて済むようにしたカメラ用シャッタを提供するこ
と。 【解決手段】シャッタ羽根17,18の開き作動は、シ
ャッタ羽根17の当接部17cが、開口規制部材14の
規制ピン14eに当接することによって停止される。こ
のときの開口形状は、線分A,B,C,D,E,Fで規
制されているが、このうち線分A,Dは同心円の円弧で
あって、その中心は、シャッタ羽根17,18の長孔1
7a,18aに嵌合した、開閉部材12の駆動ピン12
dである。従って、当接部17cが規制ピン14eに当
接したとき、シャッタ羽根17,18がバウンドし振動
しても、開口面積に与える影響は、シャッタ羽根17,
18の作動方向においてのみ生じるだけである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、レンズシ
ャッタと言われているカメラ用シャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシャッタは、円形をした露光開
口がレンズの近接位置に配置されていて、通常の場合、
露光作動に際しては、複数のシャッタ羽根が、露光開口
を、その中心から開いて行くようにしたものである。そ
して、その作動中においては、複数のシャッタ羽根の開
口規制端縁により、円形に近い開口形状を保てるように
するのが理想とされている。そのため、古くは、3枚以
上のシャッタ羽根を露光開口の周辺位置に等間隔に配置
し、それらを、駆動リングと称されていた駆動部材によ
って往復作動させ、露光開口を開閉させるようにしてい
た。
【0003】しかしながら、最近においては、そのよう
な駆動リングを備えたシャッタは、負荷が大きくて高速
化が難しいことと、低コスト化が困難であることから、
殆ど採用されなくなり、それに代わって、2枚のシャッ
タ羽根を相対的に作動させるようにしたシャッタが全盛
となっている。そして、そのようなシャッタとしては、
露光開口の開閉作動に際して、2枚のシャッタ羽根を、
相反する方向へ直線的に往復作動させるタイプのもの
と、相反する方向へ往復回転させるようにしたタイプの
ものと、言わば相反する方向へ揺動させるタイプのもの
(例えば、特開昭57−42025号公報)とが知られ
ている。
【0004】また、従来のレンズシャッタにおいては、
シャッタ羽根は、完全に露光開口を全開にしてから、閉
じ作動を行うようになっていて、被写界光が強い場合に
は、絞り羽根を操作して絞り口径を小さく設定するよう
にしていた。しかしながら、最近のように高感度フィル
ムが使用されるようになると、そのようにした場合でも
自ずから限度があることから、カメラに絞り羽根が設け
られているか否かに関係なく、シャッタ羽根が全開状態
に達する前に、閉じ作動を行えるようにしたシャッタが
多くなってきた。
【0005】そして、そのようなシャッタの中には、シ
ャッタ羽根が開き作動の途中から直ちに閉じ作動を開始
してしまうタイプのものと、シャッタ羽根が、開き作動
において所定の開口位置に達すると、原則として停止さ
れ、所定の時間経過後に閉じ作動を開始されるようにし
たタイプのものがある。前記した特開昭57−4202
5号公報に記載のシャッタは前者のタイプに属してい
る。また、後者のタイプのシャッタは、シャッタ羽根の
開き作動を所定の開口位置で停止させ得るようにするた
めに、ストッパ機能を有する開口規制部材を設けてい
て、それを、シャッタ羽根又はその駆動手段の作動軌跡
内に臨ませ得るようにしているのが普通である。
【0006】本発明は、露光作動に際して、2枚のシャ
ッタ羽根を相反する方向へ往復回転させるようにしたタ
イプのシャッタであって、且つ開口規制部材を設けるこ
とによって、シャッタ羽根が、所定の開口位置で開き作
動を停止し、その位置から閉じ作動を行えるようにした
タイプのシャッタに関するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明で対
象としている上記のタイプのシャッタにおいては、シャ
ッタ羽根の開き作動が所定の開口位置で停止するとき、
シャッタ羽根又はその駆動手段が開口規制部材に当接す
るため、シャッタ羽根にバウンド現象が生じ、シャッタ
羽根の開口規制端縁が、シャッタ羽根の作動方向に対し
て細かく振動する。そのことを、図7を用いて分かり易
く説明する。尚、図7に示したシャッタ羽根の形状は、
後述する本発明の実施例のシャッタ羽根とは異なってい
るが、便宜上、図7においても、本発明の実施例で使用
している符号を用いている。
【0008】図7においては、図示していない駆動ピン
が、シャッタ羽根17,18の長孔17a,18aに嵌
合しており、その駆動ピンが、シャッタ地板に形成され
ている開口部1a(露光開口)の方へ作動すると、シャ
ッタ羽根17,18が開き作動を行い、その後、駆動ピ
ンが逆方向へ作動すると、シャッタ羽根17,18が閉
じ作動を行うようになっている。そして、図7は、シャ
ッタ羽根17,18の開き作動において、シャッタ羽根
17の当接部17cが、図示していない開口規制部材の
一部に当接し、その開き作動が停止した状態を示してい
る。
【0009】このとき、シャッタ羽根17,18によっ
て形成される開口形状は、既に説明したように、出来る
だけ円形に近いことが理想であるが、シャッタ羽根が2
枚構成であることと、出来るだけ小型化しなければなら
ないということから、通常は、不本意ながら図7に示さ
れたような形状になっている。そのため、シャッタ羽根
17が開口規制部材に当接したとき、シャッタ羽根7が
閉じ方向へバウンドすると、それに伴って、シャッタ羽
根18も、駆動ピンを介して閉じ方向へ動かされ、開口
形状を、二点鎖線で示したような形状にしてしまう。そ
の後、シャッタ羽根17,18は、バウンドを繰り返す
ごとに振幅を小さくし、静止する。
【0010】このように、従来のシャッタにおいては、
バウンドしたとき、シャッタ羽根17,18の開口規制
縁が、所定の開口形状を規制すべき位置から、その開口
の全周にわたって、開口面積を小さくする方向に振動す
るので、その分、露光量の精度を大きく落してしまうと
いう問題点がある。それでなくても、製作上、シャッタ
には個体差が生じてしまい、開口面積の精度を出すのに
苦労しているのが現状であるため、このようなバウンド
現象によって生じる露光精度の低下についても、少しで
も改善できる方法の出現が望まれている。
【0011】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、2
枚のシャッタ羽根の開口規制縁の形状を工夫することに
よって、シャッタ羽根が所定の開口位置でバウンドして
も、露光精度に与える影響が少なくて済むようにしたカ
メラ用シャッタを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のカメラ用シャッタは、夫々の支点部にお
いて相対的に往復回動することによって両者の開口規制
端縁により円形をした露光開口の開閉を行う2枚のシャ
ッタ羽根と、前記2枚のシャッタ羽根の両方の長孔に嵌
合した一つのピンを有していて駆動源によって作動させ
られたとき該ピンを前記二つの支点部を結ぶ線分と略直
交する方向に往復作動させる駆動手段と、前記露光開口
を全開する前に前記2枚のシャッタ羽根を少なくとも一
つの開口位置で停止させる開口規制部材とを備えてい
て、前記開口位置における開口形状は、前記ピンを中心
にして前記二つの開口規制端縁の一部によって形成され
る同心円の円弧と、それらの円弧の両端を結ぶ複数の線
分によって形成されているようにする。また、上記の目
的を達成するために、本発明のカメラ用シャッタは、共
軸上にある支点部において相対的に往復回動することに
よって両者の開口規制端縁により円形をした露光開口の
開閉を行う2枚のシャッタ羽根と、前記2枚のシャッタ
羽根の夫々の長孔に嵌合した二つのピンを有していて駆
動源によって作動させられたとき該二つのピンを往復作
動させる駆動手段と、前記露光開口を全開する前に前記
2枚のシャッタ羽根を少なくとも一つの開口位置で停止
させる開口規制部材とを備えていて、前記開口位置にお
ける開口形状は、前記支点部を中心にして前記二つの開
口規制端縁の一部によって形成される同心円の円弧と、
それらの円弧の両端を結ぶ複数の線分によって形成され
ているようにする。更に、上記の各カメラ用シャッタに
おいては、前記駆動源がモータであって、前記駆動手段
がそのモータの回転子と一体的に構成されているように
することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
5に示した実施例によって詳しく説明する。また、他の
実施例を図6を用いて説明する。尚、図1はシャッタ閉
鎖状態を被写界側から透視的に視た平面図であり、図2
は図1の要部断面図である。また、図3〜図5も被写界
側から透視的に視た平面図であり、図3はシャッタ全開
状態を示しており、図4はシャッタ羽根が中口径規制位
置に開いた状態を示しており図5はシャッタ羽根が小口
径規制位置に開いた状態を示している。更に、図6は他
の実施例を説明するための図であって、シャッタ羽根が
小口径規制位置に開いた状態を示している。
【0014】先ず、図1〜図5に示されている実施例の
構成を、主に図1及び図2を用いて説明する。シャッタ
地板1は合成樹脂製であって、その中央部には、被写界
光を通過させるための円形をした開口部1aが形成され
ている。また、取り付け構成については図示を省略して
いるが、シャッタ地板1には、合成樹脂製の補助地板2
が取り付けられている。この補助地板2は、全体形状が
明示されていないが、シャッタ地板1と略同じ平面形状
をしていて、シャッタ地板1との間に羽根室を形成して
いる。また、この補助地板2の中央部には開口部1aと
同様な開口部を有しているが、シャッタとしての露光開
口は、開口部1aによって規制されている。そして、本
実施例のシャッタがカメラ本体に取り付けられたときに
は、シャッタ地板1が被写界側となり、補助地板2がフ
ィルム側となる。
【0015】シャッタ地板1の被写界側には、ムービン
グマグネット型モータと称されているモータが取り付け
られている。このモータは、シャッタ羽根の駆動源に用
いられるモータとしては周知であり、通電方向に応じ
て、正・逆方向へ所定の角度だけ回転するようになって
いる。そして、シャッタ地板1に対する取り付けは、二
つのビス3,4が、合成樹脂製の下枠5をねじ止めする
ことによって行われている。また、上枠6は合成樹脂製
であって、図2から分かるように、植木鉢を伏せたよう
な形状をしており、二つのフック部6a,6bによって
下枠5に止められている。そして、その外周壁の一部
に、断面が円形をした棒状の磁性体部材7を埋設してい
る。
【0016】上枠6の内部には、回転子8が収容されて
いる。この回転子8は2極に着磁された永久磁石製であ
るが、回転軸は合成樹脂製であって、下枠5と上枠6に
よって軸受けされている。また、その回転軸と一体に成
形された出力部9には、出力ピン9aが形成されてい
る。更に、下枠5と上枠6には、回転軸の軸受部を包む
ようにしてコイル10が巻回されており、その外側か
ら、円筒状のヨーク11が上枠6に嵌合させられてい
る。
【0017】シャッタ地板1と下枠5の間には、開閉部
材12が配置されている。この開閉部材12は、筒部1
2aを、シャッタ地板1の軸部1bに回転可能に嵌合さ
せている。また、その筒部12aには、ばね13が巻回
されており、図1に示すように、その一端をシャッタ地
板1のばね掛け部1cに掛け、他端を開閉部材12のば
ね掛け部12bに掛けている。従って、図1において、
このばね13は、開閉部材12を時計方向へ回転させる
ように付勢しており、開閉部材12の腕部12cを出力
ピン9aに接触させるようにしている。また、開閉部材
12に設けられた駆動ピン12dは、シャッタ地板1の
長孔1dを貫通して、先端を羽根室内に挿入させてい
る。
【0018】開口規制部材14は、その筒部14aを、
シャッタ地板1の軸部1eに回転可能に嵌合させてい
る。また、その筒部14aには、ばね15が巻回されて
おり、図1に示すように、その一端をシャッタ地板1の
ばね掛け部1fに掛け、他端を開口規制部材14のばね
掛け部14bに掛けている。従って、図1において、こ
のばね15は、開口規制部材14を時計方向へ回転させ
るように付勢している。更に、開口規制部材14には、
操作部材16に押される被押動部14cと、シャッタ地
板1のストッパ1gに当接する腕部14dと、規制ピン
14eとが設けられており、規制ピン14eは、シャッ
タ地板1に形成された一端を開いている形状の長孔1h
を貫通して、先端を羽根室内に挿入させている。
【0019】羽根室内には、2枚のシャッタ羽根17,
18が配置されているが、図2においては図示が省略さ
れている。このシャッタ羽根17,18は、夫々、シャ
ッタ地板1に設けられた軸部1i,1jに枢着されてお
り、それらの長孔17a,18aには、上記した開閉部
材12の駆動ピン12dが嵌合している。また、シャッ
タ羽根17には、シャッタ地板1のストッパ1kに当接
する当接部17bが形成され、また、上記した開口規制
部材の規制ピン14eとシャッタ地板1のストッパ1m
に当接する当接部17cが形成されている。更に、シャ
ッタ羽根17,18に形成されている開口規制端縁の形
状は、図7に示した形状とは明かに異なっていて、夫々
ステップ状になっている。
【0020】次に、図1及び図2のほかに図3〜図5も
加え、本実施例の作動とその効果について説明する。図
1はシャッタ閉鎖状態を示している。そのため、モータ
のコイル10には通電されていない。しかし、回転子8
のN極と磁性体部材7との間に作用している磁力によ
り、回転子8には時計方向へ回転する力が付与されてい
る。また、開閉部材12は、ばね13によって時計方向
へ付勢されているが、その付勢力よりも回転子8に作用
している回転力の方が大きいため、ばね13の付勢力に
抗して反時計方向へ回転され、駆動ピン12dによっ
て、シャッタ羽根17を反時計方向へ、またシャッタ羽
根18を時計方向へ回転させ、シャッタ羽根17の当接
部17bをストッパ1kに接触させることによって、こ
の状態が維持されている。
【0021】他方、操作部材16は、ズームレンズと連
動しているが、本実施例におけるズーム方式は、所謂ス
テップズーム方式と称されているものであって、ズーム
レンズは、近接位置,中間位置,望遠位置の3段階の位
置を占め得るようになっている。図1に示された状態
は、シャッタ閉鎖状態であって、且つカメラの不使用状
態でもあるため、ズームレンズは近接位置にあり、操作
部材16は開口規制部材14の被押動部14cには接触
していない。そのため、開口規制部材14は、ばね15
によって時計方向へ回転され、腕部14dをストッパ1
gに接触させている。尚、本実施例においては、操作部
材16を、ズーム機構と連動させているが、ゾーンフォ
ーカス式の焦点調節機構と連動させるようにしても構わ
ない。
【0022】撮影に先立ってズームレンズが操作される
が、先ず、近接位置に設定された場合について説明す
る。上記したように、近接位置に設定された状態は図1
に示した状態である。この状態においてシャッタがレリ
ーズされると、ムービングマグネット型モータのコイル
10に、順方向への通電が行われる。そのため、回転子
8は、図1の状態から反時計方向へ回転され、また、そ
れによって、開閉部材12が、ばね13に付勢されて時
計方向へ回転する。その結果、シャッタ羽根17,18
は、軸1i,1jで相反する方向へ相対的に回転し、開
口部1aを、その中心から開いていく。そして、このよ
うにして行われるシャッタ羽根17,18の開き作動
は、開口部1aを全開させた後、シャッタ羽根17の当
接部17cがストッパ1mに当接することによって停止
する。
【0023】シャッタ羽根17は、その当接部17cが
ストッパ1mに当接したとき、その衝撃でバウンドし、
しかも、そのバウンドが、駆動ピン12dを介してシャ
ッタ羽根18にも伝えられるから、シャッタ羽根17,
18は共に振動することになるが、それらの開口規制端
縁と開口部1aの縁との間には所定の間隔が設けられて
いるので、シャッタ羽根17,18によって、開口部1
aの一部を一時的に覆ってしまうようなことはない。ま
た、このとき、シャッタ羽根17,18の長孔17a,
18aと開閉部材12の駆動ピン12dとの嵌合関係に
よって、開閉部材12の回転も停止するが、回転子8
は、その後も僅かに回転され、図示していないストッパ
に当接することによって停止する。そのときの状態が図
3に示されている。
【0024】その後、所定の時間が経過すると、露光時
間制御回路からの出力信号によって、ムービングマグネ
ット型モータのコイル10に、それまでとは逆方向への
通電が行われる。そのため、回転子8は、図3の状態か
ら時計方向へ回転され、その直後に、開閉部材12の腕
部12cを押し、ばね13の付勢力に抗して開閉部材1
2を反時計方向へ回転させる。従って、開閉部材12
は、駆動ピン12dによって、シャッタ羽根17,18
を相反する方向へ相対的に回転させ、閉じ作動を行わせ
る。そして、この閉じ作動は、シャッタ羽根17,18
が開口部1aを閉じた後、シャッタ羽根17の当接部1
7bがストッパ1kに当接することによって終了する。
その後、コイル10に対する通電が断たれるが、その場
合でも図1の状態が確実に維持されることは、上記した
通りである。
【0025】次に、中間位置で撮影する場合と、望遠位
置で撮影する場合について、順に説明する。先ず、中間
位置で撮影する場合について説明するが、上記の作動説
明と重複するところについては、簡単に説明するか、省
略することにする。撮影に先立ってズームレンズを中間
位置に設定すると、操作部材16が図1の状態から上方
へ移動して被押動部14cを押し、開口規制部材14
を、ばね15の付勢力に抗して、所定の角度だけ反時計
方向へ回転させる。その結果、開口規制部材14の規制
ピン14eは、長孔1h内を移動し、図4に示された位
置を占めることになる。
【0026】その後、シャッタがレリーズされると、ム
ービングマグネット型モータのコイル10に、順方向へ
の通電が行われ、回転子8が、図1の状態から反時計方
向へ回転される。そのため、開閉部材12が、ばね13
の付勢力によって時計方向へ回転し、シャッタ羽根1
7,18に開き作動を行わせる。そして、このようなシ
ャッタ羽根17,18の開き作動は、シャッタ羽根17
の当接部17cが、開口規制部材14の規制ピン14e
に当接することによって停止する。このとき、シャッタ
羽根17がバウンドすることによって、シャッタ羽根1
7,18が共に振動し、図4に示した状態で停止するこ
とになるが、図4には、その最大振幅が二点鎖線で示さ
れている。
【0027】この図4から分かるように、この状態にお
ける開口形状は、線分A〜Lで形成されている。そし
て、このうち、線分D,Jは開口部1aの縁である。ま
た、線分A,C,E,G,I,Kは、駆動ピン12dを
中心にした円弧状をしていて、線分CとKは同一半径の
円弧であり、線分EとIも同一半径の円弧である。従っ
て、線分A,C(K),E(I),Gは同心関係になっ
ている。ところで、このような開口形状のときに上記の
ような振動が生じるので、開口形状は、実質的に振動方
向、即ちシャッタ羽根17,18の作動方向のみにしか
変化しない。従って、形状の上では開口面積の変化量が
最小限となるようになっている。その後、所定の時間が
経過すると、コイル10に逆方向への通電が行われ、上
記したようにしてシャッタ羽根17,18が閉じ作動を
行い、図1の状態に復帰する。
【0028】次に、撮影に先立ってズームレンズを望遠
位置に設定した場合には、操作部材16が図4の状態よ
りも更に上方へ移動し、開口規制部材14の規制ピン1
4eを、図5に示した位置に移動させる。その後、シャ
ッタがレリーズされると、コイル10に対して順方向へ
の通電が行われ、開閉部材12が、ばね13の付勢力に
よって時計方向へ回転し、シャッタ羽根17,18に開
き作動を行わせる。そして、この開き作動は、シャッタ
羽根17の当接部17cが、開口規制部材14の規制ピ
ン14eに当接することによって停止する。このとき、
上記のようにして、シャッタ羽根17,18が共に振動
し、図5に示した状態で停止することになるが、図5に
は、そのときの最大振幅を二点鎖線で示している。
【0029】図5から分かるように、この状態における
開口形状は、線分A〜Fで形成されている。そして、線
分A,Dは、駆動ピン12dを中心にした円弧状をして
いて、同心関係になっている。そのため、開口形状は、
実質的にはシャッタ羽根17,18の作動方向のみにし
か変化しない。従って、開口面積の変化量が最小限とな
る。即ち、図5の開口面積は、図7の開口面積と略同じ
になるように作図され、しかも、両方の図面における二
点鎖線は、シャッタ羽根17,18の最大振幅が略同じ
になるように作図されたものであるが、明らかに両者
は、開口面積の変化量に違いがある。この状態におい
て、所定の時間が経過した後、コイル10に逆方向への
通電が行われ、上記したようにしてシャッタ羽根17,
18が閉じ作動を行い、図1の状態に復帰する。
【0030】尚、上記の実施例においては、三つの開口
形状を選択する場合で説明したが、二つの開口形状を選
択するようにしても差し支えない。また、上記の実施例
においては、シャッタ羽根17,18の支点部に設けら
れた孔を、シャッタ地板1の軸1i,1jに嵌合させて
いるが、周知の構成のように、シャッタ羽根17,18
に設けた軸を、シャッタ地板1に設けられた孔に嵌合さ
せるようにしても差し支えない。また、上記の実施例に
おいては、所定の開口位置で、シャッタ羽根17を規制
ピン14eに当接させているが、部材の形状や配置構成
を変えることによって、開閉部材12を当接させるよう
にしても構わない。更に、上記の実施例においては、シ
ャッタ羽根17,18の開き作動の駆動源をばね13に
し、閉じ作動の駆動源をモータ即ち回転子8にしている
が、ばね13を設けることなく、モータのみによって開
閉部材12を往復作動させ、シャッタ羽根17,18に
開閉作動を行わせるようにしても構わない。
【0031】また、上記の実施例においては、開閉部材
12の駆動ピン12dを、シャッタ羽根17,18の長
孔17a,18aに嵌合させているが、出力ピン9a
を、それらの長孔17a,18aに直接嵌合させ、開閉
部材12を省くようにしても差し支えない。但し、その
ようにした場合には、当然のことながら、シャッタ羽根
17,18に開き作動は、回転子8の時計方向への回転
で行わせるようにする必要がある。そして、その場合に
は、本発明における駆動手段は、開閉部材12ではな
く、出力部9ということになる。更に、上記の実施例に
おいては、駆動源として、ムービングマグネット型モー
タを採用しているが、ステッピングモータであっても差
し支えないし、また、ばねのみを駆動源としても差し支
えない。
【0032】次に、シャッタ羽根のみを図6に示したも
う一つの実施例について説明する。この実施例は、シャ
ッタ羽根の枢着構成が上記の実施例と異なっているだけ
であり、その他の構成については殆ど同じであることか
ら、上記の実施例の符号を援用し、異なる点についての
み説明することにする。
【0033】本実施例のシャッタ羽根17,18は、い
ずれもシャッタ地板1に設けられた軸部1nに枢着され
ている。従って、本実施例においては、シャッタ羽根1
7,18の支点部が共通の軸上にあることになる。ま
た、図示していないが、上記した開閉部材12には二つ
の駆動ピンが設けられていて、それらを長孔17a,1
8aに別々に嵌合させている。そして、この場合には、
出力ピン9aと開閉部材12との接触関係は上記の場合
と逆になっていて、ばね13の付勢方向も逆になってい
る。更に、シャッタ閉鎖状態においては、回転子8は図
3の状態にあり、磁性体部材7も、この状態を維持する
位置に配置されている。即ち、シャッタ閉鎖状態におけ
るモータと、開閉部材12と、ばね13の配置構成は、
図1において、回転子8の回転軸と軸1bとを結んだ線
を軸にして、180°回転させたような構成になってい
る。
【0034】そして、シャッタ羽根17,18に開き作
動を行わせる場合には、回転子8を、図3に示した配置
位置から時計方向へ回転させ、それに追従して開閉部材
12を反時計方向へ回転させるようにする。その結果、
シャッタ羽根17は一方の駆動ピンによって時計方向ヘ
回転され、シャッタ羽根18は他方の駆動ピンによって
反時計方向ヘ回転されることになる。そして、図6は、
シャッタ羽根17,18によって形成される開口形状
が、図5と同じになったときの状態を示している。そし
て、本実施例の場合には、開口を形成している線分A,
Dが、シャッタ羽根17,18の支点部を中心にした円
弧となっている。従って、上記の実施例において説明し
た効果が、本実施例においても、同様にして得られるこ
とになる。尚、シャッタ羽根17,18の閉じ作動は、
回転子8を逆転させることによって行われることは言う
までもない。
【0035】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、所定の
開口位置における開口形状が、2枚のシャッタ羽根の開
口規制端縁の一部によって形成される円弧状をした平行
な複数の線分と、それらの線分を結ぶ線分とによって形
成されるようにしたから、シャッタ羽根の開き作動が、
開口規制部材に当接して停止されるに際し、バウンドし
振動しても、開口面積に及ぼす影響を小さくし、適正露
光量が得易くなるという特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を被写界側から透視的に視た平面図であ
って、シャッタ閉鎖状態を示している。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】実施例を被写界側から透視的に視た平面図であ
って、シャッタ全開状態を示している。
【図4】実施例を被写界側から透視的に視た平面図であ
って、シャッタ羽根が中口径規制位置に開いた状態を示
している。
【図5】実施例を被写界側から透視的に視た平面図であ
って、シャッタ羽根が小口径規制位置に開いた状態を示
している。
【図6】他の実施例を説明するための図であって、小口
径規制位置におけるシャッタ羽根のみを示したものであ
る。
【図7】従来例を説明するための図であって、小口径規
制位置におけるシャッタ羽根のみを示したものである。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a 開口部 1b,1e,1i,1j,1n 軸部 1c,1f,12b,14b ばね掛け部 1d,1h,17a,18a 長孔 1g,1k,1m ストッパ 2 補助地板 3,4 ビス 5 下枠 6 上枠 6a,6b フック部 7 磁性体部材 8 回転子 9 出力部 9a 出力ピン 10 コイル 11 ヨーク 12 開閉部材 12a,14a 筒部 12c,14d 腕部 12d 駆動ピン 13,15 ばね 14 開口規制部材 14c 被押動部 14e 規制ピン 16 操作部材 17,18 シャッタ羽根 17b,17c 当接部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々の支点部において相対的に往復回動
    することによって両者の開口規制端縁により円形をした
    露光開口の開閉を行う2枚のシャッタ羽根と、前記2枚
    のシャッタ羽根の両方の長孔に嵌合した一つのピンを有
    していて駆動源によって作動させられたとき該ピンを前
    記二つの支点部を結ぶ線分と略直交する方向に往復作動
    させる駆動手段と、前記露光開口を全開する前に前記2
    枚のシャッタ羽根を少なくとも一つの開口位置で停止さ
    せる開口規制部材とを備えていて、前記開口位置におけ
    る開口形状は、前記ピンを中心にして前記二つの開口規
    制端縁の一部によって形成される同心円の円弧と、それ
    らの円弧の両端を結ぶ複数の線分によって形成されてい
    るようにしたことを特徴とするカメラ用シャッタ。
  2. 【請求項2】 共軸上にある支点部において相対的に往
    復回動することによって両者の開口規制端縁により円形
    をした露光開口の開閉を行う2枚のシャッタ羽根と、前
    記2枚のシャッタ羽根の夫々の長孔に嵌合した二つのピ
    ンを有していて駆動源によって作動させられたとき該二
    つのピンを往復作動させる駆動手段と、前記露光開口を
    全開する前に前記2枚のシャッタ羽根を少なくとも一つ
    の開口位置で停止させる開口規制部材とを備えていて、
    前記開口位置における開口形状は、前記支点部を中心に
    して前記二つの開口規制端縁の一部によって形成される
    同心円の円弧と、それらの円弧の両端を結ぶ複数の線分
    によって形成されているようにしたことを特徴とするカ
    メラ用シャッタ。
  3. 【請求項3】 前記駆動源がモータであって、前記駆動
    手段がそのモータの回転子と一体的に構成されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用シャッ
    タ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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