JP2000065203A - 直動バルブ式自動変速機のインターロック防止装置 - Google Patents

直動バルブ式自動変速機のインターロック防止装置

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JP2000065203A JP10238419A JP23841998A JP2000065203A JP 2000065203 A JP2000065203 A JP 2000065203A JP 10238419 A JP10238419 A JP 10238419A JP 23841998 A JP23841998 A JP 23841998A JP 2000065203 A JP2000065203 A JP 2000065203A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直動バルブ式自動変速機のインターロック
を、摩擦要素の引きずりによるインターロック傾向も含
めて防止し得るようにした自動変速機とする。 【解決手段】 21はソレノイド18をOFF して直動バルブ
13を開通状態にし、液圧PA により摩擦要素Aを締結さ
せて第1速状態となし、PA に応動する圧力スイッチ24
はOFF からONになり対応信号を21に供給する。21はソレ
ノイド19をOFF して直動バルブ14を開通状態にする時、
液圧PB により摩擦要素Bを締結させて第2速選択状態
となし、PB に応動する圧力スイッチ25はOFF からONに
なり対応信号を21に供給する。21は、スイッチ24,25の
双方からON信号を入力されると、A,Bが同時に締結さ
れるインターロックであるから、その原因である故障側
の摩擦要素の締結を要件とする変速段への変速でインタ
ーロックを防止する。ここで24,25のOFF →ON切り換え
設定圧はリターンスプリング相当圧未満にし、インター
ロックの検知を摩擦要素の引きずり開始前に完了して対
策可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直動バルブ式自動変
速機のインターロック防止装置、特に、完全にインター
ロックしないまでも、摩擦要素の引きずりによるインタ
ーロック傾向をも解消可能にした直動バルブ式自動変速
機のインターロック防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、複数のクラッチや、ブレ
ーキ等の変速用摩擦要素を、選択的に液圧作動(締結)
させることにより歯車伝動系の動力伝達経路(変速段)
を決定し、作動する摩擦要素を切り換えることにより他
の変速段への変速を行うよう構成する。そして、上記の
摩擦要素を選択的に締結させる変速制御用の液圧回路と
しては従来、例えば日産自動車株式会社発行「RE4R
01A型オートマチックトランスミッション整備要領
書」に記載のごとく、選択的に締結すべき摩擦要素へラ
イン圧をシフトバルブにより振り分けて供給するよう構
成したものが一般的に実用されている。
【0003】この場合シフトバルブ自身を、締結すべき
摩擦要素以外の摩擦要素にはライン圧が供給されないよ
うにする等の工夫により、自動変速機の歯車伝動機構が
インターロックするような組み合わせで摩擦要素が締結
されるのを構造的に防止することができ、インターロッ
ク対策が容易である。
【0004】ところで昨今は、変速制御液圧回路の簡易
化を主たる理由として、摩擦要素の作動液圧を個々の直
動バルブで直接制御するようにした、所謂直動バルブ式
の自動変速機が提案されつつあり、この場合、シフトバ
ルブが存在しないことから上記従来の手法でインターロ
ック対策を行うことができず、上記の直動バルブ自身、
若しくはその制御系の故障により、インターロックを生
ずるような組み合わせで摩擦要素が締結されるという問
題を払拭しきれない。
【0005】なお、同時に締結させるとインターロック
を生ずる摩擦要素間に、一方の摩擦要素の作動液圧が当
該摩擦要素を締結させるような圧力になる時に状態切り
換えされて他方の摩擦要素へ作動液圧が供給されないよ
うにしたフェールセーフ弁を設け、これによりこれら摩
擦要素が同時に締結されることのないようにしてインタ
ーロックを防止する対策も考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のごとく、
一方の摩擦要素の作動液圧が当該摩擦要素の締結を生起
させるような圧力になって初めてフェールセーフ弁が、
他方の摩擦要素への作動液圧の供給を禁止するような状
態に切り換えられるというのでは、上記一方の摩擦要素
の作動液圧が当該摩擦要素を完全に締結させる前の引き
ずり状態にしておくような値に維持される故障時に、フ
ェールセーフ弁も中途半端なストローク位置となって上
記他方の摩擦要素への作動液圧の供給を禁止することが
できず、摩擦要素の上記引きずりにより自動変速機をイ
ンターロック傾向にする。この場合、引きずられる摩擦
要素が焼損したり、激しく摩耗して著しく耐久性を低下
されるという問題を生ずる。
【0007】請求項1に記載の第1発明は、かかる摩擦
要素の引きずりによるインターロック傾向も含めてイン
ターロックを防止可能にして上記の問題を解消すること
を目的とする。
【0008】請求項2に記載の第2発明は、第1発明に
よるインターロックの検知時における好適なインターロ
ック対策を提案することを目的とする。
【0009】請求項3に記載の第3発明は、全ての制御
系が故障した場合においてもインターロックを確実に検
知してインターロック対策を行い得るようにすることを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による直動バルブ式自動変速機のインターロ
ック防止装置は、複数の摩擦要素を選択的に締結させて
変速を行うに際し、該摩擦要素の作動液圧を個々の直動
バルブで直接制御するようにした自動変速機において、
前記作動液圧に個々に応動して状態変化し、該状態変化
を生じさせる切り換え設定圧を、対応する摩擦要素のリ
ターンスプリング力に対応するリターンスプリング相当
圧未満とした圧力スイッチを設け、これら圧力スイッチ
の状態の組み合わせから自動変速機のインターロックを
検知してインターロック対策を行うよう構成したことを
特徴とするものである。
【0011】また第2発明による直動バルブ式自動変速
機のインターロック防止装置は、第1発明において、前
記インターロックの検知時に締結状態にされてインター
ロックの原因を作った摩擦要素の締結を要件とする変速
段を無条件に選択させることを前記インターロック対策
としたことを特徴とするものである。
【0012】更に第3発明による直動バルブ式自動変速
機のインターロック防止装置は、第1発明または第3発
明において、前記摩擦要素ごとに、前記直動バルブが無
制御時に作動液圧を出力するものである場合、前記圧力
スイッチも無制御時にONにされ、直動バルブが無制御
時に作動液圧をドレンするものである場合、前記圧力ス
イッチも無制御時にOFFにされるよう、前記直動バル
ブおよび圧力スイッチの極性を一致させたことを特徴と
するものである。
【0013】
【発明の効果】第1発明において直動バルブ式自動変速
機は、複数の摩擦要素の作動液圧を個々の直動バルブで
直接制御し、当該制御下で複数の摩擦要素を選択的に締
結させることにより対応した変速を行う。そして圧力ス
イッチは、各摩擦要素の作動液圧に個々に応動し、当該
作動液圧が切り換え設定圧を通過するとき対応する状態
変化を惹起する。ここで第1発明におけるインターロッ
ク防止装置は、これら圧力スイッチの状態の組み合わせ
から自動変速機のインターロックを検知してインターロ
ック対策を行い、インターロックを防止する。
【0014】ところで上記各圧力スイッチは上記の切り
換え設定圧を、対応する摩擦要素のリターンスプリング
力に対応するリターンスプリング相当圧未満にしてある
から、摩擦要素がロスストロークを完了する前に、つま
り締結を開始する前に、その作動液圧制御系の異常、正
常、従ってインターロックの発生を検知してインターロ
ック対策を行うことができ、摩擦要素の引きずりにより
自動変速機をインターロック傾向にする場合においても
インターロック対策を実行し得る。これがため、かかる
摩擦要素の引きずりによるインターロック傾向も含めて
インターロックを防止可能であり、引きずられる摩擦要
素が焼損したり、激しく摩耗して著しく耐久性を低下さ
れるという問題を生ずることもない。
【0015】第2発明においては、前記インターロック
対策を以下のような対策とする。つまり上記インターロ
ックの検知時に締結状態にされてインターロックの原因
を作った摩擦要素の締結を要件とする変速段を無条件に
選択させてインターロック防止策とする。かかるインタ
ーロック防止策によれば、必ずやどれかの変速段が選択
されることとなり、インターロック対策が車両を走行不
能にすることがなくて大いに有用である。
【0016】第3発明においては、摩擦要素ごとに、上
記直動バルブが無制御時に作動液圧を出力するものであ
る場合、上記圧力スイッチも無制御時にONにされ、直
動バルブが無制御時に作動液圧をドレンするものである
場合、圧力スイッチも無制御時にOFFにされるよう、
直動バルブおよび圧力スイッチの極性を一致させたか
ら、変速制御装置の大元が駄目になって全ての制御系が
無制御状態になる故障時においてもインターロックを確
実に検知してインターロック対策を行うことができると
いう作用効果をも奏し得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は本発明一実施の形態に
なるインターロック防止装置を具えた自動変速機の変速
制御系を示す。自動変速機は2個の摩擦要素A,Bを内
蔵し、図2に示す論理にもとづき自動変速(D)レンジ
で一方の摩擦要素Aを締結させる(〇で示す)時、第1
速が選択された状態となり、他方の摩擦要素Bを締結さ
せる(〇で示す)時、第2速が選択された状態になるも
のとする。さらに自動変速機は摩擦要素A,Bを同時に
締結されると、変速機入出力軸を含む回転メンバが変速
機ケースに固定されたインターロック状態になるものと
する。
【0018】摩擦要素A,Bの作動液圧供給回路11,
12は、個々の直動バルブ13,14を介して圧力源回
路15,16に接続し、これら回路15,16を共通な
圧力源17に接続する。直動バルブ13,14はそれぞ
れ同様なものとし、常態で(無制御時に)摩擦要素A,
Bの作動液圧供給回路11,12をそれぞれ圧力源回路
15,16に通じさせ、これにより圧力源17からの圧
力を作動液圧PA ,PB として摩擦要素A,Bに供給
し、これらを締結させるが、ソレノイド18,19をO
Nする制御時には摩擦要素A,Bの作動液圧供給回路1
1,12をそれぞれ直動バルブ13,14のドレンポー
ト(×で示した)に通じさせ、これにより摩擦要素A,
Bの作動液圧PA ,PB を排除してこれら摩擦要素A,
Bを解放させるものとする。
【0019】ソレノイド18,19をON,OFFはコ
ントローラ21により制御し、これがためコントローラ
21には、エンジンのスロットル開度TVOを検出する
スロットル開度センサ22からの信号と、車速VSPを
検出する車速センサ23からの信号と、摩擦要素A,B
の作動液圧供給回路11,12に接続された圧力スイッ
チ24,25からの信号をそれぞれ入力する。
【0020】ここで圧力スイッチ24,25はそれぞ
れ、摩擦要素A,Bの作動液圧PA ,PB に応動し、こ
れら作動液圧PA ,PB が切り換え設定圧を超える時に
OFFからONに状態変化するものとし、圧力スイッチ
24,25の切り換え設定圧は、摩擦要素A,Bのリタ
ーンスプリング力に対応するリターンスプリング相当圧
未満に設定する。
【0021】コントローラ21は、上記した入力情報を
基に周知の制御プログラムを実行して自動変速機を通常
通りに変速制御し、更に本発明が狙いとするインターロ
ック防止作用を果たすものとする。先ず通常の変速制御
を説明するに、スロットル開度TVOおよび車速VSP
を基に、図示せざる予定の変速パターンから、現在の運
転状態に好適な変速段を求める。このようにして求めた
好適変速段が第1速であれば、ソレノイド18をOFF
して直動バルブ13を回路11,15が連通される状態
にし、作動液圧PA を摩擦要素Aに供給してこの摩擦要
素を締結させる。この際、圧力スイッチ24は作動液圧
A が切り換え設定圧を超える時にOFFからONに状
態変化し、作動液圧PA が切り換え設定圧を超えて摩擦
要素Aが締結に向かっていることを示す信号をコントロ
ーラ21に供給する。
【0022】一方でこの時コントローラ21はソレノイ
ド19をONにし、直動バルブ14を回路12がドレン
ポートに連通される状態にすることで、摩擦要素Bの作
動液圧PB を排除してこの摩擦要素を解放させる。この
際、圧力スイッチ25は作動液圧PB が切り換え設定圧
よりも低下する時にONからOFFに状態変化し、作動
液圧PB が切り換え設定圧よりも低下して摩擦要素Bが
解放されたことを示す信号をコントローラ21に供給す
る。以上により、摩擦要素Aが締結され、摩擦要素Bが
解放されることとなり、図2の締結論理から明らかなよ
うに自動変速機を好適変速段である第1速に変速させる
ことができる。
【0023】次に好適変速段が第2速である場合の変速
作用を説明する。この時コントローラ21は、ソレノイ
ド18をONにし、直動バルブ13を回路11がドレン
ポートに連通される状態にすることで、摩擦要素Aの作
動液圧P A を排除してこの摩擦要素を解放させる。この
際、圧力スイッチ24は作動液圧PA が切り換え設定圧
よりも低下する時にONからOFFに状態変化し、作動
液圧PA が切り換え設定圧よりも低下して摩擦要素Aが
解放されたことを示す信号をコントローラ21に供給す
る。
【0024】一方でこの時コントローラ21はソレノイ
ド19をOFFして直動バルブ14を回路12,16が
連通される状態にし、作動液圧PB を摩擦要素Bに供給
してこの摩擦要素を締結させる。この際、圧力スイッチ
25は作動液圧PB が切り換え設定圧を超える時にOF
FからONに状態変化し、作動液圧PB が切り換え設定
圧を超えて摩擦要素Bが締結に向かっていることを示す
信号をコントローラ21に供給する。以上により、摩擦
要素Aが解放され、摩擦要素Bが締結されることとな
り、図2の締結論理から明らかなように自動変速機を好
適変速段である第2速に変速させることができる。
【0025】以下に、本発明が狙いとするインターロッ
ク防止作用を説明する。コントローラ21は先ず、図3
に示すごとくDレンジ第1速、第2速ごとに予め設定し
ておいた各摩擦要素A,Bに係わるソレノイド18,1
9のON,OFFと、直動バルブ13,14のON(作
動液圧PA ,PB を出力する状態),OFF(作動液圧
A ,PB をドレンする状態)と、圧力スイッチ24,
25のON,OFFとの関係から、選択レンジ(図示例
では便宜上Dレンジのみを示した)および選択変速段ご
とに、正常なのか故障なのかを、そして故障の場合どの
故障態様なのかをチェックする。
【0026】ここで図3は、正常時における上記ON,
OFFの組み合わせと、断線を含む故障時における上記
ON,OFFの組み合わせとを併記し、故障態様として
はハッチングを付した枠内におけるONまたはOFFが
考えられる。第1速での摩擦要素Aに係わるソレノイド
18、直動バルブ13、圧力スイッチ24に関して説明
するに、正常時は前記変速動作の説明から明らかなよう
にソレノイド18がOFF、直動バルブ13がON(作
動液圧PA を出力する状態)、圧力スイッチ24がON
であり、これらON,OFFの組み合わせであれば全て
が正常であると判定する。
【0027】ところで、第1速であるにもかかわらずソ
レノイド18が故障によりハッチングを付して示すよう
にONにされると、直動バルブ13がこれに呼応してO
FF(作動液圧PA をドレンする状態)になり、圧力ス
イッチ24は作動液圧PA のドレンに呼応してOFFに
なる。よって、第1速において摩擦要素Aに係わるソレ
ノイド18、直動バルブ13、圧力スイッチ24が当該
ON,OFFの組み合わせであれば、ソレノイド18に
故障が生じた故障態様であると判定する。
【0028】次いで、第1速において摩擦要素Aに係わ
るソレノイド18が正常にOFFにされても、直動バル
ブ13がスティック等の故障でハッチングを付して示す
ごとくOFF(作動液圧PA をドレンする状態)になる
故障態様においては、圧力スイッチ24が作動液圧P
A のドレンに呼応してOFFになる。よって、第1速に
おいて摩擦要素Aに係わるソレノイド18、直動バルブ
13、圧力スイッチ24が当該ON,OFFの組み合わ
せであれば、直動バルブ13に故障が生じた故障態様
であると判定する。
【0029】更に、第1速において摩擦要素Aに係わる
ソレノイド18が正常にOFFにされ、直動バルブ13
も正常にON(作動液圧PA を出力する状態)になった
にもかかわらず、圧力スイッチ24が故障で作動液圧P
A の発生に呼応し得ず、ハッチングを付して示すごとく
OFFになる故障を故障態様とし、第1速において摩
擦要素Aに係わるソレノイド18、直動バルブ13、圧
力スイッチ24が当該ON,OFFの組み合わせであれ
ば、圧力スイッチ24に故障が生じた故障態様である
と判定する。
【0030】次いで同じ第1速ながら摩擦要素Bに係わ
るソレノイド19、直動バルブ14、圧力スイッチ25
に関して説明するに、正常時は前記変速動作の説明から
明らかなようにソレノイド19がON、直動バルブ13
がOFF(作動液圧PB をドレンする状態)、圧力スイ
ッチ25がOFFであり、これらON,OFFの組み合
わせであれば全てが正常であると判定する。
【0031】ところで、第1速であるにもかかわらずソ
レノイド19が故障によりハッチングを付して示すよう
にOFFにされると、直動バルブ14がこれに呼応して
ON(作動液圧PB を出力する状態)になり、圧力スイ
ッチ25は作動液圧PB の発生に呼応してONになる。
よって、第1速において摩擦要素Bに係わるソレノイド
19、直動バルブ14、圧力スイッチ25が当該ON,
OFFの組み合わせであれば、ソレノイド19に故障が
生じた故障態様であると判定する。
【0032】次いで、第1速において摩擦要素Bに係わ
るソレノイド19が正常にONされても、直動バルブ1
4がスティック等の故障でハッチングを付して示すごと
くON(作動液圧PB を出力する状態)になる故障態様
においては、圧力スイッチ25が作動液圧PB の発生
に呼応してOFFになる。よって、第1速において摩擦
要素Bに係わるソレノイド19、直動バルブ14、圧力
スイッチ25が当該ON,OFFの組み合わせであれ
ば、直動バルブ14に故障が生じた故障態様であると
判定する。
【0033】更に、第1速において摩擦要素Bに係わる
ソレノイド19が正常にONされ、直動バルブ14も正
常にOFF(作動液圧PB をドレンする状態)になった
にもかかわらず、圧力スイッチ25が故障で作動液圧P
B のドレンに呼応し得ず、ハッチングを付して示すごと
くONになる故障を故障態様とし、第1速において摩
擦要素Bに係わるソレノイド19、直動バルブ14、圧
力スイッチ25が当該ON,OFFの組み合わせであれ
ば、圧力スイッチ25に故障が生じた故障態様である
と判定する。
【0034】故障態様およびにおいては、直動バル
ブ13のOFF(作動液圧PA をドレンする状態)で摩
擦要素Aが締結不能となり、正常な側の摩擦要素Bがも
ともと図2のごとく第1速では解放されることから、両
摩擦要素A,Bが共に解放されて自動変速機を中立状態
にし、走行不能の事態を生ずる。これがため故障態様
およびに対する故障対策としては、当該走行不能を回
避するために摩擦要素Aの締結に頼らない第2速を強制
的に選択させることとする。
【0035】ちなみに故障態様においては、圧力スイ
ッチ24の故障で後述するインターロックの検出が不能
になるものの、自動変速機の伝動系に対する影響がない
ことから、当該圧力スイッチ24の故障を運転者に知ら
せる程度とする。
【0036】故障態様およびにおいては、直動バル
ブ14のON(作動液圧PB を出力する状態)で摩擦要
素Bが締結されてしまい、正常な側の摩擦要素Aがもと
もと図2のごとく第1速では締結されることから、両摩
擦要素A,Bが共に締結されて自動変速機をインターロ
ックさせてしまう。このインターロックは実際上、故障
態様およびにおいてONされる圧力スイッチ25か
らのON信号と、正常な側における摩擦要素Aに係わる
圧力スイッチ24からのON信号とが揃った時をもって
検知することとする。
【0037】当該インターロックの検知時は、締結状態
にされてインターロックの原因を作った摩擦要素Bの締
結を要件とする第2速を無条件に選択させることにより
インターロックを防止する。
【0038】なお故障態様においては、圧力スイッチ
25の故障でインターロックの検出が不能になるもの
の、自動変速機の伝動系に対する影響がないことから、
当該圧力スイッチ25の故障を運転者に知らせる程度と
する。
【0039】第2速での摩擦要素Aに係わるソレノイド
18、直動バルブ13、圧力スイッチ24、および摩擦
要素Bに係わるソレノイド19、直動バルブ14、圧力
スイッチ25の故障形態についても、上記第1速におけ
ると同様な判定を行ってこれを検知し、故障形態ごとの
同様の故障対策を実行して、摩擦要素Bに係わるソレノ
イド19または直動バルブ14の故障時に起きる走行不
能を回避したり、摩擦要素Aに係わるソレノイド18ま
たは直動バルブ13の故障時に起きるインターロックを
防止することとする。
【0040】ところで、摩擦要素A,Bの作動液圧
A ,PB に応動し、これら作動液圧P A ,PB が切り
換え設定圧を超える時にOFFからONに状態変化して
インターロックを検知する圧力スイッチ24,25(両
スイッチが共にONになる時をインターロックと検知す
る)の切り換え設定圧を前記した通り、摩擦要素A,B
のリターンスプリング力に対応するリターンスプリング
相当圧未満に設定したから、摩擦要素A,Bがロススト
ロークを完了する前に、つまり締結を開始する前に、そ
の作動液圧制御系の異常、正常、従ってインターロック
の発生を検知して前記のインターロック対策を行うこと
ができ、摩擦要素A,Bの引きずりにより自動変速機を
インターロック傾向にする場合においてもインターロッ
ク対策を実行し得る。
【0041】これがため、かかる摩擦要素の引きずりに
よるインターロック傾向も含めてインターロックを防止
可能であり、引きずられる摩擦要素が焼損したり、激し
く摩耗して著しく耐久性を低下されるという問題を生ず
ることもない。
【0042】そして上記インターロック対策を前記した
ごとく、インターロックの検知時に締結状態にされてイ
ンターロックの原因を作った摩擦要素の締結を要件とす
る変速段を無条件に選択させてことでインターロックを
防止することとしたから、かかるインターロック防止策
により、必ずやどれかの変速段が選択されることとな
り、インターロック対策が車両を走行不能にすることが
なくて大いに有用である。
【0043】更に本実施の形態においては、摩擦要素
A,Bごとに、直動バルブ13,14が無制御時に(ソ
レノイド18,19から制御力を受けない時に)作動液
圧を出力する(ONになる)極性であることから、これ
に極性を合わせて圧力スイッチ24,25も無制御時に
ONにされるものとしたから、変速制御装置の大元が駄
目になって全ての制御系が無制御状態になる故障時にお
いてもインターロックを確実に検知してインターロック
対策を行うことができるという作用効果をも奏し得る。
【0044】なお図示しなかったが、上記とは逆に直動
バルブ13,14が無制御時に作動液圧をドレンするも
のである場合にも、圧力スイッチ24,25を無制御時
にOFFにされるようにして、直動バルブ13,14お
よび圧力スイッチ24,25の極性を一致させること
で、変速制御装置の大元が駄目になって全ての制御系が
無制御状態になる故障時においてもインターロックを確
実に検知してインターロック対策を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施の形態になるインターロック防止
装置を具えた自動変速機の制御系を示すシステム図であ
る。
【図2】同実施の形態における自動変速機の変速段と、
摩擦要素の締結、解放の組み合わせとの間における論理
を説明するための説明図である。
【図3】同実施の形態における自動変速機の変速段ごと
の各摩擦要素に係わる直動バルブ制御系の故障態様を示
す説明図である。
【符号の説明】
A 摩擦要素 B 摩擦要素 11 作動液圧供給回路 12 作動液圧供給回路 13 直動バルブ 14 直動バルブ 15 圧力源回路 16 圧力源回路 17 圧力源 18 ソレノイド 19 ソレノイド 21 コントローラ 22 スロットル開度センサ 23 車速センサ 24 圧力スイッチ 25 圧力スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦要素を選択的に締結させて変
    速を行うに際し、該摩擦要素の作動液圧を個々の直動バ
    ルブで直接制御するようにした自動変速機において、 前記作動液圧に個々に応動して状態変化し、該状態変化
    を生じさせる切り換え設定圧を、対応する摩擦要素のリ
    ターンスプリング力に対応するリターンスプリング相当
    圧未満とした圧力スイッチを設け、 これら圧力スイッチの状態の組み合わせから自動変速機
    のインターロックを検知してインターロック対策を行う
    よう構成したことを特徴とする直動バルブ式自動変速機
    のインターロック防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記インターロック
    の検知時に締結状態にされてインターロックの原因を作
    った摩擦要素の締結を要件とする変速段を無条件に選択
    させることを前記インターロック対策としたことを特徴
    とする直動バルブ式自動変速機のインターロック防止装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記摩擦要
    素ごとに、前記直動バルブが無制御時に作動液圧を出力
    するものである場合、前記圧力スイッチも無制御時にO
    Nにされ、直動バルブが無制御時に作動液圧をドレンす
    るものである場合、前記圧力スイッチも無制御時にOF
    Fにされるよう、前記直動バルブおよび圧力スイッチの
    極性を一致させたことを特徴とする直動バルブ式自動変
    速機のインターロック防止装置。
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