JP2000063784A - 粘着剤組成物 - Google Patents

粘着剤組成物

Info

Publication number
JP2000063784A
JP2000063784A JP10229715A JP22971598A JP2000063784A JP 2000063784 A JP2000063784 A JP 2000063784A JP 10229715 A JP10229715 A JP 10229715A JP 22971598 A JP22971598 A JP 22971598A JP 2000063784 A JP2000063784 A JP 2000063784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
pressure
sensitive adhesive
aromatic vinyl
vinyl compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10229715A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4097794B2 (ja
Inventor
Takeshi Oda
威 尾田
Toru Arai
亨 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP22971598A priority Critical patent/JP4097794B2/ja
Publication of JP2000063784A publication Critical patent/JP2000063784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4097794B2 publication Critical patent/JP4097794B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な芳香族ビニル化合物−オレフィンラン
ダム共重合体を用いた、粘着特性のバランスに優れる粘
着剤組成物、粘着性テープ、シート、フィルムおよび表
面保護フィルム。 【解決手段】 下記の芳香族ビニル化合物−オレフィン
ランダム共重合体(A)100重量部、粘着付与樹脂0
〜500重量部、軟化剤0〜300重量部を含む粘着剤
組成物。(A)は芳香族ビニル化合物含量が1〜99.
9モル%未満であり、2個以上の芳香族ビニル化合物ユ
ニットのヘッド−テイルの連鎖構造を有する芳香族ビニ
ル化合物−オレフィンランダム共重合体。また、粘着剤
組成物からなる粘着剤層を有する粘着性テープ、フィル
ム、シートおよび表面保護フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着剤組成物、粘
着性テープ、粘着性シート、および粘着性フィルムに関
する。さらに詳しくは、タック性、粘着力、保持力、耐
薬品性、耐候性、熱安定性のバランスに優れた特性を有
する粘着剤組成物、及び粘着性テープ、粘着性シート、
粘着性フィルム、および表面保護フィルムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着剤組成物としては、ポリイソ
プレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴ
ム及びその水素添加物(SEBS)、スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体ゴム(SIS)及びその水素添加物(SE
PS)をベースとし、これにテルペン樹脂、クマロン・
インデン樹脂等の粘着性付与樹脂、プロセスオイル、ナ
フテン系オイル等の軟化剤等を配合した組成物が一般的
に使用されている。
【0003】このうち、ポリイソプレンゴム、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプ
レン共重合体ゴムは粘着力、保持力に優れるが分子内に
不飽和結合を有するため、耐薬品性、耐候性、耐光性に
問題がある。またホットメルト等の用途においては熱劣
化によりゲル化を発生しやすい問題がある。また水素添
加型ゴムであるスチレン−ブチレンブロック共重合体の
水素添加物、及びスチレン−イソプレンブロック共重合
体の水素添加物等は、耐薬品性、耐候性、耐光性は改善
されるものの、粘着力、保持力が低下し、また多段階の
複雑な工程を要し、高コストとなる。またスチレン−ブ
タジエンランダム共重合体ゴムは粘着特性のバランスが
とりにくくまた上記不飽和結合に起因する課題を抱えて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タッ
ク性、粘着力、保持力、耐薬品性、耐候性、熱安定性の
バランスに優れた粘着特性を有する粘着剤組成物、粘着
性テープ、粘着性シート、粘着性フィルムおよび表面保
護フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の組
成及び構造を有する芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
ンダム共重合体を用いることにより上記の課題が解決さ
れることを見出し、本発明を完成した。
【0006】即ち本発明は、下記の芳香族ビニル化合物
−オレフィンランダム共重合体(A)100重量部、粘
着付与樹脂0〜500重量部、軟化剤0〜300重量部
を含む粘着剤組成物である。(A)は芳香族ビニル化合
物含量が1〜99.9モル%未満であり、2個以上の芳
香族ビニル化合物ユニットのヘッド−テイルの連鎖構造
を有する芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重
合体。特に好ましくは、芳香族ビニル化合物含量が5〜
99.9モル%未満であり、2個以上の芳香族ビニル化
合物ユニットのヘッド−テイルの連鎖構造を有する芳香
族ビニル化合物−エチレンランダム共重合体である。更
に、本発明は、上記粘着剤組成物を粘着剤層に用いる粘
着性テープ、粘着性シート、粘着性フィルム、および表
面保護フィルムである。
【0007】本発明に用いられる芳香族ビニル化合物−
オレフィンランダム共重合体は、以下の遷移金属化合物
を用いて、または以下の製造方法によって得られる芳香
族ビニル化合物−エチレンランダム共重合体を包含する
が、特に限定されるものではない。本発明に用いられる
芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合体は下
記の一般式(1)で示される遷移金属化合物と助触媒か
ら構成される触媒を用い、芳香族ビニル化合物とオレフ
ィンから製造される。
【0008】
【化3】
【0009】式中、Aは非置換または置換ベンゾインデ
ニル基である。Bは、非置換または置換シクロペンタジ
エニル基、非置換または置換インデニル基、非置換また
は置換ベンゾインデニル基あるいは非置換または置換フ
ルオレニル基である。A、B共に非置換または置換ベン
ゾインデニル基である場合には両者は同一でも異なって
いてもよい。Yは、A、Bと結合を有し、置換基として
水素または炭素数1〜15の炭化水素基を有するメチレ
ン基、またはシリレン基である。これらの置換基は互い
に異なっていても同一でもよい。また、Yは置換基と一
体になって環状構造を有していてもよい。Xは、ハロゲ
ン、アルキル基、アリール基、シリル基、アルコキシ基
またはジアルキルアミド基等である。Mは第IV族金属
である。
【0010】上記の一般式(1)において、Aは好まし
くは下記の一般式化4、化5または化6で表される非置
換または置換ベンゾインデニル基である。
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】上記の化4〜化6において、R1、R2及
びR3はそれぞれ水素、炭素数1〜20のアルキル基、
炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアルキ
ルアリール基、ハロゲン原子、OSiR3 基、SiR3
基またはPR2 基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化
水素基を表す)であり、R1同士、R2同士及びR3同
士は互いに同一でも異なっていても良い。また、隣接す
るR1、R2及びR3基は一体となって5〜8員環の芳
香環または脂肪環を形成しても良い。
【0015】非置換ベンゾインデニル基として、4,5
−ベンゾ−1−インデニル、(別名、ベンゾ(e)イン
デニル)、5,6−ベンゾ−1−インデニル、6,7−
ベンゾ−1−インデニルが、置換ベンゾインデニル基と
して、4,5−ナフト−1−インデニル、4,5−ピレ
ン−1−インデニル、4,5−トリフェニレン−1−イ
ンデニル、α−アセナフト−1−インデニル、3−シク
ロペンタ〔c〕フェナンスリル、1−シクロペンタ
〔l〕フェナンスリル基等が例示できる。
【0016】上記の一般式(1)においてBは好ましく
は、上記のAと同様の非置換または置換ベンゾインデニ
ル基、あるいは下記の一般式、化7、化8または化9で
示される非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、
非置換または置換インデニル基あるいは非置換または置
換フルオレニル基である。A、B共に非置換または置換
ベンゾインデニル基である場合には両者は同一でも異な
っていてもよい。
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】上記の化7〜9において、R4、R5及び
R6はそれぞれ水素、炭素数1〜20のアルキル基、6
〜10のアリール基、7〜20のアルキルアリール基、
ハロゲン原子、OSiR3 基、SiR3 基またはPR2
基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)
であり、R4同士、R5同士及びR6同士は互いに同一
でも異なっていても良い。ただし、Bは、Aとラセミ体
(または擬似ラセミ体)の立体関係にあることが好まし
い。
【0021】非置換シクロペンタジエニル基としてシク
ロペンタジエニルが、置換シクロペンタジエニル基とし
て4−アリール1−シクロペンタジエニル、4,5−ジ
アリール1−シクロペンタジエニル、5−アルキル−4
−アリール1−シクロペンタジエニル、4−アルキル−
5−アリール1−シクロペンタジエニル、4,5−ジア
ルキル−1−シクロペンタジエニル、5−トリアルキル
シリル−4−アルキル−1−シクロペンタジエニル、
4,5−ジアルキルシリル−1−シクロペンタジエニル
等が挙げられる。非置換インデニル基として1−インデ
ニルが、置換インデニル基として、4−アルキル−1−
インデニル、4−アリール1−インデニル、4,5−ジ
アルキル−1−インデニル、4,6−ジアルキル−1−
インデニル、5,6−ジアルキル−1−インデニル、
4,5−ジアリール1−インデニル、5−アリール1−
インデニル、4−アリール5−アルキル−1−インデニ
ル、2,6−ジアルキル−4−アリール1−インデニ
ル、5,6−ジアリール1−インデニル、4,5,6−
トリアリール1−インデニル等が挙げられる。非置換フ
ルオレニル基として9−フルオレニル基が、置換フルオ
レニル基として、7−メチル−9−フルオレニル、ベン
ゾ−9−フルオレニル基等が挙げられる。
【0022】上記の一般式(1)において、YはA、B
と結合を有し、水素または炭素数1〜15の炭化水素基
を有するメチレン基、またはシリレン基である。置換基
は互いに異なっていても同一でもよい。また、Yはシク
ロヘキシリデン基、シクロペンチリデン基等の環状構造
を有していてもよい。好ましくは、Yは、A、Bと結合
を有し、水素または炭素数1〜15の炭化水素基で置換
された置換メチレン基である。炭化水素置換基として
は、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、シク
ロアリール基等が挙げられる。置換基は互いに異なって
いても同一でもよい。特に好ましくは、Yは、−CH2
−、−CMe2 −、−CEt2 −、−CPh 2 −、シク
ロヘキシリデン、シクロペンチリデン基等である。ここ
で、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル
基を表す。
【0023】Xは、水素、ハロゲン、炭素数1〜15の
アルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数1〜
4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10
のアルコキシ基、または炭素数1〜6のアルキル置換基
を有するジアルキルアミド基である。ハロゲンとしては
塩素、臭素等が、アルキル基としてはメチル基、エチル
基等が、アリール基としてはフェニル基等が、シリル基
としてはトリメチルシリル基等が、アルコキシ基として
はメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等が、ま
たジアルキルアミド基としてはジメチルアミド基等が挙
げられる。
【0024】Mは、第IV族金属でありZr、Hf、T
i等が挙げられる。特に好ましくはZrである。
【0025】かかる遷移金属化合物の例としては下記の
化合物が挙げられる。例えば、ジメチルメチレンビス
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド{別名、ジメチルメチレンビス(ベンゾ〔e〕イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド}、ジn−プロピル
メチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジi−プロピルメチレンビス
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、シクロヘキシリデンビス(4,5−ベンゾ−1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、シクロぺンチ
リデンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(4,5ベ
ンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルメチレン(シクロペンタジエニル)(4,5−ベン
ゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルメチレン(1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ン(1−フルオレニル)(4,5−ベンゾ−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4
−フェニル−1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ン(4−ナフチル−1−インデニル)(4,5−ベンゾ
−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル
メチレンビス(5,6−ベンゾ−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルメチレン(5,6−ベン
ゾ−1−インデニル)(1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルメチレンビス(6,7−ベンゾ−
1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメ
チレン(6,7−ベンゾ−1−インデニル)(1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレンビ
ス(4,5−ナフト−1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルメチレンビス(α−アセナフト−1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチ
レンビス(3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(3−シクロ
ペンタ〔c〕フェナンスリル)(1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス(1−シク
ロペンタ〔l〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(1−シクロペンタ〔l〕フェナ
ンスリル)(1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−イン
デニル)ジルコニウムビス(ジメチルアミド)等が挙げ
られる。以上、Zr錯体を例示したが、Ti、Hf錯体
も上記と同様の化合物が好適に用いられる。また、ラセ
ミ体、メソ体の混合物を用いても良いが、好ましくはラ
セミ体または擬似ラセミ体を用いる。これらの場合、D
体を用いても、L体を用いても良い。
【0026】また本発明は、(A)芳香族ビニル化合物
−オレフィンランダム共重合体が、オレフィンと芳香族
ビニル化合物単量体とを上記の一般式(1)で示される
遷移金属化合物と、助触媒とを用いて重合されたもので
ある上記の粘着剤組成物である。本発明で用いる助触媒
としては、従来遷移金属化合物と組み合わせて用いられ
ている助触媒を使用することができるが、そのような助
触媒として、アルミノキサン(またはアルモキサンと記
す)またはほう素化合物が好適に用いられる。更に、そ
の際助触媒として下記の一般式(3)、(4)で示され
るアルミノキサンが用いられる。
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】上記の式中、R、R’は炭素数1〜5のア
ルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または水素、
nは2〜100の整数である。それぞれのR、R’同士
は互いに同一でも異なっていても良い。アルミノキサン
としては好ましくは、メチルアルモキサン、エチルアル
モキサン、トリイソブチルアルモキサンが用いられる
が、特に好ましくはメチルアルモキサンが用いられる。
必要に応じ、これら種類の異なるアルモキサンの混合物
を用いてもよい。また、これらアルモキサンとアルキル
アルミニウム、例えば、トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムやハ
ロゲンを含むアルキルアルミニウム、例えばジメチルア
ルミニウムクロライド等を併用してもよい。
【0030】アルキルアルミニウムの添加は、スチレン
中の重合禁止剤、スチレン、溶媒中の水分等の重合を阻
害する物質の除去、重合反応に対する無害化のために効
果的である。
【0031】本発明では、上記の遷移金属化合物と共に
助触媒としてほう素化合物を用いることができる。助触
媒として用いられるほう素化合物は、トリフェニルカル
ベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト{トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート}、リチウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ト
リメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、N,
N’−ジメチルアニリウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート等である。これらほう素化合物と上
記の有機アルミニウム化合物を同時に用いても差し支え
ない。特にほう素化合物を助触媒として用いる場合、重
合系内に含まれる水等の重合に悪影響を与える不純物の
除去に、トリイソブチルアルミニウム等のアルキルアル
ミ化合物の添加は有効である。
【0032】本発明に用いられる芳香族ビニル化合物と
しては、スチレンおよび各種の置換スチレン、例えばp
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルス
チレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチ
レン、p−t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、
o−クロロスチレン、α−メチルスチレン等が挙げら
れ、またジビニルベンゼン等の一分子中に複数個のビニ
ル基を有する化合物等も挙げられる。工業的には好まし
くはスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレ
ン、特に好ましくはスチレンが用いられる。
【0033】また、本発明に用いられるオレフィンとし
ては、炭素数2〜20のα−オレフィン、すなわちエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテンや環状オレフィン、
すなわちノルボルネンやノルボルナジエンが適当であ
る。またこれらのオレフィンを2種以上用いてもよい。
オレフィンとしてはエチレン、プロピレンが好ましい。
以下の説明においてはオレフィンとしてエチレンを例に
説明する。
【0034】本発明に用いられる共重合体を製造するに
あたっては、オレフィン、上記に例示した芳香族ビニル
化合物、金属錯体である遷移金属化合物および助触媒を
接触させるが、接触の順番、接触方法は任意の公知の方
法を用いることができる。重合方法としては溶媒を用い
ずに液状モノマー中で重合させる方法、あるいはペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置換
トルエン、塩化メチレン、クロロホルム等の飽和脂肪族
または芳香族炭化水素またはハロゲン化炭化水素の単独
または混合溶媒を用いる方法がある。また、必要に応
じ、バッチ重合、連続重合、回分式重合、スラリー重
合、予備重合あるいは気相重合等の方法を用いることが
できる。
【0035】重合温度は、−78℃〜200℃が適当で
あり、好ましくは−50℃〜160℃である。−78℃
より低い重合温度は工業的に不利であり、200℃を超
えると金属錯体の分解が起こるので適当ではない。さら
に工業的に特に好ましくは、0℃〜160℃である。助
触媒として有機アルミニウム化合物を用いる場合には、
錯体の金属に対し、アルミニウム原子/錯体金属原子比
で0.1〜100000、好ましくは10〜10000
の比で用いられる。0.1より小さいと有効に金属錯体
を活性化出来ず、100000を超えると経済的に不利
となる。助触媒としてほう素化合物を用いる場合には、
ほう素原子/錯体金属原子比で0.01〜100の比で
用いられるが、好ましくは0.1〜10、特に好ましく
は1で用いられる。0.01より小さいと有効に金属錯
体を活性化出来ず、100を超えると経済的に不利とな
る。金属錯体と助触媒は、重合槽外で混合、調製して
も、重合時に槽内で混合してもよい。
【0036】以下、本発明に用いられる(A)成分の代
表例であるスチレン−エチレンランダム共重合体を例に
取りさらに詳細に説明する。その構造は、核磁気共鳴法
(NMR法)によって決定される。
【0037】本発明に用いられる共重合体は、TMSを
基準とした13C−NMRにおいて以下の位置に主なピ
ークを有する。主鎖メチレン及び主鎖メチン炭素に由来
するピークを24〜25ppm付近、27ppn付近、
30ppm付近、34〜37ppm付近、40〜41p
pm付近及び42〜46ppm付近に、また、フェニル
基のうちポリマー主鎖に結合していない5個の炭素に由
来するピークを126ppm付近及び128ppm付近
に、フェニル基のうちポリマー主鎖に結合している1個
の炭素に由来するピークを146ppm付近に示す。本
発明に用いられるスチレン−エチレンランダム共重合体
は、スチレン含量がモル分率で好ましくは5〜99.9
%未満、さらに好ましくは10〜99.9%未満,特に
好ましくは55%を超えて99.9%未満であるスチレ
ン−エチレンランダム共重合体であって、その構造中に
含まれる下記の一般式(2)で示されるスチレンとエチ
レンの交互構造のフェニル基の立体規則性がアイソタク
ティクダイアッド分率mで0.75より大きく、かつ下
記の式(i)で与えられる交互構造指数λが70より小
さく1より大きい、好ましくは70より小さく5より大
きいスチレン−エチレンランダム共重合体である。 λ=A3/A2×100 式(i) ここでA3は、13C−NMR測定により得られる、下
記の一般式(2)で示されるスチレン−エチレン交互構
造に由来する3種類のピークa、b、cの面積の総和で
ある。また、A2はTMSを基準とした13C−NMR
により0〜50ppmの範囲に観測される主鎖メチレン
及び主鎖メチン炭素に由来するピークの面積の総和であ
る。
【0038】
【化12】
【0039】(式中、Phはフェニル基等の芳香族基、
xは繰り返し単位数を示し2以上の整数を表す。)
【0040】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体に於いて、エチレンとスチレンの交互構
造のフェニル基の立体規則性がアイソタクティク構造と
は、アイソタクティクダイアッド分率m(またはメソダ
イアッド分率ともいう)が0.75より大きい、好まし
くは0.85以上、さらに好ましくは0.95以上を示
す構造をいう。エチレンとスチレンの交互構造のアイソ
タクティクダイアッド分率mは、25ppm付近に現れ
るメチレン炭素ピークのr構造に由来するピーク面積A
rと、m構造に由来するピークの面積Amから、下記の
式(ii)によって求めることができる。 m=Am/(Ar+Am) 式(ii) ピークの出現位置は測定条件や溶媒によって若干シフト
する場合がある。例えば、重クロロホルムを溶媒とし、
TMSを基準とした場合、r構造に由来するピークは、
25.4〜25.5ppm付近に、m構造に由来するピ
ークは25.2〜25.3ppm付近に現れる。
【0041】また、重テトラクロロエタンを溶媒とし、
重テトラクロロエタンの3重線の中心ピーク(73.8
9ppm)を基準とした場合、r構造に由来するピーク
は、25.3〜25.4ppm付近に、m構造に由来す
るピークは25.1〜25.2ppm付近に現れる。な
お、m構造はメソダイアッド構造、r構造はラセミダイ
アッド構造を表す。
【0042】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体に於いては、エチレンとスチレンの交互
構造にr構造に帰属されるピークは実質的に観測されな
い。
【0043】さらに、本発明に用いられるスチレン−エ
チレンランダム共重合体は、スチレンユニットの連鎖構
造のフェニル基の立体規則性がアイソタクティクであ
る。スチレンユニットの連鎖構造のフェニル基の立体規
則性がアイソタクティクとは、アイソタクティクダイア
ッド分率ms(またはメソダイアッド分率ともいう)が
0.5より大きい、好ましくは0.7以上、さらに好ま
しくは0.8以上を示す構造をいう。スチレンユニット
の連鎖構造の立体規則性は13C−NMRによって観測
される43〜44ppm付近のメチレン炭素のピーク位
置、及び1H−NMRによって観測される主鎖プロトン
のピーク位置で決定される。
【0044】本発明において42.9〜43.4ppm
にメチレン炭素ピークが強く観測されるのに比較して、
44.0〜44.7ppm付近には明瞭なピークは認め
られない。
【0045】また、本発明に用いられる共重合体におい
ては、主鎖プロトンのピークが1.5〜1.6ppm及
び2.2ppmに観測され、このNMR解析の結果は、
本発明の共重合体中のスチレン連鎖はアイソタクティク
の立体規則性であることを示す。
【0046】スチレンユニットの連鎖構造のアイソタク
ティクダイアッド分率msは、13C−NMR測定によ
るスチレン連鎖構造のメチレン炭素または1H−NMR
測定による主鎖メチレン、メチンプロトンの各ピークか
ら以下の式で導かれる。各ピークのシンジオタクティク
ダイアッド構造(r構造)に由来するピーク面積Ar’
とアイソタクティクダイアッド構造(m構造)に由来す
るピークの面積Am’から、下記の式(iii)によっ
て求めることができる。 ms=Am’/(Ar’+Am’) 式(iii) ピークの出現位置は測定条件や溶媒によって若干シフト
する場合がある。
【0047】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体とは、スチレンユニットのヘッド−テイ
ルで結合した連鎖構造、エチレンユニットの結合した連
鎖構造及びスチレンユニットとエチレンユニットが結合
した構造を含む共重合体である。本共重合体は、スチレ
ンの各含量によって、あるいは重合温度等の重合条件に
よってこれらの構造の含まれる割合は変化する。スチレ
ン含量が少なくなれば、スチレンユニットのヘッド−テ
イルで結合した連鎖構造の含まれる割合は減少する。例
えばスチレン含量が約20モル%以下の共重合体の場
合、スチレンユニットのヘッド−テイルで結合した連鎖
構造は通常の13C−NMR測定ではその構造に由来す
るピークを直接観測することは困難である。しかし、本
発明の遷移金属化合物を用いて、または本発明の製造方
法により、スチレン単独の重合において高い活性で立体
規則性を有するホモポリマーが製造できること、すなわ
ち、本質的にスチレンユニットのヘッド−テイルで結合
した連鎖構造を形成することが可能であること、及び共
重合体においては、少なくとも13C−NMR法によっ
て20〜99モル%のスチレン含量に対応してスチレン
ユニットのヘッド−テイルで結合した連鎖構造の割合が
連続的に変化することから、20モル%以下であっても
量は少ないもののスチレンユニットのヘッド−テイルで
結合した連鎖構造が共重合体中に存在しうることは明白
である。13Cでエンリッチしたスチレンモノマーを用
い、13C−NMRで分析する等の手段により、スチレ
ン含量20モル%以下の共重合体中のスチレンユニット
のヘッド−テイルで結合した連鎖構造を観測することは
可能である。エチレンユニットの連鎖構造についても全
く同様である。
【0048】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体に含まれるスチレンユニットのヘッド−
テイルで結合した連鎖構造は、以下の構造で示すことが
できる2個以上の連鎖構造であり、3個以上の連鎖であ
ることが好ましい。
【0049】
【化13】
【0050】ここで、nは2以上の任意の整数。Ph
は、フェニル基等の芳香族基を表す。
【0051】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体は、スチレンに由来する異種結合構造の
メチレン炭素に帰属されるピークが34.5〜35.2
ppmの領域に観測されるが、34.0〜34.5pp
mにはほとんど認められない。これは、本発明に用いら
れる共重合体の特徴の一つを示し、スチレンに由来する
下記の式のような異種結合構造においてもフェニル基の
高い立体規則性が保持されていることを示す。
【0052】
【化14】
【0053】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体の重量平均分子量は、スチレン含量1モ
ル%以上20モル%未満では3万以上、好ましくは6万
以上であり、20モル%以上99.9モル%未満では2
万以上、好ましくは3万以上であり、実用的な高い分子
量を有する。ここでの重量平均分子量はGPCで標準ポ
リスチレンを用いて求めたポリスチレン換算分子量をい
う。さらに、本発明のスチレン−エチレンランダム共重
合体は、高い立体規則性を有するエチレンとスチレンの
交互構造と、同時に種々の長さのエチレン連鎖、スチレ
ンの異種結合、スチレンの連鎖等の多様な構造を併せて
有するという特徴を持つ。
【0054】本発明に用いられる共重合体は、およそ1
0モル%以上のスチレン含量域において、従来の立体規
則性を有せずまたスチレン連鎖も有しないスチレン−エ
チレン共重合体に比べて、高い融点(DSCによる)を
有することができる。本発明の芳香族ビニル化合物−オ
レフィンランダム共重合体は、2個以上の芳香族ビニル
化合物ユニットのヘッド−テイル連鎖構造を有し、この
ような連鎖構造をもたない共重合体に比較して、初期引
張弾性率、破断強度の値が高い。また、芳香族ビニル化
合物とオレフィンの高い交互立体規則性を有し、立体規
則性の低い共重合体に比較して、初期弾性率、破断強
度、伸び、耐薬品性に優れる。従って、タック性、粘着
力、保持力、耐候性、耐薬品性に優れた粘着剤組成物を
得ることができる。
【0055】本発明に用いられるスチレン−エチレンラ
ンダム共重合体は、必ずしもそれがスチレンとエチレン
のみからなる共重合体である必要はなく、構造及び立体
規則性が上記の範囲にあれば,他の構造が含まれていて
も、他のモノマーが共重合されていても差し支えない。
共重合される他のモノマーとしてプロピレン等の炭素数
3から20までのα−オレフィン、ブタジエン等の共役
ジエン化合物が挙げられる。また前記の芳香族ビニル化
合物が2種以上共重合されていても良い。また重合条件
等によっては、スチレンが熱、ラジカル、またはカチオ
ン重合したアタクティクホモポリマーが少量含まれる場
合があるが、その量は全体の10重量%以下である。こ
のようなホモポリマーは溶媒抽出等により除去できる
が、物性上特に問題がなければこれを含んだまま使用す
ることもできる。
【0056】本発明で用いる粘着性付与樹脂としては、
軟化点、各成分との相溶性等を考慮して選択することが
できる。例として、テルペン樹脂、ロジン樹脂、水添ロ
ジン樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、
脂肪族系及び脂環族系などの石油樹脂、テルペン−フェ
ノール樹脂、キシレン系樹脂、その他の脂肪族炭化水素
樹脂または芳香族炭化水素樹脂等を挙げることができ
る。 粘着性付与樹脂の軟化点は65〜130℃が好まし
く、更には軟化点65〜130℃の石油樹脂の脂環族飽
和炭化水素樹脂、軟化点80〜130℃のポリテルペン
樹脂、軟化点80〜130℃の水添ロジンのグリセリン
エステルなどがより好ましい。これらは、単独、複合い
ずれの形態でも使用可能である。
【0057】粘着性付与樹脂の配合比率は、スチレン−
エチレンランダム共重合体100重量部に対し、0〜5
00重量部であり、好ましくは10〜300重量部、さ
らに好ましくは30〜200重量部である。500重量
部を越えると凝集力が低下する。
【0058】本発明で用いる軟化剤としては、プロセス
オイル、ナフテン系オイル等のオイル類、パラフィン、
流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン、潤滑油
等の石油系軟化剤、ポリイソプレン、ポリイソブチレ
ン、ポリブテン、ポリアクリレート、アクリルゴム、ヒ
マシ油、アマニ油等脂肪油類、ロウ類、ステアリン酸、
ステアリン酸バリウム等の脂肪酸及びその塩等を挙げる
ことができる。これらは液状である場合が多いが室温で
固形であっても使用可能である。
【0059】軟化剤の配合比率は、スチレン−エチレン
ランダム共重合体100重量部に対し0〜300重量部
である。好ましくは0〜200重量部、より好ましくは
0〜100重量部である。
【0060】本発明では目的に応じて、充填剤、他のエ
ラストマー、他のポリマー、紫外線吸収剤、安定剤、可
塑剤、着色剤、顔料、フェノール系、アミン系等の老化
防止剤、過酸化物系、硫黄系、フェノール系、イソシア
ネート系、チウラム系等の架橋剤等を添加することがで
き、必要に応じて架橋助剤等を併用することもできる。
これらは単独または複数を組み合わせて使用可能であ
る。また電子線、放射線等による物理的架橋法も使用可
能である。
【0061】充填剤の例としては、酸化チタン、クレ
ー、タルク、シリカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、カーボンブラック等を挙げることができ
る。
【0062】添加可能な他のエラストマーとしては、天
然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン
・ブタジエンゴム(ブロックまたはランダム)及びその
水素添加物、スチレン・イソプレンゴム及び水素添加
物、ポリイソブチレン、EPR等のエラストマー、ゴム
等を挙げることができる。これらは単独または複数を組
み合わせて使用可能である。
【0063】添加可能な他のポリマーとしては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリス
チレン、ABS樹脂、MBS樹脂等のスチレン系樹脂、
ポリブタジエン、ポリブテン、ポリフェニレンエーテル
等を挙げることができる。これらは単独または複数を組
み合わせて使用可能である。
【0064】本発明の粘着剤組成物を得る方法として、
特に制限は無いが、ニーダー、ブラベンダー、ラボプラ
ストミル等の混練機、1軸または2軸等の連続押出機、
ミキサー等を用いることができる。操作は必要に応じて
窒素雰囲気下で行うことができる。得られる粘着剤組成
物の形態としては、ブロック状、ペレット状、シート
状、ストランド状等を挙げることができる。
【0065】本発明の粘着性テープ、粘着性シート、粘
着性フィルム、および表面保護フィルムに用いられる基
材としては、クラフト紙等の紙類、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニル等の樹脂類、アルミニウム箔等の金
属を挙げることができ、これらは単独または複数種を組
合わせて、またラミネートしても使用可能である。形態
としてはテープ、シート、フィルム等を挙げることがで
きる。
【0066】本発明の粘着剤組成物の使用形態として
は、特に制限は無いが、ホットメルト型、溶液型、無溶
剤液状型、非水性エマルジョン型、水性エマルジョン型
等を挙げることができる。
【0067】ホットメルト型の場合には、溶融するに十
分な高温にて押出コーティング、カーテンフローコーテ
ィング等の手法により基材に塗布することができる。そ
の他、基材が熱可塑性樹脂であれば押出ラミネート法を
使用することができる。
【0068】溶液タイプとして使用する場合には、適当
な溶媒系に溶解し、基材上に塗布、乾燥することにより
使用可能となる。塗布の方式としては、ロールコータ
ー、バーコーター、エアナイフコーター等を挙げること
ができる。
【0069】本発明は、例えば、各種粘着テープ、ラベ
ル、シート、ステッカー、医療用粘着材料、表面保護フ
ィルム、プラスチック部品等の固定用糊、住宅用品固定
用糊、建築用途等に使用することができる。表面保護フ
ィルムとは、合成樹脂板、化粧合板、金属板、金属板プ
レス成型品、自動車、家電製品、工業製品等の表面部分
を、傷付き、塵埃付着、腐食等から保護する目的で仮に
貼着させて用いるものである。
【0070】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらの実施例は本発明を限定するものではない。なお、
以下の説明中で添加量は重量基準で示した。用いたポリ
マーの分析は以下の手段によって実施した。13C−N
MR測定は、装置は日本電子社製JNMGX−270ま
たはα−500を用い、溶媒は重クロロホルムまたは重
1,1,2,2−テトラクロロエタンを用い、TMSを
基準として測定した。ポリマー中のスチレン含量の決定
は、1H−NMRで行い、装置は日本電子社製JNMG
X−270またはα−500を用い、溶媒は重クロロホ
ルムまたは重1,1,2,2−テトラクロロエタンを用
い、TMSを基準として、フェニル基プロトン由来のピ
ークとアルキル基由来のプロトンピークの強度比較で行
った。分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー)を用いて標準ポリスチレン換算の分子量を
求めた。溶媒はTHFまたは1,2,4−トリクロロベ
ンゼンを用い、カラムは東ソー社製HLC−8020ま
たはセンシュウ科学社製GPC−7100を用いた。
【0071】また、粘着特性の評価はJIS Z−02
37に従い以下の試験法で実施した。 <タック性>23℃において、ステンレス板を傾斜角度
30度の斜面として設置し、この上に長さ10cmの粘
着テープを固定(粘着面が上面)する。斜面上方10c
mから種々の大きさの鋼球を転がして、テープ上で停止
した鋼球のうち最大径のNo.を示した。 <粘着力>研磨したステンレス板(#280耐水研磨
紙)または、表面が平滑なポリエチレン(PE)製シー
トに粘着テープ(10mm×100mm)を貼り(2k
gロール×2回)、180度剥離時の強度(g/cm)
を測定した。(温度23℃、剥離速度200mm/mi
n)。 <保持力>研磨したステンレス板(#280耐水研磨
紙)に、粘着テープ(10mm×10mm)を貼り(2
kgロール×4回)、温度40℃、テープに荷重1kg
をかける。荷重により粘着テープが落下するまでの時間
(min)を測定した。
【0072】耐薬品性、耐候性、熱安定性の評価は、以
下の試験法で実施した。 <耐薬品性の評価>耐薬品性評価は、下記のP1〜P
7、及びSIS、SEPS、SEBSの各ポリマーを加
熱プレス(180℃×3分間、50kg/cm2 )によ
り厚さ約1mmのシート状に成型し、これを短冊型(1
0mm×50mm)にカットしテストピースを作成し
た。テストピースを各試薬に1日室温にて浸漬後、目視
観察、触感評価、及び重量測定を行い、下記の基準で評
価した。 ◎:変化無し、または膨潤率10重量%以下。 ○:膨潤率=10〜40重量%未満。 △:膨潤率=40重量%以上。 ×:溶解。 <耐候性>耐候性評価は、各実施例で作成した粘着テー
プをキセノンウエザーメーターにて100時間照射し、
上記の粘着力を(対ステンレス)測定した。 <熱安定性>各実施例の条件にて混練時間を30分に延
長し、得られた粘着剤組成物のゲル化(樹脂中に透明の
ブツが認められる状態をいう)、変色の程度を判定し
た。 ○:ゲル化、変色は見られない。 △:ゲル化または/及び変色が僅かに発生。 ×:ゲル化または/及び変色が発生。
【0073】合成例 <遷移金属化合物の合成A>rac−ジメチルメチレン
(1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(別名、rac−イソプ
ロピリデン(1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、またはrac−
{Ind−C(Me)2 −BInd}ZrCl2 と記
す)は以下の合成法で合成した。 A−1 イソプロピリデン(1−インデン)(4,5−
ベンゾ−1−インデン)の合成 Ar雰囲気下、14mmolのインデンを50mlのT
HFに溶解し、0℃で、当量のBuLiを加え、10時
間攪拌した。1,1−イソプロピリデン−4,5−ベン
ゾインデン13mmolを溶解したTHF10mlを加
え、室温で一晩攪拌した。水50ml、ジエチルエーテ
ル100mlを加え振盪し、有機層を分離、飽和食塩水
で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下、留去
した。カラムでさらに精製し、イソプロピリデン(1−
インデン)(4,5−ベンゾ−1−インデン)を2.5
g得た。収率は59%であった。
【0074】A−2 rac−ジメチルメチレン(1−
インデニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリドの合成 Ar雰囲気下、6.5mmolのイソプロピリデン(1
−インデン)(4,5−ベンゾ−1−インデン)と6.
5mmolのジルコニウムテトラキスジメチルアミド、
{別名、Zr(NMe2 4 }をトルエン40mlとと
もに仕込み、130℃で10時間攪拌した。減圧下、ト
ルエンを留去し、塩化メチレン100mlを加え、−7
8℃に冷却した。ジメチルアミン塩酸塩13mmolを
ゆっくり加え室温にゆっくり昇温し、2時間攪拌した。
溶媒を留去後、得られた固体をペンタン、続いて少量の
塩化メチレンで洗浄し、燈色のrac−ジメチルメチレ
ン(1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリドを0.76g得た。収率は
24%であった。1H−NMRスペクトル測定により、
7.05〜8.04ppm(m、10H、但し、7.1
7ppmのピークを除く)、7.17ppm(d、
H)、6.73ppm(d、H)、6.25ppm
(d、H)、6.18ppm(d、H)、2.41pp
m(m、3H)、2.37ppm(m、3H)の位置に
ピークを有する。測定は、TMSを基準とし、溶媒とし
てCDCl3 を用いて行なった。
【0075】<遷移金属化合物の合成B>rac−ジメ
チルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、(別名、rac−イソプロピ
リデンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、またはrac−{BInd−C(M
e)2 −BInd}ZrCl2 と記す)は以下の合成法
で合成した。4,5−ベンゾインデンはOrganom
etallics,13,964(1994)に従って
合成した。
【0076】B−1 1,1−イソプロピリデン−4,
5−ベンゾインデンの合成 1,1−イソプロピリデン−4,5−ベンゾインデンの
合成は、Can.J.Chem.62,1751(19
84)に記載されている6,6−ジフェニルフルベンの
合成を参考に行った。ただし、出発原料はベンゾフェノ
ンの代わりにアセトンを、シクロペンタジエンの代わり
に4,5−ベンゾインデンを用いた。
【0077】B−2 イソプロピリデンビス4,5−ベ
ンゾ−1−インデンの合成 Ar雰囲気下、21mmolの4,5−ベンゾインデン
を70mlのTHFに溶解し、0℃で、当量のBuLi
を加え、3時間攪拌した。1,1−イソプロピリデン−
4,5−ベンゾインデン21mmolを溶解したTHF
を加え、室温で一晩攪拌した。水100ml、ジエチル
エーテル150mlを加え振盪し、有機層を分離、飽和
食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧
下、留去した。得られた黄色固体をヘキサンで洗浄、乾
燥しイソプロピリデンビス4,5−ベンゾ−1−インデ
ンを3.6g得た。収率は46%であった。1H−NM
Rスペクトル測定により、7.2〜8.0ppm(m、
12H)、6.65ppm(2H)、3.75ppm
(4H)、1.84ppm(6H)の位置にピークを有
する。測定は、TMSを基準としCDCl3 を溶媒とし
て行なった。
【0078】B−3 rac−ジメチルメチレンビス
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリドの合成 Ar雰囲気下、7.6mmolのイソプロピリデンビス
4,5−ベンゾ−1−インデンと7.2mmolのジル
コニウムテトラキスジメチルアミド、{別名、Zr(N
Me2 4 }をトルエン50mlとともに仕込み、13
0℃で10時間攪拌した。減圧下、トルエンを留去し、
塩化メチレン100mlを加え、−78℃に冷却した。
ジメチルアミン塩酸塩14.4mmolをゆっくり加え
室温にゆっくり昇温し、2時間攪拌した。溶媒を留去
後、得られた固体をペンタン、続いて少量のTHFで洗
浄し、下記の式で表される黄燈色のrac−ジメチルメ
チレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリドを0.84g得た。収率は21%であ
った。
【0079】<遷移金属化合物の合成C>rac−ジメ
チルメチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(別名、rac−イソプロピリデンビス(1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、以下rac{I
nd−C(Me)2 −Ind}ZrCl2 と記す)は以
下の合成法で合成した。配位子は、文献New J.C
hem.,14,499(1990)、特開平3−10
0004号公報を参考にした合成法で合成した2,2−
イソプロピリデンビス(1−インデン)を用いた。アル
ゴン雰囲気下5mmolの配位子と5mmolのZr
(NMe2 4 をトルエン30mlに溶解し、環流させ
ながら140℃で15時間加熱攪拌した。溶媒を減圧留
去して、ジクロロメタンを80ml添加し、−78℃で
Me2 NH・HClを9mmol添加し1時間攪拌し
た。溶媒を減圧留去後、ペンタンで洗浄し、残留固体を
ジクロロメタン200mlで抽出した。ろ過後、液を減
圧下濃縮し、赤橙色結晶を得た。収率は20%だった。
【0080】得られた同錯体は、1H−NMRスペクト
ル測定により、6.92〜7.80ppm(m、8
H)、6.70ppm(d、2H)、6.15ppm
(d、2H)、2.37ppm(s、6H)の位置にピ
ークを有する。また、スチレン及びトルエンは脱水した
ものを用いた。
【0081】1H−NMRスペクトル測定により、8.
01ppm(m、2H)、7.75ppm(m、2
H)、7.69ppm(d、2H)、7.48〜7.5
8ppm(m、4H)、7.38ppm(d、2H)、
7.19ppm(d、2H)、6.26ppm(d、2
H)、2.42ppm(s、6H)の位置にピークを有
する。測定は、TMSを基準としCDCl3 を溶媒とし
て行なった。元素分析は、元素分析装置1108型(イ
タリア、ファイソンズ社製)を用いて行い、C63.8
6%、H3.98%の結果を得た。なお、理論値はC6
5.39%、H4.16%である。
【0082】<スチレン−エチレンランダム共重合体の
合成> 参考例1 容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付のオー
トクレーブを用いて重合を行った。脱水したトルエン2
400ml、脱水したスチレン2400mlを仕込み、
内温50℃に加熱攪拌した。窒素を約100Lバブリン
グして系内をパージし、トリイソブチルアルミニウム
8.4mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社
製、MMAO−3A)をAl基準で84mmol加え
た。ただちにエチレンを導入し、圧力10Kg/cm2
Gで安定した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タ
ンクから、前記の遷移金属化合物の合成Aで得た触媒、
rac−ジメチルメチレン(1−インデニル)(4,5
−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを
8.4μmol、トリイソブチルアルミニウム0.84
mmolを溶かしたトルエン溶液約50mlをオートク
レーブに加えた。内温を50℃、エチレン圧を10Kg
/cm2 G(エチレン圧11気圧)に維持しながら5時
間重合を実施した。重合終了後、得られた重合液を激し
く攪拌した過剰のメタノール中に少量ずつ投入し生成し
たポリマーを析出させた。減圧下、60℃で重量変化が
認められなくなるまで乾燥し、ポリマー(P1)を得
た。
【0083】参考例2 トルエンを800ml、スチレンを4000L、エチレ
ン圧を1Kg/cm2G、重合時間を6時間に変更した
以外は、参考例1と同様に重合、後処理を行った。その
結果ポリマー(P2)を得た。
【0084】参考例3 触媒として前記の遷移金属化合物の合成Bで得た触媒、
rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロライドを用い、触媒量
を2.1μmol、トルエンを4000L、スチレンを
800L、重合時間を4時間に変更した以外は参考例1
と同様に重合、後処理を行った。その結果ポリマー(P
3)を得た。
【0085】参考例4 触媒として前記の遷移金属化合物の合成Bで得た触媒、
rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロライドを用い、触媒量
を21μmol、トルエンを800L、スチレンを40
00L、エチレン圧を0.5kg/cm2 Gに、重合時
間を8時間に変更した以外は参考例1と同様に重合、後
処理を行った。その結果ポリマー(P4)を得た。
【0086】参考例5 触媒として前記の遷移金属化合物の合成Bで得た触媒、
rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−
インデニル)ジルコニウムジクロライドを用い、触媒量
を21μmol、トルエンを4400L、スチレンを4
00L、重合時間を4時間に変更した以外は参考例1と
同様に重合、後処理を行った。その結果ポリマー(P
5)を得た。
【0087】参考例6 容量150L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付の重
合缶を用いて重合を行った。脱水したシクロヘキサン6
0L、脱水したスチレン12Lを仕込み、内温33℃に
加熱攪拌した。トリイソブチルアルミニウム84mmo
l、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、MMAO
−3A)をAl基準で840mmol加えた。ただちに
エチレンを導入し、圧力9Kg/cm2 Gで安定した後
に、重合缶上に設置した触媒タンクから、前記の遷移金
属化合物の合成Bで得た触媒、rac−ジメチルメチレ
ンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロライドを78μmol、トリイソブチルアルミ
ニウム2mmolを溶かしたトルエン溶液約100ml
を重合缶に加えた。直ちに発熱が開始したので、ジャケ
ットに冷却水を導入した。内温は最高80℃まで上昇し
たが、以降約70℃を維持し、エチレン圧を9Kg/c
2 G(エチレン圧10気圧)に維持しながら2.5時
間重合を実施した。重合終了後、得られた重合液を脱気
した後、以下のようにクラムフォーミング法で処理し、
ポリマ−を回収した。重合液を激しく攪拌した分散剤を
含む300Lの85℃の加熱水中に1時間かけて投入し
た。その後97℃で1時間攪拌した後に、クラムを含む
熱水を冷水中に投入し、クラムを回収した。クラムを5
0℃で風乾し、その後60℃で真空脱気することで、数
mm程度の大きさのクラム形状が良好なポリマ−(P
6)を得た。
【0088】参考例7 窒素置換後、エチレンで置換された容量1Lの攪拌機付
きオートクレーブに、スチレン80ml、トルエン36
0mlを加え、更にメチルアルモキサン(東ソーアクゾ
社製、MMAO−3A)をAl原子基準で8.4mmo
l加えた。次いで、室温でエチレンを導入して9kg/
cm2 Gに昇圧した後、オートクレーブを加熱し、内温
を50℃で安定させた。オートクレーブ上部に設置した
耐圧タンクから、前記の遷移金属化合物の合成Cで得た
ラセミ体のイソプロピリデンビス(1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド8.4μmolをトルエン40m
lに溶解した触媒液をオートクレーブ中に注下した。次
いで、エチレン圧を10kg/cm2 Gに維持しながら
1時間重合を行った。ポリマーを参考例1と同様にして
回収した結果、97gのエチレン−スチレン共重合体
(P7)を得た。得られたエチレン−スチレン共重合体
P1〜P7の分析値を表1に示した。
【0089】
【表1】
【0090】注1:C1は、rac−ジメチルメチレン
(1−インデニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド C2は、rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベン
ゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド C3は、イソプロピリデンビス(1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド 注2:スチレン単量体単位含量 注3:アイソタクティクダイアッド分率 注4:実施例での通常の定量を行う13C−NMR測定
(積算回数5000回程度)では、3個以上のヘッド−
テイルのスチレン連鎖(ポリスチレン連鎖)に由来する
明確なピークは認められなかったので、算出できなかっ
た。
【0091】実施例1〜15及び比較例1〜5 ブラベンダープラスチコーダー(ブラベンダー社PLE
331型)を用い、表2〜表4に示す配合にて各原料を
窒素雰囲気下180℃×10分間(回転数60rpm)
混練した。得られた、粘着剤組成物をホットメルトコー
ターにて、クラフト紙上に膜厚35μに塗布し粘着テー
プを作製した。得られた粘着テープの評価結果を表5〜
表7に示す。
【0092】実施例16、17 実施例7、14の配合にて、粘着剤組成物を得、低密度
ポリエチレンと2層押出法にて粘着性フィルムを作成し
た(粘着層15μ、ポリエチレン層50μ)。得られた
粘着性フィルムを実施例1〜15と同様に評価した。結
果を表8に示す。
【0093】実施例18、19 実施例7、14の配合にて粘着剤組成物を得、低密度ポ
リエチレンと2層押出法にて粘着性シートを作成した
(粘着層50μ、ポリエチレン層100μ)。得られた
粘着性シートを実施例1〜15と同様に評価した。結果
を表8に示す。
【0094】耐薬品性評価結果を表9に示す。
【0095】配合に用いた、各原料の詳細を以下に示
す。 アルコン P−90:脂肪族飽和炭化水素系樹脂(荒川
化学社) クリアロン P−105:水添テルペン系樹脂(ヤスハ
ラケミカル社) プロセスオイル PW−90:パラフィン系プロセスオ
イル(出光興産社) イルガノックス 1010:老化防止剤(チバ・ガイギ
ー社) SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体):商品名カリフレックスTR1107(スチレン
/ゴム重量比率14/86)(シェル化学社) SEPS(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体の水素添加物):商品名セプトン2043(スチ
レン/ゴム重量比率13/87)(クラレ) SEBS(スチレンーブタジエン−スチレンブロック共
重合体の水素添加物):商品名クレイトンG−1657
(スチレン/ゴム重量比率13/87)(シェル化学
社)
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】
【表6】
【0101】
【表7】
【0102】
【表8】
【0103】
【表9】
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、タック性、粘着力、保
持力、耐薬品性、耐候性、熱安定性のバランスに優れた
粘着特性を有する粘着剤組成物、及び粘着性テープ、粘
着性シート、粘着性フィルム、および表面保護フィルム
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA04 AA07 AA12 AA17 AB01 CA02 CA04 CA05 CA06 CA08 CB02 CC02 CC03 FA04 4J040 BA172 BA182 BA202 BA222 CA102 DA031 DA111 DA131 DA142 DB032 DB041 DK012 DK021 DN032 DN072 EB082 EL012 HB02 HB25 HB31 HD39 HD41 JA09 JB09 KA14 KA26 KA31 LA06 LA07 LA08 QA01 4J100 AA02Q AA03Q AA04Q AA16Q AA17Q AA19Q AB02P AB03P AB04P AB07P AR11Q AR21Q BB01P CA04 CA11 FA10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)芳香族ビニル化合物−オレ
    フィンランダム共重合体100重量部、粘着付与樹脂0
    〜500重量部、軟化剤0〜300重量部を含むことを
    特徴とする粘着剤組成物。(A)は芳香族ビニル化合物
    含量が1〜99.9モル%未満であり、2個以上の芳香
    族ビニル化合物ユニットのヘッド−テイルの連鎖構造を
    有する芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合
    体。
  2. 【請求項2】 (A)芳香族ビニル化合物−オレフィン
    ランダム共重合体が、芳香族ビニル化合物−エチレンラ
    ンダム共重合体であることを特徴とする請求項1記載の
    粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 (A)芳香族ビニル化合物−オレフィン
    ランダム共重合体が、下記の一般式(1)で表される重
    合用遷移金属化合物と助触媒から構成される触媒により
    製造される共重合体であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の粘着剤組成物。 【化1】 式中、Aは非置換または置換ベンゾインデニル基であ
    る。Bは、非置換または置換シクロペンタジエニル基、
    非置換または置換インデニル基、非置換または置換ベン
    ゾインデニル基、あるいは非置換または置換フルオレニ
    ル基である。A、B共に非置換または置換インデニル
    基、あるいは非置換または置換ベンゾインデニル基であ
    る場合は、両者の構造は同一でも異なっていてもよい。
    Yは、A、Bと結合を有し、水素またはアルキル基、ア
    リール基で置換された置換メチレン基、または置換シリ
    レン基である。置換基は互いに異なっていても同一でも
    よい。また、Yは環状構造を有していてもよい。Xは、
    水素、ハロゲン、アルキル基、アリール基、シリル基、
    メトキシ基、アルコキシ基またはジアルキルアミド基で
    ある。Mは、第IV族金属である。
  4. 【請求項4】 (A)芳香族ビニル化合物−エチレンラ
    ンダム共重合体の構造中に含まれる下記の一般式(2)
    で示される芳香族ビニル化合物とエチレンの交互構造の
    フェニル基の立体規則性が、アイソタクテックダイアッ
    ド分率mで0.75より大きいことを特徴とする請求項
    2または3記載の粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 (A)芳香族ビニル化合物−エチレンラ
    ンダム共重合体の下記の式(i)で与えられる交互構造
    指数λが70より小さく、1より大きいことを特徴とす
    る請求項2または3記載の粘着剤組成物。 λ=A3/A2×100 式(i) ここでA3は、13C−NMR測定により得られる、
    (A)芳香族ビニル化合物−エチレンランダム共重合体
    の構造中に含まれる下記の一般式(2)で示される芳香
    族ビニル化合物−エチレン交互構造に由来する3種類の
    ピークa、b、cの面積の総和である。またA2はTM
    Sを基準とした13C−NMRにより0〜50ppmの
    範囲に観測される主鎖メチレン及び主鎖メチン炭素に由
    来するピーク面積の総和である。 【化2】
  6. 【請求項6】 (A)芳香族ビニル化合物−エチレンラ
    ンダム共重合体が、TMSを基準とした13C−NMR
    測定によって40〜41ppm及び/または42〜44
    ppmに現れるピークにより帰属される芳香族ビニル化
    合物ユニットの連鎖構造を有することを特徴とする請求
    項2または3記載の粘着剤組成物。
  7. 【請求項7】 粘着付与樹脂が、環球法による軟化点2
    0〜150℃の範囲にある脂肪族炭化水素および/また
    は芳香族炭化水素である請求項1〜6のいずれか1項記
    載の粘着剤組成物。
  8. 【請求項8】 軟化剤が、炭素数10〜30のパラフィ
    ン系炭化水素、炭素数10〜30のナフテン系炭化水
    素、炭素数1〜30のアルコールと炭素数1〜30のカ
    ルボン酸のエステル系可塑剤から選ばれた少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    記載の粘着剤組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項記載の粘着
    剤組成物からなる粘着剤層を有することを特徴とする粘
    着性テープ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項記載の粘
    着剤組成物からなる粘着層を有することを特徴とする粘
    着性シート。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれか1項記載の粘
    着剤組成物からなる粘着層を有することを特徴とする粘
    着性フィルム。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれか1項記載の粘
    着剤組成物からなる粘着層を有することを特徴とする表
    面保護フィルム。
JP22971598A 1998-08-14 1998-08-14 粘着剤組成物 Expired - Fee Related JP4097794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22971598A JP4097794B2 (ja) 1998-08-14 1998-08-14 粘着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22971598A JP4097794B2 (ja) 1998-08-14 1998-08-14 粘着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000063784A true JP2000063784A (ja) 2000-02-29
JP4097794B2 JP4097794B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=16896575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22971598A Expired - Fee Related JP4097794B2 (ja) 1998-08-14 1998-08-14 粘着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4097794B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007138936A1 (ja) * 2006-05-26 2009-10-01 電気化学工業株式会社 テ−プ基材及び粘着テープ
WO2014050490A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 日東電工株式会社 表面保護シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007138936A1 (ja) * 2006-05-26 2009-10-01 電気化学工業株式会社 テ−プ基材及び粘着テープ
JP5142218B2 (ja) * 2006-05-26 2013-02-13 電気化学工業株式会社 テ−プ基材及び粘着テープ
WO2014050490A1 (ja) * 2012-09-28 2014-04-03 日東電工株式会社 表面保護シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP4097794B2 (ja) 2008-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW473503B (en) Substantially random interpolymer comprising Α-olefin/vinyl aromatic monomer and/or hindered aliphatic or cycloaliphatic vinyl or vinylidene monomers, ethylene/styrene copolymer, and process for preparing Α-olefin/vinyl aromatic monomer interpoly
KR100307037B1 (ko) 불포화공중합체,이공중합체의제조방법및이공중합체를함유한조성물
EP2915858B1 (en) Adhesive composition and adhesive tape using same
JP2007197722A (ja) エチレン系樹脂組成物によるフィルム
EP2915825B1 (en) Polyolefin, adhesive composition containing same, and adhesive tape using said adhesive composition
JP6622186B2 (ja) クロス共重合体及び樹脂組成物
WO2002079321A1 (fr) Composition de resine de polyolefine, film, et structure multicouche
JP2001172325A (ja) プロピレン系重合体、及び該重合体からなる樹脂組成物並びに成形体
WO2002102862A1 (fr) Procede de production d'un copolymere olefine-vinyle aromatique
JP2000344833A (ja) プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及び成形体
JP3750159B2 (ja) エチレン系共重合体、その組成物およびその架橋ゴム
KR101494222B1 (ko) 촉매 조성물, 촉매 조성물을 사용한 노르보르넨계 공중합체의 제조 방법, 및 노르보르넨계 공중합체, 또한 그 공중합체를 사용한 내열성 필름
JP4097794B2 (ja) 粘着剤組成物
JP5142218B2 (ja) テ−プ基材及び粘着テープ
JP2016088971A (ja) 粘接着剤組成物
JPH11293046A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2013177641A (ja) プロピレン系重合体組成物、該組成物からなる成形体、プロピレン系重合体組成物の製造方法
JP4037509B2 (ja) 粘着剤組成物、並びにその医療用粘着テープおよびシート
JP3644112B2 (ja) 軟質ポリプロピレン系樹脂組成物及び透明軟質成形体
JP3945900B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP3973288B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2002265890A (ja) 粘着テープ用基材、粘着テープ及び封缶テープ
JP2000198891A (ja) シンジオタクティックプロピレン系共重合体組成物及び熱可塑性樹脂組成物
JP6959724B2 (ja) 樹脂組成物及びその製造方法
JP2000119457A (ja) エラストマー組成物及びその成型品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120321

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130321

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees