JP2000063740A - 常温硬化性一液形エポキシ樹脂塗料組成物 - Google Patents

常温硬化性一液形エポキシ樹脂塗料組成物

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JP2000063740A
JP2000063740A JP10251962A JP25196298A JP2000063740A JP 2000063740 A JP2000063740 A JP 2000063740A JP 10251962 A JP10251962 A JP 10251962A JP 25196298 A JP25196298 A JP 25196298A JP 2000063740 A JP2000063740 A JP 2000063740A
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epoxy resin
ketimine
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synthetic zeolite
coating composition
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Ichiro Yasukawa
一郎 安川
Kazutaka Tanaka
千敬 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一液で貯蔵安定性が良好であり、二液形エポ
キシ樹脂塗料と同等の塗膜性能を有する鉄部外面用エポ
キシプライマーを提供する。 【解決手段】 特定のエポキシ当量をもった(a)エポ
キシ樹脂と、(b)ケチミンを(c)合成ゼオライトに
担持させたものと、(d)脱水剤を主成分とする一液形
のエポキシ樹脂塗料組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は橋梁、プラント、鉄
扉、鉄骨などの鉄部表面のプライマーとして使用できる
常温硬化性一液形エポキシ樹脂塗料組成物に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来、エポキシ樹脂とアミン系硬化剤か
らなる常温硬化性二液形エポキシ樹脂塗料組成物がある
が、使用にあっては所定の割合で二液を混合撹拌する必
要がある。また混合後は硬化反応が進行し徐々に粘度が
上昇し最終的にはゲル化に至るため塗装作業時間に制約
があった。一方、エポキシ樹脂と、アミン化合物および
ケトンを反応脱水して合成したケチミンとを混合した、
常温硬化性一液形エポキシ樹脂塗料組成物があるが、貯
蔵安定性に問題を有し、また施工後の塗膜性能が上記の
常温硬化性二液形エポキシ樹脂塗料組成物と比較すると
劣っている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来より、橋梁、プラ
ント、鉄扉、鉄骨などの鉄部表面のプライマーとして特
に耐水性・防食性、耐薬品性が求められる場合には、油
性系の錆止め塗料ではなく常温硬化性二液形エポキシ樹
脂塗料組成物が用いられている。しかし上記常温硬化性
二液形エポキシ樹脂塗料組成物を鉄部表面用プライマー
として用いるには以下の問題点がある。 (1)二液形エポキシ樹脂塗料組成物を用いるため、使
用時に主剤と硬化剤とを計量、混合しなければならず、
作業が繁雑である。 (2)主剤と硬化剤とを混合後は、硬化反応が進行し可
使時間を有するため、可使時間をすぎて余った塗料につ
いては、産業廃棄物として処理する必要がある。 (3)混合後は硬化反応が進行するため、徐々に粘度が
上昇し、塗装作業性や硬化した塗膜の性能が低下する。 【0004】一方、既存の常温硬化性一液形エポキシ樹
脂塗料組成物は上記(1)の問題は解決されているが、
使用しているケチミンに起因する問題を有している。 (4)すなわち、アミン化合物としては低分子量の脂肪
族アミン、たとえばエチレンジアミン(EDA)、ジエ
チレントリアミン(DETA)などが用いられている
が、これらのアミン化合物とケトンとの反応が不十分で
あって活性な1級水素が残っていたり、あるいは分子内
に2級の水素をもつため、エポキシ樹脂とケチミンとを
混合後の貯蔵安定性に問題があり、1ヶ月といった比較
的短期間の貯蔵中に粘度上昇やゲル化を生じる。 (5)あるいは、塗料中に配合された顔料に含まれる水
分によってケチミンが加水分解され、再生したアミンと
エポキシ樹脂が反応し、比較的短期間の貯蔵中に粘度上
昇やゲル化を生じる。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は、既存の常温
硬化性二液形エポキシ樹脂塗料組成物の塗膜性能を有し
ながら、安定性に優れた一液形エポキシ樹脂塗料組成物
の実現について鋭意研究を重ねた結果、特定のエポキシ
樹脂、ケチミン、合成ゼオライト、脱水剤を組み合わせ
ることにより、長期の貯蔵安定性を有しながら、優れた
乾燥性と塗膜性能を持つことを見いだし、この知見に基
づいて本発明を完成した。すなわち、本発明は、(a)
エポキシ当量が240〜700のエポキシ樹脂、(b)
一般式、 【0006】 【化1】【0007】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は同一又
は異なる水素、炭素数1〜4のアルキル基、又はアルキ
ル基を有し又は有しないフェニル基、R5 は水酸基を有
するアルキル基、又はアルキル基を有し又は有しないフ
ェニル基、Y1 およびY2 は同一又は相異なる炭素数2
〜6のアルキレン基を示し、nは0〜2の整数である)
で示されるケチミン、(c)合成ゼオライト、(d)一
般式 【0008】 【化2】 【0009】(式中、Rは、水素、又はメチル基)で示
される脱水剤を含有し、(a)エポキシ樹脂と(b)ケ
チミンとの混合割合が、エポキシ樹脂中のエポキシ基1
当量に対してケチミンの活性水素0.7〜1.0当量に
なる割合であり、(d)脱水剤がケチミン100重量部
に対して10重量部以上含まれ、さらに(c)合成ゼオ
ライトが(b)ケチミンを担持していることを特徴とす
る常温硬化性一液形エポキシ樹脂塗料組成物である。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に使用する(a)エポキシ
樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールADなどとエピクロルヒドリン
とを反応させて得られるビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノール
AD型エポキシ樹脂などや、これらに水添したエポキシ
樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ノボラック
型エポキシ樹脂、ウレタン結合を有するウレタン変性エ
ポキシ樹脂、メタキシリレンジアミンやヒダントインな
どをエポキシ化した含窒素エポキシ樹脂、ポリブタジエ
ンあるいはNBRを含有するゴム変性エポキシ樹脂など
があげられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、(a)エポキシ樹脂は、一種類のみでも、二種類以
上を併用しても良い。 【0011】使用される(a)エポキシ樹脂のエポキシ
当量としては240〜700の範囲のものが好ましい。
エポキシ当量が240よりも小さい樹脂を用いると、塗
膜の乾燥性が低下して、塗装作業に支障を来すことがあ
る。あるいは配合されるケチミンの量が多くなるため担
持するための(c)合成ゼオライトの量も多くなり、使
用時の撹拌作業が困難となったり、得られた塗膜の外観
が不良となることがあるので好ましくない。また、エポ
キシ当量が700よりも大きい樹脂を用いると塗料の粘
度が上がり塗装時の希釈量が多くなって固形分が低下し
厚膜性が低下したり、あるいは架橋密度が小さくなり、
塗膜の防食性が低下することがあるので好ましくない。 【0012】本発明に使用する(b)ケチミンは、
(a)エポキシ樹脂の硬化剤として用いられるもので、
一般式 【0013】 【化3】 【0014】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は同一又
は異なる水素、炭素数1〜4のアルキル基、又はアルキ
ル基を有し又は有しないフェニル基、R5 は水酸基を有
するアルキル基、又はアルキル基を有し又は有しないフ
ェニル基、Y1 およびY2 は同一又は相異なる炭素数2
〜6のアルキレン基を示し、nは0〜2の整数である)
で示されるものである。また、その骨格中のイミノ基が
スチレンオキサイド、ブチルグリシジルエーテル、アリ
ルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、
P−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、P
−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、m/p
−クレジルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキサン
オキサイド、バーサチック酸グリシジルエステル、カル
ダノール変性グリシジルエーテル、ダイマー酸グリシジ
ルエステル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジ
グリシジルエーテル及びネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテルの少なくとも1種と反応したもの、ある
いはイミノ基のままで存在しているものが用いられる。 【0015】(a)エポキシ樹脂に対する配合割合とし
ては、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対してケチ
ミンの活性水素0.7〜1.0当量になる割合で用いら
れる。配合量が1当量よりも多いと塗膜中に未反応のア
ミンが残るため、塗膜に粘着が生じたり、あるいは耐水
性が低下するため好ましくない。また、0.7当量より
も少ない場合には、エポキシ樹脂との架橋反応が不十分
となるため、塗膜の防食性が低下する。 【0016】本発明に用いる(c)合成ゼオライトはN
2 O、Al2 3 、SiO2 の包接化合物であって、
(b)ケチミンをその空隙中に担持し貯蔵持には(b)
ケチミンが塗料と直接接しなくするために使用される。
すなわち、貯蔵時には(a)エポキシ樹脂、顔料、溶剤
などからなる塗料の上に(b)ケチミンを担持した
(c)合成ゼオライトが乗った状態で保管される。
(c)合成ゼオライトは嵩密度が0.3g/cm3 程度
であり、(b)ケチミンを担持していても塗料の密度よ
りは小さく、貯蔵中に塗料中に沈んでいって混ざり合う
ことはない。一方粒子径は10ミクロン程度であり、使
用時には撹拌により容易に塗料と混合することができ、
また粗粒子が残って塗膜の平滑性を損なうこともない。 【0017】(b)ケチミンを担持させるための(c)
合成ゼオライトの量は、(b)ケチミンの配合量に対し
て重量で3〜5倍が適当である。(c)合成ゼオライト
の使用量が3倍よりも少ない場合には、ケチミンの全量
をその空隙中に吸収できないため合成ゼオライトがケチ
ミンでウェットされた状態となり、ある程度の流動性を
有する。そのため塗料液の上にケチミンを担持した合成
ゼオライトの塊を乗せても、貯蔵中に接触部でエポキシ
樹脂と反応するので好ましくない。また(c)合成ゼオ
ライトの量がケチミンの重量の5倍よりも多い場合に
は、担持した合成ゼオライトを塊として扱うことが困難
となるため塗料液の上に乗せる作業が困難になり、また
量が多いため使用時の撹拌にも時間を要する。さらに価
格的にも不利となるので好ましくない。 【0018】本発明に用いる(d)脱水剤として、一般
式 【0019】 【化4】 【0020】(式中、Rは、水素、又はメチル基)で示
される化合物を配合する。 【0021】(d)脱水剤は貯蔵時塗料内に存在する水
分と反応する事によって(b)ケチミンから1級アミン
が再生することを防止する目的で配合されるのであり、
配合量としては(b)ケチミン100重量部に対して1
0重量部以上、望ましくは30〜80重量部が適当であ
る。10重量部よりも少ない場合には長期の貯蔵安定性
が不良となることがあり、また80重量部よりも多い場
合には塗装後(b)ケチミンが雰囲気中の水分と反応す
るのを妨害し、エポキシ樹脂との架橋反応を遅らせるこ
とになるので好ましくない。 【0022】本発明の常温硬化性一液形エポキシ樹脂塗
料組成物は上記の(a)エポキシ樹脂、(b)ケチミ
ン、(c)合成ゼオライト、(d)脱水剤のほかにこれ
らを均一に溶解し、適性な固形分の塗料とするために各
種の有機溶剤が配合される。これには(b)ケチミンを
安定に溶解するために使用されるメチルエチルケトンや
メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤のほかに、
キシレンやトルエンなどの芳香族系溶剤、エステル系溶
剤、アルコール系溶剤、及び多価アルコールの誘導体な
ど一般のエポキシ樹脂系塗料に配合される各種の溶剤が
使用できる。また酸化チタンやベンガラなどの着色顔
料、タルクやクレー、炭酸カルシウムなどの体質顔料、
防錆顔料、その他通常のエポキシ樹脂塗料に配合される
たれ止め剤、消泡剤、分散剤などが使用できる。 【0023】 【実施例】(実施例1,及び比較例1〜4)表1に示す
配合で塗料組成物を作成した。(a)エポキシ樹脂はエ
ピコート1001(油化シェルエポキシ(株)製、エポ
キシ当量:490)を用いた。(b)ケチミンはジエチ
レントリアミンのメチルイソブチルケトンによるブロッ
ク物でその骨格中のイミノ基をフェニルグリシジルエー
テルと反応させたものを用いた(理論活性水素当量:9
1)。(c)合成ゼオライトにはモレキュラーシーブス
4Aパウダー(ユニオン昭和(株)製)を用いた。
(d)脱水剤にはオルト酢酸メチルエステルを使用し
た。(a)エポキシ樹脂の溶液と(d)脱水剤を混合
し、そこにベンガラ、体質顔料としてタルクと炭酸カル
シウム、たれ止め剤を投入しディゾルバーで均一に撹拌
混合してミルベースとし、これを卓上分散機で分散度が
線状法で30μm以下となるように分散した。分散した
ミルベースに残りの溶剤を添加混合し塗料組成物を得
た。これとは別に(b)ケチミンの重量部に対して
(c)合成ゼオライトを同重量、3倍量および6倍量秤
量し、混合しディスパーで撹拌してケチミンを担持した
合成ゼオライトを得た。 【0024】実施例1、比較例1〜4では、使用すると
きにエポキシ樹脂に対するケチミンの配合割合が0.8
当量となるようにケチミンを担持した合成ゼオライトを
秤量して塗料組成物と混合し、手撹拌で10分間撹拌し
混合した。塗料のPVCは40%に設定した。塗料の粘
度は20℃でBM型粘度計を用いて4号ローターで測定
した。実施例1、及び比較例1〜4の塗料を研磨した磨
き軟鋼板に100g/m2 の塗布量ではけ塗り塗装し、
20℃での乾燥性を評価した。また、20℃で7日間乾
燥後に塗膜の鉛筆硬度を測定し硬度発現の程度を比較し
た。さらに、付着性試験、耐水性試験および耐塩水噴霧
性試験を行い塗膜の防食性を評価した。一方、作成した
塗料組成物を容積1リットルの丸缶に約900gとり、
その塗料の上にケチミンを担持した合成ゼオライトを所
定量乗せ、密封して50℃で1ヶ月貯蔵し安定性を評価
した。結果を表1に示した。 【0025】 【表1】 【0026】○印:塗膜にフクレやさび、しわなどの異
常が認められない。 △印:塗膜の面積的には10%を超えない範囲でフクレ
やさびが認められる。 ×印:塗膜の面積的には10%を超える範囲でフクレや
さびが認められる。 注1:トダカラーED−160(戸田工業(株)製) 注2:クラウンタルクC(松村産業(株)製) 注3:スーパーS(丸尾カルシウム(株)製) 注4:ディスパロン6900−20X(楠本化成(株)
製) 【0027】この結果、実施例1と比較例1、2との比
較において(b)ケチミンを適当量の(c)合成ゼオラ
イトに担持させることによって、塗料の貯蔵安定性が確
保され、また塗膜の外観の低下もないことが確認でき
た。さらに、実施例1と比較例3、4との比較で(b)
ケチミンが(c)合成ゼオライトに担持されていても、
(d)脱水剤が配合されていなければ安定性が不良であ
り、また一方(d)脱水剤の配合量が過剰であれば乾燥
性や防食性が低下することが確認された。 【0028】(実施例2,3及び比較例5〜9)実施例
1と同様にして、表2に示す配合で実施例2及び比較例
5〜10の塗料を作成した。(a)エポキシ樹脂は
(A)エピコート1002(油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ当量:約650)、(B)エピコート82
8(油化シェルエポキシ(株)製、エポキシ当量:約1
90)、(C)エピコート1004(油化シェルエポキ
シ(株)製、エポキシ当量:約925)である。アミン
化合物はエポメートS−002(油化シェルエポキシ
(株)製、固形分:63%、活性水素当量(溶液):3
30)を用いた。(b)ケチミンは、(A)ジエチレン
トリアミンのメチルイソブチルケトンによるブロック物
でその骨格中のイミノ基をフェニルグリシジルエーテル
と反応させたもの(理論活性水素当量:91)および
(B)ジエチレントリアミンのメチルイソブチルケトン
によるブロック物(理論活性水素当量:53)を用い
た。(c)合成ゼオライトにはモレキュラーシーブス4
Aパウダー(ユニオン昭和(株)製)を用いた。(d)
脱水剤にはオルト酢酸メチルエステルを使用した。顔料
や他の添加剤は表1と同じものを用いて同様の方法で塗
料を調製した。 【0029】実施例2、3や比較例7〜9における
(a)エポキシ樹脂に対する(b)ケチミン、あるいは
アミン化合物の配合割合は0.8当量である。また比較
例5では0.4当量、比較例6では1.2当量に設定し
た。(b)ケチミンの配合量に対する(c)合成ゼオラ
イトの使用量は重量比で3倍とした。塗料のPVCは約
40%である。塗料の粘度は20℃でBM型粘度計を用
いて4号ローターで測定した。先の例と同様に実施例
2、3及び比較例5〜9の塗料を磨き軟鋼板に100g
/m2 の塗布量ではけ塗り塗装し、20℃での乾燥性を
評価した。また、20℃で7日間乾燥後に塗膜の鉛筆硬
度を測定し硬度発現の程度を比較した。さらに、耐水性
試験および耐塩水噴霧性試験を行い塗膜の防食性を評価
した。一方、作成した塗料組成物を容積1リットルの丸
缶に約900gとり、その塗料の上にケチミンを担持し
た合成ゼオライトを所定量乗せ密封して50℃で1ヶ月
貯蔵し安定性を評価した。ただし比較例9は二液形エポ
キシ樹脂塗料であり、安定性試験は行っていない。結果
を表2に示した。 【0030】 【表2】 【0031】この結果、実施例2と比較例5、6との比
較において(a)エポキシ樹脂に対する(b)ケチミン
の配合割合が0.7〜1.0当量の範囲を超えると乾燥
性や防食性に問題が生じることが確認された。また、比
較例7、8との比較でエポキシ当量が240よりも小さ
い樹脂を用いた場合や、700よりも大きい樹脂を用い
た場合にも乾燥性や防食性、貯蔵安定性に問題が生じる
ことが確認された。さらに実施例3に示すように(b)
ケチミンを(c)合成ゼオライトで担持することにより
ケチミンの分子中のイミノ基をブロックしないで使用し
ても貯蔵安定性に問題がないことも確認された。実施例
2では比較例9の二液形エポキシ樹脂塗料組成物と同等
の性能を有していることが確認できた。 【0032】 【発明の効果】本発明による一液形エポキシ樹脂塗料組
成物は、従来からある二液形エポキシ樹脂塗料と同等の
性能を有し、かつ良好な貯蔵安定性を保っており、作業
性と塗料管理の簡便性を両立させたものとして、現場で
の塗装作業に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AD08 AF06 AH04 AH05 AH06 DC28 FA03 FA05 FA10 JA01 4J038 CA101 DB061 DB071 DB091 DB281 DB311 DB481 GA07 HA466 JA24 JB18 KA02 KA03 KA07 KA20 KA22 NA03 NA04 PA07 PA18 PB05

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)エポキシ当量が240〜700の
    範囲のエポキシ樹脂、(b)一般式 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は同一又は異なる水
    素、炭素数1〜4のアルキル基、又はアルキル基を有し
    又は有しないフェニル基、R5 は水酸基を有するアルキ
    ル基、又はアルキル基を有し又は有しないフェニル基、
    1 およびY2 は同一又は相異なる炭素数2〜6のアル
    キレン基を示し、nは0〜2の整数である)で示される
    ケチミン、(c)合成ゼオライト、(d)一般式 (式中、Rは、水素、又はメチル基)で示される脱水剤
    を含有し、(a)エポキシ樹脂と(b)ケチミンとの混
    合割合が、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して
    ケチミンの活性水素0.7〜1.0当量になる割合であ
    り、(d)脱水剤が(b)ケチミン100重量部に対し
    て10重量部以上含まれ、さらに(c)合成ゼオライト
    が(b)ケチミンを担持していることを特徴とする常温
    硬化性一液形エポキシ樹脂塗料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016194066A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 ベック株式会社 被膜形成材
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