JP2000062451A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP2000062451A
JP2000062451A JP10233854A JP23385498A JP2000062451A JP 2000062451 A JP2000062451 A JP 2000062451A JP 10233854 A JP10233854 A JP 10233854A JP 23385498 A JP23385498 A JP 23385498A JP 2000062451 A JP2000062451 A JP 2000062451A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車エンジン負荷が大きくなっても乗員の快
適感を損なわない自動車用空気調和装置を提供する。 【解決手段】自車両の走行位置を検出する自車両位置検
出手段1と、少なくとも自動車エンジンに高負荷が作用
する地点の地図情報を記憶する地図情報記憶手段2と、
地図情報記憶手段に記憶された高負荷地点における自車
両の室内に侵入する熱量を演算する第1の熱量演算手段
4Aと、自車両が高負荷地点を走行したときの自動車エ
ンジンの負荷変動量を算出し、この負荷変動量に相当す
る冷房サイクルの冷却熱量を演算する第2の熱量演算手
段4Bと、第2の熱量演算手段により求められた冷房サ
イクルの冷却熱量が所定値以下であるとき、第1の熱量
演算手段で得られた侵入熱量から第2の熱量演算手段で
得られた冷却熱量を減じた熱量を補うように、高負荷地
点への到達前から、室内への空調条件を制御し始めるエ
アコン制御手段7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用空気調和
装置に関し、特に登坂走行などで自動車エンジン負荷が
大きくなっても乗員に対する調和空気による快適感を損
なわない自動車用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される空気調和装置には、
冷房または除湿を行うための冷房サイクルが備えられて
いる。この冷房サイクルは、コンプレッサ、コンデン
サ、リキッドタンク、膨張弁およびエバポレータが冷媒
配管によって接続されて構成されおり、エバポレータか
らの冷媒をコンプレッサによって圧縮して高温高圧ガス
とし、コンデンサにより外気と熱交換させることで冷却
して液化させ、リキッドタンクで気液分離したのち、液
冷媒のみを膨張弁に送り込み、ここで高圧液冷媒を低温
低圧の霧状冷媒とする。この低温低圧の霧状冷媒がエバ
ポレータに送られると、クーラユニット(エバポレー
タ)を通過する取入空気との間で熱交換が行われるの
で、取入空気が冷却され、車室内には冷房または除湿空
気が供給されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした冷房サイクル
のコンプレッサの駆動力は、自動車エンジンのクランク
シャフトとコンプレッサの駆動軸とをクラッチ等を介し
てプーリおよびベルトで連結することで、自動車エンジ
ンから供給される。
【0004】したがって、冷房サイクルを作動させた状
態(エアコンスイッチをONした状態)で自動車エンジ
ンに高負荷、たとえば、エアコンスイッチをONした状
態で登坂走行を行うと、自動車の走行性能が低下した
り、冷房能力が低下したりするといった問題があった。
【0005】このため、自動車エンジンに高負荷が作用
したときは、吹出空気温度が低温となるように空気調和
装置のエアミックスドアを低温側へ補正制御するととも
に吹出空気量を増加させ、さらに吹出口モードも変更す
ることも行われるが、こうした急激な吹出空気温度、吹
出空気量および吹出口モードの補正によって、乗員の快
適感が損なわれるおそれがあった。また、乗員の快適感
を損なわないように上述した補正量を少なくすると補正
効果が少なくなるので、暑く感じたりするといった問題
があった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、自動車エンジン負荷が大き
くなっても乗員の快適感を損なわない自動車用空気調和
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の自動車用空気調和装置は、自動車エ
ンジンを動力源とする冷房サイクルを含み、取り入れ空
気を温度調節したのち室内へ配風する自動車用空気調和
装置において、自車両の走行位置を検出する自車両位置
検出手段と、少なくとも前記自動車エンジンに高負荷が
作用する地点の地図情報を記憶する地図情報記憶手段
と、前記地図情報記憶手段に記憶された前記高負荷地点
における自車両の室内に侵入する熱量を演算する第1の
熱量演算手段と、自車両が前記高負荷地点を走行したと
きの前記自動車エンジンの負荷変動量を算出し、この負
荷変動量に相当する前記冷房サイクルの冷却熱量を演算
する第2の熱量演算手段と、前記第2の熱量演算手段に
より求められた冷房サイクルの冷却熱量が所定熱量以下
であるとき、前記第1の熱量演算手段で得られた侵入熱
量から前記第2の熱量演算手段で得られた冷却熱量を減
じた熱量を補うように、前記高負荷地点への到達前か
ら、室内への空調条件を制御し始めるエアコン制御手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0008】この請求項1記載の発明では、まず地図情
報記憶手段に記憶された高負荷地点において自車両の室
内へどのくらいの熱量が侵入するかを第1の熱量演算手
段により求める。また、自車両がその高負荷地点を走行
した場合に自動車エンジンの負荷がどのくらい変動する
かを求め、この変動によって冷房サイクルから提供され
る冷却熱量がどのくらいになるかを第2の熱量演算手段
により求める。
【0009】第2の熱量演算手段により求められた冷却
熱量が充分に大きい場合にはエンジンに負荷が作用した
としても室内環境は維持できるので問題ないが、冷却熱
量が所定熱量以下であった場合には、そのままの状態で
その高負荷地点を走行すると室内の空調環境を快適に維
持できない。つまり、設定温度よりも昇温してしまい乗
員は暑さを感じることになる。ただし、この冷房能力の
低下を補うために、高負荷地点を走行中に冷房条件を高
めると、エンジン負荷が益々大きくなって所望のエンジ
ントルクが出なかったり、急激な空調条件の変動によっ
て乗員に不快感を与える結果ともなる。
【0010】そこで、本発明では、自動車エンジンに対
して余計な負荷を与えることなく、その高負荷地点で必
要とされる冷却熱量、つまり高負荷地点を走行中に室内
へ侵入する侵入熱量から冷房サイクルが最低限発揮でき
る冷却熱量を減じた熱量を、当該高負荷地点に到達する
前から徐々に供給し始め、高負荷地点を通過するまでに
トータルで供給できれば、室内の空調環境は適正に維持
できるとの見地から、室内の空調条件を制御する。
【0011】すなわち、第1の熱量演算手段で得られた
侵入熱量から第2の熱量演算手段で得られた冷却熱量を
減じた熱量を補うように、エアコン制御手段によって、
高負荷地点への到達前から、室内への空調条件を制御し
始める。
【0012】これにより、自動車エンジンが高負荷地点
に到達しても、室内は事前に、かつ徐々に冷房されてお
り、エンジン負荷の増大によって冷房サイクルの冷却能
力が低下しても、室内の空調環境をそのまま快適に維持
することができる。しかもこの場合、コンプレッサの冷
媒吐出量を増加させるなど、冷房サイクルから自動車エ
ンジンに作用する負荷が増加することも必要ないので、
エンジントルクをそのまま維持することができ走行フィ
ーリングを低下させることもない。
【0013】請求項1記載の発明において、地図情報記
憶手段は特に限定されずマニュアル入力なども含む趣旨
であるが、請求項2記載の自動車用空気調和装置は、前
記地図情報記憶手段は、自車両の走行目的地を入力する
と現在位置から走行目的地までの走行経路を出力する目
的地経路設定部と、前記目的地経路設定部からの情報に
基づいて、自車両の走行経路中に高負荷地点が存在する
か否かを検出する高負荷地点検出部と、を含むことを特
徴とする。
【0014】この請求項2記載の発明では、目的地経路
設定部に自車両の走行目的地を入力すると、当該目的地
設定部で現在位置から走行目的地までの走行経路が出力
され、この出力情報に基づいて、高負荷地点検出部で自
車両の走行経路中に自動車エンジンに高負荷が作用する
地点が存在するか否かが検出される。ここで、高負荷地
点が自車両の走行経路中に存在したら、上述した請求項
1記載の発明のように、第1および第2の熱量演算手段
で侵入熱量と冷却熱量とが演算されたのち、エアコン制
御手段によって、高負荷地点への到達前から空調条件の
制御が開始される。
【0015】したがって、こうしたエアコン補正制御
は、自車両の走行目的地を入力するだけで自動的に実行
されるので、運転者などの乗員がその都度マニュアル操
作を行う必要がなく、便利かつ安全である。
【0016】上記発明においては特に限定されないが、
請求項3記載の自動車用空気調和装置は、前記エアコン
制御手段は、自車両が前記地図情報記憶手段により検出
された高負荷地点に到達したら、前記冷房サイクルから
自動車エンジンに作用する負荷を低下させることを特徴
とする。
【0017】自動車エンジンが高負荷となったときに、
冷房サイクルから作用する負荷を低減すれば、エンジン
のトータル負荷が軽減され、走行フィーリングが向上す
ることになる。ここで、冷房サイクルから自動車エンジ
ンに作用する負荷を低下させる手段としては、たとえば
コンプレッサのクラッチを切断するか、あるいは容量可
変斜板式コンプレッサであれば斜板を直立させて圧縮ス
トロークを短くすることが挙げられる。
【0018】上記発明においては特に限定されないが、
請求項4記載の自動車用空気調和装置は、自車両の車速
を検出する車速検出手段と、交通情報を取得する交通情
報取得手段と、前記自車両位置検出手段で検出された自
車両位置、前記地図情報記憶手段に記憶された地図情
報、前記車速検出手段により検出された車速および前記
交通情報取得手段により取得された交通情報に基づい
て、自車両が前記高負荷地点に到達するまでに要する時
間を演算する到達時間演算手段とをさらに備え、前記エ
アコン制御手段は、前記到達時間演算手段で得られた所
要時間が所定値以内になると、前記室内への空調条件を
制御し始めることを特徴とする。
【0019】また、請求項5記載の自動車用空気調和装
置は、前記到達時間演算手段は、自車両が前記高負荷地
点に到達するまでの所要時間に加え、当該高負荷地点を
通過するための所要時間を演算し、前記第1の熱量演算
手段は、前記高負荷地点を通過するための所要時間を考
慮して自車両の室内に侵入する熱量を演算し、前記第2
の熱量演算手段は、前記高負荷地点を通過するための所
要時間を考慮して自動車エンジンの負荷変動量および冷
房サイクルの冷却熱量を演算することを特徴とする。
【0020】この請求項4および5記載の発明では、現
在地から高負荷地点までの所要時間を求めるので、第1
の熱量演算手段で求められる侵入熱量、第2の熱量演算
手段で求められる冷却熱量およびエアコン制御手段によ
って補正される補正熱量の何れも時間のファクタを加味
して決定できる。これにより、たとえば高負荷地点が渋
滞中であるため侵入熱量が大きくなっても、これを考慮
した補正制御を実行することができる。
【0021】請求項4および5記載の発明では、高負荷
地点までの到達所要時間を求めたが、本発明はこれに代
えて或いはこれに加えて高負荷地点までの距離を求め、
この距離ファクタで補正制御しても良い。すなわち、請
求項6記載の自動車用空気調和装置は、前記自車両位置
検出手段で検出された自車両位置情報と前記地図情報記
憶手段に記憶された地図情報とから、自車両と前記高負
荷地点との距離を演算する距離演算手段とをさらに備
え、前記エアコン制御手段は、前記距離演算手段で得ら
れた距離が所定値以内になると、前記室内への空調条件
を制御し始めることを特徴とする。
【0022】上記発明においては特に限定されないが、
請求項7記載の自動車用空気調和装置では、前記エアコ
ン制御手段により空調条件の制御開始前の空調状態を記
憶する空調状態記憶手段をさらに有し、前記エアコン制
御手段は、自車両が前記高負荷地点を通過したら、前記
空調状態記憶手段に記憶された空調状態を読み出して元
の状態に復帰させることを特徴とする。
【0023】高負荷地点を通過すると、それまで実行さ
れていた補正制御は不要となるので、室内の空調状態も
元の状態に復帰させることが望ましい。このため、請求
項6記載の発明では、空調条件の補正制御開始前の空調
状態を空調状態記憶手段に記憶しておき、自車両が高負
荷地点を通過したら、この空調状態記憶手段から以前の
空調状態に関する情報を読み出し、元の状態に復帰させ
る。こうすることで、室内の空調環境が即座に快適状態
に復帰するとともに、マニュアル操作も不要であるた
め、便利かつ安全である。
【0024】上記発明においては特に限定されないが、
請求項8記載の自動車用空気調和装置では、前記高負荷
地点は、少なくとも登坂路を含むことを特徴とする。登
坂路では、自動車エンジンに高負荷が作用し、冷房サイ
クルの冷却能力が低下するので、上記発明を適用して好
ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず最初に、本発明の自動車用空気
調和装置本体の実施形態を説明すると、図1は本発明の
自動車用空気調和装置を示すブロック図(クレーム対応
図)、図2は本発明の自動車用空気調和装置の実施形態
を示す構成図、図3は本発明に係るエアコンユニット本
体を示す構成図、図4は図3に示すエアコンユニットの
一部を示す構成図である。
【0026】図3に示すように、本実施形態に係る自動
車用空気調和装置200は、いわゆる前後左右独立温調
型エアコンであって、主として車室内を4つの領域に区
画してそれぞれを温調するもので、インテークユニット
210、クーラユニット220およびヒータユニット2
30から構成されている。
【0027】なお、以下の説明では前後左右独立温調型
エアコンを例に挙げるが、本発明の自動車用空気調和装
置は、こうした前後左右独立温調型エアコンに限定され
ず、左右独立温調型エアコンであっても、非独立型エア
コンであっても適用することができる。
【0028】インテークユニット210には、外気取入
口211および内気取入口212を自由な開度で開閉す
るインテークドア213と、モータ214により回転す
るファン215とが設けられ、インテークドア213の
開度に応じて車室内に導入される内外気の混合比が決定
される一方で、ファン215の回転数に応じて車室内に
導入される空気量が決定される。インテークドア213
はインテークドアアクチュエータ216によって駆動制
御され、モータ214はファンコントロールアンプ21
7によって駆動制御される。
【0029】クーラユニット220には、インテークユ
ニット210で導入された空気を冷却するためのエバポ
レータ221(蒸発器)が設けられており、このエバポ
レータ221には、コンプレッサ、コンデンサ(凝縮
器)、膨張弁およびリキッドタンクなどで構成された冷
房サイクル(何れも図示を省略する。)が接続され、コ
ンプレッサで圧縮された冷媒が供給される。本実施形態
で用いることができるコンプレッサとしては、自動車エ
ンジンからの駆動力をクラッチを介して入切するクラッ
チ付きコンプレッサの他、容量可変斜板式コンプレッサ
などのようにクラッチレスであっても斜板の角度を変え
ることで自動車エンジンに与える負荷を軽減することが
できるタイプのコンプレッサが挙げられる。
【0030】ヒータユニット230には、エンジンの冷
却水が循環するヒータコア231が設けられており、そ
の両側部のそれぞれに、当該ヒータコア231を迂回す
るバイパス路232,232が形成されている。クーラ
ユニット220を流下した空気がこのヒータコア231
を通過することで加熱されることになる。
【0031】本実施形態のヒータユニット230におい
ては、ヒータコア231の上流側にフロントエアミック
スドア233fとリアエアミックスドア233rとの2
枚のエアミックスドアが回動自在に設けられている。フ
ロントエアミックスドア233fは、前席に吹き出され
る調和空気の温度を制御するためのエアミックスドアで
あるのに対し、リアエアミックスドア233rは後席に
吹き出される調和空気の温度を制御するためのエアミッ
クスドアである。すなわち、フロントエアミックドア2
33fについていえば、その開度に応じてヒータコア2
31(の半分)を通過する空気量とバイパス路232を
通過する空気量との比率が決定され、これにより後述す
る前席側配風通路235fへ流下する空気の温度が調節
される。リアエアミックスドア233rについても同様
に、当該リアエアミックスドア233rの開度に応じて
後席側配風通路235rへ流下する空気の温度が調節さ
れる。
【0032】これら2枚のエアミックスドア233f,
233rは、それぞれフロントエアミックスドアアクチ
ュエータ234fおよびリアエアミックスドアアクチュ
エータ234rによって駆動制御される。
【0033】また、ヒータコア231の下流側は、仕切
壁236により前席側への配風通路235fと後席側へ
の配風通路235rとに仕切られており、前席側への配
風通路235fには、前席デフ吹出口237およびこれ
を開閉する前席デフドア237D、前席ベント吹出口2
38およびこれを開閉する前席ベントドア238D、前
席フット吹出口239およびこれを開閉する前席フット
ドア239Dがそれぞれ設けられている。これら3つの
前席ドア237D,238D,239Dの開閉位置の組
み合わせは前席側の吹出口モードで決定されるので、リ
ンク機構を介してフロントモードアクチュエータ240
により一括して駆動制御される。
【0034】これに対して、ヒータコア231の下流側
に形成された後席側への配風通路235rには、前席側
の配風通路235fと後席側の配風通路235rとを流
れる空気の配風比を調節するための前後配風比調節ドア
241Dと、後席ベント吹出口243および後席フット
吹出口244とのそれぞれから吹き出される調和空気の
配風比を調節するためのリアモードドア245とが設け
られている。
【0035】前後配風比調節ドア241Dは、前後配風
比調節ドアアクチュエータ242によって駆動制御さ
れ、後席側配風通路235rを全開する位置と全閉する
位置との間を回動することができる。この前後配風比調
節ドア241Dを、後席側配風通路235rの一部を遮
蔽する位置まで回動させると、前席側配風通路235f
と後席側配風通路235rとの間の仕切壁236に開設
された連通路241の一部が開くので、ヒータコア23
1の後席側を通過した調和空気の一部が前席側配風通路
235fに流下し、これにより前席側へ吹き出される配
風量が後席側に対して相対的に多くなる。
【0036】なお、この前後配風比調節ドア241D
は、前席側と後席側との温度差をより鋭敏にするために
設けられたものであることから、本発明の独立温調型エ
アコンにとっては好ましい形態ではあるが、必ずしも必
須のものではない。
【0037】リアモードドア245は、リアモードドア
アクチュエータ246によって駆動制御され、当該リア
モードドア245の開度に応じて後席ベント吹出口24
3と後席フット吹出口244とのそれぞれに流下する調
和空気の比率が調節される。
【0038】前席側配風通路235fと後席側配風通路
235rには、図4に示すフロントダクト247fとリ
アダクト247rとがそれぞれ接続されている。さらに
具体的には、前席側配風通路235fの前席ベント吹出
口238と前席フット吹出口239とのそれぞれには、
フロントダクト247fがそれぞれ接続され、また後席
側配風通路235rの後席ベント吹出口243と後席フ
ット吹出口244とのそれぞれには、リアダクト247
rがそれぞれ接続されている。図4は、それぞれの一方
を図示したものである。
【0039】前席ベント吹出口238に接続されたフロ
ントダクト247fは、インストルメントパネル内を取
り廻されて、車両左右方向に延在しており、中央には主
として乗員の上半身に向かって調和空気を吹き出すため
のベントグリル252が設けられ、左右両端には主とし
てサイドウィンドガラスへ向かって調和空気を吹き出す
ためのサイドグリル(本発明にいうサイドウィンドガラ
スへの吹出口)253が設けられている。
【0040】また、前席ベント吹出口238に接続され
たフロントダクト247f内には、前席の左右(運転席
と助手席)の配風比を調節するためのフロント左右配風
比調節ドア248が設けられ、フロント左右配風比調節
ドアアクチュエータ249によって駆動制御される。そ
して、このフロント左右配風比調節ドア248を、中立
位置からたとえば右席側に回動させると、左席側へ流下
する空気量が増加するとともに右席側へ流下する空気量
がそのぶんだけ減少する。これにより、前席側の左右座
席の空調能力が変化することになる。
【0041】フロントダクト247fと同様に、リアダ
クト247r内にも、後席の左右座席の配風比を調節す
るためのリア左右配風比調節ドア250が設けられ、リ
ア左右配風比調節ドアアクチュエータ251によって駆
動制御される。そして、このリア左右配風比調節ドア2
50を、中立位置からたとえば右席側に回動させると、
左席側へ流下する空気量が増加するとともに右席側へ流
下する空気量がそのぶんだけ減少する。これにより、後
席側の左右座席の空調能力が変化することになる。
【0042】以上のインテークドアアクチュエータ21
6、ファンコントロールアンプ217、フロントエアミ
ックスドアアクチュエータ234f、リアエアミックス
ドアアクチュエータ234r、フロントモードアクチュ
エータ240、前後配風比調節ドアアクチュエータ24
2、リアモードドアアクチュエータ246、フロント左
右配風比調節ドアアクチュエータ249およびリア左右
配風比調節ドアアクチュエータ251へ対する指令信号
は、図2に示すエアコン制御ユニット21(図1に示す
エアコン制御手段7に相当する。)からそれぞれ送出さ
れる。
【0043】こうした前後左右独立温調型エアコン本体
20の他に、本実施形態の自動車用空気調和装置10
は、ナビゲーションシステム30を備えている。
【0044】図2は本実施形態に係る自動車用空気調和
装置10の全体構成を示すブロック図である。ちなみに
本図において、上述したエアコン本体20は、図3およ
び図4に示すユニットおよび各種アクチュエータの他
に、インストルメントパネルの上面などに設けられ車室
内へ入射される日射量を検知し、これに応じた信号を出
力する日射センサ22と、車室内のインストルメントパ
ネルの前面などに設けられ車室内の温度を検知してこれ
に応じた信号を出力する内気温センサ23と、エンジン
ルーム内のフードロックステー下側などのように走行風
の影響を受けない部位に設けられ外気温度を検知してこ
れに応じた信号を出力する外気温センサ24と、インス
トルメントパネルの前面に設けられたエアコンコントロ
ーラの各種操作部25とからの信号が、CPU,ROM
およびRAMなどで構成されたマイクロコンピュータ
(エアコン制御ユニット)21に入力されるように結線
されている。
【0045】エアコン制御ユニット21のROMには、
操作部25で設定された室内温度等に対して、日射セン
サ22、内気温センサ23および外気温センサ24から
取り込まれた環境情報を加味しながら最適な室内環境を
実現するための制御ロジックが格納されており、この制
御ロジックによる演算結果に基づいて、上述した各種の
アクチュエータを駆動制御する。
【0046】本実施形態に係るナビゲーションシステム
30は、GPS(Global Positioning System) 用人工
衛星からの送信電波を受信するためのGPSアンテナ3
2と、このGPSアンテナ32からの受信信号に基づい
て自車両の現在地、進行方向を演算するためのGPSレ
シーバ33と、車両に設けられ自車両の進行方向の変化
を検出するためのジャイロコンパス34と、自車両の走
行速度を検出するための車速センサ35と、乗員が各種
の指令を入力するための操作部36と、道路地図を表示
するために道路情報(地図情報)が格納されたCD−R
OMから当該地図情報を読み出すためのプレーヤ37
と、道路地図や現在地を表示するための液晶ディスプレ
イ等からなる表示装置38と、これらGPSレシーバ3
3、ジャイロコンパス34、車速センサ35、操作部3
6およびCD−ROMプレーヤ37からの情報を取り込
んで、主として自車両の現在地や進行方向、目標走行先
等を表示装置38に表示して、運転者に対して自車両の
走行案内を行うためのナビゲーション制御ユニット(図
1の目的地経路設定部2Aに相当する。)31とを備え
ている。
【0047】GPSレシーバ32は、いわゆるGPS航
法のために使用されるもので、自車両の現在地や進行方
向をGPS用人工衛星からの電波に基づき測定する。こ
れに対して、ジャイロコンパス34および車速センサ3
5は、いわゆる自律航法のために使用されるもので、車
両の相対的な移動量を検出して現在地や進行方向を逐次
更新しながら現在地や進行方向を測定し、自車両が人工
衛星からの電波を受信できない場合などのように、GP
Sレシーバ33による測定結果が正常でないときにこれ
を補完する。
【0048】このナビゲーションシステム30のナビゲ
ーション制御ユニット31と上述したエアコン制御ユニ
ット21とは、交信可能に結線されており、エアコン制
御ユニット21からの要求に応じて、主として自車両の
現在地(経度、緯度および高度)の情報をナビゲーショ
ン制御ユニット31から送出する。
【0049】また、本実施形態では、VICSなどの交
通情報の提供通信網から当該交通情報を取得するための
交通情報受信器40(図1の交通情報取得手段3Bに相
当する。)が搭載されており、目的とする地点近傍の交
通情報を受信し、これをナビゲーション制御ユニット3
1へ送出する。
【0050】さらに、本実施形態の自動車用空気調和装
置10では、エアコン制御ユニット21(またはナビゲ
ーション制御ユニット21でも良い。)において、自車
両の現在位置と走行目的地との間の走行経路のなかに、
自動車エンジンに高負荷が作用する地点、たとえば登坂
路が存在するかどうかを検出する(これが本発明の高負
荷地点検出部2Bに相当する。)。この制御ロジック
は、ナビゲーション制御ユニット21で設定された自車
両の走行ルートの情報と地図情報とに基づいて、当該走
行ルート中に登坂路が存在するかどうかを判断する。
【0051】一方、エアコン制御ユニット21(または
ナビゲーション制御ユニット21でも良い。)には、上
述した走行ルート上に存在する登坂路において、自車両
の室内にどのくらいの熱量Qinが侵入するかを演算する
第1の熱量演算手段4A(図1参照)と、その登坂路を
自車両が走行したときにエンジンがどれくらいの負荷を
受け、これにより冷房サイクルの能力(実際にはコンプ
レッサの冷媒吐出量)がどのくらい低下して冷却熱量Q
cpがどのくらいになるかを演算する第2の熱量演算手段
4B(図2参照)とが設けられている。ハードウェア構
成としては、演算プログラムが格納されたROMと、入
力データを一時的に記憶するRAMと、実際の演算処理
を実行するCPUとを備えている。
【0052】そして、エアコン制御ユニット21では、
第2の熱量演算手段4Bで求められた冷房サイクルの冷
却熱量Qcpが所定値以下になったら、第1の熱量演算手
段4Aで求められた侵入熱量Qinから第2の熱量演算手
段4Bで求められた冷却熱量Qcpを減じた熱量ΔQを補
うように、その登坂路へ到達する手前から、室内への空
調条件を制御し始める。
【0053】これら第1および第2の熱量演算手段4
A,4Bにおいて、室内へ侵入する熱量Qinや冷房サイ
クルの冷却熱量Qcpを算出する際に時間のファクタを加
えるために到達時間演算手段5(図1参照)が、エアコ
ン制御ユニット21に設けられている。この到達時間演
算手段5では、ナビゲーション制御ユニット31で求め
られた自車両位置、CDプレーヤ37に記憶された地図
情報、車速センサ35(図1の車速検出手段3Aに相当
する。)により検出された車速および交通情報受信器4
0により取得された交通情報に基づいて、自車両が登坂
路に到達するまでの所要時間を演算する。また、これと
同時に、その登坂路を通過するための所要時間を演算す
る。この通過所要時間に基づいて、第1の熱量演算手段
4Aは、室内に侵入する熱量Qinを演算するとともに、
第2の熱量演算手段4Bは、自動車エンジンの負荷変動
量および冷房サイクルの冷却熱量Qcpを演算する。
【0054】さらに、本実施形態では、登坂路における
エアコンの補正制御を実行した後に通常状態に戻すため
のメモリ(図1の空調状態記憶手段6に相当する。)
が、エアコン制御ユニット21に設けられている。この
メモリは、各種アクチュエータ26やコンプレッサ9
(図1参照)などの空調条件の補正制御開始前の状態を
記憶する。
【0055】次にこの動作を具体化して説明する。図5
は図2のエアコン制御ユニット21におけるメインルー
チンを示すフローチャート、図6および図7は図5のス
テップ20のサブルーチンを示すフローチャートであ
る。
【0056】まず、図5に示すステップ10において、
所定の時間間隔で、日射センサ22、内気温センサ2
3、外気温センサ24および操作部25からエアコン制
御ユニット21に検出信号を取り込む。
【0057】これとは別に、ナビゲーションシステム3
0に自車両の走行目的地を入力し、走行ルートを設定し
ておく。具体的には、ナビゲーションシステム30の操
作部36から走行目的地を入力すると、GPSレシーバ
33およびジャイロコンパス34から求められる現在位
置と、CD−ROMプレーヤ37に格納された地図情報
とに基づいて、ナビゲーション制御ユニット31で現在
位置から走行目的地に至る走行ルートが演算され、表示
装置38に地図画像とともに表示する。
【0058】次に、ステップ20にて高負荷地点(以下
の説明では登坂路とする。)における空調補正を実行す
るが、これはまず図6に示すステップ201にて、自車
両の現在地に関する情報、すなわち経度、緯度および高
度をナビゲーション制御ユニット31からエアコン制御
ユニット21へ取り込む。続いてステップ202にて、
現在の自車両位置と走行ルートとを比較し、ステップ2
03ではその走行ルート中に登坂路があるかどうかを判
断する。この判断は、たとえばCD−ROMに格納され
た地図データから登坂路か否かの識別ができる。
【0059】そして、そのような登坂路が走行ルート中
に存在する場合には、ステップ204にて、まずその登
坂路の傾斜角度をCD−ROMの地図データから読み出
して求めるとともに、次のステップ205にて交通情報
受信器40を用いて、走行ルートの交通情報を取り込
む。また、ステップ206で車速センサ35から自車両
の車速を取り込む。
【0060】これらステップ204〜206で得られた
登坂路の傾斜角度、渋滞情報および車速から、ステップ
207にて、その登坂路を自車両が走行したときの自動
車エンジンの負荷変動パターンを予測する。これと同時
に、その登坂路を走行したときの室内に侵入する熱量Q
inを演算する。
【0061】ステップ208では、ステップ207で求
められたエンジンの負荷変動パターンに基づいて、冷房
サイクルのコンプレッサの吐出量変動を演算する。この
コンプレッサの吐出量変動から、ステップ209で冷房
サイクルの冷却熱量Qcpが求められる。
【0062】ステップ210では、ステップ209で求
められた冷却熱量Qcpが、予め設定された制御切換値
(しきい値)より小さいかどうかを判断し、たとえば登
坂路の傾斜角度が大きすぎて目的とする冷却能力が得ら
れない場合等は、図7に示すステップ211へ進む。な
お、ステップ209で求められた冷却熱量Qcpが制御切
換値以上の場合には、充分な冷却能力が発揮できるもの
としてリターンする。
【0063】ステップ211では、自車両がその登坂路
の手前の所定距離まで近づいたかどうかを判断する。こ
の登坂路の手前の所定距離は、以下のようにして演算さ
れる。図8は登坂路でコンプレッサの吐出量を低下させ
た場合の時間−温度の関係を示すグラフであり、図中Q
inが、その登坂路を走行したときに室内へ侵入する熱量
を示し、登坂路の手前Time0の地点から補正制御を開始
し、これを登坂路の終了地点まで続けた場合に、当該室
内へ供給される冷却熱量を同図の補正制御(1)の斜線
部で示す。これらの熱量が等しくなると、登坂路におい
てコンプレッサの吐出量を低下させても、トータルとし
ての室内の熱量は上昇しないので、室内環境が維持され
ることになる。こうした観点から、補正制御を開始する
地点Time0を演算して求める。
【0064】登坂路までの距離が所定値よりも大きい
(遠い)場合にはリターンするが、所定値以内になると
ステップ212へ進んで、まず現在の配風や風量を空調
状態記憶手段6(図1参照)に記憶する。
【0065】そして、ステップ213および214に
て、ファンコントロールアンプ217を制御して室内へ
吹き出される調和空気量を増加させる。また、ステップ
215ではインテークユニット210の空気取入口が内
気モードか外気モードかを判断し、外気モードであれ
ば、ステップ216で内気モードとするようにインテー
クドア213を制御する。さらに、ステップ217では
吹出口モードがベントモードかそれ以外のモードかを判
断し、ベントモード以外のモードであれば、ステップ2
18にてフロントモードアクチュエータ240およびリ
アモードアクチュエータ246を制御してベントモード
に設定する。
【0066】これにより、内気循環モードにて大量の冷
風が乗員の上半身に供給され、図8に示す補正制御
(1)で示す冷却熱量が室内へ供給される。
【0067】また、登坂路へ到達すると、コンプレッサ
からエンジンへ作用する負荷を軽減するためにクラッチ
をOFFしたり、或いは容量可変斜板式コンプレッサの
場合には斜板の傾斜角度を直立方向へ変化させるように
しても良い。
【0068】その後、その登坂路を通過すると、ステッ
プ217での判断によってステップ218へ進むことに
なる。このステップ218では、空調状態記憶手段6に
記憶された先程の配風および風量を読み出し、元の空調
状態に復帰させる。こうすることで、登坂路における補
正制御が終了すると即座に元の本来の空調状態に復帰さ
れるので、室内環境の違和感も少なくなる。
【0069】以上の制御ロジックによって、登坂路での
補正が行われるが、次に図5に戻って一般的なオートエ
アコンの制御ロジックに移行する。
【0070】すなわち、ステップ30および40では、
ステップ10で入力された日射センサ22、内気温セン
サ23、外気温センサ24および操作部25の各センサ
値に基づいて、各座席に対して最適な温度の調和空気を
供給すべく、フロントエアミックスドア233fおよび
リアエアミックスドア233rの開度を演算し、フロン
トエアミックスドアアクチュエータ234fおよびリア
エアミックスドアアクチュエータ234rのそれぞれに
指令信号を送出する。
【0071】次のステップ50では、冷房或いは除湿が
必要かどうかに応じて、クーラユニット220のエバポ
レータ221に接続されたコンプレッサのマグネットク
ラッチのON/OFFを制御する。このコンプレッサ制
御は、容量可変式コンプレッサを搭載している場合に
は、マグネットクラッチを入切することに代えて、斜板
の傾斜角度を強制的に制御するものであっても良い。
【0072】ステップ60では、前席デフドア237
D、前席ベントドア238Dおよび前席フットドア23
9Dの開度の組み合わせで決定される前席吹出モード
と、リアモードドア245の開度で決定されるリア吹出
モードとを制御すべく、フロントモードアクチュエータ
240およびリアモードドアアクチュエータ246のそ
れぞれに指令信号を送出する。
【0073】ステップ70では、吹出モードが決定され
た前席および後席のそれぞれにおける左右座席の配風比
の微調整を実行する。すなわち、図4に示すフロント左
右配風比調節ドア248とリア左右配風比調節ドア25
0を適切な位置に駆動するために、フロント左右配風比
調節ドアアクチュエータ249とリア左右配風比調節ド
アアクチュエータ251とのそれぞれに指令信号を送出
する。
【0074】最後に、ステップ80では、車室内へ吹き
出すトータル風量を制御すべく、ファンコントロールア
ンプ217に指令信号を送出してファン215の回転数
を制御する。なお、ステップ90では、他の制御、たと
えばインテークドア213の切替を行うためにインテー
クドアアクチュエータ216に指令信号を送出したりす
る。
【0075】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、自動
車エンジンが高負荷地点に到達しても、室内は事前に、
かつ徐々に冷房されており、エンジン負荷の増大によっ
て冷房サイクルの冷却能力が低下しても、室内の空調環
境をそのまま快適に維持することができる。しかもこの
場合、コンプレッサの冷媒吐出量を増加させるなど、冷
房サイクルから自動車エンジンに作用する負荷が増加す
ることも必要ないので、エンジントルクをそのまま維持
することができ走行フィーリングを低下させることもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用空気調和装置を示すブロック
図(クレーム対応図)である。
【図2】本発明の自動車用空気調和装置の実施形態を示
す構成図である。
【図3】本発明に係るエアコンユニット本体を示す構成
図である。
【図4】図3に示すエアコンユニットの一部を示す構成
図である。
【図5】図2のエアコン制御ユニットにおけるメインル
ーチンを示すフローチャートである。
【図6】図5のステップ20のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図7】図5のステップ20のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図8】本発明の補正制御を説明するためのグラフであ
る。
【符号の説明】
10…自動車用空気調和装置 1…自車両位置検出手段 2…地図情報記憶手段 2A…目的地経路設定部 2B…高負荷地点検出部 3A…車速検出手段 3B…交通情報取得手段 4A…第1の熱量演算手段 4B…第2の熱量演算手段 5…到達時間演算手段 6…空調状態記憶手段 7…エアコン制御手段 8…各種アクチュエータ 9…コンプレッサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 雅行 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 村松 寿郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 高橋 利彰 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車エンジンを動力源とする冷房サイク
    ルを含み、取り入れ空気を温度調節したのち室内へ配風
    する自動車用空気調和装置において、 自車両の走行位置を検出する自車両位置検出手段と、 少なくとも前記自動車エンジンに高負荷が作用する地点
    の地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、 前記地図情報記憶手段に記憶された前記高負荷地点にお
    ける自車両の室内に侵入する熱量を演算する第1の熱量
    演算手段と、 自車両が前記高負荷地点を走行したときの前記自動車エ
    ンジンの負荷変動量を算出し、この負荷変動量に相当す
    る前記冷房サイクルの冷却熱量を演算する第2の熱量演
    算手段と、 前記第2の熱量演算手段により求められた冷房サイクル
    の冷却熱量が所定値以下であるとき、前記第1の熱量演
    算手段で得られた侵入熱量から前記第2の熱量演算手段
    で得られた冷却熱量を減じた熱量を補うように、前記高
    負荷地点への到達前から、室内への空調条件を制御し始
    めるエアコン制御手段と、を備えたことを特徴とする自
    動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記地図情報記憶手段は、自車両の走行目
    的地を入力すると現在位置から走行目的地までの走行経
    路を出力する目的地経路設定部と、 前記目的地経路設定部からの情報に基づいて、自車両の
    走行経路中に前記高負荷地点が存在するか否かを検出す
    る高負荷地点検出部と、を含むことを特徴とする請求項
    1記載の自動車用空気調和装置。
  3. 【請求項3】前記エアコン制御手段は、自車両が前記地
    図情報記憶手段により検出された高負荷地点に到達した
    ら、当該高負荷地点を通過するまで、前記冷房サイクル
    から自動車エンジンに作用する負荷を低下させることを
    特徴とする請求項1または2記載の自動車用空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】自車両の車速を検出する車速検出手段と、 交通情報を取得する交通情報取得手段と、 前記自車両位置検出手段で検出された自車両位置、前記
    地図情報記憶手段に記憶された地図情報、前記車速検出
    手段により検出された車速および前記交通情報取得手段
    により取得された交通情報に基づいて、自車両が前記高
    負荷地点に到達するまでの所要時間を演算する到達時間
    演算手段とをさらに備え、 前記エアコン制御手段は、前記到達時間演算手段で得ら
    れた所要時間が所定値以内になると、前記室内への空調
    条件を制御し始めることを特徴とする請求項1〜3の何
    れかに記載の自動車用空気調和装置。
  5. 【請求項5】前記到達時間演算手段は、自車両が前記高
    負荷地点に到達するまでの所要時間に加え、当該高負荷
    地点を通過するための所要時間を演算し、 前記第1の熱量演算手段は、前記高負荷地点を通過する
    ための所要時間を考慮して自車両の室内に侵入する熱量
    を演算し、 前記第2の熱量演算手段は、前記高負荷地点を通過する
    ための所要時間を考慮して自動車エンジンの負荷変動量
    および冷房サイクルの冷却熱量を演算することを特徴と
    する請求項4記載の自動車用空気調和装置。
  6. 【請求項6】前記自車両位置検出手段で検出された自車
    両位置情報と前記地図情報記憶手段に記憶された地図情
    報とから、自車両と前記高負荷地点との距離を演算する
    距離演算手段とをさらに備え、 前記エアコン制御手段は、前記距離演算手段で得られた
    距離が所定値以内になると、前記室内への空調条件を制
    御し始めることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
    載の自動車用空気調和装置。
  7. 【請求項7】前記エアコン制御手段による空調条件の補
    正制御開始前の空調状態を記憶する空調状態記憶手段を
    さらに有し、 前記エアコン制御手段は、自車両が前記高負荷地点を通
    過したら、前記空調状態記憶手段に記憶された空調状態
    を読み出して元の状態に復帰させることを特徴とする請
    求項1〜6の何れかに記載の自動車用空気調和装置。
  8. 【請求項8】前記高負荷地点は、少なくとも登坂路を含
    むことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の自動
    車用空気調和装置。
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