JP2000061875A - ロボットハンド - Google Patents

ロボットハンド

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JP2000061875A
JP2000061875A JP10237884A JP23788498A JP2000061875A JP 2000061875 A JP2000061875 A JP 2000061875A JP 10237884 A JP10237884 A JP 10237884A JP 23788498 A JP23788498 A JP 23788498A JP 2000061875 A JP2000061875 A JP 2000061875A
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JP
Japan
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robot hand
adsorbing
suction
holding
robot
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Application number
JP10237884A
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English (en)
Inventor
Masayuki Hirota
雅之 廣田
Tomoharu Nakahara
智治 中原
Hidekazu Araki
秀和 荒木
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の物品の中から簡単に対象物を一つだけ
取り出して、所定の姿勢で確実に挟持することができる
ロボットハンドを提供する。 【解決手段】 少なくとも6軸の回転自由度を有する多
関節型ロボット1の先端フランジ部2から対象物3に対
し直線的に進行突出されてこの対象物3を着脱自在に吸
着する吸着手段4を進退駆動自在に突設し、この吸着手
段4に吸着された対象物3をその後退時に外側から着脱
自在に挟持して受け取る保持手段5を同先端フランジ部
2に備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の物品の中か
ら対象物の三次元位置及び姿勢を計測し、該計測結果に
基づいて同対象物を取り出すロボットハンドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図14に示す如く、多関節型
ロボット1の先端フランジ部2に対象物3を挟持する保
持手段5を備えてなるロボットハンドは知られている。
この場合、多関節型ロボット1は、a〜fの計6軸の回
転自由度を有し、その先端フランジ部2を所望の向きで
対象物3に対向位置するように制御動作させることがで
きるものである。先端フランジ部2に備えられた保持手
段5は、開閉動作される対の挟持片51でなり、所望の方
向から対象物3を挟持することができるものである。
又、多関節型ロボット1は、支柱14及びその上端に突設
される上板部15を介して、架台16上で天吊り姿勢となる
よう支持されている。すなわち、架台16の側部に支柱14
が立設され、該支柱14の上端から架台16側へ上板部15が
突設され、該上板部15の下側に多関節型ロボット1の基
端部が固定されて、該多関節型ロボット1は同架台16上
で垂設されている。したがって、この場合、多関節型ロ
ボット1をその各軸a〜fで回動させて、先端フランジ
部2に備えられた保持手段5が所望の向きで対象物3に
近接するように制御動作させ、該保持手段5の両挟持片
51で同対象物3を挟持して取り出すことができる。
【0003】又、特開平8−318488号公報にもロ
ボットハンドが示されており、該ロバットハンドにおい
ては、図15に示す如く、指状に開閉動作される対の挟
持片51でなる保持手段5とは別に、同両挟持片51の間中
央から進退動作される吸着手段4が突設されている。こ
の場合、保持手段5及び吸着手段4は支持部材52に垂下
突設され、該支持部材52は支持アーム53を介してスライ
ド部材54から上下動自在に垂下突設されている。又、ス
ライド部材54は可動フレーム55に水平方向でスライド自
在となるよう支持され、該可動フレーム55は基台56に前
記水平方向と直交する水平方向でスライド自在となるよ
う支持されている。したがって、この場合、吸着手段4
が所望の対象物3の直上に位置するよう、可動フレーム
55、スライド部材54、支持部材52を各々移動させ、この
状態で、吸着手段4を下方へ進行突出動作させてその先
端に同対象物3を吸着させ、同吸着手段4を上方へ後退
引込動作させて、同対象物3を外側から保持手段5の両
挟持片51によって挟持して受け取り、多数の物品の中か
ら同対象物3一つを取り出すことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、次のような問題があった。すなわ
ち、図14に示したロボットハンドにおいては、多数の
物品の中から対象物3一つだけを、対の挟持片51でなる
保持手段5で取り出すことが困難で、取り出すことがで
きたとしても、対象物3が同保持手段5において所定の
姿勢で確実には保持されないという問題があった。又、
多関節型ロボット1では、その先端フランジ部2を所望
の向きに制御動作させることまでは簡単に行えても、該
所望の向きとなった状態のままで同先端フランジ部2を
対象物3に対して直線的に近接させ或いは離間させるよ
うに進退動作させる制御が困難で、これによって同対象
物3を一つだけ取り出して保持手段5に所定の姿勢で確
実に挟持させることを期待すること自体に無理があると
も考えられていた。
【0005】又、図15に示したロボットハンドにおい
ては、多数の物品が整列配置された状態にある場合、そ
の中から対象物3一つを取り出すことはできるが、多数
の物品が煩雑状態で存在する場合、その中から対象物3
を一つだけ取り出すことはできないという問題があっ
た。すなわち、スライド機構の組合せからなるもので支
持された吸着手段4は、その上下方向及び水平方向の位
置を変更することができても、その向きを変更すること
はできず、煩雑状態にあって向きが定まらない対象物3
には対応できないという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の技術における問題を
悉く解決するために発明されたもので、その課題は、多
数の物品が煩雑状態で存在する場合にも、その中から簡
単に対象物を一つだけ取り出すことができ、しかも、取
り出された同対象物を所定の姿勢で確実に挟持すること
ができるロボットハンドを提供することである。すなわ
ち、本発明にあっては、上記多関節型ロボット1におけ
る向き変更の制御が容易な利点を生かしつつ、直線的な
進退動作制御が困難である点を、上記直線的に進退動作
される吸着手段4に係る技術でまかなうことにより、初
めて、対象物を一つだけ取り出して保持手段に所定の姿
勢で確実に挟持させることができるようになったもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ロボットハンドは、少なくとも6軸の回転自由度を有す
る多関節型ロボットの先端フランジ部から対象物に対し
直線的に進行突出されて該対象物を着脱自在に吸着する
吸着手段を進退駆動自在に突設し、該吸着手段に吸着さ
れた対象物をその後退時に外側から着脱自在に挟持して
受け取る保持手段を同先端フランジ部に備えてなる。
【0008】したがって、この場合、少なくとも6軸の
回転自由度を有する多関節型ロボットを採用しているの
で、該多関節型ロボットの先端フランジ部を対象物に対
向する所望の向きとなるよう簡単に制御動作させること
ができ、例えば、多数の物品がバラ積み部品に代表され
るような煩雑状態で存在する際にも、その中の一つとな
る対象物の法線ベクトルに合致する向きとなるよう先端
フランジ部の向き変更を行って簡単に対応することがで
きる。
【0009】この状態では、先端フランジ部と対象物と
はある距離だけ離間した状態にあるが、該先端フランジ
部から突設される吸着手段を同対象物に対し直線的に前
記距離だけ進行突出動作させて、該吸着手段に同対象物
を一つだけ容易に吸着させることができる。続いて、吸
着手段を後退引込動作させることで、該吸着手段に吸着
された対象物を一つだけ確実に取り出すことができ、該
対象物をその吸着状態を解除させて先端フランジ部に備
えられた保持手段で外側から正確に挟持し着脱自在に受
け取ることができ、その際、該保持手段に同対象物は所
定の姿勢で確実に挟持される。
【0010】しかも、この場合、最終的な対象物への近
接・離間のアプローチ動作を多関節型ロボットに負担さ
せず、吸着手段の直線的な進退駆動によって行うことに
なるので、同多関節型ロボットには無理な負担がかから
ず、同対象物の取り出し動作の時間短縮を図ることが可
能となる。
【0011】本発明の請求項2記載のロボットハンド
は、上記請求項1記載のロボットハンドにおいて、吸着
手段を複数本の吸着子で形成し、各吸着子を同吸着手段
の進行突出方向へ弾発付勢させたことを特徴とする。
【0012】したがって、この場合は特に、吸着手段と
なる複数本の吸着子各々が同吸着手段の進行突出方向へ
弾発付勢されているので、各吸着子が対象物に対し倣う
ように接触して、該対象物は同吸着手段によって安定状
態で取り出され、その際、同対象物の三次元位置及び姿
勢の計測結果に誤差が含まれていても、該誤差は吸収さ
れ、よって、取り出し動作の信頼性が向上され、又、多
数の物品がバラ積み部品に代表されるような崩れ易い状
態で存在する際の対応も容易となる。
【0013】本発明の請求項3記載のロボットハンド
は、上記請求項1又は2記載のロボットハンドにおい
て、吸着手段に対して対象物が所定の姿勢範囲外で吸着
された際に、該対象物を同吸着手段から強制的に離脱落
下させる強制排除手段を備えたことを特徴とする。
【0014】したがって、この場合は特に、吸着手段に
対象物が所定の姿勢範囲外で吸着された際の該対象物、
或いは、吸着手段に対象物の他に物品が絡んで複数吸着
された際の該他の物品等を、強制排除手段によって同吸
着手段から強制的に離脱落下させることができるので、
対象物を必ず一つだけ確実に取り出すことができるよう
になる。
【0015】本発明の請求項4記載のロボットハンド
は、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載のロボット
ハンドにおいて、吸着手段の吸着力を対象物一つの重量
に相当する程度に設定したことを特徴とする。
【0016】したがって、この場合は特に、吸着手段に
複数の物品が絡んで吸着されることはなく、該吸着手段
には対象物一つしか吸着されないので、該対象物が必ず
一つだけ確実に取り出されるようになる。
【0017】本発明の請求項5記載のロボットハンド
は、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載のロボット
ハンドにおいて、保持手段に対して対象物が所定の姿勢
範囲外で挟持されていることを検知する検知手段を備
え、該検知手段の検知によって同保持手段による挟持状
態が解除されるようになしたことを特徴とする。
【0018】したがって、この場合は特に、保持手段に
対して対象物が所定の姿勢範囲外で挟持されていること
が検知手段によって検知されると、該保持手段による挟
持状態が解除されるので、位置ずれのある対象物は同保
持手段から落下排除されることになって、対象物を一つ
だけ位置精度良く確実に取り出すことができるようにな
る。
【0019】本発明の請求項6記載のロボットハンド
は、上記請求項1〜5のいずれか一つに記載のロボット
ハンドにおいて、保持手段に挟持されている対象物の表
裏状態を判別する表裏検出手段を備えたことを特徴とす
る。
【0020】したがって、この場合は特に、保持手段に
挟持されている対象物の表裏状態を表裏検出手段によっ
て判別することができるので、ロボットハンドで同対象
物を搬送中に前記判別結果を搬送先の次工程へ転送する
等してやると、該次工程での表裏を判別する検出は不要
となり、処理の高速化が可能となる。
【0021】本発明の請求項7記載のロボットハンド
は、上記請求項6記載のロボットハンドにおいて、表裏
検出手段によって対象物が裏向き状態であると判別され
た際に、該対象物を表向きに反転させる反転手段を備え
たことを特徴とする。
【0022】したがって、この場合は特に、上記の場合
と同様に、保持手段に挟持されている対象物の表裏状態
が表裏検出手段によって判別されるが、ここで該対象物
が裏向き状態であると判別された際に、反転手段によっ
て同対象物は表向きに反転されるので、搬送先の次工程
において、表裏判別の検出だけでなく、対象物を表向き
に反転させて正常化する姿勢変換作業も不要となり、処
理の更なる高速化が可能となる。
【0023】本発明の請求項8記載のロボットハンド
は、上記請求項1〜7のいずれか一つに記載のロボット
ハンドにおいて、吸着手段の対象物に対する接触状態を
検出する接触検出手段を備え、該接触検出手段の検出結
果に基づいて、同吸着手段の進行突出量を調整し得るよ
うになしたことを特徴とする。
【0024】したがって、この場合は特に、接触検知手
段で吸着手段の対象物に対する接触状態を検出すること
ができ、該検出結果に基づいて同吸着手段の進行突出量
を調整することができるので、該調整を行うことによっ
て、吸着手段が対象物に対し適切な接触状態で吸着され
るようになすことができ、該対象物は同吸着手段によっ
て安定状態で取り出され、その際、同対象物までの離間
距離の基準となる該対象物の三次元位置の計測結果に誤
差が含まれていても、該誤差は吸収され、よって、取り
出し動作の信頼性が向上され、又、多数の物品がバラ積
み部品に代表されるような崩れ易い状態で存在する際の
対応も容易となる。
【0025】本発明の請求項9記載のロボットハンド
は、上記請求項1〜8のいずれか一つに記載のロボット
ハンドにおいて、吸着手段を複数本の吸着子で形成し
て、該吸着手段を進退駆動させる駆動体と同吸着手段と
を球面対偶形態となる結合手段を介して連結したことを
特徴とする。
【0026】したがって、この場合は特に、複数本の吸
着子で形成される吸着手段と、これを進退駆動させる駆
動体とが、球面対偶形態となる結合手段を介して連結さ
れているので、同吸着手段は首を振るようにその向きを
自由に変更することができるものとなり、該吸着手段の
各吸着子が対象物に対し倣うように接触して、該対象物
は同吸着手段によって安定状態で取り出され、その際、
同対象物の三次元位置及び姿勢の計測結果に誤差が含ま
れていても、該誤差は吸収され、よって、取り出し動作
の信頼性が向上され、又、多数の物品がバラ積み部品に
代表されるような崩れ易い状態で存在する際の対応も容
易となる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1〜6は、本発明の請求項1〜
6に対応する一実施形態を示し、該実施形態のロボット
ハンドは、少なくとも6軸の回転自由度を有する多関節
型ロボット1の先端フランジ部2から対象物3に対し直
線的に進行突出されて該対象物3を着脱自在に吸着する
吸着手段4を進退駆動自在に突設し、該吸着手段4に吸
着された対象物3をその後退時に外側から着脱自在に挟
持して受け取る保持手段5を同先端フランジ部2に備え
てなる。
【0028】該実施形態のロボットハンドにおいては、
吸着手段4を複数本の吸着子6で形成し、各吸着子6を
同吸着手段4の進行突出方向へ弾発付勢させている。
又、吸着手段4に対して対象物3が所定の姿勢範囲外で
吸着された際に、該対象物3を同吸着手段4から強制的
に離脱落下させる強制排除手段7を備えている。又、吸
着手段4の吸着力を対象物3一つの重量に相当する程度
に設定してもいる。
【0029】更に、該実施形態のロボットハンドにおい
ては、保持手段5に対して対象物3が所定の姿勢範囲外
で挟持されていることを検知する検知手段8を備え、該
検知手段8の検知によって同保持手段5による挟持状態
が解除されるようになしている。又、保持手段5に挟持
されている対象物3の表裏状態を判別する表裏検出手段
9を備えてもいる。
【0030】図5に示す如く、多関節型ロボット1は、
基端から先端にかけてa〜fの計6軸の回転自由度を有
し、各軸a〜fで回動させることによって、その先端フ
ランジ部2を所望の向きで対象物3に対向位置するよう
に制御動作させることができるものである。又、多関節
型ロボット1は、支柱14及びその上端に側方へ突設され
る上板部15を介し、架台16上で天吊り姿勢となるよう支
持されている。すなわち、架台16の側部に支柱14が立設
され、該支柱14の上端から架台16側へ上板部15が突設さ
れ、該上板部15の下側に多関節型ロボット1の基端部が
固定されて、該多関節型ロボット1は同架台16上で垂設
されている。
【0031】この場合、搬送用のトレー17上に板金プレ
ス製品である多数の物品がバラ積みされ、これをマグネ
ットヘッド18を用いて1回に10個程度ピックアップ
し、ランダムに搬送コンベア19上に投入する。その際、
マグネットヘッド18は物品に対する位置決め機構を一切
もたない単純な着脱手段であるので、搬送コンベア19上
では多数の物品がバラ積みされた煩雑で崩れ易い状態で
存在することになる。これを同搬送コンベア19によっ
て、ロボットハンドによる取り出しエリア内に移動させ
てやり、複数のカメラ21で取り込まれた画像によって三
次元位置及び姿勢を計測し、該計測データをロボットハ
ンドに転送して取り出し操作を行うものである。複数の
カメラ21は搬送コンベア19の上方に対向して設置固定さ
れており、すなわち、前記支柱14の上板部15上に組み立
てられた枠組みフレーム20に両カメラ21は設置固定され
ている。
【0032】図1〜4に示す如く、多関節型ロボット1
の先端フランジ部2の先端面には支持部材22が取着固定
されており、該支持部材22の内側に直動機構23が収容固
定されている。該直動機構23は空気圧によって駆動する
アクチュエータであり、先端フランジ部2側へ後退した
状態と、反対方向へ突出した状態との二つの位置の間を
進退駆動されるものである。直動機構23の下側先端には
その両側に各々対にして吸着手段3となる吸着子6が配
設されており、各吸着子6は吸着手段3として直動機構
23で上下方向に進退駆動される。
【0033】この場合、各吸着子6は吸着手段3の進行
突出方向(下方向)へ弾発付勢されている。すなわち、
直動機構23の側部に軸受け24が突設され、該軸受け24に
上下スライド自在にシャフト25が嵌合保持され、該シャ
フト25の下端にホルダー26を介してマグネットコイルボ
ビン28及びマグネットコアが垂下突設され、該マグネッ
トコアが吸着子6となり、その際、シャフト25の外側に
被嵌されるスプリング27が軸受け24とホルダー26との間
に介設されることによって、同マグネットコアである吸
着子6は下方向へ弾発付勢されている。
【0034】又、保持手段5は平行チャック29と支持片
30とでなり、平行チャック29によって両支持片30が開閉
動作され、該両支持片30によって対象物3を外側から着
脱自在に挟持するものである。図6に示す如く、平行チ
ャック29は対の部材が空気圧によって相互反対方向に平
行駆動されて、両支持片30を開閉動作させるものであ
る。両支持片30の高さ位置は、直動機構23が後退した最
上端の位置で吸着手段3に吸着される対象物3の高さに
合致するよう設定されている。
【0035】又、両支持片30の外側各々には表裏検出手
段9が配設されており、該表裏検出手段9は対象物3の
表裏を判別するセンサーで、同対象物3の形状の特徴に
応じて設けられる。なお、上記複数のカメラ21で取り込
まれた画像から、対象物3の表裏が判別検出されるよう
になすことも可能で、この場合には、同カメラ21で表裏
検出手段9が形成されることになる。又、片側の支持片
30の近傍には検知手段8が設けられており、該検知手段
8は対象物3の任意端部の有無を検出するセンサーで、
これにより保持手段5に対して同対象物3が所定の姿勢
範囲外で挟持されていることが検知される。
【0036】又、強制排除手段7は、吸着手段4に対し
て対象物3が所定の姿勢範囲外で吸着された際に、該対
象物3を同吸着手段4から強制的に離脱落下させるもの
であり、対象物3の外周形状に合わせたガイド枠31と、
該ガイド枠31を片側で支持するアーム32と、該アーム32
を介して同ガイド枠31を上下動作させる一軸スライダー
33とで形成されている。なお、ガイド枠31のアーム32と
は反対側では、ガイド部材によって支持部材22との間
で、同ガイド枠31は上下方向スライド自在にガイド保持
される。この場合、一軸スライダー33は空気圧によって
上下方向に駆動されるもので、通常時、ガイド枠31を上
記保持手段5の支持片30よりも上方に位置させ、強制排
除する動作時に、該ガイド枠31を同支持片30よりも下方
へと突出動作させる。
【0037】次に、該実施形態のロボットハンドにおけ
る動作順序を説明する。取り出し操作実施前の初期状態
では、直動機構23及び強制排除手段7はいずれも所定の
上限位置に後退しており、保持手段5の両支持片30は開
状態であり、電磁石式の各吸着子6は脱磁されている。
まず、対象物3に対する三次元位置及び姿勢の計測結果
に基づき、多関節型ロボット1を駆動させてその先端フ
ランジ部2を同対象物3に対向させる。その際、先端フ
ランジ部2の中心軸が対象物3の法線ベクトルと合致す
ると共に、各吸着子6の先端が直動機構23の移動ストロ
ーク程度に同対象物3から離間した位置及び向きとな
る。
【0038】その後、まず最初の段階として、直動機構
23を進行突出動作させ、吸着手段4の各吸着子6を対象
物3に近接させ、各吸着子6の先端を全て同対象物3に
接触させる。吸着子6はこの段階で通電され着磁され
て、磁性体である対象物3に吸着されこれを保持する。
その際、前記多関節型ロボット1がカメラ21から受信し
た画像データに誤差が含まれていると、いくつかの吸着
子6の先端が対象物3に接触されないことも考えられる
が、この場合、各吸着子6はスライド自在に支持されて
その進行突出方向へ弾発付勢されているので、直動機構
23の進行突出量から逆算して数mm程度、同対象物3に対
して押し込み気味となるように前記離間量を設定するこ
とで同誤差が吸収され、各吸着子6の先端は同対象物3
に対して倣うように吸着される。
【0039】次の段階として、直動機構23を後退引込動
作させ、吸着手段4に吸着された対象物3を多関節型ロ
ボット1側へ引き寄せる。同時に、強制排除手段7を動
作させてそのガイド枠31を下限まで突出動作させる。そ
の際、対象物3が所定の姿勢範囲内で吸着されている
と、該対象物3とガイド枠31とは干渉しないので、その
まま吸着手段4で同対象物3は保持されているが、対象
物3が所定の姿勢範囲外で吸着されていたり、対象物3
に隣接する他の物品が絡んだりしていると、同対象物3
や他の物品は下降するガイド枠31によって強制的に落下
される。
【0040】又、この場合は、強制排除手段7によって
機械的に不適切な対象物3を落下させるが、吸着手段4
の吸着力を対象物3一つの重量に相当する程度に設定し
てもいるので、対象物3に他の物品が絡んで吸着される
ことはそのほとんどが未然に防止される。すなわち、電
磁石に印加する電圧を変化させることで、吸着手段4の
各吸着子6の磁着による吸着力を容易に変更調整できる
ので、該吸着力を対象物3一つの重量に相当するように
調整設定してやると、二つ以上の物品が吸着されないよ
うになる。
【0041】なお、強制排除手段7により不適切な対象
物3が落下されて取り出し動作が中断した場合は、再
度、取り出し動作の最初から上述した動作を繰り返す。
対象物3を正常に取り出すことができた場合、直動機構
23が後退して最端に戻ったことを確認後、保持手段5が
作動してその両支持片30が閉方向へ動作し、該両支持片
30に対象物3が挟持されて受け渡され、その後、吸着手
段4の各吸着子6は脱磁される。
【0042】更には、次の段階として、保持手段5で挟
持されている対象物3の任意の端部の有無が検知手段8
によって検出され、該対象物3が同保持手段5で所定の
姿勢範囲内で挟持されているか否かが判定される。その
際、対象物3が保持手段5で所定の姿勢範囲外で挟持さ
れている(異常)と判定されると、該保持手段5の両支
持片30が開方向へ動作されて、これに挟持されていた対
象物3は不適切なものとして放出落下される。又、この
場合、保持手段5に挟持されている対象物3の表裏状態
も、表裏検出手段9によって判別され、該判別結果が搬
送先の次工程へと転送される。
【0043】したがって、該実施形態のロボットハンド
においては、a〜f6軸の回転自由度を有する多関節型
ロボット1を採用しているので、該多関節型ロボット1
の先端フランジ部2を対象物3に対向する所望の向きと
なるよう簡単に制御動作させることができる。すなわ
ち、多数の物品がバラ積み部品に代表されるような煩雑
状態で存在する際にも、その中の一つとなる対象物3の
法線ベクトルに合致する向きとなるよう先端フランジ部
2の向き変更を行って簡単に対応することができる。
【0044】この状態では、先端フランジ部2と対象物
3とは所定の距離だけ離間した状態にあるが、該先端フ
ランジ部2から突設される吸着手段4を同対象物3に対
し直線的に前記離間距離だけ進行突出動作させて、該吸
着手段4に同対象物3を一つだけ容易に吸着させること
ができる。引き続き、同吸着手段4を後退引込動作させ
ることで、該吸着手段4に吸着された対象物3を一つだ
け確実に取り出すことができる。又、同吸着手段4の後
退最端位置で、対象物3をその吸着状態を解除させて先
端フランジ部2に備えられた保持手段5の両支持片30で
外側から正確に挟持し着脱自在に受け取ることができ、
その際、該保持手段5に同対象物3は所定の姿勢で確実
に挟持されることになる。
【0045】しかも、この場合、最終的な対象物3への
近接・離間のアプローチ動作を多関節型ロボット1に負
担させず、吸着手段4の直線的な進退駆動によって行う
ことになるので、同多関節型ロボット1には無理な負担
がかからず、同対象物3の取り出し動作の時間短縮が図
られる。
【0046】又、該実施形態のロボットハンドにおいて
は、吸着手段4となる複数本の吸着子6各々が同吸着手
段4の進行突出方向へ弾発付勢されているので、各吸着
子6が対象物3に対し倣うように接触して、該対象物3
は同吸着手段4によって安定状態で取り出される。その
際、対象物3の三次元位置及び姿勢の計測結果に誤差が
含まれていても、該誤差は吸収され、よって、取り出し
動作の信頼性が向上され、又、多数の物品がバラ積み部
品に代表されるような崩れ易い状態で存在する際の対応
も容易である。
【0047】又、該実施形態のロボットハンドにおいて
は、吸着手段4に対象物3が所定の姿勢範囲外で吸着さ
れた際の該対象物3、或いは、吸着手段4に対象物3の
他に物品が絡んで複数吸着された際の該他の物品を、強
制排除手段7によって同吸着手段4から強制的に離脱落
下させることができるので、対象物3を必ず一つだけ確
実に取り出すことができる。しかも、吸着手段4の磁着
による吸着力が対象物3一つの重量に相当する程度に設
定されているので、該吸着手段4に複数の物品が絡んで
吸着されることは未然に防止され、同吸着手段4には対
象物3一つしか吸着されないので、この点からも、対象
物3は必ず一つだけ確実に取り出されることになる。
【0048】又、該実施形態のロボットハンドにおいて
は、保持手段5に対して対象物3が所定の姿勢範囲外で
挟持されていることが検知手段8によって検知される
と、該保持手段5の両支持片30による挟持状態が解除さ
れるので、位置ずれのある不適切な対象物3は同保持手
段5から落下排除されることになって、正常な対象物3
を一つだけ位置精度良く確実に取り出すことができる。
又、保持手段5に挟持されている対象物3の表裏状態を
表裏検出手段9によって判別することができるので、ロ
ボットハンドで同対象物3を搬送中に前記判別結果を搬
送先の次工程へ転送してやると、該次工程での表裏を判
別する検出は不要となり、処理の高速化が図られる。
【0049】図7は、本発明の請求項1、2及び4〜9
に対応する別の実施形態を示し、該実施形態のロボット
ハンドにおいては、近接センサでなる表裏検出手段9に
よって対象物3が裏向き状態であると判別された際に、
該対象物3を表向きに反転させる反転手段10を備えてい
る。
【0050】この場合、多関節型ロボット1の先端フラ
ンジ部2に取着固定される支持部材22の下端に支持板34
が付設され、該支持板34の両端下側にスライドアクチュ
エータ35が配設され、該スライドアクチュエータ35によ
ってスライド動作される垂下片36が同スライドアクチュ
エータ35に垂設され、該垂下片36の内側に水平軸を中心
として回動される反転支持部材37が突設されている。両
側の反転支持部材37によって対象物3は外側から着脱自
在に挟持され、該挟持状態で両反転支持部材37が180
度回動されることで同対象物3は反転される。すなわ
ち、スライドアクチュエータ35、垂下片36、反転支持部
材37等で形成される同反転手段10は、対象物3を挟持し
て受け取る保持手段5をも兼ねるものである。
【0051】したがって、この場合は特に、上記実施形
態におけると同様に、保持手段5に挟持されている対象
物3の表裏状態が表裏検出手段9によって判別される
が、ここで該対象物3が裏向き状態であると判別された
際には、反転手段10によって同対象物3が表向きに反転
されるので、搬送先の次工程において、表裏判別の検出
だけでなく、対象物3を表向きに反転させて正常化する
姿勢変換作業も不要となって、処理の更なる高速化が図
られる。又、前記表裏検出手段9は、保持手段5に対し
て対象物3が所定の姿勢範囲外で挟持されていることを
検知する検知手段8をも兼ねており、該検知手段8の検
知によって、同保持手段5の両側の反転支持部材37によ
る挟持状態が解除されるようになっている。
【0052】又、該実施形態のロボットハンドにおいて
は、吸着手段4の対象物3に対する接触状態を検出する
接触検出手段11を備え、該接触検出手段11は距離センサ
でなり、その検出結果に基づいて、同吸着手段4の進行
突出量を調整し得るようになっている。
【0053】この場合、前記支持板34上にステッピング
モータ38が設置固定され、該ステッピングモータ38によ
って回動されるピニオン39と噛み合って上下移動される
ラックでなる駆動体12が、同支持板34に上下スライド自
在に保持されており、これ等ステッピングモータ38、ピ
ニオン39、駆動体12等によって、直動機構23が形成され
ている。該直動機構23では、駆動体12の上下動作ストロ
ークを容易に可変調整することができる。
【0054】したがって、この場合は特に、接触検知手
段11で吸着手段4の対象物3に対する接触状態を検出す
ることができ、該検出結果に基づいて同吸着手段4の進
行突出量(駆動体12の上下動作ストローク量)を容易に
可変調整することができるので、該調整を行うことによ
って、吸着手段4が対象物3に対し適切な接触状態で吸
着されるようになすことができ、該対象物3は同吸着手
段4によって安定状態で取り出され、その際、同対象物
3までの離間距離の基準となる該対象物3の三次元位置
の計測結果に誤差が含まれていても、該誤差は吸収さ
れ、よって、取り出し動作の信頼性が向上し、又、多数
の物品がバラ積み部品に代表されるような崩れ易い状態
で存在する際の対応も容易となっている。
【0055】又、該実施形態のロボットハンドにおいて
は、吸着手段4を複数本の吸着子6で形成して、該吸着
手段4を進退駆動させる前記駆動体12と同吸着手段4と
を球面対偶形態となる結合手段13を介して連結してい
る。
【0056】この場合、駆動体12の下端部分が板状の可
動板部40として形成され、該可動板部40とその下側に間
隔をあけて位置される支持プレート41とが複数本のシャ
フト25を介して連結されている。各シャフト25の上端頭
部42は略球状に形成され、可動板部40には、上下に貫通
して上方へ拡開した断面略逆台形状の支持孔43が複数穿
設されており、該各支持孔43に前記上端頭部42が球面対
偶形態となって各々係合支持され、各シャフト25は同支
持孔43に上下方向スライド自在に挿通されている。又、
シャフト25の下端には支持プレート41が固着されてお
り、該支持プレート41には吸着手段4となる複数本の吸
着子6が配設垂下されており、同支持プレート41と前記
可動板部40との間には、前記シャフト25の外側に被嵌さ
れるスプリング27が介設されている。該スプリング27に
よって、各吸着子6は支持プレート41と共に吸着手段4
の進行突出方向へ弾発付勢されている。なお、同支持プ
レート41の下側に前記距離センサでなる接触検出手段11
が付設されている。
【0057】したがって、この場合は特に、複数本の吸
着子6で形成される吸着手段4と、これを進退駆動させ
る駆動体12とが、球面対偶形態となる結合手段13(可動
板部40、シャフト25、支持プレート41等)を介して連結
されているので、同吸着手段4は支持プレート41と一体
的に首を振るようにその向きを自由に変更することがで
きるものとなっている。よって、吸着手段4の各吸着子
6が対象物3に対し倣うよう弾性的に接触し、該対象物
3は同吸着手段4によって安定状態で取り出され、その
際、同対象物3の三次元位置及び姿勢の計測結果に誤差
が含まれていても該誤差は吸収されて、取り出し動作の
信頼性が向上され、又、多数の物品がバラ積み部品に代
表されるような崩れ易い状態で存在する際の対応も容易
となっている。
【0058】なお、該実施形態のロボットハンドにおい
ては、上記実施形態における強制排除手段7が存在して
いないが、吸着手段4の磁着による吸着力は対象物3一
つの重量に相当する程度に設定されている。又、前述の
構成以外、例えば、多関節型ロボット1の設置形態等
は、上記実施形態におけると同様に構成されているので
その説明は省略するが、上記実施形態におけると同様の
作用効果が奏されるものである。
【0059】又、本発明のロボットハンドにおいては、
図8に示す如く、直動機構23の駆動体12の下端に回動軸
44を介して、支持プレート41を首振り動作制御されるよ
うに設けても良い。この場合、支持プレート41には吸着
手段4となる複数本の吸着子6が配設垂下され、該吸着
手段4の対象物3に対する接触状態を検出する接触検出
手段11を同支持プレート41の両側に備え、該接触検出手
段11は距離センサでなり、その検出結果に基づいて、同
支持プレート41は首振り動作制御される。
【0060】したがって、この場合、吸着手段4の各吸
着子6が対象物3に対し倣うように接触し、該対象物3
は同吸着手段4によって安定状態で取り出され、その
際、同対象物3の三次元位置及び姿勢の計測結果に誤差
が含まれていても該誤差は吸収されて、取り出し動作の
信頼性が向上され、又、多数の物品がバラ積み部品に代
表されるような崩れ易い状態で存在する際の対応も容易
となる。
【0061】又、本発明のロボットハンドにおいては、
図9に示す如く、直動機構23の駆動体12の下端に球体45
を形成し、該球体45を支持プレート46に形成された内面
が球面状の支持穴46に回動自在に嵌合し、該支持穴46及
び同球体45で球面対偶形態となる結合手段13を介して、
同駆動体12と吸着手段4とを連結しても良い。この場合
にあっても、支持プレート41には吸着手段4となる複数
本の吸着子6が配設垂下され、上記図8に示した場合に
おけると同様の効果が奏される。
【0062】又、本発明のロボットハンドにおいては、
図10に示す如く、上記図9に示した構成と同様のもの
にあって、複数本の吸着子6でなる吸着手段4が支持プ
レート41と一体的に首振り動作制御されるようになして
も良い。この場合、支持プレート41が球面対偶形態とな
る結合手段13を介して傾斜状に支持され、駆動体12から
側方へアーム部材47が突設され、該アーム部材47は同駆
動体12を中心に回転動作制御されるようになっており、
同アーム部材47の先端下側に、前記傾斜した支持プレー
ト41の上面を転動する回動コロ48が付設されている。
【0063】したがって、この場合は、アーム部材47が
回転動作制御され回動コロ48が支持プレート41の上面を
転動することによって、該支持プレート41の傾斜の向き
は容易に変更調整され、上記図8に示した場合における
と同様の効果がより確実に奏される。
【0064】又、本発明のロボットハンドにおいては、
図11(a)(b)に示す如く、多関節型ロボット1の
先端フランジ部2に設けられる直動機構23の下端部分に
回転駆動手段49を介して可動板部40を設け、該可動板部
40とその下側に間隔をあけて位置される支持プレート41
とを複数本のシャフト25を介して連結し、該支持プレー
ト41に吸着手段4となる複数本の吸着子6を配設垂下
し、該吸着手段4に吸着されている対象物3の主軸周り
の回転ずれ量を検知計測する検知センサ50を同対象物3
の形状特徴に合わせて設けても良い。
【0065】この場合、吸着手段4に吸着されている対
象物3の主軸周りの回転ずれ量が検知センサ50によって
検知計測され、該計測結果に基づいて、回転駆動手段49
により可動板部40、支持プレート41等と一体的に吸着手
段4が制御回動されて、同対象物3の主軸周りの回転ず
れは補正される。したがって、この場合は、搬送先の次
工程において、対象物3の主軸周りの回転ずれ姿勢を補
正する作業が不要となって、処理の更なる高速化が図ら
れる。
【0066】又、本発明のロボットハンドにおいては、
図12、13に示す如く、吸着手段4の複数本の吸着子
6の吸着実施の組み合わせを、対象物3の形状に合わせ
切り換えられるようにして、同じ吸着手段4で複数品種
に対応することができるようになしても良い。すなわ
ち、図12に示す場合においては、吸着手段4の各吸着
子6が磁着装置或いは真空発生装置によって各々独立に
ON/OFF可能であり、対象物3の孔の位置や切欠等
の二次元的形状の違いに合わせて、動作される吸着子6
を選択設定することで、多品種に対応することができ
る。図12(a)では、周囲四つの吸着子6aが動作して
枠形状の対象物3aを吸着しており、図12(b)では、
中央一つの吸着子6bが動作して小さい矩形状の対象物3b
を吸着しており、いずれも同じ吸着手段4で対応するこ
とができている。
【0067】又、図13に示す場合においては、吸着手
段4の各吸着子6が昇降機構によって各々独立に上下駆
動されるものであり、対象物3の吸着表面の凹凸等の三
次元的形状の違いに合わせて、上下動作される吸着子6
を選択設定することで、多品種に対応することができ
る。図13(a)では、外側の吸着子6aが上下動作して
大きい対象物3aを吸着しており、図13(b)では、中
程の吸着子6bが上下動作して小さい対象物3bを吸着して
おり、いずれも各吸着子6は対象物3の同一高さ位置と
なる表面部位で該対象物3に吸着しており、同じ吸着手
段4で対応することができている。
【0068】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1記載のロ
ボットハンドにおいては、多数の物品が煩雑状態にあっ
ても、多関節型ロボットの先端フランジ部の向き変更を
行って簡単に対応することができ、この状態で、吸着手
段を直線的に進退動作させて対象物を一つだけ容易且つ
確実に取り出すことができ、該対象物を保持手段によっ
て所定の姿勢で確実に外側から挟持して受け取ることも
でき、その際、同多関節型ロボットには無理な負担がか
からず、同対象物の取り出し動作の時間短縮を図ること
が可能となる。
【0069】又、本発明の請求項2記載のロボットハン
ドにおいては、特に、吸着手段となる各吸着子が対象物
に対し倣うよう弾性的に接触して、該対象物は同吸着手
段によって安定状態で取り出され、取り出し動作の信頼
性が向上されて、多数の物品が崩れ易い状態で存在する
際の対応も容易となる。
【0070】又、本発明の請求項3記載のロボットハン
ドにおいては、特に、吸着手段に対象物が所定の姿勢範
囲外で吸着された際の該対象物等を、強制排除手段によ
って同吸着手段から強制的に離脱落下させることがで
き、対象物を必ず一つだけ確実に取り出すことができる
ようになる。
【0071】又、本発明の請求項4記載のロボットハン
ドにおいては、特に、吸着手段の吸着力が設定されるこ
とによって、該吸着手段には対象物一つしか吸着されな
いようになっており、対象物が必ず一つだけ確実に取り
出されるようになる。
【0072】又、本発明の請求項5記載のロボットハン
ドにおいては、特に、保持手段に対して対象物が所定の
姿勢範囲外で挟持されていることが検知されると、該保
持手段による挟持状態が解除されて、該対象物は同保持
手段から落下排除され、対象物を一つだけ位置精度良く
確実に取り出すことができるようになる。
【0073】又、本発明の請求項6記載のロボットハン
ドにおいては、特に、保持手段に挟持されている対象物
の表裏状態を表裏検出手段によって判別することがで
き、搬送先の次工程での表裏を判別する検出が不要とな
って、処理の高速化が可能となる。
【0074】又、本発明の請求項7記載のロボットハン
ドにおいては、特に、上記の場合と同様に、保持手段に
挟持されている対象物の表裏状態が判別されるが、ここ
で該対象物が裏向き状態であると判別された際に、反転
手段によって同対象物は表向きに反転され、搬送先の次
工程において、表裏判別の検出だけでなく、対象物を表
向きに反転させる姿勢変換作業も不要となって、処理の
更なる高速化が可能となる。
【0075】又、本発明の請求項8記載のロボットハン
ドにおいては、特に、接触検知手段での検出結果に基づ
いて吸着手段の進行突出量を調整することにより、該吸
着手段が対象物に対し適切な接触状態で吸着されるよう
になすことができて、該対象物は同吸着手段によって安
定状態で取り出され、取り出し動作の信頼性が向上され
て、多数の物品が崩れ易い状態で存在する際の対応も容
易となる。
【0076】又、本発明の請求項9記載のロボットハン
ドにおいては、特に、吸着手段が首を振るようにその向
きを自由に変更することができ、該吸着手段の各吸着子
が対象物に対し倣うように接触して、該対象物は同吸着
手段によって安定状態で取り出され、取り出し動作の信
頼性が向上されて、多数の物品が崩れ易い状態で存在す
る際の対応も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるロボットハンドの要
部を示す側面図。
【図2】同ロボットハンドの要部を示す正面図。
【図3】同ロボットハンドの要部を示す正面側からみた
部分断面図。
【図4】同ロボットハンドの要部を示す平面図。
【図5】同ロボットハンドにおける多関節型ロボットの
設置状態を示す斜視図。
【図6】同ロボットハンドにおける保持手段を示す平面
図。
【図7】別の実施形態であるロボットハンドの要部を示
す側面図。
【図8】本発明のロボットハンドにおける応用形態を例
示する概略正面図。
【図9】本発明のロボットハンドにおける別の応用形態
を例示する概略斜視図。
【図10】本発明のロボットハンドにおける更に別の応
用形態を例示する概略正面図。
【図11】本発明のロボットハンドにおける更に別の応
用形態を例示し、(a)はその概略正面図、(b)はそ
の概略斜視図。
【図12】本発明のロボットハンドにおける更に別の応
用形態を例示し、(a)(b)各々異なるその使用状態
における概略平面図。
【図13】本発明のロボットハンドにおける更に別の応
用形態を例示し、(a)(b)各々異なるその使用状態
における概略正面図。
【図14】従来例であるロボットハンドを示す斜視図。
【図15】別の従来例であるロボットハンドの要部を示
す斜視図。
【符号の説明】
1 多関節型ロボット 2 先端フランジ部 3 対象物 4 吸着手段 5 保持手段 6 吸着子 7 強制排除手段 8 検知手段 9 表裏検出手段 10 反転手段 11 接触検出手段 12 駆動体 13 結合手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B25J 13/08 B25J 13/08 Z (72)発明者 荒木 秀和 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3F059 AA01 BA02 BA08 BA09 DA02 DA03 DB05 DC08 DE05 3F060 AA01 FA07 GD05 GD11 HA00 3F061 AA03 BA03 BB08 BD03 BE47 BF00 CA01 CB13 CC01 DD01 DD05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも6軸の回転自由度を有する多
    関節型ロボットの先端フランジ部から対象物に対し直線
    的に進行突出されて該対象物を着脱自在に吸着する吸着
    手段を進退駆動自在に突設し、該吸着手段に吸着された
    対象物をその後退時に外側から着脱自在に挟持して受け
    取る保持手段を同先端フランジ部に備えてなるロボット
    ハンド。
  2. 【請求項2】 吸着手段を複数本の吸着子で形成し、各
    吸着子を同吸着手段の進行突出方向へ弾発付勢させたこ
    とを特徴とする請求項1記載のロボットハンド。
  3. 【請求項3】 吸着手段に対して対象物が所定の姿勢範
    囲外で吸着された際に、該対象物を同吸着手段から強制
    的に離脱落下させる強制排除手段を備えたことを特徴と
    する請求項1又は2記載のロボットハンド。
  4. 【請求項4】 吸着手段の吸着力を対象物一つの重量に
    相当する程度に設定したことを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか一つに記載のロボットハンド。
  5. 【請求項5】 保持手段に対して対象物が所定の姿勢範
    囲外で挟持されていることを検知する検知手段を備え、
    該検知手段の検知によって同保持手段による挟持状態が
    解除されるようになしたことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一つに記載のロボットハンド。
  6. 【請求項6】 保持手段に挟持されている対象物の表裏
    状態を判別する表裏検出手段を備えたことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか一つに記載のロボットハンド。
  7. 【請求項7】 表裏検出手段によって対象物が裏向き状
    態であると判別された際に、該対象物を表向きに反転さ
    せる反転手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の
    ロボットハンド。
  8. 【請求項8】 吸着手段の対象物に対する接触状態を検
    出する接触検出手段を備え、該接触検出手段の検出結果
    に基づいて、同吸着手段の進行突出量を調整し得るよう
    になしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つ
    に記載のロボットハンド。
  9. 【請求項9】 吸着手段を複数本の吸着子で形成して、
    該吸着手段を進退駆動させる駆動体と同吸着手段とを球
    面対偶形態となる結合手段を介して連結したことを特徴
    とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のロボットハ
    ンド。
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