JP2000060178A - ブラシレスモ―タ駆動回路及びブラシレスモ―タ駆動回路の制御方法 - Google Patents

ブラシレスモ―タ駆動回路及びブラシレスモ―タ駆動回路の制御方法

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JP2000060178A
JP2000060178A JP11156485A JP15648599A JP2000060178A JP 2000060178 A JP2000060178 A JP 2000060178A JP 11156485 A JP11156485 A JP 11156485A JP 15648599 A JP15648599 A JP 15648599A JP 2000060178 A JP2000060178 A JP 2000060178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラシレスモータのセンサレス駆動において、
始動制御と通常制御との切り換えが必要であったという
課題。 【解決手段】始動時には、印加電圧は低く、誘起電圧も
低いので、サンプル・ホールド回路6、7の出力は殆ど
同じであるため、比較回路10からの出力は、V/f変
換回路11の出力にほぼ等しく、その結果として従来と
同じ始動方法になるが、更に、ブラシレスモータ1の回
転数が上昇して誘起電圧が観測され始めると、駆動電圧
はその都度のモータ回転数および負荷に対して適正な値
に自動制御される状態に自動的に突入していく構成であ
り、始動制御と通常制御の切り換え動作は発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、永久磁石
を回転子とし、界磁に回転交流磁界を発生させて駆動す
る、いわゆるブラシレスモータの駆動回路及びその制御
方法に関するものであり、特に回転子の回転位置センサ
を必要とせずにブラシレスモータを駆動する駆動回路に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍空調機器の圧縮機などを可
変速で駆動して冷却能力を調整する方法として、圧縮機
の駆動源である電動機を可変速駆動することが行われて
いる。特に固定子側に電機子巻線を巻き、回転子側に永
久磁石を取り付けたブラシレスモータは効率がよいこと
が知られている。その反面ブラシレスモータは、回転子
の回転位置に応じて界磁の磁極を切り換える必要がある
ため電動機には回転位置検出用のセンサが取り付けられ
る。しかしながら、密閉型圧縮機などにブラシレスモー
タを用いる場合は、電動機そのものが密閉されており、
しかも電動機内部が高温になるなどのため、回転位置セ
ンサの取付が困難となり、その結果としてブラシレスモ
ータの駆動回路が少し複雑になる。
【0003】現在、ブラシレスモータの回転位置センサ
を用いない駆動回路としては、山村監修、大野編著によ
る「パワーエレクトロニクス入門(改訂2版)1991
年」の241〜243頁に記載されているものが用いら
れている。
【0004】図14は、上記文献に記載された従来のブ
ラシレスモータ駆動回路を示す図である。次に、同図を
参照しながら、従来のブラシレスモータ駆動回路の構成
を述べる。
【0005】図14において、18は120度通電方式
で駆動されるブラシレスモータ、19は該ブラシレスモ
ータ18の三相の端子に接続された三相ブリッジ回路、
20はブラシレスモータ18の誘起電圧を検出する電圧
位相検出回路、21は設定回転数に対してブラシレスモ
ータ18を120通電方式で駆動するタイミングパルス
の発生等を行なう制御回路、22は交流電源23と三相
ブリッジ回路19の間に接続された倍電圧整流回路を示
す。
【0006】また、同図において、可変レート制限回路
1211は、始動時には超低速状態から回転速度をゆっ
くりと加速させていくためのものであり、判定回路12
12は、速度をある程度上昇することが出来た時に、磁
極位置検出回路による制御方法と切り替えるかどうかを
判別するものである。また、V/F変換回路1213
は、回転速度に略比例した三相交流電圧となるパルス幅
変調信号を発生するものであり、切り替えスイッチ12
14a〜1214cは、制御回路21とV/f変換回路
1213の出力を判定回路1212の出力結果により切
り替えるものである。
【0007】次に、図15を参照しながら、上記ブラシ
レスモータ駆動回路による磁極位置検出の原理を説明す
る図15(a)〜図15(f)は、上記ブラシレスモー
タ駆動回路による磁極位置検出の原理を説明するための
図である。即ち、図15(a)は、ブラシレスモータの
誘起電圧の内、u相、v相、w相の端子電圧の各波形を
示し、図15(b)は、ブラシレスモータ18の駆動電
圧により流れるu,v,w相の各相における相電流の波
形を示し、図15(c)は、一次遅れフィルタ20aか
ら出力されたu相の端子電圧1201の波形を示してい
る(図14参照)。又、図15(d)は、u相の端子電
圧1201を入力とする比較器20bの出力電圧120
2の波形を示し(図14参照)、図15(e)は、比較
器出力電圧1202を積分した積分電圧波形を示し、図
15(f)は、上記積分電圧を入力とする比較器(制御
回路21に含まれる)の出力電圧波形を示している。
尚、u相の端子電圧を単にu相電圧とも呼ぶ。他の相電
圧も同様である。
【0008】上記ブラシレスモータ駆動回路は、三相ブ
リッジ回路19により120度の位相角だけブラシレス
モータ18の電機子巻線に相電流を流し60度の位相角
は電流を流さないようにして、この電流を流さない非通
電期間は電機子巻線に誘起する電圧を電圧位相検出回路
20で検出するものである。即ち、図15(c)では、
u相電流が流れていない非通電期間をθuとして表して
いる。同図に示す様に、非通電期間θuでは、u相の誘
起電圧だけが現れている。尚、図15(c)に示す様
に、PWMによる高周波電圧は、一次遅れフィルタ20
aで平滑されている。
【0009】上記相電流は、図15(b)に示すよう
に、ほぼ120度位相角の方形波の交流であり、その基
本波は各相誘起電圧と同相になるように流す。ブラシレ
スモータは、もともと同期電動機であるので、電圧の周
波数は回転数に比例する。電圧位相検出回路20は各相
の誘起電圧が零になる時点を検出するように作られてお
り、その時点は三相分で1サイクルに6回あるが、その
時間間隔を計測することで回転数が検出できる。これを
使ってフィードバックループを構成し、回転数制御器の
出力を電圧指令とすることで回転数制御を行なう。上記
制御は一般にはマイクロコンピュータを用いて行われて
いる。尚、図8(c)では、上記ゼロクロスの時点をθ
0として示した。
【0010】すなわち、上記ブラシレスモータ駆動回路
では、ブラシレスモータ18の三相の端子に対して12
0度毎に各相に順番に通電し、一方、非通電期間である
60度期間を用いて、ブラシレスモータ18の誘起電圧
を検出し、この誘起電圧波形を90度遅らせた波形のゼ
ロクロスタイミング(図15(f)では、θ’0として
示した)をもって、界磁磁極を切り換えるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来のブラシレスモータ駆動回路の構成では、誘起電
圧は回転速度に比例した電圧であるので、モータの始動
時には誘起電圧が非常に小さい値になってしまう。さら
に、端子電圧はパルス幅変調されているので、パルス幅
変調信号を除去するための低域通過フィルタ(一次遅れ
フィルタ20a)が用いられ、図15(c)に示す様
に、実際に使用する誘起電圧はさらに振幅が小さくなっ
ているので検出が非常に困難である。そのため、回転位
相が実質上検出できない。したがって、起動時では上述
のような誘起電圧波形を用いてブラシレスモータを駆動
することができない。
【0012】そこで、まず、始動時には、誘導電動機な
どと同様にV/f変換回路1213を用いて、電圧/周
波数の関係を一定に保つ制御であるV/f制御を行い、
その後、誘起電圧が検出できるようになった時点で、判
定回路1212や切り替えスイッチ1214a〜121
4cを用いて、誘起電圧波形を用いた上述の制御に切り
換える手法がとられていた。
【0013】ところが、このような始動制御と通常制御
の切り換えに際しては、制御の遅れや、パラメータのず
れなどにより、切り換え時に過大な電流が流れることが
あるため、モータ駆動用のパワートランジスタに大型の
ものを必要としたり、あるいは過大電流のために永久磁
石が減磁する可能性があるなどの問題を有していた。
【0014】又、上記の様な、始動時の制御方法では、
誘起電圧が検出できないような低速回転を維持させる場
合には、回転数を制御することは困難であるという課題
を有していた。
【0015】また、検出回路の精度を上げることによ
り、低速回転時における誘起電圧を検出しようとして
も、パルス幅変調信号に重畳された誘起電圧は、始動時
や低速回転時には印加電圧が低く、パルス幅変調のON
デューティが小さく、検出できる時間幅も極めて狭くな
っている。このような制御はマイクロコンピュータによ
り実現されるが、マイクロコンピュータから出されるO
Nタイミング指令と実際のスイッチ素子がONするタイ
ミングにはずれがあり、ON時間幅が狭くなるとずれに
より検出タイミングを誤ることが発生する。このため、
低速回転を精度良く制御することは困難であるという課
題を有していた。
【0016】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、始動制御と通常制御との切り換えを
必要とせずに、同じ制御方法でブラシレスモータの駆動
を行なうことのできるブラシレスモータ駆動回路を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
に記載の本発明に対応)は、パルス幅変調された信号を
出力する三相ブリッジ回路と、前記三相ブリッジ回路に
接続されて駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシ
レスモータへの通電が休止されている相の端子電圧を検
出する端子電圧検出手段と、前記端子電圧検出手段の検
出結果に基づいて、前記三相ブリッジ回路の通電を制御
する制御手段とを備え、前記端子電圧検出手段は、前記
検出したパルス状の電圧の立ち上がり時の時定数より
も、立ち下がり時の時定数の方が大きくなるように調整
されているブラシレスモータ駆動回路である。
【0018】又、第2の本発明(請求項2に記載の本発
明に対応)は、(1)三相ブリッジ回路と、(2)前記
三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレスモ
ータと、(3)そのブラシレスモータの設定回転数に対
応した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する基準
電圧出力手段と、(4)同一周波数で三相のパルスをサ
ンプリングするためのパルスを発生するパルス発生手段
と、(5)前記ブラシレスモータの非通電期間におい
て、少なくとも一相の端子電圧を検出する端子電圧検出
手段と、(6)その検出された端子電圧の立ち上がり時
の端子電圧値と立ち下がり時の端子電圧値とを比較する
比較器とを備え、前記比較器の出力に応じて前記駆動電
圧基準値を可変できるブラシレスモータ駆動回路であっ
て、前記非通電期間における中間タイミング以降のタイ
ミングにおいて、前記検出した誘起電圧値が、(a)立
ち上がり時に、所定値以上の電位であるとき、又は、
(b)立ち下がり時に、所定値以下の電位であるときに
は、前記パルス発生手段の周波数位相を進める様に調整
するブラシレスモータ駆動回路である。
【0019】又、第3の本発明(請求項3に記載の本発
明に対応)は、(1)三相ブリッジ回路と、(2)前記
三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレスモ
ータと、(3)そのブラシレスモータの設定回転数に対
応した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する基準
電圧出力手段と、(4)同一周波数で三相のパルスを発
生するパルス発生手段と、(5)前記ブラシレスモータ
の非通電期間において少なくとも一相の端子電圧を検出
する端子電圧検出手段と、(6)その検出された端子電
圧の立ち上がり時の端子電圧値と立ち下がり時の端子電
圧値とを比較する比較器とを備え、前記比較器の出力に
応じて前記駆動電圧基準値を可変できるブラシレスモー
タ駆動回路であって、前記非通電期間における中間タイ
ミング以降のタイミングにおいて、(a)前記検出され
た誘起電圧が増加する相の電圧である場合で、その誘起
電圧値が、プラス側の電源電位とマイナス側電源電位と
の間の所定の電圧より低い電位であるとき、又は、
(b)前記検出された誘起電圧が減少する相の電圧であ
る場合で、その誘起電圧値が、プラス側の電源電位とマ
イナス側の電源電位との間の所定の電圧より高い電位で
あるときには、前記パルス発生手段の周波数位相を遅ら
せるブラシレスモータ駆動回路である。
【0020】第4の本発明(請求項4に記載の本発明に
対応)は、三相ブリッジ回路と、前記三相ブリッジ回路
に接続されて駆動されるブラシレスモータと、そのブラ
シレスモータへの通電を休止している相の端子電圧を検
出する第1の検出手段と、電源電圧のプラス側からパル
ス幅変調による通電もしくは連続にて通電されている相
の通電時の端子電圧を検出する第2の検出手段と、前記
電源電圧のマイナス側からパルス幅変調による通電もし
くは連続にて通電されている相の通電時の端子電圧を検
出する第3の検出手段と、前記電源電圧のプラス側また
はマイナス側をパルス幅変調することにより前記三相ブ
リッジ回路の通電を制御する制御手段とを備え、前記第
2の検出手段の検出結果と、前記第3の検出手段の検出
結果とを電源電圧情報として、前記パルス幅変調の変調
量計算に用いるブラシレスモータ駆動回路である。
【0021】第5の本発明(請求項5に記載の本発明に
対応)は、三相ブリッジ回路と、前記三相ブリッジ回路
に接続されて駆動されるブラシレスモータと、そのブラ
シレスモータへの通電を休止している相の端子電圧を検
出する第1の検出手段と、電源電圧のプラス側からパル
ス幅変調による通電もしくは連続にて通電されている相
の通電時の端子電圧を検出する第2の検出手段と、前記
電源電圧のマイナス側からパルス幅変調による通電もし
くは連続にて通電されている相の通電時の端子電圧を検
出する第3の検出手段と、前記電源電圧のプラス側また
はマイナス側をパルス幅変調することにより前記三相ブ
リッジ回路の通電を制御する制御手段とを備え、前記制
御手段は、前記第2の検出手段の検出結果と、前記第3
の検出手段の検出結果との差の半分の値を、前記第1の
検出手段の検出値と比較し、その比較結果が反転したと
きから所定角度遅延したタイミングで通電相の切り換え
を行うブラシレスモータ駆動回路である。
【0022】第6の本発明(請求項6に記載の本発明に
対応)は、前記制御手段は、通電相切り換え直後の比較
結果を使用しない上記第5の発明のブラシレスモータ駆
動回路である。
【0023】第7の本発明(請求項7に記載の本発明に
対応)は、三相ブリッジ回路と、前記三相ブリッジ回路
に接続されて駆動されるブラシレスモータと、そのブラ
シレスモータへの通電を休止している相の端子電圧を検
出する検出手段と、前記検出手段の前記検出結果に基づ
いて、前記三相ブリッジ回路の通電を制御する制御手段
とを備え、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果と
電源電圧の中性点電位とを比較し、(a)前記検出手段
による検出結果が増加方向にある場合は、相切り換えか
ら前記検出手段の検出結果が前記中性点電位を最初に下
回った時の第1のタイミング期間と、前記中性点電位を
次に上回った時の第2のタイミングとを検出し、(b)
前記検出手段による検出結果が減少方向にある場合は、
相切り換えから前記検出手段の検出結果が前記中性点電
位を最初に上回った時の第3のタイミング期間と、前記
中性点電位を次に下回った時の第4のタイミングとを検
出し、(c)前記検出手段による検出結果が増加方向に
ある場合には、前記第2のタイミングを検出してから、
所定通電角度から前記第3のタイミング期間の半分を差
し引いた値を遅延させたタイミングで相切り換えを行
い、(d)前記検出手段による検出結果が減少方向にあ
る場合には、前記第4のタイミングを検出してから、所
定通電角度から前記第1のタイミング期間の半分を差し
引いた値を遅延させたタイミングで相切り換えを行うブ
ラシレスモータ駆動回路である。
【0024】第8の本発明(請求項8に記載の本発明に
対応)は、(1)三相ブリッジ回路と、(2)前記三相
ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレスモータ
と、(3)そのブラシレスモータの設定回転数に対応し
た電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する基準電圧
出力手段と、(4)同一周波数で三相のパルスをサンプ
リングするためのパルスを発生するパルス発生手段と、
(5)前記ブラシレスモータの非通電期間において、少
なくとも一相の端子電圧を検出する端子電圧検出手段
と、(6)その検出された端子電圧の立ち上がり時の端
子電圧値と立ち下がり時の端子電圧値とを比較する比較
器とを備えた、前記比較器の出力に応じて前記駆動電圧
基準値を可変できるブラシレスモータ駆動回路の制御方
法であって、前記非通電期間における中間タイミング以
降のタイミングにおいて、(1)前記検出した誘起電圧
値が、(1−a)立ち上がり時に、所定値以上の電位で
あるとき、もしくは、(1−b)立ち下がり時に、所定
値以下の電位であるときには、前記パルス発生手段の周
波数位相を進める様に制御し、又は、(2)前記検出し
た誘起電圧値が、(2−a)立ち上がり時に、所定値以
下の電位であるとき、もしくは、(2−b)立ち下がり
時に、所定値以上の電位であるときには、前記パルス発
生手段の周波数位相を遅らせる様に制御するブラシレス
モータ駆動回路の制御方法である。
【0025】第9の本発明(請求項9に記載の本発明に
対応)は、三相ブリッジ回路と、前記三相ブリッジ回路
に接続されて駆動されるブラシレスモータと、そのブラ
シレスモータへの通電を休止している相の端子電圧を検
出する第1の検出手段と、電源電圧のプラス側からパル
ス幅変調による通電もしくは連続にて通電されている相
の通電時の端子電圧を検出する第2の検出手段と、前記
電源電圧のマイナス側からパルス幅変調による通電もし
くは連続にて通電されている相の通電時の端子電圧を検
出する第3の検出手段と、前記電源電圧のプラス側また
はマイナス側をパルス幅変調することにより前記三相ブ
リッジ回路の通電を制御する制御手段とを備えたブラシ
レスモータ駆動回路の制御方法であって、前記制御手段
により、前記第2の検出手段の検出結果と、前記第3の
検出手段の検出結果との差の半分の値を、前記第1の検
出手段の検出値と比較し、その比較結果が反転したとき
から所定角度遅延したタイミングで通電相の切り換えを
行うブラシレスモータ駆動回路の制御方法である。
【0026】第10の本発明(請求項10に記載の本発
明に対応)は、前記ブラシレスモータの始動時には、上
記第8の本発明のブラシレスモ−タ駆動回路の制御方法
を用い、立ち上がり時の誘起電圧値と立ち下がり時の誘
起電圧値との差が一定期間連続して一定範囲内にあるこ
とを検出したとき、上記第9の本発明のブラシレスモ−
タ駆動回路の制御方法に切り替えるブラシレスモータ駆
動回路の制御方法である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1(請求
項1、2、3に対応)によるブラシレスモータ駆動回路
の構成を示す回路ブロック図である。同図を参照しなが
ら、本実施の形態の構成と各回路の動作の概要を述べ
る。
【0028】即ち、図1に示すように、回転数(周波
数)指令fはV/f変換回路11に入力され、同時に1
20度通電パルス・各種タイミング発生回路4にも入力
される。
【0029】120度通電パルス・各種タイミング発生
回路4では、同一周波数による120度通電パルス(U
上、V上、W上、U下、V下、W下信号)と、関連する
タイミングパルス信号(SEL、SP1、SP2、SP
3信号)とを発生する。このうち、U上(101)、V
上(102)、W上(103)の信号はPWM変調回路
3を経由して、U下(104)、V下(105)、W下
(106)の信号と同じく、三相ブリッジ回路2に入力
される。三相ブリッジ回路2は直流電源(+Vおよび
0)から擬似三相交流を出力するものである。PWM変
調回路3はU上、V上、W上の信号に対して、第1比較
回路10の出力(Vm)で変調(乗算)される。三相ブ
リッジ回路2は3相のブリッジ(U、V、W)を有し、
各相に対して上側(+V側)のトランジスタをONする
方をU上、V上、W上とし、下側(0V側)のトランジ
スタをONする方をU下、V下、W下とする。なお、図
示していないが、実際の回路では各トランジスタを駆動
するプリドライブ回路が必要である。三相ブリッジ回路
2の出力は、ブラシレスモータ1に接続されると共に、
端子電圧波形処理回路12u、12v、12wを経由し
て選択回路5に接続されている。
【0030】選択回路5の選択指令SELは、上述の1
20度通電・各種タイミング発生回路4より入力されて
いる。選択回路5の出力は、3つのサンプル・ホールド
回路6、7、13に送られ、それぞれに対応するサンプ
ルパルスSP1、SP2、SP3にて、サンプル・ホー
ルドされる。サンプル・ホールド回路6、7の出力は第
2比較回路8に送られ、出力の差を得て、制御補償回路
9に送られる。また、サンプル・ホールド回路13の出
力は、判定回路14に送られ、120度通電パルス・各
種タイミング発生回路4のタイミング位相を変調する。
制御補償回路9は第2比較回路8の出力がゼロになり、
かつ制御系が安定であるようにするためのものであり、
あらかじめそのパラメータを決定しておく。制御補償回
路9の出力は比較回路10に送られる。比較回路10で
は、V/f変換回路11の出力と、制御補償回路9の出
力との差を求め、得られた値をモータ駆動電圧Vmとす
る。モータ駆動電圧VmはPWM変調回路3により三相
ブリッジ回路2の上側のトランジスタをONするデュー
ティとなり、ブラシレスモータ1の駆動電圧に相当す
る。
【0031】ここで、120度通電パルス・各種タイミ
ング発生回路4、サンプル・ホールド回路6,7,13
及び制御補償回路9等が制御手段を構成し、比較回路1
0及びV/f変換回路11が基準電圧出力手段を構成し
ている。
【0032】次に、上記120度通電パルス・各種タイ
ミング発生回路4による出力信号について説明する。
【0033】図2は、120度通電パルス・各種タイミ
ング発生回路4による出力信号のタイミング図である。
図2において、θは電気角であり、図2では約720度
分すなわち2周期分を示している。
【0034】上記120度通電パルス・各種タイミング
発生回路4は、三相ブリッジ回路2に対してU上、U
下、V上、V下、W上、W下の各信号を出力する。U上
の信号は、電気角θが0度から120度、および360
度から480度の期間だけONする指令を出力する。U
下の信号は、電気角θが180度から300度、および
540度から680度の期間だけONする指令を出力す
る。V上の信号は、電気角θが120度から240度、
および480度から600度の期間だけONする指令を
出力する。V下の信号は、電気角θが300度から42
0度、および−60度から+60度の期間だけONする
指令を出力する。W上の信号は、電気角θが240度か
ら360度、および−120度から0度の期間だけON
する指令を出力する。W下の信号は、電気角θが60度
から180度、および420度から540度の期間だけ
ONする指令を出力する。
【0035】また、120度通電パルス・各種タイミン
グパルス発生回路4は、選択回路5に対してSEL信号
を出力する。選択回路5への信号である選択指令SEL
は、選択回路5が、電気角θが0度から60度の間はW
相の端子電圧を、60度から120度の間はV相の端子
電圧を、120度から180度の間はU相の端子電圧
を、それぞれ選択する様に出力されて、その後は60度
ごとに、W→V→U相の順となる様に繰り返し出力され
る。
【0036】さらに、120度通電パルス・各種タイミ
ングパルス発生回路4は、サンプル・ホールド回路6、
7、13に対してSP1、SP2、SP3の各信号を出
力する。サンプル・ホールド回路6、7へのサンプリン
グパルスSP1、SP2は、電気角θが120度ごとに
出力される。すなわち、サンプル・ホールド回路6に
は、電気角θが90度、210度、330度のように1
20度ごとにパルスSP1が出力され、サンプル・ホー
ルド回路7には、30度、150度、270度のように
120度ごとにパルスSP2が出力されている。
【0037】一方、電気角θが45度、105度、16
5度、225度、285度、345度のように60度毎
にパルスSP3が出力され、サンプル・ホールド回路1
3に入力される。サンプル・ホールド回路13の出力は
判定回路14に出力され、判断結果により、タイミング
パルス発生回路4のタイミング位相を変調する。
【0038】次に、図3(a)、図3(b)を用いて図
1における端子電圧波形処理回路12u、12v、12
wについて説明する。尚、図3(a)は、図1に示すブ
ラシレスモータ1の一つの端子電圧110の波形を示す
図である。ここでは、図1に示す電気角θが約300度
〜400度の範囲に対応する時間における波形を模式的
に示している。又、この端子電圧110は、端子電圧波
形処理回路12uに入力される。図3(b)は、端子電
圧波形処理回路12uの出力電圧113の波形の模式図
である。この出力電圧113は、選択回路5への入力電
圧となる。
【0039】始動時などでは、モータの回転数が低いた
め、PWMによるONパルスデューティが小さくなって
しまう。このON期間301に誘起電圧情報が含まれて
いるため、細い幅のパルスとして現れる一瞬の電圧を観
測する必要がある。ここで、図1の12u、12v、1
2wはピークホールド回路であり、立ち上がりには殆ど
時定数を有していないが、立ち下がりには抵抗とコンデ
ンサによる時定数を有している。そのため、図3(b)
に示すように、実質上パルス幅が広くなったかのような
波形、即ち、端子電圧(誘起電圧)を観測しやすい波形
に処理して出力することができる。
【0040】次に、図1に示した実施の形態1によるブ
ラシレスモータ駆動回路の動作について説明する。
【0041】本実施の形態のブラシレスモータ駆動回路
においては、まず、回転数指令fをV/f変換回路11
により変換して駆動電圧基準値Vm とする。この駆動電
圧基準値Vm はPWM変調回路3を経て三相ブリッジ回
路2に入力され、そして、三相ブリッジ回路2からブラ
シレスモータ1の三相の端子に対して120度ごとに各
相に順次通電することによりブラシレスモータ1を駆動
する。
【0042】一方、ブラシレスモータ1のそれぞれの相
について、電流を流さない非通電期間においては、選択
回路5によりそれぞれの相の誘起電圧を検出する。この
とき、サンプル・ホールド回路6,7、比較器8、制御
補償回路9、および比較器10がフィードバックループ
を構成しているので、サンプル・ホールド回路6,7と
比較器8により立ち上がり時の誘起電圧と立ち下がり時
の誘起電圧の差をとる。そして、この差により上記V/
f変換回路11から出力される駆動電圧基準値Vm を可
変し、これにより、電気角θに対してブラシレスモータ
1の機械角が追従するようブラシレスモータ1の回転数
制御を行なう。尚、サンプル・ホールド回路6、7と比
較器8の上記動作については、更に詳細に後述する。
【0043】次に、上記動作の内容を、始動制御動作
と、通常制御動作に分けて更に具体的に説明する。
【0044】上記ブラシレスモータ駆動回路では、始動
時は従来と同じく回転数指令fを超低速から徐々に増加
する方法をとる。すなわち、始動時では、印加電圧は低
く、誘起電圧も低いので、電気角θと機械角とのずれに
関わらず、サンプル・ホールド回路6、7の出力値は殆
ど同じであるため、比較回路10からの出力は、V/f
変換回路11の出力にほぼ等しくなる。従って始動制御
動作では、結果的には図14に示した従来の駆動回路と
同じ始動方法になる。
【0045】その後、ブラシレスモータ1の回転数が上
昇して誘起電圧が観測され始めると、駆動電圧はその都
度のモータ回転数および負荷に対して適正な値に自動制
御される状態に自動的に突入していく。
【0046】従って、上記駆動回路は、図14に示した
従来の駆動回路とは異なり、始動制御と通常制御の切り
換え動作は発生しない。
【0047】次に、上述した通り、サンプル・ホールド
回路6,7と比較器8の動作について、図4(a)〜図
4(c)を参照しながら更に詳細に説明する。
【0048】図4(a)は、図1に示したブラシレスモ
ータ駆動回路のu相〜w相の各端子電圧110、11
1、112の波形を示したものであり、図4(a)〜図
4(c)では電気角θが−60度から+360度までを
示している。又、図4(a)中で、点線で表したところ
は、電気角に対して機械角が遅れている場合の端子電圧
波形を示している。尚、これらの端子電圧は、図3
(a)に示した様に、PWM波形であるが、ここでは、
見やすくするために、連続的に描いてある。
【0049】図4(a)に示す様に、モータ1のU相端
子電圧110の値は、電気角θが0度から120度まで
は、U上の信号101(図2参照)により三相ブリッジ
回路2のトランジシタがONしているのでVmとなる。
また、電気角θが180度から300度まではU下の信
号104により上記トランジシタがONしているので端
子電圧110は0である。電気角θが−60度から0度
までと120度から180度までは、U相の上下の信号
101、104により、トランジスタはともにOFFし
ている期間であり、この期間はモータ1の誘起電圧を観
測することができる。 すなわち、ブラシレスモータ1
が効率よく駆動されているときは、印加電圧の位相と誘
起電圧位相が同相である。従ってこの場合、図4(a)
において実線で表した様に、電気角θが−60度から0
度までは誘起電圧は0からVmまで立ち上がる波形とな
り、一方、電気角θが120度から180度までは誘起
電圧はVmから0まで立ち下がる波形となる。
【0050】その結果、U相の端子電圧110の観測波
形は台形波形となる。V相の端子電圧111は、U相と
同じ波形となるが、その位相が120度遅れた波形とな
り、また、W相の端子電圧112も同様にU相に対して
240度遅れた波形となる。
【0051】次に、負荷が重くなり、駆動電圧が不足し
ている場合について説明する。
【0052】駆動電圧が不足すると、モータ1はトルク
不足となり、駆動信号に対して位相遅れを生ずる。この
ため、誘起電圧波形も位相遅れを生じ、図4(a)の点
線に示すような波形となる。すなわち、誘起電圧の立ち
上がり部分では、位相遅れの生じていない場合と比べて
電圧が下がり、一方、立ち下がり部分では電圧が高くな
っている。
【0053】図4(b)は、図2で説明した選択指令S
EL及び、サンプリングパルスSP1、SP2を示す図
である。これらの信号により、誘起電圧のみが現れてい
る端子電圧がサンプリングされる。又、図4(c)は、
サンプル・ホールド回路6、7の出力結果であるS&H
1、A&H2を示す図である。
【0054】これらの図に示す様に、例えば、SP2に
より270度におけるV相の端子電圧がサンプリングさ
れ、SP1により330度におけるU相の端子電圧がサ
ンプリングされた場合について述べる。
【0055】すなわち、駆動電圧が正常であれば、図4
(c)で実線で示した様に、サンプル・ホールド回路
6,7の出力電圧S&H1,S&H2はそれぞれVm/
2となるが、電圧が不足していれば、点線で示している
ように出力電圧S&H1は減少し、出力電圧S&H2は
逆に増加する。サンプル・ホールド回路6,7の出力S
&H1、S&H2は比較回路8に入力されており、S&
H1からS&H2の差を得て、制御補償回路9を経由し
てモータ印加電圧Vmを減算する。
【0056】この様に、駆動電圧が不足するとサンプル
・ホールド回路6の出力電圧S&H1が減少し、比較回
路8の出力も減少する。その結果、制御補償回路9の出
力は減少し、比較回路10の出力Vmは増加するので、
駆動電圧を上げるように制御される。したがって、負荷
に応じて駆動電圧が適正になるように調節される制御が
行われることになる。
【0057】これにより、従来の様に始動制御と通常制
御とを切り替えるための手段を備えることなく、ブラシ
レスモータの回転制御を精度良く行うことが出来る。
【0058】尚、本実施の形態では、立ち上がり時の誘
起電圧と立ち下がり時の誘起電圧の差をとる場合、双方
のサンプリングのタイミングの間隔は出来るだけ短い方
が、精度の高い制御が出来るので、異なる相でのサンプ
ル値を用いた場合について説明したが、これに限らず、
例えば、同一の相でのサンプル値を用いても勿論良い。
この場合、例えば、立ち下がり時の誘起電圧は、150
度におけるサンプリング値を用い、立ち上がり時の誘起
電圧は、330度におけるサンプリング値を用いる。
【0059】又、上記実施の形態では、2つのサンプリ
ング・ホールド回路を設け、双方の差をとる構成とした
が、これに限らず、例えば、立ち下がり時又は立ち上が
り時の何れか一方の誘起電圧をサンプリングして、ずれ
の生じていない時の値Vm/2と比較する構成としても
良い。
【0060】次に図5、および図6を用いて、判定回路
14の動作について説明する。
【0061】回転位相が正常であれば、即ち、位相のず
れが生じていなければ、図5および図6の点線で示すよ
うな端子電圧(図中において、符号501、701を付
した)が観測される。尚、これらの図に示す端子電圧
は、図1に示した端子電圧波形処理回路12uの出力電
圧113に対応する。
【0062】次に図5において、実際の回転位相(機械
角)が、制御位相(電気角)より進んでいるときの判断
および処理を説明する。回転位相が進んでいると、端子
電圧は実線(図中において、符号502を付した)のよ
うに早く立ち上がる。
【0063】この様な状況において、図2に示す様に、
選択指令の信号SELは、電気角θが300度から36
0度の期間では、U相の選択を示している。更に、サン
プリングパルスSP3は、電気角が345度の時点で出
力される。従って、サンプル・ホールド回路13には、
電気角が345度の時点のU相の端子電圧が測定され
る。
【0064】判定回路14は、この時点での端子電圧
が、予め定められたしきい値を超えているかどうかを調
べる。しきい値を超えていれば、その瞬間の制御位相を
345度から360度に進めることにより、電気角を現
実の機械角に追従させることが出来る。
【0065】次に図6を用いて、回転位相が遅れている
ときの、判定回路14における判断および処理を説明す
る。
【0066】回転位相が遅れていると端子電圧は実線
(図中において、符号702を付した)のようにゆっく
りと立ち上がる。このとき、図5で説明したのと同様に
して、判定回路14が、回転位相345度時点での端子
電圧がしきい値を下回っているかどうかを調べる。しき
い値を下回っている場合には、その瞬間の位相を345
度から330度に戻すことにより位相遅れへの追従を行
う。
【0067】尚、上記説明では、いずれも立ち上がり時
の端子電圧(誘起電圧)を観測する場合について述べた
が、図7,図8に示すように、電気角が165度の時点
で出力されるサンプリングパルスSP3による、U相の
立ち下がり時の端子電圧を観測する場合の各回路動作
は、上記と同様である。
【0068】即ち、図7のように回転位相が進んでいる
ときには、しきい値を下回っているかどうかを調べる。
そして、下回っている場合には、その瞬間の制御位相を
165度から180度に進めることにより、電気角を現
実の機械角に追従させることができる。同様に、図8の
ように回転位相が遅れているときには、しきい値を上回
っているかどうかを調べる。そして、上回っている場合
には、その瞬間の制御位相を165度から150度に戻
すことにより、電気角を現実の機械角に追従させること
ができる。
【0069】尚、本実施の形態では、サンプル・ホール
ド回路6、7〜比較回路10を用いたフィードバックル
ープによる回転制御構成に加えて、判定回路14による
位相角のずれをも補正することにより、より高精度の回
転制御が出来る構成について述べたが、判定回路14を
備えない構成でもかまわない。 (実施の形態2)次に本発明の実施の形態2(請求項
4、5、6、7、9に対応)について図面を用いて説明
する。
【0070】図9は、実施の形態2の全体構成を示すブ
ロック回路図である。図10(a)は図9における各種
タイミング発生手段404およびPWM手段3の処理ブ
ロック図であり、図10(b)は、図10(a)の回路
の動作タイミングを示す図である。又、図11は動作状
況を示す波形図である。
【0071】ここで、図10(a)の演算回路34が、
図9のPWM手段403に相当している。尚、図9で
は、回路主体の記載をしており、図10(a)では、情
報処理主体の記載をしている。又、演算回路34の出力
は、図9では、PWM手段403の出力信号(W上が出
力されるタイミングを示す信号)3cに対応し、遅延手
段33の出力は、図9では、WM手段403の出力信号
(U上が出力されるタイミングを示す信号)3aに対応
している。更に、演算回路34への入力であるVdc
は、図9では、演算手段450により算出される。演算
手段450は、図10(a)の演算手段31に対応して
いる。演算手段450への入力信号の選択は、図10
(b)の図表に基づいて、各種タイミング発生手段40
4からの指令により行われる。
【0072】図9において、図1と同様に、各種タイミ
ング発生手段404からPWM手段3を一部経由して三
相ブリッジ回路を経由してモータ1を駆動する。モータ
1の端子電圧情報は、図1の場合と同様の回路12u、
12v、12wを経由して各種タイミング発生手段40
4に入力される。各種タイミング発生手段404では、
これまで述べたのと同様の120度通電PWM信号を発
生してモータ1を駆動する。駆動制御の方法は図10を
用いて説明する。また、駆動制御の結果選られた実回転
数は比較手段410に送られて回転数指令と比較され
て、回転数の誤差情報を得て、補償演算手段409を経
由してモータ駆動用の電圧情報Vmとなり、PWM手段
3に送られる速度制御部分を構成している。
【0073】図10(a)はモータ端子電圧情報Vu、
Vv、Vwに基づく、各種タイミング発生およびPWM
デューティ演算方法を示すブロック図である。
【0074】図10(a)では、電気角が300度から
360度までの期間における処理を示している。
【0075】即ち、同図に示す第1端子部30a、第2
端子部30b、第3端子部30cには、それぞれ、モー
タ端子電圧情報Vw、Vv、Vuが入力されている。図
10(b)は、これらの各端子部30a〜30cに入力
される電圧情報の切り替えのタイミングやクランプ要因
の変更のタイミングなどを説明するための図である。
尚、これらの各端子部30a〜30cに供給される電圧
情報の切り替え動作は、図9の端子電圧波形処理回路1
2u〜12wからの出力電圧を入力とし、図10(b)
に示すタイミングに基づいて、供給先の端子部を切り替
えるための切り替え回路(図示省略)により行われる。
ここで、請求項5の第1検出手段、第2検出手段、第3
検出手段は、それぞれ、順番に第3端子部30c、第1
端子部30a、第2端子部30bに対応している。
【0076】電気角が300度から360度までの期間
においては、W相はプラスの電圧が印加され、V相はゼ
ロボルトになるように接続されている。また、U相は非
通電であり端子より誘起電圧情報を見ることはできる。
W相およびV相の電圧情報は第3比較回路31に送られ
てその差を演算する。このときの電圧は、直流電圧Vd
cになる。第3比較回路31の出力は、演算手段35に
送られ、その出力である電源電圧Vdcの半分(すなわ
ち電源電圧の中性点)が第4の比較手段32に送られ、
非通電基幹の端子電圧Vuと比較される。第4の比較手
段32は、非通電の端子電圧Vuと、Vdcの半分とを
比較するものである。この第4の比較結果は、遅延手段
33に送られて、Vuが1/2Vdcを上回ったときか
ら「30度−α」遅延させたタイミングを得る。また
「α」の値の算出は、Vu端子がVdcにクランプして
いる期間tvをゼロ/Vdcクランプ期間検出手段36
で算出し、演算手段39にてその半分の値を求めて算出
する。この算出結果は、60度保留手段40により、次
の60度期間後に使用する。このようにして得られたタ
イミングで次のU相の上アームの通電開始タイミングす
なわち、電気角が360度(もしくは0度)となるタイ
ミングとする。結局、「α」だけ通電を進めた制御を実
現している。
【0077】次に、電気角が0度から60度になるタイ
ミングを算出する場合には、図10(a)において、第
1端子部30aに、VwのかわりにVuを入力し、又、
第3端子部30cに、VuのかわりにVwを入力する。
尚、第2端子部30bへの入力はVvのままである。ま
た、ゼロ/Vdcクランプ期間検出手段36では、ゼロ
にクランプしている期間tvを算出し、遅延手段33の
出力で、V相下アームの通電開始タイミングにすること
により、上記制御が実現できる。
【0078】又、60度から120度になるタイミング
を算出する場合には、各端子部30a〜30cには、V
u、Vw、Vvの順に入力し、Vdcクランプ期間tv
を算出し、V相上アームの通電開始タイミングにするこ
とにより、上記制御が実現できる。 以下、このよう
に、U相,V相,W相について、かつ、クランプ検出の
条件を図10(b)に示すタイミング図のようにサイク
リックに変えていくことにより、上記制御が実現でき
る。
【0079】一方、Vdc情報は演算回路34へ送ら
れ、所望のモータ印加電圧情報Vmと演算を行ってPW
Mデュティとすることにより、直流電圧Vdcが変化し
ても、モータへの印加電圧が変動しないので、安定した
駆動を行うことができる。
【0080】図9のPWM変調回路403には、補償演
算手段409の出力Vmと、Vdcの双方が入力される
ので、Vmの値からPWMのONデューティを計算する
際、電源電圧Vdcの変動をも考慮した計算が行える。
【0081】また、図11は、図10での動作を示すタ
イミング波形図である。電気角300度から360度の
期間においては、PWMがオンしている瞬間では、Vw
はVdc、Vvはゼロになっている。また、Vuは最初
の期間はVdcにクランプされており、以降、電圧が上
昇する。したがって、VwとVvとを用いることによ
り、Vdcが算出できる。また、VuがVdcの半分を
超過するタイミングは、ここで説明している期間のほぼ
中ほどである。
【0082】また、αを算出するのに用いたクランプ期
間は、60度期間手前の情報であり、V相の端子電圧が
ゼロにクランプされていた期間を元に算出した値を用い
る。なお、図11ではモータ端子電圧はPWMによる振
幅を有しているが、図9で示したように、ピークホール
ド回路12u、12v、12wを経由することにより、
ほぼ包路線の波形を得ることができる。
【0083】ここで「α」は、その前の相でV相の端子
電圧Vvが非通電期間で立ち下がる最初に0Vに貼りつ
いていた期間tv(図11参照)の半分の期間に対応す
る電気角である。また、通電切り換えにおいては選択回
路5などと通電切り換えとのタイミングが完全に一致し
ていない場合があるので、相切り換え直後は第4比較回
路32の動作を停止させておく。
【0084】図12は、「α」に関する説明を行うため
のU相に関する波形図である。図12において、端子電
圧はPWM波形であるが、見やすくするために連続的に
描いてある。上アームのみをPWMするときには、上ア
ーム側の相を切り替えた時と、下アーム側の相を切り替
えたときでは、モータインダクタンスによる電流遅れ量
が異なる。下アーム側の相を切り替えたときは、図12
のα1のタイミングのように、モータインダクタンスに
蓄積された電流は急速に減衰する。このため、電流位相
の遅れは少ない。この遅れ時間は、端子電圧がプラスに
クリップされている期間(2α1)の半分(α1)であ
る。しかし、上アーム側の相を切り替えた時には、図1
2のα2のタイミングのように、モータインダクタンス
に蓄積された電流の減衰は遅い。このため、電流位相も
遅れてしまう。したがって、特に電流がモータに流れ込
む時の電流位相が誘起電圧に対して大きく遅れている。
この遅れ時間は、端子電圧がゼロにクリップされている
期間の半分になっている。このため、モータの最大効率
ポイントからずれて駆動されてしまう。したがって、上
アーム側の相を切り替えるときには、手前の上アームの
相を切り替えた時の電圧がクリップされている期間(2
α2)の半分(α2)だけ相切り換えを進めてやればよ
い。下アーム側の相を切り替える時も同様である。
【0085】これにより、より一層精度良くモータの回
転制御を行うことが出来る。
【0086】尚、上記実施の形態では、PWM演算回路
34と、各遅延回路(33、37、38)の双方を備え
た構成としたが、これに限らず例えば、何れか一方の回
路を図1に追加した構成としても勿論よい。 (実施の形態3)次に、本発明の実施の形態3(請求項
8に対応)について、図13を用いて説明する。
【0087】始動時および低速回転の時には、モータの
誘起電圧が低く、電源電圧の中性点とのクロスタイミン
グを精度良く得ることは困難であるが、図1で示した制
御方法では、誘起電圧がバランスするように制御してい
るので、低い誘起電圧でも用いることができる。
【0088】しかしながら、上記実施の形態の構成で
は、フィードバック制御による安定化を前提としている
ので、急激なトルク変動などでは追従できないことがあ
り、中速以上の回転では図9、図10、図11で示した
制御方式の方がより安定である。しかしながら、単に2
つの制御を切り替えるだけでは、制御状態によっては過
大な電流が流れることもある。このため、制御の状態を
検出しながら、制御を切り替える必要がある。
【0089】以上の観点から本実施の形態では、図13
に示すように、比較回路8の出力を判別手段901に入
力する。判別手段では、比較回路8の出力結果が一定期
間以上にわたって、一定の範囲内にあることを検出した
場合、切り替え手段902に切り替え指令を出力する。
切り替え手段902では、実施形態1のためのタイミン
グ発生手段4の出力を、実施形態2のためのタイミング
発生手段404の出力に切り替える。
【0090】これにより、制御方式の切り換え時に過大
な電流が流れることがなくなる。
【0091】なお、上記各実施の形態の実現方法として
は殆ど全てハードウェアによる回路ブロックで説明した
が、120度通電パルス・各種タイミング発生回路4、
選択回路5、サンプル・ホールド回路6、7、13、比
較回路8、10、V/f変換回路11、補償演算回路
9、PWM変調回路3などはマイクロコンピュータのソ
フトにより実現できることも容易に考えられる。
【0092】また、上記実施の形態においては、モータ
駆動電圧の調整の実現手段として、三相ブリッジ回路2
の上側のトランジスタをパルス幅変調して、所望の駆動
電圧を得る方法を説明したが、下側のトランジスタをパ
ルス幅変調しても同様のことが実現できることはいうま
でもない。また、三相ブリッジ回路2のトランジスタを
パルス幅変調するかわりに、三相ブリッジ回路2への直
流電源の+V側の電源を可変することにより実現するこ
とも可能である。
【0093】また、上記実施の形態1、2においては、
ブラシレスモータ1への三相すべての誘起電圧を用いる
方法を説明したが、負荷変動などが少ない場合には、よ
り簡便な方法として、一つの相の誘起電圧だけを用いる
方法も可能である。例えばU相のみの誘起電圧を用いる
とすると、図3において、電気角θが−30度と150
度において、それぞれ誘起電圧をサンプリングして比較
回路8へ入力すればよい。すなわち、この場合、選択回
路5を不要とし、SP1の90度,210度、SP2の
30度,270度を間引くことにより実現できる。
【0094】また、上記実施の形態1においては、回転
数に比例した電圧を駆動電圧の基準値とする場合を説明
したが、ポンプなどのように回転数に応じて軸トルクが
増加するものに対しては、回転数の2乗に比例した電圧
を駆動電圧の基準値とすることで、容易にこれに対応で
きる。
【0095】さらにまた、上記実施の形態では、120
度通電方式で説明したが、通電幅が130度など異なる
場合であっても本発明が適用できることは明白である。
【0096】尚、上記実施の形態では、三相ブリッジ回
路の出力信号が、パルス状に変調された場合について述
べたが、これに限らず例えば、高速回転制御の際にはP
WM変調信号が連続波形となる場合もある。
【0097】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
請求項1の本発明によるブラシレスモータ駆動回路によ
れば、モータに印加する電圧をパルス幅変調にて作成す
る場合に、電源電圧が高くて印加パルスのパルス幅が極
めて細い場合でも確実に誘起電圧を検出することがで
き、安定で広範囲な始動を実現できる。
【0098】また、請求項2、又は3の本発明によるブ
ラシレスモータ駆動回路によれば、負荷が急激に軽くな
った場合や重くなった場合にも、瞬時に回転位相を変調
するすることができ、負荷変動に対しても脱調すること
なく駆動ができる。
【0099】また、請求項4、5、又は6の本発明によ
るブラシレスモータ駆動回路によれば、電源電圧を常に
監視できるので、電源電圧変動などにも対応できる。
【0100】また、請求項7の本発明によるブラシレス
モータ駆動回路によれば、モータのインダクタンスによ
る電流遅れを自動的に補償でき、常に最大効率でモータ
を駆動することができる。
【0101】また、請求項8又は10の本発明によるブ
ラシレスモータ駆動回路又はその制御方法によれば、超
低速から高速のそれぞれに適切な駆動方法がスムーズに
選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるブラシレスモータ
駆動回路の回路ブロック図
【図2】同実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路に
おける各種タイミングの波形図
【図3】(a):同実施の形態1のブラシレスモータ駆
動回路における端子電圧110の波形の説明図 (b):同実施の形態1の端子電圧波形処理回路12u
の出力電圧113の波形の説明図
【図4】(a):同実施の形態1のブラシレスモータ駆
動回路における端子電圧の波形図 (b):同実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路に
おけるタイミング信号の図 (c):同実施の形態1のサンプル・ホールド回路の出
力電圧を示す図
【図5】同実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路に
おける位相進ませ調整の原理波形図
【図6】同実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路に
おける位相遅らせ調整の原理波形図
【図7】同実施の形態1の立ち下がり時における位相進
ませ調整の原理波形図
【図8】同実施の形態1の立ち下がり時における位相遅
らせ調整の原理波形図
【図9】本発明にかかる実施の形態2のブラシレスモー
タ駆動回路の回路ブロック図
【図10】(a):本実施の形態2のブラシレスモータ
駆動回路に含まれる、各種タイミング発生手段及びPW
M手段のブロック図 (b):本実施の形態2の電圧情報の切り替えのタイミ
ングやクランプ要因の変更のタイミングなどを説明する
ための図
【図11】本実施の形態2のブラシレスモータ駆動回路
の端子電圧の波形図
【図12】上記実施の形態2における、モータ電流と端
子電圧の位相関係を示す波形図
【図13】本発明にかかる実施の形態3のブラシレスモ
ータ駆動回路の回路ブロック図
【図14】従来のブラシレスモータ駆動回路の回路ブロ
ック図
【図15】(a)〜(f):従来のブラシレスモータ駆
動回路による磁極位置検出の原理を説明する動作波形図
【符号の説明】
1、18 ブラシレスモータ 2、19 三相ブリッジ回路 3 PWM変調回路 4 120度通電パルス・各種タイミング発生回路 5 選択回路 6、7、13 サンプル・ホールド回路 8、10 比較回路 9 制御補償回路 11 V/f変換回路 12u、12v、12w 端子電圧波形処理回路 14 判定回路 20 電圧位相検出回路 21 制御回路 22 倍電圧整流回路 23 交流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 包晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス幅変調された信号を出力する三相
    ブリッジ回路と、 前記三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレ
    スモータと、 前記ブラシレスモータへの通電が休止されている相の端
    子電圧を検出する端子電圧検出手段と、 前記端子電圧検出手段の検出結果に基づいて、前記三相
    ブリッジ回路の通電を制御する制御手段とを備え、 前記端子電圧検出手段は、前記検出したパルス状の電圧
    の立ち上がり時の時定数よりも、立ち下がり時の時定数
    の方が大きくなるように調整されていることを特徴とす
    るブラシレスモータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 (1)三相ブリッジ回路と、(2)前記
    三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレスモ
    ータと、(3)そのブラシレスモータの設定回転数に対
    応した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する基準
    電圧出力手段と、(4)同一周波数で三相のパルスをサ
    ンプリングするためのパルスを発生するパルス発生手段
    と、(5)前記ブラシレスモータの非通電期間におい
    て、少なくとも一相の端子電圧を検出する端子電圧検出
    手段と、(6)その検出された端子電圧の立ち上がり時
    の端子電圧値と立ち下がり時の端子電圧値とを比較する
    比較器とを備え、前記比較器の出力に応じて前記駆動電
    圧基準値を可変できるブラシレスモータ駆動回路であっ
    て、 前記非通電期間における中間タイミング以降のタイミン
    グにおいて、前記検出した誘起電圧値が、(a)立ち上
    がり時に、所定値以上の電位であるとき、又は、(b)
    立ち下がり時に、所定値以下の電位であるときには、前
    記パルス発生手段の周波数位相を進める様に調整するこ
    とを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  3. 【請求項3】 (1)三相ブリッジ回路と、(2)前記
    三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレスモ
    ータと、(3)そのブラシレスモータの設定回転数に対
    応した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する基準
    電圧出力手段と、(4)同一周波数で三相のパルスを発
    生するパルス発生手段と、(5)前記ブラシレスモータ
    の非通電期間において少なくとも一相の端子電圧を検出
    する端子電圧検出手段と、(6)その検出された端子電
    圧の立ち上がり時の端子電圧値と立ち下がり時の端子電
    圧値とを比較する比較器とを備え、前記比較器の出力に
    応じて前記駆動電圧基準値を可変できるブラシレスモー
    タ駆動回路であって、 前記非通電期間における中間タイミング以降のタイミン
    グにおいて、(a)前記検出された誘起電圧が増加する
    相の電圧である場合で、その誘起電圧値が、プラス側の
    電源電位とマイナス側電源電位との間の所定の電圧より
    低い電位であるとき、又は、(b)前記検出された誘起
    電圧が減少する相の電圧である場合で、その誘起電圧値
    が、プラス側の電源電位とマイナス側の電源電位との間
    の所定の電圧より高い電位であるときには、前記パルス
    発生手段の周波数位相を遅らせることを特徴とするブラ
    シレスモータ駆動回路。
  4. 【請求項4】 三相ブリッジ回路と、 前記三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレ
    スモータと、 そのブラシレスモータへの通電を休止している相の端子
    電圧を検出する第1の検出手段と、 電源電圧のプラス側からパルス幅変調による通電もしく
    は連続にて通電されている相の通電時の端子電圧を検出
    する第2の検出手段と、 前記電源電圧のマイナス側からパルス幅変調による通電
    もしくは連続にて通電されている相の通電時の端子電圧
    を検出する第3の検出手段と、 前記電源電圧のプラス側またはマイナス側をパルス幅変
    調することにより前記三相ブリッジ回路の通電を制御す
    る制御手段とを備え、 前記第2の検出手段の検出結果と、前記第3の検出手段
    の検出結果とを電源電圧情報として、前記パルス幅変調
    の変調量計算に用いることを特徴とするブラシレスモー
    タ駆動回路。
  5. 【請求項5】 三相ブリッジ回路と、 前記三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレ
    スモータと、 そのブラシレスモータへの通電を休止している相の端子
    電圧を検出する第1の検出手段と、 電源電圧のプラス側からパルス幅変調による通電もしく
    は連続にて通電されている相の通電時の端子電圧を検出
    する第2の検出手段と、 前記電源電圧のマイナス側からパルス幅変調による通電
    もしくは連続にて通電されている相の通電時の端子電圧
    を検出する第3の検出手段と、 前記電源電圧のプラス側またはマイナス側をパルス幅変
    調することにより前記三相ブリッジ回路の通電を制御す
    る制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記第2の検出手段の検出結果と、前
    記第3の検出手段の検出結果との差の半分の値を、前記
    第1の検出手段の検出値と比較し、その比較結果が反転
    したときから所定角度遅延したタイミングで通電相の切
    り換えを行うことを特徴とするブラシレスモータ駆動回
    路。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、通電相切り換え直後の
    比較結果を使用しないことを特徴とする請求項5記載の
    ブラシレスモータ駆動回路。
  7. 【請求項7】 三相ブリッジ回路と、 前記三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレ
    スモータと、 そのブラシレスモータへの通電を休止している相の端子
    電圧を検出する検出手段と、 前記検出手段の前記検出結果に基づいて、前記三相ブリ
    ッジ回路の通電を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記検出手段の検出結果と電源電圧の
    中性点電位とを比較し、(a)前記検出手段による検出
    結果が増加方向にある場合は、相切り換えから前記検出
    手段の検出結果が前記中性点電位を最初に下回った時の
    第1のタイミング期間と、前記中性点電位を次に上回っ
    た時の第2のタイミングとを検出し、(b)前記検出手
    段による検出結果が減少方向にある場合は、相切り換え
    から前記検出手段の検出結果が前記中性点電位を最初に
    上回った時の第3のタイミング期間と、前記中性点電位
    を次に下回った時の第4のタイミングとを検出し、
    (c)前記検出手段による検出結果が増加方向にある場
    合には、前記第2のタイミングを検出してから、所定通
    電角度から前記第3のタイミング期間の半分を差し引い
    た値を遅延させたタイミングで相切り換えを行い、
    (d)前記検出手段による検出結果が減少方向にある場
    合には、前記第4のタイミングを検出してから、所定通
    電角度から前記第1のタイミング期間の半分を差し引い
    た値を遅延させたタイミングで相切り換えを行うことを
    特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  8. 【請求項8】 (1)三相ブリッジ回路と、(2)前記
    三相ブリッジ回路に接続されて駆動されるブラシレスモ
    ータと、(3)そのブラシレスモータの設定回転数に対
    応した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する基準
    電圧出力手段と、(4)同一周波数で三相のパルスをサ
    ンプリングするためのパルスを発生するパルス発生手段
    と、(5)前記ブラシレスモータの非通電期間におい
    て、少なくとも一相の端子電圧を検出する端子電圧検出
    手段と、(6)その検出された端子電圧の立ち上がり時
    の端子電圧値と立ち下がり時の端子電圧値とを比較する
    比較器とを備えた、前記比較器の出力に応じて前記駆動
    電圧基準値を可変できるブラシレスモータ駆動回路の制
    御方法であって、 前記非通電期間における中間タイミング以降のタイミン
    グにおいて、 (1)前記検出した誘起電圧値が、(1−a)立ち上が
    り時に、所定値以上の電位であるとき、もしくは、(1
    −b)立ち下がり時に、所定値以下の電位であるときに
    は、前記パルス発生手段の周波数位相を進める様に制御
    し、又は、 (2)前記検出した誘起電圧値が、(2−a)立ち上が
    り時に、所定値以下の電位であるとき、もしくは、(2
    −b)立ち下がり時に、所定値以上の電位であるときに
    は、前記パルス発生手段の周波数位相を遅らせる様に制
    御することを特徴とするブラシレスモータ駆動回路の制
    御方法。
  9. 【請求項9】 三相ブリッジ回路と、前記三相ブリッジ
    回路に接続されて駆動されるブラシレスモータと、その
    ブラシレスモータへの通電を休止している相の端子電圧
    を検出する第1の検出手段と、電源電圧のプラス側から
    パルス幅変調による通電もしくは連続にて通電されてい
    る相の通電時の端子電圧を検出する第2の検出手段と、
    前記電源電圧のマイナス側からパルス幅変調による通電
    もしくは連続にて通電されている相の通電時の端子電圧
    を検出する第3の検出手段と、前記電源電圧のプラス側
    またはマイナス側をパルス幅変調することにより前記三
    相ブリッジ回路の通電を制御する制御手段とを備えたブ
    ラシレスモータ駆動回路の制御方法であって、 前記制御手段により、前記第2の検出手段の検出結果
    と、前記第3の検出手段の検出結果との差の半分の値
    を、前記第1の検出手段の検出値と比較し、その比較結
    果が反転したときから所定角度遅延したタイミングで通
    電相の切り換えを行うことを特徴とするブラシレスモー
    タ駆動回路の制御方法。
  10. 【請求項10】 前記ブラシレスモータの始動時には、
    請求項8記載の前記ブラシレスモ−タ駆動回路の制御方
    法を用い、 立ち上がり時の誘起電圧値と立ち下がり時の誘起電圧値
    との差が一定期間連続して一定範囲内にあることを検出
    したとき、請求項9記載の前記ブラシレスモ−タ駆動回
    路の制御方法に切り替えることを特徴とするブラシレス
    モータ駆動回路の制御方法。
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WO2013111575A1 (ja) * 2012-01-25 2013-08-01 パナソニック株式会社 モータ駆動装置およびこれを用いた冷蔵庫
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