JP3755009B2 - ブラシレスモータ駆動回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は永久磁石を回転子とし、界磁に回転交流磁界を発生させて駆動する、いわゆるブラシレスモータの駆動回路に関するものであり、特に回転子の回転位置センサを必要とせずにブラシレスモータを駆動する駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍空調機器の圧縮機などを可変速で駆動して冷却能力を調整する方法として、圧縮機の駆動源である電動機を可変速駆動することが行われている。特に固定子側に電機子巻線を巻き、回転子側に永久磁石を取り付けたブラシレスモータは効率がよいことが知られている。その反面ブラシレスモータは、回転子の回転位置に応じて界磁の磁極を切り換える必要があるため電動機には回転位置検出用のセンサが取り付けられる。しかしながら、圧縮機などにブラシレスモータを用いる場合は、電動機そのものが密閉されており、しかも電動機内部が高温になるなどのため、回転位置センサの取付が困難となり、その結果としてブラシレスモータの駆動回路が少し複雑になる。
【0003】
現在、ブラシレスモータの回転位置センサを用いない駆動回路としては、山村監修、大野編著による「パワーエレクトロニクス入門(改訂2版)1991年」の241〜243頁に記載されているものが用いられている。
【0004】
図5は、上記文献に記載された従来のブラシレスモータ駆動回路を示し、図において、18は120度通電方式で駆動されるブラシレスモータ、19は該ブラシレスモータ18の三相の端子に接続された三相ブリッジ回路、20はブラシレスモータ18の誘起電圧を検出する電圧位相検出回路、21は設定回転数に対してブラシレスモータ18を120通電方式で駆動するタイミングパルスの発生等を行なう制御回路、22は交流電源23と三相ブリッジ回路19の間に接続された倍電圧整流回路22を示す。
【0005】
上記ブラシレスモータ駆動回路は、三相ブリッジ回路19により120度の位相角だけモータ18の電機子巻線に電流を流し60度の位相角は電流を流さないようにして、この電流を流さない非通電期間は電機子巻線に誘起する電圧を電圧位相検出回路20で検出するものである。
【0006】
図6は、上記ブラシレスモータ駆動回路による磁極位置検出の原理を説明するための図であり、ブラシレスモータの誘起電圧、u,v,w相の各相における相電流波形などを示す。
【0007】
相電流は、図6に示すように、ほぼ120度位相角の方形波の交流であり、その基本波は各相誘起電圧と同相になるように流す。ブラシレスモータは、もともと同期電動機であるので、電圧の周波数は回転数に比例する。電圧位相検出回路20は各相誘起電圧が零になる時点を検出するように作られており、その時点は三相分で1サイクルに6回あるが、その時間間隔を計測することで回転数が検出できる。これを使ってフィードバックループを構成し、回転数制御器の出力を電圧指令とすることで回転数制御を行なう。上記制御は一般にはマイクロコンピュータを用いて行われている。
【0008】
すなわち、上記ブラシレスモータ駆動回路では、モータ18の三相の端子に対して120度毎に各相に順番に通電し、一方、非通電期間である60度期間を用いて、モータ18の誘起電圧を検出し、この誘起電圧波形を90度遅らせた波形のゼロクロスタイミングをもって、界磁磁極を切り換えるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、誘起電圧は回転速度に比例した電圧であるので、起動時には誘起電圧が検出できないため、回転位相も検出できない。したがって、起動時では上述のような誘起電圧波形を用いてブラシレスモータを駆動することができない。このため、起動時には誘導電動機などと同様に電圧/周波数の関係を一定に保つ制御であるV/f制御を行い、誘起電圧が検出できるようになったら、この誘起電圧波形を用い、上述の制御に切り換える手法がとられていた。ところが、このような始動制御と通常制御の切り換えに際しては、制御の遅れや、パラメータのずれなどにより、切り換え時に過大な電流が流れることがあるため、モータ駆動のパワートランジスタに大型のものを必要としたり、あるいは過大電流のために永久磁石が減磁する可能性があるなどの問題を有していた。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、始動制御と通常制御との切り換えを必要とせずに、同じ制御方法でブラシレスモータの駆動を行なうことのできるブラシレスモータ駆動回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項1)は、三相ブリッジ回路に接続されて120度通電方式により駆動されるブラシレスモータと、上記ブラシレスモータの設定回転数に比例した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する手段と、同一周波数で三相の120度通電パルスおよび誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段と、上記120度通電方式の非通電期間において各相の誘起電圧を検出する手段と、立ち上がり時の誘起電圧値と立ち下がり時の誘起電圧値とを比較する比較器とを有し、上記比較器の出力により上記駆動電圧基準値を可変とするようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項2)は、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1)において、上記の誘起電圧を検出する手段では、非通電期間の中間タイミング近傍で上記立ち上がり時の誘起電圧値および立ち下がり時の誘起電圧値を検出するようにしたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項3)は、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1または2)において、上記立ち上がり時の誘起電圧値から上記立ち下がり時の誘起電圧値を減算した値が一定のしきい値を下回った場合に下回った時間に比例する量を設定回転数から減算する手段を設け、該減算値を上記パルス発生手段への設定回転数指令とすることを特徴とする。
【0014】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項4)は、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1または2)において、上記立ち上がり時の誘起電圧値と上記立ち下がり時の誘起電圧値との差により、上記駆動電圧基準値を可変した出力結果が最大電圧を超過した場合に超過した時間に比例する量を設定回転数から減算する手段を設け、該減算値を上記パルス発生手段への設定回転数指令とすることを特徴とする。
【0015】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項5)は、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1ないし4のいずれか)において、モータ駆動により消費される電力が最小となるシフト値を、上記立ち上がり時の誘起電圧値と上記立ち下がり時の誘起電圧値との差に加算する手段を設けてなることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項6)は、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項5)において、上記モータ駆動により消費される電力の検出手段を、三相ブリッジ回路に供給される直流部分の電流を計測するよう該三相ブリッジ回路の一端に設けてなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明によるブラシレスモータ駆動回路の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0018】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるブラシレスモータ駆動回路の構成を示す回路ブロック図である。
以下、実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路の構成について、図1を参照しながら説明する。
【0019】
回転数(周波数)指令fはV/f変換回路11に入力され、同時に比較回路14を経由して120度通電パルス・各種タイミング発生回路4にも入力される。
【0020】
120度通電パルス・各種タイミング発生回路4では、同一周波数による120度通電パルス(U上、V上、W上、U下、V下、W下信号)と、関連するタイミングパルス信号(SEL、SP1、SP2信号)とを発生する。このうち、U上、V上、W上の信号はPWM変調回路3を経由して、U下、V下、W下の信号と同じく、三相ブリッジ回路2に入力される。三相ブリッジ回路2は直流電源(+Vおよび0)から擬似三相交流を出力するものであり、直流電源からの電流を検出すべく、電流センサ16を設置している。PWM変調回路3はU上、V上、W上の信号に対して、比較回路10の出力(Vm)で変調(乗算)される。三相ブリッジ回路2は3相のブリッジ(U、V、W)を有し、各相に対して上側(+V側)のトランジスタをONする方をU上、V上、W上とし、下側(0V側)のトランジスタをONする方をU下、V下、W下とする。なお、図示していないが、実際の回路では各トランジスタを駆動するプリドライブ回路が必要である。三相ブリッジ回路2の出力は、ブラシレスモータ1と選択回路5に接続されている。
【0021】
選択回路5の選択指令SELは上述の120度通電・各種タイミング発生回路4より入力されている。選択回路5の出力は、2つのサンプル・ホールド回路6、7に送られ、それぞれに対応するサンプルパルスSP1、SP2にて、サンプル・ホールドされる。サンプル・ホールド回路6、7の出力は比較回路8に送られ、出力の差を得て、制御補償回路9に送られる。また、比較回路8の出力は、飽和検出回路12と積分回路13を経由して比較回路14に送られている。制御補償回路9は比較回路8の出力がゼロになり、かつ制御系が安定であるようにするためのものであり、あらかじめそのパラメータを決定しておく。制御補償回路9の出力は比較回路10に送られる。比較回路10では、V/f変換回路11の出力と、制御補償回路9の出力との差を求め、得られた値をモータ駆動電圧Vmとする。モータ駆動電圧VmはPWM変調回路3により三相ブリッジ回路2の上側のトランジスタをONするデューティとなり、モータ1の駆動電圧に相当する。
【0022】
次に、上記120度通電パルス・各種タイミング発生回路4による出力信号について説明する。
【0023】
図2は、120度通電パルス・各種タイミング発生回路4による出力信号のタイミング図である。図においてθは電気角であり、図2では約720度分すなわち2周期分を示している。
【0024】
上記120度通電パルス・各種タイミング発生回路4は、三相ブリッジ回路2に対してU上、U下、V上、V下、W上、W下の各信号を出力する。U上の信号は、電気角θが0度から120度,および360度から480度の期間だけONする指令を出力する。U下の信号は、電気角θが180度から300度,および540度から680度の期間だけONする指令を出力する。V上の信号は、電気角θが120度から240度,および480度から600度の期間だけONする指令を出力する。V下の信号は、電気角θが300度から420度,および−60度から+60度の期間だけONする指令を出力する。W上の信号は、電気角θが240度から360度,および−120度から0度の期間だけONする指令を出力する。W下の信号は、電気角θが60度から180度,および420度から540度の期間だけONする指令を出力する。
【0025】
また、120度通電パルス・各種タイミングパルス発生回路4は、選択回路5に対してSEL信号を出力する。選択回路5への信号である選択指令SELは、電気角θが0度から60度の間はW相、60度から120度の間はV相、120度から180度の間はU相、以下60度ごとに、W→V→Uの順で繰り返し出力される。
【0026】
さらに、120度通電パルス・各種タイミングパルス発生回路4は、サンプル・ホールド回路6、7に対してSP1、SP2の各信号を出力する。サンプル・ホールド回路6、7へのサンプリングパルスSP1、SP2は、電気角θが120度ごとに出力される。すなわち、サンプル・ホールド回路6には、電気角θが90度、210度、330度のように120度ごとにパルスSP1が出力され、サンプル・ホールド回路7には、30度、150度、270度のように120度ごとにパルスSP2が出力されている。
【0027】
次に、図1に示した実施の形態1によるブラシレスモータ駆動回路の動作について説明する。
【0028】
このブラシレスモータ駆動回路においては、まず、回転数指令fをV/f変換回路11により変換して駆動電圧基準値Vm とし、この駆動電圧基準値Vm はPWM変調回路3を経て三相ブリッジ回路2に入力され、そして、三相ブリッジ回路2からモータ1の三相の端子に対して120度ごとに各相に順次通電することによりモータ1を駆動する。一方、モータ1のそれぞれの相について、電流を流さない非通電期間においては選択回路5によりそれぞれの相の誘起電圧を検出する。このとき、サンプル・ホールド回路6,7、比較器8、補償回路9、および比較器10がフィードバックループを構成しているので、サンプル・ホールド回路6,7と比較器8により立ち上がり時の誘起電圧と立ち下がり時の誘起電圧の差をとり、そして、この差により上記V/f変換回路11から出力される駆動電圧基準値Vm を可変し、これにより、電気角θに対してモータ1の機械角が追従するようモータ1の回転数制御を行なう。
【0029】
上記ブラシレスモータ駆動回路では、始動時は従来と同じく回転数指令fを超低速から徐々に増加する方法をとる。すなわち、始動時では、印加電圧は低く、誘起電圧も低いので、サンプル・ホールド回路6、7の出力は殆ど同じであるため、比較回路10からの出力は、V/f変換回路11の出力にほぼ等しく、その結果として図5に示した従来の駆動回路と同じ始動方法になる。そして、モータ1の回転数が上昇して誘起電圧が観測され始めると駆動電圧はその都度のモータ回転数および負荷に対して適正な値に自動制御される状態に自動的に突入していくので、上記駆動回路は、図5に示した従来の駆動回路とは異なり始動制御と通常制御の切り換え動作は発生しない。
【0030】
以下に、上記ブラシレスモータ駆動回路によるブラシレスモータ1の制御方法について説明する。
図3は、図1に示したブラシレスモータ駆動回路の動作波形を示したものであり、図3では電気角θが−60度から+300度までを示している。
【0031】
モータ1のU相端子電圧は、図3に示すように、電気角θが0度から120度まではU上のトランジシタがONしているので端子電圧はVmとなる。また、電気角θが180度から300度まではU下のトランジシタがONしているので端子電圧は0である。電気角θが−60度から0度までと120度から180度まではU相の上下のトランジスタはともにOFFしている期間であり、この期間はモータ1の誘起電圧を見ることができる。すなわち、ブラシレスモータ1が効率よく駆動されているときは、印加電圧の位相と誘起電圧位相が同相であるので、電気角θが−60度から0度までは誘起電圧は0からVmまで立ち上がる波形となり、一方、電気角θが120度から180度までは誘起電圧はVmから0まで立ち下がる波形となり、その結果、U相の端子電圧の観測波形は台形波形となる。V相はU相と同じ波形となるが、その位相が120度遅れた波形となり、また、W相も同様にU相に対して240度遅れた波形となる。
【0032】
次に、負荷が重くなり、駆動電圧が不足している場合について説明する。
駆動電圧が不足すると、モータ1はトルク不足となり、駆動信号に対して位相遅れを生ずる。このため、誘起電圧波形も位相遅れを生じ、図3の点線に示すような波形となる。すなわち、誘起電圧の立ち上がり部分では電圧が下がり、一方、立ち下がり部分では電圧が高くなっている。
【0033】
また、図3に示した、U相、V相、W相の波形の下の三角波は選択回路5を経由した後の波形である。すなわち、各相の誘起電圧部分のみをつなぎ合わせた波形となり、その周波数は各端子信号の周波数の3倍である。駆動電圧が不足している場合は点線で示すような歪んだ波形になる。この誘起電圧部分のみの信号は、その下に示しているサンプリングパルスSP1、SP2によりサンプリングする。サンプル結果は、サンプル・ホールド回路6,7の出力結果であるS&H1、S&H2に示している。すなわち、駆動電圧が正常であれば、サンプル・ホールド回路6,7の出力電圧S&H1、S&H2はそれぞれVm/2となるが、電圧が不足していれば、点線で示しているように出力電圧S&H1は減少し、出力電圧S&H2は逆に増加する。サンプル・ホールド回路6,7の出力S&H1、S&H2は比較回路8に入力されており、S&H1からS&H2の差を得て、制御補償回路9を経由してモータ印加電圧Vmを減算する。すなわち、駆動電圧が不足するとサンプル・ホールド回路6の出力電圧S&H1が減少し、比較回路8の出力も減少する。その結果、制御補償回路9の出力は減少し、比較回路10の出力Vmは増加するので、駆動電圧を上げるようになる。したがって、負荷に応じて駆動電圧が適正になるように調節される制御が行われることとなる。
【0034】
次に、図1に示したブラシレスモータ駆動回路における、飽和検出回路12、積分回路13、および比較回路14について説明する。
これらの回路12,13,14による目的は、負荷が非常に重くなった場合の脱調防止である。負荷が非常に重くなるとモータの回転位相が非常に遅れる。誘起電圧は回転位相に同期しているので、誘起電圧も遅れることになり、サンプル・ホールド回路6の出力は0、サンプル・ホールド回路7の出力はVmになり、その結果、比較回路8の出力は飽和状態になってしまう。このような場合には制御補償回路9の出力も飽和し、駆動電圧Vmも最大値にはりついた状態になっている。しかしながら、電圧不足のため、位相遅れ状態は改善することができない状態にあり、このような状況になるとブラシレスモータ1は回転指令に追従することができず、脱調状態となり、モータが停止して、しかも大電流が流れる状態になる。このような状況は脱調状態になる前に回転数を下げることにより回避でき、飽和検出回路12で比較回路8の出力の飽和を検出し、積分回路13で積分して、比較回路14に入力することにより、設定回転数を下げることを実現することができる。
【0035】
次に、図1に示したブラシレスモータ駆動回路における、電流センサ16、最小化探索制御器17、および加算回路15について説明する。
【0036】
電流センサ16は、直流電源からの電流を計測する。直流電源の電圧は一定であるので、この電流は消費電力と等価になる。この得られた電力情報は最小化探索制御器17に送られて、消費電力が最小になる探索制御が行われる。探索するパラメータは、立ち上がり時の誘起電圧と立ち下がり時の誘起電圧の差のシフト値である。このシフト値は、図3のSEL後の波形である誘起電圧波形を図3において点線で示すように対称形からずらす値に相当する。すなわち、誘起電圧波形が非対称になれば、電気角θに対する機械角の位相が進み,あるいは遅れ状態になる。このように電気角θと機械角とをずらす理由は、ブラシレスモータ1によっては、電気角θと機械角の位相が同じになるように駆動すれば、モータ駆動の効率がもっとも良くなるとは限らないからである。なお、最小化探索制御器17はマイクロコンピュータにより容易に実現できる。
【0037】
このように上記実施の形態1によるブラシレスモータ駆動回路においては、立ち上がり時の誘起電圧と立ち下がり時の誘起電圧の差により駆動電圧基準値を可変するようにしたので、ブラシレスモータ1の位置センサなしでの駆動において従来必要であった始動制御と通常制御との切り換えを必要とせず、通常制御と同じ制御方法でモータ駆動を実現できるため、駆動回路の構成を簡単にでき、しかも切り換え時に過大な電流が流れることもないから駆動トランジスタの容量増加や永久磁石の減磁等を回避することができる。また、負荷が一定範囲内であれば、モータ1は通電タイミングに同期しているので、速度制御を行わなくても速度を一定に保つことができ、さらには、誘起電圧の立ち上がり部分と立ち下がり部分の電圧の差により駆動電圧基準値を可変するようにしたので、モータ1のパラメータが変動してもその影響を受けることはない。また、上記の誘起電圧を検出する選択回路5では、非通電期間の中間タイミング近傍で立ち上がり時の誘起電圧値および立ち下がり時の誘起電圧値を検出するようにしたので、負荷がある程度重くなっても上記誘起電圧値を確実に検出することができる。また、上記立ち上がり時の誘起電圧値から上記立ち下がり時の誘起電圧値を減算した値が一定のしきい値を下回った場合に下回った時間に比例する量を設定回転数から減算する手段12,13,14を設け、該減算値を上記パルス発生手段4への設定回転数指令とするので、駆動電圧の誤差電圧の飽和を検出し、飽和している時間に比例した値を、三相の120度通電パルスと誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段4への周波数入力値から減算するようにしたので、負荷が非常に重くなって回転位相が非常に遅れるような場合にはモータ回転数が下がって、脱調状態となることを未然に防止することができる。さらに、上記モータ駆動により消費される電力を検出する手段16を、三相ブリッジ回路2に供給される直流成分の電流を計測するために該三相ブリッジ回路2に設けているので、上記直流電源の電圧,電流は一定であるから、この電流が消費電力と等価になるため、消費電力が最小となるように上記シフト値を調整することにより、駆動効率の良い駆動回路を得ることができるという効果がある。
【0038】
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2によるブラシレスモータ駆動回路を示す回路ブロック図である。
この実施の形態2によるブラシレスモータ駆動回路は、図4に示すように、飽和検出回路12および積分回路13による脱調防止部分を、別の実施の形態として実現するものである。すなわち、図1に示した実施の形態1の駆動回路では、比較回路8の飽和を検出する方法で実現したが、図4に示す実施の形態2の駆動回路では、飽和検出回路12を比較回路10の出力側に接続して駆動電圧Vm の飽和を検出することにより実現するものである。この飽和検出回路12で検出された駆動電圧Vm は、積分回路13により積分され、これを比較回路14に入力することにより、上記実施の形態1による駆動回路の場合と同様に脱調状態となる前にモータの回転数を下げることができる。
【0039】
このように上記実施の形態2によるブラシレスモータ駆動回路においては、上記実施の形態1におけると同様に、立ち上がり時の誘起電圧と立ち下がり時の誘起電圧の差により駆動電圧基準値を可変するようにしたので、ブラシレスモータ1の位置センサなしでの駆動において従来必要であった始動制御と通常制御との切り替えを必要とせず、通常制御と同じ制御方法でモータ駆動を実現することができる。しかも飽和検出回路12で駆動電圧の飽和を検出することにより、飽和している時間に比例した値を、三相の120度通電パルスと誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段4への周波数入力値から減算するようにしたので、負荷が非常に重くなって回転位相が非常に遅れるような場合にはモータ回転数が下がって、脱調状態となることを未然に防止することができる効果が得られる。
【0040】
なお、本発明の実施の形態1,2においては、モータ駆動電圧の調整の実現手段として、三相ブリッジ回路2の上側のトランジスタをパルス幅変調して、所望の駆動電圧を得る方法を説明したが、下側のトランジスタをパルス幅変調しても同様のことが実現できることはいうまでもない。また、三相ブリッジ回路2のトランジスタをパルス幅変調するかわりに、三相ブリッジ回路2への直流電源の+V側の電源を可変することにより実現することも可能である。
【0041】
また、本発明の実施の形態1,2においては、ブラシレスモータ1への三相すべての誘起電圧を用いる方法を説明したが、より簡便な方法として、一つの相の誘起電圧だけを用いる方法も可能である。例えばU相のみの誘起電圧を用いるとすると、図3において、電気角θが−30度と150度においてそれぞれ誘起電圧をサンプリングして比較回路8へ入力すればよい。すなわち、この場合、選択回路5を不要とし、SP1の90度,210度、SP2の30度,270度を間引くことにより実現できる。
【0042】
さらに、本発明の実施の形態1,2においては、回転数に比例した電圧を駆動電圧の基準値とする場合を説明したが、ポンプなどのように回転数に応じて軸トルクが増加するものに対しては、回転数の2乗に比例した電圧を駆動電圧の基準値とすることで、容易にこれに対応できる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項1)によれば、三相ブリッジ回路に接続されて120度通電方式により駆動されるブラシレスモータと、上記ブラシレスモータの設定回転数に比例した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する手段と、同一周波数で三相の120度通電パルスおよび誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段と、上記120度通電方式の非通電期間において各相の誘起電圧を検出する手段と、立ち上がり時の誘起電圧値と立ち下がり時の誘起電圧値とを比較する比較器とを有し、上記比較器の出力により上記駆動電圧基準値を可変とするようにしたので、ブラシレスモータの位置センサなしでの駆動において従来必要であった始動制御と通常制御との切り換えを必要とせず、通常制御と同じ制御方法でモータ駆動を実現できるため、駆動回路の構成を簡単にでき、しかも切り換え時に過大な電流が流れることもないから駆動トランジスタの容量増加や永久磁石の減磁等を回避できるものが得られるという効果がある。また、負荷が一定範囲内であれば、モータは通電タイミングに同期しているので、速度制御を行わなくても速度を一定に保つことができ、さらには、誘起電圧の立ち上がり部分と立ち下がり部分の電圧の差をとり駆動電圧基準値を可変するようにしているので、モータのパラメータが変動してもその影響を受けることがないという効果もある。
【0044】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項2)によれば、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1)において、上記の誘起電圧を検出する手段では、非通電期間の中間タイミング近傍で上記立ち上がり時の誘起電圧値および立ち下がり時の誘起電圧値を検出するようにしたので、負荷がある程度重くなっても上記誘起電圧値を確実に検出することのできるものが得られるという効果がある。
【0045】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項3)によれば、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1または2)において、上記立ち上がり時の誘起電圧値から上記立ち下がり時の誘起電圧値を減算した値が一定のしきい値を下回った場合に下回った時間に比例する量を設定回転数から減算する手段を設け、該減算値を上記パルス発生手段への設定回転数指令とするので、駆動電圧の誤差電圧の飽和を検出し、飽和している時間に比例した値を、三相の120度通電パルスと誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段への周波数入力値から減算するようにして負荷が非常に重くなって回転位相が非常に遅れるような場合にはモータの回転数が下がって、脱調状態となることを未然に防止することのできるものが得られるという効果がある。
【0046】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項4)によれば、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1または2)において、上記立ち上がり時の誘起電圧値と上記立ち下がり時の誘起電圧値との差により、上記駆動電圧基準値を可変した出力結果が最大電圧を超過した場合に超過した時間に比例する量を設定回転数から減算する手段を設け、該減算値を上記パルス発生手段への設定回転数指令とするので、上記の駆動電圧の誤差電圧の飽和を検出する場合と同様に、駆動電圧の飽和を検出することにより、飽和している時間に比例した値を、三相の120度通電パルスと誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段への周波数入力値から減算するようにして負荷が非常に重くなって回転位相が非常に遅れるような場合にはモータ回転数が下がって、脱調状態となることを未然に防止することのできるものが得られるという効果がある。
【0047】
また、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項5)によれば、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項1ないし4のいずれか)において、モータ駆動により消費される電力が最小となるシフト値を、上記立ち上がり時の誘起電圧値と上記立ち下がり時の誘起電圧値との差に加算する手段を設けてなるので、該シフト値により誘起電圧波形を対称形からずらして電気角に対する機械角の位相を進み,あるいは遅れ状態とするため、ブラシレスモータによっては電気角と機械角の位相を少しずらすことにより駆動効率の良いものが得られるという効果がある。
【0048】
さらに、本発明によるブラシレスモータ駆動回路(請求項6)によれば、上記のブラシレスモータ駆動回路(請求項5)において、上記モータ駆動により消費される電力の検出手段を、三相ブリッジ回路に供給される直流部分の電流を計測するよう該三相ブリッジ回路の一端に設けてなるので、上記直流電源の電圧,電流は一定であるから、この電流が消費電力と等価になるため、消費電力が最小となるように上記シフト値を調整することにより、モータの駆動効率の良い駆動回路を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるブラシレスモータ駆動回路の回路ブロック図である。
【図2】実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路における各種タイミングの波形図である。
【図3】実施の形態1のブラシレスモータ駆動回路における動作波形図である。
【図4】本発明の実施の形態2によるブラシレスモータ駆動回路の回路ブロック図である。
【図5】従来のブラシレスモータ駆動回路の回路ブロック図である。
【図6】従来のブラシレスモータ駆動回路による磁極位置検出の原理を説明する動作波形図である。
【符号の説明】
1、18 ブラシレスモータ
2、19 三相ブリッジ回路
3 PWM変調回路
4 120度通電パルス・各種タイミング発生回路
5 選択回路
6、7 サンプル・ホールド回路
8、10、14、15 比較回路
9 補償回路
11 V/f変換回路
12 飽和検出回路
13 積分回路
16 電流センサ
17 最小化探索制御器
20 電圧位相検出回路
21 制御回路
22 倍電圧整流回路
23 交流電源

Claims (6)

  1. 三相ブリッジ回路に接続されて120度通電方式により駆動されるブラシレスモータと、
    上記ブラシレスモータの設定回転数に比例した電圧をモータ駆動電圧基準値として出力する手段と、
    同一周波数で三相の120度通電パルスおよび誘起電圧をサンプリングするパルスを発生する手段と、
    上記120度通電方式の非通電期間において各相の誘起電圧を検出する手段と、
    上記の誘起電圧を検出する手段が検出した立ち上がり時の誘起電圧値と立ち下がり時の誘起電圧値とを比較する比較器とを有し、
    上記比較器の出力により上記駆動電圧基準値を可変とするようにしたことを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  2. 請求項1に記載のブラシレスモータ駆動回路において、
    上記の誘起電圧を検出する手段では、非通電期間の中間タイミング近傍で上記立ち上がり時の誘起電圧値および立ち下がり時の誘起電圧値を検出するようにしたことを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  3. 請求項1,または2に記載のブラシレスモータ駆動回路において、
    上記立ち上がり時の誘起電圧値から上記立ち下がり時の誘起電圧値を減算した値が一定のしきい値を下回った場合に下回った時間に比例する量を設定回転数から減算する手段を設け、該減算値を上記パルス発生手段への設定回転数指令とすることを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  4. 請求項1,または2に記載のブラシレスモータ駆動回路において、
    上記立ち上がり時の誘起電圧値と上記立ち下がり時の誘起電圧値との差により、上記駆動電圧基準値を可変した出力結果が最大電圧を超過した場合に超過した時間に比例する量を設定回転数から減算する手段を設け、該減算値を上記パルス発生手段への設定回転数指令とすることを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のブラシレスモータ駆動回路において、
    モータ駆動により消費される電力が最小となるシフト値を、上記立ち上がり時の誘起電圧値と上記立ち下がり時の誘起電圧値との差に加算する手段を設けてなることを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
  6. 請求項5に記載のブラシレスモータ駆動回路において、
    上記モータ駆動により消費される電力の検出手段を、三相ブリッジ回路に供給される直流部分の電流を計測するよう該三相ブリッジ回路の一端に設けてなることを特徴とするブラシレスモータ駆動回路。
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