JP2000057962A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JP2000057962A
JP2000057962A JP10226857A JP22685798A JP2000057962A JP 2000057962 A JP2000057962 A JP 2000057962A JP 10226857 A JP10226857 A JP 10226857A JP 22685798 A JP22685798 A JP 22685798A JP 2000057962 A JP2000057962 A JP 2000057962A
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cathode
eyelet
negative electrode
welding point
cylinder
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JP10226857A
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Toshio Shimaougi
利雄 島扇
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極と陰極アイレットとを溶接した場合に生
ずる応力を軽減することにより、陰極と第1グリッドと
の間隔の変動や陰極の傾きを低減して画像特性の良好な
陰極線管を構成することを目的とする。 【解決手段】 電子銃を構成する陰極構体28が円筒状部
品からなる陰極29と、この陰極に複数の溶接点42で溶接
されて陰極を保持する円筒状の陰極アイレット37とから
なる陰極線管において、陰極アイレットの陰極との溶接
点近傍に切欠き42を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管な
どの陰極線管に係り、特に陰極が陰極アイレットにより
保持されている電子銃を備える陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に陰極線管は、真空外囲器を構成す
る漏斗状のファンネルのネック内に配設された電子銃か
ら放出される電子ビームをファンネルの外側に装着され
た偏向ヨークの発生する水平、垂直偏向磁界により偏向
し、ファンネルとともに真空外囲器を構成するパネルの
内面に設けられた蛍光体スクリーンを水平、垂直走査す
ることにより、画像を表示する構造に形成されている。
【0003】特にカラー受像管では、3電子ビームを放
出する電子銃が用いられ、この3電子ビームを蛍光体ス
クリーン上に集中させるとともに、偏向ヨークの発生す
る水平、垂直偏向磁界により偏向して蛍光体スクリーン
を水平、垂直走査することにより、カラー画像を表示す
る構造に形成されている。このようなカラー受像管は、
現在、電子銃を同一水平面上を通る一列配置の3電子ビ
ームを放出するインライン型とし、この一列配置の3電
子ビームを偏向ヨークの発生するピンクッション型水平
偏向磁界およびバレル型垂直偏向磁界により偏向するこ
とにより、格別の回路的な補正を要することなく、蛍光
体スクリーンの全面に集中させるセルフコンバーゼンス
・インライン型カラー受像管が主流となっている。
【0004】このような陰極線管の電子銃は、モノクロ
ーム陰極線管では、1個の陰極構体、この陰極を加熱す
るヒータおよび陰極構体から蛍光体スクリーン方向に順
次隣接して配置された複数個の電極が絶縁支持棒により
一体的に固定された構造に形成されている。このモノク
ローム陰極線管の電子銃に対し、カラー受像管では、3
個のヒータにより各別に加熱される3個の陰極構体を有
し、特にセルフコンバーゼンス・インライン型カラー受
像管では、その3個の陰極構体が水平方向に等間隔に一
列に配置され、これら陰極構体に順次隣接して一体構造
の複数個の電極が配置された構造に形成されている。
【0005】その陰極構体は、図6に示すように、円筒
状の陰極スリーブ1、この陰極スリーブ1の一端部に取
付けられた基体金属2、この基体金属2に設けられた電
子放出層3、上記陰極スリーブ1に取付けられたストラ
ップ4、このストラップ4を介して上記陰極スリーブ1
の外側に同軸に配置された円筒状の陰極シリンダー5か
らなる陰極と、上記陰極シリンダー5の外側に取付けら
れた陰極アイレット6とからなり、この陰極アイレット
6の外側面に陰極サポートストラップ(図示せず)が取
付けられ、この陰極サポートストラップを介して絶縁支
持棒に支持される構造に形成されている。従来、その陰
極アイレット6は、段付き円筒状に形成され、その径小
部7の円周を等分割(120°間隔)する3個の溶接点
8で陰極シリンダー5に溶接されている。
【0006】ところで、陰極線管の電子銃は、極めて高
い組立て精度が要求され、特に陰極とこの陰極に隣接す
る第1グリッド(制御電極)の間隔(G1 /K)および
電子銃軸に対する陰極の傾きは、陰極線管の特性、品位
に大きな影響を及ぼす。特に陰極に対する陰極アイレッ
ト6の取付け精度は、そのG1 /Kおよび陰極の傾きに
大きな影響を及ぼすので、高精度に取付ける必要があ
る。
【0007】一般に3個の陰極構体を有するインライン
型カラー受像管の場合、画像品位を良好にするために
は、カットオフ電圧を同一にする必要があり、各陰極の
陰極電流(Ik )が一定値になるように設計されてい
る。また、各陰極から放出される電子ビームが各電極に
より形成される主レンズ部の所定位置を通るように設計
される。
【0008】しかし、実際に製作される電子銃のカット
オフ電圧は、必ずしも同一とはならないので、カラー受
像管の製造後、各陰極の特性に応じてバイアス電圧を調
整し、Ik を同特性としている。しかし、G1 /Kが設
計値から大きくずれると、所定のIk や輝度が得られな
くなる。また、電子ビームの軌道についても、主レンズ
部の所定位置を通らないときには、画面全域でビームス
ポットが歪み、非対称なハローなどが生じて画像品位を
劣化させる。
【0009】このような問題は、インライン型カラー受
像管ばかりでなく、モノクローム陰極線管の電子銃でも
生ずる。
【0010】上記問題が発生する理由は、つぎのように
説明できる。
【0011】すなわち、陰極と陰極アイレット6の中心
軸が一致し、これら陰極および陰極アイレット6に傾き
がないとすると(図6参照)、上記陰極シリンダー5と
陰極アイレット6との間に、これら陰極シリンダー5お
よび陰極アイレット6の製造誤差や組立て誤差を考慮し
て、0.02〜0.05mm程度の隙間gができる寸法に
形成されている。
【0012】このような陰極シリンダー5と陰極アイレ
ット6との溶接は、図9に示すように、あらかじめスト
ラップ4を介して陰極スリーブ1に取付けられた陰極シ
リンダー5にコレット電極10を挿入し、このコレット
電極10の内側の拡径棒11との隙間より、陰極シリン
ダー5が完全にコレット電極10の先端まで入るように
陰極内の空気を吸引し、さらに、陰極スリーブ1の中心
とコレット電極10の中心が一致するように、拡径棒1
1によりコレット電極10を拡径させて陰極シリンダー
5の内側面に圧接させ、陰極を固定する。一方、陰極ア
イレット6の径小部7の外側面に対向電極(図示せず)
を圧接させて、陰極シリンダー5と陰極アイレット6と
の溶接部を密着させたのち、コレット電極10と対向電
極との間に溶接電流を流すことによりおこなわれる。
【0013】このような溶接方法によれば、陰極を変形
させないように固定できる。しかし、陰極シリンダー5
と陰極アイレット6との間には上記大きさの隙間gがあ
るため、陰極の溶接点8およびその近傍を変形させ、こ
の変形とその後の溶接により歪応力が生ずる。この歪応
力のうち、放射方向の歪応力は、3個の溶接点8が陰極
シリンダー5の円周を等分割する位置にあるため、互い
に釣合うが、それ以外の方向の歪応力は、陰極と陰極ア
イレット6の同軸を狂わせたり、傾きを生じさせる応力
として陰極シリンダー5や陰極アイレット6に残留し、
陰極線管製造工程での加熱により、G1 /Kの変動や陰
極を傾かせ、画像特性を劣化させる。
【0014】すなわち、陰極線管は、ネック内に電子銃
を封入したのち、排気、陰極の活性化、ゲッターフラッ
シュ、陰極のエージング、耐電圧処理などの工程を経て
製造される。その活性化、エージング工程では、ヒータ
ー通電による陰極の加熱がおこなわれる。この場合、ヒ
ーターの通電が定格電圧でおこなわれると、図6に示し
た電子放出層3上の点aでは約800℃、陰極シリンダ
ー5と陰極アイレット6との溶接部bでは約350℃に
加熱される。特にエージング工程では、ヒーターに定格
電圧の約160%の電圧が印加され、点aでは約130
0℃、溶接部bでは約600℃に加熱される。そのた
め、陰極シリンダー5や陰極アイレット6は、その高温
加熱によりアニールされ、G1 /Kの変動や傾きが生
じ、画像特性を劣化させる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、陰極を
構成する円筒状の陰極シリンダーとこの陰極シリンダー
に溶接される円筒状の陰極アイレットとは、これら間に
0.02〜0.05mm程度の隙間ができる寸法に形成さ
れている。そのため、上記陰極シリンダーに陰極アイレ
ットを溶接すると、これら陰極シリンダーと陰極アイレ
ットの同軸を狂わせたり、傾きを生じさせる応力が残留
し、陰極線管製造工程における陰極の活性化やエージン
グの際のヒーターの加熱により、G1 /Kの変動や傾き
が生じ、画像特性を劣化させるという問題がある。
【0016】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、陰極と陰極アイレットとを溶接し
た場合に生ずる歪応力を軽減することにより、陰極と第
1グリッドとの間隔の変動や陰極の傾きを低減して画像
特性の良好な陰極線管を構成することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】(1) 電子銃を構成す
る陰極構体が円筒状部品からなる陰極と、この陰極に複
数の溶接点で溶接され陰極を保持する円筒状の陰極アイ
レットとからなる陰極線管において、陰極アイレットの
陰極との溶接点近傍に切欠きを設けた。
【0018】(2) (1)の陰極線管において、切欠
きの陰極との溶接点を挟んで陰極アイレットの円周方向
の両側に設けた。
【0019】(3) (1)の陰極線管において、切欠
きを陰極との溶接点に対して陰極アイレットの同一円周
方向の一側に設けた。
【0020】(4) (1)ないし(3)のいずれかの
陰極線管において、陰極アイレットの一端部側に切欠き
を設け、この一端部からの切欠きの長さを一端部から溶
接点までの距離よりも大きした。
【0021】(5) (1)の陰極線管において、切欠
きを、陰極との溶接点に対して陰極アイレットの同一円
周方向の一側、および溶接点に対して陰極アイレットの
一端部の反対側の円周方向に連なって設けた。
【0022】(6) (1)の陰極線管において、切欠
きを、陰極との溶接点に対して陰極アイレットの同一円
周方向の一側、および溶接点に対して陰極アイレットの
一端部側および反対側の円周方向に連なって設けた。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0024】図4にその一形態であるインライン型カラ
ー受像管を示す。このカラー受像管は、パネル20およ
び漏斗状のファンネル21からなる外囲器を有し、その
パネル2の内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層
からなる蛍光体スクリーン22が設けられ、この蛍光体
スクリーン22に対向して、その内側にシャドウマスク
23が設けられている。一方、ファンネル21のネック
24に3電子ビーム25B ,25G ,25R を放出する
電子銃26が配設されている。そして、この電子銃26
から放出される3電子ビーム25B ,25G ,25R を
ファンネル21の外側に装着された偏向ヨーク27の発
生する磁界により偏向し、シャドウマスク23を介して
蛍光体スクリーン22を水平、垂直走査することによ
り、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0025】上記電子銃26は、図1に示すように、水
平方向(X軸方向)に一列に配置された3個の陰極構体
28B ,28G ,28R 、これら陰極構体28B ,28
G ,28R を構成する3個の陰極29B ,29G ,29
R を加熱する3個のヒーターH、上記陰極構体28B ,
28G ,28R から蛍光体スクリーン方向に順次配置さ
れた複数個の電極(図1には、第1、第2、第3グリッ
ドG1 ,G2 ,G3 のみ図示)を有し、これら陰極構体
28B ,28G ,28R 、ヒーターHおよび複数個の電
極が一対の絶縁支持棒30により一体的に保持された構
造に形成されている。
【0026】その各陰極構体28(28B ,28G ,2
8R )は、図2に示すように、円筒状の陰極スリーブ3
2、この陰極スリーブ32の第1グリッド側端部に取付
けられた基体金属33、この基体金属33の第1グリッ
ドと対向する面に設けられた電子放出層34、上記陰極
スリーブ32に取付けられたストラップ35、このスト
ラップ35を介して上記陰極スリーブ32の外側に同軸
に配置された円筒状の陰極シリンダー36からなる陰極
29(29B ,29G ,29R )と、上記陰極シリンダ
ー36の外側に取付けられた陰極アイレット37とから
なり、図1に示したように、この陰極アイレット37の
外側面に絶縁支持棒30に植設される陰極サポートスト
ラップ38が取付けられている。
【0027】その陰極アイレット37は、図3に示すよ
うに、段付き円筒状に形成され、その径小部40の内径
は、この陰極アイレット37や陰極シリンダーの製造誤
差や組立て誤差を考慮して、図2(b)に示したよう
に、陰極シリンダーとの間に0.02〜0.05mm程度
の隙間gができる大きさに形成されている。そして、こ
の径小部40の円周を等分割(120°間隔)する3個
の溶接点41で陰極シリンダー36に溶接されている。
【0028】特にこの実施の形態では、各溶接点41近
傍に各溶接点41を挟んで、径小部40側端部(一端
部)から陰極アイレット37の中心軸に沿って2個の切
欠き42が設けられている。この切欠き42の径小部4
0側端部から深さd1 は、この径小部40側端部から溶
接点41までの距離d2 よりも大きく形成されている。
【0029】このような陰極シリンダー36と陰極アイ
レット37との溶接は、従来と同様におこなわれる(図
7参照)。すなわち、あらかじめストラップ35を介し
て陰極スリーブ32に取付けられた陰極シリンダー36
をコレット電極に挿入し、このコレット電極の内側の拡
径棒との隙間より、陰極シリンダー36が完全にコレッ
ト電極の先端まで入るように、陰極内の空気を吸引し、
さらに、陰極の中心とコレット電極の中心が一致するよ
うに、拡径棒によりコレット電極を拡径させて陰極シリ
ンダー36の内側面に圧接させ、陰極を固定する。一
方、陰極アイレット37の外側面に対向電極を圧接させ
て、陰極アイレット37の2個の切欠き42により挟ま
れた溶接部を陰極シリンダー36に密着させたのち、コ
レット電極と対向電極との間に溶接電流を流すことによ
りおこなわれる。
【0030】上記のように陰極アイレット37に陰極シ
リンダー36との溶接点41を挟んで2個の切欠き42
を設けると、この2個の切欠き42間の溶接部は、陰極
シリンダー36と陰極アイレット37の径小部40との
間に隙間があるため、対向電極の圧接により変形し、こ
の変形とその後の溶接により歪応力が生ずるが、その歪
応力は、2個の切欠き42間に限定され、切欠き42を
越えて陰極アイレット37の周方向までは及ばない。し
かも、切欠き42の径小部40側端部から深さd1 を径
小部40側端部から溶接点41までの距離d2 よりも大
きく形成したことにより、陰極アイレット37の中心軸
方向の歪応力も2個の切欠き42間に限定される。その
結果、陰極アイレット37に生ずる歪応力は、放射方向
のみとなる。しかし、この放射方向の歪応力は、径小部
40の円周を等分割する位置で溶接することにより釣合
い、従来のように陰極と陰極アイレットの同軸を狂わせ
たり、傾きを生じさせる不均衡な応力を残さない。
【0031】したがって、上記のように陰極構体28B
,28G ,28R を構成すると、これら陰極構体28B
,28G ,28R を用いて組立てられた電子銃25を
カラー受像管に組込み、カラー受像管を製造する際にお
こなわれる陰極29B ,29G,29R の活性化やエー
ジング工程でヒーターHにより加熱されても、G1 /K
の変動や傾きをなくし、画像特性を劣化させないカラー
受像管を構成することができる。
【0032】つぎに、他の実施の形態について説明す
る。
【0033】図5に示す陰極構体は、特に段付き円筒状
の陰極アイレット37の径小部40に、陰極シリンダー
36との溶接点41に対して同一円周方向の一側のみに
接近して切欠き42を設けたものである。この切欠き4
2の径小部40側端部から深さは、上記実施の形態での
切欠きと同様に、径小部40側端部から溶接点41まで
の距離よりも大きく形成されている。
【0034】その他の構成については、上記実施の形態
と同じであるので、同一部分に同一符号を付してその説
明を省略する。
【0035】このように溶接点41に対して同一円周方
向の一側に切欠き42を設けた場合は、対向電極により
圧接して陰極シリンダー36に密着させて溶接すると、
陰極アイレット37の溶接部が変形し、歪応力が生ずる
が、その歪応力は、溶接点41の一側方向には切欠き4
2が設けられているので、この切欠き42を越えて陰極
アイレット37の周方向までは及ばない。しかし、切欠
きの設けられていない他側の周方向には及ぶ。しかし、
この歪応力は、3個の溶接点41について、同一方向で
あるため、不均衡な応力とはならない。
【0036】なお、この陰極アイレット37の中心軸方
向の歪応力も、切欠き42の径小部40側端部から深さ
が径小部40側端部から溶接点41までの距離よりも大
きく形成されているので、従来の陰極アイレットにくら
べて軽減される。その結果、従来のように陰極と陰極ア
イレットの同軸を狂わせたり、傾きを生じさせる不均衡
な応力がなくなり、画像特性を劣化させないカラー受像
管を構成することができる。
【0037】なお、上記実施の形態では、陰極アイレッ
トの陰極シリンダーとの溶接点に対して、その周方向の
両側に各1個または同一周方向の一側に1個の切欠きを
設けたが、これら切欠きは、2個以上並列して設けても
よい。
【0038】図6に示す陰極構体は、特に段付き円筒状
の陰極アイレット37の径小部40に、陰極シリンダー
36との溶接点41に対して同一円周方向の一側、およ
び溶接点41に対して陰極アイレット37の径小部40
側端部の反対側の円周方向に連なってL字状に切欠き4
2を設けたものである。
【0039】その他の構成については、上記実施の形態
と同じであるので、同一部分に同一符号を付してその説
明を省略する。
【0040】このように切欠き42をL字状に形成した
場合も、対向電極により圧接して陰極シリンダー36に
密着させて溶接すると、陰極アイレット37の溶接部が
変形し、歪応力が生ずるが、その歪応力は、溶接点41
の一側方向には切欠き42が設けられているので、この
切欠き42を越えて陰極アイレット37の周方向までは
及ばない。しかし、切欠きの設けられていない他側の周
方向には及ぶ。しかし、この歪応力は、3個の溶接点4
1について、同一方向であるため、不均衡な応力とはな
らない。
【0041】その結果、陰極と陰極アイレットの同軸を
狂わせたり、傾きを生じさせる不均衡な応力がなくな
り、画像特性を劣化させないカラー受像管を構成するこ
とができる。
【0042】図7に示す陰極構体は、特に段付き円筒状
の陰極アイレット37の径小部40に、陰極シリンダー
36との溶接点41に対して同一円周方向の一側、およ
び溶接点41に対して陰極アイレット37の径小部40
側端部側およびその反対側の円周方向に連なってコ字状
に切欠き42を設けたものである。
【0043】その他の構成については、上記実施の形態
と同じであるので、同一部分に同一符号を付してその説
明を省略する。
【0044】このように切欠き42をL字状に形成した
場合も、対向電極により圧接して陰極シリンダー36に
密着させて溶接すると、陰極アイレット37の溶接部が
変形し、歪応力が生ずるが、その歪応力は、溶接点41
の一側方向には切欠き42が設けられているので、この
切欠き42を越えて陰極アイレット37の周方向までは
及ばない。しかし、切欠きの設けられていない他側の周
方向には及ぶ。しかし、この歪応力は、3個の溶接点4
1について、同一方向であるため、不均衡な応力とはな
らない。
【0045】その結果、陰極と陰極アイレットの同軸を
狂わせたり、傾きを生じさせる不均衡な応力がなくな
り、画像特性を劣化させないカラー受像管を構成するこ
とができる。
【0046】なお、上記実施の形態では、インライン型
カラー受像管の電子銃について説明したが、この発明
は、インライン型カラー受像管以外のカラー受像管の電
子銃、あるいはモノクロームの陰極線管の電子銃に適用
しても、同様の効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】上述のように、陰極を保持する陰極アイ
レットの陰極シリンダーとの溶接点近傍に切欠きを設け
ると、陰極シリンダーと陰極アイレットとを溶接して
も、従来のように陰極と陰極アイレットの同軸を狂わせ
たり、傾きを生じさせる不均衡な応力がなくなり、G1
/Kの変動や傾きによる画像特性の劣化をおこさないカ
ラー受像管を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の実施の一形態であるイ
ンライン型カラー受像管の電子銃の要部構成を示す水平
方向断面図、図1(b)は垂直方向断面図である。
【図2】図2(a)は上記電子銃の陰極構体を一部断面
で示した正面図、図2(b)はそのB−B断面図であ
る。
【図3】上記陰極構体を構成する陰極アイレットの正面
図である。
【図4】この発明の実施の一形態であるインライン型カ
ラー受像管の構成を示す図である。
【図5】図5(a)は異なる陰極構体の正面図、図5
(b)はそのB−B断面図である。
【図6】図6(a)は異なる他の陰極構体の正面図、図
6(b)はそのB−B断面図である。
【図7】図7(a)はさらに異なる他の陰極構体の正面
図、図7(b)はそのB−B断面図である。
【図8】図8(a)は従来のインライン型カラー受像管
の電子銃を構成する陰極構体を一部断面で示した正面
図、図8(b)はそのB−B断面図である。
【図9】上記従来の陰極構体の陰極と陰極アイレットと
の溶接方法を説明するための図である。
【符号の説明】
26…電子銃 28B ,28G ,28R …陰極構体 29B ,29G ,29R …陰極 32…陰極スリーブ 36…陰極シリンダー 37…陰極アイレット 41…溶接点 42…切欠き

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子銃を構成する陰極構体が円筒状部品
    からなる陰極と、この陰極に複数の溶接点で溶接され上
    記陰極を保持する円筒状の陰極アイレットとからなる陰
    極線管において、 上記陰極アイレットの陰極との溶接点近傍に切欠きが設
    けられていることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 切欠きが陰極との溶接点を挟んで陰極ア
    イレットの円周方向の両側に設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 切欠きが陰極との溶接点に対して陰極ア
    イレットの同一円周方向の一側に設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 陰極アイレットの一端部側に切欠きが設
    けられ、この一端部からの切欠きの長さが上記一端部か
    ら溶接点までの距離よりも大きいことを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 切欠きが陰極との溶接点に対して陰極ア
    イレットの同一円周方向の一側、および上記溶接点に対
    して陰極アイレットの一端部の反対側の円周方向に連な
    って設けられていることを特徴とする請求項1記載の陰
    極線管。
  6. 【請求項6】 切欠きが陰極との溶接点に対して陰極ア
    イレットの同一円周方向の一側、および上記溶接点に対
    して陰極アイレットの一端部側および反対側の円周方向
    に連なって設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の陰極線管。
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