JP2000055204A - 複合構造oリングの製造法 - Google Patents

複合構造oリングの製造法

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JP2000055204A
JP2000055204A JP10221445A JP22144598A JP2000055204A JP 2000055204 A JP2000055204 A JP 2000055204A JP 10221445 A JP10221445 A JP 10221445A JP 22144598 A JP22144598 A JP 22144598A JP 2000055204 A JP2000055204 A JP 2000055204A
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Hiroaki Kikuchi
洋昭 菊地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Oリング状ゴム製芯材表面に被覆層を設けて
なる複合構造のOリングにおいて、真空状態や腐食性流
体をシールするのに有効に用いられる複合構造Oリング
の製造法を提供する。 【解決手段】 Oリング状ゴム製芯材表面に被覆層が設
けられた複合構造のOリングを製造するに際し、超臨界
抽出処理された楕円形乃至菱形断面を示すOリング状芯
材を用い、被覆材と共に一体成形して複合構造Oリング
を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合構造Oリング
に関する。更に詳しくは、真空状態や腐食性流体をシー
ルするのに有効に用いられる複合構造Oリングに関す
る。
【0002】
【従来の技術】中実または中空のOリング状ゴム製芯材
の表面に、フッ素樹脂被覆層を設けたOリングが知られ
また市販されているが、このような複合構造のOリング
には次のような欠点がみられる。 (1)到達真空度などの真空性能の点で満足されない。 (2)シールに使用する際、シールを圧縮する力を非常に
高くする必要がある。 (3)それの製造法からみて、被覆層の薄いものが得られ
難い。 (4)フッ素樹脂塗料を焼き付けて被覆層を形成させた場
合、芯材-被覆材界面での接着強度が低く、動的な用途
に用いると被覆層が剥離し易くなり、シール機能を大き
く低下させる。また、腐食性流体との接触によってバイ
ンダー成分が腐食するため、シール機能の低下ばかりで
はなく、例えばCVD等の半導体製造機器では、腐食に
よって生成した成分が例えば半導体製造装置のシリコン
基板などに付着して製品を汚染する原因ともなる。 (5)その製造方法からみて、被覆層の厚さが厚いものを
得ることが非常に困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、Oリ
ング状ゴム製芯材表面に被覆層を設けてなる複合構造の
Oリングにおいて、真空状態や腐食性流体をシールする
のに有効に用いられる複合構造Oリングの製造法を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
Oリング状ゴム製芯材表面に被覆層が設けられた複合構
造のOリングを製造するに際し、超臨界抽出処理された
楕円形乃至菱形断面を示すOリング状芯材を用い、被覆
材と共に一体成形して複合構造Oリングを製造すること
によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】Oリング状ゴム製芯材は、フッ素
ゴム、NBR、水素添加NBR、アクリルゴム、シリコ
ーンゴム等から中実状または中空状で成形される。その
成形方法としては、圧縮成形法、射出成形法、トランス
ファ成形法等が用いられる。
【0006】かかるゴム製芯材の超臨界抽出(SFE)処
理は、CO2、N2O、エタン、プロパン、トリフルオロメタ
ン等の超臨界状態を形成し得る任意の流体を用い、ゴム
状物質を劣化させないために約150℃以下、好ましくは
約100℃以下の温度で行われる。圧力条件については、
使用する流体の種類によって超臨界状態となる圧力が異
なり、また処理時間についても抽出液の流量や芯材材料
の種類などによって異なってくるが、一般的にはその処
理は約30〜500kgf/cm2、好ましくは約40〜300kgf/cm2
圧力を用いて、約0.5〜24時間程度行われる。
【0007】このようなSFE処理の後、減圧速度が約
10〜200kgf/cm2/hr、好ましくは約20〜100kgf/cm2/hr
で、また降温速度が約5〜720℃/hr、好ましくは約20〜5
00℃/hrで常温常圧の状態に戻すことが必要である。減
圧速度および降温速度がこれ以下では、SFE処理全体
の処理時間が長くなりすぎるので好ましくなく、一方こ
れ以上の減圧速度および降温速度では、芯材にクラック
などの破壊現象がみられるようになる。
【0008】このように、複合構造のOリングを製造す
るに際し、ゴム製芯材としてそれの超臨界抽出処理物を
用いることは、既に本出願人によって提案されているが
(特開平10-38089号公報)、ゴム製芯材の断面を円形では
なく、楕円形乃至菱形にした方が、得られた複合構造O
リングの耐久性を大きく改善させることが判明した(後
記実施例4〜5と比較例8との対比参照)。
【0009】ここで楕円形乃至菱形というのは、長径お
よび短径を有する楕円形、それの円弧の部分を次第に直
線化し、究極的に菱形とした範囲のものが含まれ、また
楕円形乃至菱形の断面(Oリングを平らに置いたときの垂
直方向の断面)の長径は、断面の高さ方向あるいは幅方
向のいずれにもとることができ、後者の場合にはやや扁
平な断面形状となる。
【0010】このような楕円形乃至菱形断面において、
短径/長径比は0.25〜0.95、好ましくは0.70〜0.90の範
囲に設定される。この比がこれより大きくなると、耐久
性の改善効果がみられなくなり、一方これより小さい短
径/長径比では、被覆層の厚さが厚くなりすぎるため、
単一Oリングと同等の密封性能および耐久性しか示さな
くなる。
【0011】被覆材としてフッ素樹脂塗料を焼付けたシ
ール材の場合には、芯材/被覆材界面での接着強度が低
く、そのようなシール材を動的な用途に用いると被覆層
が剥離し、シール性能を大きく低下させるという問題が
みられる。本発明のOリングにあっては、断面の高さ方
向に長径を有する楕円形乃至菱形断面のものを用いるこ
とにより、Oリングの接触面部分の被覆層の厚さが厚く
なるので、被覆材の剥離を少なくすることができ、例え
ばこのようなOリングは円柱軸に装着され、Oリングの接
触面がOリングの内側表面と外側表面となるようなもの
に適用される。
【0012】一方、静的な用途に用いられ、かつOリン
グに負荷される圧縮応力が比較的低い状態で封止する必
要がある場合には、被覆層の剥離よりも密封性の方がよ
り問題となる。Oリング接触面の圧力分布をシャープに
するためには、接触面方向に芯材断面の楕円形乃至菱形
の長径を対応させればよく、このために断面の幅方向に
長径を有するものが用いられる。この場合、接触圧力分
布をシャープにするために、芯材材料として弾性率の高
いゴムあるいはゴム硬度の高いものを使用するなどの調
整も可能である。
【0013】かかる断面形状を有する芯材は、圧縮成形
法、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファ成形法
などによって、中実状または中空状に成形される。芯材
と被覆材との間の接着性を向上させるために、予備成形
した芯材表面に接着剤を塗布してもよいが、高真空用シ
ール材として用いる場合には、未反応残存接着剤成分が
製品内部からアウトガスとして放出されることがないよ
うな手段をとる必要がある。具体的には、二次加硫を十
分に行ない、加硫反応および接着反応を完了させたり、
反応速度の大きな接着剤を選択するなどの対策がとられ
る。また、2層界面の接着性を向上させるために、芯材
をその形状を保持できる程度に予備加硫し、芯材表面に
加硫部位を残しておくことも有効である。更に、芯材用
予備成形金型の表面粗さを少くとも30S以上の値にして
おくことによっても、接着性を向上させることもでき
る。
【0014】このようにしてSFE処理された楕円形乃
至菱形断面を有するOリング状芯材の表面には、厚さが
約10〜500μm、好ましくは約30〜200μmの被覆層が形成
される。被覆層は、従来行われている如くフッ素樹脂か
らも形成されるが、一般にはフッ素ゴム、好ましくはテ
トラフルオロエチレン[TFE]-パーフルオロ(メチルビニ
ルエーテル)[FMVE]共重合ゴムの如きパーフルオロエラ
ストマーから構成される。
【0015】被覆層の形成は、それがゴムの場合には、
ゴムコンパウンドをカレンダロール等を用いてリボン状
とし、これをSFE処理ゴム製芯材に巻き付けて加熱加
圧する方法、あるいはゴムコンパウンドを冷凍粉砕する
などの方法によって粒子化し、これをSFE処理ゴム製
芯材に付着させた後加熱加圧する方法等によって行われ
る。
【0016】
【作用】および
【発明の効果】Oリングとして用いられたときの耐食性
は、前記の如きパーフルオロエラストマーを用いること
によって向上させることができるが、このような材料は
圧縮永久歪が大きいため、それを用いた被覆層の厚さを
厚くすると、Oリングの圧縮永久歪が大きくなってしま
う。
【0017】本発明においては、芯材の断面形状を楕円
形乃至菱形とすることにより、被覆層の厚さを均一なも
のとはせず、それを部分的に変更することにより、耐食
性と圧縮永久歪とのバランスをとっている。特に、その
長径を断面の高さ方向にとった場合には、耐食性に敏感
な相手材との非接触面の被覆層の厚さを厚くし、一方接
触面部分の被覆層の厚さを小さくとることにより、この
バランスが良好に保たれている。
【0018】圧縮永久歪特性の上からは、その値の小さ
いフッ素ゴム、NBR、水素化NBR等、特にフッ素ゴ
ムを芯材材料として用いることが好ましく、またSFE
抽出処理によって、芯材中の残存加硫剤等も除去される
ので、EPDM、イソプレン等の(ジ)オレフィン系のゴ
ム材料も芯材材料として用いることができる。
【0019】菱形断面の芯材を採用すると、楕円形断面
の芯材と同様の効果がみられ、その上金型の加工コスト
が廉価である点が大きな利点となるが、被覆材の割合が
高くなるため、高価なパーフルオロエラストマーなどが
用いられた場合には、そのコスト的利点が小さくなる。
また、現在は半導体製造用などに使用されているOリン
グは耐久性に劣るため、くり返しの使用ができない場合
もあるが、菱形断面のOリング状芯材を用いた場合に
は、被覆層が薄い場合と比較して反復使用が可能とな
り、耐久性が向上するようになる。このため、高真空用
以外にも、高圧用用途や低硬度材を用い、防振効果が求
められるOリングなどの用途(OA機器用途等)にも有効
に用いられる。
【0020】いずれの断面形状の芯材を用いるにせよ、
本発明に係る複合構造のOリングは、引張強さ、圧縮永
久歪などの基本的な物性ばかりではなく、到達真空度、
耐腐食性、耐久性などのOリングとして本質的に求めら
れている性質を十分に満足させ、しかもコスト的にも有
利であるという効果を奏する。従って、この複合構造の
Oリングは、高真空状態で用いられたり、腐食性流体と
接触する真空機器や半導体製造用機器などのシール材と
して有効に用いることができる。
【0021】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0022】実施例1 長形5.2mm、短形4.3mmの断面が高さ方向に楕円形を示す
Oリング状芯材(内径51.0mm)を、フッ素ゴム(ダイキン製
品ダイエルG-701)100重量部、酸化マグネシウム3重量
部、水酸化カルシウム6重量部およびMTカーボンブラ
ック20重量部よりなるフッ素ゴム組成物を用いて、190
℃、5分間の条件下で圧縮成形した後、CO2を抽出剤とし
て、温度90℃、圧力200Kgf/cm2、時間2時間の条件下で
SFE処理を行った。SFE処理後、減圧速度100Kg/cm
2/hrで常圧迄戻した後、降温速度720℃/hrで常温迄戻し
た。得られた芯材には、クラックなどの破壊現象はみら
れなかった。
【0023】このSFE処理芯材をトランスファー成形
用金型内に入れ、そのキャビティ内にフッ素ゴムコンパ
ウンド(日本メクトロン製品ELTAS FC-16)を入れ、180
℃、10分間のプレス加硫および200℃、23時間の二次加
硫(大気中)を行って、断面が円形で線径5.7mm、内径49.
6mmの2層構造Oリングを得た。
【0024】比較例1 実施例1の断面が楕円形で同寸法のOリング状芯材につ
いて、SFE処理を施すことなく、200℃、23時間の二
次加硫を行った。
【0025】比較例2 実施例1で用いられたフッ素ゴムコンパウンドを用い、
180℃、10分間のプレス加硫および200℃、23時間のオー
ブン加硫を行ない、断面が円形で同寸法のOリングを加
硫成形した。
【0026】比較例3 実施例1において、SFE処理芯材を得る際の減圧速度
を250Kg/cm2/hrに変更した。得られた芯材には、クラッ
クが多数みられた。この芯材を用い、実施例1と同様に
して、2層構造Oリングを加硫成形した。
【0027】比較例4 実施例1の芯材成形用フッ素ゴム組成物を用いて、線径
4.8±0.1mm、内径50.05±0.3mmのOリングを190℃、5分
間のプレス加硫によって加硫成形した後、実施例1と同
様にしてSFE処理を行った。得られた芯材には、クラ
ックなどの破壊現象はみられなかった。この芯材を用
い、実施例1と同様にして、2層構造Oリングを加硫成
形した。
【0028】以上の実施例および各比較例で得られた2
層構造Oリングについて、次の各項目の測定が行われ、
得られた結果を表1に示した。 引張強さ:JIS K-6301による 圧縮永久歪:JIS K-6301による(200℃、24時間加熱) 到達真空度:ブランクで1×10-9Torr迄到達するチャン
バにOリングを入れ、2時間後のチャンバの真空度を測
定 耐腐食性:NF3プラズマを1時間照射したときの重量減
少率 表1 測定項目 実-1 比-1 比-2 比-3 比-4 引張強さ (MPa) 14.7 15.0 15.2 7.1 14.5 圧縮永久歪 (%) 8 8 25 12 9 到達真空度 (Torr) 1.9×10-9 7×10-8 3×10-8 3.1×10-9 2.7×10-9 耐腐食性 (%) 10.5 15 9.5 10.5 10
【0029】実施例2 長径5.2mm、短径4.3mmの断面が高さ方向に楕円形を示す
Oリング状芯材(内径51.0mm)を、水素化NBR(日本ゼオ
ン製品ゼットポール2010)100重量部、HAFカーボンブ
ラック30重量部、老化防止剤4,4-ビス(α,α-ジメチル
ベンジル)ジフェニルアミン1.5部、同2-メルカプトベ
ンズイミダゾール亜鉛塩1.5部、酸化亜鉛5重量部、ステ
アリン酸0.5重量部および有機過酸化物(日本油脂製品ペ
ロキシモンF40)8重量部よりなる水素化NBR組成物を
用いて、180℃、6分間の条件下で圧縮成形した後、CO2
を抽出剤として、温度80℃、圧力100Kgf/cm2、時間3時
間の条件下でSFE処理を行った。SFE処理後、減圧
速度10Kg/cm2/hrで常圧迄戻した後、降温速度10℃/hrで
常温迄戻した。得られた芯材には、クラックなどの破壊
現象はみられなかった。
【0030】このSFE処理芯材をトランスファー成形
用金型内に入れ、そのキャビティ内にフッ素ゴムコンパ
ウンド(ELTAS FC-16)を入れ、180℃、10分間のプレス加
硫および150℃、20時間の二次加硫を行って、断面が円
形で線径5.7mm、内径49.6mmの2層構造Oリングを得た。
【0031】比較例5 実施例2の断面が楕円形で同寸法のOリング状芯材につ
いて、SFE処理を施すことなく、150℃、20時間の二
次加硫を行った。
【0032】比較例6 実施例2において、SFE処理芯材を得る際の減圧速度
を250Kg/cm2/hrに、また降温速度を800℃/hrに変更し
た。得られた芯材には、クラックが多数みられた。この
芯材を用い、実施例2と同様にして、2層構造Oリング
を得た。
【0033】比較例7 実施例2の芯材成形用水素化NBR組成物を用いて、線
径4.8±0.1mm、内径50.05±0.3mmのOリングを180℃、6
分間のプレス加硫によって加硫成形した後、実施例1と
同様にしてSFE処理を行った。得られた芯材には、ク
ラックなどの破壊現象はみられなかった。この芯材を用
い、実施例1と同様にして、2層構造Oリングを加硫成
形した。以上の実施例2および比較例5〜7における測
定結果は、次の表2に示される。この実施例において
は、到達真空度と圧縮永久歪とのバランス性の点ですぐ
れている。 表2 測定項目 実-2 比-5 比-6 比-7 引張強さ (MPa) 31.9 33.5 22.7 31.5 圧縮永久歪 (%) 23.5 24.8 30.7 23.0 到達真空度 (Torr) 2×10-8 2.2×10-7 2.5×10-8 3×10-8 耐腐食性 (%) 10.5 10.5 11.0 10.5
【0034】実施例3 実施例1において、長径5.2mm、短径4.3mmの断面が高さ
方向に楕円形を示すOリング状芯材(内径51.0mm)の代り
に、長径5.2mm、短径4.3mmの断面が幅方向に楕円形を示
すやや扁平なOリング状芯材(内径51.0mm)が用いられ
た。
【0035】実施例4〜5、比較例8 実施例3において、やや扁平な楕円形断面を示すOリン
グ状芯材の代りに、長径5.2mmに対し短径が5.2mm(比較
例8)、4.8mm(実施例4)または4.4mm(実施例5)のやや
扁平な菱形断面を有するOリング状芯材(いずれも内径5
1.0mm)が用いられた。
【0036】比較例9 実施例3において、やや扁平な楕円形断面を示すOリン
グ状芯材の代りに、直径5.3mmの真円形断面を示すOリン
グ状芯材が用いられ、SFE処理された。このSFE処
理芯材に、パーフルオロエラストマーコンパウンド(日
本メクトロン製品ELTAS FC-16)を100mm径ロールを用い
て60℃、1rpmの条件下で薄通しして得られた厚さ100μm
のリボンを巻き付け、これを180℃、10分間のプレス加
硫および200℃、23時間のオーブン加硫によって、厚さ2
00μmの被覆層を有する線径5.7mmの2層構造リングと
し、それが用いられた。
【0037】実施例3〜5および比較例8〜9での測定
結果は、フランジによる到達真空度(1.6Sの表面粗さを
有する内径50mm、溝幅7.5mmの真空用フランジの溝に試
験するOリングを装着し、チャンバ内を真空にしたとき
の到達真空度)および耐久性(1時間要する上記フランジ
による到達真空度試験を同じOリングを用いて実施した
場合、初回の到達真空度の1/2以下になる迄の試験回数)
の値と共に、次の表3に示される。なお、得られた2層
構造Oリングについてのスクラッチ試験(安全カミソリを
直角に当て、前後に擦る)では、いずれも被覆材層の剥
離はみられなかった。 表3 測定項目 実-3 比-8 実-4 実-5 比-9 圧縮永久歪 (%) 8 8 12 12 9 到達真空度 (Torr) 2×10-9 2.1×10-9 1.8×10-9 1.7×10-9 2×10-9 フランジによる 到達真空度 (%) 1.9×10-9 1.8×10-9 3.0×10-9 6.0×10-9 2.0×10-9 耐久性 (回) 17 12 19 25 4 耐腐食性 (%) 10.0 10.5 9.5 9.5 10.0

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Oリング状ゴム製芯材表面に被覆層が設
    けられた複合構造のOリングを製造するに際し、超臨界
    抽出処理された楕円形乃至菱形断面を示すOリング状芯
    材を用い、被覆材と共に一体成形することを特徴とする
    複合構造Oリングの製造法。
  2. 【請求項2】 断面の高さ方向に長径を有する楕円形乃
    至菱形断面を有するOリング状芯材が用いられる請求項
    1記載の複合構造Oリングの製造法。
  3. 【請求項3】 断面の幅方向に長径を有する楕円形乃至
    菱形断面を有するOリング状芯材が用いられる請求項1
    記載の複合構造Oリングの製造法。
  4. 【請求項4】 短径/長径比が0.25〜0.95の楕円形乃至
    菱形断面を有するOリング状芯材が用いられる請求項1
    または2記載の複合構造Oリングの製造法。
  5. 【請求項5】 150℃より低い温度で超臨界処理されたO
    リング状芯材が用いられる請求項1記載の複合構造Oリ
    ングの製造法。
  6. 【請求項6】 超臨界抽出処理された後、約10〜200Kg/
    cm2/hrの減圧速度および約5〜720℃/hrの降温速度で常
    温常圧状態に戻されたOリング状ゴム製芯材が用いられ
    る請求項1記載の複合構造Oリングの製造法。
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