JP2000055053A - 動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置 - Google Patents

動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置

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JP2000055053A
JP2000055053A JP23354498A JP23354498A JP2000055053A JP 2000055053 A JP2000055053 A JP 2000055053A JP 23354498 A JP23354498 A JP 23354498A JP 23354498 A JP23354498 A JP 23354498A JP 2000055053 A JP2000055053 A JP 2000055053A
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bearing
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Shoichi Shimura
正一 志村
Ichiro Maekawa
一郎 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作流体として低粘度のオイルを用いたとき
の揮発による減量等を防ぐ。 【解決手段】 ステータコイル8を固定したスリーブ3
と、動圧発生用の浅溝4a,4bを有する回転軸4の間
の軸受間隙に、動作流体として作用する低粘度の第1の
オイル11と、揮発性の低い第2のオイル12を上層、
下層に分離した状態で充填する。第2のオイル12によ
って第1のオイル11を外気から遮断し、揮発によって
減量するのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタやバーコード読取装置等の光ビームを高速走査する
回転多面鏡等を回転支持するための動圧軸受装置および
これを用いた偏向走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタやバーコード読取
装置等に用いられる偏向走査装置は、高速回転する回転
多面鏡によってレーザビーム等の光ビームを偏向走査
し、得られた走査光を回転ドラム上の感光体等に結像さ
せる。
【0003】近年、このような偏向走査装置ではますま
す高速化や高精度化が進み、これに対応するために、回
転多面鏡の軸受部には、低騒音であって、回転精度が高
くかつ安定している非接触型の動圧流体軸受が用いられ
ている。特に高速回転のものは、動作流体として空気を
用いたいわゆる空気式が主流であるが、装置の小型・薄
型化や低コスト化が要求される今日では、空気の替わり
にオイルを用いたオイル式の動圧流体軸受が採用されつ
つある(特開平2−180311号公報、特開平2−1
54808号公報参照)。
【0004】図4は、一従来例による動圧軸受装置を示
すもので、これは、複数の反射面101aを有する回転
多面鏡101と一体的に回転する軸102と、これを回
転自在に嵌合させたスリーブ103を有し、スリーブ1
03は固定板104に立設されている。固定板104
は、軸102の下端をスラスト方向に支持するスラスト
板106を支持し、軸102の上部にはフランジ107
が固着されている。回転多面鏡101は、押えバネ10
8を含む弾性押圧機構によってフランジ107の上面に
押圧されてこれと一体的に結合され、軸102とともに
回転する。
【0005】フランジ107の外周部には、ロータマグ
ネット109を保持するヨーク109aが固着されてお
り、ロータマグネット109は、固定板104に固定さ
れた外筒105と一体であるステータコイル110に対
向して、回転多面鏡101を回転させるモータを構成す
る。
【0006】図示しない駆動回路から供給される駆動電
流によってステータコイル110が励磁されると、ロー
タマグネット109が軸102および回転多面鏡101
とともに高速回転する。
【0007】スリーブ103は、軸102の回転によっ
て軸102との間の軸受間隙に流体膜を形成し、該流体
膜の動圧によって軸102を非接触で回転支持する動圧
流体軸受を構成する。軸102の外周面には、軸102
の下端から上向きに間隔を置いて、第1の動圧発生溝1
02aと、第2の動圧発生溝102bが形成されてい
る。また、スラスト板106の上面にも、軸102の下
端と対向する部位に動圧スラスト軸受を構成する浅溝
(図示せず)が設けられている。
【0008】軸102の回転とともに、スリーブ103
との間の軸受間隙に充填されたオイル等の液体111が
各動圧発生溝102a,102bの中央部に吸い込ま
れ、高圧領域を発生させる。この高圧領域によって軸1
02とスリーブ103がラジアル方向に非接触な状態で
支持される。このように非接触で回転するため、例えば
金属接触を伴なう滑り軸受等に比べて低騒音および高い
回転精度などのすぐれた軸受特性を得られるばかりでな
く、組立部品点数の点からも転がり軸受等に比べて小型
化や低コスト化が容易であるという利点を有する。
【0009】動作流体としてオイル等の液体を用いる動
圧軸受装置においては、回転数が一定であれば、軸受の
摩擦トルクTおよび負荷容量Fはそれぞれ以下の式によ
って求められる。
【0010】T=k1 η/Δγ F=k2 η/Δγ ここで、η:液体の粘度 Δγ:軸受間隙の間隙寸法 k1 ,k2 :定数 上記の式から分かるように、動圧軸受装置の摩擦トルク
Tと負荷容量Fを低く押さえるためには、軸とスリーブ
の間の軸受間隙の間隙寸法Δγを大きくするか、あるい
は粘度ηの低いオイルを用いるのが有効である。
【0011】ところが、軸受間隙の間隙寸法Δγを大き
くすると動圧軸受としての性能が低下するため、低粘度
のオイルを用いることで、軸受の摩擦と負荷を抑えるの
が望ましい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、前述のように、動圧を発生させるため
の動作流体として低粘度のオイルを用いると、一般的に
低粘度のオイルは揮発性が高いため、環境温度の高い状
態で長時間使用するとオイルが揮発し、オイルの充填量
が減少する。このように動作流体の量が減少すると、潤
滑性が失われて軸受性能が低下し、回転多面鏡の回転精
度が劣化したり、軸受のかじり等を引き起こす。
【0013】すなわち、軸受間隙に動圧を発生させる動
作流体としては、例えば、低粘度でしかも不燃性等や無
毒であるという化学的特性を備えた低分子量のフッ素系
オイル等の使用が望まれるが、このようなオイルは揮発
性が高くて上記の問題をひき起すため、やむを得ず粘度
の高いオイルを用いているのが現状である。
【0014】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、軸受間隙の動作流体
として低粘度のオイルを用いることで軸受性能を向上さ
せ、しかもこのようなすぐれた軸受性能を長期間にわた
って安定して維持することのできる動圧軸受装置および
これを用いた偏向走査装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の動圧軸受装置は、相対的に回転自在に嵌合
する軸部材およびスリーブ部材と、前記軸部材または前
記スリーブ部材と一体的に結合された回転部材を有し、
前記軸部材と前記スリーブ部材の間の軸受間隙に、粘度
の異なる2層の液体が充填されていることを特徴とす
る。
【0016】軸受間隙に、粘度の異なる2つの液体が上
層と下層に分離した状態で充填されているとよい。
【0017】上層の液体の粘度が下層の液体の粘度より
大であるとよい。
【0018】上層の液体の比重が下層の液体の比重より
小であるとよい。
【0019】上層の液体の揮発性が下層の液体の揮発性
より小であるとよい。
【0020】
【作用】軸受間隙に充填される動作流体に粘度の低いフ
ッ素オイル等の液体を用いることで、軸受の摩擦や負荷
を低減する。粘度の低いオイルは揮発性が高いため、揮
発による減量が著しい。そこでこれを防ぐために、粘度
は高いが不揮発性を有する液体を上層に充填して動作流
体を外気から遮断する。
【0021】低粘度のオイルが揮発しやすい欠点を補う
ことで、すぐれた軸受性能を有し、しかも長寿命である
動圧軸受装置を実現できる。
【0022】上層の液体の比重が下層の液体の比重より
小であれば、2つの液体が両者の比重の差によって互に
分離した状態に維持される。2つの液体が混ざり合うの
を防ぐことで、長期間すぐれた軸受性能を保つことがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1は第1の実施の形態による動圧軸受装
置を用いた偏向走査装置の主要部を示すもので、多角柱
形状の側面に複数の反射面1aを有する回転多面鏡1
と、後述する光学箱50と一体である固定板2に立設さ
れたスリーブ部材であるスリーブ3と、該スリーブ3に
回転自在に嵌合する軸部材である回転軸4と、該回転軸
4に固着された回転部材であるフランジ部材5と、その
下面に一体的に結合されたロータフレーム6aと、固定
板2に支持された外筒7と、これに保持されたステータ
コイル8を有し、該ステータコイル8はロータフレーム
6aの内周面に支持されたロータマグネット6とともに
回転多面鏡1を回転駆動するモータを構成する。回転多
面鏡1は押さえバネ9を含む弾性押圧機構によってフラ
ンジ部材5に押圧され、ロータフレーム6aとロータマ
グネット6等を含む回転部と一体化されている。
【0025】駆動回路と制御回路を経て供給された駆動
電流によってステータコイル8が励磁されると、ロータ
マグネット6が回転軸4や回転多面鏡1とともに回転
し、回転多面鏡1の反射面1aに照射されたレーザビー
ム等の光ビームを偏向走査する。
【0026】スラスト板10は固定板2に固着され、回
転軸4の下端をスラスト方向に支持する。回転軸4とス
リーブ3およびスラスト板10の間の軸受間隙には、潤
滑用の液体である第1のオイル11およびシールド用の
液体である第2のオイル12が満たされている。回転軸
4の円筒面には、下端から上向きに第1、第2のくさび
状の浅溝4a,4bが刻設されている。
【0027】回転軸4が回転すると、潤滑用の第1のオ
イル11は動圧発生用の浅溝4a,4bの中央部に取り
込まれ、第1のオイル11の圧力が高まって回転軸4を
スリーブ3から離間して非接触で支持する。
【0028】シールド用の第2のオイル12には例えば
高粘度、不揮発性のエステル系オイル、潤滑用の第1の
オイル11には低粘度のフッ素系オイルを用いる。
【0029】本実施の形態によれば、スリーブ3に対し
て回転軸4を非接触に保つための動圧を発生させる潤滑
用の第1のオイル11は、スリーブ3の上端近傍に充填
されたシールド用の第2のオイル12によって軸受間隙
に密封される。このように外気から遮断されているため
に、長時間使用しても潤滑用の第1のオイル11が揮発
によって減量することなく、また、外気に触れて酸化反
応を起こして変質する等のトラブルもない。
【0030】動圧軸受装置の潤滑用のオイルに低粘度の
オイルを用いて軸受の摩擦や負荷を低減し、軸受性能を
向上させるとともに、動作流体として低粘度のオイルを
用いた場合の減量や変質等のトラブルを上記のように効
果的に回避することで、長期にわたって高水準で安定し
た軸受性能を維持する高性能で耐久性にすぐれた動圧軸
受装置を実現できる。このような動圧軸受装置を回転多
面鏡の軸受部に用いることで、偏向走査装置の高品質化
に大きく貢献できる。
【0031】上層のシールド用の第2のオイルと下層の
潤滑用の第1のオイルを安定した2層の分離状態に保
ち、かつ、シールド用のオイルによる密封性と潤滑用の
オイルの潤滑性を確保するためには、両者の間に比重、
揮発性、粘度の点で以下の関係が成立するように選定す
るのが望ましい。
【0032】比重 :潤滑用のオイル(下層)>シール
ド用のオイル(上層) 揮発性:潤滑用のオイル(下層)>シールド用のオイル
(上層) 粘度 :潤滑用のオイル(下層)<シールド用のオイル
(上層) このような条件を満足するものとして、前述のように、
潤滑用のオイルに低粘度のフッ素系オイル、シールド用
のオイルに高粘度、不揮発性のエステル系オイルを選ぶ
ことで、長期間にわたって高水準で安定した軸受性能を
維持する動圧軸受装置を実現できる。
【0033】図2は第2の実施の形態による動圧軸受装
置を用いた偏向走査装置の主要部を示す。これは、スリ
ーブ3と同様のスリーブ23の上端部に内径を拡大して
軸受間隙を局部的に拡大する大径部23aを設けて、シ
ールド用の第2のオイル12を充填する液溜りを形成し
たものである。回転多面鏡1、固定板2、回転軸4、ロ
ータマグネット6、ステータコイル8等については第1
の実施の形態と同様であるので同一符号で表わし、説明
は省略した。
【0034】シールド用の第2のオイル12が高粘度で
あっても回転精度に影響する等のトラブルを回避できる
という利点がある。その他の点については第1の実施の
形態と同様である。
【0035】なお、スリーブの内径を拡大する替わり
に、回転軸に小径部を設けることで、軸受間隙の間隙寸
法を局部的に拡大してもよい。
【0036】次に第1、第2の実施の形態の実施例につ
いて説明する。
【0037】(実施例1)図1の装置において、潤滑用
の第1のオイルとしてフッ素系オイルを使用した。フッ
素系オイルとしてはフルオロアルカン、フルオロアルケ
ン、フルオロアルキン、ポリフルオロ(ポリ)エーテ
ル、環状フルオロ(ポリ)エーテル、含窒素フルオロ化
合物、含硫黄フルオロ化合物等のフッ素系化合物が使用
可能であるが、本実施例ではパーフルオロポリエーテル
(アウジモント社製 ガルデンD−02)を用いた。
【0038】パーフルオロポリエーテルの比重は1.7
7であり、蒸気圧は1Torr以下(25℃)、粘度が
1cp(25℃)であった。
【0039】また、シールド用の第2のオイルとしては
上記の潤滑用のオイルとの相溶性が小さく、より比重が
小さく、揮発性が低いポリ−α−オレフィン系のオイル
を使用した。
【0040】ここで用いたポリ−α−オレフィン系オイ
ルの比重は0.81であり、蒸気圧は4×10-3Tor
r(60℃)、粘度は20cp(20℃)であった。
【0041】ステータコイルに通電して回転軸を300
00rpmで連続回転させたところ、初期の消費電流値
は190mA、500時間経過後の電流値は195mA
であり良好な作動状態を示した。
【0042】(実施例2)図1の装置において、潤滑用
のオイルとしてジエステル系のセバシン酸ジオクチルを
使用した。
【0043】セバシン酸ジオクチルの比重は0.91で
あり、蒸気圧は5×10-6Torr(60℃)、粘度は
21cp(20℃)であった。
【0044】シールド用のオイルは実施例1と同様であ
った。
【0045】ステータコイルに通電して回転軸を300
00rpmで連続回転させたところ、初期の消費電流値
は192mA、500時間経過後の電流値は200mA
であり実施例1と同様に良好な作動状態を示した。
【0046】(比較例1)実施例1、2と同様な構成で
上層のシールド用の液体を用いずパーフルオロポリエー
テルのみとして、ステータコイルに通電して回転軸を3
0000rpmで回転させたところ、初期の消費電流値
は180mAと低い値を示したが、約100時間後に動
圧軸受の回転が停止した。
【0047】この動圧軸受を分解し調べたところパーフ
ルオロポリエーテルの量が極端に減っていることが分か
った。
【0048】(比較例2)実施例1、2および比較例1
と同様な構成で比較例1と同様に上層のシールド用の液
体を使用せず実施例1のシールド用のオイルとして使用
したポリ−α−オレフィンのみとして、ステータコイル
に通電して回転軸を30000rpmで回転させたとこ
ろ、初期の消費電流値は200mAであり、500時間
経過後の消費電流値は210mAであった。
【0049】(比較例3)実施例1、2および比較例
1、2と同様な構成で比較例1、2と同様に上層の液体
を使用せず実施例2のシールド用のオイルとして使用し
たセバシン酸ジオクチルのみとして、ステータコイルに
通電して回転軸を30000rpmで回転させたとこ
ろ、初期の消費電流値は205mAであり、500時間
経過後の消費電流値は213mAであった。
【0050】(実施例3)図2の装置において、潤滑用
の第1のオイルとしてパーフルオロポリエーテルを使用
し、シールド用の第2のオイルとしてはポリ−α−オレ
フィンを用いた。
【0051】この構成によりステータコイルに通電して
回転軸を30000rpmで連続回転させたところ、初
期の消費電流値は183mA、500時間経過後の電流
値は185mAであり良好な作動状態を示した。
【0052】(実施例4)実施例3と同様な構成でシー
ルド用の第2のオイルにセバシン酸ジオクチルを使用し
た。
【0053】この構成によりステータコイルに通電して
回転軸を30000rpmで連続回転させたところ、初
期の消費電流値は186mA、500時間経過後の電流
値は192mAであり良好な作動状態を示した。
【0054】以上説明した実施例と比較例をまとめると
以下の表1のようになる。
【0055】
【表1】 F :パーフルオロポリエーテル PAO:ポリ−α−オレフィン E :セバシン酸ジオチクル 図3は第1の実施の形態による偏向走査装置全体を示す
もので、これは、レーザ光等の光ビーム(光束)を発生
する光源51と、前記レーザ光を回転多面鏡1の反射面
1aに線状に集光させるシリンドリカルレンズ51aと
を有し、前記光ビームを回転多面鏡1の回転によって偏
向走査し、結像光学系である結像レンズ系52を経て回
転ドラム上の感光体53に結像させる。結像レンズ系5
2は球面レンズ52a、トーリックレンズ52b等を有
し、感光体53に結像する点像の走査速度等を補正する
いわゆるfθ機能を有する。
【0056】前記モータによって回転多面鏡1が回転す
ると、その反射面1aは、回転多面鏡1の軸線まわりに
等速で回転する。前述のように光源51から発生され、
シリンドリカルレンズ51aによって集光される光ビー
ムの光路と回転多面鏡1の反射面1aの法線とがなす
角、すなわち該反射面1aに対する光ビームの入射角
は、回転多面鏡1の回転とともに経時的に変化し、同様
に反射角も変化するため、感光体53上で光ビームが集
光されてできる点像は回転ドラムの軸方向(主走査方
向)に移動(走査)する。
【0057】結像レンズ系52は、回転多面鏡1におい
て反射された光ビームを感光体53上で所定のスポット
形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向へ
の走査速度を等速に保つように設計されたものである。
【0058】感光体53に結像する点像は、回転多面鏡
1の回転による主走査と、感光体53を有する回転ドラ
ムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴なっ
て、静電潜像を形成する。
【0059】感光体53の周辺には、感光体53の表面
を一様に帯電するための帯電装置、感光体53の表面に
形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像
装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いず
れも不図示)等が配置されており、光源51から発生す
る光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされ
る。
【0060】検出ミラー54は、感光体53の表面にお
ける記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの
光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射し
て、フォトダイオード等を有する受光素子55の受光面
に導入する。受光素子55はその受光面が前記光ビーム
によって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位
置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0061】光源51は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源51に与えられる信号は、感光
体53に書き込むべき情報に対応しており、処理回路
は、感光体53の表面において結像する点像が作る軌跡
である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位とし
て光源51に与える。この情報信号は、受光素子55か
ら与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0062】なお、回転多面鏡1、結像レンズ系52等
は光学箱50に収容され、光源51等は光学箱50の側
壁に取り付けられる。光学箱50に回転多面鏡1、結像
レンズ系52等を組み付けたうえで、光学箱50の上部
開口に図示しないふたを装着する。
【0063】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0064】軸受間隙の動作流体として低粘度のオイル
を用いることで軸受性能を大幅に向上させるとともに、
このようなオイルの揮発や変質を防ぎ、すぐれた軸受性
能を長期間にわたって安定して維持する動圧軸受装置を
実現できる。このような動圧軸受装置を回転多面鏡の軸
受部等に用いることで、偏向走査装置の高性能化と長寿
命化に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示す模式部分断面図である。
【図2】第2の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示す模式部分断面図である。
【図3】偏向走査装置全体を説明する図である。
【図4】一従来例による偏向走査装置の主要部を示す模
式部分断面図である。
【符号の説明】
1 回転多面鏡 3,23 スリーブ 4 回転軸 4a,4b 浅溝 6 ロータマグネット 8 ステータコイル 10 スラスト板 11 第1のオイル 12 第2のオイル 23a 大径部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に回転自在に嵌合する軸部材およ
    びスリーブ部材と、前記軸部材または前記スリーブ部材
    と一体的に結合された回転部材を有し、前記軸部材と前
    記スリーブ部材の間の軸受間隙に、粘度の異なる2層の
    液体が充填されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 軸受間隙に、粘度の異なる2つの液体が
    上層と下層に分離した状態で充填されていることを特徴
    とする請求項1記載の動圧軸受装置
  3. 【請求項3】 上層の液体の粘度が下層の液体の粘度よ
    り大であることを特徴とする請求項2記載の動圧軸受装
    置。
  4. 【請求項4】 上層の液体の比重が下層の液体の比重よ
    り小であることを特徴とする請求項2または3記載の動
    圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 上層の液体の揮発性が下層の液体の揮発
    性より小であることを特徴とする請求項2ないし4いず
    れか1項記載の動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 軸部材およびスリーブ部材のうちの少な
    くとも一方が、動圧発生用の浅溝を備えていることを特
    徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の動圧軸受
    装置。
  7. 【請求項7】 スリーブ部材が、軸受間隙の所定の部位
    の間隙寸法を拡大する大径部を備えており、前記軸受間
    隙の前記所定の部位に上層の液体が充填されていること
    を特徴とする請求項2ないし6いずれか1項記載の動圧
    軸受装置。
  8. 【請求項8】 軸部材が、軸受間隙の所定の部位の間隙
    寸法を拡大する小径部を備えており、前記軸受間隙の前
    記所定の部位に上層の液体が充填されていることを特徴
    とする請求項2ないし6いずれか1項記載の動圧軸受装
    置。
  9. 【請求項9】 下層の液体が、低粘度のフッ素系オイル
    であることを特徴とする請求項2ないし8いずれか1項
    記載の動圧軸受装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9いずれか1項記載の
    動圧軸受装置によって回転支持された回転多面鏡と、こ
    れを回転駆動するモータと、前記回転多面鏡に向かって
    光ビームを発生させる光源を有する偏向走査装置。
JP23354498A 1998-08-05 1998-08-05 動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置 Pending JP2000055053A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007022048A2 (en) * 2005-08-12 2007-02-22 University Of Delaware Composite-film bearings

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WO2007022048A2 (en) * 2005-08-12 2007-02-22 University Of Delaware Composite-film bearings
WO2007022048A3 (en) * 2005-08-12 2007-09-13 Univ Delaware Composite-film bearings

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