JP2001003076A - 動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置 - Google Patents

動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置

Info

Publication number
JP2001003076A
JP2001003076A JP2000116008A JP2000116008A JP2001003076A JP 2001003076 A JP2001003076 A JP 2001003076A JP 2000116008 A JP2000116008 A JP 2000116008A JP 2000116008 A JP2000116008 A JP 2000116008A JP 2001003076 A JP2001003076 A JP 2001003076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
bearing device
lubricant
components
sleeve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000116008A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Maekawa
一郎 前川
Kazutaka Takeuchi
一貴 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000116008A priority Critical patent/JP2001003076A/ja
Priority to US09/553,619 priority patent/US6375358B1/en
Publication of JP2001003076A publication Critical patent/JP2001003076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/106Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
    • F16C33/107Grooves for generating pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/026Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with helical grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure, e.g. herringbone grooves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/109Lubricant compositions or properties, e.g. viscosity
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/121Mechanical drive devices for polygonal mirrors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受間隙の潤滑剤の粘度変化を防ぐ。 【解決手段】 回転多面鏡1と一体である軸2は、スリ
ーブ3に回転自在に嵌合し、軸受間隙には潤滑剤11が
充填される。潤滑剤11は、それぞれの蒸気圧が同じ
か、あるいは近似した複数の成分からなる混合油を基油
とするもので、粘度の異なる成分を適宜組み合わせるこ
とで、軸受特性に合わせた粘度に調合される。蒸気圧に
大差のない成分を選定することで、特定成分の揮発によ
る粘度変化を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧発生溝を有す
る動圧軸受構造に関し、その動圧軸受構造を有する回転
体装置および偏向走査装置、レーザビームプリンタ、画
像形成装置ならびにハードディスクの回転体装置に関す
るもので、より具体的には、レーザビームプリンタやバ
ーコード読取装置等の光ビームを高速走査するための回
転多面鏡等を回転支持する動圧軸受装置および前記動圧
軸受装置を有する偏向走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタやバーコード読取
装置等に用いられる偏向走査装置は、高速回転する回転
多面鏡によってレーザビーム等の光ビームを偏向走査す
る。レーザビームプリンタ等の画像形成装置において
は、回転多面鏡によって得られた走査光を回転ドラム上
の感光体に結像させて静電潜像を形成し、感光体の静電
潜像を現像装置によってトナー像に顕像化し、これを記
録紙等の記録媒体に転写して定着装置へ送り、記録媒体
上のトナーを加熱定着させることで印刷(プリント)が
行なわれる。
【0003】近年、このような偏向走査装置ではますま
す高速化や高精度化が進み、これに対応するために、回
転多面鏡の軸受部には、低騒音で回転精度の高い非接触
型の動圧軸受装置が用いられている。
【0004】図4は、一従来例による動圧軸受装置を示
す断面模式図で、これは、複数の反射面101aを有す
る回転多面鏡101と一体的に回転する軸102と、こ
れを回転自在に嵌合させたスリーブ103を有し、スリ
ーブ103は軸受ハウジング104と一体である。スリ
ーブ103の下端には、軸102の下端をスラスト方向
に支持する球面部106aを備えたスラスト受け106
が固定され、軸102の上部にはフランジ107が軸1
02に固着されている。回転多面鏡101は、押えバネ
等を含む弾性押圧機構108によってフランジ107の
上面に押圧されてこれと一体化され、軸102とともに
回転するように構成されている。
【0005】フランジ107の外周部には、ロータマグ
ネット109を保持するヨーク109aが固着されてお
り、ロータマグネット109は、軸受ハウジング104
に固定されたベース板105上のステータコイル110
に対向するように配設されている。図示しない駆動回路
から供給される駆動電流によってステータコイル110
が励磁されると、ロータマグネット109が軸102お
よび回転多面鏡101とともに1000rpm程度で回
転する。
【0006】スリーブ103は、軸102の回転によっ
て軸102との間に流体膜を形成し、該流体膜の動圧に
よって軸102を非接触で回転支持する動圧流体軸受を
構成する。軸102の外周面には、軸102の下端から
上向きに間隔を置いて、第1の動圧発生溝102aと、
第2の動圧発生溝102bが形成されている。また、ス
ラスト受け106の上面にも、軸102の下端と対向す
る部位に動圧スラスト軸受を構成する浅溝(図示せず)
が設けられている。
【0007】軸102の回転とともに、スリーブ103
との間の軸受間隙の油等の流体111が各動圧発生溝1
02a、102bの中央部に吸い込まれ、高圧領域を発
生させる。この高圧領域によって軸102とスリーブ1
03がラジアル方向に非接触な状態で支持される。この
ように非接触で回転するため、例えば金属接触を伴なう
滑り軸受に比べて低騒音および高い回転精度などの特性
を得られるばかりでなく、組立部品点数の点からも転が
り軸受等に比べて小型化・低コスト化できるという利点
を有する。
【0008】従来、このような動圧軸受装置の潤滑剤の
基油として、鉱油、合成炭化水素油、シリコン油、パー
フルオロ油等の分子量分布を持った油や、ジエステル
油、ポリオールエステル油等の単組成分油、およびそれ
らの混合油が用いられてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】混合油は、動圧軸受装
置を回転させる上で、その粘度を小さくすることが望ま
れており、粘度を調節することを目的として、混合油の
各成分を決めたり、各成分の存在比率を決めていた。詳
述すると、動圧軸受装置の負荷容量および軸受剛性は、
使用する潤滑剤の粘度に比例するため、動圧軸受装置を
用いる機器の要求特性に合致した粘度の潤滑剤を選択す
る必要がある。加えて、長期の使用に際して、選択した
潤滑剤の粘度変化が小さいことが必要である。
【0010】従来から潤滑剤の基油として用いられてき
た鉱油や合成炭化水素油、シリコン油、パーフルオロ油
等の油は、比較的容易に任意の粘度を調整することがで
きる。またこれら基油自体は広い分子量分布を持ってい
るため、動圧軸受装置の潤滑剤として長期間使用する
と、低分子量の成分が揮発して、粘度が徐々に変化す
る。より具体的にいえば、潤滑剤中の低分子量体の存在
比率が動圧軸受装置の長期の使用にともない低下してし
まい、その結果潤滑油の粘度が上昇してしまう。このよ
うな粘度の経時的変化のため、長期間の使用に際して一
定の負荷容量および軸受剛性を保つことが難しい。
【0011】また、ジエステル油、ポリオールエステル
油、精製分離した合成炭化水素油、例えばPAO(ポリ
−アルファオレフィン)等の油に別の油を加えて粘度調
整をするという工程を行なわない、いわゆる単組成分油
を基油として用いる場合は、基油の粘度が単組成分油そ
のものの分子構造に完全に依存するため、軸受装置を用
いる機器の要求特性に合致した任意の粘度に基油を調整
するためには、分子設計しなければならず、所望の単組
成分油を得ることが難しい。
【0012】また、従来の混合油は、低粘度成分の油と
高粘度成分の油を組み合わせることで単組成分油の場合
と比べて容易に任意の粘度に調整できる。しかし従来の
混合油は、粘度の調整に主眼が置かれてきたため、前述
したように動圧軸受装置の潤滑剤として長期間使用する
と、高揮発成分すなわち低分子量体の油が揮発して、基
油の組成が変化する。その結果、粘度の経時的変化が起
こる。
【0013】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、軸受装置を用いる機
器の要求特性(以降、軸受特性と略す)に適した任意の
粘度を持ち、しかも長期の使用に際しても粘度の経時的
変化の小さい潤滑剤を用いることで、軸受性能の安定化
と回転精度の向上に大きく貢献できる動圧軸受装置およ
びこれを用いた偏向走査装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の動圧軸受装置は、互いに回転自在に嵌合す
る軸部材およびスリーブ部材と、両者の軸受間隙に充填
された潤滑剤と、前記軸部材または前記スリーブ部材と
一体的に結合された回転部材を有し、前記潤滑剤の基油
が、それぞれの蒸気圧が同じかあるいは近似した複数の
成分によって構成された混合油であることを特徴とす
る。
【0015】複数の成分の蒸気圧の差が、0℃以上60
℃以下において1×10-4Torr以下であることが好
ましく、より好ましくは5×10-5Torr以下であ
る。
【0016】また、複数の成分は、トリメチロールプロ
パントリペラルゴン酸エステルと、ジイソオクチルアジ
ピン酸エステルである。
【0017】さらに、複数の成分は、ジオクチルアゼラ
イン酸エステルと、ジイソオクチルアジピン酸エステル
である。
【0018】
【作用】潤滑剤の基油として、粘度の異なる複数の成分
を組み合わせて軸受特性に合う粘度の混合油に調合す
る。前記複数の成分の蒸気圧が同じか、あるいは蒸気圧
の差が0℃以上60℃以下において1×10-4Torr
以下、さらにいえば5×10-5Torr以下になるよう
に基油の成分の組み合わせを選定することで、特定の成
分の揮発による潤滑剤の粘度変化を防ぐ。
【0019】その結果、長期間使用しても潤滑剤の粘度
が変化することなく、高い回転精度と安定した軸受性能
を維持できる動圧軸受装置を実現できる。
【0020】このような動圧軸受装置を回転多面鏡の軸
受部に用いることで、偏向走査装置の長寿命化と高性能
化に貢献できる。
【0021】なお、本発明において760Torrと
は、1atmのことであり、且つ101.325kPa
のことである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0023】図1は一実施の形態による動圧軸受装置を
示す断面模式図で、これは、複数の反射面1aを有する
回転多面鏡1と一体的に回転する軸部材である軸2と、
これを回転自在に嵌合させたスリーブ部材であるスリー
ブ3を有し、スリーブ3は軸受ハウジング4と一体であ
る。スリーブ3の下端には、軸2の下端をスラスト方向
に支持する球面部6aを備えたスラスト板6が固定さ
れ、軸2の上部には回転部材であるフランジ7が固着さ
れている。回転多面鏡1は、押えバネ等を含む弾性押圧
機構8によってフランジ7の上面に押圧されてこれと一
体化され、軸2とともに回転するように構成されてい
る。
【0024】フランジ7の外周部には、ロータマグネッ
ト9を保持するヨーク9aが固着されており、ロータマ
グネット9は、軸受ハウジング4に固定されたモータ基
板5上のステータコイル10に対向するように配設され
ている。図示しない駆動回路から供給される駆動電流に
よってステータコイル10が励磁されると、ロータマグ
ネット9が軸2および回転多面鏡1とともに回転する。
【0025】スリーブ3は、軸2の回転によって軸2と
の間に流体膜を形成し、該流体膜の動圧によって軸2を
非接触で回転支持する。軸2の外周面には、軸2の下端
から上向きに間隔を置いて、第1の動圧発生溝2aと、
第2の動圧発生溝2bが形成されている。また、スラス
ト板6の上面にも、軸2の下端と対向する部位に動圧ス
ラスト軸受を構成する浅溝(図示せず)が設けられてい
る。
【0026】軸2の回転とともに、スリーブ3との間の
軸受間隙に充填された潤滑剤11が各動圧発生溝2a、
2bの中央部に吸い込まれ、高圧領域を発生させる。こ
の高圧領域によって軸2とスリーブ3がラジアル方向に
非接触な状態で支持される。このように非接触で回転す
るため、例えば金属接触を伴なう滑り軸受に比べて低騒
音および高い回転精度などの特性を得られるばかりでな
く、組立部品点数の点からも転がり軸受等に比べて小型
化・低コスト化できるという利点を有する。
【0027】潤滑剤11は、蒸気圧が同じか、互いに近
似した複数の成分を混合した混合油を基油とするもので
あり、具体的には、蒸気圧の差が温度0℃以上60℃以
下において1×10-4Torr以下、さらにいえば5×
10-5Torr以下の単組成分油を少なくとも2種類混
合した混合油を基油とするのが望ましい。
【0028】例えば、表1に示す単組成分油(成分)A
〜Fを上記の条件で必要粘度になるように混合したもの
を基油とする潤滑剤を用いる。
【0029】
【表1】
【0030】表1の単組成分油を適宜組み合わせれば、
回転多面鏡1を回転支持する動圧軸受装置の軸受特性を
得るための最適な粘度に潤滑剤11を調合できる。ま
た、このとき用いられる単組成分油の蒸気圧の差が、5
×10-5Torr以下になるように選定することで、特
定の成分の揮発による粘度変化を回避できる。
【0031】このように軸受特性を得るのに最適な粘度
に調合され、しかも長期間使用しても粘度が変化するこ
とのない潤滑剤を用いることで、動圧軸受装置の軸受性
能の向上と安定化に大きく貢献できる。
【0032】これによって偏向走査装置の高性能化と長
寿命化を促進できる。また、潤滑剤の使用量を減らすこ
ともでき、さらに、軸とスリーブとの隙間の体積を小さ
くすることが、いいかえれば隙間の幅をせまくすること
ができる。したがって装置の小型化が実現できる。
【0033】本実施の形態では動圧発生溝が回転軸側に
設けられているが、本発明はその他に回転軸側に設けず
に固定スリーブ側に動圧発生溝を設ける構成の動圧軸受
装置に適用しても良い。
【0034】また本発明は回転数が10,000rpm
以上であり、さらには18,000rpm以上、さらに
は25,000rpm以上、さらには30,000rp
m以上の回転数で回転する動圧軸受装置を提供できる。
【0035】また本発明は潤滑油の粘度が経時的に変化
しにくいので、軸とスリーブとの間の隙間の幅を1μm
から2μm程度狭くすることができる。その結果装置を
小型化できる。
【0036】そして、例えば軸かスリーブの少なくとも
いずれか一方がセラミックスからなる高速回転用の動圧
軸受装置に本発明を好ましく適用できる。
【0037】というのも軸とスリーブとの間の隙間の幅
を狭くすれば軸とスリーブとが接触する確率が高くなる
ものの、潤滑剤が低粘度を維持できるので、軸とスリー
ブとが接触してもいずれかが欠けたりすることが防止さ
れるからである。
【0038】また本発明の動圧軸受装置は、蒸気圧の等
しいあるいは近似した複数の油にアルコールが添加され
た潤滑油を有することが好ましい。その理由は詳細には
不明だが、アルコールを潤滑油に添加することで潤滑油
が接する面を水酸基で覆うことができ、その結果その面
が削れにくくなる。
【0039】この場合、このアルコールは、潤滑油を構
成する上記複数の油の少なくともいずれか一方の油のエ
ステル基がアルコール基に置換されたアルコールである
ことが潤滑油の粘度が経時的に変化させにくくするとい
う点から好ましい。
【0040】(実施例1)40℃での動粘度16.5c
st(mm2 /s)の潤滑剤を用いると最適な動圧を発
生するよう設計された動圧軸受装置のために、成分A8
5重量部、成分D15重量部からなる基油に対し、金属
表面に補強被膜を形成させるための被膜形成剤であるト
リス(2−ブトキシプロピル)フォスフェイト0.5重
量部、また、基油の酸化を防ぐ酸化防止剤である2.6
−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール0.1重量
部を添加した潤滑剤を用いた。
【0041】(実施例2)40℃での動粘度13.3c
stの潤滑剤を用いると最適な動圧を発生するよう設計
された動圧軸受装置のために、成分D47重量部、成分
E53重量部からなる基油に対し、トリス(2−ブトキ
シプロピル)フォスフェイト0.5重量部、2.6−ジ
−t−ブチル−4−メチル−フェノール0.1重量部を
添加した潤滑剤を用いた。
【0042】(比較例1)40℃での動粘度16.5c
stの潤滑剤を用いると最適な動圧を発生するよう設計
された動圧軸受装置のために、成分B80重量部、成分
C20重量部からなる基油に対し、トリス(2−ブトキ
シプロピル)フォスフェイト0.5重量部、2.6−ジ
−t−ブチル−4- メチル−フェノール0.1重量部を
添加した潤滑剤を用いた。
【0043】(比較例2)40℃での動粘度13.3c
stの潤滑剤を用いると最適な動圧を発生するよう設計
された動圧軸受装置のために、成分D60重量部、成分
F40重量部からなる基油に対し、トリス(2−ブトキ
シプロピル)フォスフェイト0.5重量部、2.6−ジ
−t−ブチル−4- メチル−フェノール0.1重量部を
添加した潤滑剤を用いた。
【0044】実施例1においては、基油の成分Aと成分
Dの配合比を任意に選択することにより、基油の動粘度
を20.9〜15.7cst内で任意に選択することが
できる。
【0045】1つの単組成分油からなる基油の場合は、
軸受特性に合致した粘度に合わせるためには、基油その
ものを換えなくてはならず、例えば、実施例1に適した
粘度(40℃で16.5cst)を持つ単組成分油を開
発することは非常に困難である。
【0046】そこで、基油を複数の成分で構成すること
により、潤滑剤の粘度の選択の自由度を向上させる。
【0047】図2は、実施例1、2および比較例1、2
の潤滑剤を用いた動圧軸受装置を60℃の恒温槽内にお
いて22,000rpmで回転させ、その時の回転駆動
に必要な電流の経時変化を示すグラフである。このグラ
フから明らかなように、実施例1、2においては、駆動
電流値の変化が小さいが、比較例1、2においては駆動
電流値の変化が大きい。各実施例、比較例に使用してい
る基油の成分と蒸気圧差を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】比較例1、2は、基油に使用されている各
成分の使用雰囲気下での蒸気圧差が大きいため、揮発性
の高い成分(例えば比較例1の場合、成分C)の揮発に
より、潤滑剤の高粘度化が進行する。
【0050】さらに検討したところ、潤滑剤の基油に使
用する複数の成分の使用雰囲気下での蒸気圧が同じか、
あるいは蒸気圧差が5×10-5Torr以下であるのが
望ましいことがわかる。
【0051】(実施例3)図1の装置の潤滑剤11とし
て、成分A85重量部、成分D15重量部からなる混合
油を基油として、基油100重量部に対し公知の酸化防
止剤および腐食防止剤等を総量で0.5重量部添加した
ものを用いた。回転多面鏡1の回転性能は良好で、長期
間安定した高画質を維持できた。
【0052】図3は本発明の偏向走査装置全体を示すも
ので、これは、レーザ光等の光ビーム(光束)を発生す
る光源51と、前記レーザ光を回転多面鏡1の反射面1
aに線状に集光させるシリンドリカルレンズ51aとを
有し、前記光ビームを回転多面鏡1の回転によって偏向
走査し、結像光学系である結像レンズ系52を経て回転
ドラム上の感光体53の結像面に結像させる。結像レン
ズ系52は球面レンズ52a、トーリックレンズ52b
等を有し、感光体53に結像する点像の走査速度等を補
正するいわゆるfθ機能を有する。
【0053】前記モータによって回転多面鏡1が回転す
ると、その反射面1aは、回転多面鏡1の軸線まわりに
等速で回転する。前述のように光源51から発生され、
シリンドリカルレンズ51aによって集光される光ビー
ムの光路と回転多面鏡1の反射面1aの法線とがなす
角、すなわち該反射面1aに対する光ビームの入射角
は、回転多面鏡1の回転とともに経時的に変化し、同様
に反射角も変化するため、感光体53上で光ビームが集
光されてできる点像は回転ドラムの軸方向(主走査方
向)に移動(走査)する。
【0054】結像レンズ系52は、回転多面鏡1におい
て反射された光ビームを感光体53上で所定のスポット
形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向へ
の走査速度を等速に保つように設計されたものである。
【0055】感光体53に結像する点像は、回転多面鏡
1の回転による主走査と、感光体53を有する回転ドラ
ムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴なっ
て、静電潜像を形成する。
【0056】感光体53の周辺には、感光体53の表面
を一様に帯電するための帯電装置、感光体53の表面に
形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像
装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いず
れも不図示)等が配置されており、光源51から発生す
る光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされ
る。
【0057】検出ミラー54は、感光体53の表面にお
ける記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの
光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射し
て、フォトダイオード等を有する受光素子55の受光面
に導入する。受光素子55はその受光面が前記光ビーム
によって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位
置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0058】光源51は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源51に与えられる信号は、感光
体53に書き込むべき情報に対応しており、処理回路
は、感光体53の表面において結像する点像が作る軌跡
である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位とし
て光源51に与える。この情報信号は、受光素子55か
ら与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0059】なお、回転多面鏡1、結像レンズ系52等
は光学箱50に収容され、光源51等は光学箱50の側
壁に取り付けられる。光学箱50に回転多面鏡1、結像
レンズ系52等を組み付けたうえで、光学箱50の上部
開口に図示しないふたを装着する。
【0060】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0061】軸受間隙に充填された潤滑剤の変質を防
ぎ、すぐれた軸受性能を長期間にわたって安定して維持
する動圧軸受装置を実現できる。このような動圧軸受装
置を回転多面鏡の軸受部に用いることで、偏向走査装置
の高性能化と長寿命化等に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による偏向走査装置の主要部を示
す断面模式図である。
【図2】実施例1、2と比較例1、2の軸受性能を比較
したグラフである。
【図3】偏向走査装置全体を説明する図である。
【図4】一従来例による偏向走査装置の主要部を示す断
面模式図である。
【符号の説明】
1 回転多面鏡 2 軸 3 スリーブ 9 ロータマグネット 10 ステータコイル 11 潤滑剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 33/10 F16C 33/10 Z G02B 26/10 102 G02B 26/10 102 // C10N 20:00 20:02 40:02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに回転自在に嵌合する軸部材および
    スリーブ部材と、両者の軸受間隙に充填された潤滑剤
    と、前記軸部材または前記スリーブ部材と一体的に結合
    された回転部材を有し、前記潤滑剤の基油が、それぞれ
    の蒸気圧が同じかあるいは近似した複数の成分によって
    構成された混合油であることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の成分の蒸気圧の差が、0℃以上6
    0℃以下において5×10-5Torr以下であることを
    特徴とする請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 複数の成分の蒸気圧の差が、0℃以上6
    0℃以下において1×10-4Torr以下であることを
    特徴とする請求項1記載の動圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 複数の成分は、トリメチロールプロパン
    トリペラルゴン酸エステルと、ジイソオクチルアジピン
    酸エステルであることを特徴とする請求項1記載の動圧
    軸受装置。
  5. 【請求項5】 複数の成分は、ジオクチルアゼライン酸
    エステルと、ジイソオクチルアジピン酸エステルである
    ことを特徴とする請求項1記載の動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 軸部材およびスリーブ部材の少なくとも
    一方に動圧発生溝が設けられていることを特徴とする請
    求項1ないし5いずれか1項記載の動圧軸受装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれか1項記載の動
    圧軸受装置と、これによって回転支持された回転多面鏡
    と、該回転多面鏡を経て光ビームを結像面に結像させる
    結像光学系を有する偏向走査装置。
JP2000116008A 1999-04-22 2000-04-18 動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置 Pending JP2001003076A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000116008A JP2001003076A (ja) 1999-04-22 2000-04-18 動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置
US09/553,619 US6375358B1 (en) 1999-04-22 2000-04-20 Hydrodynamic bearing apparatus and deflection scanning apparatus having same

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11436199 1999-04-22
JP11-114361 1999-04-22
JP2000116008A JP2001003076A (ja) 1999-04-22 2000-04-18 動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001003076A true JP2001003076A (ja) 2001-01-09

Family

ID=26453125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000116008A Pending JP2001003076A (ja) 1999-04-22 2000-04-18 動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6375358B1 (ja)
JP (1) JP2001003076A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039496A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Nippon Steel Chem Co Ltd 流体軸受ユニット及び軸受用潤滑油組成物
JP2007063505A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Nippon Steel Chem Co Ltd 流体軸受モータ用潤滑油及びそれを使用した軸受モータ
JP2007186710A (ja) * 2007-03-07 2007-07-26 Nippon Densan Corp 流体軸受用潤滑剤及び流体軸受、並びにモータ

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE29811486U1 (de) * 1998-06-26 1998-10-08 Sick AG, 79183 Waldkirch Optoelektronischer Sensor
US6678115B2 (en) * 2001-11-08 2004-01-13 Seagate Technology Llc Hydrodynamic fluid bearing containing lubricants with reduced bubble forming tendency for disk drive application
US9310609B2 (en) 2014-07-25 2016-04-12 Hand Held Products, Inc. Axially reinforced flexible scan element
KR102399590B1 (ko) * 2015-02-04 2022-05-19 삼성전자주식회사 렌즈 구동 모듈
CN106337877B (zh) * 2015-07-13 2018-06-26 飞浦实业股份有限公司 具有动压轴承单元的主轴装置
US10921498B2 (en) * 2018-10-26 2021-02-16 Helmuth G. Bachmann Rotating arched heliograph for continuous visual signaling, drone tracking and bird deterrent

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3907689A (en) * 1973-08-29 1975-09-23 Eastman Kodak Co Textile treating composition and textile yarn treated therewith
US5357272A (en) * 1991-07-29 1994-10-18 Canon Kabushiki Kaisha Deflection scanner which is elastically fixed in its housing
JPH07294838A (ja) * 1994-04-27 1995-11-10 Ebara Corp ポリゴンミラー回転体及び該回転体を備えたポリゴンミラースキャナモータ
JPH08223858A (ja) * 1994-12-15 1996-08-30 Canon Inc インナーロータモータ
US5907456A (en) * 1995-10-30 1999-05-25 Seagate Technology, Inc. Disc drive spindle motor having hydro bearing with lubricant optimized with disc drive compatible additives

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007039496A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Nippon Steel Chem Co Ltd 流体軸受ユニット及び軸受用潤滑油組成物
JP2007063505A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Nippon Steel Chem Co Ltd 流体軸受モータ用潤滑油及びそれを使用した軸受モータ
JP2007186710A (ja) * 2007-03-07 2007-07-26 Nippon Densan Corp 流体軸受用潤滑剤及び流体軸受、並びにモータ

Also Published As

Publication number Publication date
US6375358B1 (en) 2002-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5574322A (en) Motor, a printer having such a motor and a disk drive system having such a motor
EP0456456B1 (en) Rotating mirror optical scanner with grooved grease bearings
GB2115082A (en) Bearing arrangement for an electric motor unit
JP2001003076A (ja) 動圧軸受装置およびこれを有する偏向走査装置
US5532729A (en) Scanner motor with ceramic sleeve bearing
JP2000055053A (ja) 動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置
US6031650A (en) Light deflecting apparatus and deflection scanning apparatus using the same
JP2000154822A (ja) 動圧軸受装置および偏向走査装置
JPH11182536A (ja) 動圧流体軸受および偏向走査装置
JP2974514B2 (ja) 走査光学装置
JP2001117042A (ja) 光偏向走査装置
EP0655637A1 (en) Light beam deflector including a magnetically-unweighted rotor assembly
JP2003295099A (ja) 偏向走査装置
JP2001166246A (ja) 光偏向装置および書き込み光学装置
JP3082978B2 (ja) 偏向走査装置
JPH0387811A (ja) スキャナーモーター
JP2952086B2 (ja) 偏向走査装置
JP2000187176A (ja) 光偏向装置
JP2002106549A (ja) 動圧軸受装置、回転装置および偏向走査装置
JPH06110004A (ja) 光偏向器
JPH1123994A (ja) 走査光学装置
JP2001208045A (ja) 動圧流体軸受け装置およびこれを用いたポリゴンスキャナーユニット
JP2000147416A (ja) 光偏向走査装置
JP2009223180A (ja) 動圧軸受ユニット、光偏光器、光走査装置および画像形成装置
JP2002106548A (ja) 動圧軸受装置、回転駆動装置および偏向走査装置