JPH0637981A - スキャナモータ - Google Patents

スキャナモータ

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Publication number
JPH0637981A
JPH0637981A JP4185588A JP18558892A JPH0637981A JP H0637981 A JPH0637981 A JP H0637981A JP 4185588 A JP4185588 A JP 4185588A JP 18558892 A JP18558892 A JP 18558892A JP H0637981 A JPH0637981 A JP H0637981A
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JP
Japan
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rotary shaft
scanner motor
bearing
rotor
mirror
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Application number
JP4185588A
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English (en)
Inventor
Yasunari Kawashima
康成 川島
Mutsumi Yamamoto
睦 山本
Hiroshi Koizumi
小泉  博
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、スキャナモータに関し、回転軸を重
力方向に対して略直交する方向に配設し、回転軸を該直
交方向を中心に回転させることにより、単純な部品構成
でかつ不安定な旋回をするのを防止することができる小
型、低コストなスキャナモータを提供することを目的と
している。 【構成】回転軸45を重力方向に対して略直交する方向に
配設し、回転軸45を該直交方向を中心に回転するように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザビームプリン
タ、普通紙ファクシミリあるいはデジタルコピア等に設
けられたスキャナモータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高速、高画質の画像形成装置と
して、かつては大型コンピュータ等のように一部に限ら
れて使用されていたレーザプリンタあるいはデジタルコ
ピア等は、最近の飛躍的な技術の進歩に伴って出力画像
の高密度化と共に小型化、軽量化が進められ、OA機器
としては広くオフィスの分野にまで進出する至ってい
る。
【0003】このようなレーザプリンタ等にあっては、
周知のように光偏向用としてのポリゴンミラーやピラミ
ダルミラーを備えたスキャナが設けられており、これを
駆動するスキャナモータも本体装置とともに高速化、小
型化される傾向にある。従来のこの種のスキャナモータ
としては、例えば、図8、9のように示される。図8に
おいて、符号1はディスク状のロータであり、ロータ1
はその外周にリング状のマグネット2を備えている。一
方、符号3は長方形の板状ステータであり、この板状ス
テータ3にはロータ1に対向してリング状の駆動コイル
4が固定されており、駆動コイル4の外周には所定の間
隙を保ってマグネット2が取囲むように配設されてい
る。そして、板状ステータ3はポリゴンスキャナモータ
5の固定ヨークを構成し、図示していないが、前述のよ
うにモータ制御用のIC、チップ部品が取付けられてい
る。
【0004】また、符号6は前述の回転多面鏡であるポ
リゴンミラー7を回転駆動する回転軸であり、この回転
軸6はその回転軸が略重力方向になるように配設されて
いる。回転軸6の図8中、上部はフランジ部材8を貫通
してフランジ部材8に固定されており、下部は溝なし滑
り軸受9を介して板状ステータ3に固着されたハウジン
グ10に軸支されている。さらに、フランジ部材8にはポ
リゴンミラー7が回転軸と同軸で嵌合し、ポリゴンミラ
ー7はミラー押え11によりフランジ部材8に固定され、
またフランジ部材8の下端はロータ1に回転軸6と同軸
に穿設された嵌合孔1aに嵌装、固定されている。
【0005】したがって、ポリゴンミラー7はフランジ
部材8、回転軸6、滑り軸受9およびハウジング10を介
して板状ステータ3に支持され、ロータ1の回転に伴
い、フランジ部材8を介して回転軸6の回りに回転駆動
されるようになっている。そして、駆動コイル4に3相
の交流電圧が印加されると、回転軸6の回りに回転磁界
が形成され、これにマグネット2が反発、吸収されてロ
ータ1がマグネット2とともに回転し、上述のようにポ
リゴンミラー7が回転駆動される。
【0006】また、図9に示すようにスキャナモータ5
の周囲にシリンドリカルレンズ21、半導体レーザ22、f
−θレンズ23、および感光体ドラム24が配設されてお
り、これらの各部材で、例えばレーザビームプリンタの
走査系が構成されている。そして、半導体レーザ22から
出力されたレーザ光Rはレンズ21を通してスキャナモー
タ5のポリゴンミラー7に照射されると、矢印方向に回
転するミラー7の1面の鏡が主走査方向1本分のレーザ
光を振らすようになっている。そして、このレーザ光R
をf−θレンズ23を通して感光体ドラム24に照射するこ
とにより、回転する感光体ドラム24に2次元画像を形成
することができる。
【0007】ところで、上述したようにレーザプリンタ
を高速化するにはモータの回転数を1万回転以上にする
必要があり、印字品質を良くするためにはスキャナの面
倒れやジッタ(画像ムラ)を抑える必要があるため、スキ
ャナの各部品の寸法精度を非常に高くしなければならな
い。ところが、上述した従来例に記載のものにあって
は、機械的不釣り合いや僅かな外乱によって回転軸6と
滑り軸受け9の隙間の範囲で回転体の回転力以外に軸方
向の力が作用し、いわゆるスリコギ運動等の不安定な挙
動が発生してしまい、高精度な部品への採用が困難であ
った。
【0008】具体的には、図10にすべり軸受の圧力分布
を示すように、回転軸1を水平にした場合には、軸受2
には回転軸の自重Pが加わり、回転軸1と軸受2の隙間
で発生する流体潤滑膜(斜線で示す部分)の反力が釣合
う点で回転軸1が安定して回転する。これに対して、回
転軸が垂直方向になると、軸受に対する自重が無くな
り、流体潤滑膜の反力のみとなり、回転軸の回転が不安
定となり回転体の旋回が不安定となってしまうのであ
る。但し、図10においてO1は回転体1の軸芯、O2は軸
受け中心、eは偏心量、Nは回転体1の回転方向を示
す。
【0009】このような不具合を解消するものとして
は、例えば、以下に示すように工夫することが考えられ
る。 (1)安定した回転を得るために、回転軸と軸受の隙間を
小さくしたもの(以下、第1従来例という)。 (2)軸受け部材や板状ステータ等に磁気を与える磁石、
あるいはコイルを配設し、回転軸を軸受け部材側に引き
つけて回転させることにより、回転軸が不安定な旋回を
するのを防止して安定して回転させるようにしたもの
(例えば、特開平4−121037号公報参照、以下、
この公報を第2従来例という)。 (3)回転体をわざと不釣り合いにする偶不釣り合い発生
手段を設け、不釣り合い状態でアンバラスに回転体を回
転させることにより、軸受内での回転軸の振動を抑制
し、簡単な構造で回転軸と軸受の間の隙間に起因する振
動を抑制するようにしたもの(例えば、特開平4−96
643号公報参照、以下、この公報を第3従来例とい
う)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)のすべり軸受構造を有するスキャナモータにあって
は、回転軸と軸受の隙間を小さくしていたため、潤滑油
の温度による粘度変化の影響を受け、低温時に摩擦トル
クが非常に増大してしまい、スキャナモータが非常に大
型化してしまうという問題があった。
【0011】上記(2)の軸受け構造を有するスキャナモ
ータにあっては、回転軸と軸受の隙間によって発生する
不安定な回転を避けることができるが、軸受け部材や板
状ステータ等に磁気を与える磁石やコイルを配設してい
るため、回転軸と軸受の間にごみ等が付着し易く、焼き
付けが発生してしまうおそれがあった。これに加えて、
磁石やコイルによって磁気力を発生させているため、ス
キャナモータの構造が複雑化、大型化してしまうばかり
でなく、コストが上昇してしまうという問題があった。
【0012】上記(3)の軸受け構造を有するスキャナモ
ータにあっては、低速回転時に安定した回転を得ること
ができるが、回転体をわざと不釣り合いにしていたた
め、スキャナモータのように高速回転するものに適用し
た場合には、高速回転時にスキャナモータ全体に振動を
発生させてしまい、プリンタ等に使用されるスキャナモ
ータに適用することができないという問題があった。
【0013】そこで本発明は、回転軸を重力方向に対し
て略直交する方向に配設し、回転軸を該直交方向を中心
に回転させることにより、単純な部品構成でかつ不安定
な旋回をするのを防止することができる小型、低コスト
なスキャナモータを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、円盤状のロータマグネット
を有するロータと、ロータに対向して駆動コイルが固定
された板状ステータと、ロータの中心部に設けられると
ともに該ロータを回転自在に支持し、ロータと共に回転
して偏向ミラーを回転させる回転軸と、内周部で回転軸
を回転自在に支持するとともに外周部に板状ステータが
固定されたハウジングと、を備え、溝なし滑り軸受を介
して回転軸がハウジングに支持されたスキャナモータに
おいて、前記回転軸を重力方向に対して略直交する方向
に配設し、回転軸を該直交方向を中心に回転させるよう
にしたことを特徴としている。
【0015】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るために、前記回転軸が、偏向ミラーからハウジング底
部に向かって延在するとともに、偏向ミラー側の外径が
ハウジング底部側の外径に比べて小径のテーパ状に形成
され、前記溝なし滑り軸受の内径形状が、回転軸の外径
形状に対応してテーパ状に形成されたことを特徴として
いる。
【0016】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るために、前記板状ステータとロータを対向配置し、ロ
ータの定常回転時以外に回転軸を滑り軸受に対して軸方
向に対して移動可能にしたことを特徴としている。請求
項4記載の発明は、上記課題を解決するために、前記滑
り軸受の軸方向両端部に自己潤滑性樹脂を取付け、該自
己潤滑性樹脂の内径を滑り軸受の内径よりも小径にした
ことを特徴としている。
【0017】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るために、前記偏向ミラーが1面のピラミダルミラーあ
るいは2面のホゾ型ミラーから構成されることを特徴と
している。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明では、回転軸が重力方向に
対して略直交する方向に配設され、回転軸が該直交方向
を中心に回転されるようになっている。このようにすれ
ば、図10に示すように軸受には回転軸1の自重が加わ
り、回転軸1と軸受2の隙間で発生する斜線で示す潤滑
油膜の反力が釣合う点で回転軸1が安定して回転され
る。したがって、従来のように磁石等を用いずに、スキ
ャナモータが高速回転時に安定して回転される。この結
果、単純な部品構成でかつ不安定な旋回をするのを防止
することができる小型、低コストなスキャナモータが得
られる。
【0019】請求項2記載の発明では、偏向ミラー側の
外径がハウジング底部側の外径に比べて小径のテーパ状
に形成され、溝なし滑り軸受の内径形状が、回転軸の外
径形状に対応してテーパ状に形成される。したがって、
偏向ミラーが高速回転する際に、回転軸と滑り軸受の間
の潤滑油が遠心力により回転軸および滑り軸受のテーパ
に沿ってハウジング底部側に向かって移動される。この
ため、潤滑油が外部に飛散されることがなく、スキャナ
モータの信頼性が向上する。これに加えて、ハウジング
底部に移動した潤滑油によって回転軸のハウジング底部
側の潤滑が行われる。この結果、スキャナモータが長寿
命になる。
【0020】請求項3記載の発明では、板状ステータと
ロータが対向配置され、ロータの定常回転時以外に回転
軸が滑り軸受の軸方向に対して移動可能になっている。
したがって、スキャナモータの停止時(例えば、輸送を
行う時)等のように潤滑油が循環していないときに、回
転軸が軸受の重力方向下方に当接される。このため、モ
ータの停止時に回転軸が蓋の機能を果して停止時に潤滑
油が外部に飛散することがなく、外部を汚すことがな
い。この結果、スキャナモータの信頼性が向上する。ま
た、スキャナモータの低速回転時(起動時等)および高速
回転時に回転軸および軸受の間に発生する潤滑油膜によ
って回転軸が軸受から離隔され、回転軸が摩耗すること
が抑制される。この結果、スキャナモータが長寿命にな
る。
【0021】請求項4記載の発明では、滑り軸受の軸方
向両端部に自己潤滑性樹脂を取付けられ、該自己潤滑性
樹脂の内径が滑り軸受の内径よりも小径に形成される。
したがって、スキャナモータの起動時に回転軸が軸受と
直接的に接触されず、自己潤滑性樹脂によって支持され
る。このため、モータが起動および停止を繰り返すこと
によって回転軸が軸受に接触して摩耗することがなく、
良好な潤滑状態が維持される。
【0022】請求項5記載の発明では、偏向ミラーが1
面のピラミダルミラーあるいは2面のホゾ型ミラーから
構成される。したがって、偏向ミラーが小さくなってス
キャナモータの質量が小さくなり、スキャナモータに外
力が加わった時に軸受けに加わる衝撃が少なくなる。ま
た、偏向ミラーが小さくなるので、該ミラーを回転させ
るためのモータ部が小型化され、スキャナモータが小型
化される。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1〜4は本発明に係るスキャナモータの第1実施例を
示す図であり、請求項1、2、5何れかに対応してい
る。まず、構成を説明する。本実施例では、図10に示す
ように回転軸1を水平にした場合には、軸受2には回転
軸の自重Pが加わり、回転軸1と軸受2の隙間で発生す
る斜線で示す流体潤滑膜、この場合には潤滑油膜の反力
が釣合う点で回転軸1が安定して回転するという原理を
スキャナモータに適用したことを特徴としている。な
お、本実施例では、スキャナモータをレーザプリンタに
適用した例を示している。
【0024】図1において、31はスキャナモータであ
り、該スキャナモータ31の周囲には半導体レーザ32、シ
リンドリカルレンズ33、f−θレンズ34、および感光体
ドラム35が配設され、これら各部材はレーザプリンタの
走査系を構成している。スキャナモータ31は図2(a)に
示すように構成される。図2(a)において、41は円盤状
のロータ41であり、その外周には円盤状のロータマグネ
ット42が取付けられている。このマグネット42の下部に
は長方形の板状ステータ43が対向して設置されており、
この板状ステータ43上にはロータに対向させて環状の駆
動コイル44が固定されている。この板状ステータ43はス
キャナモータ31の固定ヨークを構成しており、この板状
ステータ43上には駆動コイル44の他に図示しないIC、
チップ部品等が取付けられている。
【0025】45は偏向ミラーとして1面のピラミダルミ
ラー46(図2(b)参照)を回転させるための回転軸であ
り、該回転軸45はロータ41の中心部に設けられ、重力方
向に対して略直交する方向に配設されている。ピラミダ
ルミラー46は回転軸45の上部に固定された環状部材47に
載置されるとともに、回転軸45に嵌合固定されている。
また、回転軸45は含油された溝なし滑り軸受48を介して
板状ステータ43が固着されたハウジング49に回転自在に
軸支されており、その下部がハウジング49の下部に設け
られたスラスト軸受50に当接している。
【0026】このため、ピラミダルミラー46は環状部材
47、回転軸45、滑り軸受48を介してハウジング49に支持
され、ロータ41の回転に伴い、回転軸45の重力方向と直
交する方向を中心に回転駆動されるようになっている。
一方、回転軸45はピラミダルミラー46からハウジング49
底部に向かって延在しており、ピラミダルミラー46側の
外径がハウジング49底部側の外径に比べて小径のテーパ
状に形成されている。また、滑り軸受48の内径形状は、
回転軸45の外径形状に対応してテーパ状に形成されてお
り、滑り軸受48の内径はハウジング49底部側に向かって
拡径されている。なお、図2中、Oは滑り軸受48の中心
軸である。
【0027】次に、作用を説明する。駆動コイル44に3
相の交流電圧が印加されると、回転軸45の回りに回転磁
界が形成され、これにマグネット42が反発あるいは吸引
されてロータ41がマグネット42と共に回転し、ピラミダ
ルミラー46が回転駆動される。このとき、半導体レーザ
32から出力されたレーザ光Rはレンズ33を通してスキャ
ナモータ31のピラミダルミラー46に照射されると、回転
するピラミダルミラー46のミラー面が主走査方向1本分
のレーザ光を振らすようになっている。そして、このレ
ーザ光Rをf−θレンズ34を通して感光体ドラム35に照
射することにより、回転する感光体ドラム35に2次元画
像を形成することができる。
【0028】この回転時に、スキャナモータ31の滑り軸
受48には回転軸45の自重Pが加わり、回転軸45と軸受48
の隙間で発生する潤滑油膜の反力が釣合う点で回転軸45
を安定して回転させることができる。そして、このと
き、回転軸45および滑り軸受48のテーパ部が形成されて
いるため、ミラー46等の回転の遠心力によって潤滑油が
図2(a)に矢印で示すようにハウジング49底部のスラス
ト軸受50に向かって移動さしながら高速回転することに
より、走査が行われる。
【0029】このように本実施例では、回転軸45を重力
方向に対して略直交する方向に配設し、回転軸45を該直
交方向を中心に回転するようにしているため、滑り軸受
48には回転軸45の自重が加わり、回転軸45と滑り軸受48
の隙間で発生する潤滑油膜の反力が釣合う点で回転軸45
を安定して回転させることができる。このため、従来の
ように磁石等を用いずに、スキャナモータ31の高速回転
時の安定化を図ることができる。この結果、単純な部品
構成でかつ不安定な旋回をするのを防止することができ
る小型、低コストなスキャナモータ31を得ることができ
る。
【0030】また、ピラミダルミラー46側の外径をハウ
ジング49底部側の外径に比べて小径のテーパ状に形成
し、滑り軸受48の内径形状を、回転軸45の外径形状に対
応してテーパ状に形成しているため、ミラー46が高速回
転する際に、回転軸45と軸受48の間の潤滑油を遠心力に
よって回転軸45および滑り軸受48のテーパに沿ってハウ
ジング49底部側に向かって移動させることができる。
【0031】このため、潤滑油が外部に飛散するのを防
止することができ、スキャナモータ31の信頼性を向上さ
せることができる。これに加えて、ハウジング49底部に
移動した潤滑油によってスラスト軸受50の潤滑を行うこ
とができ、スキャナモータ31を長期に亘って使用するこ
とができる。また、偏向ミラーとしてピラミダルミラー
46を使用しているため、偏向ミラーを小さくしてスキャ
ナモータ31の質量を小さくすることができ、スキャナモ
ータ31に外力が加わった時に軸受48に加わる衝撃を少な
くすることができる。また、偏向ミラーを小さくするこ
とができるため、該ミラーを回転させるためのモータ部
を小型化することができ、スキャナモータ31を小型化す
ることができる。
【0032】さらに、回転軸45を重力方向と垂直方向に
配設しているため、図1に示すようにスキャナモータ31
から感光体ドラム35に照射されるレーザ光Rを上下方向
にすることができ、走査系の幅方向長さを短くすること
ができ、レーザプリンタの設置面積を少なくすることが
できる。なお、本実施例では、図1のような走査系の態
様に限らず、図3に示すようにf−θレンズ34と感光体
ドラム35の間に折返しミラー51を設け、レーザ光Rをス
キャナモータ31から下方に移動させた後、折返しミラー
51で所定方向に折返すようにしても良い。このようにす
れば、レーザ光Rの光路を多曲線的にすることができ、
走査系自体をコンパクトにすることができる。
【0033】また、本実施例では、偏向ミラーとしてピ
ラミダルミラー46を使用しているが、これに限らず、図
4に示すように2面のホゾ型ミラー52を使用しても同様
の効果を得ることができる。図5、6は本発明に係るス
キャナモータの第2実施例を示す図であり、請求項3に
対応している。本実施例では、環状部材に磁石を設ける
とともに、スラスト軸受をテーパ状にした点が第1実施
例と異なるのみで、その他の構成は第1実施例と同様で
あるため、第1実施例と同様の構成には同一番号を付し
て説明を省略する。
【0034】本実施例では、図5に示すようにスラスト
軸受61を、ハウジング49の底部が重力方向下方に行くに
従って次第に深くなるようにテーパ状に形成し、潤滑油
膜が作用する定常回転時以外にときに、すなわち、モー
タの起動時や停止時(輸送時等)に、回転軸45をそれぞれ
実線で示すように重力方向と直交する方向に所定量εだ
け移動可能にしている。
【0035】また、環状部材47の背面には磁石62が設け
られており、この磁石62の先端はロータ41の定常回転時
にロータ41に対面配置される板状ステータ43との間の隙
間ε 1がε1<εになるように前記εの移動量が設定され
ている。本実施例では、モータ31の回転数が低い領域で
は潤滑油膜の反力が小さいため、回転軸45が軸受48近傍
にある。そして、回転数が高くなった定常状態で潤滑油
膜の反力が大きくなり、回転軸45は軸受48の略中心部に
εだけ移動してこの時点で自重と釣合い回転軸45は安定
して回転する。このとき、回転軸45はテーパ部に沿って
ラジアル方向の移動と共にイラスト方向に移動するが、
このスラスト方向の移動量εは上述したようにε1より
も大きいため、磁石62の先端部と板状ステータ43の間は
充分な隙間が確保され、ミラー46の回転に支障をきたす
ことはない。 一方、モータ31の停止時には、磁石62が
対向面の板状ステータ43を吸引するため、回転軸45がテ
ーパ部に沿ってハウジング49底部に向かって移動し、上
記隙間を無くして、回転軸45と軸受48との間の隙間ε1
を除去する。この結果、スキャナモータ31の停止時(例
えば、輸送を行う時)等のように潤滑油が循環していな
いときに、回転軸45が軸受48の重力方向下方に当接して
回転軸45に蓋の機能を付与することができる。このた
め、停止時に潤滑油が外部に飛散するのを防止すること
ができ、外部を汚すのを防止することができる。この結
果、スキャナモータ31の信頼性を向上させることができ
る。
【0036】また、スキャナモータの低速回転時(起動
時等)および高速回転時に回転軸45および軸受48の間に
発生する潤滑油膜によって回転軸45を軸受48から離隔さ
せることができ、回転軸45の摩耗を抑制することができ
る。この結果、スキャナモータ31を長期に亘って使用す
ることができる。図7は本発明に係るスキャナモータの
第3実施例を示す図であり、請求項4に対応している。
本実施例では、滑り軸受を円筒中空形状にするととも
に、滑り軸受の軸方向両端部に自己潤滑性樹脂を取付
け、該自己潤滑性樹脂の内径を滑り軸受の内径よりも小
径に形成した点が第1実施例と異なるのみで、その他の
構成は第1実施例と同様であるため、第1実施例と同様
の構成には同一番号を付して説明を省略する。本実施例
では、滑り軸受70の軸方向両端部に自己潤滑性樹脂71
a、71bを取付け、該自己潤滑性樹脂71a、71bの内径
を滑り軸受70の内径よりも小径に形成している。そし
て、自己潤滑性樹脂71a、71bの内径および滑り軸受70
の内径との差の1/2の量δ1は回転軸45の回転時における
回転軸45と自己潤滑性樹脂71a、71bの間の最小隙間δ
minよりも小さく形成されている。また、Oは滑り軸受7
0の中心軸である。
【0037】本実施例では、スキャナモータ31が起動し
て低速回転するときに、回転軸45が軸受48と直接的に接
触せず、自己潤滑性樹脂71a、71bによって支持され
る。このため、モータ31が起動および停止を繰り返すこ
とによって回転軸45が軸受48に接触して摩耗するのを防
止することができ、良好な潤滑状態を維持することがで
きる。
【0038】これに対して、自己潤滑性樹脂71a、71b
が無いものにあっては、モータ31が起動および停止を繰
り返ことによって軸受48が目詰り起こしてしまい、潤滑
不良が発生して焼き付けしてしまうおそれがある。本実
施例では、上述したように低速領域で回転軸45を自己潤
滑性樹脂71a、71bに接触させることにより、このよう
な不具合が発生することを防止できる。
【0039】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、滑り軸受
には回転軸の自重が加わり、回転軸と滑り軸受の隙間で
発生する潤滑油膜の反力が釣合う点で回転軸を安定して
回転させることができる。このため、従来のように磁石
等を用いずに、スキャナモータの高速回転時の安定化を
図ることができる。この結果、単純な部品構成でかつ不
安定な旋回をするのを防止することができる小型、低コ
ストなスキャナモータを得ることができる。
【0040】請求項2記載の発明によれば、潤滑油が外
部に飛散するのを防止することができ、スキャナモータ
の信頼性を向上させることができる。これに加えて、ハ
ウジング底部に移動した潤滑油によってスラスト軸受の
潤滑を行うことができ、スキャナモータを長期に亘って
使用することができる。請求項3記載の発明によれば、
スキャナモータの停止時(例えば、輸送を行う時)等のよ
うに潤滑油が循環していないときに、回転軸を軸受の重
力方向下方に当接させることができる。このため、回転
軸に蓋の機能を付与することができ、停止時に潤滑油が
外部に飛散して、外部を汚すのを防止することができ
る。この結果、スキャナモータの信頼性を向上させるこ
とができる。
【0041】また、スキャナモータの低速回転時(起動
時等)および高速回転時に回転軸および軸受の間に発生
する潤滑油膜によって回転軸を軸受けから離隔させるこ
とができ、回転軸が摩耗するのを抑制することができ
る。この結果、スキャナモータを長期に亘って使用する
ことができる。請求項4記載の発明によれば、スキャナ
モータの起動時に回転軸が軸受と直接的に接触するのを
防止することができ、自己潤滑性樹脂によって支持する
ことができる。このため、モータが起動および停止を繰
り返すことによって回転軸が軸受に接触して摩耗するの
を防止することができ、良好な潤滑状態を維持すること
ができる。
【0042】請求項5記載の発明によれば、偏向ミラー
を小さくしてスキャナモータの質量を小さくすることが
でき、スキャナモータに外力が加わった時に軸受に加わ
る衝撃を少なくすることができる。また、偏向ミラーを
小さくすることができるため、該ミラーを回転させるた
めのモータ部を小型化することができ、スキャナモータ
を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスキャナモータの第1実施例を示
す図であり、そのスキャナモータを備えたレーザプリン
タの走査系を示す図である。
【図2】同図(a)は第1実施例のスキャナモータの断面
図であり、同図(b)は第1実施例の偏向ミラーの構成図
である。
【図3】第1実施例のスキャナモータを備えたレーザプ
リンタの走査系を他の態様を示す図である。
【図4】第1実施例の偏向ミラーの他の態様を示す図で
ある。
【図5】本発明に係るスキャナモータの第2実施例を示
す図であり、(a)はそのハウジング底部部分の断面図、
(b)は(a)のA−A矢視断面図である。
【図6】第2実施例のスキャナモータの要部断面図であ
る。
【図7】本発明に係るスキャナモータの第3実施例を示
す図であり、(a)は滑り軸受の断面図、(b)は自己潤滑
性樹脂と回転軸の相対関係を示す図である。
【図8】従来のスキャナモータを示す図であり、(a)は
その斜視図、(b)は(a)のB−B矢視断面図である。
【図9】従来のスキャナモータを備えたレーザプリンタ
の走査系を示す図である。
【図10】すべり軸受けの圧力分布を示す図である。
【符号の説明】 31 スキャナモータ 41 ロータ 42 ロータマグネット 43 板状ステータ 44 駆動コイル 45 回転軸 46 ピラミダルミラー(偏向ミラー) 48、70 溝なし滑り軸受 49 ハウジング 71a、71b 自己潤滑性樹脂

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状のロータマグネットを有するロータ
    と、ロータに対向して駆動コイルが固定された板状ステ
    ータと、ロータの中心部に設けられるとともに該ロータ
    を回転自在に支持し、ロータと共に回転して偏向ミラー
    を回転させる回転軸と、内周部で回転軸を回転自在に支
    持するとともに外周部に板状ステータが固定されたハウ
    ジングと、を備え、溝なし滑り軸受を介して回転軸がハ
    ウジングに支持されたスキャナモータにおいて、前記回
    転軸を重力方向に対して略直交する方向に配設し、回転
    軸を該直交方向を中心に回転させるようにしたことを特
    徴とするスキャナモータ。
  2. 【請求項2】前記回転軸が、偏向ミラーからハウジング
    底部に向かって延在するとともに、偏向ミラー側の外径
    がハウジング底部側の外径に比べて小径のテーパ状に形
    成され、前記溝なし滑り軸受の内径形状が、回転軸の外
    径形状に対応してテーパ状に形成されたことを特徴とす
    る請求項1記載のスキャナモータ。
  3. 【請求項3】前記板状ステータとロータを対向配置し、
    ロータの定常回転時以外に回転軸を滑り軸受の軸方向に
    対して移動可能にしたことを特徴とする請求項1または
    2記載のスキャナモータ。
  4. 【請求項4】前記滑り軸受の軸方向両端部に自己潤滑性
    樹脂を取付け、該自己潤滑性樹脂の内径を滑り軸受の内
    径よりも小径にしたことを特徴とする請求項1〜3何れ
    かに記載のスキャナモータ。
  5. 【請求項5】前記偏向ミラーが1面のピラミダルミラー
    あるいは2面のホゾ型ミラーから構成されることを特徴
    とする請求項1〜4何れかに記載のスキャナモータ。
JP4185588A 1992-07-14 1992-07-14 スキャナモータ Pending JPH0637981A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007233393A (ja) * 2007-03-12 2007-09-13 Ricoh Co Ltd 画像記録装置
CN100465687C (zh) * 2003-11-24 2009-03-04 杰斯集团公司 采用受限转动马达的扫描仪的改进的镜子安装结构

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