JP2000054781A - トンネルの構造及びトンネルの構築工法 - Google Patents

トンネルの構造及びトンネルの構築工法

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JP2000054781A
JP2000054781A JP10223327A JP22332798A JP2000054781A JP 2000054781 A JP2000054781 A JP 2000054781A JP 10223327 A JP10223327 A JP 10223327A JP 22332798 A JP22332798 A JP 22332798A JP 2000054781 A JP2000054781 A JP 2000054781A
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Yukinori Koyama
幸則 小山
Akihiko Miura
明彦 美浦
Koichi Yukimatsu
孝一 行枩
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Railway Technical Research Institute
Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
Kyokuto Boeki Kaisha Ltd
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Railway Technical Research Institute
Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
Kyokuto Boeki Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度な技術を要することなく、景観が良好で
あり、地表における用地を有効に利用することが可能な
トンネルを構築する。 【解決手段】 発進立坑から、トンネル1の側壁2及び
上床3を、構築すべき地盤に対して覆工断面と直交する
方向へエレメント5を互いに接合させながら順に推進さ
せる。エレメント5の内部及びエレメント5同士の間へ
コンクリートを充填する。コンクリートの硬化後に、P
Cケーブルを緊張して、側壁2及び上床3にプレストレ
スを導入させる。発進立坑及び到達立坑の底部に、鉄筋
コンクリートによって基礎7を構築する。基礎7の上部
における側壁2の延長線上に、鉄筋コンクリートによっ
て壁体部8を構築し、アンカー9によって側壁2を壁体
部8へ接合させる。上床3の両端部に、縦桁6を構築し
て壁体部8の上部に支持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、線路・
道路等の下方に立体交差するトンネルの構造及びこのト
ンネルの構築工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】線路や道路の下に立体交差するトンネル
を構築する方法として、従来からの現場打設コンクリー
トによる覆工体の構築工法に代えて、中空箱形のトンネ
ル覆工用エレメントを、地盤に対して順次推進させるこ
とにより、複数のエレメントを略門型に配列し、エレメ
ントを相互に連結した後、エレメント連結体の内側の土
砂を掘削除去してトンネルを構築するURT(Under Ra
il/Roadway Tunnel)工法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来は、図
10に示すように、門型に配置したエレメント21の両
端を鉄筋コンクリート構造のアバット22に固定した下
路桁形式を採用していたが、側壁24及び側壁24に加
わる荷重を支持させるために、アバット22を大掛かり
な構造としなければならず、これにより、上床23の両
端に構築する縦桁(主桁)25が高く地上に突き出して
しまい、線路や道路と平行に設けられる側道の設置に支
障を来してしまうという問題があった。また、このよう
に突き出した縦桁25によって景観も損なってしまうと
いう問題があった。
【0004】また、底版もエレメントを推進させて構築
することにより、4面を囲った高強度のボックス型のト
ンネルも存在するが、底版を構築する場合、この底版用
のエレメントを他のエレメントに対して閉合推進させな
ければならず、高度な技術を要するとともに、工事費が
大幅に嵩んでしまう。
【0005】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、高度な技術を要することなく、景観が良好であ
り、しかも、側道等の構築の妨げにならず、さらには、
工費を低減させることが可能なトンネルの構築工法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のトンネルの構築工法は、トンネルを
構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に中空
箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメント
によって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡された上
床とからなる略門型に構築され、これら側壁と上床とに
よって囲われた部分の地盤が掘削されたトンネルの構造
であって、前記側壁の延長線上における底部に基礎が構
築され、該基礎の上部における前記側壁の延長線上に壁
体部が構築され、該壁体部と前記側壁とが接合され、前
記側壁が、前記壁体部を介して前記基礎に支持されてい
ることを特徴としている。
【0007】請求項2記載のトンネルの構造は、トンネ
ルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方向に
中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエレメ
ントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡され
た上床とからなる略門型に構築され、これら側壁と上床
とによって囲われた部分の地盤が掘削されたトンネルの
構造であって、前記側壁を構成するエレメントは、覆工
断面から突出され、この突出部が、底部に構築された基
礎上に配置されて支持されていることを特徴としてい
る。
【0008】そして、上記請求項1または請求項2記載
のトンネルの構造によれば、トンネルの側壁の両端部に
接合された壁体部あるいは側壁の両端部の突出部が、基
礎上に支持されているので、側壁及び側壁に加わる荷重
が、壁体部あるいは両端部の突出部を介して基礎にて確
実に支持される。
【0009】請求項3記載のトンネルの構造は、請求項
1または請求項2記載のトンネルの構造において、前記
基礎が、地中に埋め込まれた杭の上部に構築されている
ことを特徴としている。つまり、基礎が杭の上部に構築
されているので、基礎に加わる荷重がさらに確実に受け
止められるとともに、基礎の構造を簡略化することが可
能となる。
【0010】請求項4記載のトンネルの構造は、請求項
1〜3のいずれか1項記載のトンネルの構造において、
門型に配置された前記エレメントからなる側壁及び上床
には、前記エレメントの配設方向へわたってかつ前記エ
レメントの長手方向へ間隔をあけて配設され、内部に充
填されたコンクリートの硬化後に緊張された複数のPC
ケーブルを有し、これらPCケーブルによって前記側壁
及び前記上床にそれぞれプレストレスが導入され、それ
ぞれ面構造部材とされていることを特徴としている。こ
のように、側壁及び上床に、PCケーブルによってプレ
ストレスが導入されているので、これら側壁及び上床
が、門型を形成する面構造部材として強化され、上床荷
重は側壁を介して基礎に確実に伝達される。
【0011】請求項5記載のトンネルの構築工法は、ト
ンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方
向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエ
レメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡
された上床とからなり、側壁と上床とによって囲われた
部分の地盤が掘削された略門型のトンネルを構築するト
ンネルの構築工法であって、構築するトンネルの両端部
における底部に基礎を構築し、該基礎上における前記側
壁の延長線上に、前記側壁と接合させた壁体部を構築
し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分の
地盤を掘削することを特徴としている。
【0012】請求項6記載のトンネルの構築工法は、ト
ンネルを構築すべき地盤に対し、覆工断面と直交する方
向に中空箱形の複数のエレメントを推進させ、これらエ
レメントによって、両側の側壁と、これら側壁に架け渡
された上床とからなり、側壁と上床とによって囲われた
部分の地盤が掘削された略門型のトンネルを構築するト
ンネルの構築工法であって、前記側壁を構成するエレメ
ントとして、トンネル長よりも長いものを用いることに
より、側壁の両端部をトンネルの両端部から突出させ、
前記側壁の延長線上における底部に基礎を構築し、この
基礎の上部に前記側壁の両端部から突出した突出部を設
置し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分
の地盤を掘削することを特徴としている。
【0013】そして、上記請求項5または請求項6記載
のトンネルの構築工法によれば、側壁及び側壁に加わる
荷重が、壁体部または覆工断面から突出されて基礎上に
配置された突出部を介して基礎にて確実に支持されたト
ンネルが構築される。
【0014】請求項7記載のトンネルの構築工法は、請
求項5または請求項6記載のトンネルの構築工法におい
て、前記基礎を、地中に打ち込んだ杭の上部に支持させ
ることを特徴としている。これにより、基礎に加わる荷
重がさらに確実に受け止められたトンネルが構築され、
さらには、基礎の構造を簡略化することが可能となる。
【0015】請求項8記載のトンネルの構築工法は、請
求項5〜7のいずれか1項記載のトンネルの構築工法に
おいて、門型に配置させる前記エレメントからなる側壁
及び上床に、前記エレメントの配設方向へわたってかつ
前記エレメントの長手方向へ間隔をあけてそれぞれ複数
のPCケーブルを配設し、前記エレメント内にコンクリ
ートを充填し、該コンクリートの硬化後に、前記PCケ
ーブルを緊張させて前記側壁及び前記上床にプレストレ
スを導入してそれぞれ面構造部材とすることを特徴とし
ている。これにより、側壁及び上床が、PCケーブルに
よってプレストレスが導入されて、門型を形成する面構
造部材として強化されるので、上床荷重が側壁を介して
基礎に確実に伝達される構造のトンネルとすることがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のトン
ネルの構造及びトンネルの構築工法を図によって説明す
る。図1から図4において、符号1は、トンネルであ
る。このトンネル1は、線路あるいは道路等の下方にて
交差するように構築されたもので、側壁2と、これら側
壁2の上部に架け渡された上床3とを有し、下方には、
路面4が構築されている。このトンネル1を構成する側
壁2及び上床3は、断面視長方形状に形成された長尺管
状の複数のエレメント5から構成されたものである。
【0017】つまり、エレメント5を地盤へそれぞれ隣
接するもの同士を連結させながら推進させ、その後、側
壁2及び上床3を構成するエレメント5内及びエレメン
ト5間にコンクリートを充填することにより一体化さ
れ、さらに、上床3では、両端部にて縦桁6を構築する
ことにより、この縦桁6によって各エレメント5の両端
部が一体化されている。
【0018】なお、これら側壁2及び上床3には、それ
ぞれ複数のPCケーブル2a、3aが、エレメント5の
配設方向へわたってかつエレメント5の長手方向へ間隔
をあけて配設されており、これらPCケーブル2a、3
aを、充填したコンクリートの硬化後に緊張させること
により、側壁2及び上床3に、プレストレスが導入さ
れ、これら側壁2及び上床3の曲げ剛性が高められてい
る。これにより、上床3は、面構造としてその上方の道
床及び道床上に敷設される路面や線路等の固定荷重及び
路面や線路上を走行する車両等の移動荷重を側壁2へ確
実に伝え、側壁2は、上床3を支えるとともに、土圧を
確実に抑え、それらの荷重を両端の基礎7へ確実に伝
え、トンネル1内のトンネル空間を確実に確保すること
ができるようになっている。
【0019】また、トンネル1の両端における底部に
は、鉄筋コンクリートによって基礎7が構築されてい
る。これら基礎7は、トンネルの幅方向へわたって設け
られている。これら基礎7には、その両側部に、鉄筋コ
ンクリート製の壁体部8が、基礎7の上部における側壁
2の両端位置に立設するように構築されている。これら
壁体部8は、側壁2の長手方向の延長線上に設けられた
もので、これら壁体部8に、側壁2の両端部が接合され
て一体化されている。
【0020】側壁2には、その両端部に、複数のアンカ
ー9が固定されており、これらアンカー9が壁体部8を
構成するコンクリート内に埋め込まれ、これにより、側
壁2と壁体部8とが強固に接合されて一体化されてい
る。
【0021】次に、上記構造のトンネルを構築する場合
について説明する。まず、発進立坑から、トンネルの側
壁2及び上床3を構築すべき地盤に対して覆工断面と直
交する方向へ、エレメント5を互いに接合させながら順
に推進させる。
【0022】次いで、地盤に推進させたエレメント5
に、その配設方向へわたってかつ長手方向へ間隔をあけ
て複数のPCケーブル2a、3aを配設し、これらエレ
メント5の内部及びエレメント5同士の間へコンクリー
トを充填する。コンクリートの硬化後に、PCケーブル
2a、3aを緊張して、側壁2及び上床3にプレストレ
スを導入させる。
【0023】次に、発進立坑及び到達立坑の底部に、鉄
筋コンクリートによって基礎7を構築する。上記のよう
に、基礎7を構築したら、これら基礎7の上部における
側壁2の延長線上に、鉄筋コンクリートによって壁体部
8を構築する。なお、この壁体部8を構築する際、側壁
2の両端部に予め固定しておいた複数のアンカー9を壁
体部8内に埋設する。
【0024】その後、側壁2と上床3とによって門型と
されたトンネル壁体の内側の地盤を掘削し、その底部に
路面4を構築する。
【0025】このようにして構築された上記トンネル1
によれば、トンネル1の側壁2を構成する側壁2の両端
部が、基礎7上に構築された壁体部8に固定されている
ので、側壁2及び側壁2に加わる荷重を、壁体部8を介
して基礎7にて支持させることができる。これにより、
側壁2及び側壁2の荷重を支えるために、トンネル1の
底部にエレメント5を推進させて底版を構築する必要が
なくされる。つまり、エレメント5によって4面を覆う
ように、閉口推進させる高度な構築技術を要するボック
ス型のトンネルとする必要がなく、これにより、構築費
の低減を図ることができる。
【0026】しかも、側壁2及び上床3に、プレストレ
スが導入され、門型を形成する面構造部材として強化さ
れ、上床荷重は側壁2を介して基礎7へ伝達されるた
め、部材6は、従来、大断面の主桁構造となって上方へ
の突出するところを、縁化粧部材6として小さく納める
ことができる。これにより、景観が良好であるばかり
か、線路あるいは道路脇の用地を有効に用いることがで
きる。つまり、線路あるいは道路脇に側道等を容易に設
けることができる。
【0027】なお、上記の例では、基礎7上に構築した
壁体部8に、側壁2の両端部を接合させたが、図5及び
図6に示すように、側壁2を構成するエレメント5とし
てトンネル長よりも長いものを用い、これらエレメント
5の両端部を、基礎7へ直接支持させるようにしても良
い。ここでは、側壁2を構成するエレメント5として、
上方側から下方側へ向かって順に長い寸法のものを用
い、これらエレメント5の両端部をコンクリートによっ
て一体化し、この一体化した両端部からなる突出部10
を基礎7上に支持させている。
【0028】また、軟弱地盤の場合は、図7から図9に
示すように、地中へ打ち込んだ杭11に基礎7を支持さ
せるようにすれば、側壁2の荷重をさらに確実に基礎7
にて受け止めさせることができ、基礎7は、それぞれの
側壁端部分の杭群をまとめるフーチングとなり、基礎梁
7aは、それらを連結する役割を担う。
【0029】また、上記トンネル1の側壁2の構造とし
ては、上記の実施の形態例に限らず、例えば、互いに接
合させる接合面をトラス構造としたトラスエレメントを
用いても良い。そして、このトラス構造の接合面を有す
るトラスエレメントによれば、互いに接合させたトラス
エレメントの内部がトラス構造の接合面を介して互いに
連通されるので、充填したコンクリートが連結させたト
ラスエレメント全体に充填されることとなり、これによ
り、これらトラスエレメントからなる側壁2全体をコン
クリートによって確実に一体化させることができる。
【0030】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のトンネ
ルの構造及びトンネルの構築工法によれば、下記の効果
を得ることができる。請求項1または請求項2記載のト
ンネルの構造によれば、トンネルの側壁の両端部に接合
された壁体部あるいは側壁の両端部の突出部が、基礎上
に支持されているので、側壁及び側壁に加わる荷重を、
壁体部あるいは両端部の突出部を介して基礎にて確実に
支持させることができる。このように、側壁及び側壁に
加わる荷重を底部に構築した基礎にて支持させることが
できるので、大断面の主桁構造を持つ大掛かりなアバッ
トによる支持構造と比較して、主桁の上方への突出をな
くすことができ、これにより、景観が良好であるばかり
か、線路あるいは道路脇の用地を有効に用いることがで
きる。つまり、線路あるいは道路脇に側道等を容易に設
けることができる。また、側壁の荷重を支えるために、
トンネルの底部にエレメントを推進させて底版を構築す
る必要をなくすことができる。つまり、エレメントによ
って4面を覆うように、閉口推進させる高度な構築技術
を要するボックス型のトンネルとする必要がなく、これ
により、構築費の低減を図ることができる。
【0031】請求項3記載のトンネルの構造によれば、
基礎が杭の上部に構築されているので、基礎に加わる荷
重をさらに確実に受け止めさせることができるととも
に、基礎の構造を簡略化することができ、基礎を構築す
るコンクリート及び鉄筋等を削減し、工費の削減を図る
ことができる。
【0032】請求項4記載のトンネルの構造によれば、
側壁及び上床が、PCケーブルによってプレストレスが
導入されて、門型を形成する面構造部材として強化され
るので、上床荷重が側壁を介して基礎に確実に伝達され
る構造のトンネルとすることができる。これにより、従
来のように大断面の主桁構造となって上方へ突出部分
を、縁化粧部材として小さく納めることができる。
【0033】請求項5または請求項6記載のトンネルの
構築工法によれば、側壁及び側壁に加わる荷重が、壁体
部または覆工断面から突出されて基礎上に配置された突
出部を介して基礎にて確実に支持されたトンネルを構築
することができる。これにより、側壁の荷重を支えるた
めに、トンネルの底部にエレメントを推進させて底版を
構築する必要をなくすことができ、施工作業の容易化及
び構築費の削減を図ることができる。このように、側壁
及び側壁に加わる荷重を底部に構築した基礎にて支持さ
せることができるので、大断面の主桁構造を持つ大掛か
りなアバットによる支持構造と比較して、主桁の上方へ
の突出をなくすことができ、これにより、景観が良好で
あるばかりか、線路あるいは道路脇の用地を有効に用い
ることができるトンネルを構築することができ、線路あ
るいは道路脇における側道等の構築を容易に行うことが
できる。
【0034】請求項7記載のトンネルの構築工法によれ
ば、軟弱地盤の場合でも確実に支持力を確保することが
できる。
【0035】請求項8記載のトンネルの構築工法によれ
ば、側壁及び上床に、PCケーブルによってプレストレ
スが導入されているので、これら側壁及び上床が、門型
を形成する面構造部材として強化され、上床荷重は側壁
を介して基礎に確実に伝達される。これにより、従来の
ように大断面の主桁構造となって上方へ突出部分を、縁
化粧部材として小さく納められたトンネルとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びト
ンネルの構築工法を説明するトンネルの側断面図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びト
ンネルの構築工法を説明するトンネルの一部を断面視し
た平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びト
ンネルの構築工法を説明するトンネルの正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態のトンネルの構造及びト
ンネルの構築工法を説明するトンネルの断面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及
びトンネルの構築工法を説明するトンネルの側断面図で
ある。
【図6】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及
びトンネルの構築工法を説明するトンネルの一部を断面
視した平面図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及
びトンネルの構築工法を説明するトンネルの側断面図で
ある。
【図8】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及
びトンネルの構築工法を説明するトンネルの一部を断面
視した平面図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態のトンネルの構造及
びトンネルの構築工法を説明するトンネルの正面図であ
る。
【図10】 従来のトンネルの構造及びトンネルの構築
工法を説明するトンネルの斜視図である。
【符号の説明】
1 トンネル 2 側壁 2a、3a PCケーブル 3 上床 5 エレメント 7 基礎 8 壁体部 10 突出部 11 杭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 幸則 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 美浦 明彦 東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 石 川島建材工業株式会社内 (72)発明者 行枩 孝一 東京都千代田区大手町2の2の1 新大手 町ビル7階極東貿易株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AB05 AC15 EA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工
    断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推
    進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、こ
    れら側壁に架け渡された上床とからなる略門型に構築さ
    れ、これら側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が
    掘削されたトンネルの構造であって、 前記側壁の延長線上における底部に基礎が構築され、該
    基礎の上部における前記側壁の延長線上に壁体部が構築
    され、該壁体部と前記側壁とが接合され、前記側壁が、
    前記壁体部を介して前記基礎に支持されていることを特
    徴とするトンネルの構造。
  2. 【請求項2】 トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工
    断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推
    進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、こ
    れら側壁に架け渡された上床とからなる略門型に構築さ
    れ、これら側壁と上床とによって囲われた部分の地盤が
    掘削されたトンネルの構造であって、 前記側壁を構成するエレメントは、覆工断面から突出さ
    れ、この突出部が、底部に構築された基礎上に配置され
    て支持されていることを特徴とするトンネルの構造。
  3. 【請求項3】 前記基礎は、地中に埋め込まれた杭の上
    部に構築されていることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載のトンネルの構造。
  4. 【請求項4】 門型に配置された前記エレメントからな
    る側壁及び上床には、前記エレメントの配設方向へわた
    ってかつ前記エレメントの長手方向へ間隔をあけて配設
    され、内部に充填されたコンクリートの硬化後に緊張さ
    れた複数のPCケーブルを有し、これらPCケーブルに
    よって前記側壁及び前記上床にそれぞれプレストレスが
    導入され、それぞれ面構造部材とされていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項記載のトンネルの構
    造。
  5. 【請求項5】 トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工
    断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推
    進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、こ
    れら側壁に架け渡された上床とからなり、側壁と上床と
    によって囲われた部分の地盤が掘削された略門型のトン
    ネルを構築するトンネルの構築工法であって、 構築するトンネルの両端部における底部に基礎を構築
    し、該基礎上における前記側壁の延長線上に、前記側壁
    と接合させた壁体部を構築し、その後、前記側壁と上床
    とによって囲われた部分の地盤を掘削することを特徴と
    するトンネルの構築工法。
  6. 【請求項6】 トンネルを構築すべき地盤に対し、覆工
    断面と直交する方向に中空箱形の複数のエレメントを推
    進させ、これらエレメントによって、両側の側壁と、こ
    れら側壁に架け渡された上床とからなり、側壁と上床と
    によって囲われた部分の地盤が掘削された略門型のトン
    ネルを構築するトンネルの構築工法であって、 前記側壁を構成するエレメントとして、トンネル長より
    も長いものを用いることにより、側壁の両端部をトンネ
    ルの両端部から突出させ、 前記側壁の延長線上における底部に基礎を構築し、この
    基礎の上部に前記側壁の両端部から突出した突出部を設
    置し、その後、前記側壁と上床とによって囲われた部分
    の地盤を掘削することを特徴とするトンネルの構築工
    法。
  7. 【請求項7】 前記基礎を、地中に打ち込んだ杭の上部
    に支持させることを特徴とする請求項5または請求項6
    記載のトンネルの構築工法。
  8. 【請求項8】 門型に配置させる前記エレメントからな
    る側壁及び上床に、前記エレメントの配設方向へわたっ
    てかつ前記エレメントの長手方向へ間隔をあけてそれぞ
    れ複数のPCケーブルを配設し、前記エレメント内にコ
    ンクリートを充填し、該コンクリートの硬化後に、前記
    PCケーブルを緊張させて前記側壁及び前記上床にプレ
    ストレスを導入してそれぞれ面構造部材とすることを特
    徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載のトンネルの
    構築工法。
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