JP2000053036A - トラックベルト - Google Patents
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- JP2000053036A JP2000053036A JP10230900A JP23090098A JP2000053036A JP 2000053036 A JP2000053036 A JP 2000053036A JP 10230900 A JP10230900 A JP 10230900A JP 23090098 A JP23090098 A JP 23090098A JP 2000053036 A JP2000053036 A JP 2000053036A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ベルト本体に取付けられるスタッドによる芯
体層の強力低下を防止し、補強布のスタッド保持力を強
化したトラックベルトを提供する。 【解決手段】 ベルト本体10a,10b,10cのス
タッド取付位置100として、芯体層のコード材の配置
と重複する位置を避けて、型付け、印刷等により取付孔
マーク110及び座金マーク320を表示・指定する。
これにより、スタッド取付孔の加工によって芯体層のコ
ード材が剪断されることがなくなる。また、内層補強布
と外層補強布との双方、または何れか一方を構成する経
糸・緯糸は、ともに概ね同一の糸量を織り込むことによ
り、必要最小限度のスタッド保持力を確保し、スタッド
ベース部の剛性を高くする。
体層の強力低下を防止し、補強布のスタッド保持力を強
化したトラックベルトを提供する。 【解決手段】 ベルト本体10a,10b,10cのス
タッド取付位置100として、芯体層のコード材の配置
と重複する位置を避けて、型付け、印刷等により取付孔
マーク110及び座金マーク320を表示・指定する。
これにより、スタッド取付孔の加工によって芯体層のコ
ード材が剪断されることがなくなる。また、内層補強布
と外層補強布との双方、または何れか一方を構成する経
糸・緯糸は、ともに概ね同一の糸量を織り込むことによ
り、必要最小限度のスタッド保持力を確保し、スタッド
ベース部の剛性を高くする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スノーモービル
等に装着されるトラックベルトに関し、とくにアイスバ
ーン走行時の滑り止め部材としてベルト本体に取り付け
られるスタッドに起因して生じる芯体層の強力低下を防
止し、また、補強布のスタッド保持力を強化してスタッ
ドベース部におけるベルト本体の剛性を高くしたもので
ある。
等に装着されるトラックベルトに関し、とくにアイスバ
ーン走行時の滑り止め部材としてベルト本体に取り付け
られるスタッドに起因して生じる芯体層の強力低下を防
止し、また、補強布のスタッド保持力を強化してスタッ
ドベース部におけるベルト本体の剛性を高くしたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】スノーモービル等に装着されているトラ
ックベルト10は、たとえば図1に示すように、無端状
に成形された3個のベルト本体10a,10b,10c
を、周方向に所定間隔をおいて幅方向に配列した複数本
の横剛性材12を介して連結した構造になっている。
ックベルト10は、たとえば図1に示すように、無端状
に成形された3個のベルト本体10a,10b,10c
を、周方向に所定間隔をおいて幅方向に配列した複数本
の横剛性材12を介して連結した構造になっている。
【0003】上記の各ベルト本体10a,10b,10
cは、横剛性材12の内周側にスチール等のコード材を
配置した芯体層14と、芯体層14の内周側及び芯体層
14と横剛性材12との外周側を覆って配設した経糸・
緯糸からなる内層補強布15及び外層補強布16と、内
層補強布15の内周側及び外層補強布16の外周側を被
覆する内層カバーゴム17及び外層カバーゴム18とを
備え、これらの各部材が加硫接着された積層構造をなし
ている。
cは、横剛性材12の内周側にスチール等のコード材を
配置した芯体層14と、芯体層14の内周側及び芯体層
14と横剛性材12との外周側を覆って配設した経糸・
緯糸からなる内層補強布15及び外層補強布16と、内
層補強布15の内周側及び外層補強布16の外周側を被
覆する内層カバーゴム17及び外層カバーゴム18とを
備え、これらの各部材が加硫接着された積層構造をなし
ている。
【0004】上記ベルト本体10bの内層カバーゴム1
7の表面(ベルト本体10bの内周面)には、横剛性材
12と対応する位置に駆動突起21が形成され、各ベル
ト本体10a,10b,10cの外層カバーゴム18の
表面(各ベルト本体の外周面)には、横剛性材12と対
応する位置に牽引突起22が成形されている。
7の表面(ベルト本体10bの内周面)には、横剛性材
12と対応する位置に駆動突起21が形成され、各ベル
ト本体10a,10b,10cの外層カバーゴム18の
表面(各ベルト本体の外周面)には、横剛性材12と対
応する位置に牽引突起22が成形されている。
【0005】また、各ベルト本体10a,10b,10
c相互間に形成された周方向のすき間に配置してある横
剛性材12には、緩衝用ゴムを挟んで摺動金具24が固
着されている。図示を省略した懸架装置のスライドレー
ルが上記摺動金具24に載架され、この状態でスノーモ
ービルの車体重量を支持しながら、摺動金具24が摺動
するようになっている。
c相互間に形成された周方向のすき間に配置してある横
剛性材12には、緩衝用ゴムを挟んで摺動金具24が固
着されている。図示を省略した懸架装置のスライドレー
ルが上記摺動金具24に載架され、この状態でスノーモ
ービルの車体重量を支持しながら、摺動金具24が摺動
するようになっている。
【0006】上記トラックベルト10は、スノーモービ
ルの車体に装備されている駆動輪と従動輪とに、前記懸
架装置を介して掛け回され(図示を省略)、駆動突起2
1が駆動輪と噛み合ってトラックベルト10に駆動力を
伝達し、走行路の雪面に接して回動する牽引突起22が
雪面内に貫入することによりスノーモービルに牽引力を
与えて走行させる。
ルの車体に装備されている駆動輪と従動輪とに、前記懸
架装置を介して掛け回され(図示を省略)、駆動突起2
1が駆動輪と噛み合ってトラックベルト10に駆動力を
伝達し、走行路の雪面に接して回動する牽引突起22が
雪面内に貫入することによりスノーモービルに牽引力を
与えて走行させる。
【0007】なお、上記トラックベルト10には、各ベ
ルト本体10a,10b,10cの外周面から突出する
スタッド30が周方向間隔をおいて配置してある(ベル
ト本体10b,10cへの図示は省略)。このスタッド
30はスノーモービルのアイスバーン走行時における安
全性を確保するための滑り止め部材としての機能と、グ
リップ力を増大して牽引効率をより一層高くするための
機能とを有している。
ルト本体10a,10b,10cの外周面から突出する
スタッド30が周方向間隔をおいて配置してある(ベル
ト本体10b,10cへの図示は省略)。このスタッド
30はスノーモービルのアイスバーン走行時における安
全性を確保するための滑り止め部材としての機能と、グ
リップ力を増大して牽引効率をより一層高くするための
機能とを有している。
【0008】ここで、上記スタッド30及びベルト本体
10a,10b,10cに対する取付部の構造を説明す
る。スタッド30は、その一例を図4の分解図に示すよ
うに、調整ナット付きスタッド本体31、座金32、フ
ランジ付きナット33の3個の部品からなり、ベルト本
体10a,10b,10cのスタッド取付位置には、そ
の内外周面に貫通する取付孔11が加工されている。
10a,10b,10cに対する取付部の構造を説明す
る。スタッド30は、その一例を図4の分解図に示すよ
うに、調整ナット付きスタッド本体31、座金32、フ
ランジ付きナット33の3個の部品からなり、ベルト本
体10a,10b,10cのスタッド取付位置には、そ
の内外周面に貫通する取付孔11が加工されている。
【0009】上記スタッド30は、座金32をベルト本
体10a,10b,10cの外周面側から取付孔11に
被せた後、取付孔11にスタッド本体31の雄ねじ部3
1aを挿入し、該取付孔11内にベルト本体10a,1
0b,10cの内周面側から挿入したナット33の雌ね
じ部33aを前記雄ねじ部31aに螺合・締着すること
により、図5に示すような取付状態となる。
体10a,10b,10cの外周面側から取付孔11に
被せた後、取付孔11にスタッド本体31の雄ねじ部3
1aを挿入し、該取付孔11内にベルト本体10a,1
0b,10cの内周面側から挿入したナット33の雌ね
じ部33aを前記雄ねじ部31aに螺合・締着すること
により、図5に示すような取付状態となる。
【0010】ところで、上記スタッド30の取付けは、
組み立てられたトラックベルト10が製造者から加工・
販売者に引き渡された後に、加工・販売者側において選
定した取付位置に前記取付孔11を加工して設けるもの
とされている。
組み立てられたトラックベルト10が製造者から加工・
販売者に引き渡された後に、加工・販売者側において選
定した取付位置に前記取付孔11を加工して設けるもの
とされている。
【0011】このため、ベルト本体10a,10b,1
0cの周方向に配置されている芯体層14のコード材が
取付孔11の加工によって剪断されるか、あるいはベル
ト本体の幅方向におけるコード材の相互配置間隔がずれ
て不揃いになり、その結果、ベルト本体10a,10
b,10cの伸びを抑制する部材としての芯体層14に
必要不可欠の強力を確保する機能が損なわれることがあ
る。
0cの周方向に配置されている芯体層14のコード材が
取付孔11の加工によって剪断されるか、あるいはベル
ト本体の幅方向におけるコード材の相互配置間隔がずれ
て不揃いになり、その結果、ベルト本体10a,10
b,10cの伸びを抑制する部材としての芯体層14に
必要不可欠の強力を確保する機能が損なわれることがあ
る。
【0012】また、一方においてベルト本体10a,1
0b,10cの芯体層14の内周側及び外周側に配設さ
れている各補強布15,16は、前記スタッド30をベ
ルト本体に確実に保持して取付孔11からの脱落を防止
する機能を果たす部材であるが、補強布15,16を構
成する糸の材質、織り構造、強度等が適切に設計されて
いないと、スタッド30のベース部(取付部)における
ベルト本体の剛性が低いものとなるため、取付孔11か
ら脱落するだけでなく、この脱落に伴って図5に示すよ
うに、ナット33のフランジ部34により取付孔11よ
りも大きい孔11a形成されることになり、これが原因
となって、ベルト本体が破断するという不測の事態を惹
起する懸念がある。
0b,10cの芯体層14の内周側及び外周側に配設さ
れている各補強布15,16は、前記スタッド30をベ
ルト本体に確実に保持して取付孔11からの脱落を防止
する機能を果たす部材であるが、補強布15,16を構
成する糸の材質、織り構造、強度等が適切に設計されて
いないと、スタッド30のベース部(取付部)における
ベルト本体の剛性が低いものとなるため、取付孔11か
ら脱落するだけでなく、この脱落に伴って図5に示すよ
うに、ナット33のフランジ部34により取付孔11よ
りも大きい孔11a形成されることになり、これが原因
となって、ベルト本体が破断するという不測の事態を惹
起する懸念がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うに内外周側の表面を夫々内層カバーゴム及び外層カバ
ーゴムにより被覆して無端状に成形されたベルト本体の
内部に、周方向に配置されたコード材からなる芯体層
と、該芯体層の内外周側に夫々配設された経糸・緯糸か
らなる内層補強布及び外層補強布とを備え、かつ、ベル
ト本体の内外周面を貫通して滑り止め用のスタッドが周
方向間隔をおいて取り付けられるトラックベルトにおい
て、前記スタッド取付孔の加工時におけるコード材の剪
断等による芯体層の強力低下を防止してベルト本体の伸
びを抑制する機能を強化し、補強布のスタッド保持力、
ひいてはスタッドベース部におけるベルト本体の剛性を
確保してスタッドの脱落による破断を生じることのない
構造としたトラックベルトを提供することを課題とす
る。
うに内外周側の表面を夫々内層カバーゴム及び外層カバ
ーゴムにより被覆して無端状に成形されたベルト本体の
内部に、周方向に配置されたコード材からなる芯体層
と、該芯体層の内外周側に夫々配設された経糸・緯糸か
らなる内層補強布及び外層補強布とを備え、かつ、ベル
ト本体の内外周面を貫通して滑り止め用のスタッドが周
方向間隔をおいて取り付けられるトラックベルトにおい
て、前記スタッド取付孔の加工時におけるコード材の剪
断等による芯体層の強力低下を防止してベルト本体の伸
びを抑制する機能を強化し、補強布のスタッド保持力、
ひいてはスタッドベース部におけるベルト本体の剛性を
確保してスタッドの脱落による破断を生じることのない
構造としたトラックベルトを提供することを課題とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明が上記課題を解
決するために採用した第1の手段は、スタッド取付孔の
位置として、芯体層のコード材の配置と重複する位置を
避けてベルト本体に表示・指定したことである(請求項
1)。
決するために採用した第1の手段は、スタッド取付孔の
位置として、芯体層のコード材の配置と重複する位置を
避けてベルト本体に表示・指定したことである(請求項
1)。
【0015】このように構成すると、ベルト本体にスタ
ッド取付孔を加工する際に、加工用工具によって芯体層
のコード材が剪断されたり、ベルト本体の幅方向におけ
るコード材の配置位置にずれが生じるようなことはなく
なる。
ッド取付孔を加工する際に、加工用工具によって芯体層
のコード材が剪断されたり、ベルト本体の幅方向におけ
るコード材の配置位置にずれが生じるようなことはなく
なる。
【0016】また、この発明が採用した第2の手段は、
ベルト本体の内層補強布と外層補強布との双方、または
何れか一方を構成する経糸・緯糸は、ともに概ね同一の
糸量を織り込んだことである(請求項2)。
ベルト本体の内層補強布と外層補強布との双方、または
何れか一方を構成する経糸・緯糸は、ともに概ね同一の
糸量を織り込んだことである(請求項2)。
【0017】このように構成された内層補強布、外層補
強布においては、必要最小限度のスタッド保持力が確保
され、ベルト本体のスタッドベース部の剛性が高くな
る。上記請求項2の発明において、経糸・緯糸の糸量
は、10,000d/cm以上、望ましくは20,00
0d/cm以上であることが好ましい(請求項3)。こ
れにより、補強布の必要最小限度内でのスタッド保持力
が、より安定的に確保され、経済的にも一層安価なもの
となる。
強布においては、必要最小限度のスタッド保持力が確保
され、ベルト本体のスタッドベース部の剛性が高くな
る。上記請求項2の発明において、経糸・緯糸の糸量
は、10,000d/cm以上、望ましくは20,00
0d/cm以上であることが好ましい(請求項3)。こ
れにより、補強布の必要最小限度内でのスタッド保持力
が、より安定的に確保され、経済的にも一層安価なもの
となる。
【0018】さらに、この発明が採用した第3の手段
は、スタッド取付孔の位置は、芯体層のコード材の配置
と重複する位置を避けてベルト本体に表示・指定し、か
つ、内層補強布と外層補強布との双方、または何れか一
方を構成する経糸・緯糸は、ともに概ね同一の糸量を織
り込んだことである(請求項4)。
は、スタッド取付孔の位置は、芯体層のコード材の配置
と重複する位置を避けてベルト本体に表示・指定し、か
つ、内層補強布と外層補強布との双方、または何れか一
方を構成する経糸・緯糸は、ともに概ね同一の糸量を織
り込んだことである(請求項4)。
【0019】このように構成することにより、スタッド
取付孔を加工する工具によって、芯体層のコード材が剪
断されたり、あるいはコート材の配置位置がベルト本体
の幅方向にずれるようなことがなくなると共に、内層補
強布、外層補強布に必要とされる最小限度のスタッド保
持力が確保され、ベルト本体のスタッドベース部におけ
る剛性が高くなる。
取付孔を加工する工具によって、芯体層のコード材が剪
断されたり、あるいはコート材の配置位置がベルト本体
の幅方向にずれるようなことがなくなると共に、内層補
強布、外層補強布に必要とされる最小限度のスタッド保
持力が確保され、ベルト本体のスタッドベース部におけ
る剛性が高くなる。
【0020】上記請求項4の発明において、内層補強
布、外層補強布の経糸・緯糸の糸量は、10,000d
/cm以上、望ましくは20,000d/cm以上であ
ることが好ましく、このような糸量が織り込まれた補強
布を用いると、スタッド保持力の確保がより一層安定化
し、経済的にもさらに安価で有利なものとなる(請求項
5)。
布、外層補強布の経糸・緯糸の糸量は、10,000d
/cm以上、望ましくは20,000d/cm以上であ
ることが好ましく、このような糸量が織り込まれた補強
布を用いると、スタッド保持力の確保がより一層安定化
し、経済的にもさらに安価で有利なものとなる(請求項
5)。
【0021】
【発明の実施の形態】図2は、請求項1に記載したこの
発明を、前記図1のトラックベルトに適用した実施の形
態を示したものである。
発明を、前記図1のトラックベルトに適用した実施の形
態を示したものである。
【0022】図2において、ベルト本体10aには、周
方向に2列のスタッドが、ベルト本体10bには周方向
に各3列のスタッドが幅方向の両側に、ベルト本体10
cには周方向に2列のスタッドが夫々所定の間隔をおい
て取り付けられるようになっている。
方向に2列のスタッドが、ベルト本体10bには周方向
に各3列のスタッドが幅方向の両側に、ベルト本体10
cには周方向に2列のスタッドが夫々所定の間隔をおい
て取り付けられるようになっている。
【0023】無端状に成形して組み立てられた各ベルト
本体10a,10b,10cの外周面を被覆する外層カ
バーゴム18には、夫々上記のスタッド取付位置100
として2個及び3個を1組にした取付孔マーク110と
座金マーク320とが表示してある。これらの取付孔マ
ーク110と座金マーク320との表示は、型付けまた
は印刷その他による手段を適宜用いることができる。使
用するスタッドの種類によっては、座金マーク320を
省略して取付孔マーク110のみを表示するようにして
もよい。
本体10a,10b,10cの外周面を被覆する外層カ
バーゴム18には、夫々上記のスタッド取付位置100
として2個及び3個を1組にした取付孔マーク110と
座金マーク320とが表示してある。これらの取付孔マ
ーク110と座金マーク320との表示は、型付けまた
は印刷その他による手段を適宜用いることができる。使
用するスタッドの種類によっては、座金マーク320を
省略して取付孔マーク110のみを表示するようにして
もよい。
【0024】上記スタッドの取付位置100を表示する
取付孔マーク110の指定位置を選定するに当たって
は、各ベルト本体に配置される芯体層のコード材の位置
と重複することがないように配慮する必要があり、取付
孔マーク110を周方向に配列する位置では、隣り合う
コード材を互いに適宜の幅方向間隔をあけて配置する
か、コード材の配置位置から外れた周方向位置に沿って
取付孔マーク110を配列するものとする。
取付孔マーク110の指定位置を選定するに当たって
は、各ベルト本体に配置される芯体層のコード材の位置
と重複することがないように配慮する必要があり、取付
孔マーク110を周方向に配列する位置では、隣り合う
コード材を互いに適宜の幅方向間隔をあけて配置する
か、コード材の配置位置から外れた周方向位置に沿って
取付孔マーク110を配列するものとする。
【0025】上記のようにスタッドの取付位置100を
ベルト本体に表示・指定してあるトラックベルトが製造
者から出荷される。このトラックベルトが入荷された加
工・販売者は、ベルト本体の取付孔マーク110が表示
されている指定位置に取付孔を加工した後、所定の取付
手順にしたがってスタッドを取り付けることになる。
ベルト本体に表示・指定してあるトラックベルトが製造
者から出荷される。このトラックベルトが入荷された加
工・販売者は、ベルト本体の取付孔マーク110が表示
されている指定位置に取付孔を加工した後、所定の取付
手順にしたがってスタッドを取り付けることになる。
【0026】図3は、請求項4に記載したこの発明につ
いて、実施の形態を示したものである。ベルト本体に配
設する内層補強布15と外層補強布16との双方または
何れか一方は、経糸15a,16aと緯糸15b,16
bとによる組織を図3aに示すような平織り構造にする
か、または図3bに示すような2本ひきそろえバスケッ
ト織り構造にするか、あるいは図3c示すような3本ひ
きそろえバスケット織り構造にしたものが好ましい。そ
して、上記経糸・緯糸の材質としては、ナイロンまたは
ポリエステル等の合成繊維を用い、とくに内層補強布1
5はナイロンを、外層補強布16はポリエステルを夫々
材質とする糸による織布を配設することが望ましい。
いて、実施の形態を示したものである。ベルト本体に配
設する内層補強布15と外層補強布16との双方または
何れか一方は、経糸15a,16aと緯糸15b,16
bとによる組織を図3aに示すような平織り構造にする
か、または図3bに示すような2本ひきそろえバスケッ
ト織り構造にするか、あるいは図3c示すような3本ひ
きそろえバスケット織り構造にしたものが好ましい。そ
して、上記経糸・緯糸の材質としては、ナイロンまたは
ポリエステル等の合成繊維を用い、とくに内層補強布1
5はナイロンを、外層補強布16はポリエステルを夫々
材質とする糸による織布を配設することが望ましい。
【0027】上記のように構成された内層補強布15と
外層補強布16との双方又は何れか一方における経糸及
び緯糸は、ともに概ね同一の糸量を用いて織り込まれて
いる。
外層補強布16との双方又は何れか一方における経糸及
び緯糸は、ともに概ね同一の糸量を用いて織り込まれて
いる。
【0028】内層補強布15と外層補強布16とによる
スタッド保持力は、該補強布15,16に織り込まれて
いる経糸及び緯糸の各糸量によって変化するが、この発
明者の行なった実験によれば双方の糸量のうち、少ない
方の糸量に比例することが確認されているので、ともに
最少必要限度の糸量を同一量宛用いた経糸及び緯糸を織
り込むことが、強度的に最も有利な設計であり、経済的
にも安価なコストで製造できることになる。
スタッド保持力は、該補強布15,16に織り込まれて
いる経糸及び緯糸の各糸量によって変化するが、この発
明者の行なった実験によれば双方の糸量のうち、少ない
方の糸量に比例することが確認されているので、ともに
最少必要限度の糸量を同一量宛用いた経糸及び緯糸を織
り込むことが、強度的に最も有利な設計であり、経済的
にも安価なコストで製造できることになる。
【0029】上記経糸及び緯糸に必要な最少限度の糸量
としては、10,000d/cm以上であることが実験
により求められているが、より確実なスタッド保持力を
得るためには、20,000d/cm以上の糸量とする
のが好ましい。
としては、10,000d/cm以上であることが実験
により求められているが、より確実なスタッド保持力を
得るためには、20,000d/cm以上の糸量とする
のが好ましい。
【0030】前記ベルト本体のスタッド取付位置の表示
・指定と補強布の経糸・緯糸の使用糸量との各発明は、
夫々別個の手段として単独で実施してもよく、また必要
に応じて両発明を組み合わせて実施することもできる。
・指定と補強布の経糸・緯糸の使用糸量との各発明は、
夫々別個の手段として単独で実施してもよく、また必要
に応じて両発明を組み合わせて実施することもできる。
【0031】
【発明の効果】この発明によれば、ベルト本体のスタッ
ドが芯体層のコード材の配置位置と重複する位置に取り
付けられることがなくなるので、スタッド取付孔の加工
時に生じるコード材の剪断等による芯体層の強化低下を
防止して、ベルト本体の伸びを抑制する芯体層の機能を
確保することが出来る(請求項1)。
ドが芯体層のコード材の配置位置と重複する位置に取り
付けられることがなくなるので、スタッド取付孔の加工
時に生じるコード材の剪断等による芯体層の強化低下を
防止して、ベルト本体の伸びを抑制する芯体層の機能を
確保することが出来る(請求項1)。
【0032】また、この発明によれば、ベルト本体の補
強布がスタッドを保持する機能、ひいてはスタッドベー
ス部におけるベルト本体の剛性が確保されるので、スタ
ッドの脱落によりベルト本体が破断するようなおそれが
解消するだけでなく、アイスバーン走行時におけるスタ
ッドの牽引効率が増大するため、スノーモービルの走行
性能の向上にも役立つことになる(請求項2)。
強布がスタッドを保持する機能、ひいてはスタッドベー
ス部におけるベルト本体の剛性が確保されるので、スタ
ッドの脱落によりベルト本体が破断するようなおそれが
解消するだけでなく、アイスバーン走行時におけるスタ
ッドの牽引効率が増大するため、スノーモービルの走行
性能の向上にも役立つことになる(請求項2)。
【0033】さらに、この発明によれば、スタッドの取
付けに起因して生じる芯体層のコード材の剪断等を防止
して、ベルト本体の伸びを抑制する機能を確保する効果
と、補強布によるスタッド保持力を強化して、スタッド
の脱落に伴うベルト本体の破断を未然に抑止する効果と
を合わせて得ることが可能となる(請求項4)。
付けに起因して生じる芯体層のコード材の剪断等を防止
して、ベルト本体の伸びを抑制する機能を確保する効果
と、補強布によるスタッド保持力を強化して、スタッド
の脱落に伴うベルト本体の破断を未然に抑止する効果と
を合わせて得ることが可能となる(請求項4)。
【0034】なお、請求項3、請求項5の各発明によれ
ば、補強布のスタッド保持力がより安定的に確保される
とともに、より一層安価で経済的にも有利なものとな
る。
ば、補強布のスタッド保持力がより安定的に確保される
とともに、より一層安価で経済的にも有利なものとな
る。
【図1】この発明が適用されるトラックベルトの一例を
切り欠いて示す斜視図である。
切り欠いて示す斜視図である。
【図2】ベルト本体のスタッド取付位置の表示の実施の
形態を示す平面図である。
形態を示す平面図である。
【図3】補強布の織り構造の実施の形態を示す組織図で
ある。
ある。
【図4】スタッドの一例を示す分解図である。
【図5】図4のスタッドの取付状態を示す周方向断面図
である。
である。
10 トラックベルト 10a,10b,10c ベルト本体 11 スタッド取付孔 14 芯体層 15 内層補強布 15a・15b 経糸・緯糸 16 外層補強布 16a・16b 経糸・緯糸 17 内層カバーゴム 18 外層カバーゴム 30 スタッド 100 スタッド取付位置 110 スタッド取付孔マーク 320 スタッド座金マーク
Claims (5)
- 【請求項1】 内外周側の表面を夫々内層カバーゴム及
び外層カバーゴムにより被覆して無端状に成形されたベ
ルト本体の内部に、周方向に配置されたコード材からな
る芯体層と、該芯体層の内外周側に夫々配設された経糸
・緯糸からなる内層補強布及び外層補強布とを備え、か
つ、ベルト本体の内外周面を貫通して滑り止め用のスタ
ッドが周方向間隔をおいて取り付けられるトラックベル
トにおいて、前記スタッド取付孔の位置が、芯体層のコ
ード材の配置と重複する位置を避けてベルト本体に表示
・指定されていることを特徴とするトラックベルト。 - 【請求項2】 内外周側の表面を夫々内層カバーゴム及
び外層カバーゴムにより被覆して無端状に成形されたベ
ルト本体の内部に、周方向に配置されたコード材からな
る芯体層と、該芯体層の内外周側に夫々配設された経糸
・緯糸からなる内層補強布及び外層補強布とを備え、か
つ、ベルト本体の内外周面を貫通して滑り止め用のスタ
ッドが周方向間隔をおいて取り付けられるトラックベル
トにおいて、前記内層補強布と外層補強布との双方、ま
たは何れか一方を構成する経糸・緯糸は、ともに概ね同
一の糸量が織り込まれていることを特徴とするトラック
ベルト。 - 【請求項3】 前記経糸・緯糸の糸量は、10,000
d/cm以上、望ましくは20,000d/cm以上で
ある請求項2に記載のトラックベルト。 - 【請求項4】 内外周側の表面を夫々内層カバーゴム及
び外層カバーゴムにより被覆して無端状に成形されたベ
ルト本体の内部に、周方向に配置されたコード材からな
る芯体層と、該芯体層の内外周側に夫々配設された経糸
・緯糸からなる内層補強布及び外層補強布とを備え、か
つ、ベルト本体の内外周面を貫通して滑り止め用のスタ
ッドが周方向間隔をおいて取り付けられるトラックベル
トにおいて、前記スタッド取付孔の位置が芯体層のコー
ド材の配置と重複する位置を避けてベルト本体に表示・
指定され、かつ、前記内層補強布と外層補強布との双
方、または何れか一方を構成する経糸・緯糸は、ともに
概ね同一の糸量が織り込まれていることを特徴とするト
ラックベルト。 - 【請求項5】 前記経糸・緯糸の糸量は、10,000
d/cm以上、望ましくは20,000d/cm以上で
ある請求項4に記載のトラックベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10230900A JP2000053036A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | トラックベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10230900A JP2000053036A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | トラックベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000053036A true JP2000053036A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16915067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10230900A Pending JP2000053036A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | トラックベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000053036A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112977660A (zh) * | 2019-12-12 | 2021-06-18 | 普瑞诺斯股份公司 | 履带车辆、特别是压雪机的防滑钉装置以及包括多个这种装置的履带车辆 |
-
1998
- 1998-08-17 JP JP10230900A patent/JP2000053036A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112977660A (zh) * | 2019-12-12 | 2021-06-18 | 普瑞诺斯股份公司 | 履带车辆、特别是压雪机的防滑钉装置以及包括多个这种装置的履带车辆 |
CN112977660B (zh) * | 2019-12-12 | 2024-03-01 | 普瑞诺斯股份公司 | 履带车辆 |
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