JP2000052821A - 自動車用シート及びその自動車用シートに使用される身体ホールドユニット - Google Patents

自動車用シート及びその自動車用シートに使用される身体ホールドユニット

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JP2000052821A JP22498698A JP22498698A JP2000052821A JP 2000052821 A JP2000052821 A JP 2000052821A JP 22498698 A JP22498698 A JP 22498698A JP 22498698 A JP22498698 A JP 22498698A JP 2000052821 A JP2000052821 A JP 2000052821A
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Hidetoshi Kawase
英利 川瀬
Yasuji Asano
保治 浅野
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Howa Machinery Ltd
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Howa Kogyo KK
Howa Machinery Ltd
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  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートバックの幅方向における保持性を向上
する一方、シートバックを略水平な姿態に折り畳むこと
ができるとともに、自動車用シート全体としての製造コ
ストを低減することができる自動車用シート及びその自
動車用シートに使用される身体ホールドユニットを提供
すること。 【解決手段】 シートバック3に乗員が凭れる場合に
は、パッド付勢部材9によりシートバック3の隆起部3
bがシートバック3の背受け面3aに対して隆起され、
シートバック3に凭れる乗員の上半身側方が保持され
る。一方、シートバック3が前方へ向けて傾動される
と、隆起部3bがシートクッション2上面と当接して押
圧され、パッド付勢部材9が反突出方向へ向けて押圧さ
れる。このパッド付勢部材9の押圧により、摺動端9c
がガイド部材10を介して矢印C方向へ向けて摺動さ
れ、パッド付勢部材9が反突出方向へ弾性変形されて、
隆起部3bが背受け面3aに対して略平面状に押し潰さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 シートバックの幅方向にお
ける保持性を向上することができるとともに、シートバ
ックを略水平な姿態に折り畳むことができる自動車用シ
ート及びその自動車用シートに使用される身体ホールド
ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 自動車には、その後部に設けられたバ
ックドアとリヤシートとの間に荷物などを収納する荷室
が設けられたものがあり、例えば、リヤシートのシート
バックをシートクッションへ向けて倒して折り畳むこと
により、シートバックの背裏の面積分、荷室の床面積を
拡大することができるものがある。この種の自動車のリ
ヤシートに使用される自動車用シートは、通常、シート
バックの背受け面が略平面状に形成されており、シート
バックがシートクッションへ向けて倒され折り畳まれる
場合に、シートバックが略水平な姿態で折り畳まれ、シ
ートバックの背裏が荷室の床面に対して略水平にされ
る。よって、拡大された荷室の床面、即ち、シートバッ
クの背裏に荷物を安定した状態で積載することができる
のである。しかし、この自動車用シートでは、シートバ
ックの背受け面が略平面状に形成されるので、乗員がシ
ートバックに凭れる場合に、その上半身の保持性(ホー
ルド感)が低下してしまう。
【0003】一方、シートバックの背受け面の縁部分、
即ち、背受け面の幅方向両側のうち少なくとも一側にお
けるシートパッドの肉厚を大きく形成することにより、
シートバックの背受け面の縁部分を隆起させた自動車用
シートが提案されている。かかる自動車用シートによれ
ば、乗員がシートバックに凭れる場合に、その上半身側
方をシートバックの隆起部分により保持することができ
るが、シートバックがシートクッションへ向けて倒され
折り畳まれる場合に、シートバックの隆起部分がシート
クッションに当たり、シートバックが上方へ押し上げら
れ、シートバックが荷室床面に対して傾斜してしまう。
このため、拡大された荷室の床面、即ち、シートバック
の背裏に荷物を安定した状態で積載することができな
い。
【0004】そこで、シートバックの縁部分における内
部に配設されるエアチューブと、そのエアチューブ内へ
圧縮空気を圧入するエアコンプレッサとを備えた自動車
用シートが提案されている。この自動車用シートによれ
ば、乗員が着座する場合には、エアコンプレッサにより
エアチューブ内に圧縮空気が圧入されシートバックの背
受け面における縁部分が隆起されるので、かかる隆起部
分によりシートバックに凭れる乗員の上半身側方を保持
することができる。一方、シートバックがシートクッシ
ョンへ向けて倒されて荷室の床面積が拡大される場合に
は、エアチューブ内の圧縮空気が抜かれエアチューブが
収縮されるので、シートバックが略水平な姿態で折り畳
まれ、シートバックの背裏を荷室の床面に対して略水平
にすることができる。よって、拡大された荷室の床面、
即ち、シートバックの背裏に荷物を安定した状態で積載
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
したエアチューブを用いてシートバックの背受け面にお
ける縁部分を隆起させる自動車用シートでは、エアコン
プレッサが高価であるので、自動車用シート全体として
の製造コストが増加してしまうという問題点があった。
【0006】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、シートバックの幅方向における保
持性を向上する一方、シートバックを略水平な姿態に折
り畳むことができるとともに、自動車用シート全体とし
ての製造コストを低減することができる自動車用シート
及びその自動車用シートに使用される身体ホールドユニ
ットを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の自動車用シートは、シートクッショ
ンと、そのシートクッションに背受け面が当接された状
態から上方へ向けて回転されて立設されるシートバック
と、そのシートバックの骨格をなすシートフレームと、
そのシートフレームの背受け面側に取着され前記シート
バックの緩衝材として使用されるシートパッドと、その
シートパッドを覆う表皮材とを備えており、前記シート
バックの背受け面の幅方向における少なくとも一側を隆
起させるために前記シートフレームの幅方向における一
側から前記シートパッドへ向けて突出される一方、その
反突出方向へ向けて弾性変形可能に形成されるホールド
部材を備えている。
【0008】この請求項1記載の自動車用シートによれ
ば、シートバックがシートクッションから上方へ向けて
立設される場合に、シートバックの背受け面の幅方向に
おける少なくとも一側は、シートフレームの幅方向にお
ける一側からシートパッドへ向けて突出されるホールド
部材により隆起される。よって、乗員がシートバックに
凭れる際に、シートバックの背受け面における隆起部分
により乗員の上半身側方が保持される。
【0009】一方、シートバックがシートクッションへ
向けて回転され折り畳まれると、シートバックの背受け
面における隆起部分は、シートクッションと当接して、
ホールド部材の反突出方向へ向けて押圧される。ホール
ド部材は、その反突出方向へ向けて弾性変形可能に形成
されているので、シートバックの隆起部分がホールド部
材の反突出方向へ向けて押圧されることにより、かかる
ホールド部材が反突出方向へ向けて弾性変形される。こ
のホールド部材の弾性変形に伴って、シートバックの隆
起部分が押し潰され、背受け面がシートクッションと当
接して、シートバックが略水平な姿態で折り畳まれる。
【0010】請求項2記載の自動車用シートは、請求項
1記載の自動車用シートにおいて、前記ホールド部材
は、その側方から加わる負荷に対する剛性が前記シート
バックの背受け面側から前記シートフレーム側へ向けて
加わる負荷に対する剛性より強く形成されている。
【0011】請求項3記載の自動車用シートは、請求項
1または2に記載の自動車用シートにおいて、前記ホー
ルド部材は、前記シートフレームの幅方向における一側
に配設され、そのシートフレームから前記シートパッド
へ向けて突出される一方、その反突出方向へ向けて弾性
変形可能に形成される付勢部材を備え、その付勢部材
は、その一端側が前記シートフレームに固定される一
方、その他端側が前記シートフレームに対して摺動可能
に形成されている。
【0012】この請求項3記載の自動車用シートによれ
ば、請求項1または2に記載の自動車用シートと同様に
作用する上、シートバックがシートクッションから上方
へ向けて立設される場合に、シートバックの背受け面の
幅方向における少なくとも一側は、シートフレームの幅
方向における一側からシートパッドへ向けて突出された
付勢部材により隆起される。しかも、かかる付勢部材の
一端側はシートフレームに固定されているので、乗員が
シートバックに凭れる際に、その上半身を側方へ向けて
ガタつかせることなく保持することができる。
【0013】一方、シートバックがシートクッションへ
向けて回転され折り畳まれると、シートバックの背受け
面における隆起部分がシートクッションと当接して、シ
ートフレームに一端側が固定された付勢部材が反突出方
向へ向けて押圧される。この付勢部材の反突出方向へ向
けた押圧に伴って、付勢部材の他端側がシートフレーム
に対して摺動して、付勢部材が反突出方向へ向けて弾性
変形される。しかも、この付勢部材の弾性変形に伴っ
て、シートバックの隆起部分が押し潰され、背受け面が
シートクッションと当接して、シートバックが略水平な
姿態で折り畳まれる。
【0014】請求項4記載の自動車用シートは、請求項
3記載の自動車用シートにおいて、前記付勢部材は、そ
の一端側が前記シートフレームにおける前記シートバッ
クの回転中心側に固定されており、その他端側が前記シ
ートフレームにおける前記シートバックの回転中心側と
反対側に摺動可能に形成されている。
【0015】この請求項4記載の自動車用シートによれ
ば、請求項3記載の自動車用シートと同様に作用する
上、シートバックがシートクッションへ向けて回転され
折り畳まれると、シートバックの背受け面における隆起
部分は、そのシートバックの回転中心側からシートバッ
クの回転中心側と反対側へと徐々にシートクッションに
当接して押圧される。しかし、付勢部材の他端側は、シ
ートフレームにおけるシートバックの回転中心側と反対
側に摺動可能に形成されているので、その押圧力により
付勢部材の他端側の摺動動作が妨害されることがない。
【0016】請求項5記載の自動車用シートは、請求項
3または4に記載の自動車用シートにおいて、前記シー
トフレームには、前記付勢部材の他端側を摺動可能に支
持して、その付勢部材の他端側の摺動を案内する案内部
材が配設されている。
【0017】請求項6記載の自動車用シートは、請求項
1から5のいずれかに記載の自動車用シートにおいて、
前記シートパッドには、前記ホールド部材の少なくとも
一側部分と対向する部分に前記シートバックの背受け面
側から前記シートフレーム側へと連通する切り込みが設
けられている。
【0018】請求項7記載の自動車用シートに使用され
る身体ホールドユニットは、シートクッションに背受け
面が当接された状態から上方へ向けて回転されて立設さ
れるシートバックと、そのシートバックの骨格をなすシ
ートフレームと、そのシートフレームに取着され前記シ
ートバックの緩衝材として使用されるシートパッドと、
そのシートパッドを覆う表皮材とを備えた自動車用シー
トに使用されるものであり、前記シートバックの背受け
面の幅方向における少なくとも一側を隆起させるために
前記シートフレームの幅方向における一側から前記シー
トパッドへ向けて突出される一方、その反突出方向へ向
けて弾性変形可能に形成される付勢部材と、その付勢部
材を前記シートフレームの幅方向における一側に取り付
ける取付部材とを備えている。
【0019】この請求項7記載の自動車用シートに使用
される身体ホールドユニットによれば、シートフレーム
の幅方向における一側からシートパッドへ向けて突出さ
れる付勢部材は、取付部材によって、シートフレームの
幅方向における一側に取り付けられる。この取付部材に
よりシートフレームに取り付けられた付勢部材は、シー
トバックがシートクッションから上方へ向けて立設され
る場合に、シートフレームの幅方向における一側からシ
ートパッドへ向けて突出され、シートバックの背受け面
の幅方向における少なくとも一側が隆起される。よっ
て、乗員がシートバックに凭れる際に、シートバックの
背受け面における隆起部分により乗員の上半身側方が保
持される。
【0020】一方、シートバックがシートクッションへ
向けて回転され折り畳まれると、シートバックの背受け
面における隆起部分はシートクッションと当接して付勢
部材の反突出方向へ向けて押圧される。付勢部材は、そ
の反突出方向へ向けて弾性変形可能に形成されているの
で、シートバックの隆起部分が付勢部材の反突出方向へ
向けて押圧されることにより、かかる付勢部材が反突出
方向へ向けて弾性変形される。しかも、この付勢部材の
弾性変形に伴って、シートバックの隆起部分が押し潰さ
れ、背受け面がシートクッションと当接して、シートバ
ックが略水平な姿態で折り畳まれる。
【0021】請求項8記載の自動車用シートに使用され
る身体ホールドユニットは、請求項7記載の自動車用シ
ートに使用される身体ホールドユニットにおいて、前記
付勢部材は、その一端側が前記取付部材に固定され、そ
の他端側が前記取付部材に対して摺動可能に形成されて
いる。
【0022】この請求項8記載の自動車用シートに使用
される身体ホールドユニットによれば、請求項7記載の
自動車用シートに使用される身体ホールドユニットと同
様に作用する上、シートバックの背受け面の幅方向にお
ける一側を隆起させる付勢部材の一端側は、シートフレ
ームに取り付けられる取付部材に固定されているので、
乗員がシートバックに凭れる際に、その上半身を側方へ
向けてガタつかせることなく保持することができる。
【0023】一方、シートバックがシートクッションへ
向けて回転され折り畳まれると、シートバックの背受け
面における隆起部分がシートクッションと当接して、シ
ートフレームに取り付けられる取付部材に一端側が固定
された付勢部材の反突出方向へ向けて押圧される。この
付勢部材の反突出方向へ向けた押圧に伴って、付勢部材
の他端側が取付部材に対して摺動して、付勢部材が反突
出方向へ向けて弾性変形される。しかも、この付勢部材
の弾性変形に伴って、シートバックの隆起部分が押し潰
され、背受け面がシートクッションと当接して、シート
バックが略水平な姿態で折り畳まれる。
【0024】請求項9記載の自動車用シートに使用され
る身体ホールドユニットは、請求項7または8に記載の
自動車用シートに使用される身体ホールドユニットにお
いて、前記取付部材には、前記付勢部材の他端側を摺動
可能に支持して、その付勢部材の他端側の摺動を案内す
る案内部材が配設されている。
【0025】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発
明における一実施例である自動車用シート1の外観斜視
図であり、図中の矢印Aはシートバック3の回転方向
(傾動方向)を示しており、矢印Bはシートバック3に
おける隆起部3bの突出(隆起)方向を示している。
【0026】自動車用シート1は、自動車に搭乗する乗
員が座るためのものであり、主に、シートクッション2
と、シートバック3とを備えている。シートクッション
2は自動車用シート1に座る乗員の下半身が載置される
ものであり、上面視略矩形状に形成されている。このシ
ートクッション2の後部(図1中右側)であって、シー
トクッション2の幅方向における両側には一対のリクラ
イニングアジャスタ2aがそれぞれ配設されており、こ
のリクライニングアジャスタ2aを介して、シートバッ
ク3がシートクッション2の後部に矢印A方向または反
矢印A方向へ向けて回転可能に連結されている。尚、図
1ではシートバック3の後部右側に配設されるリクライ
ニングアジャスタ2aのみを図示している。
【0027】シートバック3は自動車用シート1に座る
乗員の上半身を支えるためのものであり、その表面が表
皮材4により覆われている。表皮材4には、ウールモケ
ットなどの布製のものやビニールレザー、皮革などが使
用されており、後述するバックパネル5やシートパッド
7を覆っている(図2参照)。シートバック3の前面
(図1中左側面)には、乗員の背中に当接して支える背
受け面3aが表皮材4により形成されており、その背受
け面3aの右側部分にはシートバック3の前方(図1の
矢印B方向)へ向けて湾曲して突出した隆起部3bが設
けられている。
【0028】このシートバック3の隆起部3bによれ
ば、乗員がシートバック3に凭れる場合には、乗員の上
半身側方を保持することができる。このようにシートバ
ックの隆起部3bにより乗員の上半身側方が保持される
ので、乗員の上半身が自動車の走行時における横揺れに
より揺れ動くことを防止することができるのである。
【0029】次に、図2から図4を参照して、シートバ
ック3の内部構造について説明する。図2は、シートバ
ック3の部分的な斜視図であり、本実施例の説明を容易
にするために表皮材4およびシートパッド7の一部を省
略して図示している。尚、図中の2点鎖線は保持プレー
ト11を図示しており、図中の矢印Bはシートバック3
における隆起部3bの突出方向、即ち、パッド付勢部材
9の付勢方向を示している。また、図中の矢印Cはパッ
ド付勢部材9の摺動端9cの摺動(スライド)方向を示
している。
【0030】図2に示すように、シートバック3は、主
に、その骨格をなす平板状のバックパネル5と、そのバ
ックパネル5と共にシートバック3の骨格をなすフレー
ム6と、バックパネル5の前面(図2中左側面)に設け
られたシートパッド7とを備えている。バックパネル5
は金属製の板状体で形成されており、その前面(図2中
左側面)にはフレーム6が溶接により固着されている。
このフレーム6は、金属製のパイプ材で形成されてお
り、バックパネル5の外周に沿って屈曲形成され固着さ
れたメインフレーム6aと、そのメインフレーム6aの
上下方向における略中央部分に溶接により固着される補
強フレーム6bと、その補強フレーム6bの下方であっ
て、メインフレーム6aの下端側に溶接により固着され
る補強フレーム6cとを備えている。
【0031】これらの補強フレーム6b,6cはメイン
フレーム6aの剛性強度を補強するための部材であり、
メインフレーム6aと共にバックパネル5にそれぞれ溶
接により固着されている。また、バックパネル5におけ
るフレーム6の固着面側、即ち、バックパネル5の前面
には、シートバック3のクッションの役目をする緩衝材
であるシートパッド7が設けられており、このシートパ
ッド7はウレタンフォームにより形成されている。
【0032】シートパッド7により覆われるバックパネ
ル5に固着された補強フレーム6cの右端側前面には、
後述するパッド付勢部材9を回動可能に軸支する支持部
材8が固着されている。この支持部材8は、補強フレー
ム6cに溶接により固着された固着板8aと、その固着
板8aの上部を略円筒状に屈曲することにより形成され
た係合部8bとを備えており、この係合部8bにはパッ
ド付勢部材9の固定端9aが回転可能に軸支されてい
る。
【0033】支持部材8により固定端9aが軸支された
パッド付勢部材9は、丸棒状のバネ鋼材などの弾性材料
で形成されており、固定端9aの両端には上方へ向けて
延出される一対の付勢部9b,9bと、その一対の付勢
部9b,9bの上端を連結する摺動端9cとを備えてお
り、これらの摺動端9c、付勢部9b,9bおよび固定
端9aにより正面視略ロ字形に形成されている。このパ
ッド付勢部材9はシートバック3の隆起部3bを形成す
るためにシートパッド7を前方(図2の矢印B方向)へ
向けて付勢するためのものであり(図3参照)、パッド
付勢部材9の一対の付勢部9b,9bは、その上下方向
における略中央部分がバックパネル5の前方(図2の矢
印B方向)へ向けて湾曲して突出されている。
【0034】このように、シートバック3の隆起部3b
を形成するためにシートパッド7を前方(図2の矢印B
方向)へ向けて付勢するパッド付勢部材9は、その固定
端9aが支持部材8により軸支され、かつ、その支持部
材8は、シートバック3の骨格をなすフレーム6の補強
フレーム6cに溶接により固着されているので、乗員が
シートバック3の隆起部3bに凭れる場合に、その上半
身を側方へ向けてガタつかせることなく保持することが
できるのである。
【0035】また、パッド付勢部材9の上端側であっ
て、バックパネル5の前面上部にはガイド部材10が取
着されている。このガイド部材10は、パッド付勢部材
9の摺動端9cをバックパネル5に対して摺動可能に保
持するためのものである。ガイド部材10は、バックパ
ネル5と略平行に配設されたガイド板10aと、そのガ
イド板10aの上下両端からパックパネル5へ向けて延
出される一対の側板10b,10bと、その一対の側板
10b,10bからバックパネル5に対して平行に外方
へ向けてそれぞれ延出される一対の取付板10c,10
cとを備えており、かかる取付板10c,10cをネジ
止めまたは溶接することにより、バックパネル5に取り
付けられている。
【0036】このガイド部材10のガイド板10aとバ
ックパネル5との間には、パッド付勢部材9の摺動端9
cが摺動可能に係合されるガイド溝10dが形成されて
いる。例えば、パッド付勢部材9の一対の付勢部9b,
9bが反突出方向、即ち、図2の反矢印B方向へ向けて
押圧されると、パッド付勢部材9の摺動端9cが図2の
矢印C方向へ向けて摺動されて、パッド付勢部材9が反
矢印B方向へ向けて弾性変形して押し潰されるのであ
る。また、パッド付勢部材9の一対の付勢部9b,9b
の前面には合成樹脂製で略平板状に形成された保持プレ
ート11が取着されており、この保持プレート11によ
って、付勢部9b,9bがシートパッド7に食い込むこ
とを防止することができる(図3参照)。
【0037】上述したように、バックパネル5に取着さ
れたガイド部材10は、そのガイド溝10dによりパッ
ド付勢部材9の摺動端9cの摺動を案内するので、パッ
ド付勢部材9の摺動端9cの摺動方向(図2の矢印C方
向)と交叉する方向へのガタつきを防止することができ
る。しかも、かかるパッド付勢部材9の固定端9aは支
持部材8を介してバックパネル5に固定され、かつ、パ
ッド付勢部材9の摺動端9cはガイド部材10に係合さ
れているので、乗員がシートバックの隆起部分に凭れる
際にパッド付勢部材9の側方へ加わる負荷を分担して支
持することができる。よって、パッド付勢部材9におけ
る側方、即ち、図2の矢印B方向に略直交する方向から
加わる負荷に対する剛性強度を向上することができる。
【0038】また、パッド付勢部材9の摺動端9cは、
パッド付勢部材9における付勢部9bの反突出方向(図
2の反矢印B方向)へ向けた弾性変形に伴って、ガイド
部材10のガイド溝10dを介して摺動されるので、パ
ッド付勢部材9を反突出方向へ向けて弾性変形させるた
めに必要となる力が低減され、シートバックの隆起部分
を容易に押し潰すことができる。
【0039】更に、パッド付勢部材9の摺動端9cは、
バックパネル5におけるシートバック3の回転中心側と
反対側、即ち、バックパネル5の上部に設けられてい
る。このため、シートバック3のシートクッション2へ
向けた傾動によりシートバック3の隆起部3bがシート
クッション2上面に当接する場合に、パッド付勢部材9
は、固定端9a側から摺動端9c側へ向けて徐々に押圧
されるので、その押圧力によりパッド付勢部材9の摺動
端9cの摺動動作が妨害されることがなく、パッド付勢
部材9の摺動端9cを円滑に摺動させることができる。
【0040】図3は、自動車用シート1を自動車20の
リヤシートとして使用した場合におけるシートバック3
の側断面図である。尚、図中の矢印Aはシートバック3
の回転方向を示しており、矢印Bはシートバック3にお
ける隆起部3bの突出方向、即ち、パッド付勢部材9の
付勢方向を示しており、矢印Cはパッド付勢部材9の摺
動端9cの摺動方向を示している。
【0041】図3に示すように、パッド付勢部材9の付
勢部9bの前面(図3中左側面)に取着された保持プレ
ート11は付勢部9bに沿って湾曲されており、その保
持プレート11の前面(図3中左側面)にはシートパッ
ド7が当接されている。このシートパッド7はパッド付
勢部材9および保持プレート11を介して前方(図3の
矢印B方向)へ向けて付勢されており、このパッド付勢
部材9および保持プレート11による付勢によりシート
バック3の隆起部3bが形成されている。
【0042】シートバック3の後方であって、自動車2
0の後部には、荷物などが積載される荷室21が設けら
れており、この荷室21の床面22上に荷物などが積載
される。この荷室21の床面22は、シートバック3が
前方(図3の矢印A方向)へ向けて傾動されて倒される
ことにより折り畳まれると、シートバック3の背裏3a
の分、床面積が拡大される(図5参照)。尚、シートバ
ック3の折り畳み動作の詳細については後述する。
【0043】図4は、自動車用シート1の正面図であ
り、本実施例の説明を容易にするために表皮材4の一部
を省略して図示している。図4に示すように、シートバ
ック3のバックパネル5に設けられたシートパッド7に
は、シートバック3の上下方向へ向けた切り込み7aが
穿設されている。この切り込み7aは、シートパッド7
の前面、即ち、表皮材4側面からシートパッド7の後
面、即ち、バックパネル5側面へ向けて連通して穿設さ
れており(図3参照)、パッド付勢部材9に取着された
保持プレート11の左側部分より更に左方に穿設されて
いる。このように、シートパッド7に切り込み7aを穿
設することにより、パッド付勢部材9により付勢される
シートパッド7が無理に引っ張られることがなく、シー
トパッド7がせん断破壊することを防止することができ
る。
【0044】次に、図3および図5を参照して、自動車
用シート1の使用方法について説明する。図5は、図3
のシートクッション2へ向けて傾動され倒されたシート
バック3の側断面図である。尚、図中の矢印Aはシート
バック3の回転方向を示しており、矢印Bはシートバッ
ク3における隆起部3bの突出方向、即ち、パッド付勢
部材9の付勢方向を示しており、矢印Cはパッド付勢部
材9の摺動端9cの摺動(スライド)方向を示してい
る。
【0045】まず、シートバック3を倒して折り畳み荷
室21を拡大する場合には、リクライニングアジャスタ
2aを介して、シートバック3が前方、即ち、図3の矢
印A方向へ向けて傾動される。シートバック3の前方へ
向けた傾動に伴って、シートクッション2が前下方(図
3の左下側)へ向けて移動する一方、シートバック3の
隆起部3bの下側部分がシートクッション2上面と当接
して押圧される。シートバック3の傾動を更に続ける
と、シートバック3における隆起部3bの下側部分より
更に上側の部分がシートクッション2上面と当接して押
圧され、かかるシートクッション2上面により隆起部3
bがパッド付勢部材9の反突出方向(図3の反矢印B方
向)へ向けて押圧される。
【0046】この隆起部3bがパッド付勢部材9の反突
出方向へ向けて押圧されると、パッド付勢部材9の付勢
部9bが反突出方向へ向けて押圧される。この付勢部9
bの押圧に伴って、パッド付勢部材9の固定端9aが支
持部材8の係合部8a内で時計方向へ回転される一方、
パッド付勢部材9の摺動端9cがガイド部材10のガイ
ド溝10d内を固定端9aの反対側、即ち、矢印C方向
へ向けて摺動されて、パッド付勢部材9の付勢部9bが
反突出方向へ向けて徐々に弾性変形される。
【0047】その後、シートバック3を更に傾動させる
と、パッド付勢部材9の付勢部9bが反突出方向へ向け
て更に押圧され、固定端9aが支持部材8の係合部8a
内で時計方向へ向けて更に回転される。一方、パッド付
勢部材9の摺動端9cは、ガイド部材10のガイド溝1
0d内を矢印C方向へ向けて更に摺動され、図5に示す
ように、ガイド部材10におけるガイド溝10aの上端
側(図5中左側)に到達する。摺動端9cがガイド溝1
0a上端側(図5中左側)に到達すると、図5に示すよ
うに、パッド付勢部材9の付勢部9bが略直線状となる
まで弾性変形され、シートパッド7が押し潰される。そ
の結果、シートバック3の隆起部3bは、シートバック
3の背受け面3aに対して略平面状に押し潰され、背受
け面3aにシートバック3の折り畳みが完了する。
【0048】このように、シートバック3が折り畳まれ
ることにより、シートバック3の隆起部3bは背受け面
3aに対して略平面状に押し潰されるので、かかる隆起
部3bによりシートバック3の背裏3cが荷室21の床
面22に対して傾斜することなく、荷室21の床面積を
拡大することができる。よって、シートバック3の背裏
3cが略水平な状態で荷室21の床面積が拡大されるの
で、かかる拡大された荷室21の床面、即ち、シートバ
ック3の背裏3cに荷物などを安定した状態で積載する
ことができる。
【0049】一方、シートバック3を起こして自動車用
シートを使用する場合には、まず、リクライニングアジ
ャスタ2aを介して、図5に示す状態の自動車用シート
1のシートバック3を上方へ向けて、即ち、図5の反矢
印A方向へ向けて傾動させる。シートバック3の上方へ
向けた傾動に伴って、シートクッション2が後上方(図
5の右上側)へ向けて移動する一方、シートバック3の
隆起部3bの上側部分が徐々にシートクッション2上面
から離れる。シートクッション2から隆起部3bの上側
部分(図5中左側)が徐々にシートクッション2から離
れると、パッド付勢部材9の摺動端9cがガイド部材1
0のガイド溝10d内を反矢印C方向へ向けて摺動され
る一方、パッド付勢部材9の固定端9aが支持部材8の
係合部8a内で反時計方向へ回転されて、パッド付勢部
材9の付勢部9bが徐々に矢印B方向へ向けて突出する
ように弾性変形される。
【0050】シートバック3の傾動が更に続けられ、図
3に示すように、シートバック3が完全に起こされる
と、パッド付勢部材9の摺動端9cは、ガイド溝10d
を反矢印C方向へ向けて更に摺動して、ガイド溝10d
の下端側に到達する。一方、パッド付勢部材9の摺動端
9cの摺動に伴って、パッド付勢部材9の付勢部9bは
矢印B方向へ向けて徐々に湾曲して突出され、シートパ
ッド7が前方(図3の左側)へ向けて付勢される。その
結果、シートバックの隆起部3bが背受け面3aに対し
て前方へ向けて湾曲して突出されるのである。
【0051】以上に説明したように、本実施例の自動車
用シート1では、パッド付勢部材9によりシートバック
3の隆起部3bがシートバック3の背受け面3aに対し
て隆起されるので、シートバック3に凭れる乗員の上半
身側方を保持することができる。よって、乗員の上半身
が自動車の走行時における横揺れにより揺れ動くことを
防止することができるのである。また、従来の自動車用
シートのように高価なエアコンプレッサなどを使用する
必要がないので、その分、自動車用シート1全体として
の製造コストを低減することができる。
【0052】また、シートバック3を折り畳むことによ
って、シートクッション2上面によりパッド付勢部材9
の付勢部9bを押圧して、パッド付勢部材9の付勢部9
bを反突出方向へ向けて弾性変形させることができる。
しかも、かかるパッド付勢部材9の反突出方向へ向けた
弾性変形に伴って、シートバック3の隆起部3bは背受
け面3aに対して略平面状に押し潰されるので、かかる
隆起部3bによりシートバック3の背裏3cが荷室21
の床面22に対して傾斜することなく、荷室21の床面
積を拡大することができる。よって、シートバック3の
背裏3cが略水平な状態で荷室21の床面積が拡大され
るので、かかる拡大された荷室21の床面、即ち、シー
トバック3の背裏3cに荷物などを安定した状態で積載
することができる。
【0053】次に、図6を参照して、第2実施例の自動
車用シート50を説明する。図6は、第2実施例におけ
る自動車用シート50のシートバック3の部分的な斜視
図であり、本実施例の説明を容易にするために表皮材4
およびシートパッド7の一部を省略して図示している。
尚、図中の矢印Dはパッド付勢部材54の付勢方向を示
しており、矢印Eはパッド付勢部材54の摺動端54c
の摺動(スライド)方向を示している。また、図6で
は、保持プレート11の図示を省略している。
【0054】図6に示すように、第2実施例の自動車用
シート50は、上述した第1実施例の自動車用シート1
に対して、支持部材、パッド付勢部材およびガイド部材
をユニット化(一体化)したものである。以下、第1実
施例と同一の部分には同一の番号を付して、その説明を
省略し異なる部分のみを説明する。
【0055】図6に示すように、第2実施例の自動車用
シート50では、支持部材8、パッド付勢部材9および
ガイド部材10に代えて、ホールドユニット51を使用
している。このホールドユニット51は、金属製の鋼板
で略矩形平板状に形成された取付部材52を備えてお
り、この取付部材52の上下両端部分には略円形の通穴
52a,52bが穿設されている。この通穴52a,5
2bにはビス(図示せず)などが通されバックパネル5
にそれぞれがねじ込まれることにより、取付部材52が
バックパネル5に取り付けられる。
【0056】この取付部材52の下端側には略円筒状の
支持部材53が溶接により固着されており、この支持部
材53にはパッド付勢部材54の固定端54aが回転可
能に軸支されている。このパッド付勢部材54は、丸棒
状のバネ鋼材などの弾性材料で形成されており、固定端
54aの両端には上方へ向けて延出される一対の付勢部
54b,54bと、その一対の付勢部54b,54bの
上端を連結する摺動端54cとを備えており、これらの
摺動端54c、付勢部54b,54bおよび固定端54
aにより正面視略C字形に形成されている。
【0057】このパッド付勢部材54はシートバック3
の隆起部3bを形成するためにシートパッド7を前方
(図6の矢印D方向)へ向けて付勢するためのものであ
り、パッド付勢部材54の一対の付勢部54b,54b
は、その上下方向における略中央部分がバックパネル5
の前方(図6の矢印D方向)へ向けて湾曲して突出され
ている。パッド付勢部材54の上端側であって、取付部
材52の上端側にはガイド部材55が一体成型されてい
る。このガイド部材55は、パッド付勢部材54の摺動
端54cを摺動可能に保持するためのものであり、パッ
ド付勢部材54の摺動端54cが矢印E方向へ向けて摺
動可能に係合されるガイド溝55aが設けられている。
【0058】このように構成されたホールドユニット5
1によれば、パッド付勢部材54の一対の付勢部54
b,54bが反突出方向、即ち、図6の反矢印D方向へ
向けて押圧されると、パッド付勢部材54の摺動端54
cが図6の矢印E方向へ向けて摺動され、パッド付勢部
材54が反矢印D方向へ向けて弾性変形して押し潰され
るのである。しかも、取付部材52を介して、支持部材
53、パッド付勢部材54およびガイド部材55が一体
化されているので、第1実施例の自動車用シート1のよ
うに、支持部材8、パッド付勢部材9およびガイド部材
10をそれぞれ別々にバックパネル5に取り付ける必要
がない。よって、自動車用シート50の組立工程では、
ホールドユニット51をバックパネル5に取り付けるだ
けで良く、自動車用シート50の組立作業を簡素化する
ことができる。
【0059】次に、図7を参照して、第3実施例の自動
車用シート60を説明する。図7は、第3実施例におけ
る自動車用シート60のシートバック3の部分的な斜視
図であり、本実施例の説明を容易にするために表皮材4
およびシートパッド7の一部を省略して図示している。
尚、図中の矢印Fはパッド付勢部材61の付勢方向を示
しており、矢印Gはパッド付勢部材61の摺動端61c
の摺動(スライド)方向を示している。また、図7で
は、保持プレート11の図示を省略している。
【0060】図7に示すように、第3実施例の自動車用
シート60は、上述した第1実施例の自動車用シート1
に対して、パッド付勢部材を変更したものである。以
下、第1実施例と同一の部分には同一の番号を付して、
その説明を省略し異なる部分のみを説明する。
【0061】図7に示すように、第3実施例の自動車用
シート60では、パッド付勢部材9に代えて、パッド付
勢部材61を使用している。このパッド付勢部材61
は、丸棒状のバネ鋼材などの弾性材料で形成されたジグ
ザグばねで構成されており、その下端側には正面視略O
字形の固定端61aが形成されており、この固定端61
aが支持部材8の係合部8bにより回転可能に軸支され
ている。パッド付勢部材61の上部には、ジグザグ状の
付勢部61bが上方へ向けて延出されており、この付勢
部61bはバックパネル5の前方(図7の矢印F方向)
へ向けて湾曲して突出されている。また、この付勢部6
1b上部であって、パッド付勢部材61の上端側には正
面視略O字形の摺動端61cが形成されている。
【0062】このパッド付勢部材61の摺動端61c
は、ガイド部材10のガイド溝10dに矢印G方向へ向
けて摺動可能に係合されている。よって、パッド付勢部
材61の付勢部61bが反突出方向、即ち、図7の反矢
印F方向へ向けて押圧されると、パッド付勢部材61の
摺動端61cが図7の矢印G方向へ向けて摺動されて、
パッド付勢部材61が反矢印F方向へ向けて弾性変形し
て押し潰される。
【0063】このように、パッド付勢部材61の付勢部
61bはジグザグばねにより構成されているので、第1
実施例のパッド付勢部材9に比べて、シートパッド7と
当接する面積(接触面積)を拡大して、付勢部61bの
シートパッド7への食い込みを抑制することができる。
よって、第1実施例のパッド付勢部材9の付勢部9b,
9bのように、必ずしも保持プレート11を取着する必
要がなく、保持プレート11を使用しない場合には、そ
の分、自動車用シート60の製造コストを低減すること
をができる。
【0064】次に、図8を参照して、第4実施例の自動
車用シート70を説明する。図8は、第4実施例におけ
る自動車用シート70のシートバック3の部分的な斜視
図であり、本実施例の説明を容易にするために表皮材4
およびシートパッド7の一部を省略して図示している。
尚、図中の矢印Hはパッド付勢部材71の付勢方向、即
ち、コイルバネ72の付勢方向を示しており、矢印Iは
パッド付勢部材71の摺動端71cの摺動(スライド)
方向を示している。また、図8では、保持プレート11
の図示を省略している。
【0065】図8に示すように、第4実施例の自動車用
シート70は、上述した第1実施例の自動車用シート1
に対して、パッド付勢部材を変更したものである。以
下、第1実施例と同一の部分には同一の番号を付して、
その説明を省略し異なる部分のみを説明する。
【0066】図8に示すように、第4実施例の自動車用
シート70では、パッド付勢部材9およびガイド部材1
0に代えて、パッド付勢部材71およびコイルバネ72
を使用している。パッド付勢部材71は、金属製の丸棒
材で構成されており、その下端側には支持部材8の係合
部8bにより回転可能に軸支された固定端71aが設け
られている。
【0067】このパッド付勢部材71の固定端71aに
おける両端には側面視略く字形に折り曲げられた一対の
付勢部71b,71bが上方へ向けて延出されており、
その一対の付勢部71b,71bの上端は摺動端71c
によりそれぞれ連結されている。パッド付勢部材71
は、これらの摺動端71c、付勢部71b,71bおよ
び固定端71aにより正面視略ロ字形に形成されてい
る。このパッド付勢部材71はシートバック3の隆起部
3bを形成するためにシートパッド7を前方(図8の矢
印H方向)へ向けて付勢するためのものであり、パッド
付勢部材71の一対の付勢部71b,71bはバックパ
ネル5の前方(図8の矢印H方向)へ向けて突出されて
いる。
【0068】パッド付勢部材71の上端側であって、バ
ックパネル5の前面上部にはコイルバネ72が取着され
ている。このコイルバネ72は、パッド付勢部材71を
シートパッド7側、即ち、図中の矢印H方向へ向けて付
勢するためのものである。コイルバネ72の前端部(図
8の手前側)には、パッド付勢部材71の付勢部71
b,71bをそれぞれ摺動可能に案内する環状のガイド
リング72a,72aがそれぞれ固着されており、この
ガイドリング72a,72aには、パッド付勢部材71
の付勢部71b,71bがそれぞれ摺動可能に貫通され
ている。
【0069】この第4実施例における自動車用シート7
0によれば、パッド付勢部材71の一対の付勢部71
b,71bが反突出方向、即ち、図8の反矢印H方向へ
向けて押圧されると、コイルバネ72が反矢印H方向へ
向けて収縮される。コイルバネ72が収縮すると、パッ
ド付勢部材71の付勢部71b,71bがガイドリング
72a,72aを介して矢印I方向へ向けて摺動され
て、その結果、パッド付勢部材71の摺動端71cが矢
印I方向へ向けて摺動される。一方、このコイルバネ7
2の収縮により、パッド付勢部材71の上端側がバック
パネル5側へ向けて移動して、パッド付勢部材71が相
対的に矢印H方向へ向けて押し潰すことができるのであ
る。
【0070】次に、図9を参照して、第5実施例のシー
トバック80を説明する。図9は、第5実施例における
シートバック80の斜視図であり、本実施例の説明を容
易にするために表皮材4およびシートパッド7を省略し
て図示している。尚、図中の矢印Jはパッド付勢部材8
2の付勢方向を示しており、矢印K1はパッド付勢部材
82の摺動端82gの摺動(スライド)方向を示してお
り、矢印K2はパッド付勢部材82の摺動端82hの摺
動(スライド)方向を示している。また、図8では、保
持プレート11の図示を省略している。
【0071】図9に示すように、第5実施例のシートバ
ック80は、上述した第1実施例のシートバック3に対
して、パッド付勢部材および支持部材を変更したもので
あり、ガイド部材を取り除いたものである。以下、第1
実施例と同一の部分には同一の番号を付して、その説明
を省略し異なる部分のみを説明する。
【0072】図9に示すように、第5実施例のシートバ
ック80では、バックパネル5の前面略中央部分に支持
部材81が溶接により固着されている。この支持部材8
1は金属製の板状体で形成されており、その上下両端に
は一対の略円筒状の係合部81a,81bが折り曲げ形
成されている。この一対の係合部81a,81bには、
パッド付勢部材82の略中央部分に設けられた固定部8
2a,82bがそれぞれ貫通されている。
【0073】パッド付勢部材82は、丸棒状のバネ鋼材
などの弾性材料により略左右対称に形成されており、支
持部材81の係合部81aに係合される固定部82aの
両端には左右両方向へ向けて付勢部82c,82dがそ
れぞれ延出されている。一方、支持部材81の係合部8
1bに係合される固定部82bの両端には左右両方向へ
向けて付勢部82e,82fがそれぞれ延出されてい
る。また、シートバック80の左側へ向けて延出された
上下一対の付勢部82c,82eは摺動端82gにより
連結される一方、シートバック80の右側へ向けて延出
された上下一対の付勢部82d,82fは摺動端82h
により連結されている。パッド付勢部材82は、これら
の固定部82a,82b、付勢部82c〜82fおよび
摺動端82g,82hにより正面視略ロ字形に形成され
ている。
【0074】このパッド付勢部材82によれば、シート
バック80の背受け面の両側を隆起させるために、付勢
部82c〜82fは、その左右方向における略中央部分
がバックパネル5の前方(図9の矢印J方向)へ向けて
湾曲して突出されている。よって、かかるシートバック
80に乗員が凭れた場合に、かかる付勢部82c〜82
fにより隆起された背受け面の両側により乗員の上半身
両側を保持することができるのである。
【0075】また、このパッド付勢部材82の付勢部8
2c〜82fが反突出方向、即ち、図9の反矢印J方向
へ向けて押圧されると、パッド付勢部材82の摺動端8
2gがバックパネル5の前面を矢印K1方向へ向けて摺
動される一方、パッド付勢部材82の摺動端82hがバ
ックパネル5の前面を矢印K2方向へ向けて摺動され
る。この摺動端82g,82hの摺動に伴って、パッド
付勢部材82は、反矢印J方向へ向けて弾性変形して、
図9中に2点鎖線で示すように押し潰されるのである。
【0076】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0077】例えば、各実施例では、パッド付勢部材
9,54,61,71,82を丸棒状の鋼材で形成し
た。しかしながら、パッド付勢部材は必ずしも丸棒状の
弾性材料で形成する必要はなく、板状の鋼材で形成して
も良い。即ち、シートバックの前面側へ向けてシートパ
ッドを付勢することができるものであれば良い。
【0078】第1実施例から第4実施例では、パッド付
勢部材9,54,61,71をバックパネル5の一側に
1個設けたが、パッド付勢部材9,54,61,71の
個数は必ずしもこれに限られるものではない。例えば、
パッド付勢部材をバックパネル5の両側にそれぞれ一対
設けても良い。
【0079】また、第1実施例では、保持プレート11
をパッド付勢部材の一対の付勢部9b,9bの前面、即
ち、シートパッド7との当接面に取着した。しかしなが
ら、保持パッド11の取着箇所は、必ずしもこれに限ら
れるものではなく、保持プレート11を一対の付勢部9
b,9bの後面、即ち、バックパネル5との対向面に取
着しても良い。また、保持プレート11をパッド付勢部
材9の一対の付勢部9b,9bに取着するのではなく、
シートパッド7におけるパッド付勢部材9の付勢部9
b,9bとの当接面側に取着しても良い。即ち、パッド
付勢部材9における一対の付勢部9b,9bがシートパ
ッド7シートパッド7に食い込むことを防止することが
できれば良い。
【0080】
【発明の効果】 請求項1記載の自動車用シートによれ
ば、シートバックの背受け面の少なくとも一側は、シー
トフレームの幅方向における一側からシートパッドへ向
けて突出されるホールド部材により隆起されるので、シ
ートバックに凭れる乗員の上半身側方を保持することが
できる。よって、乗員の上半身が自動車の走行時におけ
る横揺れにより揺れ動くことを防止することができると
いう効果がある。また、従来の自動車用シートのように
高価なエアコンプレッサなどを使用する必要がないの
で、その分、自動車用シート全体としての製造コストを
低減することができるという効果がある。
【0081】一方、シートバックの背受け面の少なくと
も一側を隆起させるホールド部材は、その反突出方向へ
向けて弾性変形可能に形成されている。よって、例え
ば、シートバックがシートクッションへ向けて回転され
折り畳まれることにより、シートバックの背受け面にお
ける隆起部分がシートクッションと当接して押圧される
と、ホールド部材は反突出方向へ向けて弾性変形するの
で、かかる弾性変形に伴ってシートバックの隆起部分を
押し潰すことができる。従って、シートバックの隆起部
分が隆起したまま折り畳まれる従来の自動車用シートの
ように、シートバックの隆起部分によりシートバックが
傾斜した姿態で折り畳まれることを防止して、シートバ
ックを略水平な姿態で折り畳むことができる。このた
め、自動車用シートがリヤシートとして使用される場合
には、シートバックは略水平な姿態で折り畳まれるの
で、かかるシートバックにより略水平な荷室の床面を形
成することができるという効果がある。
【0082】請求項2記載の自動車用シートによれば、
請求項1記載の自動車用シートの奏する効果に加え、シ
ートバックの背受け面の幅方向における少なくとも一側
を隆起させるホールド部材は、その側方から加わる負荷
に対する剛性がシートバックの背受け面側からシートフ
レーム側へ向けて加わる負荷に対する剛性より強く形成
されているので、乗員がシートバックの隆起部分に凭れ
る場合に、その上半身を側方へ向けてガタつかせること
なく保持することができるという効果がある。
【0083】請求項3記載の自動車用シートによれば、
請求項1または2に記載の自動車用シートの奏する効果
に加え、シートバックの背受け面の幅方向における少な
くとも一側を隆起させる付勢部材は、その一端側がシー
トフレームに固定されているので、乗員がシートバック
の隆起部分に凭れる場合に、その上半身を側方へ向けて
ガタつかせることなく保持することができるという効果
がある。しかも、シートフレームに一端側が固定された
付勢部材は、その他端側がシートフレームに対して摺動
可能に形成されているので、付勢部材の両端側をシート
フレームに固定する場合に比べて、付勢部材を反突出方
向へ向けて弾性変形させるために必要となる力が低減さ
れ、シートバックの隆起部分を容易に押し潰すことがで
きるという効果がある。
【0084】請求項4記載の自動車用シートによれば、
請求項3記載の自動車用シートの奏する効果に加え、付
勢部材は、その一端側がシートフレームにおけるシート
バックの回転中心側に固定され、その他端側がシートフ
レームにおけるシートバックの回転中心側と反対側に摺
動可能に形成されている。よって、シートバックがシー
トクッションへ向けて回転され折り畳まれることによ
り、シートバックの背受け面における隆起部分がシート
バックの回転中心側からシートバックの回転中心側と反
対側へと徐々にシートクッションに当接して押圧される
場合にも、その押圧力により付勢部材の他端側の摺動動
作が妨害されることがなく、付勢部材の他端側を円滑に
摺動させることができるという効果がある。
【0085】請求項5記載の自動車用シートによれば、
請求項3または4に記載の自動車用シートの奏する効果
に加え、シートバックの骨格をなすシートフレームに
は、付勢部材の他端側の摺動を案内する案内部材が配設
されているので、付勢部材の他端側がシートフレームに
対して摺動する場合に、付勢部材の他端側の摺動方向と
交叉する方向へのガタつきを防止することができるとい
う効果がある。しかも、かかる付勢部材は、その一端側
がシートフレームに固定され、かつ、その他端側が案内
部材により支持されているので、かかる両端側により、
乗員がシートバックの隆起部分に凭れる際に付勢部材の
側方から加わる負荷を分担して支持することができる。
よって、付勢部材における側方から加わる負荷に対する
剛性強度を向上することができるという効果がある。
【0086】請求項6記載の自動車用シートによれば、
請求項1から5のいずれかに記載の自動車用シートの奏
する効果に加え、シートバックの緩衝材として使用され
るシートパッドには、ホールド部材の少なくとも一側部
分と対向する部分にシートバックの背受け面側からシー
トフレーム側へと連通する切り込みが設けられているの
で、ホールド部材がシートパッドへ向けて突出される場
合に、ホールド部材によりシートパッドが無理に引っ張
られることがなく、シートパッドがせん断破壊すること
を防止することができるという効果がある。
【0087】請求項7記載の自動車用シートに使用され
る身体ホールドユニットによれば、シートフレームの幅
方向における一側には、取付部材によって、シートパッ
ドへ向けて突出される付勢部材が取り付けられるので、
シートバックの背受け面の少なくとも一側を隆起させる
ことができる。よって、かかるシートバックの隆起部分
によりシートバックに凭れる乗員の上半身側方が保持さ
れるので、その上半身が自動車の走行時における横揺れ
により揺れ動くことを防止することができるという効果
がある。また、従来の自動車用シートのように高価なエ
アコンプレッサなどを使用する必要がないので、その
分、自動車用シート全体としての製造コストを低減する
ことができるという効果がある。
【0088】一方、シートバックの背受け面の少なくと
も一側を隆起させる付勢部材は、その反突出方向へ向け
て弾性変形可能に形成されている。よって、例えば、シ
ートバックがシートクッションへ向けて回転され折り畳
まれることにより、シートバックの背受け面における隆
起部分がシートクッションと当接して押圧されると、付
勢部材は反突出方向へ向けて弾性変形するので、かかる
弾性変形に伴ってシートバックの隆起部分を押し潰すこ
とができる。従って、シートバックの隆起部分が隆起し
たまま折り畳まれる従来の自動車用シートのように、シ
ートバックの隆起部分によりシートバックが傾斜した姿
態で折り畳まれることを防止して、シートバックを略水
平な姿態で折り畳むことができる。このため、身体ホー
ルドユニットが自動車のリヤシートに使用される場合に
はシートバックが略水平な姿態で折り畳まれるので、か
かるシートバックにより略水平な荷室の床面を形成する
ことができるという効果がある。
【0089】請求項8記載の自動車用シートに使用され
る身体ホールドユニットによれば、請求項7記載の自動
車用シートに使用される身体ホールドユニットの奏する
効果に加え、シートバックの背受け面の幅方向における
少なくとも一側を隆起させる付勢部材は、その一端側が
シートフレームに取り付けられる取付部材に固定されて
いるので、乗員がシートバックの隆起部分に凭れる場合
に、その上半身を側方へ向けてガタつかせることなく保
持することができるという効果がある。しかも、シート
フレームに取り付けられる取付部材に一端側が固定され
た付勢部材は、その他端側が取付部材に対して摺動可能
に形成されているので、付勢部材の両端側をシートフレ
ームに固定する場合に比べて、付勢部材を反突出方向へ
向けて弾性変形させるために必要となる力が低減され、
シートバックの隆起部分を容易に押し潰すことができる
という効果がある。
【0090】請求項9記載の自動車用シートに使用され
る身体ホールドユニットによれば、請求項7または8に
記載の自動車用シートに使用される身体ホールドユニッ
トの奏する効果に加え、シートバックの骨格をなすシー
トフレームに取り付けられる取付部材には、付勢部材の
他端側の摺動を案内する案内部材が配設されているの
で、付勢部材の他端側が取付部材に対して摺動する場合
に、付勢部材の他端側の摺動方向と交叉する方向へのガ
タつきを防止することができるという効果がある。しか
も、取付部材によりシートフレームに取り付けられる付
勢部材は、その一端側が取付部材に固定され、かつ、そ
の他端側が取付部材に配設された案内部材により支持さ
れているので、かかる両端側により、乗員がシートバッ
クの隆起部分に凭れる際に付勢部材の側方から加わる負
荷を分担して支持することができる。よって、付勢部材
における側方から加わる負荷に対する剛性強度を向上す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における一実施例である自動車用シー
トの外観斜視図である。
【図2】 シートバックの部分的な斜視図である。
【図3】 自動車用シートを自動車のリヤシートとして
使用した場合におけるシートバックの側断面図である。
【図4】 自動車用シートの正面図である。
【図5】 シートクッションへ向けて傾動され倒された
シートバックの側断面図である。
【図6】 第2実施例における自動車用シートのシート
バックの部分的な斜視図である。
【図7】 第3実施例における自動車用シートのシート
バックの部分的な斜視図である。
【図8】 第4実施例における自動車用シートのシート
バックの部分的な斜視図である。
【図9】 第5実施例におけるシートバックの斜視図で
ある。
【符号の説明】
1,50,60,70 自動車用シート 2 シートクッション 2a リクライニングアジャ
スタ(シートバックの回転中心) 3,80 シートバック 3a 背受け面(背受け面の
一部) 3b 隆起部(隆起部分、背
受け面の一部) 4 表皮材 5 バックパネル(シート
フレーム) 6 フレーム 7 シートパッド 8 支持部材 9,54,61,82 パッド付勢部材(付勢
部材、ホールド部材) 9a,54a,61a,71a 固定端(付勢部材の一
端側) 9c,54c,61c,71c 摺動端(付勢部材の他
端側) 10,55 ガイド部材(案内部
材) 51 ホールドユニット(身
体ホールドユニット) 52 取付部材 71 パッド付勢部材(付勢
部材の一部、ホールド部材の一部) 72 コイルバネ(付勢部材
の一部、ホールド部材の一部) 72a ガイドリング(案内部
材) 82a,82b 固定部(付勢部材の一
端側) 82g,82h 摺動端(付勢部材の他
端側)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションと、そのシートクッシ
    ョンに背受け面が当接された状態から上方へ向けて回転
    されて立設されるシートバックと、そのシートバックの
    骨格をなすシートフレームと、そのシートフレームの背
    受け面側に取着され前記シートバックの緩衝材として使
    用されるシートパッドと、そのシートパッドを覆う表皮
    材とを備えた自動車用シートにおいて、 前記シートバックの背受け面の幅方向における少なくと
    も一側を隆起させるために前記シートフレームの幅方向
    における一側から前記シートパッドへ向けて突出される
    一方、その反突出方向へ向けて弾性変形可能に形成され
    るホールド部材を備えていることを特徴とする自動車用
    シート。
  2. 【請求項2】 前記ホールド部材は、その側方から加わ
    る負荷に対する剛性が前記シートバックの背受け面側か
    ら前記シートフレーム側へ向けて加わる負荷に対する剛
    性より強く形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の自動車用シート。
  3. 【請求項3】 前記ホールド部材は、前記シートフレー
    ムの幅方向における一側に配設され、そのシートフレー
    ムから前記シートパッドへ向けて突出される一方、その
    反突出方向へ向けて弾性変形可能に形成される付勢部材
    を備え、 その付勢部材は、その一端側が前記シートフレームに固
    定される一方、その他端側が前記シートフレームに対し
    て摺動可能に形成されていることを特徴とする請求項1
    または2に記載の自動車用シート。
  4. 【請求項4】 前記付勢部材は、その一端側が前記シー
    トフレームにおける前記シートバックの回転中心側に固
    定されており、その他端側が前記シートフレームにおけ
    る前記シートバックの回転中心側と反対側に摺動可能に
    形成されていることを特徴とする請求項3記載の自動車
    用シート。
  5. 【請求項5】 前記シートフレームには、前記付勢部材
    の他端側を摺動可能に支持して、その付勢部材の他端側
    の摺動を案内する案内部材が配設されていることを特徴
    とする請求項3または4に記載の自動車用シート。
  6. 【請求項6】 前記シートパッドには、前記ホールド部
    材の少なくとも一側部分と対向する部分に前記シートバ
    ックの背受け面側から前記シートフレーム側へと連通す
    る切り込みが設けられていることを特徴とする請求項1
    から5のいずれかに記載の自動車用シート。
  7. 【請求項7】 シートクッションに背受け面が当接され
    た状態から上方へ向けて回転されて立設されるシートバ
    ックと、そのシートバックの骨格をなすシートフレーム
    と、そのシートフレームに取着され前記シートバックの
    緩衝材として使用されるシートパッドと、そのシートパ
    ッドを覆う表皮材とを備えた自動車用シートに使用され
    る身体ホールドユニットにおいて、 前記シートバックの背受け面の幅方向における少なくと
    も一側を隆起させるために前記シートフレームの幅方向
    における一側から前記シートパッドへ向けて突出される
    一方、その反突出方向へ向けて弾性変形可能に形成され
    る付勢部材と、 その付勢部材を前記シートフレームの幅方向における一
    側に取り付ける取付部材とを備えていることを特徴とす
    る自動車用シートに使用される身体ホールドユニット。
  8. 【請求項8】 前記付勢部材は、その一端側が前記取付
    部材に固定され、その他端側が前記取付部材に対して摺
    動可能に形成されていることを特徴とする請求項7記載
    の自動車用シートに使用される身体ホールドユニット。
  9. 【請求項9】 前記取付部材には、前記付勢部材の他端
    側を摺動可能に支持して、その付勢部材の他端側の摺動
    を案内する案内部材が配設されていることを特徴とする
    請求項7または8に記載の自動車用シートに使用される
    身体ホールドユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010520107A (ja) * 2007-03-06 2010-06-10 ジョンソン・コントロールズ・ゲー・エム・ベー・ハー 車両座席
US7967382B2 (en) 2008-08-20 2011-06-28 Hyundai Motor Company Side bolster apparatus for automobile seat

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