JP2010520107A - 車両座席 - Google Patents

Abstract

本願は、背もたれ（２）及び座部（３）を有する、車両座席（１）、特に自動車用の後部座席又は後部座席ベンチに関する。背もたれ（２）は、使用位置から格納位置に移動可能であり、そうすることで、少なくとも背もたれ（２）の形状が変化する。且つ、座部（３）及び／又は背もたれ（２）は、実質的に座部（３）又は背もたれ（２）の全長にわたって延び互いに平行に配置される複数の手段（６）を有する。当該手段の形状は、背もたれが使用位置から格納位置に移動されるときに、可逆的な態様で変化する。

Description

本願は、背もたれが使用位置から格納位置に移動可能であり、且つこの過程において、少なくとも背もたれの形状が変化し得る、背もたれ及び座部を有する車両座席、特に自動車用の後部座席又は後部座席ベンチに関する。

この種類の車両座席は、先行技術から、例えば、ＵＳ６１９９９５１、ＵＳ６１２３３８０、ＤＥ１０３５１１５７Ｂ３、ＷＯ２００４０４３７３０Ａ２及びＷＯ２００４０４３２０７Ａ２から知られている。しかし、これらに記載の車両座席は、比較的複雑な構造であり又は十分な水準の快適性を提供しない。

従って、先行技術の欠点を持たない車両座席を提供することが本発明の目的である。

この目的は、背もたれ及び座部を有する車両座席、特に自動車用の後部座席又は後部座席ベンチであって、背もたれが使用位置から格納位置に移動可能であり、この過程において、少なくとも背もたれの形状が変化し、並びに座部及び／又は背もたれが、互いに隣接して平行に配置され、実質的に座部又は背もたれの全長にわたって延び、且つ背もたれが使用位置から格納位置に移動されるときに形状が可逆的に変化する多数の手段を有する車両座席によって達成される。

本発明による車両座席は、使用位置において車両乗員に良好な水準の快適性を提供する。背もたれが座部の上に倒されるときに、それは平坦なパッケージを形成するように折り畳まれ得る。本発明による車両座席は、単純に且つ費用効率良く製造され得る。

本発明の文脈の中で車両座席は、車両内の任意の場所における任意の車両座席である。１人以上の人が車両座席に座ることが可能であり、故にそれはまた分割された背もたれをも有し得るベンチであってもよい。車両座席は、好ましくは後部座席である。

本発明によれば、車両座席は、背もたれ及び座部を有し、背もたれは使用位置から格納位置に移動可能であり、この過程において、少なくとも背もたれの形状が変化する。格納位置において、背もたれ及び／又は座部は、車両座席が折り畳まれて平坦なパッケージを形成し得るように平坦である。対照的に、使用位置において、座部及び／又は背もたれは、好ましくは座席占有者の体に適合される湾曲形状を有し、且つその着座の快適性を増加させる。

この目的のために、車両座席は、背もたれ及び／又は座部において、実質的に座部又は背もたれの全長にわたって延びる多数の手段を有する。この場合において、手段は、背もたれ及び／又は座部の幅にわたって互いに隣接して配置される。当該手段の長さは、それが実質的に背もたれの全長又は座部の全長にわたって延びる態様で選択される。本発明によれば、当該手段の形状は、使用位置から格納位置に移動されるときに、可逆的に変化する。すなわち、それは、塑性的にではなく、弾性的にのみ変形される。

こうした手段は、好ましくは細長片であり、特に好ましくは半剛性材料で作られる。本発明の文脈における半剛性は、細長片が平均的な人間の力で曲げられ得ることを意味する。細長片は、樹脂、金属若しくは木材又は当該材料の組み合わせから製造可能である。材料は、壊れるときに裂けないものが好ましい。

多数の当該細長片は、互いに隣接して配置される。ここで細長片の幅と数は、実質的に背もたれ及び／又は座部の全長が細長片によって覆われるように存在する。細長片は、実質的に互いに平行に配置される。細長片の数が多いほど、快適性の水準が大きくなる。細長片は、好ましくは、当該細長片の湾曲が個々に設定され得る態様で、本発明による車両座席に及び／又はそのカバーに取付けられる。本発明によるこの実施形態は、特に着座の快適性を増加させる。

車両座席は、好ましくは軸を有し、背もたれはこの軸周囲を回転可能に配置され且つ手段はこの軸に対して垂直に配置される。当該軸は、一般に、車両の移動方向に対して横に位置付けられる。背もたれが使用位置から格納位置に移動されるときに形状が変化するこの手段は、好ましくは当該軸に沿って垂直に且つ互いに隣接して配置される。

通例、車両座席はカバーを有する。好ましくは、半剛性の細長片は、特に好ましくは座席カバーのポケットにそれぞれ配置される。結果として、車両座席内の細長片の位置が定義される。細長片は、ポケット内で少なくとも部分的に移動可能な態様で取付けられる。

細長片は、好ましくは背もたれの回転軸の方向を向く端において車両座席に固定的に接続される。細長片は、特に好ましくは背もたれの回転軸から離れて向けられる端において車両座席に移動可能に接続される。

さらなる好ましい実施形態において、車両座席は、背もたれ上で移動可能に配置され且つ好ましくはそれに組み込まれる、（付加的な）手段、好ましくはバンド、特に好ましくはスチールバンドを有する。背もたれが格納位置から使用位置に又はその逆に移動されるとき、当該バンドは、移動され且つ背もたれ及び／又は座部の形状に変化をもたらす。

バンドは、樹脂、金属若しくは木材又は当該材料の組み合わせから製造され得る。材料は、壊れるときに裂けないものが好ましい。しかしながら、バンドは、好ましくはスチールから作られる。

バンドは、好ましくは細長片に実質的に一致して配置される。バンドは、特に好ましくは細長片の下方に位置付けられる。

バンドは、好ましくは格納位置において、一方の端が背もたれ又は座部から外に突出する態様で、長さが決められ且つ／又は車両座席に配置される。当該端は、背もたれが格納位置から使用位置に移動されるときに、特に好ましくは少なくとも部分的に背もたれ又は座部に押し込まれる。この移動により、細長片は曲げられる。背もたれが格納位置に移動されるとき、バンドは、背もたれ又は座部の湾曲がなくなるように、背もたれ又は座部から外に再度移動する。使用位置において、バンドのこの端は、例えば座席占有者による負荷にさらされているときでもその湾曲形状が維持されるように、好ましくは背もたれ又は座部上で支持される。

（さらなる）手段が、好ましくは手段、例えば細長片と（付加的な）手段、例えばバンドとの間に、当該（さらなる）手段の一方の端が手段、例えば細長片に接続され、好ましくはリベット留めされ、且つ当該（さらなる）手段の他方の端がいずれの場合においても（付加的な）手段（８）、例えばバンドに接続され、好ましくはリベット留めされるように、配置される。当該（さらなる）手段により、バンドの移動が細長片の形状の変化に変換される。

（さらなる）手段は、好ましくは半弾力性の細長片である。こうした細長片は、樹脂、金属若しくは木材又は当該材料の組み合わせから製造され得る。ここで材料は、壊れるときに裂けないものが好ましい。

当該（さらなる）手段は、好ましくは格納位置から使用位置への移動に応じて曲げられる。その結果として、カバーの下方の細長片は、外側に湾曲され、こうして可逆的に背もたれ及び／又は座部の湾曲をもたらす。

本発明は、以下に図１−３を参照して説明される。こうした説明は、単なる例示目的であって、本発明の一般概念を制限するものではない。指示の詳細は、いずれの場合においても使用位置における背もたれを参照する。

本発明による車両座席の実施形態を示す。 本発明による車両座席の実施形態を示す。 ポケット内の細長片を示す。

図１に示される車両座席１は、背もたれ２及び座部３を備える。背もたれ２は、突出ブラケット（４）により軸５回りを前方にオフセットして回転可能であり且つその直立の使用位置（図１、３）から水平の格納位置（図２）に折り畳まれ得る態様で、座部３に固定される。座席占有者に面する背もたれ２の平坦な側において、多数の半剛性の細長片６（例えば、樹脂、例えばポリプロピレンで作られる）が座席カバー７の下方で互いに平行に且つ軸５とは直角に配置される。細長片の長さは、実質的に背もたれの長さＬに一致する。多数の細長片が互いに隣接して配置されるので、実質的に背もたれの全幅Ｂが細長片６を有する。細長片６は、幅が異なってもよいが、好ましくは同一の幅を有する。背もたれ２から外に下側に向けて突出する剛性スチールバンド８は、実質的に細長片６と一致して、長手範囲に沿って移動され且つ半剛性材料から作られる複数の細長小片９を介して個々に割り当てられる細長片６に接続される態様で、背もたれ２に組み込まれる。細長小片９は、細長片６とスチールバンド８との間で、該当するスチールバンド８の長手範囲に互いから離れて続けられ、並びに軸５の方向を向くその端においてスチールバンド８に且つその反対の端において細長片６に固定され、特にリベット留めされる。軸５に面する各細長片６の端は、背もたれ２の下部領域に固定的に接続され、一方で細長片６の他の端は、繊維テープ１０を介して背もたれ２の上端に接続される。

背もたれ２の格納位置において（図２）、スチールバンド８は、背もたれ２の下端から押し出される。その結果として、相互に結合される細長片６、細長小片９及びスチールバンド８は、互いの上に平坦に配置され得る。背もたれ２が直立して位置付けられると（図３）、スチールバンドの突出端１１は再度座部３に突き当たる。その結果として、スチールバンド８は、背もたれ２及び細長片６に対して上方に移動される。細長小片９は、この過程においてＳ字形状の態様で拡張され、細長片６は、背もたれ２から弾性的に跳ね返る態様で前方に離れて湾曲する。湾曲の外形は、端１１及び細長小片９の長さによって決定され、且つ背もたれ２の幅にわたって、異なるように、また適切な場合は設定され得るように事前決定され得る。図４は、互いに隣接して配置され且つポケットの態様でシートカバー７に挿入される多数の細長片６を示す。

原理的に、本発明は、座部３の可逆的な湾曲のためにも使用され得る。

１ 車両座席
２ 背もたれ
３ 座部
４ ブラケット
５ 軸
６ 細長片
７ 座席カバー
８ スチールバンド
９ 細長小片
１０ 繊維テープ
１１ （スチールバンド８の）端
Ｌ 背もたれ又は座部の長さ
Ｂ 背もたれ又は座部の幅

Claims (15)

1. 背もたれ（２）及び座部（３）を備える車両座席（１）であって、前記背もたれ（２）は使用位置から格納位置に移動可能であり、この過程において、少なくとも前記背もたれ（２）の形状が変化する車両座席（１）において、
   前記座部（３）及び／又は前記背もたれ（２）は、多数の手段（６）を有し、前記手段（６）は、互いに隣接して平行に配置され、実質的に前記座部（３）又は前記背もたれ（２）の全長にわたって延び、並びに前記背もたれが前記使用位置から前記格納位置に移動されるときに形状が可逆的に変化する
   ことを特徴とする車両座席（１）。
2. 軸（５）を有し、前記背もたれ（２）は、前記軸（５）の周囲を回転可能に配置され、且つ前記手段（６）は、前記軸（５）に対して垂直に配置される
   ことを特徴とする請求項１に記載の車両座席（１）。
3. 前記手段（６）は、半剛性の細長片である
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載の車両座席（１）。
4. カバー（７）を有し、且つ前記半剛性の細長片（６）は、好ましくは前記座席カバーのポケット（７’）に各々配置される
   ことを特徴とする請求項３に記載の車両座席（１）。
5. 前記細長片（６）は、前記軸（５）の方向を向く端において前記車両座席（７）に固定的に接続される
   ことを特徴とする請求項３又は４に記載の車両座席（１）。
6. 前記細長片は、前記軸（５）から離れて向けられる端において前記車両座席に移動可能に接続される
   ことを特徴とする請求項３乃至５のいずれか一項に記載の車両座席。
7. 前記背もたれ上で移動可能に配置され、好ましくは前記背もたれに組み込まれる、手段（８）、好ましくはバンド、特に好ましくはスチールバンドを有する
   ことを特徴とする請求項項１乃至６のいずれか一項に記載の車両座席。
8. 前記バンド（８）は、前記細長片（６）に実質的に一致して配置される
   ことを特徴とする請求７に記載の車両座席。
9. 前記背もたれが前記使用位置から前記格納位置に又はその逆に移動されるときに、前記手段（８）が移動される
   ことを特徴とする請求項項１乃至８のいずれか一項に記載の車両座席。
10. 前記格納位置において、前記手段（８）がその端（１１）において前記背もたれ（２）又は前記座部（３）から外に突出する
    ことを特徴とする請求項項１乃至９のいずれか一項に記載の車両座席。
11. 前記背もたれ（２）が前記格納位置から前記使用位置に移動されるときに、前記端（１１）が少なくとも部分的に前記背もたれ又は前記座部に押し込まれる
    ことを特徴とする請求項項１０に記載の車両座席。
12. 前記使用位置において、前記端（１１）が前記背もたれ又は前記座部上で支持される
    ことを特徴とする請求項項１０又は１１に記載の車両座席。
13. 手段（９）が前記手段（６）と前記手段（８）との間に配置され、いずれの場合においても前記手段（９）の一方の端が手段（６）にいずれの場合においても接続され、好ましくはリベット留めされ、且ついずれの場合においても前記手段（９）の他方の端が手段（８）にいずれの場合においても接続され、好ましくはリベット留めされる
    ことを特徴とする請求項項１乃至１２のいずれか一項に記載の車両座席。
14. 前記手段（９）は、半弾力性の細長片である
    ことを特徴とする請求項項１２に記載の車両座席。
15. 前記手段（９）は、前記格納位置から前記使用位置への移動に応じて曲がる
    ことを特徴とする請求項項１３又は１４に記載の車両座席。

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