JP2000052660A - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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JP2000052660A
JP2000052660A JP10222754A JP22275498A JP2000052660A JP 2000052660 A JP2000052660 A JP 2000052660A JP 10222754 A JP10222754 A JP 10222754A JP 22275498 A JP22275498 A JP 22275498A JP 2000052660 A JP2000052660 A JP 2000052660A
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colored ink
thermal transfer
transfer sheet
layer
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Toshifusa Hirano
利総 平野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色インキ層の塗工面質に優れ、また、印字
物としての擦過性に優れ、感度が良く、さらに印字品質
の優れた熱転写シートを提供する。 【解決手段】 本発明の熱転写シートは、基材フィルム
の一方の面に、着色インキ層を設けて、該着色インキ層
に塩素化したエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
を含有していることにより、着色インキ層の塗工面質に
優れ、また、印字物としての擦過性に優れ、感度が良
く、さらに印字品質の優れたものとなる。塩素化してい
ないエチレン−酢酸ビニル共重合体は、高擦過性の物性
をもたせるために、比較的分子量の大きなグレードを用
いるが、その際、塗工液としての流動性が悪いため、均
一な薄膜を形成しにくい。それに対し、本発明では塩素
化したEVAを用い、塗工液としての流動性を妨げるこ
となく、印字物としての擦過性を良好にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写シートに関
わり、さらに詳しくは感度が良く、耐擦過性に優れ、印
字品質の優れた熱転写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、顔料、染料等の着色剤を熱溶融性
のワックスや樹脂等のバインダーに分散させた着色層
を、プラスチックフィルム等の基材シートに担持させた
熱転写シートを用いて、サーマルヘッド等の加熱デバイ
スにより画像情報に応じたエネルギーを印加し、紙やプ
ラスチックシートなどの受像シート上に着色剤をバイン
ダーとともに転写する溶融転写方式が知られている。こ
の溶融転写方式によって形成される印字画像は、高濃度
で鮮鋭性に優れ、文字、線画等の2値画像の記録に適し
ている。また、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
等の着色層を有する熱転写シートを用いて、受像シート
上に各着色層を重ねて印字記録することで、減色混合に
より多色ないしフルカラー画像の形成も可能である。
【0003】さて、溶融転写方式により、バーコードの
ように線幅、線間隔、長さに厳しい規格が設けられてい
るものを印字する場合、熱転写シートには着色層の膜切
れ性が良好で、シャープな印字が可能であることが要求
される。また、バーコードリーダーによる読み取りを正
確なものとし、さらに印字物の取り扱いにより、印字部
の擦れ汚れを防止するため、印字物には耐擦過性が要求
される。これに対して、熱転写シートの着色層をアクリ
ル系樹脂や酢酸ビニル系樹脂等の樹脂を主体にしたもの
で、多くの種類のものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱転写シートの着色層
に、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)がそ
の接着性、熱応答性の良さから、そのバインダーとして
古くから使用されている。但し、EVAは常温において
も比較的柔らかい樹脂であり、印字物にできるだけ高擦
過性の物性をもたせるためには、比較的分子量の大きな
グレードを用い、均一な薄膜で印画画像を形成すること
が望まれる。しかし、EVAはそのグレードにより、溶
剤に対する溶解度が低い場合が多く、塗工液としての流
動性が悪いため、良好な塗工面質が得られにくいという
問題がある。
【0005】また、その塗工面質の悪さが、そのまま印
画物塗膜の破れ易さに通じ、結局は高擦過性は得られな
いという悪循環となっていた。また、塗工液の形態とし
て、いわゆるディスパージョンインク(水系エマルジョ
ン、溶剤ディスパージョン)の形で塗工することも可能
ではあるが、やはり塗工インク自体の製造コストが上が
ってしまうことと、塗工後の塗膜物性が予測しにくかっ
たり、また粒子材料ゆえ素材自体の物性を出し切れない
という問題が多い。したがって、本発明は、着色インキ
層の塗工面質に優れ、また、印字物としての擦過性に優
れ、感度が良く、さらに印字品質の優れた熱転写シート
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材フィルムの一方の面に、着色インキ
層を設けた熱転写シートにおいて、該着色インキ層が塩
素化したエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有すること
を特徴とする。また、前記の着色インキ層と基材フィル
ムとの間に、剥離層を設けることが好ましい。さらに、
前記の着色インキ層の上に、接着層を設けることが好ま
しい。また、前記の着色インキ層が、ソルベント塗工方
式によって塗布された連続層であることが好ましい。
【0007】本発明の作用は、以下の通りである。本発
明の熱転写シートは、基材フィルムの一方の面に、着色
インキ層を設けて、該着色インキ層に塩素化したエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を含有していること
により、着色インキ層の塗工面質に優れ、また、印字物
としての擦過性に優れ、感度が良く、さらに印字品質の
優れたものとなる。塩素化していないエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体は、高擦過性の物性をもたせるために、比
較的分子量の大きなグレードを用いるが、その際、塗工
液としての流動性が悪いため、均一な薄膜を形成しにく
い。それに対し、本発明では塩素化したEVAを用い、
塗工液としての流動性を妨げることなく、印字物として
の擦過性を良好にできる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態につい
て、詳述する。本発明の熱転写シートの基本形態は、基
材フィルムの一方の面に、着色インキ層を設けた構成で
あるが、着色インキ層と基材フィルムとの間に、剥離層
を設けても良く、また着色インキ層の上に、接着層を設
けることもでき、さらに、基材フィルムの他方の面に耐
熱層を設けることができる。
【0009】(基材フィルム)本発明で用いる基材フィ
ルムとしては、従来の熱転写シートに使用されていると
同じ基材フィルムがそのまま用いることが出来ると共
に、その他のものも使用することが出来、特に制限され
ない。好ましい基材フィルムの具体例としては、例え
ば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカ
ーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩
化ゴム、アイオノマー等のプラスチックフィルム、コン
デンサー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等があり、
又、これらを複合した基材フィルムであってもよい。特
に好ましい基材フィルムはポリエチレンテレフタレート
フィルムである。この基材フィルムの厚さは、その強度
及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜変更
することが出来るが、その厚さは、好ましくは、例え
ば、2〜25μmである。
【0010】(剥離層)上記基材フィルムの一方の表面
に形成する剥離層は、熱転写時に溶融して着色インキ層
の剥離性を良くし、転写後は転写画像の表面に少なくと
も一部が着色インキ層と共に転写され、着色インキ層の
保護層、特に転写画像に良好な滑り性を与えて、転写画
像の耐擦過性を向上させる作用をする。本発明では先
ず、上記基材フィルムの一方の面に剥離層を形成する。
この剥離層は、例えば、剥離性に優れたアクリル樹脂、
シリコーン樹脂、弗素樹脂、シリコーン或は弗素で変性
した各種の樹脂が使用出来るが、好ましいものはワック
スである。
【0011】かかるワックスとしては、印字時に溶融し
て剥離性を発揮する各種のワックスが好ましい。好適に
使用されるワックスとしては、例えば、マイクロクリス
タリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワック
ス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポ
リエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、
羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、
ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、
脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙げられる。特に好
ましいワックスは比較的融点が高く且つ溶剤に溶けにく
いマイクロクリスタリンワックス及びカルナバワックス
等である。上記剥離層は熱転写シートの感度を低下させ
ることがないように薄い層、例えば、乾燥状態で0.1
〜2μm程度の厚みであるのが好ましい。
【0012】(着色インキ層)上記の基材フィルムの上
に直接または剥離層を介して形成される着色インキ層
は、塩素化したエチレン−酢酸ビニル共重合体の樹脂バ
インダーと必要に応じて、その他の樹脂バインダーと、
着色剤及び必要に応じて、分散剤、帯電防止剤など、種
々の添加剤を加えた塗布液から形成する。本発明で使用
する塩素化したエチレン−酢酸ビニル共重合体は、骨格
となるエチレン−酢酸ビニル共重合体の水素の一部を塩
素に置換したもので、着色インキ層の膜の機械的強度が
上がり、印字物としての耐擦過性が向上する。塩素化し
たエチレン−酢酸ビニル共重合体は、骨格となるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体において、酢酸ビニル量(V
A)が重量で14〜33%程度で、好ましくは19〜2
8%程度のものが使用される。上記の酢酸ビニル量が少
ないと、樹脂の粘着性が不足して、印字の感度が低下し
たり、一方酢酸ビニル量が多すぎると、常温でも軟らか
くなってしまい、印字物の擦過性が低下したり、熱転写
シートを巻き取った状態での耐ブロッキング性が悪くな
り、好ましくない。
【0013】また、骨格となるエチレン−酢酸ビニル共
重合体のメルトインデックス値(MI)は2〜300程
度が好ましい。MIが2未満では低エネルギーで切れの
良い印字画像を得ることができず、一方300を越える
場合には、常温での強度が足りず、高擦過性の印字物を
得ることができない。また、MIが300を越えるEV
Aは、比較的溶解度が高く、有効な効果を与えるグレー
ドでもない。塩素化したエチレン−酢酸ビニル共重合体
は、塩素含有率が重量で10〜30%程度の範囲を使用
することが好ましい。塩素含有率が10%未満である
と、印字の感度が良く、印字物としての擦過性に優れ、
着色インキ層の塗工面質に優れるという効果が少ない。
一方、塩素含有率が30%を越えると、着色インキ層の
塗工乾燥時の溶剤の抜けが悪く、熱転写シートの製品と
したときに、ブロッキング等の不具合が生じる。
【0014】また、バインダー樹脂として、上記の塩素
化したエチレン−酢酸ビニル共重合体に加えて、中密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー
樹脂、エチレン−アクリレート樹脂、スチレン−ブタジ
エン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、ポリスチレン樹脂等の比較的軟化点の低い熱可塑性
樹脂が使用できる。また、本発明では、着色剤として、
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイトなど
の各着色剤が、従来公知の染料、顔料より適宜選択可能
である。本発明の着色インキ層の塗工液には、上記のバ
インダー樹脂と着色剤と、必要に応じて可塑剤、界面活
性剤、滑剤、流動性調整剤等の助剤を加えることもでき
る。
【0015】着色インキ層の形成は、上記材料に有機溶
剤等の溶剤成分を配合した着色インキ層形成用塗布液
を、従来公知の、グラビアコート、グラビアリバースコ
ート、ロールコート、エアナイフコート、ダイコート法
によるコーティングやホットラッカーコートにより行う
ことができる。尚、本発明では、着色インキ層を、ソル
ベント塗工方式によって、連続層の状態で塗布すること
が好ましく、着色インキ層の塗工面を凹凸を少なくし
て、平滑化して、印字物としての耐擦過性を向上させる
ことができる。着色インキ層の厚さは、乾燥状態で、
0.5〜6μm程度が好ましい。0.5μm未満では、
充分な着色性が得られず、6μmを越えると多量の印字
エネルギーが必要となり好ましくない。
【0016】(接着層)本発明の熱転写シートは、着色
インキ層の上に接着層を設けることができる。接着層
は、受像シートと転写される熱溶融性着色インキ層との
接着性を向上させることができる。この接着層は、サー
マルヘッド、レーザー等の加熱により、軟化して接着性
を発揮する熱可塑性樹脂を主体とし、得られる熱転写シ
ートをロール状に巻き取った時にブロッキングを防止す
るために、ワックス類、高級脂肪酸のアミド、エステル
及び塩、フッ素樹脂や無機物質の粉末のようにブロッキ
ング防止剤を添加することができる。
【0017】熱可塑性樹脂として、例えば、エチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体(EEA)、ポリエステル樹脂、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブデ
ン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹
脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセ
チルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、
ポリイソブチレン、エチルセルロースまたはポリアセタ
ールなどが挙げられ、特に従来感熱接着剤として使用さ
れている比較的低軟化点、例えば、50〜150℃の軟
化点を有するものが好ましい。
【0018】接着層の形成は、上記の熱可塑性樹脂と添
加剤をホットメルトコートまたは適当な有機溶剤または
水に溶解または分散した接着層形成用塗工液を、従来公
知のホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラ
ビアダイレクトコート、グラビアリバースコート、ナイ
フコート、エアコート、ロールコート等の方法により、
乾燥状態で厚さ0.05〜5μmを設けるものである。
乾燥塗膜の厚さが、0.05μm未満の場合、受像シー
ト及び着色インキ層との接着性が劣り、印字の際に転写
不良となる。また、厚さが5μmを越えた場合、印字時
の転写感度が低下し、満足のいく印字品質が得られな
い。
【0019】(耐熱層)また、本発明においては、基材
フィルムとして熱に弱い材料を用いる場合、サーマルヘ
ッドに接する側の表面に、サーマルヘッドの滑り性を良
くし、かつスティッキングを防止する耐熱層を設けるこ
とが好ましい。耐熱層は、耐熱性のある樹脂と熱離型剤
または滑剤の働きをする物質とを基本的な構成成分とす
る。このような耐熱層を設けることによって、熱に弱い
プラスチックフィルムを基材とした熱転写シートにおい
てもスティッキングが起こることなく熱印字が可能であ
って、プラスチックフィルムの持つ切れにくさ、加工の
し易さ等のメリットが生かせる。
【0020】この耐熱層は、バインダー樹脂に滑り剤、
界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加したも
のを、好適に使用し、形成される。耐熱層に使用される
バインダー樹脂は、例えば、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロ
ース、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアル
コール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、アクリル樹
脂、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレン
共重合体などのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、シリコーン変性またはフッ素変性ウレタ
ン樹脂などが、あげられる。
【0021】これらのなかで、数個の反応性基、例え
ば、水酸基を有しているものを使用し、架橋剤として、
ポリイソシアネートなどを併用して、架橋樹脂を使用す
ることが好ましい。耐熱層を形成する手段は、上記のご
とき、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒
子、有機粒子、顔料等を添加した材料を、適当な溶剤中
に溶解または分散させて、塗工液を調製し、この塗工液
をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーな
どの慣用の塗工手段により、塗工し、乾燥するものであ
る。
【0022】
【実施例】次に実施例及び比較例をあげて、本発明を更
に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは、
特に断りのない限り重量基準である。 (実施例1)基材フィルムとして、厚さ4.5μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、
ルミラー)の一方の面に、下記組成の剥離層用塗工液を
グラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/
2 になるように塗布、乾燥して剥離層を形成する。さ
らに、その剥離層の上に、下記組成の着色インキ層用塗
工液をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.
0g/m2 になるように塗布、乾燥して着色インキ層を
形成し、実施例1の熱転写シートを作成する。尚、上記
の基材フィルムの他方の面に、予め下記組成の耐熱層用
塗工液をグラビアコーティングにより、乾燥塗布量が
0.3g/m2 になるように塗布、乾燥して、耐熱層を
形成しておく。
【0023】剥離層用塗工液 カルナバワックスエマルジョン(固形分40%) 5部 エチルアルコール/水(2/1) 10部
【0024】着色インキ層用塗工液 カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44) 19部 塩素化EVA 70部 (MI=300、VA=19%、塩素含有率=11.5%) 石油樹脂(日本石油株式会社製、ネオポリマー170S) 10部 シリカ(富士シリシア製、サイリシア350) 1部 分散剤 0.5部 トルエン 150部 メチルエチルケトン 150部
【0025】耐熱層用塗工液 スチレンアクリロニトリル共重合体樹脂 11部 線状飽和ポリエステル樹脂 0.3部 ジンクステアリルホスフェート 6部 メラミン樹脂粉末 3部 メチルエチルケトン 80部
【0026】(実施例2)上記の実施例1で使用した耐
熱層付き基材フィルムと同じものに、実施例1で使用し
た剥離層用塗工液で、グラビアコーティングにより、乾
燥塗布量が0.7g/m2 になるように塗布、乾燥して
剥離層を形成する。その剥離層の上に、下記組成の着色
インキ層用塗工液をグラビアコーティングにより、乾燥
塗布量が1.0g/m2 になるように塗布、乾燥して着
色インキ層を形成し、さらにその着色インキ層の上に、
下記組成の接着層用塗工液をグラビアコーティングによ
り、乾燥塗布量が0.7g/m2 になるように塗布、乾
燥して、実施例2の熱転写シートを作成した。
【0027】着色インキ層用塗工液 カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44) 40部 塩素化EVA 30部 (MI=3.5、VA=14%、塩素含有率=27%) 塩素化ポリプロピレン樹脂 30部 分散剤 0.5部 トルエン 150部 メチルエチルケトン 150部
【0028】接着層用塗工液 カルナバワックスエマルジョン(固形分40%) 60部 ポリエステル樹脂エマルジョン(固形分40%) 40部 水 50部 イソプロピルアルコール 100部
【0029】(比較例1)上記の実施例1の熱転写シー
トにおいて、着色インキ層用塗工液を下記組成に変更し
た以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シ
ートを作成した。 着色インキ層用塗工液 カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44) 19部 EVA 70部 (MI=150、VA=19%、塩素含有率=0%) 石油樹脂(日本石油株式会社製、ネオポリマー170S) 10部 シリカ(富士シリシア製、サイリシア350) 1部 分散剤 0.5部 トルエン 150部 メチルエチルケトン 150部
【0030】(比較例2)上記の実施例1の熱転写シー
トにおいて、着色インキ層用塗工液を下記組成に変更し
た以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シ
ートを作成した。 着色インキ層用塗工液 カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44) 19部 EVA 70部 (MI=400、VA=28%、塩素含有率=0%) 石油樹脂(日本石油株式会社製、ネオポリマー170S) 10部 シリカ(富士シリシア製、サイリシア350) 1部 分散剤 0.5部 トルエン 150部 メチルエチルケトン 150部
【0031】(比較例3)上記の実施例2の熱転写シー
トにおいて、着色インキ層用塗工液を下記組成に変更し
た以外は、実施例2と同様にして、比較例3の熱転写シ
ートを作成した。 着色インキ層用塗工液 カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44) 40部 塩素化ポリプロピレン樹脂 60部 分散剤 0.5部 トルエン 150部 メチルエチルケトン 150部
【0032】(比較例4)上記の実施例1の熱転写シー
トにおいて、着色インキ層用塗工液を下記組成に変更
し、ビーズミルにて平均粒径0.6μmのディスパージ
ョンインクに調整した以外は、実施例1と同様にして、
比較例4の熱転写シートを作成した。着色インキ層用塗工液 カーボンブラック(三菱化学株式会社製、#44) 19部 EVA 70部 (MI=150、VA=19%、塩素含有率=0%) 石油樹脂(日本石油株式会社製、ネオポリマー170S) 10部 シリカ(富士シリシア製、サイリシア350) 1部 分散剤 0.5部 トルエン 150部 イソプロピルアルコール 150部
【0033】上記、実施例および比較例の熱転写シート
を用いて、下記の印字条件にて、印字を実施し、その印
字物または熱転写シートを下記の評価方法にて、着色イ
ンキ層の塗工面質、印字感度及び印字物の耐擦過性の評
価を行う。印字条件 使用プリンターは自作した熱転写バーコードプリンタに
て、0.1mj/dotにて印字し、受像シートはコー
ト紙(ベック平滑度800秒)を使用し、実施例および
比較例の熱転写シートを使用して、バーコードテストパ
ターンの印字を行い、評価サンプルを作成した。
【0034】塗工面質の評価方法 上記の各熱転写シートにおいて、着色インキ層の塗工面
の品質で、均一性、かすれの有無を目視にて観察し、下
記の判断基準にて評価する。 ○:塗工面が均一で、かすれは認められず、良好であ
る。 △:塗工面がやや不均一で、かすれが認められる。 ×:塗工面が不均一で、かすれが非常に多い。
【0035】印字感度の評価方法 上記の印字条件にて、得られた印字物について、印字さ
れたバーコードをRJS製AUTOSCANにより読み
取り、その読み取り精度を下記の判断基準にて評価し、
印字感度を調べた。 ○:完全に読み取れた。 ×:読み取れない部分があった。
【0036】耐擦過性の評価方法 上記の印字条件にて、得られた印字物について、HEI
DON社製HEIDON−14の耐擦過性試験機にて、
荷重300gにて、移動速度6000mm/minで2
0回往復して、印字部を擦り、非印字部(地の部分)の
汚れ、印字部の脱落を目視にて評価した。その評価基準
は、以下の通りである。 ◎:印字部の脱落が全く無く、地の部分の汚れ全く無
い。 ○:印字部の脱落がほとんど無く、地の部分の汚れが少
しある。 △:印字部の脱落が少しあり、地の部分の汚れがある。 ×:印字部の脱落が目立ち、地の部分の汚れが非常にあ
る。
【0037】(評価結果)上記の実施例および比較例の
評価結果を、下記の表1に示す。
【表1】
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱転写シ
ートは、基材フィルムの一方の面に、着色インキ層を設
けて、該着色インキ層に塩素化したエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)を含有していることにより、着色
インキ層の塗工面質に優れ、また、印字物としての擦過
性に優れ、感度が良く、さらに印字品質の優れたものと
なる。塩素化していないエチレン−酢酸ビニル共重合体
は、高擦過性の物性をもたせるために、比較的分子量の
大きなグレードを用いるが、その際、塗工液としての流
動性が悪いため、均一な薄膜を形成しにくい。それに対
し、本発明では塩素化したEVAを用い、その分子量を
比較的小さ目で、塗工液としての流動性を良くしても、
印字物としての擦過性が良好である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの一方の面に、着色インキ
    層を設けた熱転写シートにおいて、該着色インキ層が塩
    素化したエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有すること
    を特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】 前記の着色インキ層と基材フィルムとの
    間に、剥離層を設けたことを特徴とする上記の請求項1
    に記載する熱転写シート。
  3. 【請求項3】 前記の着色インキ層の上に、接着層を設
    けたことを特徴とする上記の請求項1または2に記載す
    る熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記の着色インキ層が、ソルベント塗工
    方式によって塗布された連続層であることを特徴とする
    上記の請求項1〜3のいずれかに記載する熱転写シー
    ト。
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