JP2000052253A - ブラスト装置 - Google Patents

ブラスト装置

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JP2000052253A
JP2000052253A JP10239542A JP23954298A JP2000052253A JP 2000052253 A JP2000052253 A JP 2000052253A JP 10239542 A JP10239542 A JP 10239542A JP 23954298 A JP23954298 A JP 23954298A JP 2000052253 A JP2000052253 A JP 2000052253A
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roller
passage
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Minoru Yoshida
稔 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気搬送路への微細研掃材の定量供給を可能と
する。 【解決手段】空気源60と、この空気源に接続される空
気搬送路50と、この空気搬送路の先端に設けられるノ
ズル54と、上記空気搬送路50の途中において、この
空気搬送路を流れる空気流に研掃材を供給する研掃材供
給手段30とを備えるブラスト装置において、上記研掃
材供給手段30は、研掃材貯留容器と、この研掃材貯留
容器と上記空気搬送路との間をつなぐ通路32と、この
通路途中においてこの通路を塞ぐようにして回転可能に
設置され、かつ外周が軟質部材71aで形成された少な
くとも1個のローラ71と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、高速空気流に研
掃材を混入してノズルから噴射して対象物にブラスト処
理を行うためのブラスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラスト処理とは一般に、硬質の粒子な
どでできた研掃材を高速空気流にのせてノズルから噴射
し、これを対象物にあてて行う一種の研削処理であり、
対象物の各所で平均的な研削効果が得られるとともに、
無方向研削なので応力集中を避けることができ、また、
脱脂や酸洗処理のような廃液公害が生じない等の種々の
利点があるため、金属素材表面のスケール除去、塗装や
メッキ処理のための下地形成、樹脂成形品のバリ取りな
どに多用されている。
【0003】ところで、このようなブラスト装置におい
て、高速空気流に研掃材を供給するための構成として
は、たとえば、特公平5−45391号公報に示されて
いるもののように、空気搬送路内を空気が高速で流れる
故の搬送路内静圧低下を利用して研掃材を高速空気流に
引き込む、いわゆる吸引式とよばれる方式のほか、たと
えば、実開平2−143158号公報に示されているも
ののように、空気搬送路に接続される研掃材容器に空気
搬送路と同等の静圧を作用させ、重力落下によって容器
中の研掃材を空気搬送路に供給する、いわゆる直圧方式
と呼ばれる方式がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
いずれに方式にしても、研掃材を定量供給できるもので
はなく、空気搬送路の径、研掃材容器と空気搬送路とを
つなぐ通路の径等を経験則によって決定し、空気流量に
対する研掃材の混入量を適当に定めているにすぎない。
【0005】一方、ブラスト処理の分野は、その応用分
野に広がりを見せており、従来のように単に対象物を効
率的に研削することが要求されるだけではなく、たとえ
ば、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)の隔壁
溝の形成をブラスト処理を利用して行うといったよう
な、精密加工にも似た処理が行われようとしている。す
なわち、PDPにおける隔壁溝の形成は、ガラス基板上
にガラスペースト層を形成し、このガラスペースト層に
溝を形成し、そうして全体を焼成することによって行う
ことができる。そして、上記のガラスペースト層への溝
の形成が、ブラスト処理によって行われようとしてい
る。この場合、ガラスペースト層の上層に溝に対応する
開口を有するマスク層を形成し、その上からブラスト処
理を行うことになる。
【0006】PDPの隔壁を構成する溝は、幅約100 μ
m、深さ約100 μmといった微細な溝である一方、PD
Pはたとえば縦50cm、横100 cmといった大型のものが予
定される。したがって、そのような大型の画面領域全域
における上記の隔壁溝の深さを一様とすることが重要と
なる。そして、ブラスト処理によってこのような溝を形
成する場合、どのようにして上記のような深さの管理が
行えるかということが、きわめて重要な課題となる。
【0007】PDPの上記のような隔壁溝形成をブラス
ト処理で行う場合、ワークとしてのガラス基板に対して
ブラストノズルを定速で移動させながら基板全域の溝形
成を行うことになろうが、上記のような加工深さの管理
は、単にノズルの移動速度を管理するだけでは足りず、
ノズルから噴射される空気流に混入される研掃材を量的
に管理する必要がある。従前の研掃材混入方式は、空気
搬送路の静圧、あるいは重力を利用したものにすぎない
ため、研掃材の混入量が周囲条件によって変動すること
がさけられず、到底、上記したようなPDPの隔壁溝形
成といったような精密加工処理には向かない。
【0008】なお、粉・粒体を連続的に排出するための
機構として、いわゆるロータリーバルブのほか、特公平
8−5555号公報、あるいは特開平10−87078
号公報に示されたものがあるが、これらは、連続的とは
いえ、正確には間欠的なものであるから、上記のような
ブラスト装置における研掃材の連続定量供給には向かな
いし、たとえば、上記のようなPDPの隔壁溝形成を行
う場合の数十μmといった微細な粒径の研掃材を扱うこ
とも困難である。
【0009】本願発明はこのような事情のもとで考え出
されたものであって、ブラスト装置において、空気搬送
路への研掃材の定量供給を可能とすることをその課題と
している。
【0010】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を採用した。
【0011】すなわち、本願発明に係るブラスト装置
は、空気源と、この空気源に接続される空気搬送路と、
この空気搬送路の先端に設けられるノズルと、上記空気
搬送路の途中において、この空気搬送路を流れる空気流
に研掃材を供給する研掃材供給手段とを備えるブラスト
装置において、上記研掃材供給手段は、研掃材貯留容器
と、この研掃材貯留容器と上記空気搬送路との間をつな
ぐ通路と、この通路途中においてこの通路を塞ぐように
して回転可能に設置され、かつ外周が軟質部材で形成さ
れた少なくとも1個のローラと、を備えていることを特
徴とする。
【0012】ローラは、研掃材通路を塞ぐようにして配
置されているため、このローラの回転が停止している場
合、研掃材がこの研掃材通路内を移動することはない。
すなわち、研掃材の供給は停止される。一方、ローラが
回転すると、研掃材は、ローラの周面に引きずられるよ
うにしてローラの周面に沿って移動しようとする。ロー
ラは、その外周面が軟質部材でできているので、圧縮変
形可能である。したがって、ローラの周面にそって移動
しようとする研掃材は、ローラの周面が変形することに
より、ローラの周面と通路の内壁との間を通り抜けるこ
とができる。したがって、ローラが定速で回転している
限り、単位時間当たり一定量の研掃材を空気搬送路に供
給することができる。また、ローラの回転中、ローラの
周面と通路の内壁間を通過する研掃材の量は、ローラの
回転速度に依存する。したがって、ローラの回転速度を
制御することにより、研掃材の供給量を調整することが
できる。
【0013】ローラの周面が通路の内壁に摺接するが、
ローラの外周面は軟質で変形可能であるため、研掃材が
ローラと通路内壁との間に噛み込むといった不具合は発
生しない。また、通路内壁やローラそれ自体の研掃材に
よる磨耗は、最小限に抑制される。さらに、上記ローラ
は、研掃材通路を塞ぐように配置されているため、路を
挟む上下の空間、すなわち、研掃材貯留容器側の空間と
空気搬送路側の空間とに圧力差が存在しても、問題なく
上記した研掃材供給が可能である。
【0014】好ましい実施の形態においては、上記ロー
ラは、一対のローラからなり、両ローラは互いの外周面
が接触させられながら回転する。このように構成して
も、上記したようにローラが研掃材通路の内壁に摺接し
ながら回転する場合と同様の作用を期待することができ
る。
【0015】上記ローラの外周面を形成する軟質部材と
しては、硬度は50度以下のゴム、ポリウレタンフォー
ム、変形可能なスポンジ状部材、所定厚みの不織布等を
採用することができる。
【0016】本願発明のその他の特徴および利点は、図
面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかと
なろう。
【0017】
【好ましい実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施
の形態につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0018】図1ないし図4は、本願発明に係るブラス
ト装置10の第1の実施形態を示している。これらの図
に示されるように、下部にキャスタ21を装備すること
によって移動可能とされた台車フレーム20上には、下
部がホッパ状とされた研掃材貯留容器31と、おなじく
下部がホッパ状とされた液体貯留容器41とが搭載支持
されている。この台車フレーム20にはまた、空気搬送
管51が水平に搭載支持されており、この空気搬送管5
1の一端側は、たとえば可撓性のホース52を介してル
ーツブロア等の低圧空気供給源60につなげられてい
る。また、この空気搬送管51の他端側は、たとえば可
撓性ホース53を介してノズル54が接続されている。
低圧空気供給源60から発生させられた空気流は、上記
ホース52、台車20上の空気搬送管51、およびホー
ス53からなる空気搬送路50を流れ、ノズル54の先
端から噴射させられる。
【0019】上述のように、本願発明のブラスト装置1
0の低圧空気発生源としては、ルーツブロア60が最適
である。このルーツブロア60は、図2にその構造を模
式的に示すように、ハウジング61内を2個のロータ6
2,63が噛み合いながら回転し、吸引口64から吸引
した空気を強制的に吐出口65から送り出す。そのた
め、上記空気搬送路50が比較的長くとも大流量の空気
を流すことができ、ノズル54の内径を適正に設定する
ことにより、ブロア60の出口圧力が0.2 〜1.5気圧
(ゲージ圧) と比較的低圧に維持されつつも、ノズルか
ら100m/s以上の高速空気を噴射することができ
る。このノズル出口の風速は、100〜250m/s、
好ましくは150〜200m/sとなるように設定され
る。これより低速となると、ブラスト効果が薄れ、これ
より高速となると、次第に音速に近づき、騒音が激しく
なる。
【0020】上記研掃材貯留容器31は、その下端が通
路32を介して空気搬送管51に接続される。そして、
この研掃材貯留容器31は、その開口が蓋体33によっ
て密閉することができるようになっている。また、この
研掃材貯留容器31は、その上部と空気搬送管51との
間がバイパス管34によって連結されており、密閉状態
において、空気搬送路50と同等の圧力が作用するよう
になっている。
【0021】上記研掃材貯留容器31と空気搬送管51
とをつなぐ通路32には、研掃材貯留容器31内の研掃
材を空気搬送管51に定量送りすることができる定量送
り手段70が設けられる。このような定量送り手段70
として、本実施形態ではとくに次のような構成をもつも
のを採用している。
【0022】すなわち、図1および図4によく表れてい
るように、外周にゴム等の軟質部材でできた弾力層71
a,72aを設けた左右一対のローラ71,72を、そ
の周部が相互に弾力接触するようにしつつ、各半部が通
路32内に臨むようにして配置し、両ローラ71,72
を逆方向等速で回転制御しうるようにしている。ゴムで
できた弾力層71a,72aのゴム硬度は、たとえば5
0度以下、より好適には30度〜40度の硬度とされ
る。図3に表れているように、両ローラ71,72の支
軸73,74には、相互に噛み合う同径のギヤ75,7
6が取付けられており、その一方75をチエン駆動によ
ってモータ77で回転させるようになっている。モータ
77は、その回転、停止制御が可能なほか、回転速度を
も変更しうるように構成される。
【0023】ローラ71,72が停止しているとき、両
ローラ71,72の外周弾力層71a,72aどうしが
弾力接触して通路32を塞ぐため、研掃材の送り出しは
行われない。一方、両ローラ71,72が正方向(矢印
方向)に回転すると、上記弾力層71a,72aは圧縮
変形可能であるが故に、研掃材は両ローラ71,72の
弾力層71a,72aどうしにはさみこまれるようにし
て下方に向けて送り出され、空気搬送管51に供給され
る。本実施形態では、上記したように、研掃材貯留容器
31内の圧力は空気搬送管51の静圧と同圧となってい
るため、両ローラ71,72を境とする上下空間の圧力
差に起因して上記のようなローラ71,72の回転によ
る研掃材送り出し量が変動するということはない。そし
て両ローラ71,72が等速回転している限り、このよ
うな研掃材の単位時間当たりの送り出し量はほぼ一定と
なる。そして、両ローラ71,72の回転速度を変更す
ることにより、単位時間当たりの研掃材の送り出し量を
適宜変更することができる。
【0024】また、上記液体貯留容器41は、その下端
が通路42を介して空気搬送管51に接続される。そし
て、この液体貯留容器41は、その開口が蓋体43によ
って密閉することができるようになっており、また、こ
の研掃材貯留容器41は、その上部と空気搬送管51と
の間がバイパス管44によって連結されており、密閉状
態において、空気搬送路50と同等の圧力が作用するよ
うになっている。
【0025】上記液体貯留容器41と空気搬送管51と
をつなぐ通路42には、開閉弁45と流量調節弁46と
が設けられる。開閉弁45は、液体供給を開放・遮断す
る。流量調節弁46は、開閉弁45の開状態において、
液体供給量を加減する。開閉弁45が開の状態のとき、
液体貯留容器41内の液体は、通路42を通り、重力に
よって空気搬送管51に供給される。このとき、本実施
形態では、液体貯留容器41内の圧力が空気搬送管51
の静圧と同圧とされているので、上記した液体の重力に
よる供給が阻害されることはない。なお、液体貯留容器
41に貯留するべき液体としては、水のほか、ある種の
洗浄媒体などが選択される。
【0026】次に、上記構成のブラスト装置10の作動
について、説明する。作動状態において、空気搬送路5
0内には、低圧高速大流量の空気流が形成され、上記の
ように、ノズル54の先端から、たとえば150m/s
を超える速度で空気流が噴射される。そして、この空気
流に上記研掃材供給手段30から適量の研掃材が供給さ
れると、流れの断面の全域にわたって研掃材が十分に混
合された固気混相流が形成される。そして、この固気混
相流に上記液体供給手段40から適量の液体が供給され
ると、上記固気混相流が高速流であるが故に、液体が微
粒子状に壊された上で十分に混合され、高速固気液3相
の混相流が形成される。そして、ノズル54から噴射さ
れたこのような混相流が、対象物に衝突する。
【0027】ノズル54を離れた混相流中の固体研掃材
は、液体に濡れた状態となっているものと、液体と分離
した状態で飛翔しているものとが混在する。そうして、
この混相流は、液体微粒子が混合されているが故に、固
体研掃材が細かい塵となって周囲に飛散することが防止
または軽減される。液体微粒子は、対象物に衝突したと
き対象物表面に液膜を形成するが、この液体微粒子は高
速で対象物に衝突するために、形成される液膜は非常に
薄い。この薄く形成された液膜を介して固体研掃材が対
象物に衝突する場合にはその衝突エネルギを上記の液膜
がそれほど減殺することはなく、したがって、固体研掃
材による研掃作用は維持される。なお、ノズルからの混
相流の噴射速度は、たとえば150m/s以上ときわめ
て高速であり、しかも、大流量であるため、ブラスト処
理効率は、基本的にきわめて高い。
【0028】そして、空気搬送路50の上流側に研掃材
供給手段30が、下流側に液体供給手段40が設けられ
ているので、研掃材が液体の影響で湿気を帯びて塊状と
なるといった不具合は極力抑制され、円滑な作動が担保
される。
【0029】上記の実施形態では、研掃材として、重曹
でできた粒子を採用するのが好適である。重曹は、水に
溶解するとともに無害であるので、液体として水を使用
し、研掃材の供給量および液体の供給量を調節して、混
相流が対象物に衝突する時点において研掃材としての重
曹粒子がなおすべて溶解せずに固体を維持するように条
件設定することにより、ブラスト作用後の研掃材を水に
流してしまうことができ、研掃材の回収が不要となる。
このことは、ノズル54から噴射される混相流中の研掃
材が塵となって周囲に飛散することが防止ないし軽減さ
れることとあいまって、開放空間に存在する対象物にブ
ラスト処理を行う場合に、きわめて好都合となる
【0030】このように、上記構成のブラスト装置10
によれば、開放された空間に存在する対象物に対して
も、研掃材が周囲に飛散することを極力抑制しながら、
対象物に対して所定のブラスト処理を行うことができ、
また、研掃材の回収も不要となる。
【0031】研掃材を定量供給することができる研掃材
定量送り手段70としては、上記実施形態のように2個
のローラ71,72をその周囲が接触するように配置す
るほか、図5に示すように、1個のローラ71で構成す
ることも可能である。すなわち、図5に示す実施形態で
は、研掃材貯留容器31と空気搬送路50間をつなぐ通
路32を塞ぐようにして、1個のローラ71が配置され
ている。このローラ71もまた、外周はゴムなどの軟質
部材71aで形成されている。そして、このローラ71
は、通路32の対向内壁32a,32aに摺接させられ
る。ただし、対向内壁32a,32aにおけるローラ7
1との摺接部分は、できるだけ少ないほうがよく、ステ
ンレス等の硬質部材によって形成されるのがよい。この
ローラ71もまた、図示しないモータによって回転させ
られ、また、モータの回転数を変更することにより、回
転速度を変更することができるようになっている。
【0032】ローラ71は、研掃材通路32を塞ぐよう
にして配置されているため、このローラ71の回転が停
止している場合、研掃材がこの研掃材通路32内を移動
することはない。すなわち、研掃材の供給は停止され
る。一方、ローラ71が回転すると、研掃材は、ローラ
71の周面に引きずられるようにしてローラの周面に沿
って移動しようとする。ローラ71は、その外周面が軟
質部材71aでできているので、圧縮変形可能である。
したがって、ローラ71の周面にそって移動しようとす
る研掃材は、ローラの周面が変形することにより、ロー
ラの周面と通路の内壁との間を通り抜けることができ
る。したがって、ローラ71が定速で回転している限
り、単位時間当たり一定量の研掃材を空気搬送路に供給
することができる。また、ローラ71の回転中、ローラ
の周面と通路の内壁間を通過する研掃材の量は、ローラ
の回転速度に依存する。したがって、ローラの回転速度
を制御することにより、研掃材の供給量を調整すること
ができる。
【0033】定量送り手段70の作動中、ローラ71の
周面が通路の内壁32a,32aに摺接するが、ローラ
71の外周面は軟質で変形可能であるため、研掃材がロ
ーラと通路内壁との間に噛み込むといった不具合は発生
しない。また、通路内壁やローラそれ自体の研掃材によ
る磨耗は、最小限に抑制される。さらに、上記ローラ
は、研掃材通路を塞ぐように配置されているため、仮に
研掃材貯留容器が開放状で大気圧となっていても、問題
なく上記した研掃材供給が可能である。
【0034】図6は、図5に示した定量送り手段70を
さらに変形したものである。この実施形態では、ローラ
71の外周の軟質層71aに、さらに多数の凹部71b
を形成している。このような実施の形態によれば、研掃
材は凹部71bに収容されつつ、貯留容器31側から空
気搬送路50側へ移動することができるので、図5に示
す実施形態よりも研掃材送り量は相対的に多くなる。な
お、この場合においても、ローラ71の外周は基本的に
変形可能な軟質部材でできているので、研掃材がローラ
71と通路内壁との間に噛み込むことがなく、また、通
路内壁やローラそれ自体の研掃材による磨耗が最小限に
抑制されるといった利点を享受することができる。
【0035】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではない。実施形態では、研掃
材供給手段30に加え、液体供給手段40を設け、高速
空気流に固体研掃材と液体とを混合した3相混相流を形
成することができるように構成してあるが、液体供給手
段40を設けるかどうかは選択的な事項にすぎない。
【0036】また、実施形態のブラスト装置は、開放系
であるが、ブラスト室内にノズルを配置して、ブラスト
室内に搬入したワークにブラスト処理をし、研掃材を循
環使用するように構成した場合にも、問題なく上記のよ
うな研掃材定量送り手段70を有する研掃材供給手段3
0を採用することができる。
【0037】さらに、ローラ71の外周に形成するべき
軟質層の材質は、ゴムである場合には硬度50度以下の
軟質ゴムが最適であるが、これに限らず、ポリウレタン
フォーム、変形可能なスポンジ状部材、所定厚みの不織
布等を採用することができる。
【0038】さらに、使用される研掃材は、ブラスト目
的によって適宜のものを採用してよいが、図1および図
4に示される形態の定量送り手段70および図5に示さ
れる形態の定量送り手段70の場合、たとえば粒径20
μm程度といった、きわめて微小な粒径の研掃材を定量
送りするのに適している。また、図6に示す実施形態の
定量送り手段70の場合、やや大きめの粒度、たとえば
数百μm程度の粒径の研掃材を定量送りするのに適した
ものとなる。
【0039】以上説明したように、本願発明に係るブラ
スト装置によれば、たとえば、20μm程度のきわめて
微細な粒径の研掃材を簡単な構成で、しかも故障の発生
すくなく定量送りすることが可能となったので、ブラス
トノズルから噴射する高速空気流中に混合される微細研
掃材の量の管理が可能となり、たとえば、PDPの隔壁
溝の形成といった、研削深さの精密管理が必要なブラス
ト処理が実質的に初めて可能となったのである。このよ
うに、ブラスト加工処理の微細、あるいは精密加工への
応用を実現した本願発明は、その産業上の意義がきわめ
て大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るブラスト装置の一実施形態の全
体構成を示す側面図。
【図2】図1に示すブラスト装置のうち、低圧空気発生
源の具体例の説明図。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図。
【図4】図1に示すブラスト装置における定量送り手段
の詳細断面図。
【図5】定量送り手段の他の実施形態の説明図。
【図6】定量送り手段のさらに他の実施形態の説明図。
【符号の説明】
10 ブラスト装置 20 台車フレーム 30 研掃材供給手段 32 研掃材通路 40 液体供給手段 50 空気搬送路 51 空気搬送管 52 ホース 53 ホース 54 ノズル 60 ルーツブロア(低圧空気発生源) 61 ハウジング 62 ロータ 63 ロータ 64 吸引口 65 吐出口 70 定量送り手段 71 ローラ 71a 弾力層(軟質層) 72 ローラ 72a 弾力層(軟質層)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気源と、この空気源に接続される空気
    搬送路と、この空気搬送路の先端に設けられるノズル
    と、上記空気搬送路の途中において、この空気搬送路を
    流れる空気流に研掃材を供給する研掃材供給手段とを備
    えるブラスト装置において、 上記研掃材供給手段は、研掃材貯留容器と、この研掃材
    貯留容器と上記空気搬送路との間をつなぐ通路と、この
    通路途中においてこの通路を塞ぐようにして回転可能に
    設置され、かつ外周が軟質部材で形成された少なくとも
    1個のローラと、を備えていることを特徴とする、ブラ
    スト装置。
  2. 【請求項2】 上記ローラは、その外周面が上記通路の
    内壁に摺接させられなから回転する、請求項1に記載の
    ブラスト装置。
  3. 【請求項3】 上記ローラは、一対のローラからなり、
    両ローラは互いの外周面が接触させられながら回転す
    る、請求項1に記載のブラスト装置。
  4. 【請求項4】 上記ローラの外周を形成する軟質部材
    は、ゴムであり、かつこのゴムの硬度は50度以下であ
    る、請求項1ないし3のいずれかに記載のブラスト装
    置。
  5. 【請求項5】 上記ローラの外周を形成する軟質部材
    は、ポリウレタンフォームである、請求項1ないし3の
    いずれかに記載のブラスト装置。
  6. 【請求項6】 上記ローラの外周を形成する軟質部材
    は、変形可能なスポンジ状部材である、請求項1ないし
    3のいずれかに記載のブラスト装置。
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