JP2000051880A - 排水処理方法および排水処理装置 - Google Patents

排水処理方法および排水処理装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未反応薬品を再利用し、廃棄物の発生量を少
なくする。 【解決手段】 第2水槽42の下部42bには炭酸カル
シウム鉱物52を充填し、上部42aには第6水槽46
で沈殿された汚泥を返送する。ブロワー54及び散気管
50は下部42bを弱く曝気する。こうして、第2水槽
42の上部42aに未反応薬品汚泥ゾーン56を形成す
る。その結果、第2水槽42で、炭酸カルシウム鉱物5
2による排水中のフッ素の1次処理、未反応の薬品によ
るフッ素の2次処理とリンの1次処理、返送汚泥中の微
生物による界面活性剤の処理、返送汚泥中の嫌気性微生
物による過酸化水素の還元処理ができる。こうして、未
反応薬品を再利用し、廃棄物の発生量を少なくできると
同時に省エネルギーで処理ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体工場や液
晶工場等から排出される有機物(特に生物分解性の悪い
界面活性剤),リン,過酸化水素含有フッ素排水を、スラ
ッジとしての廃棄物の量が少なく、しかも省エネルギー
で且つ薬品を再利用して処理できる排水処理方法、およ
び、この排水処理方法を適用する排水処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体工場や液晶工場等においては、生
産装置で使用する各種薬品の中に界面活性剤を混合させ
て使用している。また、半導体工場等の生産装置におい
て、リン酸,過酸化水素(以下、過水と略称する)及びフ
ッ酸を使用することは一般的であり、とりわけフッ酸の
使用量は多い傾向にある。以上のことから、半導体工場
や液晶工場等からは、界面活性剤,リン,過水含有フッ素
排水が排出されている。
【0003】ここで、上記「界面活性剤,リン,過水含有
フッ素排水」とは、「少量の界面活性剤,リンおよび過
水を含有したフッ素がメインの酸排水」であり、さらに
言うならば「フッ素をメインに含み、且つ、少量の界面
活性剤,リンおよび過水を含有したフッ素排水」の意味
である。
【0004】また、半導体工場や液晶工場等において各
種薬品の中に界面活性剤を混合させるのは、以下のよう
な理由による。すなわち、半導体素子の微細化が急激に
進展する状況下において、超純水による水洗浄のみでは
水の表面張力のために微細な部分に対して十分洗浄でき
ない。そこで、超純水に界面活性剤を混入させて表面張
力を小さくして微細な部分を洗浄する方法や、各種洗浄
薬品に界面活性剤(例えば、界面活性剤入りのバッファ
ードフッ酸のような薬品)を混入させて表面張力を小さ
くして洗浄する方法が普及しつつある。その場合、薬品
に混入させる各種の界面活性剤の種類は、薬品メーカー
の重要なノウハウであり、常に新規に開発された界面活
性剤が混入されている。
【0005】ところで、新規に開発される界面活性剤の
中には分子式,構造式,発泡性および殺菌性等から見て生
物分解性の悪いものもあり、生物処理の代表としての従
来の活性汚泥法や接触酸化法等では、微生物濃度が20
00ppm〜5000ppm程度の低濃度であるため十分に対
応できなくなってきている。
【0006】尚、最近の報告において、界面活性剤の一
部が環境ホルモンになるとの報告があり、その対応が求
められている。一方においては、環境破壊の観点から、
使用薬品の再利用、工場から発生する廃棄物の削減、各
種設備に対する省エネルギー化を図って、原価低減を図
ることは企業にとって取り組むべき重要な緊急課題とな
っている。
【0007】従来より、未反応薬品を含む汚泥を再利用
する排水処理方法として、特開平5−39830号公
報、特開平8−197070号公報、特開平10−57
69号公報に開示されたものがある。この3つの排水処
理方法は、何れも沈殿槽で沈殿した汚泥を攪拌機が設置
してある反応槽あるいは凝集槽に返送している。尚、特
開平5−39830号公報においては、攪拌機による攪
拌に加えて空気による攪拌を行うようになっている。
【0008】ところで、フッ素排水処理の基本は、難溶
性のフッ化カルシウムを形成させて処理することであ
る。その場合に、排水処理設備から発生する廃棄物とし
てのスラッジを削減する目的で、従来の消石灰を使用す
る消石灰法に代わって炭酸カルシウム鉱物を使用する方
法が採用されている。上述のように、フッ素排水処理に
おいては難溶性のフッ化カルシウムが形成されるのであ
るが、このフッ化カルシウムは酸性およびアルカリの何
れの条件下でも溶解しない。したがって、消石灰や炭酸
カルシウム鉱物のカルシウム剤を循環等によって何度も
再利用してフロックの核となるフッ化カルシウムを形成
することができ、廃棄物の削減や薬品の使用量の削減を
図って効率的な排水処理ができるのである。
【0009】以下、簡単に説明する。先ず、第1ステッ
プとして、消石灰や炭酸カルシウム鉱物のカルシウム剤
を添加して難溶性のフッ化カルシウムを形成させ、排水
中のフッ素を20ppm〜40ppm程度にまで処理する。次
に、第2ステップとして、第1ステップ後の排水をポリ
塩化アルミニウム等の無機凝集剤を添加し、続いて高分
子凝集剤を添加して、目的濃度まで低下させる。ここ
で、上記第2ステップにおいては、排水中のフッ素量に
対して多量のポリ塩化アルミニウム等の無機凝集剤や高
分子凝集剤を添加しないとフッ素濃度を目的濃度まで下
げることができない。その結果、未反応のアルミニウム
や高分子凝集剤等が難溶性のフッ化カルシウムと共に沈
殿して汚泥に含まれることになる。そこで、未反応のア
ルミニウムや高分子凝集剤等が含まれている汚泥を反応
槽や凝集槽に返送して、未反応のアルミニウムや未反応
の高分子凝集剤を再利用するようにしている。
【0010】また、炭酸カルシウムを用いたフッ素含有
水の処理方法として特開平7−136667号公報があ
る。この処理方法では、フッ素含有水を複数の炭酸カル
シウム充填塔に直列に通水し、各炭酸カルシウム充填塔
の流出水を曝気した後にその一部を再度直前の炭酸カル
シウム充填塔に通水するようにしている。こうして、各
炭酸カルシウム充填塔の流出水を曝気することによって
上記流出水中のH2CO3をCO2ガスとして放出させ、
その後再度同一の炭酸カルシウム充填塔に通水すること
によって当該炭酸カルシウム充填塔に流入するH2CO3
量を極力低減することができる。したがって、H2CO3
による炭酸カルシウム濾材崩壊防止のためのアンモニア
やフッ化アンモニウム等のアルカリ剤の添加量を低減で
きるのである。
【0011】また、フッ素含有有機性排水の処理方法と
して特開平5−4090号公報がある。この処理方法で
は、フッ素含有有機性排水に消石灰や塩化カルシウム等
の水溶性カルシウム化合物を添加してフッ化カルシウム
を凝集沈殿させ、上澄み液のpHを6.5〜7.0に調整
した後、固定化微生物ペレットと接触させて曝気処理し
てBOD(生物学的酸素要求量)成分を除去する。次いで
凝集剤を添加し、固定化微生物ペレットから漏出した微
生物および残存フッ素化合物を共沈させる。こうして、
フッ素含有有機性排水を凝集沈澱処理後に、液のpHを
6.5〜7.0に調整して固定化微生物ペレットと接触さ
せることによって、固定化微生物ペレットの細孔へのカ
ルシウムの付着を防止し、結果としてフッ素およびBO
Dに関して高い除去率を達成できるのである。
【0012】また、有機物を含有したフッ素排水を処理
する排水処理装置として、特開平9−174081号公
報がある。この排水処理装置は、図14に示すように、
上部1Aと下部1Bとを有する第1水槽1を有してい
る。そして、上部1Aには、散気管2を配すると共に粒
状の炭酸カルシウム鉱物3を充填している。この炭酸カ
ルシウム鉱物3は、散気管2からの曝気によって強く流
動させられ、下部1Bの下側から供給される排水中のフ
ッ素が炭酸カルシウム鉱物3と化学的に反応してフッ化
カルシウムとなって排水中のフッ素が処理される。一
方、第1水槽1の上部1Aから下部1Bに沈降した炭酸
カルシウム鉱物3の表面には微生物が繁殖して、排水中
の有機物を生物学的に処理する。こうして、下部1Bの
最下部に移動してきた炭酸カルシウム鉱物3は、エアー
リフトポンプ4によって排水と混合されながら上部1A
に移動させられ、上部1Aで排水中のフッ素を化学的に
処理する。そして、第1水槽1において発生したフッ化
カルシウムを主体とした無機汚泥および生物汚泥は、第
2水槽5において、無機凝集剤としてのポリ塩化アルミ
ニウムが添加されて凝集処理される。その後、第3水槽
6に移動して沈殿物としてのスラッジと上澄み液として
の処理水とに固液分離されるのである。
【0013】また、フッ素および界面活性剤を含む排水
と排ガスとを同時に処理できる排水処理装置として、特
開平8−57498号公報がある。この排水処理装置で
は、図15に示すように、第1反応調整槽11の下部に
炭酸カルシウム鉱物12を充填する一方、上部には炭酸
カルシウム鉱物12とプラスチック充填物13を充填し
ている。フッ素および界面活性剤を含む排水は、先ず第
1反応調整槽11の下部で曝気攪拌され、次に第1反応
調整槽11の上部で散水処理され、次に第2反応調整槽
14の下部で曝気攪拌され、次に第2反応調整槽14の
上部で散水処理され、次に反応凝集槽15で凝集剤が添
加されて凝集処理され、次に沈殿槽16で沈殿物として
のスラッジと上澄み液とに固液分離される。尚、沈殿槽
16で沈殿したスラッジ(無機汚泥,有機汚泥および生物
汚泥を含む混合汚泥)は、ポンプ17によって第1反応
調整槽11の上部に返送されて散水され、排水と排ガス
との分離処理に役立てられるようになっている。
【0014】また、図16は、炭酸カルシウム鉱物,消
石灰および凝集剤(ポリ塩化アルミニウムおよび高分子
凝集剤)を使用して、界面活性剤,リン,過水含有フッ素
排水を処理する排水処理装置を示す。この排水処理装置
では、排水処理設備から発生する廃棄物の量を削減する
目的で第2水槽22に炭酸カルシウム鉱物23を充填し
ている。そして、炭酸カルシウム鉱物23と排水中のフ
ッ素とを反応させるのであるが、排水中のフッ素の値が
8ppm以下に安定していないために、凝集剤としての消
石灰,ポリ塩化アルミニウム又は高分子凝集剤を、排水
中のフッ素量と比較して過剰に添加している。消石灰
は、特に排水中のリンの処理に有効である。尚、21は
第1水槽、24はブロワー、25は消石灰反応槽として
の第3水槽、26はポリ塩化アルミニウム凝集槽として
の第4水槽、27は高分子凝集剤反応槽としての第5水
槽、28は沈殿槽としての第6水槽、29は濃縮槽とし
ての第7水槽である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の難溶性のフッ化カルシウムを形成させて酸排水中の
フッ素を処理する方法においては、以下のような問題が
ある。すなわち、上記第2ステップにおいては、フッ素
濃度を目的濃度まで下げるために排水中のフッ素量に対
して多量のポリ塩化アルミニウム等の無機凝集剤や高分
子凝集剤を添加しており、そのために生ずる未反応のア
ルミニウムや未反応の高分子凝集剤を再利用するため
に、未反応のアルミニウムや高分子凝集剤等が含まれて
いる汚泥を反応槽や凝集槽に返送している。
【0016】ところが、上記反応槽や凝集槽における一
般の攪拌機による攪拌程度では汚泥を解す作用が少な
く、且つ、滞留時間が短いので、汚泥から未反応の薬品
を完全にカルシウムイオンやアルミニウムイオンとして
再生できず、再生効率が悪いと言う問題がある。
【0017】尚、上述したように、特開平5−3983
0号公報に開示された排水処理方法においても沈殿槽で
沈殿した汚泥を反応槽に返送して攪拌機と空気による攪
拌を行っている。しかしながら、反応槽での滞留時間が
短いために、やはり汚泥を解す作用が少なく再生効率が
悪いという問題がある。さらに、上述した特開平10−
5769号公報に開示された排水処理方法においても同
様に、反応槽ではないが滞留時間の短い凝集槽に汚泥を
返送している。したがって、汚泥が十分に解れず再生効
率が悪いという問題がある。
【0018】また、上記特開平9−174081号公報
における排水処理装置では、図14に示すように、凝集
槽としての第2水槽5または沈殿槽としての第3水槽6
において凝集または沈殿された汚泥を第1水槽に返送し
て再利用することは全く行われてはおらず、未反応薬品
を含んだまま廃棄物として廃棄されている。したがっ
て、使用薬品および廃棄物の削減を図ることは到底でき
ない。
【0019】また、上記特開平8−57498号公報に
示す排水処理装置では、図15に示すように、炭酸カル
シウム鉱物12は固定されている。そのために、長時間
運転すると、炭酸カルシウム鉱物12から溶出されたカ
ルシウムイオンとフッ素が反応したフッ化カルシウムが
隙間にたまって目詰まりを起こし、排水の循環が悪くな
るという問題がある。
【0020】また、図16に示すような、炭酸カルシウ
ム鉱物,消石灰および凝集剤(ポリ塩化アルミニウムおよ
び高分子凝集剤)を使用して、界面活性剤,リン,過水含
有フッ素排水を処理する排水処理装置の場合には、以下
のような問題がある。
【0021】すなわち、第2水槽22において、酸によ
って炭酸カルシウム鉱物23からカルシウムを溶出させ
て、上記界面活性剤,リン,過水含有フッ素排水中のフッ
素と効率よく反応させるために、1m3当たり120m3
/日を目安として曝気攪拌用のブロワー24を2台設置
している。ところが、ブロワー24を2台運転すると電
気代が大きく、ランニングコストが上がるという問題が
ある。かといって、1m3当たり60m3/日の曝気空気
量で運転すると、排水と炭酸カルシウム鉱物23との反
応効率が悪く、結果として第2水槽22出口の分離室3
0でのフッ素濃度の値が目標とする値の半分以下(例え
ば、目標フッ素濃度の値を20ppmとすれば、分離室3
0でのフッ素濃度が40ppm以上)になるという問題があ
る。
【0022】さらに、末反応の薬品を含む汚泥(すなわ
ち、アルミニウムやカルシウムの水酸化物を含む汚泥)
を脱水する必要があるために複数のフィルタープレス3
1,32を必要とし、その運転時間も長く、そのために
電気代が大きくなってランニングコストが上がるという
問題もある。
【0023】さらに、排水中にある有機物としての界面
活性剤は、第2水槽22において好気性の微生物によっ
て多少は分解処理されるが、第2水槽22の微生物濃度
が低く界面活性剤の微生物分解性も悪いために、充分に
界面活性剤を分解除去できないという問題がある。具体
的には、第2水槽22における界面活性剤の除去率は5
0%以上を目標としているが、50%を確保できないの
が現状である。また、上記排水中の過水についても、第
3水槽25から第6水槽28中に繁殖する嫌気性の微生
物により多少は分解されるものの過水に関する除去率
は、50%以下である。
【0024】また、排水中のリンの除去率は、第3水槽
25で消石灰が添加されるので90%以上を確保できる
のではあるが、その除去率90%を確保するためには排
水中のリン相当分以上の消石灰を過剰に添加する必要が
あるという問題がある。ここで、消石灰を過剰に添加す
るのは、消石灰は第3水槽25に添加されても比較的沈
むことなく流れやすく、反応時間が1時間以内と短いた
めに未反応の消石灰が第3水槽25から第4水槽26へ
流出するためである。このことは、消石灰に限らず、第
4水槽26で添加されるポリ塩化アルミニウムや第5水
槽27で添加される高分子凝集剤についても言える。し
たがって、結果として、第6水槽28に沈殿する汚泥の
中には、消石灰,ポリ塩化アルミニウムおよび高分子凝
集剤に起因する未反応消石灰汚泥及び未反応凝集剤汚泥
(すなわち、水酸化カルシウムや水酸化アルミニウム等
の水酸化物汚泥)が存在し、汚泥の発生量を増加させる
ことになる。
【0025】すなわち、図16に示す排水処理装置にお
いては、上記炭酸カルシウム鉱物23を使用せずに、消
石灰と凝集剤とによって行う排水処理方法と比較すれ
ば、発生スラッジ量(汚泥量)は減少しているのではある
が、未反応の消石灰や未反応の凝集剤が汚泥(スラッジ)
中に残されており、今日の廃棄物削減の時代にあっては
最適な排水処理方法とは言えない。したがって、未反応
の消石灰や未反応の凝集剤を再利用することが大きな課
題となる。
【0026】そこで、この発明の目的は、未反応薬品の
再生効率がよく、未反応薬品汚泥の発生量が少ない排水
処理方法および排水処理装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の排水処理方法は、有機物,リ
ン,過水含有フッ素排水を、無機汚泥,有機汚泥および生
物汚泥と炭酸カルシウム鉱物との混合物によって処理す
ることを特徴としている。
【0028】上記構成によれば、先ず、有機物,リン,過
水含有フッ素排水中のフッ素が、炭酸力ルシウム鉱物か
ら溶出するカルシウムと反応して難溶性のフッ化カルシ
ウムとして処理される。そして、無機汚泥中の未反応の
凝集剤や有機汚泥中の未反応の高分子凝集剤によって、
微細なフロックの核となるフッ化カルシウムが凝集され
る。さらに、無機汚泥中の未反応の消石灰によって、排
水中のリンがリン酸カルシウムとして処理される。ま
た、生物汚泥中の微生物によって、排水中の有機物が生
物学的に処理される。
【0029】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明の排水処理方法において、上記無機汚泥は,未
反応の消石灰および未反応のポリ塩化アルミニウムを含
む汚泥であり、上記有機汚泥は,未反応の高分子凝集剤
を含む汚泥であり、上記生物汚泥は,微生物を含む汚泥
であることを特徴としている。
【0030】上記構成によれば、上記無機汚泥中の未反
応の消石灰によって、上記排水中のリンが処理され、未
反応のポリ塩化アルミニウムによって、微細なフッ化カ
ルシウムが小さなフロックに凝集処理される。さらに、
上記有機汚泥中の未反応の高分子凝集剤によって、上記
小さなフッ化カルシウムが更に大きなフロックに凝集処
理される。また、上記生物汚泥中の微生物によって、有
機物が処理される。
【0031】また、請求項3に係る発明は、請求項2に
係る発明の排水処理方法において、上記微生物は、嫌気
性の微生物であることを特徴としている。
【0032】上記構成によれば、嫌気性の微生物が有す
る還元性によって、上記排水中の過水が処理される。
【0033】また、請求項4に係る発明は、請求項1に
係る発明の排水処理方法において、上記無機汚泥,有機
汚泥および生物汚泥は、排水処理設備における沈澱槽か
らの返送汚泥であることを特徴としている。
【0034】上記構成によれば、上記無機汚泥,有機汚
泥および生物汚泥は、排水処理設備における沈澱槽から
の返送汚泥であるので、上記沈殿槽中においてある程度
濃縮されている。したがって、上記排水は、上記濃縮さ
れた返送汚泥によって効率的に処理される。さらに、上
記返送汚泥中の生物汚泥は、上記沈殿槽中において、嫌
気性微生物主体の生物汚泥となっている。したがって、
この嫌気性微生物が有する還元性によって、上記排水中
の過水が処理される。さらに、排水処理設備の沈澱槽か
らの返送汚泥を利用することによって、リサイクル形の
排水処理システムを構築して、使用薬品や廃棄汚泥の削
減を図ることが可能となる。
【0035】また、請求項5に係る発明は、有機物,リ
ン,過水含有フッ素排水が導入される第1水槽と、攪拌
手段を有すると共に,炭酸カルシウム鉱物が充填され,且
つ,返送汚泥が導入される第2水槽と、消石灰が添加さ
れる第3水槽と、ポリ塩化アルミニウムが添加される第
4水槽と、高分子凝集剤が添加される第5水槽と、沈澱
槽として機能する第6水槽と、濃縮槽として機能する第
7水槽で構成されたことを特徴としている。
【0036】上記構成によれば、第2水槽に界面活性
剤,リン,過水含有フッ素排水が導入されると、第1ステ
ップとして、上記第2水槽に充填されている炭酸カルシ
ウム鉱物によって、上記排水中のフッ素が微細なフッ化
カルシウムとして1次処理される。次に、第2ステップ
として、返送汚泥中の未反応の消石灰,凝集剤等によっ
て、上記排水中のフッ素が2次処理される。このよう
に、第2水槽においてはフッ素が2段階に処理されるの
で、上記第1ステップでの1次処理は、従来の炭酸カル
シウム鉱物のみによる処理ほど完璧でなくともよく、上
記第2水槽の攪拌手段による攪拌の程度は従来の炭酸カ
ルシウム鉱物のみによる処理の場合よりも低減される。
そして更に、上記返送汚泥に含まれる生物汚泥によっ
て、上記排水中の有機物と過酸化水素が処理される。
【0037】次に、第3水槽において、添加された消石
灰によって、上記排水中のリンが微細なリン酸カルシウ
ムとして処理され。さらに、第4水槽において、添加さ
れたポリ塩化アルミニウムによって、上記微細なフッ化
カルシウムが凝集されてフッ化カルシウムのフロックが
より強度を増す。ここで、上述の強度が増すとは、より
形の整ったフロックとなって沈降し易いフロックとなる
ことを意味する。さらに、第5水槽において、添加され
た高分子凝集剤によって、上記フッ化カルシウムのフロ
ックはさらに大きなフロックとなる。
【0038】また、請求項6に係る発明は、請求項5に
係る発明の排水処理装置において、上記第6水槽で沈澱
した汚泥を上記第2水槽の上部に返送する汚泥返送手段
を備えたことを特徴としている。
【0039】上記構成によれば、上記第6水槽において
沈澱した汚泥が上記第2水槽の上部に返送されて、上記
攪拌手段による攪拌空気が少ない条件で、第2水槽の上
部に未反応薬品汚泥ゾーンが構築される。そして、上記
排水は、上記第2水槽の下部からゆっくりと上昇するこ
とによって、未反応薬品汚泥ゾーンにおいて上記反応が
確実に進行される。
【0040】また、請求項7に係る発明は、請求項5に
係る発明の排水処理装置において、上記第7水槽で濃縮
された汚泥を上記第2水槽の上部に返送する汚泥返送手
段を備えたことを特徴としている。
【0041】上記構成によれば、上記第7水槽において
充分濃縮された濃縮汚泥が上記第2水槽の上部に返送さ
れて、第2水槽の上部に高濃度汚泥による未反応薬品汚
泥ゾーンが構築される。そして、上記排水は、上記高濃
度汚泥の未反応薬品汚泥ゾーン内をゆっくりと通過する
ことによって、上記反応の反応効率が高められる。
【0042】また、請求項8に係る発明は、請求項5に
係る発明の排水処理装置において、上記第6水槽で沈澱
した汚泥を上記第2水槽の上部および上記第3水槽に返
送する汚泥返送手段を備えたことを特徴としている。
【0043】上記構成によれば、未反応の薬品を含む汚
泥や生物汚泥が第2水槽の上部および第3水槽の両方に
返送される。したがって、上記第2水槽においては、返
送汚泥中の未反応の消石灰,凝集剤等によるフッ素の処
理と、上記返送汚泥中の生物汚泥による有機物と過水と
の処理が行われる。さらに、上記第3水槽において、返
送汚泥中の未反応の消石灰によるリンの処理が行われ
る。こうして、上記第3水槽に添加される消石灰の量が
削減される。
【0044】また、請求項9に係る発明は、請求項5に
係る発明の排水処理装置において、上記第7水槽で濃縮
された汚泥を、上記第2水槽の上部および上記第3水槽
に返送する汚泥返送手段を備えたことを特徴としてい
る。
【0045】上記構成によれば、濃縮槽としての上記第
7水槽で濃縮された未反応の薬品を含む高濃度汚泥や高
濃度生物汚泥が第2水槽の上部および第3水槽の両方に
返送される。したがって、上記第2水槽における返送汚
泥中の未反応の消石灰,凝集剤等によるフッ素の処理
と、上記返送汚泥中の生物汚泥による有機物と過水との
処理の反応効率が高められる。さらに、上記第3水槽に
おける返送汚泥中の未反応の消石灰によるリンの処理の
反応効率が高められる。
【0046】また、請求項10に係る発明は、請求項5
にかかる発明の排水処理装置において、攪拌手段は、空
気を吹き出す空気攪拌手段であることを特徴としてい
る。
【0047】上記構成によれば、上記攪拌手段は空気攪
拌手段である。したがって、上記排水が攪拌されると共
に、上記空気攪拌手段を介して空気中の微生物が上記第
2水槽に供給されて好気性微生物が繁殖される。したが
って、上記排水中の界面活性剤等の有機物が生物処理さ
れる。さらに、一般の攪拌機とは異なって、空気攪拌手
段は汚泥を空気の泡によって解す作用があるため、上記
返送汚泥中の未反応の薬品を再利用する場合に好適であ
る。
【0048】また、請求項11に係る発明は、請求項5
にかかる発明の排水処理装置において、上記第2水槽
は、上記導入された返送汚泥に基づいて,無機汚泥,有機
汚泥および生物汚泥から成る混合汚泥ゾーンが形成され
ている上部と、上記第1水槽からの排水が導入されると
共に,上記充填された炭酸カルシウム鉱物に基づいて,炭
酸カルシウム鉱物ゾーンが形成されている下部から構成
されていることを特徴としている。
【0049】上記構成によれば、排水中のフッ素が、上
記第2水槽の下部に形成されている比重が2.7の炭酸
カルシウム鉱物ゾーンと、上記第2水槽の上部に形成さ
れている比重が1に近い混合汚泥ゾーンの両方で処理さ
れるので、比重の重い炭酸カルシウム鉱物単独による処
理の場合に比して攪拌手段による攪拌エネルギーが削減
され、電気代が節約される。さらに、上記混合汚泥ゾー
ンは、無機汚泥,有機汚泥及び生物汚泥から成る混合汚
泥であるので、上記排水中の界面活性剤等の有機物が上
記生物汚泥で処理され、上記排水中のリンが消石灰を含
む上記無機汚泥で処理され、上記排水中の過水が上記生
物汚泥中の嫌気性微生物の還元性によって処理される。
その結果、添加される薬品代が節約される。さらに、上
記混合汚泥には未反応の凝集剤が含まれているので汚泥
の凝集性がよく、そのために沈降性が良いので多少攪拌
されていても上記混合汚泥ゾーンを形成できる。
【0050】また、請求項12に係る発明は、請求項1
1に係る発明の排水処理装置において、上記攪拌手段
は,制御信号に基づいて攪拌の強弱を制御する制御部を
有すると共に、上記第2水槽の上記上部に設置されてp
Hを計測し,計測値に応じた制御信号を上記攪拌手段の
制御部に送出するpH計を備えたことを特徴としてい
る。
【0051】上記構成によれば、上記第2水槽の上部に
pH計が設置され、このpH計からの計測値に応じた制御
信号に基づいて、制御部によって上記攪拌手段の攪拌の
強弱が制御される。こうして、より少ないエネルギーで
上記反応が進行される。その際に、導入される原水の水
質が急に悪化し、それと共に上記第2水槽の上部の水質
も悪化した場合には、上記pH計および制御部によって
上記攪拌手段の攪拌の程度が増大されて上記反応が促進
され、水質悪化が防止される。
【0052】また、請求項13に係る発明は、請求項1
1に係る発明の排水処理装置において、上記第2水槽の
上部における混合汚泥ゾーンを構成する生物汚泥は、嫌
気性微生物と好気性微生物との両方を含むことを特徴と
している。
【0053】上記構成によれば、上記混合汚泥ゾーンを
構成する生物汚泥は嫌気性微生物と好気性微生物との両
方を含んでいるので、上記排水中における硝酸性窒素の
脱窒が、上記嫌気性微生物が持つ還元性を利用して行わ
れる。さらに、酸化剤としての過水も上記嫌気性微生物
が持つ還元性を利用して処理される。また、上記排水中
の界面活性剤等の有機物は、上記好気性微生物によって
処理される。
【0054】また、請求項14に係る発明は、有機物,
リン,過水含有フッ素排水が導入される第1水槽と、攪
拌手段を有すると共に,炭酸カルシウム鉱物が充填され
た第2水槽と、攪拌手段を有すると共に,返送汚泥が導
入されて,この返送汚泥中の未反応薬品を用いた反応が
行われる未反応薬品反応槽と、消石灰が添加される第3
水槽と、ポリ塩化アルミニウムが添加される第4水槽
と、高分子凝集剤が添加される第5水槽と沈澱槽として
機能する第6水槽と、濃縮槽として機能する第7水槽で
構成されたことを特徴としている。
【0055】上記構成によれば、未反応薬品反応槽にお
いて、未反応の薬品が含まれた返送汚泥によって上記排
水が新品の薬品無しで処理される。したがって、新規の
薬品の使用量を少なくして処理コストが低減される。さ
らに、返送汚泥中の未反応の薬品が再利用されることに
よって、廃棄物としての発生汚泥(スラッジ)量が低減さ
れる。
【0056】また、請求項15に係る発明は、請求項1
4に係る発明の排水処理装置において、上記第6水槽で
沈澱した汚泥あるいは上記第7水槽で濃縮された汚泥の
少なくとも一方を、上記未反応薬品反応槽に返送する汚
泥返送手段を備えたことを特徴としている。
【0057】上記構成によれば、上記未反応薬品反応槽
に、沈殿槽としての上記第6水槽または濃縮槽としての
上記第7水槽の少なくとも一方から汚泥が返送されるの
で、上記第6水槽からの返送汚泥に含まれる未反応薬品
による上記排水の処理、あるいは、記第7水槽からの高
濃度の返送汚泥による上記排水処理の高効率化が図られ
る。さらに、上記返送汚泥は混合汚泥であるため、上記
排水に対して化学的処理と生物学的処理との両方が行わ
れて、上記排水中のフッ素やリン等の化学成分と界面活
性剤等の有機物との両方が同時に処理される。
【0058】また、請求項16に係る発明は、請求項1
4に係る発明の排水処理装置において、上記第2水槽と
未反応薬品反応槽とは直列に接続されており、上記排水
を、上記第2水槽に続いて上記未反応薬品反応槽で処理
することを特徴としている。
【0059】上記構成によれば、上記炭酸カルシウム鉱
物が充填された第2水槽において上記排水中のフッ素が
処理される。引き続いて、上記返送汚泥が導入される未
反応薬品反応槽において、新たな薬品を使用することな
く、上記返送汚泥中の未反応の薬品(すなわち、未反応
の消石灰,未反応のポリ塩化アルミニウムおよび未反応
の高分子凝集剤)によって、上記排水中のフッ素が高度
処理され、上記排水中のリン及び有機物が処理される。
こうして、結果として発生廃棄物が少なくなる。
【0060】さらに、上記排水は、上記第2水槽と未反
応薬品反応槽とによって2段処理されるため、比重の重
い炭酸カルシウム鉱物(比重2.7)単独で処理する1段
処理の場合に比較して、攪拌エネルギーの総量が削減さ
れる。すなわち、上記未反応薬品反応槽中の返送汚泥は
比重が1に近いため、比重が2.7の炭酸力ルシウム鉱
物を攪拌する場合よりも攪拌エネルギーを必要とはせ
ず、炭酸カルシウム鉱物攪拌のための総エネルギーが約
半分で十分となる。
【0061】また、請求項17に係る発明は、請求項1
6に係る発明の排水処理装置において、上記第6水槽で
沈澱した汚泥あるいは上記第7水槽で濃縮された汚泥の
少なくとも一方を、上記未反応薬品反応槽に返送する汚
泥返送手段を備えたことを特徴としている。
【0062】上記構成によれば、上記未反応薬品反応槽
に、沈殿槽としての上記第6水槽または濃縮槽としての
上記第7水槽の少なくとも一方から汚泥が返送されるの
で、上記第6水槽からの返送汚泥に含まれる未反応薬品
による上記排水の処理、あるいは、記第7水槽からの高
濃度の返送汚泥による上記排水処理の高効率化が図られ
る。さらに、上記返送汚泥は混合汚泥であるため、上記
排水に対して化学的処理と生物学的処理との両方が行わ
れて、上記排水中のフッ素やリン等の化学成分と界面活
性剤等の有機物との両方が同時に処理される。
【0063】また、請求項18に係る発明は、請求項1
4に係る発明の排水処理装置において、上記未反応薬品
反応槽で、上記返送汚泥中に含まれる未反応の薬品を再
生して上記排水を処理することを特徴としている。
【0064】上記構成によれば、上記排水を、上記返送
汚泥中に含まれる未反応の薬品を再生して処理するの
で、薬品使用量が減少すると共に、未反応の薬品による
例えば水酸化物(すなわち、消石灰の場合における水酸
化カルシウムやポリ塩化アルミニウムの場合における水
酸化アルミニウム)等の汚泥が減少して、廃棄物として
の汚泥が削減される。
【0065】また、請求項19に係る発明は、請求項1
8に係る発明の排水処理装置において、上記未反応薬品
の再生は、上記返送汚泥に酸排水を混合攪拌することに
よって行うことを特長としている。
【0066】上記構成によれば、酸排水中の酸によっ
て、上記薬品として反応に寄与するカルシウムイオンや
アルミニウムイオンが上記返送汚泥から排水中に溶出さ
れて、上記排水中のフッ素やリンの処理に再利用され
る。
【0067】また、請求項20に係る発明は、請求項1
9に係る発明の排水処理装置において、上記未反応薬品
反応槽における攪拌手段は、空気を吹き出す空気攪拌手
段であることを特徴としている。
【0068】上記構成によれば、上記返送汚泥が空気攪
拌(曝気)によって確実に解されて、上記カルシウムイオ
ンやアルミニウムイオンが容易に溶出されると共に、上
記排水中のフッ素やリンと上記溶出されたカルシウムイ
オンやアルミニウムイオンとの反応が促進される。さら
に、上記曝気によって、攪拌と同時に好気性の微生物の
培養繁殖が可能となる。
【0069】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。 <第1実施の形態>図1は、本実施の形態の排水処理装
置における構成図である。この排水処理装置は、一般的
に半導体工場や液晶工場の生産工程から排出される界面
活性剤,リン,過水含有フッ素排水の処理を、少ない廃物
量で、しかも省エネルギーで、且つ未反応の消石灰や凝
集剤を再生効率よく再利用して行うものである。
【0070】本排水処理装置は、第1水槽41,第2水
槽42,第3水槽43,第4水槽44,第5水槽45,第6
水槽46,第7水槽47およびフィルタープレス48で
概略構成される。第1水槽41には、排水配管から界面
活性剤,リン,過水含有フッ素排水が供給される。そし
て、第1水槽41に供給された排水は、第1水槽ポンプ
49によって、第2水槽42の底部に配設された下部流
入管50から第2水槽42の下部42bに導入される。
【0071】上記第2水槽42は、上部42aと、下部
42bと、上部42aに隣接した分離室51を有してい
る。尚、上部42aと下部42bとの境界位置は、排水量
を約半分に分ける位置である。下部42bには、粒径が
略0.5mmの粒状炭酸カルシウム鉱物52が、下部42b
容量の約40%〜80%分だけ流動状態で充填されてい
る。そして、底には複数の散気管53が配置されてお
り、空気配管によってブロワー54に接続されている。
つまり、ブロワー54,上記空気配管および散気管53
によって上記曝気手段を構成して、散気管53から吹き
出される空気によって炭酸カルシウム鉱物52を流動状
態に維持するようになっている。
【0072】ここで、上記炭酸カルシウム鉱物52は多
量に充填されているため、比重が2.7であることか
ら、散気管5から吐出する曝気空気量を少なめに調整す
ることによって弱い流動状態を維持できる。そして、炭
酸カルシウム鉱物52からは、第1水槽41を経由して
導入された界面活性剤,リン,過水含有フッ素排水が含む
フッ酸,硫酸,硝酸およびリン酸等の酸によって、カルシ
ウムが溶出される。
【0073】上記第2水槽42の上部42aには、沈殿
槽としての第6水槽において沈殿した汚泥が沈殿槽汚泥
返送ポンプ55によって返送され、この返送された汚泥
の層によって未反応薬品汚泥ゾーン56が形成される。
そして、未反応薬品汚泥ゾーン56の汚泥量が一定量以
上になると、未反応薬品汚泥ゾーン56の高さが上昇し
て分離室51から汚泥が第3水槽43に流出するように
なっている。尚、この未反応薬品汚泥ゾーン56は、上
部24aの曝気が弱いことと、返送汚泥が沈降性の良い
汚泥であることと、上部24aが分離室51を有してい
ることによって形成される。ここで、上記返送汚泥の沈
降性が良い理由は、凝集剤によって生成された汚泥であ
るためである。
【0074】上記未反応薬品汚泥ゾーン56にはpH計
57の検知部が挿入されており、その検出信号がブロワ
ー54の駆動制御部(図示せず)に入力されている。そし
て、流入水のpH値が低くなって上部42aのpHの値が
4以下になると、上記検出信号に基づいてブロワー54
の回転数がインバーター制御されて増加し、ブロワー5
4の吐出空気量が増加されて上部24aのpH値が5付近
に維持されるようになっている。
【0075】沈澱槽としての上記第6水槽46において
沈澱する汚泥(つまり、未反応薬品汚泥ゾーン56を構
成する汚泥)は、下記のような集合体である。 排水中のフッ素が炭酸カルシウム鉱物52と反応し
て発生したフッ化カルシウム58 上記フッ素が第3水槽43において添加された消石
灰と反応して生じたフッ化カルシウム58および未反応
の消石灰 上記フッ素が第4水槽44において添加されたポリ
塩化アルミニウムと反応して発生したフッ化アルミニウ
ムと、未反応のポリ塩化アルミニウムと、多量のポリ塩
化アルミニウムの水酸化物(水酸化アルミニウム) 第5水槽45において添加された高分子凝集剤によ
るフロックおよび未反応の高分子凝集剤 第2水槽42から第6水槽46までの工程間におい
て発生する微生物汚泥59
【0076】上記第2水槽42内における排水の水位
は、上部42aの未反応薬品汚泥ゾーン56が必ず埋没
するように調整される。そのためには、炭酸カルシウム
鉱物52の粒径が0.5mmの場合には、第2水槽42の
容積1m3当たりのブロワー54の吹き出し空気量を3
0〜60m3/日に設定すればよい。この空気量は、図1
6に示す従来の排水処理装置のように未反応薬品汚泥ゾ
ーンを形成しない場合の約半分である。
【0077】このようにして、上記散気管53から吹き
出される弱い空気によって、第2水槽42の上部42a
の未反応薬品汚泥ゾーン56と下部42bの炭酸カルシ
ウム鉱物52とは弱い流動状態となる。そして、下部流
入管50から下部42bに導入された排水中のフッ素と
炭酸カルシウム鉱物52とが反応して、フロック状のフ
ッ化カルシウム58が生成されてフッ素の1次処理が行
われる。次に、排水は未反応薬品汚泥ゾーン56に導入
されて、下記の反応によって処理される。 (1) 返送汚泥中の未反応消石灰や未反応凝集剤から、
炭酸カルシウム鉱物処理後の弱酸性排水と曝気とによっ
て、カルシウムイオンやアルミニウムイオンが溶出され
る。 (2) 排水中における未処理のフッ素は、(1)で溶出さ
れたカルシウムイオンと反応してフロック状のフッ化カ
ルシウム58となる(フッ素の2次処理)。 (3) (2)で生成されたフロック状のフッ化カルシウム
58は、(1)で溶出されたアルミニウムイオンや未反応
の高分子凝集剤の作用によって、大きな形の整った沈降
性の良いフロックとなる。 (4) 排水中における界面活性剤等の有機物は、高濃度
微生物汚泥59中の微生物によって生物学的に処理され
る。 (5) 排水中におけるリンは、未反応の消石灰と反応し
てリン酸カルシウムとなり、未反応の凝集剤の作用によ
って大きなフロックとなる。 (6) 排水中における過水は、微生物汚泥59中の嫌気
性微生物が有する還元性によって処理される。
【0078】尚、上記第2水槽24の上部24aにおけ
る未反応薬品汚泥ゾーン56が曝気されているにも拘わ
らず嫌気性微生物が生息するのは、上述した如く曝気は
弱い曝気であり、微生物汚泥59の濃度が高いために曝
気による酸素が直ちに消費され、溶存酸素が場所によっ
ては在ったり無かったりするためである。そして、溶存
酸素が無い場所に生息する嫌気性微生物と、溶存酸素が
在る場所に生息する好気性微生物とが出現し、両者は未
反応薬品汚泥ゾーン56で共存することになるのであ
る。
【0079】上記嫌気性微生物は、生息環境が好気性に
変化しても直ちに死滅するものではなく、逆に、好気性
微生物も、生息環境が嫌気性に変化して直ちに死滅する
ものではない。すなわち、嫌気性微生物と好気性微生物
とは、溶存酸素が在るか無いかの状態(すなわち、溶存
酸素が0ppm〜1ppmの状態)が長く続くならぱ共存状態
で生息し、繁殖して、過水の処理や界面活性剤の処理を
行うのである。
【0080】上述のようにして上記第2水槽42で処理
された排水が分離室51の出口において中性になるよう
に、第2水槽42を設計しておくことが望ましい。具体
的には、排水のpHが3以下である時には、返送汚泥中
の未反応の薬品量によっても異なるが、第2水槽42に
おける排水の滞留時間が4時間以上になるように設計す
ることが望ましい。
【0081】また、上記第2水槽42の容積1m3当た
り1日に付き50m3程度の曝気空気量を確保した場合
には、下部24b内において上記排水を十分に攪拌でき
ないために、曝気空気量を第2水槽42の容積1m3
たり1日に付き100m3以上にした場合に比して排水
中のフッ素濃度が高くなる(十分フッ素が処理されてい
ない)。しかしながら、下部42bにおけるフッ素の処理
は1次処理であり、後に上部42aの未反応薬品汚泥ゾ
ーン56において未反応の消石灰や未反応の凝集剤によ
る2次処理がおこなわれる。したがって、第2水槽42
全体として、排水中のフッ素を十分に処理でき、所定の
フッ素除去率を確保できるのである。
【0082】すなわち、本実施の形態によれば、図16
に示す従来の排水処理装置の半分の曝気空気量である第
2水槽42の容積1m3当たり1日に付き50m3程度の
曝気空気量で、所定のフッ素除去率を確保できるので、
電気エネルギーに関して省エネを計ることができるので
ある。
【0083】また、上記分離室51の底面60は、下向
きに傾斜して下部42bの側壁に至っており、何も配置
されてはいない。したがって、分離室51内の比重が大
きい炭酸カルシウム鉱物52は傾斜した底面60に沿っ
て下降して行くことになり、分離室51から炭酸カルシ
ウム鉱物52が第3水槽43に流出することを防止でき
る。こうして、比重が小さいフロック状のフッ化カルシ
ウム58や微生物汚泥59は、最終的には分離室51か
ら流出するのであるが、フッ素処理材料としての炭酸カ
ルシウム鉱物52は、第2水槽42の分離室51から外
に流出できないようになっている。
【0084】上述したように、上記第2水槽42の下部
42bに排水が導入されると、下部42bの炭酸カルシウ
ムゾーンにおいて、弱く流動している炭酸カルシウム鉱
物52が排水中のフッ素と反応して排水中のフッ素が処
理され、フッ素濃度が30ppm程度(強く流動している場
合は20ppm以下)になる。また、排水のpHが4(強く流
動してい場合は7)に近付く。こうして、フッ素の1次
処理が実施されるのである。
【0085】さらに、上記第2水槽42の上部42aの
未反応薬品汚泥ゾーン56に導入された排水は、未反応
の消石灰,未反応のポリ塩化アルミニウム,未反応の高分
子凝集剤および微生物を含む返送汚泥と混合攪拌され
て、次の諸反応が行われる。 (a) 排水中における1次処理後の30ppmのフッ素は、
上記返送汚泥中の未反応消石灰と反応してフッ化カルシ
ウム58となり、さらに未反応の凝集剤によって排水中
のフッ素濃度が15ppm以下まで低減される。そして、
排水のpHも中性に近付く。 (b) 排水中の界面活性剤は、返送汚泥中の高濃度微生
物によって生物学的に処理される。 (c) 排水中のリンは、返送汚泥中の未反応の消石灰と
反応してリン酸カルシウムとなって処理される(リンの
1次処理)。 (d) 排水中の過水は、返送汚泥中の嫌気性微生物が有
する還元性によって処理される。
【0086】次に、上記フッ素,界面活性剤,リンおよび
過水が処理された排水(つまり被処理水)は、消石灰反応
槽である第3水槽43に導入される。具体的には、第2
水槽42で処理された排水は、第2水槽42の分離室5
1の上方に設けられたオーバーフロー管(図示せず)を経
由して、第3水槽43へ移送される。
【0087】上記第3水槽43には消石灰が添加され、
急速撹拌機61によって排水と消石灰が急速に攪拌され
る。こうして、排水中のリンがリン酸カルシウムとして
さらに処理される(リンの2次処理)。尚、リンの1次処
理は、第2水槽42の上部42aでの未反応消石灰との
反応処理で行われている。また、排水中のリン酸カルシ
ウムは、沈澱槽としての第6水槽46内で沈澱すること
によって処理される。また、消石灰が添加されているの
で、排水中のフッ素が更に高度処理される(フッ素の3
次処理)。尚、排水中のリンは、実装置での運転結果か
らすれば、炭酸カルシウム鉱物52から溶出するカルシ
ウムとは反応しない。したがって、第2水槽42の下部
42bにおいては、リンの処理は殆どできない。
【0088】次に、排水は、ポリ塩化アルミニウム槽と
しての第4水槽44に導入される。第4水槽44には、
フロックの核を作るための凝集剤としてのアルミ剤(ポ
リ塩化アルミニウム)が添加され、急速攪拌機62によ
って排水とポリ塩化アルミニウムが急速に攪拌されて微
細なフロックができる。
【0089】上記第5水槽45には、上記フロックを大
きくするために高分子凝集剤が添加される。上記凝集剤
は、排水が中性に近いほど凝集効果が大きく、排水から
フッ素およびリンを効率的に除去することができる。
【0090】上記第5水槽45における処理を終えた排
水は、次に、第6水槽46に移動される。この第6水槽
46は、一般の沈殿槽と同じ処理を行う。そして、一般
の汚泥濃縮槽として機能する第7水槽47は、第6水槽
46からの汚泥を濃縮する。そして、この濃縮された汚
泥は、脱水機としてのフィルタープレス48に移送され
て脱水される。
【0091】本実施の形態においては、第2水槽42で
の排水の滞留時間を4時間以上としたが、第3水槽4
3,第4水槽44あるいは第5水槽45の反応時間は3
0分程度でよい。また、本実施の形態における炭酸カル
シウム鉱物58の粒径を略0.5mmとしたが、この粒径
は0.1mmから2mmの範囲で設定すればよい。
【0092】ここで、図16に示した従来の排水処理方
法においては、第2水槽22に第6水槽28からの汚泥
を返送してはいない。したがって、第2水槽22には未
反応薬品汚泥ゾーンが形成されない。また、第2水槽2
2の上部22aにおけるpH値を7付近に維持するため
に、2台のブロワー24,24を設置している。
【0093】したがって、本実施の形態と図16に示す
排水処理装置との比較において、本実施の形態における
ブロワー数が半分であり電気代も約半分となる。すなわ
ち、本実施の形態における排水処理装置は、省エネルギ
ー型の排水処理装置といえるのである。
【0094】また、上述したように、図16に示す排水
処理装置においては第6水槽28や第7水槽29から第
2水槽22の上部22aへの返送汚泥設備がないので、
未反応の消石灰,未反応のポリ塩化アルミニウムおよび
未反応の高分子凝集剤は、そのまま再利用されることな
く2台のフィルタープレス31,32によって脱水処理
されることになる。したがって、汚泥中に上記未反応の
消石灰,未反応のポリ塩化アルミニウムおよび未反応の
高分子凝集剤が含まれることになり、廃棄物としての汚
泥量は多いことになる。
【0095】これに対して、本実施の形態においては、
第2水槽42の上部42aへ、未反応の消石灰,未反応の
ポリ塩化アルミニウムおよび未反応の高分子凝集剤を返
送して再利用するようにしている。したがって、フィル
タープレス48によって脱水した後の廃棄物としての汚
泥量は格段に減少する。その結果、フィルタープレス4
8の台数は1台で十分対処できるのである。
【0096】本実施の形態において、汚泥量が減少する
理由は、上述の他に、第2水槽42において返送汚泥が
存在する条件で曝気され、しかも排水の滞留時間が4時
間以上に設定されているために、汚泥中の成分が排水に
溶解(具体的には、カルシウムイオン等のイオンとして
溶解)するためである。具体的に言えば、例えば沈殿物
あるいは汚泥として硫酸カルシウムが存在していたとす
ると、曝気によって硫酸イオンとカルシウムイオンとに
なり、排水中に溶け込んで固形物が減少する。但し、フ
ッ素処理の際に生成するフッ化カルシウム58は難溶性
であるために、曝気では全く溶解することはない。つま
り、曝気の目的は、難溶性のフッ化カルシウム58のみ
を残してその他の成分は夫々の成分が持つ溶解度まで溶
解することによって汚泥量を削減することと、第2水槽
42内を攪拌することと、好気性微生物を維持すること
である。
【0097】尚、図2に、第2水槽42〜第7水槽47
の各水槽における処理のタイミング(経過時間)の一例を
示す。但し、図2(a)は上記排水の濃度が通常濃度の場
合であり、図2(b)は上記排水の濃度が低濃度の場合で
ある。
【0098】上述のように、本実施の形態においては、
上記第6水槽46から汚泥を第2水槽42の上部42a
に返送すると共に、ブロワー54および散気管50によ
って弱い曝気を行っている。したがって、第2水槽42
の下部42bには炭酸カルシウム鉱物52のゾーンが形
成される一方、上記上部42aには未反応薬品汚泥ゾー
ン56が形成されている。
【0099】したがって、第2水槽42においては、 ・弱酸性排水中での曝気攪拌による未反応消石灰や未反
応凝集剤からのカルシウムイオンやアルミニウムイオン
の溶出 ・上記炭酸カルシウム鉱物52による上記排水中のフッ
素の1次処理 ・上記未反応薬品汚泥ゾーン56中の未反応の薬品(消
石灰および凝集剤)による上記フッ素の2次処理 ・上記未反応薬品汚泥ゾーン56中の未反応の消石灰に
よる上記排水中のリンの1次処理 ・上記未反応薬品汚泥ゾーン56中の微生物による上記
排水中の界面活性剤の処理 ・上記未反応薬品汚泥ゾーン56中の嫌気性微生物によ
る上記排水中の過水の還元処理 を行うことができる。
【0100】また、上記第3水槽43においては、添加
された消石灰によって、上記排水中のフッ素の3次処理
を行うことができる。さらに、上記排水中のリンの2次
処理を行うことができる。また、濃縮槽としての第7水
槽47においては完全に嫌気状態を維持できるので、微
量の有機物をべースに嫌気性の微生物を培養することが
できる。したがって、第7水槽47中の濃縮汚泥を第2
水槽42の未反応薬品汚泥ゾーン56に返送することに
よって、上記界面活性剤や過水の処理をより効果的に行
うことができる。
【0101】また、上述のように、返送汚泥を第2水槽
42に導入しているので、第2水槽42〜第5水槽45
での使用薬品の削減を図ることができ、加えて第7水槽
47から排出される未反応薬品汚泥量を減少できる。し
たがって、フィルタープレス48の台数や運転時間を低
減でき、発生廃棄物としての脱水後の汚泥を減少させる
ことができる。
【0102】すなわち、本実施の形態によれば、未反応
薬品の再生効率が良く、未反応薬品汚泥の発生量が少な
い排水処理装置を実現できる。特に、環境ホルモンとな
る界面活性剤を高効率で処理することが可能となり、時
代のニーズに即応した排水処理を行うことができる。加
えて、ランニングコストおよび消費エネルギーの削減を
図ることができるのである。
【0103】<第2の実施の形態>図3は、本実施の形
態の排水処理装置における構成図である。第1水槽7
1,第2水槽72,第3水槽73,第4水槽74,第5水槽
75,第6水槽76,第7水槽77およびフィルタープレ
ス78は、第1実施の形態における第1水槽41,第2
水槽42,第3水槽43,第4水槽44,第5水槽45,第
6水槽46,第7水槽47およびフィルタープレス48
と同じ構造を有し、同じように機能する。また、第1実
施の形態の場合と同様に、第6水槽76で沈澱した汚泥
を、第2水槽72の上部72aに返送している。
【0104】本実施の形態においては、上記第7水槽7
7で濃縮されて嫌気性微生物が高濃度で生息する汚泥
を、濃縮槽汚泥返送ポンプ80によって、第2水槽72
の上部72aに返送するようにしている。こうすること
によって、第6水槽76からの返送汚泥によって第2水
槽72の上部72aに形成されている未反応薬品汚泥ゾ
ーン79の汚泥濃度がさらに上昇し、処理対象物質に対
する排水処理効率が上がるのである。特に、汚泥濃度が
上昇することによって、排水中の酸素が消費されて嫌気
性の微生物が繁殖し、排水中の過水の処理が顕著にな
る。また、その他の処理対象物である界面活性剤につい
ても、微生物濃度の上昇によって、処理がより確実とな
るのである。
【0105】<第3実施の形態>図4は、本実施の形態
の排水処理装置における構成図である。第1水槽81,
第2水槽82,第3水槽83,第4水槽84,第5水槽8
5,第6水槽86,第7水槽87およびフィルタープレス
88は、第1実施の形態における第1水槽41,第2水
槽42,第3水槽43,第4水槽44,第5水槽45,第6
水槽46,第7水槽47およびフィルタープレス48と
同様の構成を有して同様に機能する。
【0106】本実施の形態においては、 (a) 上記第6水槽86で沈澱した汚泥を、第2水槽8
2の上部82aに返送しない。 (b) 濃縮槽汚泥返送ポンプ89によって、第7水槽8
7で濃縮された汚泥を第2水槽82の上部82aに返送
して、上部82aに未反応薬品汚泥ゾーン90を形成す
る。
【0107】このように、第7水槽87で濃縮された汚
泥のみを第2水槽82の上部82aに返送しているの
で、上部82aの未反応薬品汚泥ゾーン90の汚泥濃度
は、第1実施の形能および第2実施の形態における未反
応薬品汚泥ゾーン56,79よりも上昇している。した
がって、処理対象物質に対する排水処理効率があがる。
特に、汚泥濃度が上昇することによって、排水中の酸素
が消費されて嫌気性の微生物が繁殖し、排水中の過水の
処理が顕著となる。また、その他の処理対象物質である
排水中の界面活性剤についても、微生物濃度の上昇によ
って処理がより確実になる。
【0108】<第4実施の形態>図5は、本実施の形態
の排水処理装置における構成図である。第1水槽91,
第2水槽92,第3水槽93,第4水槽94,第5水槽9
5,第6水槽96,第7水槽97及びフィルタープレス9
8は、第1実施の形態における第1水槽41,第2水槽
42,第3水槽43,第4水槽44,第5水槽45,第6水
槽46,第7水槽47及びフィルタープレス48と同様
の構成を有して同様に機能する。また、第1実施の形態
の場合と同様に、第6水槽96で沈澱した汚泥を、沈澱
槽汚泥返送ポンプ99によって、第2水槽92の上部9
2aに返送している。
【0109】本実施の形態においては、上記第6水槽9
6で沈澱した汚泥を、第2水槽92の上部92aのみな
らず第3水槽93にも返送している。この場合、第3水
槽93に返送される汚泥中は未反応の消石灰が含まれて
いるため、第3水槽93における消石灰の添加量量を削
減することができるのである。すなわち、本実施の形態
によれば、消石灰の添加量削減によってランニングコス
トの低減を図ることができるのである。
【0110】<第5実施の形態>図6は、本実施の形態
の排水処理装置における構成図である。第1水槽10
1,第2水槽102,第3水槽103,第4水槽104,第
5水槽105,第6水槽106,第7水槽107及びフィ
ルタープレス108は、第1実施の形態における第1水
槽41,第2水槽42,第3水槽43,第4水槽44,第5
水槽45,第6水槽46,第7水槽47及びフィルタープ
レス48と同様の構成を有して同様に機能する。また、
第1実施の形態の場合と同様に、第6水槽106で沈澱
した汚泥を、沈澱槽汚泥返送ポンプ109によって、第
2水槽92の上部92aに返送している。
【0111】本実施の形態においては、 (a) 上記第6水槽106で沈澱した汚泥を、第2水槽
102の上部102aのみならず第3水槽103にも返
送している。 (b) 上記第7水槽107で濃縮された汚泥を、濃縮槽
汚泥返送ポンプ110によって、第2水槽102の上部
102aと第3水槽103に返送している。
【0112】このように、上記沈濃槽である第6水槽1
06で沈澱された汚泥と、濃縮槽である第7水槽107
で濃縮された汚泥とを、第3水槽103に返送すること
によって、多量の未反応の消石灰が第3水槽103に返
送されることになり、第4実施の形態の場合よりも、第
3水槽103に添加する消石灰の量を削減することがで
きる。すなわち、本実施の形態によれが、第4実施の形
態の場合よりも消石灰の添加量削減によるランニングコ
ストの低減が図られる。
【0113】<第6実施の形態>図7は、本実施の形態
の排水処理装置における構成図である。第1水槽11
1,第2水槽112,第3水槽113,第4水槽114,第
5水槽115,第6水槽116,第7水槽117およびフ
ィルタープレス118は、第1実施の形態における第1
水槽41,第2水槽42,第3水槽43,第4水槽44,第
5水槽45,第6水槽46,第7水槽47およびフィルタ
ープレス48と同様の構成を有して同様に機能する。ま
た、第3実施の形態の場合と同様に、第6水槽116で
沈澱した汚泥は第2水槽112の上部112aに返送さ
れない。そして、濃縮槽汚泥返送ポンプ119によっ
て、第7水槽117で濃縮された汚泥を第2水槽112
の上部112aに返送して、未反応薬品汚泥ゾーン12
0を形成している。
【0114】本実施の形態においては、上記第7水槽1
17で濃縮された汚泥を、第2水槽112の上部112
aのみならず第3水槽113にも返送している。こうし
て、濃縮槽である第7水槽117で濃縮された嫌気性の
微生物を含む汚泥を第2水槽112および第3水槽11
3に返送することによって、第2水槽112の上部11
2aから第7水槽117まで高濃度嫌気性敏生物が循環
される。
【0115】したがって、本実施の形態によれば、高濃
度嫌気性微生物の持つ還元性によって、排水中の過水を
確実に処理することができる。また、比較的生物分解性
の悪い界面活性剤も効率的に処理することができるので
ある。
【0116】<第7実施の形態>図8は、本実施の形態
の排水処理装置における構成図である。第1水槽12
1,第3水槽123,第4水槽124,第5水槽125,第
6水槽126,第7水槽127およびフィルタープレス
128は、第1実施の形態における第1水槽41,第3
水槽43,第4水槽44,第5水槽45,第6水槽46,第
7水槽47およびフィルタープレス48と同様の構成を
有して同様に機能する。
【0117】本実施の形態においては、 (a) 第2水槽122を、第1実施の形態における第2
水槽42と同様の構造を有するが、容量は第2水槽42
の半分とする。この第2水槽122には、炭酸カルシウ
ム鉱物130が充填されている。 (b) 第1実施の形態における第2水槽42と同様の構
造を有するが、容量は第2水槽42の半分の未反応薬品
反応槽129を設ける。尚、ここでいう薬品とは消石灰
と凝集剤(ポリ塩化アルミニウムと高分子凝集剤)であ
る。 (c) 第2水槽122および未反応薬品反応槽129
共、ブロワー132,133によって下部を曝気してい
る。 (d) 第1水槽ポンプ131によって、排水を上記第2
水槽122と未反応薬品反応槽129との両方に導入す
る。 (e) 第6水槽126において沈澱した汚泥を、沈澱槽
汚泥返送ポンプ134によって、未反応薬品反応槽12
9に返送する。
【0118】すなわち、本実施の形態においては、上記
未反応薬品反応槽129において、第6水槽126から
の返送汚泥中の未反応の消石灰,未反応のポリ塩化アル
ミニウムおよび未反応の高分子凝集剤によって排水を処
理し、薬品をリサイクルすることができるのである。
【0119】また、比重が2.7の炭酸カルシウム鉱物
が充填された第2水槽122と、比重が1に近い返送汚
泥が導入された未反応薬品反応槽129とで、上記排水
を処理することによって、比重の重い炭酸カルシウム鉱
物単独で処理する場合に比して、ブロワー132,13
3の駆動エネルギーの総計を略半分にできる。
【0120】<第8実施の形態>図9は、本実施の形態
の排水処理装置における構成図である。第1水槽14
1,第2水槽142,未反応薬品反応槽143,第3水槽
144,第4水槽145,第5水槽146,第6水槽14
7,第7水槽148及びフィルタープレス149は、第
7実施の形態における第1水槽121,第2水槽122,
未反応薬品反応槽129,第3水槽123,第4水槽12
4,第5水槽125,第6水槽126,第7水槽127及
びフィルタープレス128と同様の構成を有して同様に
機能する。さらに、第7実施の形態の場合と同様に、第
6水槽147において沈澱した汚泥を未反応薬品反応槽
143に返送している。
【0121】本実施の形態においては、第7水槽148
において濃縮された汚泥を、濃縮槽汚泥返送ポンプ15
0によって未反応薬品反応槽143に返送している。し
たがって、未反応薬品反応槽143においては、多量の
返送汚泥中に在る未反応の消石灰,未反応のポリ塩化ア
ルミニウムおよび未反応の高分子凝集剤によって、新品
の炭酸カルシウム鉱物を全く使用しないで排水中のフッ
素とリンを処理し、第7水槽148において特に繁殖し
た嫌気性微生物の還元性によって過水を処理できるので
ある。さらに、排水中の界面活性剤を未反応薬品反応槽
143中の微生物によって処理できる。
【0122】ところが、図3に示した第2実施の形態の
場合と比較して、第2水槽142および未反応薬品反応
槽143で構成される排水処理システムが並列式であ
り、第2水槽142においては返送汚泥を利用していな
いので、省エネルギーの点、廃棄物減量の点、処理水の
水質の点において劣るといえる。
【0123】<第9実施の形態>図10は、本実施の形
態の排水処理装置における構成図である。第1水槽15
1,第2水槽152,未反応薬品反応槽153,第3水槽
154,第4水槽155,第5水槽156,第6水槽15
7,第7水槽158およびフィルタープレス159は、
第7実施の形態における第1水槽121,第2水槽12
2,未反応薬品反応槽129,第3水槽123,第4水槽
124,第5水槽125,第6水槽126,第7水槽12
7及びフィルタープレス128と同様の構成を有して同
様に機能する。
【0124】但し、本実施の形態においては、第7実施
の形態の場合とは異なり、未反応薬品反応槽153に
は、第6水槽157で沈澱した汚泥ではなく、第7水槽
158において濃縮された汚泥を濃縮槽汚泥返送ポンプ
160によって返送している。したがって、未反応薬品
反応槽153においては、新品の炭酸カルシウム鉱物を
全く使用することなく、高濃度返送汚泥中の未反応の消
石灰,未反応のポリ塩化アルミニウムおよび未反応の高
分子凝集剤によって排水中のフッ素とリンとを処理でき
る。また、第7水槽158において特に繁殖した高濃度
嫌気性微生物の還元性によって、第7,第8実施の形態
の場合よりも効率的に上記排水中の過水を処理できる。
さらに、排水中の界面活性剤を、未反応薬品反応槽15
3中の高濃度微生物によって処理できる。
【0125】しかしながら、図4に示す第3実施の形態
の場合と比較して、第2水槽152および未反応薬品反
応槽153で構成される排水処理システムが並列式であ
り、第2水槽152においては返送汚泥を利用していな
いので、省エネルギーの点、廃棄物減量の点、処理水の
水質の点において劣るといえる。
【0126】<第10実施の形態>図11は、本実施の
形態の排水処理装置における構成図である。第1水槽1
61,第2水槽162,未反応薬品反応槽163,第3水
槽164,第4水槽165,第5水槽166,第6水槽1
67,第7水槽168およびフィルタープレス169
は、第7実施の形態における第1水槽121,第2水槽
122,未反応薬品反応槽129,第3水槽123,第4
水槽124,第5水槽125,第6水槽126,第7水槽
127及びフィルタープレス128と同様の構成を有し
て同様に機能する。さらに、第6水槽167において沈
澱した汚泥を未反応薬品反応槽163に返送している。
【0127】本実施の形態においては、上記第2水槽1
62と未反応薬品反応槽163とは直列に配置されてお
り、排水は第2水槽162にのみ導入され、その処理後
の排水を未反応薬品反応槽163に導入するようになっ
ている。すなわち、本実施の形態においては、第2水槽
162を第1実施の形態における第2水槽42の下部4
2bとして機能させる一方、未反応薬品反応槽163を
第1実施の形態における第2水槽42の上部42aとし
て機能させるのである。
【0128】したがって、上記未反応薬品反応槽163
において、新品の炭酸カルシウム鉱物を全く使用しない
で、返送汚泥中の未反応の消石灰,未反応のポリ塩化ア
ルミニウムおよび未反応の高分子凝集剤によって排水中
のフッ素とリンを処理することによって、薬品をリサイ
クルすることができるのである。また、排水中の過水を
未反応薬品反応槽163中の嫌気性の微生物によって処
理することができる。さらに、排水中の界面活性剤を未
反応薬品反応槽163中の微生物によって処理すること
ができる。
【0129】また、比重が2.7の炭酸カルシウム鉱物
が充填された第2水槽162と、比重が1に近い返送汚
泥が導入された未反応薬品反応槽163とで、上記排水
を処理することによって、比重の重い炭酸カルシウム鉱
物単独で処理する場合に比して、ブロワーの駆動エネル
ギーの総計を略半分にできる。
【0130】また、本実施の形態においては、上述のご
とく、第2水槽162を第1実施の形態における第2水
槽42の下部42bとして機能させる一方、未反応薬品
反応槽163を第1実施の形態における第2水槽42の
上部42aとして機能させているため、第1実施の形態
の場合と略同等の効果が期待できる。しかしながら、第
2水槽162と未反応薬品反応槽163の2つの槽を準
備し、夫々の槽に分離室170,171を設置する必要
があるので、第1実施の形態の場合に比較してイニシャ
ルコストが掛かってしまう。
【0131】<第11実施の形態>図12は、本実施の
形態の排水処理装置における構成図である。第1水槽1
81,第2水槽182,未反応薬品反応槽183,第3水
槽184,第4水槽185,第5水槽186,第6水槽1
87,第7水槽188およびフィルタープレス189
は、第9実施の形態における第1水槽151,第2水槽
152,未反応薬品反応槽153,第3水槽154,第4
水槽155,第5水槽156,第6水槽157,第7水槽
158及びフィルタープレス159と同様の構成を有し
て同様に機能する。さらに、第7水槽188において濃
縮した汚泥を未反応薬品反応槽183に返送している。
【0132】本実施の形態においては、上記第2水槽1
82と未反応薬品反応槽183とは直列に配置されてお
り、排水は第2水槽182にのみ導入され、その処理後
の排水を未反応薬品反応槽183に導入するようになっ
ている。すなわち、本実施の形態においては、第2水槽
182を第3実施の形態における第2水槽82の下部8
2bとして機能させる一方、未反応薬品反応槽183を
第3実施の形態における第2水槽82の上部82aとし
て機能させるのである。
【0133】したがって、上記未反応薬品反応槽183
において、新品の炭酸カルシウム鉱物を全く使用しない
で、返送汚泥中の未反応の消石灰,未反応のポリ塩化ア
ルミニウム及び未反応の高分子凝集剤によって排水中の
フッ素とリンを処理することによって、薬品をリサイク
ルすることができるのである。また、排水中の過水を未
反応薬品反応槽183中の嫌気性の微生物によって処理
することができ、図11に示す第10実施の形態の場合
よりも過水の処理効率はよい。さらに、排水中の界面活
性剤を未反応薬品反応槽183中の高濃度微生物によっ
て処理できる。
【0134】また、図4に示す第3実施の形態の場合に
比較して、上述のごとく、上記第2水槽182を第3実
施の形態における第2水槽82の下部82bとして機能
させる一方、未反応薬品反応槽183を第3実施の形態
における第2水槽82の上部82aとして機能させてい
るために、第3実施の形態の場合と略同等の効果が期待
できる。しかしながら、第2水槽182と未反応薬品反
応槽183の2つの槽を準備し、夫々の槽に分離室19
0,191を設置する必要があり、第3実施の形態の場
合に比較してイニシャルコストが掛かってしまう。
【0135】<第12実施の形態>図13は、本実施の
形態の排水処理装置における構成図である。第1水槽2
01,第2水槽202,未反応薬品反応槽203,第3水
槽204,第4水槽205,第5水槽206,第6水槽2
07,第7水槽208およびフィルタープレス209
は、第10実施の形態における第1水槽161,第2水
槽162,未反応薬品反応槽163,第3水槽164,第
4水槽165,第5水槽166,第6水槽167,第7水
槽168およびフィルタープレス169と同様の構成を
有して同様に機能する。さらに、第6水槽207におい
て沈殿した汚泥と第7水槽208において濃縮した汚泥
とを未反応薬品反応槽203に返送している。
【0136】本実施の形態においては、上記第2水槽2
02と未反応薬品反応槽203とは直列に配置されてお
り、排水は第2水槽202にのみ導入され、その処理後
の排水を未反応薬品反応槽203に導入するようになっ
ている。また、第7水槽208において濃縮した汚泥を
未反応薬品反応槽203に返送するようにしている。
【0137】したがって、上記未反応薬品反応槽203
において、新品の炭酸カルシウム鉱物を全く使用しない
で、返送汚泥中の未反応の消石灰,未反応のポリ塩化ア
ルミニウム及び未反応の高分子凝集剤によって排水中の
フッ素とリンを処理できる。また、排水中の過水を未反
応薬品反応槽203中の高濃度の嫌気性微生物によって
処理することができる。さらに、排水中の界面活性剤を
未反応薬品反応槽203中の高濃度微生物によって処理
することができる。尚、本実施の形態においては、第1
0実施の形態の場合よりも未反応薬品反応槽203の微
生物濃度が高い分だけ排水中の処理対象物質の処理を確
実に行うことができる。
【0138】また、図3に示す第2実施の形態の場合に
比較して、上述したごとく、第2水槽202を第2実施
の形態における第2水槽72の下部72bとして機能さ
せる一方、未反応薬品反応槽203を第2実施の形態に
おける第2水槽72の上部72aとして機能させている
ために、第2実施の形態の場合と略同等の効果が期待で
きる。しかしながら、第2水槽202と未反応薬品反応
槽203の2つの槽を準備し、夫々の槽に分離室21
0,211を設置する必要があり、第2実施の形態の場
合に比較してイニシャルコストが掛かってしまう。
【0139】[第1実験例]次に、具体的な実験例とし
て、図1に示す第1実施の形態における排水処理装置を
用いた排水処理実験例について説明する。この実験例で
は、第1水槽41の容量を約1m3とし、第2水槽42
の容量を約4m3とし、第3水槽43〜第5水槽45の
容量を約0.5m3とし、第6水槽46の容量を約3m3
とし、第7水槽47の容量を約1m3とした。
【0140】また、処理対象とする界面活性剤,リン,過
水含有フッ素排水のpHは2.3であり、フッ素濃度は1
63ppmであり、カチオン界面活性剤の濃度は0.10pp
mであり、アニオン界面活性剤の濃度は0.12ppmであ
り、ノニオン界面活性剤の濃度は0.10ppmであり、リ
ン濃度は11.6ppmであり、過水濃度は86ppmであ
る。
【0141】そして、上述のような構成の排水処理装置
によって、界面活性剤,リン,過水含有フッ素排水を処理
したところ、処理後の排水のpHは7.4となり、フッ素
濃度は6ppmとなり、カチオン界面活性剤の濃度は0.0
4ppmとなり、アニオン界面活性剤の濃度は0.03ppm
となり、ノニオン界面活性剤の濃度は0.04ppmとな
り、リン濃度は0.3ppmとなり、過水濃度は1ppmとな
った。
【0142】[第2実験例]また、図8に示す第7実施
の形態における排水処理装置を用いた排水処理実験例に
ついて説明する。この実験例では、上記第1水槽121
の容量を約75m3とし、第2水槽122の容量を約3
00m3とし、未反応薬品反応槽129の容量を約30
0m3とし、第3水槽123の容量を約40m3とし、第
4水槽124の容量を約40m3とし、第5水槽125
の容量を約40m3とし、第6水槽126の容量を約2
30m3とし、第7水槽127の容量を約100m3とし
た。
【0143】また、処理対象とする界面活性剤,リン,過
水含有フッ素排水のpHは2.1であり、フッ素濃度は1
86ppmであり、カチオン界面活性剤の濃度は0.11pp
mであり、アニオン界面活性剤の濃度は0.13ppmであ
り、ノニオン界面活性剤の濃度が0.11ppmであり、リ
ン濃度は12.3ppmであり、過水濃度は92ppmであ
る。
【0144】そして、上述のような構成の排水処理装置
によって、界面活性剤,リン,過水含有フッ素排水を処理
したところ、処理後の排水のpHは7.6となり、フッ素
濃度は6ppmとなり、カチオン界面活性剤の濃度は0.0
3ppmとなり、アニオン界面活性剤の濃度は0.03ppm
となり、ノニオン界面活性剤の濃度は0.03ppmとな
り、リン濃度は0.2ppmとなり、過水濃度は1ppmとな
った。また、上記ブロワー132,133の電力消費量
は、図16に示す従来の排水処方法と比較して約50%
削減できた。また、上記薬品としての炭酸カルシウム鉱
物も約50%削減でき、結果として排水処理装置から発
生する廃棄物も全体で約30%削減することができた。
【0145】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明の排水処理方法は、有機物,リン,過水含有フッ素
排水を、無機汚泥,有機汚泥および生物汚泥と炭酸カル
シウム鉱物との混合物によって処理するので、上記排水
中のフッ素を上記炭酸カルシウム鉱物と無機汚泥と有機
汚泥によって処理できる。さらに、上記排水中のリンを
上記無機汚泥によって処理できる。さらに、上記排水中
の有機物を上記生物汚泥によって処理できる。さらに、
上記排水中の過水を上記生物汚泥によって処理できる。
【0146】このように、この発明によれば、上記排水
中のフッ素,リン,有機物および過水を上記無機汚泥,有
機汚泥および生物汚泥によって処理できるので、混合汚
泥に混合する炭酸カルシウム鉱物や他の薬品の添加を少
なくし、未反応薬品汚泥の発生量を少なくできる。
【0147】また、請求項2に係る発明の排水処理方法
は、上記無機汚泥を未反応の消石灰および未反応のポリ
塩化アルミニウムを含む汚泥とし、上記有機汚泥を未反
応の高分子凝集剤を含む汚泥とし、上記生物汚泥を微生
物を含む汚泥としたので、上記無機汚泥中の未反応の消
石灰によって上記排水中のフッ素およびリンをフッ化カ
ルシウムおよびリン酸カルシウムとして処理し、その後
上記無機汚泥中の未反応のポリ塩化アルミニウムによっ
て凝集できる。さらに、上記有機汚泥中の未反応高分子
凝集剤によって、上記フッ化カルシウムやリン酸カルシ
ウムを大きなフロックにできる。さらに、上記生物汚泥
中の高濃度微生物によって上記排水中の界面活性剤(有
機物)を処理できる。
【0148】したがって、この発明によれば、上記汚泥
中の消石灰,ポリ塩化アルミニウムおよび高分子凝集剤
を再利用することによって、上記消石灰,ポリ塩化アル
ミニウムおよび高分子凝集剤の使用量を減少できると共
に、汚泥の発生量を低減できる。さらに、上記生物分解
性の悪い界面活性剤の除去率を上げることができる。
【0149】また、請求項3に係る発明の排水処理方法
における上記微生物は、嫌気性の微生物であるので、上
記嫌気性の微生物が有する還元性によって、上記排水中
の過水を、重亜硫酸ソーダ等の還元剤の添加や活性炭等
の触媒を用いることなく、低コストで処理できる。
【0150】また、請求項4に係る発明の排水処理方法
における上記無機汚泥,有機汚泥および生物汚泥は、排
水処理設備における沈殿槽からの返送汚泥であるので、
沈澱によって濃度が比較的高くなった汚泥によって、上
記排水を効率的に処理することができる。さらに、上記
沈殿槽からの返送汚泥は嫌気性微生物主体の汚泥であ
り、上記排水中の過水を効果的に処理できる。さらに、
排水処理設備の沈澱槽からの返送汚泥を利用することに
よって、リサイクル形の排水処理システムを構築して、
使用薬品や廃棄汚泥の削減を図ることが可能となる。
【0151】また、請求項5に係る発明の排水処理装置
は、有機物,リン,過水含有フッ素排水が導入される第1
水槽と、攪拌手段を有して炭酸カルシウム鉱物が充填さ
れると共に返送汚泥が導入される第2水槽と、消石灰が
添加される第3水槽と、ポリ塩化アルミニウムが添加さ
れる第4水槽と、高分子凝集剤が添加される第5水槽
と、沈澱槽として機能する第6水槽と、濃縮槽として機
能する第7水槽を有するので、上記第2水槽において
は、 ・上記炭酸カルシウム鉱物による上記排水中のフッ素の
1次処理 ・上記返送汚泥中の未反応の薬品(消石灰および凝集剤)
による上記フッ素の2次処理 ・上記返送汚泥中の未反応の消石灰による上記排水中の
リンの1次処理 ・上記返送汚泥中の微生物による上記排水中の界面活性
剤の処理 ・上記返送汚泥中の嫌気性微生物による上記排水中の過
水の還元処理 ができる。
【0152】さらに、上記第3水槽においては、添加さ
れた消石灰によって、上記排水中のフッ素の3次処理が
でき、上記フッ素をより高度に処理できる。さらに、上
記排水中のリンの2次処理ができる。さらに、濃縮槽と
しての上記第7水槽においては完全に嫌気状態を維持で
きるので、微量の有機物をべースに嫌気性の微生物を培
養することができる。したがって、上記第7水槽中の濃
縮汚泥を上記返送汚泥として利用することによって、上
記界面活性剤や過水の処理をより効果的に行うことがで
きる。
【0153】さらに、上述のように、返送汚泥を上記第
2水槽に導入しているので、上記第2水槽で返送汚泥中
の未反応薬品が再利用されて使用薬品の削減を図ること
ができる。また、上記第7水槽から排出される未反応薬
品汚泥量を減少できる。したがって、後段に設置される
脱水用のフィルタープレスの台数や運転時間を低減で
き、発生廃棄物としての脱水後の汚泥を減少させること
ができる。
【0154】また、請求項6に係る発明の排水処理装置
は、汚泥返送手段によって、上記第6水槽で沈澱した汚
泥を上記第2水槽の上部に返送するので、上記攪拌手段
による攪拌空気が少ない条件で、第2水槽の上部に未反
応薬品汚泥ゾーンを構築できる。したがって、上記排水
を、上記第2水槽の下部からゆっくりと上昇させること
によって、上記未反応薬品汚泥ゾーンにおいて上記排水
中の処理対象物質との反応を確実に進行させることがで
きる。
【0155】この発明によれば、上述のように、上記第
2水槽の上部に比重が1に近い未反応薬品汚泥ゾーンが
構築されるので、上記第2水槽に比重が大きい炭酸カル
シウムのみを充填する場合よりも、上記攪拌手段の攪拌
エネルギーを少なくできる。
【0156】また、請求項7に係る発明の排水処理装置
は、汚泥返送手段によって、濃縮槽としての上記第7水
槽で濃縮された汚泥を上記第2水槽の上部に返送するの
で、第2水槽の上部に高濃度汚泥による未反応薬品汚泥
ゾーンを構築できる。したがって、上記第2水槽に導入
された上記排水を、上記高濃度の未反応薬品汚泥ゾーン
内をゆっくり通過させることによって、上記排水中の界
面活性剤等の有機物,リン,過水およびフッ素をより効率
的に処理することができる。
【0157】また、請求項8に係る発明の排水処理装置
は、上記第6水槽で沈澱した汚泥を上記第2水槽の上部
および第3水槽に返送するので、上記第2,第3の2つ
の水槽によって上記返送汚泥による排水処理を2段階に
行うことができる。したがって、上記返送汚泥中の未反
応薬品の更なる再利用を図ることができる。さらに、上
記返送汚泥中には未反応の消石炭や未反応の凝集剤等が
存在するので、上記第3水槽で添加する消石灰の量、上
記第4水槽で添加するポリ塩化アルミニウムの量、上記
第5水槽で添加する高分子凝集剤の量を削減することが
できる。
【0158】また、請求項9に係る発明の排水処理装置
は、上記濃縮槽としての第7水槽において濃縮した高濃
度汚泥を上記第2水槽の上部および上記第3水槽に返送
するので、上記第2,第3の2つの水槽によって2段階
に行われる上記返送汚泥による排水処理を効率良く行う
ことができる。さらに、上記高濃度返送汚泥中には未反
応の消石炭や未反応の凝集剤等が存在するので、上記第
3水槽で添加する消石灰の量、上記第4水槽で添加する
ポリ塩化アルミニウムの量、上記第5水槽で添加する高
分子凝集剤の量を大幅に削減できる。
【0159】また、請求項10に係る発明の排水処理装
置は、上記攪拌手段を空気を吹き出す空気攪拌手段とし
たので、上記第2水槽内に好気性微生物を繁殖させて、
上記排水中の界面活性剤等の有機物を生物処理できる。
さらに、上記空気攪拌手段による上記返送汚泥の解す作
用によって、上記返送汚泥中の消石灰や炭酸カルシウム
鉱物からのカルシウムイオン溶出、ポリ塩化アルミニウ
ムからのアルミニウムイオン溶出、上記排水中のフッ素
と上記カルシウムイオンの反応、形成されたフッ化カル
シウムの安定したフロックへの成長等を効果的に行うこ
とができる。
【0160】また、請求項11に係る発明の排水処理装
置は、上記第2水槽を、上記無機汚泥,有機汚泥および
生物汚泥から成る混合汚泥ゾーンが形成されている上部
と、上記充填された炭酸カルシウム鉱物に基づく炭酸カ
ルシウム鉱物ゾーンが形成されている下部から構成した
ので、上記排水を上記第2槽の下部から上部に通すこと
によって、上記排水中の多成分(界面活性剤,リン,過水
およびフッ素等)を1つの槽で同時に処理できる。さら
に、上記第2水槽の上部に比重が1に近い混合汚泥ゾー
ンが形成されるので、上記第2水槽全体を比重が大きい
炭酸カルシウム鉱物ゾーン単独で形成する場合よりも、
上記攪拌手段の攪拌エネルギーを少なくできる。
【0161】また、請求項12に係る発明の排水処理装
置は、上記第2水槽の上部に設置されたpH計からの計
測値に応じた制御信号に基づいて、上記攪拌手段の制御
部によって攪拌の強弱を制御するので、導入排水の水質
変化、具体的には導入排水のフッ素濃度の変動や酸度が
急激に変動しても、上記第2水槽の上部を最適なpH値
になるように自動的に制御できる。
【0162】また、請求項13に係るの発明の排水処理
装置は、上記第2槽の上部における混合汚泥ゾーンを構
成する生物汚泥を、嫌気性微生物と好気性微生物との両
方を含んで構成しているので、上記嫌気性微生物が有す
る還元性によって、上記排水中の硝酸性窒素の処理(脱
窒)と上記過水の処理とを行うことができる。さらに、
上記嫌気性徴生物と好気性微生物とによる生物学的作用
によって界面活性剤を含む有機物を処理できる。
【0163】また、請求項14に係るの発明の排水処理
装置は、有機物,リン,過酸化水素含有フッ素排水が導入
される第1水槽と、攪拌手段を有して炭酸カルシウム鉱
物が充填された第2水槽と、攪拌手段を有して返送汚泥
が導入される未反応薬品反応槽と、消石灰が添加される
第3水槽と、ポリ塩化アルミニウムが添加される第4水
槽と、高分子凝集剤が添加される第5水槽と、沈澱槽と
して機能する第6水槽と、濃縮槽として機能する第7水
槽を有するので、新品の薬品の使用量を少なくして排水
処理コストを削減できる。さらに、上記返送汚泥中の未
反応の薬品をリサイクルできるので、ランニングコスト
および発生汚泥(スラッジ)の発生を低減できる。
【0164】また、請求項15に係る発明の排水処理装
置は、汚泥返送手段によって、上記沈澱槽としての第6
水槽からの汚泥あるいは上記濃縮槽としての第7水槽か
らの汚泥の少なくとも一方を上記未反応薬品反応槽に返
送するので、上記第6水槽からの返送汚泥に含まれる未
処理薬品や微生物による上記排水の処理、あるいは、上
記第7水槽からの高濃度な返送汚泥による上記排水処理
の高効率化を行うことができる。さらに、上記返送汚泥
は混合汚泥であるために、上記排水に対して化学的処理
と生物学的処理との両方を行って、上記排水中のフッ素
やリン等の化学成分と界面活性剤等の有機物との両方を
同時に処理できる。
【0165】また、請求項16に係る発明の排水処理装
置は、上記第2水槽と上記未反応薬品反応槽とを直列に
接続しているので、上記排水を、炭酸カルシウム鉱物が
充填された上記第2水槽に続いて、返送汚泥が導入され
る上記未反応薬品反応槽で処理でき、上記第2水槽での
フッ素処理やリン処理が不完全であっても、又は、上記
第2水槽での有機物処理や過水処理ができなくても、上
記未反応薬品反応槽において、上記返送汚泥中の未反応
薬品や微生物によって、上記フッ素やリンの高度処理や
上記有機物や過水の処理を行うことができる。したがっ
て、ランニングコストおよび発生汚泥(スラッジ)の発生
を低減できる。
【0166】さらに、比重が2.7の炭酸カルシウム鉱
物が充填された上記第2水槽と、比重が1に近い返送汚
泥が導入された上記未反応薬品反応槽とで、上記排水を
処理するので、比重の重い炭酸カルシウム鉱物単独で処
理する場合に比して、上記攪拌手段による攪拌エネルギ
ーの総計を略半分にできる。
【0167】また、請求項17に係る発明の排水処理装
置は、汚泥返送手段によって、上記沈澱槽としての第6
水槽からの汚泥あるいは上記濃縮槽としての第7水槽か
らの汚泥の少なくとも一方を上記未反応薬品反応槽に返
送するので、上記第6水槽からの返送汚泥に含まれる未
処理薬品や微生物による上記排水の処理、あるいは、上
記第7水槽からの高濃度な返送汚泥による上記排水処理
の高効率化を行うことができる。さらに、上記返送汚泥
は混合汚泥であるために、上記排水に対して化学的処理
と生物学的処理との両方を行って、上記排水中のフッ素
やリン等の化学成分と界面活性剤等の有機物との両方を
同時に処理できる。
【0168】また、請求項18に係る発明の排水処理装
置は、上記未反応薬品反応槽で、上記返送汚泥中に含ま
れる未反応の薬品を再生して上記排水を処理するので、
上記薬品をリサイクルして薬品の使用量を削減できる。
さらに、上記未反応薬品に起因する汚泥を減少させて、
結果的に発生汚泥を削減できる。すなわち、この発明に
よれば、本排水処理装置全体のランニングコストの低減
と資源の有効利用とを計ることができる。
【0169】また、請求項19に係る発明の排水処理装
置は、上記返送汚泥に酸排水を混合攪拌することによっ
て上記未反応薬品の再生を行うので、上記フッ素やリン
の処理に利用されるカルシウムイオンやアルミニウムイ
オンを上記返送汚泥から容易に溶出再利用できる。した
がって、新たな薬品を必要とはせず、資源の有効利用と
ランニングコストの低減を図ることができる。
【0170】また、請求項20に係る発明の排水処理装
置は、上記未反応薬品反応槽における攪拌手段を空気を
吹き出す空気攪拌手段で構成したので、上記返送汚泥か
らの上記カルシウムイオンやアルミニウムイオンの溶出
を促進できる。さらに、上記未反応薬品反応槽内で好気
性微生物を培養繁殖できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の排水処理装置における構成の一例を
示す図である。
【図2】図1に示す排水処理装置による処理タイミング
を示す図である。
【図3】図1とは異なる排水処理装置の構成を示す図で
ある。
【図4】図1および図3とは異なる排水処理装置の構成
を示す図である。
【図5】図1,図3および図4とは異なる排水処理装置
の構成を示す図である。
【図6】図1,図3〜図5とは異なる排水処理装置の構
成を示す図である。
【図7】図1,図3〜図6とは異なる排水処理装置の構
成を示す図である。
【図8】図1,図3〜図7とは異なる排水処理装置の構
成を示す図である。
【図9】図1,図3〜図8とは異なる排水処理装置の構
成を示す図である。
【図10】図1,図3〜図9とは異なる排水処理装置の
構成を示す図である。
【図11】図1,図3〜図10とは異なる排水処理装置
の構成を示す図である。
【図12】図1,図3〜図11とは異なる排水処理装置
の構成を示す図である。
【図13】図1,図3〜図12とは異なる排水処理装置
の構成を示す図である。
【図14】従来の排水処理装置を示す図である。
【図15】図14とは異なる従来の排水処理装置を示す
図である。
【図16】従来の炭酸カルシウム鉱物を用いた排水処理
装置を示す図である。
【符号の説明】
41,71,81,91,101,111,121,141,1
51,161,181,201…第1水槽、42,72,8
2,92,102,112,122,142,152,162,
182,202…第2水槽、42a,72a,82a,92a,
102a,112a…上部、42b,72b,82b,92b,1
02b,112b…下部、43,73,83,93,103,1
13,123,144,154,164,184,204…第
3水槽、44,74,84,94,104,114,124,
145,155,165,185,205…第4水槽、4
5,75,85,95,105,115,125,146,15
6,166,186,206…第5水槽、46,76,86,
96,106,116,126,147,157,167,1
87,207…第6水槽、47,77,87,97,107,
117,127,148,158,168,188,208…
第7水槽、48,78,88,98,108,118,12
8,149,159,169,189,209…フィルター
プレス、50…下部流入管、51,170,171,19
0,191,210,211…分離室、52,130…炭酸
カルシウム鉱物、53…散気管、
54,132,133…ブロワー、55,99,109,1
34…沈澱槽汚泥返送ポンプ、56,79,90,120
…未反応薬品汚泥ゾーン、57…pH計、
58…フッ化カルシウム、59…微生物汚
泥、 61,62…撹伴機 80,89,110,119,150,160…濃縮槽汚泥
返送ポンプ、129,143,153,163,183,2
03…未反応薬品反応槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 憲幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 4D003 AA14 AB02 BA02 CA03 CA07 DA09 DA15 EA01 EA22 FA05 FA06 4D028 AB00 AC01 AC03 AC09 BC03 BC14 BD08 BD12 BD21 CA09 CB02 CD01 4D038 AA08 AB41 AB45 BA04 BA06 BB18 BB19 4D040 BB33 BB73

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物,リン,過酸化水素含有フッ素排水
    を、無機汚泥,有機汚泥および生物汚泥と炭酸カルシウ
    ム鉱物との混合物によって処理することを特徴とする排
    水処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の排水処理方法におい
    て、 上記無機汚泥は、未反応の消石灰および未反応のポリ塩
    化アルミニウムを含む汚泥であり、 上記有機汚泥は、未反応の高分子凝集剤を含む汚泥であ
    り、 上記生物汚泥は、微生物を含む汚泥であることを特徴と
    する排水処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の排水処理方法におい
    て、 上記微生物は、嫌気性の微生物であることを特徴とする
    排水処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の排水処理方法におい
    て、 上記無機汚泥,有機汚泥および生物汚泥は、排水処理設
    備における沈澱槽からの返送汚泥であることを特徴とす
    る排水処理方法。
  5. 【請求項5】 有機物,リン,過酸化水素含有フッ素排水
    が導入される第1水槽と、 攪拌手段を有すると共に、炭酸カルシウム鉱物が充填さ
    れ、且つ、返送汚泥が導入される第2水槽と、 消石灰が添加される第3水槽と、 ポリ塩化アルミニウムが添加される第4水槽と、 高分子凝集剤が添加される第5水槽と、 沈澱槽として機能する第6水槽と、 濃縮槽として機能する第7水槽で構成されたことを特徴
    とする排水処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の排水処理装置におい
    て、 上記第6水槽で沈澱した汚泥を上記第2水槽の上部に返
    送する汚泥返送手段を備えたことを特徴とする排水処理
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の排水処理装置におい
    て、 上記第7水槽で濃縮された汚泥を上記第2水槽の上部に
    返送する汚泥返送手段を備えたことを特徴とする排水処
    理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の排水処理装置におい
    て、 上記第6水槽で沈澱した汚泥を上記第2水槽の上部およ
    び上記第3水槽に返送する汚泥返送手段を備えたことを
    特徴とする排水処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の排水処理装置におい
    て、 上記第7水槽で濃縮された汚泥を上記第2水槽の上部お
    よび上記第3水槽に返送する汚泥返送手段を備えたこと
    を特徴とする排水処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項5に記載の排水処理装置におい
    て、 上記攪拌手段は、空気を吹き出す空気攪拌手段であるこ
    とを特徴とする排水処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項5に記載の排水処理装置におい
    て、 上記第2水槽は、 上記導入された返送汚泥に基づいて、無機汚泥,有機汚
    泥および生物汚泥から成る混合汚泥ゾーンが形成されて
    いる上部と、 上記第1水槽からの排水が導入されると共に、上記充填
    された炭酸カルシウム鉱物に基づいて、炭酸カルシウム
    鉱物ゾーンが形成されている下部から構成されているこ
    とを特徴とする排水処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記攪拌手段は、制御信号に基づいて攪拌の強弱を制御
    する制御部を有すると共に、 上記第2水槽の上記上部に設置されてpHを計測し、計
    測値に応じた制御信号を上記攪拌手段の制御部に送出す
    るpH計を備えたことを特徴とする排水処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記第2水槽の上部における混合汚泥ゾーンを構成する
    生物汚泥は、嫌気性微生物と好気性微生物との両方を含
    むことを特徴とする排水処理装置。
  14. 【請求項14】 有機物,リン,過酸化水素含有フッ素排
    水が導入される第1水槽と、 攪拌手段を有すると共に、炭酸カルシウム鉱物が充填さ
    れた第2水槽と、 攪拌手段を有すると共に、返送汚泥が導入されて、この
    返送汚泥中の未反応薬品を用いた反応が行われる未反応
    薬品反応槽と、 消石灰が添加される第3水槽と、 ポリ塩化アルミニウムが添加される第4水槽と、 高分子凝集剤が添加される第5水槽と沈澱槽として機能
    する第6水槽と、 濃縮槽として機能する第7水槽で構成されたことを特徴
    とする排水処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記第6水槽で沈澱した汚泥あるいは上記第7水槽で濃
    縮された汚泥の少なくとも一方を、上記未反応薬品反応
    槽に返送する汚泥返送手段を備えたことを特徴とする排
    水処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記第2水槽と未反応薬品反応槽とは直列に接続されて
    おり、上記排水を、上記第2水槽に続いて上記未反応薬
    品反応槽で処理することを特徴とする排水処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記第6水槽で沈澱した汚泥あるいは上記第7水槽で濃
    縮された汚泥の少なくとも一方を、上記未反応薬品反応
    槽に返送する汚泥返送手段を備えたことを特徴とする排
    水処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項14に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記未反応薬品反応槽で、上記返送汚泥中に含まれる未
    反応の薬品を再生して上記排水を処理することを特徴と
    する排水処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記未反応薬品の再生は、上記返送汚泥に酸排水を混合
    攪拌することによって行うことを特長とする排水処理装
    置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の排水処理装置にお
    いて、 上記未反応薬品反応槽における攪拌手段は、空気を吹き
    出す空気攪拌手段であることを特徴とする排水処理装
    置。
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