JP2000048692A - 近接スイッチおよびその製造方法 - Google Patents
近接スイッチおよびその製造方法Info
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Abstract
ルの近傍に形成されているとともに外気に露出している
ため、コイルの温度サイクルにより当該部分の充填材に
亀裂が生じると、耐環境性が低下してしまうなどの問題
があった。 【解決手段】 筒状ケース11は一端側にコイル1を収
納し、他端側のケーブルホルダ14に充填材注入口15
と、空気排出路としての切り欠き部18,19,20とを
備えて構成したので、粘度の高い充填材21を減圧環境
下で効率よく充填できるとともに、コイル1の温度サイ
クルの影響を受けにくい切り欠き部18,19,20近傍
の充填材21は亀裂が生じにくくなり、耐環境性の低下
を有効に防止できる。
Description
近接スイッチおよびその製造方法に関するものである。
の構成部品であるコイルや電子基板をケース内に収納
し、耐環境性を向上させるために当該ケース内に樹脂を
充填して形成されたものが提供されている。この樹脂の
充填は、例えば、注射器などを用いて行われ、充填密度
を高めるために粘度の低い樹脂が使用されていた。しか
しながら、かかる粘度の低い樹脂は熱膨張係数が大きい
ため、コイルの発熱に起因する温度サイクルによる膨張
・収縮の繰り返しのため樹脂に亀裂が生じやすく、耐環
境性が低下してしまうなどの課題が生じていた。
ち、粘度の高い樹脂を減圧環境下で効率よく充填できる
近接スイッチが、例えば、特開平9−92105号公報
に開示されている。図5は特開平9−92105号公報
に開示された従来の近接スイッチを示す斜視図、図6は
図5の縦断面図である。図において、101はコイル、
102はコイル101が巻き付けられたコイルスプー
ル、103は環状の溝を有し、当該溝にコイルスプール
102を収納するコア、104はコア103の裏面に接
続されたプリント基板、105はプリント基板104の
発振回路部を覆うシールドフィルムである。106はコ
ア103を収納するために有底円筒状に形成されたコイ
ルケースであり、その外周面には線状突起部107,1
08および切り欠き部109,110が形成されてい
る。この線状突起部107,108は、後述するベース
金具111の内周面と当接するようになっており、した
がって、切り欠き部109,110は、後述する充填材
114を後述するベース金具111内に減圧環境下で充
填する際に、空気流出用の溝として機能するものであ
る。111はコイルケース106を収納する円筒状のベ
ース金具、112はベース金具111の背面側の端部に
嵌挿され、コード113を保持するクランプ部、114
は樹脂製の充填材、115は充填材114を充填するた
めの充填用開口部である。
する。上記のように構成された近接スイッチを図示しな
い金型内に収納して減圧する。すると、コイルケース1
06の切り欠き部109,110から空気が外部に吸引
され、近接スイッチ内部の圧力も低下する。この状態で
クランプ部112の充填用開口部115から高温の充填
材114を注入する。これにより、充填材114がベー
ス金具111内の全体に充填される。
以上のように構成されているので、空気流出用の溝とし
て機能する切り欠き部109が、発熱源たるコイル10
1を収納するコイルケース106に形成されているた
め、コイル101の発熱サイクルによって劣化し亀裂が
生じやすい充填材114の部位が上記切り欠き部109
において外気に露出してしまうことになり、コイル10
1の温度変化サイクルにより耐環境性が低下してしまう
などの課題があった。
めになされたもので、温度サイクルによる耐環境性の低
下を防止できる近接スイッチおよびその製造方法を得る
ことを目的とする。
ッチは、電子部品を内蔵するケース内に高粘度の充填材
が充填される近接スイッチにおいて、前記ケースは一端
側にコイルを収納し、他端側に前記充填材を注入する充
填材注入口と、当該ケースの内外を連通させる空気排出
路とを備えたものである。
は、ケース内に電子部品やコイルを収納する組み立て工
程と、この電子部品やコイルが収納が収納されたケース
の内部を高真空度まで減圧する減圧工程と、このケース
の内部に高粘度の充填剤を充填する充填工程とからなる
ものである。
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による近
接スイッチを示す縦断面図、図2はケーブルホルダを示
す側面図、図3は略真空環境下で充填材を充填する様子
を示す縦断面図である。図1および図2において、1は
コイル、2はコイル1が巻き付けられたコイルスプー
ル、3は環状の溝を有し、当該溝にコイルスプール2を
収納するフェライトコア、4はフェライトコア3の裏面
に接続され、各種の電子部品が実装された基板(電子部
品)である。6はフェライトコア3を収納するために有
底円筒状に形成されたコイルケース(ケース)であり、
その外周面には連続した線状突起部7が一体的に形成さ
れている。この線状突起部7は、後述する筒状ケース1
1の内周面と当接するように突設形成してあり、後述す
る充填材21が筒状ケース11の外部に漏れ出さないよ
うにするためのものである。11はコイルケース6や基
板4などを収納する円筒状の筒状ケース(ケース)、1
2は基板4に接続されたケーブル、13はケーブル12
を保持するケーブルキャップである。
挿され、ケーブルキャップ13を挿通保持するととも
に、後述する充填材21を充填するための充填材注入口
15と線状突起部16,17および切り欠き部(空気排
出路)18,19,20とを備えたケーブルホルダ(ケー
ス)である。
11の内周面と当接するように突設形成してある。ま
た、切り欠き部18,19は、図2の矢印Aに示すよう
に空気は通過できるが、充填材21はその粘性抵抗によ
って通過できない寸法(例えば、開口幅が0.1mm程
度)に形成され、かつ、両切り欠き部18,19はそれ
ぞれ対向しない位置に配設してある。すなわち、空気排
出路として機能させつつ、充填材21の流出をも防止で
きるように形成したものである。さらに、切り欠き部2
0は、ケーブルホルダ14を筒状ケース11に嵌挿した
際に筒状ケース11の内外を連通させるように形成され
ている。すなわち、減圧環境下で充填材21を充填する
際には、切り欠き部18,19,20は、図2の矢印Aに
示すように空気の排出路をなすものである。
含有の熱硬化型エポキシ樹脂(充填時における50℃で
の粘度が約40000cP程度のもの)を使用してい
る。
torrの高真空度に減圧できる減圧器、23は筒状ケース
11を保持する治具、24は充填材注入口15に充填材
21を注入する充填材注入ノズルである。
ついて説明する。上記のように構成された近接スイッチ
を、図3に示す減圧器22に収納する。そして、充填材
注入ノズル24をケーブルホルダ14の充填材注入口1
5にセットし、減圧器22を1〜2torrの高真空度まで
減圧する。このとき、図2に示すように、ケーブルホル
ダ14の切り欠き部18,19,20から空気が外部に吸
引され、近接スイッチ内部の圧力も高真空度まで低下す
る。ここで、筒状ケース11内に注入される充填材21
は、線状突起部16,17および切り欠き部18,19な
どの作用によってケーブルホルダ14の外部に漏れ出す
ことはない。この状態で、充填材注入ノズル24により
充填材注入口15から充填材21を注入する(充填時の
温度は50℃程度)。これにより、筒状ケース11内の
全体に充填材21が充填される。その後、減圧器22か
ら近接スイッチを取り出し、所定温度に加熱して充填材
21を硬化させる。
9,20が、発熱源たるコイル1から離れた位置に配設
されたケーブルホルダ14に形成されているため、コイ
ル1の温度サイクルの影響を受けにくいケーブルホルダ
14近傍の充填材21は亀裂が生じにくいので、耐環境
性の低下を防止できる。また、略真空で充填しているの
で、高粘度の充填剤も効率よく充填できる。
混合型エポキシ樹脂で充填時における25℃での粘度が
約400cP程度のもの)を充填する場合には、減圧器
22を使用せずに注射器などによって容易に注入でき
る。すなわち、先ず、ケーブルホルダ14が嵌挿されて
いない筒状ケース11を治具23によって垂直に保持す
る。そして、筒状ケース11の上端の開口部から注射器
などによって充填材21を注入し、ケーブルホルダ14
を筒状ケース11に嵌挿してから、所定温度に加熱して
充填材21を硬化させる。この充填の際に、空気の排出
路としての切り欠き部18,19,20が、従来のように
下方のコイルケース6に形成されるのではなく、上方の
ケーブルホルダ14に形成されているため、低粘度の充
填材21が当該切り欠き部18,19,20から外部に漏
れ出すことがない。したがって、特定のアプリケーショ
ン対応品や特注品など製造数が少なく、かつ、耐温度サ
イクル性の要求されないものは、上述したように減圧工
程を経ずに容易に製造することができ、製造単価を抑え
ることができる。
ば、高真空度に減圧した状態で充填剤を充填することに
より粘度の高い充填材21を効率よく充填することがで
きる効果がある。また、空気の排出路としての切り欠き
部18,19,20が、発熱源たるコイル1から離れた位
置に配設されたケーブルホルダ14に形成されているた
め、コイル1の温度サイクルの影響を受けにくいケーブ
ルホルダ14近傍の充填材21は亀裂が生じにくくなる
ので、耐環境性の低下を有効に防止できる効果が得られ
る。なお、特定のアプリケーション対応品や特注品など
製造数が少なく、かつ、耐温度サイクル性の要求されな
いものを作る場合、減圧工程を経ずに容易に製造するこ
とができ、製造単価を抑えることができる効果が得られ
る。
ブルホルダ14に空気の排出路たる切り欠き部18,1
9,20を図示例のように設けるものとして説明した
が、この形状や寸法、個数に限られないことは言うまで
もない。
にケーブルホルダ14の周囲の切り欠き部18,19,
20により形成される場合に限られるものではない。例
えば、ケーブルホルダ14自体に貫通穴を形成しても、
ケーブルホルダ14とケーブルとの間に隙間を形成して
も、ケーブル自体にその長さ方向貫通する穴を形成して
も実施の形態1の場合と同様の効果を期待できる。図4
はこのような変形例の一例の構成を示す要部断面図であ
る。図において、30,31は線状突起部、32,33は
空気排出路34を構成する切り欠き部である。
イルケース6の外周面に線状突起部7を一体的に形成す
るものとして説明したが、これに限られず、例えば、コ
イルケース6の外周面に溝部を設け、当該溝部にOリン
グを装着することによって線状突起部7を形成してもよ
い。
スは一端側にコイルを収納し、他端側に充填材を注入す
る充填材注入口と、当該ケースの内外を連通させる空気
排出路とを備えて構成したので、空気排出路が発熱源た
るコイルから離れた位置に配設されているため、当該コ
イルの温度サイクルの影響を受けにくい当該空気排出路
近傍の充填材は亀裂が生じにくくなるので、耐環境性の
低下を有効に防止できる効果がある。
コイルを収納する組み立て工程と、この電子部品やコイ
ルが収納が収納されたケースの内部を高真空度まで減圧
する減圧工程と、このケースの内部に高粘度の充填剤を
充填する充填工程とからなるので、粘度の高い充填材を
減圧環境下で効率よく充填することができる効果があ
る。
示す縦断面図である。
面図である。
の近接スイッチを示す斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 電子部品を内蔵するケース内に高粘度の
充填材が充填される近接スイッチにおいて、前記ケース
は一端側にコイルを収納し、他端側に前記充填材を注入
する充填材注入口と、当該ケースの内外を連通させる空
気排出路とを備えたことを特徴とする近接スイッチ。 - 【請求項2】 ケース内に電子部品やコイルを収納する
組み立て工程と、この電子部品やコイルが収納が収納さ
れたケースの内部を高真空度まで減圧する減圧工程と、
このケースの内部に高粘度の充填剤を充填する充填工程
とからなることを特徴とする近接スイッチの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10215835A JP2000048692A (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 近接スイッチおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10215835A JP2000048692A (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 近接スイッチおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000048692A true JP2000048692A (ja) | 2000-02-18 |
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ID=16679063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10215835A Pending JP2000048692A (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 近接スイッチおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000048692A (ja) |
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