JP2000048306A - 磁気カード記録再生装置 - Google Patents

磁気カード記録再生装置

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JP2000048306A
JP2000048306A JP10218756A JP21875698A JP2000048306A JP 2000048306 A JP2000048306 A JP 2000048306A JP 10218756 A JP10218756 A JP 10218756A JP 21875698 A JP21875698 A JP 21875698A JP 2000048306 A JP2000048306 A JP 2000048306A
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magnetic
card
coercive force
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magnetic card
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Hitoshi Sato
仁志 佐藤
Akira Utsui
章 宇津井
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NEURON KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保磁力の異なる磁気カードに対しても、単一
の記録用磁気ヘッドにより磁気情報を記録できるように
すること。 【解決手段】 磁気カード100に対して磁気情報の記
録と再生を行う磁気カード記録再生装置20において、
判定用磁気ヘッド31を備え、磁気カードへの磁気情報
の記録に先立ち、磁気カードの保磁力を判定する保磁力
判定装置23と、この保磁力判定装置の判定結果に応じ
て、磁気情報の記録に供される、記録再生用磁気ヘッド
21への励磁電流を供給する励磁電流出力装置22とを
有し、保磁力判定装置は、判定用磁気ヘッドのコイル3
8に一定値の交流電圧を印加し、磁気カードが判定用磁
気ヘッドに対し離反又は接近するときに発生するこの判
定用磁気ヘッドの磁気抵抗の変化を検出することによ
り、磁気カードの保磁力を判定するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気カードに対し
て磁気情報の記録と再生とを行う磁気カード記録再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、クレジットカード、銀行カード等
の磁気カードは、日常生活に不可欠とも言えるほど一般
に普及している。一方、磁束の漏洩が避けられない電子
機器や、積極的に磁界を発生させる健康装身具等が増加
し、これによって、磁気カードの記憶データが消失した
り、記憶状態が曖昧になる等のトラブルが頻繁に発生し
ている。
【0003】これらのトラブルを避けるために、保磁力
を増加させて、身の回りの磁界に影響されないような磁
気カードが出現し始めている。因みに、JIS1型に規
定されたカード、あるいは、クレジットカードの保磁力
は300エルステッドであり、国内の銀行カードの保磁
力は650エルステッドである。また、主として欧米で
流通している磁気カードは、保磁力が1750エルステ
ッドのものや2750エルステッドのものがあり、さら
に、保護機能を高めたものとして保磁力が4000エル
ステッドのものまで出始めている。また、日本において
も、欧米並みの保磁力を有する磁気カードが、例えば、
高速道路カードやテレホンカード等に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した磁気カードの
大部分は、外形寸法が略同一であるため、保磁力が多様
化した磁気カードに対して、磁気記録再生装置を共用で
きれば極めて好都合である。しかしながら、磁気カード
記録再生装置には、コスト及び構造の複雑化等の観点か
ら、保磁力が多様化した磁気カードに対応でき難い理由
があった。以下、このことを図を用いて説明する。
【0005】図10は磁気カードへの磁気情報の記録状
態を説明するための説明図である。同図において、略リ
ング型の磁気ヘッドを構成するコア1は磁性材料でな
り、先端部に20〜40μm程度のギャップ(図面では
理解を容易にするため広げて示す)12を有し、基端部
にコイル2が巻装されている。コイル2は、励磁電流の
増幅と併せてインピーダンス整合を図る整合部3を介し
て、磁気情報の記録時に励磁電流を流す電流発生部4に
接続されている。一方、磁気カード5には磁性材料が塗
布された磁気ストライプ6が貼着されており、例えば、
α矢印方向に等速度で搬送される。
【0006】いま、コイル2に電流を流すと起磁力に応
じた磁束13が発生する。この場合、電流の方向によ
り、実線の矢印で示した方向の磁束が発生したり、破線
の矢印で示した方向の磁束が発生する。これらの磁束は
コア1のギャップの近傍にて広がった磁界8を形成す
る。そして、磁気カード5の搬送に併せて正または負の
パルス電流を間欠的にコイル2に供給することによっ
て、磁気ストライプ6には磁界の極性に応じた磁化領域
9,10,11が形成される。
【0007】この磁化領域の形成に際し、すなわち、磁
気情報の記録に際し、コイル2に供給するパルス電流の
ピーク値は磁気ストライプ6の保磁力に応じて決定され
る。従って、保磁力の小さな磁気カード5を、保磁力の
大きな磁気カードを対象とした磁気カード記録再生装置
に挿入してピーク値の大きいパルス電流を流すと、磁気
カードの搬送方向に広がった磁界8′が、既に磁気情報
の記録を完了した磁化領域9または10に影響を及ぼ
し、電流の極性が反転した場合には磁化状態を劣化させ
たり、消去させたりする。一方、保磁力の大きい磁気カ
ード5を、保磁力の小さい磁気カードを対象とした磁気
カード記録再生装置に挿入しても、パルス電流により発
生する磁界の強さが不足して磁気情報の記録は不可能と
なる。
【0008】従って、保磁力が多様化した磁気カードに
対応できる磁気カード記録再生装置を得るには、保磁力
の異なる磁気カードに対応する複数の記録用磁気ヘッド
を含む記録再生系統を設けなければならず、その実現が
難しかった。
【0009】本発明の課題は、上述の事情を考慮してな
されたものであり、保磁力の異なる磁気カードに対して
も、単一の記録用磁気ヘッドにより磁気情報を記録でき
る磁気カード記録再生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
磁気カードに対して磁気情報の記録と再生とを行う磁気
カード記録再生装置において、判定用磁気ヘッドを備
え、上記磁気カードへの磁気情報の記録に先立ち、上記
磁気カードの保磁力を判定する保磁力判定手段と、この
保磁力判定手段の判定結果に対応して、磁気情報の記録
に供される、記録用磁気ヘッドへの励磁電流を出力する
励磁電流出力手段とを有し、上記保磁力判定手段は、判
定用磁気ヘッドのコイルに一定の交流電圧を印加し、上
記磁気カードが上記判定用磁気ヘッドに対し離反又は接
近するときに発生するこの判定用磁気ヘッドの磁気抵抗
の変化を検出することにより、上記磁気カードの保磁力
を判定することを特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
発明において、上記保磁力判定手段の判定用磁気ヘッド
が、磁気カードの搬送方向において記録用磁気ヘッドの
前方に配置されたことを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の発明において、上記判定用磁気ヘッドは、磁性材
料から成るH型のコアと、このコアの中央部に巻装され
て交流電圧源により一定の交流電圧が印加される一次コ
イルと、上記コアの上記中央部に対する両側部に巻装さ
れて周囲の磁気抵抗が同一に設定された二次コイルとを
有し、保磁力判定手段は、上記一方の二次コイルに磁気
カードが離反又は接近するときに発生するこの二次コイ
ル周囲の磁気抵抗の変化を、上記他方の二次コイル周囲
の磁気抵抗と比較して、上記磁気カードの保磁力を判定
することを特徴とするものである。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の発明において、上記一方の二次コイル
と上記他方の二次コイルのそれぞれの周囲に生ずる磁気
抵抗に基づく上記両二次コイルの出力電圧が、差動増幅
器により差動増幅されて、上記一方の二次コイルに対し
磁気カードが離反しているときに差動増幅電圧値が零と
なるように設定し、上記一方の二次コイルに対し上記磁
気カードが接近したときに生ずる差動増幅電圧値に基づ
き、上記磁気カードの保磁力を判定することを特徴とす
るものである。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1に記載の
発明において、上記保磁力判定手段の判定用磁気ヘッド
と、記録用磁気ヘッドとが兼用して構成されたことを特
徴とするものである。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項1又は5に
記載の発明において、上記保磁力判定手段における判定
用磁気ヘッドのコイルが、独立した一次コイルと二次コ
イルとにより構成され、上記一次コイルが交流電圧源に
接続されて一定の交流電圧が印加され、上記二次コイル
がカード挿入前電圧検出器とカード挿入後電圧検出器と
に接続され、上記カード挿入前電圧検出保持器は、判定
用磁気ヘッドに対し磁気カードが離反したときに、上記
二次コイル周囲の磁気抵抗に基づきこの二次コイルに発
生する出力電圧を検出して保持し、上記カード挿入後電
圧検出器は、判定用磁気ヘッドに対し上記磁気カードが
接近したときに、上記二次コイル周囲の磁気抵抗に基づ
きこの二次コイルに発生する出力電圧を検出して保持
し、上記保磁力判定手段は、上記カード挿入前電圧検出
保持器と上記カード挿入後電圧検出器とによる出力電圧
の電圧差に基づき、上記磁気カードの保磁力を判定する
ことを特徴とするものである。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項1又は5に
記載の発明において、上記保磁力判定手段における判定
用磁気ヘッドのコイルには、交流電圧源が接続されて一
定の交流電圧が印加されるとともに、カード挿入前電圧
検出保持器とカード挿入後電圧検出器とが接続され、上
記カード挿入前電圧検出保持器は、上記判定用磁気ヘッ
ドに対し磁気カードが離反したときに、上記コイル周囲
の磁気抵抗に基づきこのコイルに発生する出力電圧を検
出して保持し、上記カード挿入後電圧検出器は、上記判
定用磁気ヘッドに対し上記磁気カードが接近したとき
に、上記コイル周囲の磁気抵抗に基づきこのコイルに発
生する出力電圧を検出して保持し、上記保磁力判定手段
は、上記カード挿入前電圧検出保持器と上記カード挿入
後電圧検出器とによる出力電圧の電圧差に基づき、上記
磁気カードの保磁力を判定することを特徴とするもので
ある。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項6又は7に
記載の発明において、上記保磁力判定手段における判定
用磁気ヘッドのコイル又は二次コイルは、複数の抵抗器
によりブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路に交流
電圧源が接続されるとともに、カード挿入前電圧検出保
持器とカード挿入後電圧検出器とが接続されたことを特
徴とするものである。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項8に記載の
発明において、上記抵抗器の一個が、判定用磁気ヘッド
と同様に構成された他の磁気ヘッドである。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項1乃至9
のいずれかに記載の発明において、上記励磁電流出力手
段は、保磁力判定手段の判定結果に対応してスイッチを
切換え接続するスイッチ選択手段と、このスイッチ選択
手段による上記スイッチの接続状態に応じて、大きさの
異なる励磁電流を記録用磁気ヘッドへ供給可能とする電
流供給手段とを有し、磁気カードの保磁力に対応する励
磁電流を上記記録用磁気ヘッドへ出力することを特徴と
するものである。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項1乃至1
0に記載の発明において、上記磁気カードには、その搬
送方向の端部に刻時用信号領域が、他の部分にデータビ
ット領域がそれぞれ設けられ、保磁力判定手段が上記刻
時用信号領域または上記データビット領域において上記
磁気カードの保磁力を判定し、励磁電流出力手段がその
判定された保磁力に対応する励磁電流を出力して、記録
用磁気ヘッドが上記刻時用信号領域または上記データビ
ット領域に磁気情報を記録することを特徴とするもので
ある。
【0021】請求項12記載の発明は、請求項1乃至1
1のいずれかに記載の発明において、上記保磁力判定手
段は、磁気カードの一回目の挿入により上記磁気カード
の保磁力を判定し、励磁電流出力手段は、上記磁気カー
ドの二回目の挿入により、その判定された保磁力に対応
する励磁電流を出力して、記録用磁気ヘッドにより上記
磁気カードに磁気情報を記録させることを特徴とするも
のである。
【0022】請求項1乃至12に記載の発明には、次の
作用がある。
【0023】磁気カードへの磁気情報の記録に先立ち、
保磁力判定手段により磁気カードの保磁力を判定し、こ
の判定した保磁力に対応する励磁電流を励磁電流出力手
段から記録用磁気ヘッドへ出力して、磁気カードへ磁気
情報を記録することから、保磁力の異なる磁気カードに
対しても、記録の度毎に保磁力を判定し、単一の記録用
磁気ヘッドを用いて磁気情報を記録することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0025】[A]第一の実施の形態 図1は、本発明に係る磁気カード記録再生装置の第一の
実施の形態を示すブロック図である。
【0026】この図1に示すように、磁気カード記録再
生装置20は、磁気カード100の磁気ストライプ10
1に対して磁気情報の記録と再生とを実行するものであ
り、記録用磁気ヘッドとしての記録再生用磁気ヘッド2
1、励磁電流出力手段としての励磁電流出力装置22、
保磁力判定手段としての保磁力判定装置23、及び制御
装置24を有して構成される。制御装置24は専用の論
理回路もしくはコンピュータ等にて構成される。
【0027】上記磁気カード100は、図9に示すよう
に、プラスチック基板102上に磁気ストライプ101
が塗布、印刷又は貼着されたものであり、この磁気スト
ライプ101は磁性体から構成される。また、この磁気
ストライプ101は、磁気カード100が磁気カード記
録再生装置20のカード挿入口に挿入されて等速度で搬
送される時、この搬送方向端部に設けられた刻時用信号
領域103と、その他の部分に設けられたデータビット
領域104とに区分される。有効な磁気情報はデータビ
ット領域104に記録され、刻時用信号領域103には
一般に記録されない。この刻時用信号領域103は、全
て刻時信号(0)を記録する領域であり、磁気カード1
00の上述の搬送方向端から距離Lの領域(L≒5m
m)に設けられる。
【0028】さて、図1に示す上記記録再生用磁気ヘッ
ド21は、磁性材料からなる略リング形状のコア25
と、このコア25の基部に巻装されたコイル26とを有
して構成され、コア25に約20〜40μmのギャップ
27が形成されている。
【0029】記録再生用磁気ヘッド21による磁気情報
の記録時に、コイル26には整合器28を介して、後述
の如く励磁電流出力装置22から励磁電流が供給され、
この結果、コア25に磁束29が発生する。励磁電流出
力装置22からの励磁電流は、制御装置24からの指令
信号に基づき、1パルス毎に向きが設定された交流電流
である。従って、コア25に発生する磁束29の向きは
図1の実線矢印又は破線矢印の如く異なり、これらの磁
束29により、ギャップ27に磁界30が外側に膨らん
で形成される。この時、記録再生用磁気ヘッド21に磁
気カード100が搬送されて接近し、磁気カード100
の磁気ストライプ101が記録再生用磁気ヘッド21の
ギャップ27を覆う位置に至ると、この磁気ストライプ
101が磁界30によって、磁界30の磁極に応じて磁
化されて、磁気ストライプ101に磁化領域が所定間隔
で形成され、この結果、磁気情報が磁気カード100に
記録される。
【0030】なお、整合器28は、コイル26と励磁電
流出力装置22との間でインピーダンスの整合を図り、
更に、励磁電流出力装置22から供給された励磁電流の
パルス形状を成形する。
【0031】記録再生用磁気ヘッド21による磁気情報
の再生時には、整合器28が励磁電流出力装置22から
切断される。そして、磁気カード100が搬送されて記
録再生用磁気ヘッド21のコア25に接近し、この磁気
カード100の磁気ストライプ101がコア25のギャ
ップ27を覆うようにして移動すると、磁気ストライプ
101の表面から漏れ出た磁界(磁力線)が記録再生用
磁気ヘッド21のコイル26に電流を発生させる。この
電流の波形を制御装置24が読み込むことにより、磁気
カード100の磁気ストライプ101に記録された磁気
情報が再生される。
【0032】上記保磁力判定装置23は、記録再生用磁
気ヘッド21による磁気カード100の磁気ストライプ
101への磁気情報の記録に先立ち、上記磁気ストライ
プ101の保磁力を判定するものであり、判定用磁気ヘ
ッド31、交流電圧源32、メイン増幅器33、サブ増
幅器34、差動増幅器35及び保磁力判定器36を有し
て構成される。
【0033】上記判定用磁気ヘッド31は、コア37、
一次コイル38、一方の二次コイルとしてのメイン二次
コイル39A及び39B、並びに他方の二次コイルとし
てのサブ二次コイル40A及び40Bを備えてなり、磁
気カード100の搬送方向において記録再生用磁気ヘッ
ド21の前方に配置される。
【0034】図2にも示すように、コア37は、磁性材
料からなるH型のコアであり、一次コイル38は、この
コア37の中央部41に巻装される。この一次コイル3
8が交流電圧源32に接続されて、この交流電圧源32
から、振幅が一定の交流電圧が印加される。また、メイ
ン二次コイル39A、39Bは、コア37の図2におけ
る上半部42A、42Bにそれぞれ巻装され、互いに直
列に接続されてメイン増幅器33に接続される。更に、
サブ二次コイル40A、40Bは、コア37の図2にお
ける下半部43A、43Bにそれぞれ巻装され、互いに
直列に接続されてサブ増幅器34に接続される。メイン
二次コイル39A、39B、サブ二次コイル40A、4
0Bはそれぞれ同一巻数に構成される。
【0035】交流電圧源32から一定の交流電圧が一次
コイル38に印加されることにより、コア37に相互に
逆方向の磁束44が発生し、この磁束44の変化により
メイン二次コイル39A及び39B、並びにサブ二次コ
イル40A及び40Bに出力電圧が発生する。このと
き、コア37の上半部42A及び42Bに対し磁気カー
ド100が離反している場合には、コア37の上半部4
2A及び42Bと下半部43A及び43Bとの磁気抵抗
が同一に設定されるので、一次コイル38は、これら上
半部42A及び42B間と、下半部43A及び43B間
とで同一の磁界(磁場)を形成する。そして、メイン二
次コイル39A及び39Bにて発生した電圧がメイン増
幅器33にて増幅され、サブ二次コイル40A及び40
Bにて発生して電圧がサブ増幅器34にて増幅される。
これらメイン増幅器33とサブ増幅器34との電圧は、
差動増幅器35により互いに打ち消しあうように差動増
幅される。この差動増幅器35は、コア37の上半部4
2A及び42Bに対し磁気カード100が離反している
時には、差動増幅器35から出力される差動増幅電圧値
が0となるように設定される。
【0036】磁気カード100がコア37の上半部42
A及び42Bに接近し、磁気カード100の磁気ストラ
イプ101における刻時用信号領域103またはデータ
ビット領域104の任意の位置もしくは範囲が上半部4
2A及び42B上を覆うと、これら上半部42A及び4
2B間の磁気抵抗が下半部43A及び43B間の磁気抵
抗に比べて減少する。この結果、メイン二次コイル39
A及び39Bのインピーダンスがサブ二次コイル40A
及び40Bのインピーダンスに比べて減少して、メイン
二次コイル39A及び39Bにて発生する出力電圧がサ
ブ二次コイル40A及び40Bにて発生する出力電圧よ
りも増大し、これらの出力電圧の差が差動増幅電圧値と
して差動増幅器35から保磁力判定器36へ出力され
る。
【0037】この保磁力判定器36には、図4に示す曲
線Aが格納されている。図4の縦軸は、磁気カード10
0の磁気ストライプ101における保磁力(エルステッ
ド単位)であり、横軸は、差動増幅器35からの差動増
幅電圧値について180mVを1としたときの相対出力
電圧値である。この図4には、図2に示す横幅Xが6m
m、高さYが8mm、各上半部42A、42B、下半部
43A、43Bが同一の幅Z(Z=1.5mm)のコア
37から構成された判定用磁気ヘッド31を用いて、磁
気ストライプ101の保磁力が既知の31枚の各磁気カ
ード100について差動増幅器35により差動増幅電圧
値を測定したとき、各磁気カード100の磁気ストライ
プ101における保磁力と差動増幅電圧値から算出した
相対出力電圧との関係が棒グラフBで示されている。1
本の棒グラフBが1枚の磁気カード100に対応する。
【0038】上記曲線Aは、磁気カード100の枚数を
更に増加して上述と同様な棒グラフBを作成したとき、
これらの棒グラフBにより作成された磁気カード100
の磁気ストライプ101における保磁力と上記相対出力
電圧値との関係を連続的に示したものである。
【0039】図1及び図2に示す保磁力判定器36は、
差動増幅器35から出力された差動増幅電圧値から上記
曲線Aに基づいて、磁気カード100の磁気ストライプ
101における保磁力を判定する。この磁気カード10
0の磁気ストライプ101における保磁力は、上記差動
増幅電圧値が小さい程大きな値となる。この保磁力判定
器36にて判定された保磁力が、前記励磁電流出力装置
22の後述のスイッチ選択器50へ出力される。
【0040】上記励磁電流出力装置22は、図3に示す
ように、磁気カード100の磁気ストライプ101にお
ける保磁力に対応する励磁電流を記録再生用磁気ヘッド
21のコイル26へ出力するものであり、電流供給手段
としての低保磁力用電流供給器45及び高保磁力用電流
供給器46と、信号パルス発生器47と、第1スイッチ
48及び第2スイッチ49と、スイッチ選択手段として
のスイッチ選択器50と、を有して構成される。
【0041】低保磁力用電流供給器45、高保磁力用電
流供給器46は、磁気カード100の磁気ストライプ1
01における保磁力に対応した励磁電流(交流電流)を
それぞれ発生して供給するものである。低保磁力用電流
供給器45が低保磁力に対応した励磁電流を、また、高
保磁力用電流供給器46が高保磁力に対応した励磁電流
をそれぞれ発生して供給する。信号パルス発生器47
は、制御装置24からの指令信号に基づきパルス信号を
発生するものである。
【0042】第1スイッチ48は、信号パルス発生器4
7から出力されたパルス信号を低保磁力用電流供給器4
5又は高保磁力用電流供給器46へ択一に供給し、第2
スイッチ49は、低保磁力用電流供給器45又は高保磁
力用電流供給器46にて発生した励磁電流を択一に出力
するものである。
【0043】スイッチ選択器50は、保磁力判定装置2
3の保磁力判定器36から出力された磁気カード100
における磁気ストライプ101の保磁力に対応した励磁
電流を励磁電流出力装置22から出力させるべく、第1
スイッチ48及び第2スイッチ49を選択して切り換え
るものである。これにより、励磁電流出力装置22か
ら、磁気カード100の磁気ストライプ101における
保磁力に対応した励磁電流(1パルス毎に向きが設定さ
れた交流電流)が記録再生用磁気ヘッド21のコイル2
6へ出力され、前述の如く、この記録再生用磁気ヘッド
21により磁気カード100の磁気ストライプ101に
磁気情報が、つまり刻時用信号領域103に刻時信号
が、データビット領域104に有効な磁気情報が記録さ
れる。
【0044】尚、図1では、判定用磁気ヘッド31と記
録再生用磁気ヘッド21の上方に与圧装置51が設置さ
れている。この与圧装置51は、基台52に与圧ローラ
53が軸支され、スプリング54を介して与圧パッド5
5が装備されたものである。与圧パッド55が磁気カー
ド100の磁気ストライプ101を判定用磁気ヘッド3
1のコア37へ、与圧ローラ53が磁気カード100の
磁気ストライプ101を記録再生用磁気ヘッド21のコ
ア25へそれぞれ押圧する。
【0045】次に、磁気カード100の磁気ストライプ
101に磁気情報を記録する際の、磁気カード記録再生
装置20の作用を説明する。
【0046】磁気カード記録再生装置20の図示しない
カード挿入口に磁気カード100が挿入されると、この
磁気カード100は保磁力判定装置23、記録再生用磁
気ヘッド21の上方へ、等速度で順次搬送される。磁気
カード100がカード挿入口に挿入され、図示しないカ
ードセンサ(例えば光センサ)が磁気カード100の搬
送方向先端位置を検出した時に、保磁力判定装置23は
稼働状態となり、その差動増幅器35が、磁気カード1
00が判定用磁気ヘッド31に対し離反した状態での差
動増幅電圧値0を測定し記憶する。
【0047】磁気カード100が判定用磁気ヘッド31
に接近すると、コア37の上半部42A及び42B間の
磁気抵抗が減少してメイン二次コイル39A及び39B
のインピーダンスが減少するので磁気カード100の正
確な位置が検出され、磁気カード100の磁気ストライ
プ101がコア37の上半部42A及び42Bを完全に
覆った時点で、差動増幅器35が差動増幅電圧値を測定
し記憶する。次に、保磁力判定装置23の保磁力判定器
36が、差動増幅器35にて測定された差動増幅電圧値
から相対出力電圧値を算出して、図4の曲線Aに基づき
磁気カード100の磁気ストライプ101における保磁
力を判定する。
【0048】その後、励磁電流出力装置22は、保磁力
判定装置23における判定結果に基づいてスイッチ選択
器50を差動させ、保磁力判定装置23にて判定された
磁気カード100の保磁力に対応する励磁電流を記録再
生用磁気ヘッド21へ出力する。記録再生用磁気ヘッド
21は、磁気カード100の磁気ストライプ101にお
けるデータビット領域104に有効な磁気情報を、刻時
用信号領域103に刻時信号をそれぞれ記録する。
【0049】従って、上記実施の形態の磁気カード記録
再生装置20によれば、磁気カード100の磁気ストラ
イプ101への磁気情報の記録に先立ち、保磁力判定装
置23により磁気カード100の磁気ストライプ101
における保磁力を判定し、この判定した保磁力に対応す
る励磁電流を励磁電流出力装置22から記録再生用磁気
ヘッド21へ出力して、磁気カード100の磁気ストラ
イプ101へ磁気情報を記録することから、保磁力の異
なる磁気カード100に対しても、記録の度毎に保磁力
を判定し、単一の記録再生用磁気ヘッド21を用いて磁
気情報を記録することができる。
【0050】[B]第二の実施の形態 図5は、本発明に係る磁気カード記録再生装置の第二の
実施の形態を示すブロック図である。この第二の実施の
形態において、前記第一の実施の形態と同様な部分は、
同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0051】この第二の実施の形態の磁気カード記録再
生装置60は、磁気ヘッド61と、保磁力判定手段とし
ての保磁力判定装置62と、励磁電流出力装置22と、
制御装置24とを有して構成される。上記磁気ヘッド6
1は、記録再生用磁気ヘッドと判定用磁気ヘッドとを兼
用し、その切り換え用に第1切換スイッチ63および第
2切換スイッチ64が使用される。
【0052】磁気ヘッド61は、磁性材料からなる略リ
ング形状のコア65と、このコア65の基部に巻装され
て互いに独立した一次コイル66及び二次コイル67を
有して構成され、コア65に約20〜40μmのギャッ
プ68が形成される。
【0053】磁気ヘッド61は、連動して作動する第1
切換スイッチ63及び第2切換スイッチ64が下接点6
9に切り換わった時に、記録再生用磁気ヘッドとして機
能する。この時、磁気ヘッド61は、前述の記録再生用
磁気ヘッド21と同様に、磁気情報の記録時には、整合
器28を介して励磁電流出力装置22から二次コイル6
7へ励磁電流が供給されて、コア65のギャップ68を
覆う磁気カード100の磁気ストライプ101に磁気情
報を記録する。また、磁気ヘッド61は、磁気情報の再
生時には、コア65のギャップ68を覆う磁気カード1
00の磁気ストライプ101からの磁界(磁力線)をコ
イル67にて電流に変換する。この電流の波形を整合器
28を介して制御装置24が読み取ることにより、磁気
カード100の記録情報を再生する。
【0054】磁気ヘッド61は、第1切換スイッチ63
及び第2切換スイッチ64が上接点70に切り換わった
ときに判定用磁気ヘッドとして機能する。上記保磁力判
定装置62は、この判定用磁気ヘッドとしての機能する
磁気ヘッド61と、交流電圧源32と、カード挿入前電
圧検出保持器71と、カード挿入後電圧検出保持器72
と、カード挿入前後電圧比較器73と、保磁力判定器7
4とを有して構成される。
【0055】一次コイル66には、上接点70を介して
交流電圧源32から振幅が一定の交流電圧が印加され、
これによりコア65に相互に逆方向の磁束75が発生
し、ギャップ68に磁界76(磁力線)が外側に膨らん
で形成される。
【0056】コア65に発生する磁束75の変化によ
り、二次コイル67に出力電圧が発生する。磁気カード
100が磁気ヘッド61から離反している時には、磁気
ヘッド61の磁気抵抗が大きく、従って二次コイル67
のインピーダンスが大きいので、これに対応して二次コ
イル67の出力電圧は小さくなり、この出力電圧の値
が、上接点70を介してカード挿入前電圧検出保持器7
1にて検出され記憶保持される。また、磁気カード10
0が磁気ヘッド61に接近して、磁気カード100の磁
気ストライプ101における刻時用信号領域103また
はデータビット領域104の任意の位置もしくは範囲が
磁気ヘッド61のギャップ68を覆う位置にきたときに
は、磁気ヘッド61の磁気抵抗が減少し、従って二次コ
イル67のインピーダンスが減少するので、それに対応
して二次コイル67の出力電圧は増大し、この出力電圧
の値が、上接点70を介しカード挿入後電圧検出保持器
72にて検出され記憶保持される。
【0057】なお、カード挿入後電圧検出保持器72
は、検出機能のみを有し、記憶保持機能を有していなく
てもよい。
【0058】カード挿入前後電圧比較器73は、カード
挿入前電圧検出保持器71及びカード挿入後電圧検出保
持器72にて検出され記憶保持された出力電圧を比較し
て出力電圧差を算出し、保磁力判定器74へ出力する。
この保磁力判定器74には、前記実施の形態の保磁力判
定器36に格納されたと同様な、磁気カード100の磁
気ストライプ101における保磁力と上記出力電圧差の
相対値(相対出力電圧値)との曲線(不図示)が格納さ
れている。保磁力判定器74は、カード挿入前後電圧比
較器73にて算出された出力電圧値から相対出力電圧を
算出し、格納された曲線に基づいて、磁気カード100
の磁気ストライプ101における保磁力を判定する。
【0059】この保磁力判定器74にて判定された保磁
力は、カード挿入前後電圧比較器73にて算出された出
力電圧値が小さいほど高い値となる。この保磁力判定器
74による判定結果が励磁電流出力装置22のスイッチ
選択器50へ出力され、第1切換スイッチ63及び第2
切換スイッチ64が上接点70から下接点69に切り換
わった後に、励磁電流出力装置22から磁気カード10
0の磁気ストライプ101における保磁力に対応する励
磁電流が、整合器28及び下接点69を経て、記録再生
用磁気ヘッドとして機能する磁気ヘッド61へ出力され
る。これにより、磁気ヘッド61が磁気カード100の
磁気ストライプ101に磁気情報を、つまり刻時用信号
領域103に刻時信号を、データビット領域104に有
効な磁気情報をそれぞれ記録する。
【0060】次に、磁気カード100の磁気ストライプ
101に磁気情報を記録する際の磁気カード記録再生装
置60の作用を説明する。
【0061】磁気カード記録再生装置60の図示しない
カード挿入口に磁気カード100が挿入されると、この
磁気カード100は等速度で内部へ搬送される。この磁
気カード100がカード挿入口に挿入された時点で、図
示しないカードセンサ(例えば光センサ)が磁気カード
100の搬送方向先端位置を検出する。カードセンサが
磁気カード100の先端位置を検出した時点で、必要に
応じて磁気カード記録再生装置60を稼働させ、同時
に、第1切換スイッチ63及び第2切換スイッチ64を
上接点70に切り換えて、磁気ヘッド61を判定用磁気
ヘッドとして保磁力判定装置62を作動させる。この
時、保磁力判定装置62のカード挿入前電圧検出保持器
71も作動状態とする。
【0062】磁気ヘッド61のギャップ68は20〜4
0μmであるため、磁気カード100の磁気ストライプ
101がこのギャップ68を十分に覆うために必要な長
さは数百μmあれば良い。保磁力判定装置62は、磁気
カード100の磁気ストライプ101における刻時用信
号領域103(距離L≒5mm)またはデータビット領
域104の任意の位置もしくは領域が磁気ヘッド61の
ギャップ68を覆っている間に、この磁気ストライプ1
01の保磁力を判定する。
【0063】つまり、保磁力判定装置62は、作動状態
となった時点で、磁気カード100が磁気ヘッド61に
対し離反している時に、二次コイル67に発生する出力
電圧をカード挿入前電圧検出保持器71により検出させ
記憶保持させる。次に、保磁力判定装置62は、磁気カ
ード100が磁気ヘッド61に接近し、磁気カード10
0の磁気ストライプ101が磁気ヘッド61のギャップ
68を覆った時点でカード挿入後電圧検出保持器72を
作動状態とし、この時に、二次コイル67に発生する出
力電圧を、カード挿入後電圧検出保持器72により検出
させ記憶保持させる。その後、保磁力判定装置62は、
カード挿入前後電圧比較器73によって、カード挿入前
電圧検出保持器71とカード挿入後電圧検出保持器72
とで検出された出力電圧の差を算出し、この出力電圧差
を用いて、保磁力判定器74により磁気カード100の
磁気ストライプ101における保磁力を判定する。
【0064】励磁電流出力装置22は、保磁力判定装置
62の保磁力判定器74にて判定された磁気カード10
0の磁気ストライプ101における保磁力に応じてスイ
ッチ選択器50を作動させ、上記保磁力に対応した励磁
電流を出力可能状態とする。
【0065】その後、磁気カード記録再生装置60は、
第1切換スイッチ63及び第2切換スイッチ64を下接
点69に切り換え、磁気ヘッド61を記録再生用磁気ヘ
ッドとして、励磁電流出力装置22から磁気ヘッド61
へ励磁電流を供給し、磁気カード100の磁気ストライ
プ101のデータビット領域104に有効な情報を、刻
時用信号領域103に刻時信号をそれぞれ記録する。
【0066】従って、この実施の形態の磁気カード記録
再生装置60においても、磁気カード100の磁気スト
ライプ101へ磁気情報を記録するに先立ち、保磁力判
定装置62により磁気カード100の磁気ストライプ1
01における保磁力を判定し、この判定した保磁力に対
応する励磁電流を励磁電流出力装置22から記録用磁気
ヘッドとして機能する磁気ヘッド61へ出力して、磁気
カード100の磁気ストライプ101に磁気情報を記録
することから、磁気ストライプ101の保磁力が異なる
磁気カード100に対しても記録の度毎に保磁力を判定
し、単一の記録用磁気ヘッドとしての磁気ヘッド61を
用いて磁気情報を記録することができる。
【0067】また、判定用磁気ヘッドと記録再生用磁気
ヘッドを兼用化して装置構成を簡素化したので、磁気カ
ード記録再生装置60の小型化及び低価格化を達成でき
る。
【0068】[C]第三の実施の形態図6は、本発明に
係る磁気カード記録再生装置の第三の実施の形態におけ
る保磁力判定装置を示すブロック図である。この第三の
実施の形態において、前記第二の実施の形態と同様な部
分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0069】この保磁力判定装置80は、判定用磁気ヘ
ッド81、交流電圧源32、カード挿入前電圧検出保持
器71、カード挿入後電圧検出保持器72、カード挿入
前後電圧比較器73及び保磁力判定器74を有して構成
される。この判定用磁気ヘッド81は、第一の実施の形
態の判定用磁気ヘッド31の如く、記録再生用磁気ヘッ
ド21と別個に設置されたものでもよく、また第二の実
施の形態の磁気ヘッド61の如く、記録再生用磁気ヘッ
ドを兼用するものでもよい。
【0070】この判定用磁気ヘッド81は、磁性材料か
らなる略リング形状のコア82と、このコア82の基部
に巻装されたコイル83とを備えて構成され、コア82
に約20〜40μmのギャップ84が形成される。コイ
ル83に交流電圧源32から、振幅が一定の交流電圧が
印加され、このコイル83には、コイル83及び抵抗8
5のインピーダンスに応じた電流が流れ、この電流の変
化によりコア82に互いに逆方向の磁束86が発生す
る。この磁束86によりコア82のギャップ84に磁界
87(磁力線)が形成されると共に、この磁束86の変
化によりコイル83に出力電圧が発生する。
【0071】このコイル83の出力電圧は、抵抗85間
の電圧値としてカード挿入前電圧検出保持器71、カー
ド挿入後電圧検出保持器72により検出され記憶保持さ
れる。カード挿入前電圧検出保持器71は、磁気カード
100が判定用磁気ヘッド81から離反してコア82の
磁気抵抗が大きく、従ってコイル83のインピーダンス
が大きいときの上記出力電圧を検出し記憶保持する。ま
た、カード挿入後電圧検出保持器72は、磁気カード1
00が判定用磁気ヘッド81に接近して磁気カード10
0の磁気ストライプ101における刻時用信号領域10
3をまたはデータビット領域104の任意の位置もくし
は範囲がコア82のギャップ84を覆い、従って、コア
82の磁気抵抗が減少してコイル83のインピーダンス
が減少し、その結果、増大した上記出力電圧を検出し記
憶保持する。
【0072】保磁力判定装置80は、カード挿入前電圧
検出保持器71及びカード挿入後電圧検出保持器72に
て検出されたコイル83の出力電圧から、カード挿入前
後電圧比較器73及び保磁力判定器74を用いて磁気カ
ード100の磁気ストライプ101における保磁力を判
定する。そして、保磁力判定装置80にて判定された保
磁力が励磁電流出力装置22へ出力されて、保磁力に対
応した励磁電流により磁気カード100の磁気ストライ
プ101に磁気情報が、つまり刻時用信号領域103に
刻時信号が、データビット領域104に有効な磁気情報
がそれぞれ記録される。
【0073】従って、この保磁力判定装置80を用いた
磁気カード記録再生装置においても、前記第一及び第二
の実施の形態の磁気カード記録再生装置20及び60と
同様な効果を奏する。
【0074】[D]第四の実施の形態 図7は、本発明に係る磁気カード記録再生装置の第四の
実施の形態における保磁力判定装置を示すブロック図で
ある。この第四の実施の形態において、前記第三の実施
の形態と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説
明を省略する。
【0075】この保磁力判定装置90は、判定用磁気ヘ
ッド81が第1抵抗器91、第2抵抗器92及び第3抵
抗器93と共に交流ブリッジ回路95を構成したもので
ある。この交流ブリッジ回路95のA点96A及びB点
96Bに、交流電圧源32から、振幅が一定の交流電圧
が印加される。また、交流ブリッジ回路95のC点96
C、D点96D間の電圧がカード挿入前電圧検出保持器
71又はカード挿入後電圧検出保持器72により検出さ
れ記憶保持される。
【0076】上記交流ブリッジ回路95では、第1抵抗
器91と第3抵抗器93とのインピーダンスが等しく、
また、第2抵抗器92のインピーダンスは、磁気カード
100が判定用磁気ヘッド81から離反しているときの
コイル83のインピーダンスに等しくなるようにそれぞ
れ設定される。これにより、判定用磁気ヘッド81から
磁気カード100が離反している時には、C点96Cと
D点96Dとの電位差が0となって、抵抗85に電流が
流れず、この時、カード挿入前電圧検出保持器71は抵
抗85両端間の電位差0を検出し記憶保持する。
【0077】磁気カード100が判定用磁気ヘッド81
に接近して、磁気カード100の磁気ストライプ101
における刻時用信号領域103またはデータビット領域
104の任意の位置もしくは範囲が判定用磁気ヘッド8
1のギャップ84を覆うと、コア82の磁気抵抗が減少
してコイル83のインピーダンスが減少し、C点96C
の電位がD点96Dの電位よりも高くなって交流ブリッ
ジ回路95の電流バランスが崩れ、抵抗85に電流が流
れて、カード挿入後電圧検出保持器72は、抵抗85両
端間の電位差を検出し記憶保持する。
【0078】カード挿入前後電圧比較器73は、カード
挿入前電圧検出保持器71とカード挿入後電圧検出保持
器72とで検出された電位差、つまり0から増加した電
圧値を算出し、保磁力判定器74が、この算出電圧値に
基づき磁気カード100の磁気ストライプ101におけ
る保磁力を判定する。この保磁力は、保磁力判定器74
にて算出された算出電圧値が小さいほど高い値となる。
【0079】従って、上述の保磁力判定装置90を用い
た磁気カード記録再生装置においても、前述の磁気カー
ド記録再生装置20及び60と同様な効果を奏する他、
カード挿入前電圧検出保持器71及びカード挿入後電圧
検出保持器72による検出感度が向上して、磁気カード
100の保磁力を高精度に判定できる。
【0080】[E]第五の実施の形態 図8は、本発明に係る磁気カード記録再生装置の第五の
実施の形態における保磁力判定装置を示すブロック図で
ある。この第五の実施の形態において、前記第三及び第
四の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付すこと
により説明を省略する。
【0081】この保磁力判定装置110は、前述の保磁
力判定装置90において、第2抵抗器92が、判定用磁
気ヘッド81と同様に構成された、コア112及びコイ
ル113を備えてなる他の磁気ヘッド111に置換され
たものである。判定用磁気ヘッド81におけるコイル8
3のインピーダンスは、コイル83のみならずコア82
によっても影響される複素インピーダンスであり、この
複素インピーダンスと同等の抵抗器を製造することは非
常に困難である。しかし、判定用磁気ヘッド81と同一
構造の磁気ヘッド111を採用すれば、判定用磁気ヘッ
ド81と同一のインピーダンスを容易に実現できるた
め、上述の如く第2抵抗器92を磁気ヘッド111に置
換したのである。
【0082】この磁気ヘッド111のインピーダンス
は、磁気カード100が判定用磁気ヘッド81から離反
しているときにおけるコイル83のインピーダンスと等
しく設定される。これにより、判定用磁気ヘッド81か
ら保磁力判定装置110が離反しているときには、C点
96CとD点96Dとの電位差が0となって抵抗85に
電流が流れず、このとき、カード挿入前電圧検出保持器
71は、抵抗85両端間の電位差0を検出し記録保持す
る。
【0083】磁気カード100が判定用磁気ヘッド81
に接近して、磁気カード100の磁気ストライプ101
における刻時用信号領域103またはデータビット領域
104の任意の位置もくしは範囲が判定用磁気ヘッド8
1のギャップ84を覆うと、コア82の磁気抵抗が減少
してコイル83のインピーダンスが減少し、C点96C
の電位がD点96Dよりも高くなって、カード挿入後電
圧検出保持器72は、抵抗85両端間の電位差を検出し
記録保持する。カード挿入前後電圧比較器73は、この
カード挿入前電圧検出保持器71とカード挿入後電圧検
出保持器72とで検出された電位差を比較して増加電圧
を算出し、更に保磁力判定器74は、カード挿入前後電
圧比較器73からの増加電圧に基づき、磁気カード10
0の磁気ストライプ101における保磁力を判定する。
【0084】従って、上述の磁気ストライプ101を用
いた磁気カード記録再生装置においても、前述の磁気カ
ード記録再生装置20及び60と同様の効果を奏する
他、カード挿入前電圧検出保持器71及びカード挿入後
電圧検出保持器72による検出感度を保磁力判定装置9
0の場合よりも一層向上させて、磁気カード100の保
磁力をより高精度に判定できる。
【0085】以上、一実施の形態に基づいて本発明を説
明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0086】第一及び第二の実施の形態において、励磁
電流出力装置22の第1スイッチ48及び第2スイッチ
49、並びに磁気カード記録再生装置60の第1切換ス
イッチ63及び第2切換スイッチ64は機械的な接点の
場合を示したが、半導体スイッチや論理スイッチを用い
てもよい。
【0087】また、第一乃至第五の実施の形態におい
て、磁気カード100の搬送速度が、保磁力判定装置2
3、62、80、90、110又は励磁電流出力装置2
2の動作時間よりも速い場合には、磁気カード100の
搬送を一時停止し、このカード停止状態において、保磁
力判定装置23、62、80、90、110により磁気
カード100の磁気ストライプ101における保磁力を
判定し、励磁電流出力装置22により励磁電流を選択し
てもよい。
【0088】更に、第一乃至第五の実施の形態におい
て、保磁力判定装置23、62、80、90、110
は、磁気カード100を装置のカード挿入口に最初に挿
入する一回目の挿入時に、この磁気カード100の磁気
ストライプ101における保磁力を判定し、励磁電流出
力装置22は、磁気カード100の2回目の挿入時に、
判定された保磁力に対応する励磁電流を出力して、記録
再生用磁気ヘッドにより、磁気カード100の磁気スト
ライプ101に磁気情報を記録させるようにしてもよ
い。
【0089】また、励磁電流出力装置22における電流
供給器は、低保磁力用電流供給器45と高保磁力用電流
供給器46の2個の場合に限らず、3個以上の複数個設
置されたものでもよく、これら複数の電流供給部をスイ
ッチ選択器50が選択することにより、連続的に変化す
る励磁電流を記録再生用磁気ヘッドへ供給できるように
してもよい。
【0090】更に、第二実施の形態の保磁力判定装置6
2におけるコイル67を、第四または第五実施の形態の
ように、抵抗器や他の磁気ヘッドを用いて交流ブリッジ
回路に構成し、磁気カード100の保磁力を高精度に判
定できるようにしてもよい。
【0091】また、第一乃至第五の実施の形態におい
て、記録再生用磁気ヘッド21は記録専用の磁気ヘッド
であってもよく、磁気ヘッド61、81は判定用磁気ヘ
ッドと記録専用の磁気ヘッドとを兼用させたものでもよ
い。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る磁気カード
記録再生装置によれば、磁気カードへの磁気情報の記録
に先立ち、保磁力判定手段が判定用磁気ヘッドの磁気抵
抗の変化を検出することにより磁気カードの保磁力を判
定し、この判定した保磁力に対応する励磁電流を励磁電
流出力手段から記録用磁気ヘッドへ出力して磁気カード
へ磁気情報を記録することから、保磁力の異なる磁気カ
ードに対しても、単一の記録用磁気ヘッドを用いて磁気
情報を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気カード記録再生装置の第一の
実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1の保磁力判定装置を示すブロック図であ
る。
【図3】図1の励磁電流出力装置を示すブロック図であ
る。
【図4】磁気カードの保磁力と相対出力電圧との関係を
示すグラフである。
【図5】本発明に係る磁気カード記録再生装置の第二の
実施の形態を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る磁気カード記録再生装置の第三の
実施の形態における保磁力判定装置を示すブロック図で
ある。
【図7】本発明に係る磁気カード記録再生装置の第四の
実施の形態における保磁力判定装置を示すブロック図で
ある。
【図8】本発明に係る磁気カード記録再生装置の第五の
実施の形態における保磁力判定装置を示すブロック図で
ある。
【図9】磁気カードの構造を示す断面図である。
【図10】従来の磁気カード記録再生装置を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
20 磁気カード記録再生装置 21 記録再生用磁気ヘッド(記録用磁気ヘッド) 22 励磁電流出力装置(励磁電流出力手段) 23 保磁力判定装置(保磁力判定手段) 31 判定用磁気ヘッド 32 交流電圧源 35 差動増幅器 36 保磁力判定器 37 コア 38 一次コイル 39A、39B メイン二次コイル 40A、40B サブ二次コイル 45 低保磁力用電流供給器(電流供給手段) 46 高保磁力用電流供給器(電流供給手段) 48 第1スイッチ 49 第2スイッチ 50 スイッチ選択器(スイッチ選択手段) 60 磁気カード記録再生装置 61 磁気ヘッド 62 保磁力判定装置 71 カード挿入前電圧検出保持器 72 カード挿入後電圧検出保持器(カード挿入後電圧
検出器) 74 保磁力判定器 80 保磁力判定装置 81 判定用磁気ヘッド 90 保磁力判定装置 91 第1抵抗器 92 第2抵抗器 93 第3抵抗器 95 交流ブリッジ回路 100 磁気カード 101 磁気ストライプ 103 刻時用信号領域 104 データビット領域 110 保磁力判定装置 111 磁気ヘッド(他の磁気ヘッド)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気カードに対して磁気情報の記録と再
    生とを行う磁気カード記録再生装置において、 判定用磁気ヘッドを備え、上記磁気カードへの磁気情報
    の記録に先立ち、上記磁気カードの保磁力を判定する保
    磁力判定手段と、 この保磁力判定手段の判定結果に対応して、磁気情報の
    記録に供される、記録用磁気ヘッドへの励磁電流を出力
    する励磁電流出力手段とを有し、 上記保磁力判定手段は、判定用磁気ヘッドのコイルに一
    定の交流電圧を印加し、上記磁気カードが上記判定用磁
    気ヘッドに対し離反又は接近するときに発生するこの判
    定用磁気ヘッドの磁気抵抗の変化を検出することによ
    り、上記磁気カードの保磁力を判定することを特徴とす
    る磁気カード記録再生装置。
  2. 【請求項2】 上記保磁力判定手段の判定用磁気ヘッド
    が、磁気カードの搬送方向において記録用磁気ヘッドの
    前方に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の磁
    気カード記録再生装置。
  3. 【請求項3】 上記判定用磁気ヘッドは、磁性材料から
    成るH型のコアと、このコアの中央部に巻装されて交流
    電圧源により一定の交流電圧が印加される一次コイル
    と、上記コアの上記中央部に対する両側部に巻装されて
    周囲の磁気抵抗が同一に設定された二次コイルとを有
    し、 保磁力判定手段は、上記一方の二次コイルに磁気カード
    が離反又は接近するときに発生するこの二次コイル周囲
    の磁気抵抗の変化を、上記他方の二次コイル周囲の磁気
    抵抗と比較して、上記磁気カードの保磁力を判定するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気カード記録
    再生装置。
  4. 【請求項4】 上記一方の二次コイルと上記他方の二次
    コイルのそれぞれの周囲に生ずる磁気抵抗に基づく上記
    両二次コイルの出力電圧が、差動増幅器により差動増幅
    されて、上記一方の二次コイルに対し磁気カードが離反
    しているときに差動増幅電圧値が零となるように設定
    し、上記一方の二次コイルに対し上記磁気カードが接近
    したときに生ずる差動増幅電圧値に基づき、上記磁気カ
    ードの保磁力を判定することを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の磁気カード記録再生装置。
  5. 【請求項5】 上記保磁力判定手段の判定用磁気ヘッド
    と、記録用磁気ヘッドとが兼用して構成されたことを特
    徴とする請求項1に記載の磁気カード記録再生装置。
  6. 【請求項6】 上記保磁力判定手段における判定用磁気
    ヘッドのコイルが、独立した一次コイルと二次コイルと
    により構成され、上記一次コイルが交流電圧源に接続さ
    れて一定の交流電圧が印加され、上記二次コイルがカー
    ド挿入前電圧検出器とカード挿入後電圧検出器とに接続
    され、 上記カード挿入前電圧検出保持器は、判定用磁気ヘッド
    に対し磁気カードが離反したときに、上記二次コイル周
    囲の磁気抵抗に基づきこの二次コイルに発生する出力電
    圧を検出して保持し、 上記カード挿入後電圧検出器は、判定用磁気ヘッドに対
    し上記磁気カードが接近したときに、上記二次コイル周
    囲の磁気抵抗に基づきこの二次コイルに発生する出力電
    圧を検出して保持し、 上記保磁力判定手段は、上記カード挿入前電圧検出保持
    器と上記カード挿入後電圧検出器とによる出力電圧の電
    圧差に基づき、上記磁気カードの保磁力を判定すること
    を特徴とする請求項1又は5に記載の磁気カード記録再
    生装置。
  7. 【請求項7】 上記保磁力判定手段における判定用磁気
    ヘッドのコイルには、交流電圧源が接続されて一定の交
    流電圧が印加されるとともに、カード挿入前電圧検出保
    持器とカード挿入後電圧検出器とが接続され、 上記カード挿入前電圧検出保持器は、上記判定用磁気ヘ
    ッドに対し磁気カードが離反したときに、上記コイル周
    囲の磁気抵抗に基づきこのコイルに発生する出力電圧を
    検出して保持し、 上記カード挿入後電圧検出器は、上記判定用磁気ヘッド
    に対し上記磁気カードが接近したときに、上記コイル周
    囲の磁気抵抗に基づきこのコイルに発生する出力電圧を
    検出して保持し、 上記保磁力判定手段は、上記カード挿入前電圧検出保持
    器と上記カード挿入後電圧検出器とによる出力電圧の電
    圧差に基づき、上記磁気カードの保磁力を判定すること
    を特徴とする請求項1又は5に記載の磁気カード記録再
    生装置。
  8. 【請求項8】 上記保磁力判定手段における判定用磁気
    ヘッドのコイル又は二次コイルは、複数の抵抗器により
    ブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路に交流電圧源
    が接続されるとともに、カード挿入前電圧検出保持器と
    カード挿入後電圧検出器とが接続されたことを特徴とす
    る請求項6又は7に記載の磁気カード記録再生装置。
  9. 【請求項9】 上記抵抗器の一個が、判定用磁気ヘッド
    と同様に構成された他の磁気ヘッドである請求項8に記
    載の磁気カード記録再生装置。
  10. 【請求項10】 上記励磁電流出力手段は、保磁力判定
    手段の判定結果に対応してスイッチを切換え接続するス
    イッチ選択手段と、このスイッチ選択手段による上記ス
    イッチの接続状態に応じて、大きさの異なる励磁電流を
    記録用磁気ヘッドへ供給可能とする電流供給手段とを有
    し、磁気カードの保磁力に対応する励磁電流を上記記録
    用磁気ヘッドへ出力することを特徴とする請求項1乃至
    9のいずれかに記載の磁気カード記録再生装置。
  11. 【請求項11】 上記磁気カードには、その搬送方向の
    端部に刻時用信号領域が、他の部分にデータビット領域
    がそれぞれ設けられ、保磁力判定手段が上記刻時用信号
    領域または上記データビット領域において上記磁気カー
    ドの保磁力を判定し、励磁電流出力手段がその判定され
    た保磁力に対応する励磁電流を出力して、記録用磁気ヘ
    ッドが上記刻時用信号領域またはデータビット領域に磁
    気情報を記録することを特徴とする請求項1乃至10の
    いずれかに記載の磁気カード記録再生装置。
  12. 【請求項12】 上記保磁力判定手段は、磁気カードの
    一回目の挿入により上記磁気カードの保磁力を判定し、
    励磁電流出力手段は、上記磁気カードの二回目の挿入に
    より、その判定された保磁力に対応する励磁電流を出力
    して、記録用磁気ヘッドにより上記磁気カードに磁気情
    報を記録させることを特徴とする請求項1乃至11のい
    ずれかに記載の磁気カード記録再生装置。
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