JP2000045385A - 柱と梁の接合構造 - Google Patents

柱と梁の接合構造

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Shigekazu Yokoyama
重和 横山
Toshifumi Oki
利文 大木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柱側にダイヤフラムやスチフナプレート等を
取り付けることなく、柱と梁の接合部分の応力伝達を良
好に行うことができるようにする。 【解決手段】 水平プレート(30)と垂直プレート(31)と
をフィレット部(32)を介して一体的に連結した上下一対
のブラケット材(24)を、連結プレート(25)によって連結
して梁ブラケット(22)を構成する。この梁ブラケット(2
2)を介して角型鋼管柱(20)とH形鋼からなる梁(21)とを
接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合部材を用いた
柱と梁との接合構造に関し、特に閉鎖断面柱とH形鋼か
らなる梁とを接合するものに係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋼構造建築物において、角形
鋼管柱とH形鋼からなる梁とを接合する場合、梁応力を
柱の管壁全体に効率良く伝達させるために、柱に水平な
ダイヤフラムを取り付けるようにした構造が知られてい
る。ダイヤフラムには、図8及び図9に示すような内ダ
イヤフラム式、図10及び図11に示すような通しダイ
ヤフラム式、図12及び図13に示すような外ダイヤフ
ラム式の3通りの形式がある。
【0003】内ダイヤフラム式では、柱(1)を一旦切断
して、ダイヤフラム(2)(2)を柱(1)の内部に収まるよ
うに溶接施工した後、切断した柱(1)を接合するように
なっている。そして、このダイヤフラム(2)(2)に対応
して柱(1)の外側面にH形鋼からなる梁ブラケット(3)
(3)…を突合わせ溶接し、この梁ブラケット(3)(3)を
介して梁を接合する。
【0004】通しダイヤフラム式では、内ダイヤフラム
式のときと同様に柱(4)を一旦切断して、この切断した
柱(4)の切断面間にダイヤフラム(5)(5)を差し入れた
状態で溶接施工するようになっている。そして、このダ
イヤフラム(5)(5)にH形鋼からなる梁ブラケット(6)
(6)…を突合わせ溶接し、この梁ブラケット(6)(6)を
介して梁を接合する。
【0005】また、外ダイヤフラム式では、柱(7)に接
合する梁ブラケット(8)(8)…のフランジ(9)(9)…を
一体化することによって、このフランジ(9)(9)…をダ
イヤフラムとして機能させるようになっている。そし
て、この梁ブラケット(8)(8)…を介して梁を接合す
る。
【0006】さらに、このような水平なダイヤフラムの
代わりに、図14に示すような鉛直スチフナプレートを
用いたものがある。この鉛直スチフナプレート(10)(10)
…も、梁応力を柱に効率良く伝達させるためのものであ
り、梁ブラケット(11)のフランジ(12)側部と柱(13)の外
側面とに跨るようにして溶接施工されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の柱と梁の接合構
造において、内ダイヤフラム式や通しダイヤフラム式の
場合には、柱を切断してダイヤフラムを溶接施工する必
要があるため、柱部分の加工が煩雑で溶接箇所も多く、
接合作業に手間がかかるといった不具合があった。ま
た、外ダイヤフラム式やスチフナプレートを用いる場合
には、柱を切断する必要はないが、鋼材量や溶接量が多
くなるとともに、柱の周辺部分にダイヤフラムやスチフ
ナプレートが張り出すため、内外壁や床等の収まりに支
障をきたすといった収まり上の不具合があった。
【0008】さらに、ダイヤフラムやスチフナプレート
を用いることなく、柱と梁とを接合した構造はいくつか
提案されているが、これらにおいては鋳造品や鍛造品を
用いたり、特殊な加工が必要であったり、また特殊なボ
ルトを使用するようになっているので、施工費が高騰す
るといった問題があった。
【0009】本発明は、上記に鑑み、柱と梁の接合部分
の応力伝達を良好に行うことができ、しかも施工性の向
上及び施工費の低減を図ることができ、さらに柱周りの
収まり上の問題も解消することができる柱と梁の接合構
造の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、角型鋼管等からなる閉鎖断面柱の外側面
と梁の端面とを接合部材を介して接合するようにした柱
と梁の接合構造において、前記接合部材は、上下一対の
水平プレートと、前記柱の外側面に合わさるようにして
その外側面に沿って延びる垂直プレートとを一体的に連
結したブラケット材を備え、前記水平プレートと垂直プ
レートとの連結部分にフィレット部を設けるとともに、
前記垂直プレートを前記柱の外側面に溶接したことを特
徴とする。
【0011】そして、前記接合部材は、前記水平プレー
トの柱側端部と前記垂直プレートの中央部とを連結して
なる上下一対のT字形ブラケット材を、連結プレートを
介して連結してなる。また、前記垂直プレートは、前記
柱とほぼ同じ幅を有し、その垂直プレートの幅方向の側
端部を前記柱のコーナー部分に沿って溶接するようにし
ている。
【0012】さらに、凹状の外曲面を有するフィレット
部を、前記水平プレートの柱側端部を挟んでその上下に
設け、前記垂直プレートと前記柱との溶接部分の垂直方
向の長さを、上下のフィレット部における外曲面の曲率
半径と前記柱側端部の厚みとを合わせた長さの5倍以上
の長さとしてる。さらにまた、前記梁の端面にエンドプ
レートを溶接するとともに、前記接合部材の梁側の端面
にエンドプレートを溶接し、これらエンドプレート同士
を高力ボルトによって接合している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態
に係る柱と梁の接合構造の斜視図、図2は接合部材の拡
大斜視図、図3は接合構造における応力の伝達を示す平
面図、図4は接合構造における応力の伝達を示す側面図
である。
【0014】本実施形態の接合構造は、角型鋼管柱(20)
の外側面とH形鋼からなる梁(21)の端面とを接合部材で
ある梁ブラケット(22)を介して接合するようになってい
る。この梁ブラケット(22)は、梁(21)の上下一対のフラ
ンジ(23)(23)に対応した上下一対のT字形ブラケット材
(24)(24)と、これらブラケット材(24)(24)を連結する連
結プレート(25)と、ブラケット材(24)(24)及び連結プレ
ート(25)の梁側の端面に取り付けられたエンドプレート
(26)とからなる。
【0015】ブラケット材(24)は、梁(21)のフランジ(2
3)の延長方向に沿って延びる水平プレート(30)と、柱(2
0)の外側面に合わさるようにしてその外側面に沿って延
びる垂直プレート(31)とからなり、水平プレート(30)の
柱(20)側の端部と垂直プレート(31)の中央部とが一体的
に連結されている。そして、これらプレート(30)(31)の
連結部分には、水平プレート(30)の柱(20)側の端部を挟
むようにしてフィレット部(32)(32)が上下に一体的に設
けられている。
【0016】このブラケット材(24)は、H形鋼をウエブ
部分で切断したものであって、その切断したウエブ部分
を水平プレート(30)とし、フランジ部分を垂直プレート
(31)としている。また、鋳鋼品や鍛造品としたり、或い
は単に水平プレート(30)と垂直プレート(31)を溶接によ
って接合することで製造するようにしても良い。
【0017】水平プレート(30)は、その梁(21)側の端部
の幅が梁(21)のフランジ(23)の幅とほぼ同じになってお
り、柱(20)側に近づくにつれてその幅が徐々に広がり、
柱(20)側の端部の幅が柱(20)の幅とほぼ同じになってい
る。垂直プレート(31)は、その幅が柱(20)の幅とほぼ同
じになっており、その幅方向の垂直方向に延びた側端部
(33)(33)が柱(20)のコーナー部分に沿って溶接(34)され
ている。この溶接(34)は部分溶け込み溶接とされ、これ
によって溶接量を低減している。
【0018】フィレット部(32)は、プレート(30)(31)の
連結部分に肉厚を持たせてブラケット材(24)の応力伝達
能力を向上させるためのもので、ブラケット材(24)のも
とになるH形鋼を圧延成形するときに同時に成形され、
互いに直交する水平プレート(30)と垂直プレート(31)と
に跨る凹状の外曲面(44)を有している。なお、フィレッ
ト部(32)は、ブラケット材(24)を鋳鋼品とする場合に
は、その鋳造時に同時に成形され、また水平プレート(3
0)と垂直プレート(31)との接合によりブラケット材(24)
を製造する場合には、その接合部分を隅肉溶接すること
で成形される。
【0019】連結プレート(25)は、その上端面から柱(2
0)側の端面上部にかけてが上側のブラケット(24)の下向
きのコーナー部分中央に隅肉溶接(36)され、また下端面
から柱(20)側の端面下部にかけてが下側のブラケット材
(24)の上向きのコーナー部分中央に隅肉溶接(36)され
て、梁(21)のウエブ(37)の延長方向に沿って配されてい
る。
【0020】エンドプレート(26)は、その柱(20)側の面
が上下の水平プレート(30)(30)における梁(21)側の端
面、及び連結プレート(25)の梁(21)側の端面に部分溶け
込み溶接(38)及び隅肉溶接(39)によって接合されて、連
結プレート(25)と直交して配されている。また、梁(21)
の柱(20)側の端面には、エンドプレート(40)が部分溶け
込み溶接(41)及び隅肉溶接(42)によって接合されてお
り、この梁(21)側のエンドプレート(40)を梁ブラケット
(22)側のエンドプレート(26)に複数の高力ボルト(43)(4
3)…によって引張り接合することによって、梁(21)が梁
ブラケット(22)を介して柱(20)に接合される。
【0021】なお、このようにエンドプレート(26)(40)
の溶接に際して、部分溶け込み溶接と隅肉溶接を適宜組
み合わせて行うことにより、突合わせ溶接を行うときと
比べて、溶接量の低減を図ることができるとともに、面
倒なスカラップ加工や裏当て金の使用を廃止することが
できる。また、このような高力ボルト(43)(43)によるエ
ンドプレート方式の引張り接合に代えて、梁フランジと
梁とをその両者に跨るように配置した多数のスライスプ
レートによってボルト接合しても良い。
【0022】そして、上記の接合構造において、梁応力
を梁ブラケット(22)から柱(20)へ効率良く伝達させるた
めには、梁ブラケット(22)と柱(20)の接合部分の長さす
なわち溶接(34)部分の長さが重要になってくる。日本建
築学会の鋼構造限界状態設計基準案によれば、図5に示
すように、2つのプレート(50)(51)が互いに直交して連
結している場合、プレート(50)からの応力をプレート(5
1)において伝達することができる応力伝達幅は、プレー
ト(50)の板厚(t)と2つのフィレット部(52)(52)におけ
る外曲面(53)(53)の曲率半径(r)を合わせた幅の5倍の
幅、すなわち5(2r+t)であるとされている。しか
も、プレート(50)の板厚方向だけでなく幅方向にも同様
に応力を伝達できるとしている。
【0023】そこで、上記の接合構造では、上記の新し
い基準案に基づいて、上記の垂直プレート(31)における
応力伝達幅すなわち溶接(34)部分の垂直方向の長さを、
上下のフィレット部(32)(32)における外曲面(44)(44)の
曲率半径(r)と水平プレート(30)の柱側端部の厚み(t)
とを合わせた長さの5倍以上の長さとなるように設定し
ている。この溶接(34)部分の長さは、曲率半径(r)や厚
み(t)を変更することによって任意に調整可能である。
特に、これら曲率半径(r)や厚み(t)を大きくして、こ
れに合わせて溶接(34)部分の長さ(垂直プレート(31)に
おける応力伝達幅)を大きく設定した場合には、大きな
梁応力にも耐え得る接合構造とすることができる。
【0024】なお、この新しい基準案を採用したことに
よる応力伝達性等の基本性能は、実験により確認してい
る。図6は従来の応力伝達理論を説明した図であるが、
この従来の理論によれば、プレート(50)からの応力をプ
レート(51)において伝達することができる応力伝達幅
は、プレート(50)の板厚(t)と2つのフィレット部(52)
(52)における外曲面(53)(53)の曲率半径(r)、さらにプ
レート(50)と直交するプレート(51)の板厚(T)とを合わ
せた幅、すなわち(2r+t+T)としており、この従来
の理論に基づいて溶接(34)部分の長さを設定した場合に
は、梁応力を柱(20)に十分に伝達することができなかっ
た。
【0025】次に、上記接合構造における応力の伝達に
ついて説明する。梁(21)のフランジ(23)からの梁応力
は、図3及び図4に示すように、エンドプレート(26)(4
0)及び高力ボルト(43)(43)…を介して梁ブラケット(22)
の水平プレート(30)に伝わり、さらに水平プレート(30)
からフィレット部(32)を介して垂直プレート(31)に伝わ
る。この梁応力は、水平プレート(30)の板厚方向すなわ
ち垂直方向だけでなく、幅方向(水平方向)にも伝わり、
応力伝達可能な最大限の長さに設定された両側端部(33)
(33)の溶接(34)(34)部分から柱(20)のコーナー部分に伝
わる。すなわち、梁応力をブラケット材(24)を介して伝
達させることによって、その梁応力を垂直方向及び水平
方向に分散させ、最終的に垂直プレート(31)の両側端部
(33)(33)から一定の応力伝達幅を保ちながら柱(20)のコ
ーナー部分に逃がすようになっている。
【0026】このようにして柱(20)のコーナー部分に伝
わった梁応力は、柱(20)の管壁をスムーズに伝って、柱
(20)と別の梁ブラケット(22)との溶接(34)部分からその
垂直プレート(31)、フィレット部(32)及び水平プレート
(30)へと伝わり、高力ボルト(43)(43)…を介して別の梁
(21)のフランジ(23)に伝わる。
【0027】このように、上記接合構造においては、ダ
イヤフラム等を用いることなく、梁応力を梁ブラケット
(22)から柱(20)の管壁へスムーズに伝達することができ
るので、図7に示すように、柱(20)の左右で梁せいが異
なる場合でもスムーズな応力伝達が可能となり、また梁
(21)の取付位置を任意に設定することができ、スキップ
フロア等にも対応し易く、自由な空間構成が可能とな
る。さらに、柱(20)の内部にダイヤフラム等の遮蔽物が
ないため、柱(20)内へのコンクリート等の充填性も非常
に良くなり、柱(20)をCFT柱とすることも容易とな
る。
【0028】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、例えば、ブラケット材はT字形に限ら
ず、水平プレートの柱側端部と垂直プレートの上端部或
いは下端部とを連結することによってL字形に形成して
も良い。また、上下の垂直プレートを一体的に連結して
垂直プレートを1枚にした構造としても良い。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の接合構造によると、接合部材のブラケット材を、フィ
レット部を介して連結した水平プレートと垂直プレート
とから構成し、その垂直プレートを柱の外側面に溶接し
ているので、梁応力をブラケット材を介して伝達させる
ことによって、その梁応力を水平方向及び垂直方向に分
散させながら柱の管壁へ効率良く伝達することができ
る。
【0030】従って、従来のようなダイヤフラムやスチ
フナプレートを用いずに済み、これに伴って鋼材量や溶
接量の低減が可能となる。また、柱を切断する必要もな
いため、柱部分の加工が極めて簡単で加工工数も減らす
ことができ、施工性の向上を図ることができる。さら
に、垂直プレートは柱の外側面に合わさるようにしてそ
の外側面に沿って延びているので、外ダイヤフラムやス
チフナプレートを設けるときのように柱周りに張り出す
ことがなく、柱周りの収まり上の問題も解消することが
できる。さらにまた、従来のような特殊な加工や高価な
部材等を必要としないので、施工費の低減も可能とな
る。
【0031】その上、柱の左右で梁せいが異なる場合で
もスムーズな応力伝達が可能となり、しかも梁の取付位
置を任意に設定することができ、スキップフロア等にも
対応し易く、自由な空間構成が可能となる。さらに、柱
の内部に遮蔽物がないため、柱内にコンクリート等の充
填材を充填して柱の機能性を高めるといったことも簡単
に行うことができる。
【0032】また、接合部材を、上下一対のT字形ブラ
ケット材及び連結プレートから構成しているので、その
連結前の状態において、プレート厚やフィレット部の大
きさ異なるブラケット材を適宜選択することによって、
接合部材の応力伝達能力を自由に調整することができ
る。
【0033】さらに、垂直プレートを柱とほぼ同じ幅と
して、その垂直プレートの幅方向の側端部を柱のコーナ
ー部分に沿って溶接することによって、梁ブラケットか
らの梁応力を、垂直プレートの側端部から柱のコーナー
部分に直接逃がして柱管壁にスムーズに導くことがで
き、これによって応力の伝達能力を向上させることがで
きる。
【0034】さらにまた、垂直プレートと柱との溶接部
分の垂直方向の長さを、応力伝達可能な最大限の長さ以
上に設定することによって、梁ブラケットから柱へ梁応
力を十分に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る柱と梁の接合構造を
示す斜視図である。
【図2】接合部材の拡大斜視図である。
【図3】接合構造における応力の伝達を示す平面図であ
る。
【図4】接合構造における応力の伝達を示す側面図であ
る。
【図5】鋼構造限界状態設計基準案による応力伝達理論
を説明した図である。
【図6】従来の応力伝達理論を説明した図である。
【図7】建築物の骨組を示す図である。
【図8】従来の内ダイヤフラム式の接合構造を示す斜視
図である。
【図9】同じくその縦断面図である。
【図10】通しダイヤフラム式の接合構造を示す斜視図
である。
【図11】同じくその縦断面図である。
【図12】外ダイヤフラム式の接合構造を示す斜視図で
ある。
【図13】同じくその縦断面図である。
【図14】鉛直スチフナプレートを用いた接合構造を示
す斜視図である。
【符号の説明】
(20) 柱 (21) 梁 (22) 接合部材 (24) ブラケット材 (25) 連結プレート (26)(40) エンドプレート (30) 水平プレート (31) 垂直プレート (32) フィレット部 (33) 垂直プレートの側端部 (43) 高力ボルト (44) 外曲面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角型鋼管等からなる閉鎖断面柱の外側面
    と梁の端面とを接合部材を介して接合するようにした柱
    と梁の接合構造において、前記接合部材は、上下一対の
    水平プレートと、前記柱の外側面に合わさるようにして
    その外側面に沿って延びる垂直プレートとを一体的に連
    結したブラケット材を備え、前記水平プレートと垂直プ
    レートとの連結部分にフィレット部を設けるとともに、
    前記垂直プレートを前記柱の外側面に溶接したことを特
    徴とする柱と梁の接合構造。
  2. 【請求項2】 前記接合部材は、前記水平プレートの柱
    側端部と前記垂直プレートの中央部とを連結してなる上
    下一対のT字形ブラケット材を、連結プレートを介して
    連結してなる請求項1記載の柱と梁の接合構造。
  3. 【請求項3】 前記垂直プレートは、前記柱とほぼ同じ
    幅を有し、その垂直プレートの幅方向の側端部を前記柱
    のコーナー部分に沿って溶接するようにした請求項1又
    は2記載の柱と梁の接合構造。
  4. 【請求項4】 凹状の外曲面を有するフィレット部を、
    前記水平プレートの柱側端部を挟んでその上下に設け、
    前記垂直プレートと前記柱との溶接部分の垂直方向の長
    さを、上下のフィレット部における外曲面の曲率半径と
    前記柱側端部の厚みとを合わせた長さの5倍以上の長さ
    とした請求項3記載の柱と梁の接合構造。
  5. 【請求項5】 前記梁の端面にエンドプレートを溶接す
    るとともに、前記接合部材の梁側の端面にエンドプレー
    トを溶接し、これらエンドプレート同士を高力ボルトに
    よって接合した請求項1乃至4のいずれかに記載の柱と
    梁の接合構造。
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