JP2000044686A - シロキサン含有ポリアミドイミド及びその製造方法並びにそれを含むワニス - Google Patents

シロキサン含有ポリアミドイミド及びその製造方法並びにそれを含むワニス

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JP2000044686A
JP2000044686A JP10217161A JP21716198A JP2000044686A JP 2000044686 A JP2000044686 A JP 2000044686A JP 10217161 A JP10217161 A JP 10217161A JP 21716198 A JP21716198 A JP 21716198A JP 2000044686 A JP2000044686 A JP 2000044686A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろ過行程が不要で、高分子量のシロキサン含
有ポリアミドイミドを副反応の起こりにくい低温で製造
する方法及びそれにより得られるワニスを提供する。 【解決手段】 (A)シロキサンジアミンまたは(A)
と(B)芳香族環を3個以上有するジアミンの混合物と
無水トリメリット酸とを非プロトン性極性溶媒の存在下
に50〜90℃で反応させ、さらに水と共沸可能な芳香
族炭化水素を非プロトン性極性溶媒に投入し、120〜
180℃で反応を行いシロキサンジイミドジカルボン酸
またはシロキサンジイミドジカルボン酸と芳香族ジイミ
ドジカルボン酸を含む混合物を製造し、(C)塩基性触
媒の存在下で芳香族ジイソシアネートと反応させてシロ
キサン含有ポリアミドイミドを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシロキサンジアミン
あるいはシロキサンジアミンと芳香族環を3個以上有す
るジアミンの混合物と無水トリメリット酸を反応させて
得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物と芳香族ジ
イソシアネートを塩基性触媒の存在下で反応させること
により得られるシロキサン含有ポリアミドイミド及びそ
の製造方法並びにそれを含むワニスに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドイミドは、通常、無水トリメ
リット酸と芳香族ジイソシアネートとの反応によるイソ
シアネート法で合成されるか、芳香族ジアミンとトリメ
リット酸クロライドとの反応による酸クロライド法で合
成されている。イソシアネート法では、工業的に製造さ
れ市販されている芳香族ジイソシアネートの種類が少な
く制限されるために製造できるポリアミドイミドも制限
されてしまい特性に幅を持たせることができにくい。一
方、酸クロライド法は、副生成するHClを脱離する行程
が必要となり、これを除去する等の精製コストが必要と
なり、高価になるという問題を抱えている。特開平3−
181511号公報には、芳香族トリカルボン酸無水物
とエーテル結合を有するジアミンとをアミン成分過剰の
状態で反応させ、次いで、ジイソシアネートを反応させ
る2段法を特徴とするポリアミドイミドの製造方法が提
案されている。また、特開平4−182466号公報に
は、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させ純
度の高いジイミドジカルボン酸を製造する方法が提案さ
れている。この方法を用いて製造したジイミドジカルボ
ン酸とジイソシアネートを反応させれば、種類の多い芳
香族ジアミンをそのまま使用することができること、酸
クロライド法のようにHClが副生成することもなく、容
易にポリアミドイミドが合成できること、また、副生成
物が少なく十分な分子量のポリアミドイミドが合成でき
ることなどが考えられる。
【0003】一方、ポリジメチルシロキサンはイオン性
が高く凝集力の大きな主鎖と、非イオン性で凝集力が弱
い側鎖から構成されており、ポリマ同士の相互作用しか
ない状況では主鎖のシロキサン結合を内側に向けたらせ
ん構造をとることが知られている。ポリマにシロキサン
骨格を導入するとシロキサン部分のらせん構造によりポ
リマ一分子の占める空間が大きくなり樹脂のガス透過率
が高くなることが知られている。また、シロキサン骨格
は熱振動が激しい反面、シロキサン骨格同士の相互作用
が小さいことから、樹脂の弾性率、可とう性などの改質
を行うことが期待できる。耐熱性高分子であるポリアミ
ドイミドにシロキサン骨格を工業的に有利なイソシアネ
ート法で合成できれば、種々の特性を持つ耐熱性高分子
を得ることや、一般に高沸点の溶剤を使用して合成され
るポリアミドイミドの乾燥効率を高めることが期待でき
るが、高分子量体を得る方法は従来なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】芳香族トリカルボン酸
無水物とエーテル結合を有するジアミンとをアミン成分
過剰の状態で反応させ、次いでジイソシアネートを反応
させる特開平3−181511号公報に提案の方法で
は、第一段階の反応で酸無水物とアミノ基の反応の他に
カルボン酸とアミノ基の反応を必要とし、実際、脱水剤
を使用している。従って、第一段の反応ですでにオリゴ
マー化し、第二段のジイソシアネートとの反応では、種
々の分子量のオリゴマーとジイソシアネートとが反応す
ることになり、複数の反応が競争反応となることから、
副生成物ができることが避けられず、特性的に十分な分
子量を持つポリアミドイミドが生成できない問題点があ
った。また特開平4−182466号公報の方法を用い
て、製造したジイミドジカルボン酸とジイソシアネート
を反応させれば、工業的に製造され、市販されている種
類の多い芳香族ジアミンを使用することができ、得られ
るポリアミドイミドも目的に応じて改質でき、酸クロラ
イド法のようにHClが副生成することもなく、容易にポ
リアミドイミドを合成することができる。しかし、芳香
族環が2個以下のジアミンを用いると特開平4−182
466号公報に記載されているように、生成したジイミ
ドジカルボン酸が、合成溶媒に不溶になるために、ジイ
ミドジカルボン酸の段階で、ろ過しなければならなくな
り、ろ過の行程や精製の工程が増え、コストアップの要
因になっている。また、精製したジイミドジカルボン酸
の溶解性が低いため、該ジイミドジカルボン酸と芳香族
ジイソシアネートを反応させようとしても、分子量が大
きくならず、そのワニスをフィルム形状に製膜しようと
しても、フィルム形成能に劣る等の欠点があった。これ
らの欠点を改良し、芳香族環を3個以上含むジアミンと
無水トリメリット酸を非プロトン性極性溶媒中で水と共
沸可能な炭化水素とともに反応させ、副生成する水を留
去することで、溶解性の高い芳香族ジイミドジカルボン
酸を合成し、さらにこのものとジイソシアネートを反応
させることで高分子量のポリアミドイミドが合成されて
いる。しかしながらこの方法はジイソシアネートの反応
において150℃以上の高温で行う必要があるため、コ
スト面で不利であるだけでなく、反応が速くその制御が
困難であるため、反応中に生成する二酸化炭素が発泡し
すぎて重合をコントロールすることが難しかった。ま
た、この方法でジアミンの一部、若しくは全部をシロキ
サンジアミンに置き換えて合成をしても、反応温度が高
く、重合後期に副反応がおこりやすいため、十分な分子
量のシロキサン含有ポリアミドイミドは得られなかっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の欠点を
解消すべく、ろ過行程が不要で、高分子量のシロキサン
含有ポリアミドイミドの合成を鋭意検討した結果、本発
明に到達した。本発明は、(A)シロキサンジアミンま
たは(A)シロキサンジアミンと(B)芳香族環を3個以
上有するジアミンの混合物と無水トリメリット酸を反応
させて得られる一般式(1式)あるいは一般式(2式)
で示されるジイミドジカルボン酸を含む混合物と一般式
(3式)で示される芳香族ジイソシアネートを塩基性触
媒の存在下で反応させることを特徴とするシロキサン含
有ポリアミドイミドである。また、本発明は塩基性触媒
として、一般式(4式)あるいは一般式(5式)で示さ
れる化合物を用いると好ましいシロキサン含有ポリアミ
ドイミドである。
【0006】
【化6】
【0007】
【化7】
【0008】
【化8】
【0009】
【化9】
【0010】
【化10】
【0011】また、本発明は、(A)シロキサンジアミ
ンまたは(A)シロキサンジアミンと(B)芳香族環を3
個以上有するジアミンの混合物(A/B)=100.0/
0.0〜0.1/99.9モル比)と無水トリメリット
酸とを(A)または(A+B)の合計モル数と無水トリメ
リット酸のモル比が1/2.05〜1/2.20で反応
させて得られる一般式(1式)あるいは一般式(2式)
で示されるジイミドジカルボン酸を含む混合物と一般式
(3式)で示される芳香族ジイソシアネートとを一般式
(4式)あるいは一般式(5式)で示される(C)塩基
性触媒が(A)または(A+B)の合計モル数と(C)との
モル比が1/0.01〜1/0.30である存在下で
(A)あるいは(A+B)の合計モル数と芳香族ジイソシ
アネートのモル比が1/0.80〜1/1.50で反応
させて得られるシロキサン含有ポリアミドイミドである
と好ましい。さらに、ジイミドジカルボン酸として
(D)ビス(5−ヒドロキシカルボニル−1,3−ジオ
ン−イソインドリノ)プロピルポリジメチルシロキサン
または(D)と(E)2,2−ビス[4−{4−(5−ヒ
ドロキシカルボニル−1,3−ジオン−イソインドリ
ノ)フェノキシ}フェニル]プロパンの混合物((D/
E)=100.0/0.0〜0.1/99.9モル比)
と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネートと
を一般式(4式)または一般式(5式)で示される
(C)塩基性触媒が(D)または(D+E)の合計モル
数と(C)とのモル比が1/0.01〜1/0.30で
ある存在下で(D)または(D+E)の合計モル数と芳
香族ジイソシアネートのモル比が1/0.80〜1/
1.50で反応させると好ましいシロキサン含有ポリア
ミドイミドである。そして本発明は、(A)シロキサン
ジアミンまたは(A)シロキサンジアミンと(B)芳香族
環を3個以上有するジアミンの混合物(A/B=100.
0/0.0〜0.1/99.9モル比)と無水トリメリ
ット酸とを(A)または(A+B)の合計モル数と無水ト
リメリット酸のモル比が1/2.05〜1/2.20で
非プロトン性極性溶媒の存在下に、50〜90℃反応さ
せ、さらに水と共沸可能な芳香族炭化水素を非プロトン
性極性溶媒の0.1〜0.5重量比で投入し、120〜
180℃で反応を行いシロキサンジイミドジカルボン酸
またはシロキサンジイミドジカルボン酸と芳香族ジイミ
ドジカルボン酸を含む混合物を製造し、これと一般式
(3式)で示される芳香族ジイソシアネートとを一般式
(4式)または一般式(5式)で示される(C)塩基性
触媒が(A)または(A+B)の合計モル数と(C)とのモ
ル比が1/0.01〜1/0.30である存在下で
(A)または(A+B)の合計モル数と芳香族ジイソシア
ネートのモル比が1/0.80〜1/1.50で反応さ
せることを特徴とするシロキサン含有ポリアミドイミド
の製造方法である。そして、ジイミドジカルボン酸を製
造した後、その溶液から芳香族炭化水素を除去し、これ
と芳香族ジイソシアネートの反応を行うと好ましいシロ
キサン含有ポリアミドイミドの製造方法である。また、
非プロトン性極性溶媒がN−メチルピロリドンであり、
水と共沸可能な芳香族炭化水素がトルエンであると好ま
しいシロキサン含有ポリアミドイミドの製造方法であ
る。また、本発明は、前述のようにしてシロキサン含有
ポリアミドイミドを製造した後、常圧あるいは減圧下
で、室温〜200℃において塩基性触媒の除去を行うと
好ましいシロキサン含有ポリアミドイミドの製造方法で
ある。そして、本発明は、前述の製造方法により得られ
るシロキサン含有ポリアミドイミドを含むワニスであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】シロキサンジアミンまたはシロキ
サンジアミンと芳香族環を3個以上有するジアミンの混
合物に無水トリメリット酸を反応させた場合、反応生成
物として得られるシロキサンジイミドジカルボン酸また
はシロキサンジイミドジカルボン酸と芳香族ジイミドジ
カルボン酸の混合物も溶解性が高く、次の段階で溶液状
態でジイソシアネートと反応させることが可能となり、
合成効率が向上する。本発明者らは、このときシロキサ
ンジアミンと芳香族ジアミンの合計モル数に対し2.0
5〜2.20倍モルの無水トリメリット酸を反応させ、
続く芳香族ジイソシアネートは、ジアミンの合計モル数
に対し0.01〜0.30倍モルの塩基性触媒の存在下
で、ジアミンの合計モル数の0.80〜1.50倍モ
ル、好ましくは1.20〜1.30倍モルの量を反応さ
せることで、高分子量のシロキサン含有ポリアミドイミ
ドを合成することが可能であることを見いだした。本発
明は、前記の(A)シロキサンジアミンまたは(A)シロ
キサンジアミンと(B)芳香族環を3個以上有するジア
ミンの混合物(A/B=100.0/0.0〜0.1/9
9.9モル比)と無水トリメリット酸とを(A)あるい
は(A+B)の合計モル数と無水トリメリット酸のモル比
が1/2.05〜1/2.20で反応させて得られる一
般式(1式)あるいは一般式(2式)で示されるジイミ
ドジカルボン酸を含む混合物と一般式(3式)で示され
る芳香族ジイソシアネートとを一般式(4式)あるいは
一般式(5式)で示される(C)塩基性触媒が(A)また
は(A+B)の合計モル数と(C)とのモル比が1/0.
01〜1/0.30である存在下で(A)または(A+
B)の合計モル数と芳香族ジイソシアネートのモル比が
1/0.80〜1/1.50で反応させて得られるシロ
キサン含有ポリアミドイミドである。そして、ジイミド
ジカルボン酸として、シロキサンジアミンがジアミノポ
リジメチルシロキサン、芳香族ジアミンが2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンで
あり、これと無水トリメリット酸とを反応して得られる
(D)ビス(5−ヒドロキシカルボニル−1,3−ジオ
ン−イソインドリノ)プロピルポリジメチルシロキサン
と(E)2,2−ビス[4−{4−(5−ヒドロキシカ
ルボニル−1,3−ジオン−イソインドリノ)フェノキ
シ}フェニル]プロパンであると好ましい。また、シロ
キサン含有ポリアミドイミドを製造する方法において
は、(A)シロキサンジアミンまたは(A)シロキサン
ジアミンと(B)芳香族環を3個以上有するジアミンの
混合物(A/B=100.0/0.0〜0.1/99.
9モル比)と無水トリメリット酸とをモル比がジアミン
/無水トリメリット酸=1/2.05〜1/2.20で
非プロトン性極性溶媒の存在下に,50〜90℃反応さ
せ、さらに水と共沸可能な芳香族炭化水素を非プロトン
性極性溶媒の0.1〜0.5重量比で投入し、120〜
180℃で反応を行いシロキサンジイミドジカルボン酸
またはシロキサンジイミドジカルボン酸と芳香族ジイミ
ドジカルボン酸を含む混合物を製造し、これと芳香族ジ
イソシアネートとの反応を、(C)塩基性触媒が(A)ま
たは(A+B)の合計モル数と(C)とのモル比が(A/
C)=((A+B)/C)=1/0.01〜1/0.3
0である存在下で行い、(A)または(A+B)の合計
モル数と芳香族ジイソシアネートのモル比がジアミン/
ジイソシアネート=1/0.8〜1/1.50で反応さ
せるシロキサン含有ポリアミドイミドの製造方法であ
り、芳香族ジイミドジカルボン酸を製造した後、その溶
液から芳香族炭化水素を除去し、これと芳香族ジイソシ
アネートとの反応を行うシロキサン含有ポリアミドイミ
ドの製造方法である。また、本発明はシロキサン含有ポ
リアミドイミドを製造した後、常圧あるいは減圧下で、
室温〜200℃において塩基性触媒の除去を行うシロキ
サン含有ポリアミドイミドの製造方法である。また、本
発明は、前述のようにして得られるシロキサン含有ポリ
アミドイミドを含むワニスである。
【0013】本発明においては、シロキサンジアミンま
たはシロキサンジアミンと芳香族環を3個以上有するジ
アミンとの合計モル数に対し2.05〜2.20倍モル
量の無水トリメリット酸を反応させてシロキサンジイミ
ドジカルボン酸と芳香族イミドジカルボン酸の混合物を
合成すると好ましい。このシロキサンジイミドジカルボ
ン酸と芳香族ジイミドジカルボン酸の混合物を製造する
に際し、非プロトン性極性溶媒の存在下に、50〜90
℃で反応させ、さらに非プロトン性極性溶媒の0.1〜
0.5(10重量%〜50重量%)重量比で投入し、1
20〜180℃で反応を行う。反応終了後は芳香族炭化
水素は蒸留などにより除去し続いて芳香族ジイソシアネ
ートと反応させてシロキサン含有ポリアミドイミドを製
造するが、生成したシロキサン含有ポリアミドイミドは
前記の非プロトン性極性溶媒に溶解し、溶媒のワニスと
して製品とすることができる。
【0014】本発明で用いる芳香族環を3個以上有する
ジアミンとしては、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニルプロパン(以下、BAPPと略す)、ビ
ス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等が例示でき、単独
でまたはこれらを組み合わせて用いることができる。BA
PPは、ポリアミドイミドの特性のバランスとコスト的に
他のジアミンより特に好ましい。
【0015】本発明で用いるシロキサンジアミンとして
は一般式(6式)で表されるものが用いられる。
【0016】
【化11】
【0017】このようなシロキサンジアミンとしては
(7式)で示すものが挙げられ、これらの中でもジメチ
ルシロキサン系両末端アミンであるアミノ変性反応性シ
リコーンオイルX−22−161AS(アミン等量45
0)、X−22−161A(アミン等量840)、X−2
2−161B(アミン等量1500)、以上信越化学工
業株式会社製商品名、BY16−853(アミン等量65
0)、BY16−853B(アミン等量2200)、以上
東レダウコーニングシリコーン株式会社製商品名などが
市販品として挙げられる。
【0018】
【化12】
【0019】これらのシロキサンジアミンと芳香族環を
3個以上有するジアミンの混合物を無水トリメリット酸
(以下、TMAと略す)と反応させる。本発明の製造方法
で用いる混合溶媒は、芳香族環を3個以上有するジアミ
ン、シロキサンジアミン及びTMAと反応しない有機溶媒
であり、使用する混合溶媒の種類とその混合比は重要で
ある。本発明で使用する非プロトン性極性溶媒として、
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、N―メチル−2―ピロリドン、4−ブ
チロラクトン、スルホラン、シクロヘキサン等が例示で
きる。イミド化反応には、高温を有するため沸点の高
い、N―メチル−2―ピロリドン(以下、NMPと略す)
が、特に好ましい。これらの混合溶媒中に含まれる水分
量はTMAが水和して生成するトリメリット酸により、十
分に反応が進行せず、ポリマの分子量低下の原因になる
ため0.2重量%以下で管理されていることが好まし
い。また、本発明で使用する非プロトン性溶媒は、特に
制限されないが、芳香族環を3個以上有するジアミンと
シロキサンジアミン及び無水トリメリット酸をあわせた
重量の割合が、多いと無水トリメリット酸の溶解性が低
下し十分な反応が行えなくなることや、低いと工業的製
造法として不利であることから、10重量%〜70重量
%の範囲になることが好ましい。
【0020】本発明で使用する水と共沸可能な芳香族炭
化水素として、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素が例示でき、特に沸点が比
較的低く、作業環境上有害性の少ないトルエンが好まし
く、使用量は、非プロトン性溶媒の0.1〜0.5重量
比(10〜50重量%)の範囲が好ましい。芳香族炭化
水素の使用量が上記の範囲未満であると共沸蒸留による
水の除去効果が低下し、さらに、ジイミドジカルボン酸
の生成促進も低下する。芳香族炭化水素の使用量が上記
の範囲を超えると反応中間体のアミドカルボン酸や生成
したジイミドジカルボン酸が析出してしまうおそれがあ
る。反応中に芳香族炭化水素は水と共沸させ、系外に流
出させる。このため、溶媒中の芳香族炭化水素量が減少
するおそれがある。従って、反応系内に存在する芳香族
炭化水素溶媒量を一定割合に維持するために、例えばコ
ック付きの水分定量受器等を用いて系外に流出した溶媒
を水と分離した後に系内に戻したり、補充する方法等を
行うことが好ましい。
【0021】本発明での反応条件は、はじめに、シロキ
サンジアミンまたはシロキサンジアミンと芳香族環を3
個以上有するジアミンと無水トリメリット酸の反応にお
いて非プロトン性極性溶媒の存在化に、50〜90℃で
反応させることが好ましい。そしてこの反応の後、水と
共沸可能な芳香族炭化水素を投入し、水と共沸する温度
で反応させる。このときの反応温度は芳香族炭化水素量
やコック付きの水分定量受器の容量によって変化する
が、特に、120〜180℃で反応させる。反応は、反
応系で水が副生しなくなるまで行われ、特に、水が理論
量留去していることを確認することが好ましい。
【0022】反応溶液は芳香族炭化水素を含んだ状態で
もよいが、上記の反応後、温度を上げて芳香族ジイソシ
アネートと反応させるため、さらに温度を上げて芳香族
炭化水素を留去してから次の反応を行うことが好まし
い。得られたシロキサンジイミドジカルボン酸またはシ
ロキサンジイミドジカルボン酸と芳香族ジイミドジカル
ボン酸との混合物は、芳香族ジイソシアネートと反応さ
せることで分子量の高い芳香族ポリアミドイミドを生成
することができる。本発明で用いる一般式(3式)で示
される芳香族ジイソシアネートとして具体的には、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと
略す)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイ
ソシアネート、o−,m−キシリレンジイソシアネ−
ト、2,4−トリレンダイマー等が例示できる。また、
ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、4,4’−メチレン
ビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、イシホロンジ
イシシアネ−トなどのイソシアネ−トを単独でまたは組
み合わせて用いることができる。特にMDIは、分子構造
においてイソシアネート基が離れており、ポリアミドイ
ミドの分子中におけるアミド基やイミド基の濃度が相対
的に低くなり、溶解性が向上するため好ましい。
【0023】本発明で使用する(4)式、(5)式で示
される塩基性触媒としては、トリエチルアミン、トリメ
チルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、
トリ(2−エチルヘキシル)アミン、トリオクチルアミ
ン、ピリジン、3,5−ジメチルピリジン、2,6−ジ
メチルピリジン、2,6−ジブチルピリジン、2,6−
ジ(2−エチルヘキシル)ピリジン等が例示できる。こ
の他にトリアリルアミン、テトラメチルエチレンジアミ
ン、ピラジン等の塩基性触媒も使用することができる。
特にトリエチルアミンは、重合反応を促進するのに適当
な塩基性をもち、かつ沸点が低いため重合後、加熱ある
いは減圧することによって容易に除去することができる
ため好ましい。反応温度は、低いと反応時間が長くなる
ことや、高すぎるとイソシアネート同士で反応するので
これらを防止するため、70〜150℃で反応させるこ
とが好ましい。本発明では、シロキサン含有ポリアミド
イミドを製造した後、常圧あるいは減圧下で、室温〜2
00℃において塩基性触媒の除去を行うことが望まし
い。塩基性触媒の除去方法としては、加熱減圧下で蒸留
による留去する方法、酸性水で洗浄を行った後ポリマー
をろ別する方法、シロキサン含有ポリアミドイミドワニ
スを塗工し乾燥する方法等により行う。塩基性触媒の除
去を行わないと、エポキシ樹脂等を配合し樹脂組成物と
した場合の保存安定性に劣るようになるため好ましくな
い。次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
【実施例】(実施例1)環流冷却器を連結したコック付
き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1
リットルのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミン
として反応性シリコンオイルX―22−161AS(信
越化学工業株式会社製商品名、アミン当量408)6
5.3g(0.08モル)、TMA(無水トリメリット
酸)32.3g(0.168モル)を、非プロトン性極
性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)2
26gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。そして水
と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100ml
を投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させ
た。水分定量受器に水が約2.9ml以上たまっている
こと、水の流出が見られなくなっていることを確認し、
水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、約
190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その
後、溶液を室温に戻し、水分定量受器をはずし、芳香族
ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート)24.0g(0.096モ
ル)、塩基性触媒としてトリエチルアミン1.2g
(0.012モル)を投入し、110℃で2時間反応さ
せた。反応終了後、シロキサン含有ポリアミドイミドの
NMP溶液を得た。
【0025】この溶液ワニスをガラス板に塗布し120
℃で30分乾燥した後、フィルムをガラス板からはがし
て、さらに180℃で1時間加熱し、厚さ約60μmの
シロキサン含有ポリアミドイミドのフィルムを得た。そ
してこのフィルムのガラス転移温度を測定した。また、
得られたシロキサン含有ポリアミドイミドの分子量を測
定しそれらの結果を表1に示した。ガラス転移温度は得
られたフィルムを用いDVE広域動的粘弾性測定装置、
測定周波数10Hzによりtanδの最大値の値を用い
た。分子量は得られたワニス50mgを採取し、ジメチ
ルホルムアミド/テトラヒドロフラン=1/1(容量
比、リン酸0.06M、臭化リチウム0.03M含有)
溶液5mlを加えGPCにより測定し、標準ポリスチレ
ンに換算して求めた。
【0026】(実施例2)環流冷却器を連結したコック
付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた
1リットルのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミ
ンとして反応性シリコンオイルX―22−161AS
(信越化学工業株式会社製商品名、アミン等量408)
65.3g(0.08モル)、TMA(無水トリメリッ
ト酸)32.3g(0.168モル)を、非プロトン性
極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)
226gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。そして
水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100m
lを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流さ
せた。水分定量受器に水が約2.9ml以上たまってい
ること、水の流出が見られなくなっていることを確認
し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しなが
ら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去し
た。その後、溶液を室温に戻し、水分定量受器をはず
し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジ
フェニルメタンジイソシアネート)24.0g(0.0
96モル)、塩基性触媒としてピリジン0.8g(0.
012モル)を投入し、110℃で2時間反応させた。
反応終了後、シロキサン含有ポリアミドイミドのNMP
溶液を得た。この溶液を実施例1と同様にフィルムに
し、特性を表1に示した。
【0027】(実施例3)環流冷却器を連結したコック
付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた
1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上
有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)8.2g
(0.02モル)、シロキサンジアミンとして反応性シ
リコンオイルX―22−161AS(信越化学工業株式
会社製商品名、アミン等量408)65.3g(0.0
8モル)、TMA(無水トリメリット酸)40.4g
(0.21モル)を、非プロトン性極性溶媒としてNM
P(N−メチル−2−ピロリドン)267gを仕込み、
80℃で30分間攪拌した。そして水と共沸可能な芳香
族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温
度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器
に水が約3.6ml以上たまっていること、水の流出が
見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にた
まっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度
を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に
戻し、水分定量受器をはずし、芳香族ジイソシアネート
としてMDI(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート)30.0g(0.12モル)、塩基性触媒として
トリエチルアミン1.5g(0.015モル)を投入
し、110℃で2時間反応させた。反応終了後、シロキ
サン含有ポリアミドイミドのNMP溶液を得た。この溶
液を実施例1と同様にフィルムにし、特性を表1に示し
た。
【0028】(実施例4)環流冷却器を連結したコック
付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた
1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上
有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)20.5g
(0.05モル)、シロキサンジアミンとして反応性シ
リコンオイルX―22−161AS(信越化学工業株式
会社製商品名、アミン等量408)40.8g(0.0
5モル)、TMA(無水トリメリット酸)40.4g
(0.21モル)を、非プロトン性極性溶媒としてNM
P(N−メチル−2−ピロリドン)245gを仕込み、
80℃で30分間攪拌した。そして水と共沸可能な芳香
族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温
度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器
に水が約3.6ml以上たまっていること、水の流出が
見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にた
まっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度
を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に
戻し、水分定量受器をはずし、芳香族ジイソシアネート
としてMDI(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート)30.0g(0.12モル)、塩基性触媒として
トリエチルアミン1.5g(0.015モル)を投入
し、110℃で2時間反応させた。反応終了後、シロキ
サン含有ポリアミドイミドのNMP溶液を得た。この溶
液を実施例1と同様にフィルムにし、特性を表1に示し
た。
【0029】(実施例5)環流冷却器を連結したコック
付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた
1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上
有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)20.5g
(0.05モル)、シロキサンジアミンとして反応性シ
リコンオイルX―22−161AS(信越化学工業株式
会社製商品名、アミン等量408)40.8g(0.0
5モル)、TMA(無水トリメリット酸)40.3g
(0.21モル)を、非プロトン性極性溶媒としてNM
P(N−メチル−2−ピロリドン)226gを仕込み、
80℃で30分間攪拌した。そして水と共沸可能な芳香
族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温
度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器
に水が約3.6ml以上たまっていること、水の流出が
見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にた
まっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度
を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に
戻し、水分定量受器をはずし、芳香族ジイソシアネート
としてMDI(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート)20.0g(0.08モル)、塩基性触媒として
トリエチルアミン1.5g(0.015モル)を投入
し、110℃で2時間反応させた。反応終了後、シロキ
サン含有ポリアミドイミドのNMP溶液を得た。この溶
液を実施例1と同様にして分子量を測定した。また、こ
の溶液を実施例1と同様の方法でフィルムにしようとし
たが、フィルムが脆く、ガラス板から剥がすことができ
なかった。
【0030】(実施例6)環流冷却器を連結したコック
付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた
1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上
有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)20.5g
(0.05モル)、シロキサンジアミンとして反応性シ
リコンオイルX―22−161AS(信越化学工業株式
会社製商品名、アミン等量408)40.8g(0.0
5モル)、TMA(無水トリメリット酸)40.3g
(0.21モル)を、非プロトン性極性溶媒としてNM
P(N−メチル−2−ピロリドン)258gを仕込み、
80℃で30分間攪拌した。そして水と共沸可能な芳香
族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温
度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器
に水が約3.6ml以上たまっていること、水の流出が
見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にた
まっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度
を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に
戻し、水分定量受器をはずし、芳香族ジイソシアネート
としてMDI(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート)37.5g(0.15モル)、塩基触媒としてト
リエチルアミン1.5g(0.015モル)を投入し、
110℃で2時間反応させた。反応終了後、シロキサン
含有ポリアミドイミドのNMP溶液を得た。この溶液を
実施例1と同様にして分子量を測定した。また、この溶
液を実施例1と同様の方法でフィルムにしようとした
が、フィルムが脆く、ガラス板から剥がすことができな
かった。
【0031】(実施例7)環流冷却器を連結したコック
付き25mlの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた
1リットルのセパラブルフラスコに、シロキサンジアミ
ンとして反応性シリコンオイルX―22−161AS
(信越化学工業株式会社製商品名、アミン等量408)
65.3g(0.08モル)、TMA(無水トリメリッ
ト酸)32.3g(0.168モル)を、非プロトン性
極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)
226gを仕込み、80℃で30分間攪拌した。そして
水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100m
lを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流さ
せた。水分定量受器に水が約2.9ml以上たまってい
ること、水の流出が見られなくなっていることを確認
し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しなが
ら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去し
た。その後、溶液を室温に戻し、水分定量受器をはず
し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4−ジ
フェニルメタンジイソシアネート)24.0g(0.0
96モル)、塩基性触媒としてトリエチルアミン1.2
g(0.012モル)を投入し、130℃で2時間反応
させた。反応終了後、シロキサン含有ポリアミドイミド
のNMP溶液を得た。この溶液を実施例1と同様の方法
で分子量を測定し、結果を表2に示した。
【0032】(比較例1)実施例7の比較例として、塩
基性触媒を用いずに実施例7と同様の合成を行った。環
流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受
器、温度計、攪拌器を備えた1リットルのセパラブルフ
ラスコに、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオ
イルX―22−161AS(信越化学工業株式会社製商
品名、アミン等量408)65.3g(0.08モ
ル)、TMA(無水トリメリット酸)32.3g(0.
168モル)を、非プロトン性極性溶媒としてNMP
(N−メチル−2−ピロリドン)226gを仕込み、8
0℃で30分間攪拌した。そして水と共沸可能な芳香族
炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温度
を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に
水が約2.9ml以上たまっていること、水の流出が見
られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたま
っている流出液を除去しながら、約190℃まで温度を
上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻
し、水分定量受器をはずし、芳香族ジイソシアネートと
してMDI(4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト)24.0g(0.096モル)を投入し、130℃
で2時間反応させた。反応終了後、シロキサン含有ポリ
アミドイミドのNMP溶液を得た。この溶液を実施例1
と同様の方法で分子量を測定し、結果を表1に示した。
【0033】
【表1】 項目 分子量(Mw) カ゛ラス転移温度(℃) 実施例1 170600 130 実施例2 122500 130 実施例3 111200 160 実施例4 123200 195 実施例5 12800 − 実施例6 22400 − 実施例7 116000 − 比較例1 54200 −
【0034】表1の実施例7は塩基性触媒を用いて得ら
れたシロキサン含有ポリアミドイミドであり、塩基性触
媒を用いない比較例1に比べて分子量は倍以上となって
いる。さらに、比較例1で得られたシロキサン含有ポリ
アミドイミドは実施例1と同様の方法でフィルムを作製
しようとしてもフィルムが脆く、ガラス板から剥がすこ
とができなかった。実施例7で得られたシロキサン含有
ポリアミドイミドは、容易にフィルムを作製することが
でき、取り扱い性に優れていた。また、表1の実施例
5、6は分子量が低く、フィルム作製は困難であるが、
接着剤、塗料用途には十分である。
【0035】(シロキサン含量とフィルム中の残存揮発
分)実施例1,3,4および比較としてシロキサンジア
ミンを使用していないポリアミドイミド(KS−600
0、日立化成工業株式会社製商品名)の各溶液ワニスを
ガラス板状に塗布し150℃で30分乾燥した後、フィ
ルムをガラス板から剥がして、厚さ約60μmのシロキ
サン含有ポリアミドイミドのフィルム及びシロキサンを
含有していないポリアミドイミドのフィルムを得た。こ
のフィルムを50mm角に切り出し重量を測定し、さら
に180℃で1時間加熱した後、再び重量を測定し加熱
前の重量との差からフィルム中の残存揮発分を測定し
た。結果を図1に示した。同一乾燥条件では、シロキサ
ンジアミンの含有量が高くなるとともにフィルム中の残
存揮発分が低くなることがわかる。
【0036】
【発明の効果】本発明になるシロキサン含有ポリアミド
イミド及びその製造方法並びにそれを含むワニスは、耐
熱性が要求されるワニス、接着剤及び接着フィルム等に
使用でき、塗料分野、配線板・電気分野、自動車分野、
建築・建材分野等に幅広く使用することができる。そし
て、それは従来の製造方法に比べ、シロキサンイミドジ
カルボン酸が溶媒に可溶であり、またそれと芳香族ジイ
ソシアネートを反応させて得られる芳香族ポリアミドイ
ミドも溶媒に可溶であるため、用途が広くなった。ま
た、溶媒に可溶であるため、ろ過や精製工程が不要であ
り、分子量の大きいシロキサン含有ポリアミドイミドが
製造できるので、製膜性や樹脂特性に優れ工業的に有用
である。さらにシロキサンの含有量によって高い製膜性
を維持したまま、弾性率や電気特性などの物性のコント
ロールが可能となり、低誘電材料及び低弾性材料への応
用ができる。得られるシロキサン含有ポリアミドイミド
は溶剤の乾燥性が高くフィルム化や塗膜の形成において
も有利である。そして得られたフィルムには残存溶剤量
が少ないのでフィルム形成し、そのフィルムを層間絶縁
性の接着剤として使用した場合、加熱によるボイドの発
生がなく、層間絶縁抵抗や接続信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1,3及び4で得られたシロ
キサン含有ポリアミドイミドから作製したフィルム中の
全ジアミン中のシロキサンジアミン量とフィルム中の残
存揮発分を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J035 BA02 CA01K GA06 GB02 GB03 LA03 LB01 LB02 LB03 LB20 4J043 PA02 PA04 PC015 QB58 RA06 SA11 SA42 SA43 SB01 SB03 TA12 TA66 TA71 TB01 UA041 UA081 UA121 UA131 UA132 UA142 UA152 UA162 UA172 UA261 UA432 UA761 UB011 UB012 UB022 UB062 UB132 UB142 UB152 UB302 UB352 UB401 UB402 VA011 VA021 VA032 VA041 VA051 VA052 VA072 VA081 VA091 XA03 XA14 XA16 XA19 XB02 XB19 XB20 YA03 ZB01 ZB03 ZB11 ZB47 ZB50

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シロキサンジアミンまたはシロキサンジ
    アミンと芳香族環を3個以上有するジアミンの混合物と
    を無水トリメリット酸と反応させて得られる一般式(1
    式)または一般式(2式)で示されるジイミドジカルボ
    ン酸を含む混合物と一般式(3式)で示される芳香族ジ
    イソシアネートを塩基性触媒の存在下で反応させて得ら
    れるシロキサン含有ポリアミドイミド。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 塩基性触媒として一般式(4式)または
    一般式(5式)で示される化合物を用いることを特徴と
    する請求項1に記載のシロキサン含有ポリアミドイミ
    ド。 【化4】 【化5】
  3. 【請求項3】 (A)シロキサンジアミンまたは(A)
    シロキサンジアミンと(B)芳香族環を3個以上有する
    ジアミンの混合物(A/B=100.0/0.0〜0.1
    /99.9モル比)と無水トリメリット酸とを(A)ま
    たは(A+B)の合計モル数と無水トリメリット酸のモル
    比がジアミン/無水トリメリット酸=1/2.05〜1
    /2.20で反応させて得られる一般式(1式)または
    一般式(2式)で示されるジイミドジカルボン酸を含む
    混合物と一般式(3式)で示される芳香族ジイソシアネ
    ートとを一般式(4式)あるいは一般式(5式)で示さ
    れる(C)塩基性触媒が(A)または(A+B)の合計モル
    数と(C)とのモル比が(A)/(C)=(A+B)/
    (C)=1/0.01〜1/0.30である存在下で
    (A)または(A+B)の合計モル数と芳香族ジイソシア
    ネートのモル比が1/0.80〜1/1.50で反応さ
    せて得られるシロキサン含有ポリアミドイミド。
  4. 【請求項4】 ジイミドジカルボン酸として(D)ビス
    (5−ヒドロキシカルボニル−1,3−ジオン−イソイ
    ンドリノ)プロピルポリジメチルシロキサンまたは
    (D)と(E)2,2−ビス[4−{4−(5−ヒドロキ
    シカルボニル−1,3−ジオン−イソインドリノ)フェ
    ノキシ}フェニル]プロパンの混合物を用いることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシ
    ロキサン含有ポリアミドイミド。
  5. 【請求項5】 (A)シロキサンジアミンまたは(A)シ
    ロキサンジアミンと(B)芳香族環を3個以上有するジ
    アミンの混合物(A)/(B)=100.0/0.0〜
    0.1/99.9モル比)と無水トリメリット酸とを
    (A)または(A+B)の合計モル数と無水トリメリット
    酸のモル比がジアミン/無水トリメリット酸=1/2.
    05〜1/2.20で非プロトン性極性溶媒の存在下
    に,50〜90℃で反応させ、さらに水と共沸可能な芳
    香族炭化水素を非プロトン性極性溶媒の0.1〜0.5
    重量比で投入し、120〜180℃で反応を行いシロキ
    サンジイミドジカルボン酸またはシロキサンジイミドジ
    カルボン酸と芳香族ジイミドジカルボン酸を含む混合物
    を製造し、これと一般式(3式)で示される芳香族ジイ
    ソシアネートとを一般式(4式)あるいは一般式(5
    式)で示される(C)塩基性触媒が(A)または(A+B)
    の合計モル数と(C)とのモル比が1/0.01〜1/
    0.30である存在下で(A)または(A+B)の合計モ
    ル数と芳香族ジイソシアネートのモル比が1/0.80
    〜1/1.50で反応させることを特徴とするシロキサ
    ン含有ポリアミドイミドの製造方法。
  6. 【請求項6】 シロキサンジイミドジカルボン酸または
    シロキサンジイミドジカルボン酸と芳香族ジイミドジカ
    ルボン酸の混合物であるジイミドジカルボン酸を製造し
    た後、その溶液から芳香族炭化水素を除去し、これと芳
    香族ジイソシアネートの反応を行う請求項5に記載のシ
    ロキサン含有ポリアミドイミドの製造方法。
  7. 【請求項7】 非プロトン性極性溶媒がN−メチルピロ
    リドンであり、水と共沸可能な芳香族炭化水素がトルエ
    ンである請求項5または請求項6に記載のシロキサン含
    有ポリアミドイミドの製造方法。
  8. 【請求項8】 シロキサン含有ポリアミドイミドを製造
    した後、常圧あるいは減圧下で、室温〜200℃におい
    て塩基性触媒の除去を行う請求項5ないし請求項7のい
    ずれかに記載のシロキサン含有ポリアミドイミドの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし請求項8のいずれかに記
    載の方法により得られるシロキサン含有ポリアミドイミ
    ドを含むワニス。
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