JP2000044230A - アンモニア水溶液の製造方法 - Google Patents
アンモニア水溶液の製造方法Info
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Abstract
素と空気から安価な脱硝還元剤としてのアンモニアを簡
便に合成する方法を提供する。 【解決手段】 アンモニア合成反応塔21と生成アンモニ
アの湿式回収塔22の間を主に水素と窒素よりなる合成ガ
スを循環し、反応塔21で生成したアンモニアを回収塔22
で連続的に湿式回収する。その際、粗製水素と窒素から
なる合成用原料ガスを反応塔出口から回収塔入口の間で
循環ガスに注入し、該粗製水素に由来する触媒毒成分な
どの不純物を湿式回収塔22でアンモニウム塩として回収
・除去する。合成ガスの循環ラインにおいて、高温の反
応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で熱交換を
行うための熱交換器23を設置することが好ましい。
Description
として用いられるアンモニア水溶液を脱硝の現場で製造
する方法に関する。
置されている排煙脱硝設備では、選択還元脱硝法の還元
剤として主にアンモニアが使用されている。現在この脱
硝設備に供給されているアンモニアは、各種工業原料と
して製造された高純度の液体アンモニア、或いはアンモ
ニア水溶液であって、脱硝設備用としては過剰品質のも
のである。
合成触媒の劣化を可能な限り防ぐために、合成用原料ガ
ス(水素、窒素)を高度に精製する必要があり、必然的
に高純度のアンモニアが得られる。
か、合成プラントから脱硝現場などへの輸送コスト、脱
硝現場での貯蔵・管理コストがアンモニアの製品コスト
に上積みされ、脱硝還元剤コストを上昇させている。
原料を用いず燃料の炭化水素と空気から安価な脱硝還元
剤としてのアンモニアを簡便に合成する方法を提供する
ことにある。
アンモニア水溶液を脱硝の現場で製造する場合、アンモ
ニア合成反応圧力30気圧以下という低圧力条件下で
は、平衡の関係で、触媒床出口のアンモニア濃度は10
%以下の平衡濃度を超えることはない。したがって触媒
床出口ガスから生成アンモニアを回収し、未反応ガスを
再び触媒床に還流する必要がある。
湿式吸収法により行われている。この方法の場合、回収
塔の出口ガスには蒸気圧分の湿分が同伴される。
テニウムを主成分とするアンモニア合成触媒は、湿分共
存下で著しい活性低下を来たす。
モニアを回収するに当たり、回収塔出口ガスを高度に脱
湿してルテニウム系アンモニア合成触媒の湿分による活
性低下を回避する方法を提供することにある。
アンモニア合成反応塔(21)と生成アンモニアの湿式回収
塔(22)の間を主に水素と窒素よりなる合成ガスを循環
し、反応塔(21)で生成したアンモニアを回収塔(22)で連
続的に湿式回収するに当たり、粗製水素と窒素からなる
合成用原料ガスを反応塔出口から回収塔入口の間で循環
ガスに注入し、該粗製水素に由来する触媒毒成分などの
不純物を湿式回収塔(22)でアンモニウム塩として回収・
除去することを特徴とするアンモニア水溶液の製造方法
である。
おいて、下記の実施形態をとることが可能である。
応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で熱交換を
行うための熱交換器(23)を設置することが好ましい。
口との間にガス冷却器(24)を設け、低温ガス側出口と反
応塔入口の間にガス加熱器(25)を設けることが好まし
い。
不足下に燃焼させ、生成した一酸化炭素を含むガスに水
またはスチームを添加し、触媒の存在下で一酸化炭素と
水を反応させ、二酸化炭素と水素に変性することによっ
て得られたガスを用いることが好ましい。
を用いて精製し、得られた水素ガスを同原料ガスの残部
に混合し、水素/窒素比を調整することが好ましい。
から所定量のガスをパージし、このパージガスを水素生
成装置(28)に導くことが好ましい。循環ガスの水素/窒
素比が3/1(モル比)以下になるようパージガス量な
らびに水素生成装置(28)へのガス供給量を調製すること
が好ましい。
応塔(21)と生成アンモニアの湿式回収塔(22)の間を主に
水素と窒素よりなる合成ガスを循環し、反応塔(21)で生
成したアンモニアを回収塔(22)で連続的に湿式回収する
に当たり、生成アンモニアと未反応合成ガスの混合ガス
からまず水素分離装置(29)において水素を分離し、残っ
た窒素とアンモニアの混合ガスから回収塔(22)でアンモ
ニアをアンモニア水として回収した後、脱湿装置(30)に
おいて蒸気圧分の水を含んだ残留窒素ガスから湿分を除
去し、この窒素ガスを水素分離装置(29)のスイープガス
またはパージガスとして使用することにより、分離した
水素に該窒素ガスを混合し、この混合ガスを反応塔(21)
へ循環することを特徴とするアンモニア水溶液の製造方
法である。
おいて、下記の実施形態をとることが可能である。
する高分子膜またはパラジウム薄膜などの選択的水透過
膜を具備するか、或いは水素吸蔵合金で構成されてなる
ことが好ましい。
高分子膜またはセラミック膜などの選択的水透過膜を具
備することが好ましい。
する場合、分離効率を高めるため脱湿装置(30)出口ガス
と水素分離装置スイープガス入口の間に流量調節バルブ
(31)を設置し、水素分離装置スイープガス出口と熱交換
器(23)の間にブロワ(32)を設置してガスを循環すること
が好ましい。
応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で熱交換を
行うための熱交換器(23)を設置することが好ましい。
装置入口との間にガス冷却器(24)を設け、熱交換器(23)
の低温ガス側出口と反応塔入口の間にガス加熱器(25)を
設けることが好ましい。
反応塔(21)から水素分離装置(29)の間で循環ガスに注入
し、該粗製水素に由来する触媒毒成分などの不純物を回
収塔(22)でアンモニウム塩として回収することが好まし
い。
足下で燃焼させ、生成した水素と一酸化炭素を含むガス
に水またはスチームを添加し、触媒の存在下で一酸化炭
素と水を反応させて二酸化炭素と水素に変性することに
よって得られたガスを用いることが好ましい。
いて精製し、得られた水素ガスを同原料ガスの残部に混
合し、水素/窒素比を調整することが好ましい。
溜まり込みを防止するため、回収塔出口から脱湿装置入
口への循環ラインから所定量のガスをパージライン(56)
でパージすることが好ましい。
製造方法において、ルテニウムまたはその酸化物を単独
でまたは周期律Ia族、IIa族金属またはその酸化物と
共に担体に担持してなるアンモニア合成触媒を用いるこ
とが好ましい。担体としては、活性炭或いはマグネシ
ア、セリアなど多孔質アルカリ性酸化物担体、アルミ
ナ、チタニア、シリカなどの多孔質酸性酸化物担体が例
示される。反応塔(21)と回収塔(22)を含む循環系を30
気圧(絶対圧)以下に保つことが好ましい。ガス冷却器
(24)に代えて、回収塔(22)の水洗水の冷却器を設けるこ
ともできる。
製造方法によって得られたアンモニア水溶液を蒸留し9
5%以上の純度の液体アンモニアを得ることができる。
するためのアンモニア製造装置は、図1に示すように、
アンモニアの合成用原料ガスである水素と窒素を製造す
る原料ガス製造システムと、合成用原料ガスからアンモ
ニアを合成するアンモニア合成システムと、得られたア
ンモニアを湿式回収するアンモニア回収システムとから
なる。
1のアンモニア水溶液の製造方法では、アンモニア合成
反応塔(21)と生成アンモニアの湿式回収塔(22)の間を主
に水素と窒素よりなる合成ガスを循環し、反応塔(21)で
生成したアンモニアを回収塔(22)で連続的に湿式回収す
る。その際、粗製水素と窒素からなる合成用原料ガスを
反応塔出口から回収塔入口の間で循環ガスに注入する。
該粗製水素に由来する触媒毒成分などの不純物を湿式回
収塔(22)でアンモニウム塩として回収・除去する。
分燃焼と水性ガス反応とを組み合わせて水素を得る方法
が知られている。即ち、炭化水素を酸素不足下に燃焼さ
せ、生成した一酸化炭素を含むガスに水またはスチーム
を添加し、触媒の存在下で一酸化炭素と水を反応させて
二酸化炭素と水素に変性する。
は、主に湿分と水素、窒素、二酸化炭素よりなり、これ
に僅かの一酸化炭素、炭化水素に由来する不純物などが
含まれている。粗製水素と窒素からなる合成用原料ガス
は、反応塔(21)からガス冷却器(24)の間でライン(6) に
よって循環ガスに注入され、該粗製水素に由来する触媒
毒成分などの不純物が回収塔(22)でアンモニウム塩とし
て回収される。
のモル比は理論上は3である。しかしながら上記方法で
得たガスの水素/窒素のモル比は3を大きく下回るの
で、通常は最終生成ガスから水素を分離・精製して用い
ている。
モニア合成触媒では炭酸ガスは反応の障害になり、特に
一酸化炭素や不純物としての硫黄化合物は触媒毒となる
ので、メタネーション、アルカリ洗浄などでこのような
触媒毒を徹底的に除去する必要がある。
モニアを湿式分離・回収することを目的として設けられ
た湿式アンモニア回収塔(22)で二酸化炭素と硫黄化合物
が除去される。また、ルテニウムを活性成分の主体とす
る触媒は一酸化炭素による被毒を受けないので、メタネ
ーションシステムは必要でない。
ス製造システムでは、炭化水素の部分燃焼と水性ガス反
応とを組み合わせて得られた合成用原料ガスの一部を水
素生成装置(28)を用いて精製し、得られた95%以上の
水素ガスを同原料ガスの残部に混合することによる水素
/窒素比を調整する。したがって、一酸化炭素、硫黄化
合物等を除去するための特殊な精製システムは必要でな
い。
学平衡の関係から高圧での反応が有利であり、一般に1
00気圧以上で反応が行われる。また反応温度は、反応
速度の関係で一般に400℃以上の高温である。
は、10気圧以下の低圧、350℃以下の低温で高いア
ンモニア合成活性を示す物質であり、合成システムの操
作圧力は30気圧以下の低圧である。低圧でアンモニア
合成を行う場合、平衡の関係で触媒床出口でNH3 の濃
度は10%以下の平衡濃度を越えることはない。したが
って、触媒床出口ガスから生成NH3 を回収し、未反応
ガスを再び触媒床に還流する必要がある。反応塔(21)と
回収塔(22)を含む循環系を30気圧(絶対圧)以下に保
つ。
ア回収塔(22)に通すことにより生成NH3 の回収と同時
に未反応ガスを触媒床へ還流している。
は300〜350℃であり、湿式アンモニア回収塔(22)
はアンモニアの水への溶解度の関係から常温付近で操作
されるので、反応塔出口と回収塔入口の間で反応塔出口
ガスを冷却する必要がある。また、回収塔出口と反応塔
入口の間で反応塔入口ガスを加熱する必要がある。
高温の反応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で
熱交換を行うための熱交換器(23)が設置されている。そ
して、回収塔(22)の温度調節を目的として、熱交換器(2
3)の高温ガス側出口と回収塔入口との間にガス冷却器(2
4)が設けられ、また、反応塔(21)の温度を調整するため
に、熱交換器(23)の低温ガス側出口と反応塔入口の間に
ガス加熱器(25)が設けられている。ガス冷却器(24)に代
えて、湿式回収塔(22)の水洗水の冷却器を設けることも
できる。
成反応塔(21)で発生する熱量とアンモニアの湿式回収に
伴う熱量、合成用原料ガス加熱に必要な熱量、装置全体
の熱損失などがバランスしない場合に冷却器(24)または
加熱器(25)で温度を調整する。
るライン(27)はシステム立ち上げ時に反応器(21)を加熱
する時に使用するものである。
ガスが含まれており、これが循環ガス中に徐々に濃縮さ
れて来るのを防止するため、循環ガスの一部を循環ライ
ン(10)から適量パージする。パージガスにはアンモニア
が含まれていない方が経済的であるので、パージライン
(9) は回収塔出口と熱交換器(23)の間に設けられている
ことが望ましい。
れているので、これを合成用原料ガス製造システムに設
置される水素精製システム、たとえば水素PSA法水素
精製装置(28)に供給して水素を回収する。アルゴンは窒
素、二酸化炭素などと共に系外に排出される。循環ガス
の水素/窒素比が3/1(モル比)以下になるようパー
ジガス量ならびに水素生成装置(28)へのガス供給量を調
製する。
力は、合成用原料ガス供給量と精製アンモニア、パージ
ガス量とのバランスによって定まり、パージガス量を定
流量制御し、合成用原料ガス量は系内圧を一定にするよ
う制御すれば容易に設定できる。
填されるので、アンモニアの生産量は循環ガス量で制御
可能である。
応ガスは熱交換器(23)とガス冷却器(24)によってほぼ常
温まで冷却され、アンモニア回収システムに供給され
る。同回収システムは循環ガス中のアンモニアを分離す
るものであるが、同時に合成用原料ガス中の二酸化炭
素、硫黄化合物を除去する。
乾式吸着・吸収法と湿式吸収法がある。
吸収剤を充填した容器(カラム)に循環ガスを通してア
ンモニアを回収するもので、所定量のアンモニアが吸着
剤或いは吸収剤に蓄積された時点でカラムを循環系から
切り離し、減圧操作(PSA法)または昇温操作(TS
A法)によって蓄積アンモニアを吸着剤或いは吸収剤か
ら脱離させる。
冷却すればアンモニアが液化し、比較的高純度の液体ア
ンモニアが得られる利点があるが、反面、脱硝装置還
元剤としては高純度の液体アンモニアは必ずしも必要で
ない、生成アンモニアの貯蔵には液化が必要であり、
システムが複雑になる、良好な特性を示すアンモニア
吸着剤或いは吸収剤が見当らない、吸着剤或いは吸収
剤に不純物成分が蓄積し易いので、合成用原料ガス中の
高度な精製が必要とされる、などの問題があり、現在の
ところ実用化は困難である。
いる。
6)で循環させる湿式アンモニア回収塔(22)に、アンモニ
アを含む循環ガスを通し、アンモニアを分離・回収す
る。所定アンモニア濃度に達した吸収液は製品として回
収塔(22)から取り出される。多量のアンモニアを溶解し
ている吸収液は合成用原料ガス中の不純物成分(二酸化
炭素、硫黄化合物など)を良く吸収するので、回収吸収
液の全部または一部を合成用原料ガス精製塔(図示省
略)に導き、合成用原料ガスの精製薬剤として使用する
ことができる。
蔵される。この吸収液は脱硝還元剤として使用するかぎ
り溶解している不純物成分の影響は無視できる。
用する。
化炭素はアンモニア水では吸収除去できないが、ルテニ
ウムを主成分とするアンモニア合成触媒はFeを主成分
としたアンモニア合成触媒と異なり、一酸化炭素の阻
害、被毒を一切受けない。
溶液より、必要に応じて10気圧以下の加圧下での簡単
な蒸留により液体アンモニアを得ることもできる。
トを示す。
い、アンモニア生産量を1000kg/日とした場合の
例である。操作条件は、系内圧力:10kg/cm2 、
製品:25%アンモニア水溶液、系内アルゴン分圧3.
00%、アルゴンパージ量:1.00%、反応温度40
0℃、水素/窒素:2、反応塔出口ガス:反応平衡3.
87%である。
製造装置は、図2に示すように、アンモニアの合成用原
料ガスである水素と窒素を製造する原料ガス製造システ
ムと、合成用原料ガスからアンモニアを合成するアンモ
ニア合成システムと、得られたアンモニアを湿式回収す
るアンモニア回収システムとからなる。アンモニア回収
システムは、湿式アンモニア回収塔(22)と、水素分離装
置(29)と、脱湿装置(30)とを具備している。
2のアンモニア水溶液の製造方法では、アンモニア合成
反応塔(21)と生成アンモニアの湿式回収塔(22)の間を主
に水素と窒素よりなる合成ガスを循環し、反応塔(21)で
生成したアンモニアを回収塔(22)で連続的に湿式回収す
る。その際、生成アンモニアと未反応合成ガスの混合ガ
スからまず水素分離装置(29)において水素を分離する。
残った窒素とアンモニアの混合ガスから回収塔(22)でア
ンモニアをアンモニア水として回収する。その後、脱湿
装置(30)において蒸気圧分の水を含んだ残留窒素ガスか
ら湿分を除去する。この窒素ガスを水素分離装置(29)の
スイープガスまたはパージガスとして使用することによ
り、分離した水素に該窒素ガスを混合し、この混合ガス
を反応塔(21)へ循環する。
いて第1方法のものと本質的に同じである。
は、反応塔(21)から水素分離装置(29)の間でライン(46)
によって循環ガスに注入され、該粗製水素に由来する触
媒毒成分などの不純物が回収塔(22)でアンモニウム塩と
して回収される。
第1方法のものと本質的に同じである。
反応塔出口のガスは300〜350℃であり、アンモニ
ア回収システムの回収塔(22)はアンモニアの水への溶解
度の関係から常温付近で操作される。また、水素分離装
置(29)も常温付近で操作することが望ましい。したがっ
て、反応塔出口から回収塔入口でガスを冷却する必要が
ある。同様に回収塔出口から反応塔入口でガスを加熱す
る必要がある。
高温の反応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で
熱交換を行うための熱交換器(23)が設置されている。ま
た、回収塔(22)の温度調節を目的として、熱交換器(23)
の高温ガス側出口と水素分離装置入口との間にガス冷却
器(24)が設けられ、反応器(21)の温度を調整するために
熱交換器(23)の低温ガス側出口と反応塔入口の間にガス
加熱器(25)設置されている。
応塔(21)で発生する熱量とアンモニアの回収に伴う熱
量、合成用原料ガス加熱に必要な熱量、装置全体の熱損
失がバランスしない場合に熱交換器(23)で調整する。
洗水の冷却器を設けることもできる。
るライン(27)はシステム立ち上げ時に反応器(21)を加熱
する時に使用するものである。
スが含まれており、これが循環ガス中に多量に濃縮され
るのを防止するため、循環ガスの一部を適性量パージす
る必要がある。パージガスにはアンモニア及び水素が含
まれていない方が経済的であり、パージライン(56)は回
収塔出口から脱湿装置(30)の間に設けられるのが望まし
い。
1方法のものと本質的に同じである。
液を使用した場合、吸収液の液温に応じた湿分が循環ガ
スに同伴し、反応塔(21)に持ち込まれることになる。
ア合成触媒は湿分の共存による著しい反応の低下を来た
すことが認められる。
回収すると同時に合成用原料ガスの精製を簡便に行える
湿式アンモニア回収塔(22)と、水素分離装置(29)と、脱
湿装置(30)とを具備したアンモニア回収システムを採用
している。そして、生成アンモニアと未反応合成ガスの
混合ガスからまず水素分離装置(29)において水素を分離
する。残った窒素とアンモニアの混合ガスを、アンモニ
ア吸収液をライン(26)で循環させる回収塔(22)に通し、
アンモニアをアンモニア水として分離・回収する。所定
のアンモニア濃度に達した吸収液は製品として回収塔(2
2)から取り出される。
0)に通され、脱湿装置(30)において蒸気圧分の水を含ん
だ残留窒素ガスから湿分を除去する。この窒素ガスを水
素分離装置(29)のスイープガスまたはパージガスとして
使用することにより、分離した水素に該窒素ガスを混合
し、この混合ガスを再び反応塔(21)へ循環する。
する高分子膜またはパラジウム薄膜などの選択的水透過
膜を具備するか、或いは水素吸蔵合金で構成されてな
る。
高分子膜またはセラミック膜などの選択的水透過膜を具
備する。
する場合、分離効率を高めるため脱湿装置出口ガスと水
素分離装置スイープガス入口の間に流量調節バルブ(31)
を設置し、スイープガスの圧力を膜内側より低くする方
が望ましい。この場合、水素分離装置(29)スイープガス
出口と熱交換器(23)の間にブロワ(32)を設置しガスを循
環する。
トを示す。
い、アンモニア生産量を1000kg/日とした場合の
例である。操作条件は、系内圧力:10kg/cm2 、
製品:25%アンモニア水溶液、系内アルゴン分圧3.
00%、アルゴンパージ量:1.00%、反応温度40
0℃、水素/窒素:2、反応塔出口ガス:反応平衡3.
87%である。
料ガス製造システム、アンモニア合成システム、アンモ
ニア回収システムの組み合わせにより、メタン、プロパ
ン、ケロシン、低硫黄重油などの炭化水素からなるボイ
ラー燃料と空気より、簡便に粗製アンモニア水溶液を製
造することができる。
脱硝還元剤として使用できるほか、必要に応じて、蒸留
して高純度の液体アンモニアを製造することもできる。
に行え、有害な複生物は全く発生しない。
を高度に脱湿するので、ルテニウム系アンモニア合成触
媒の湿分による活性低下を回避することができる。
Claims (25)
- 【請求項1】 アンモニア合成反応塔(21)と生成アンモ
ニアの湿式回収塔(22)の間を主に水素と窒素よりなる合
成ガスを循環し、反応塔(21)で生成したアンモニアを回
収塔(22)で連続的に湿式回収するに当たり、粗製水素と
窒素からなる合成用原料ガスを反応塔出口から回収塔入
口の間で循環ガスに注入し、該粗製水素に由来する触媒
毒成分などの不純物を湿式回収塔(22)でアンモニウム塩
として回収・除去することを特徴とするアンモニア水溶
液の製造方法。 - 【請求項2】 合成ガスの循環ラインにおいて、高温の
反応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で熱交換
を行うための熱交換器(23)を設置することを特徴とする
請求項1記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項3】 熱交換器(23)の高温ガス側出口と回収塔
入口との間にガス冷却器(24)を設け、熱交換器(23)の低
温ガス側出口と反応塔入口の間にガス加熱器(25)を設け
ることを特徴とする請求項2記載のアンモニア水溶液の
製造方法。 - 【請求項4】 合成用原料ガスとして、炭化水素を酸素
不足下に燃焼させ、生成した一酸化炭素を含むガスに水
またはスチームを添加し、触媒の存在下で一酸化炭素と
水を反応させて二酸化炭素と水素に変性することによっ
て得られたガスを用いることを特徴とする請求項1記載
のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項5】 合成用原料ガスの一部を水素生成装置(2
8)を用いて精製し、得られた水素ガスを同原料ガスの残
部に混合し、水素/窒素比を調整することを特徴とする
請求項4記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項6】 回収塔出口から反応塔入口への循環ライ
ンから所定量のガスをパージし、このパージガスを水素
生成装置(28)に導くことを特徴とする請求項5記載のア
ンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項7】 ルテニウムまたはその酸化物を単独でま
たは周期律Ia族、IIa族金属またはその酸化物と共に
担体に担持してなるアンモニア合成触媒を用いることを
特徴とする請求項1記載のアンモニア水溶液の製造方
法。 - 【請求項8】 反応塔(21)と回収塔(22)を含む循環系を
30気圧(絶対圧)以下に保つことを特徴とする請求項
1記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項9】 循環ガスの水素/窒素比が3/1(モル
比)以下になるようパージガス量ならびに水素生成装置
(28)へのガス供給量を調製することを特徴とする請求項
6記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項10】 ガス冷却器(24)に代えて、湿式回収塔
(22)の水洗水の冷却器を設けることを特徴とする請求項
3記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1〜11のいずれか1項記載の
方法によって得られたアンモニア水溶液を蒸留し95%
以上の純度の液体アンモニアを得ることを特徴とするア
ンモニア製造方法。 - 【請求項12】 アンモニア合成反応塔(21)と生成アン
モニアの湿式回収塔(22)の間を主に水素と窒素よりなる
合成ガスを循環し、反応塔(21)で生成したアンモニアを
回収塔(22)で連続的に湿式回収するに当たり、生成アン
モニアと未反応合成ガスの混合ガスからまず水素分離装
置(29)において水素を分離し、残った窒素とアンモニア
の混合ガスから回収塔(22)でアンモニアをアンモニア水
として回収した後、脱湿装置(30)において蒸気圧分の水
を含んだ残留窒素ガスから湿分を除去し、この窒素ガス
を水素分離装置(29)のスイープガスまたはパージガスと
して使用することにより、分離した水素に該窒素ガスを
混合し、この混合ガスを反応塔(21)へ循環することを特
徴とするアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項13】 水素分離装置(29)が選択的水透過膜を
具備するか或いは水素吸蔵合金で構成されてなることを
特徴とする請求項12記載のアンモニア水溶液の製造方
法。 - 【請求項14】 脱湿装置(30)が選択的水透過膜を具備
することを特徴とする請求項12記載のアンモニア水溶
液の製造方法。 - 【請求項15】 水素分離装置(29)が選択的水透過膜を
具備し、分離効率を高めるため脱湿装置(30)出口ガスと
水素分離装置スイープガス入口の間に流量調節バルブ(3
1)を設置し、水素分離装置スイープガス出口と熱交換器
(23)の間にブロワ(32)を設置してガスを循環することを
特徴とする請求項12記載のアンモニア水溶液の製造方
法。 - 【請求項16】 合成ガスの循環ラインにおいて、高温
の反応塔出口ガスと低温の回収塔出口ガスとの間で熱交
換を行うための熱交換器(23)を設置することを特徴とす
る請求項12記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項17】 熱交換器(23)の高温ガス側出口と水素
分離装置入口との間にガス冷却器(24)を設け、熱交換器
(23)の低温ガス側出口と反応塔入口の間にガス加熱器(2
5)を設けることを特徴とする請求項16記載のアンモニ
ア水溶液の製造方法。 - 【請求項18】 粗製水素と窒素からなる合成用原料ガ
スを反応塔(21)から水素分離装置(29)の間で循環ガスに
注入し、該粗製水素に由来する触媒毒成分などの不純物
を回収塔(22)でアンモニウム塩として回収することを特
徴とする請求項12記載のアンモニア水溶液の製造方
法。 - 【請求項19】 合成用原料ガスとして、炭化水素を酸
素不足下で燃焼させ、生成した水素と一酸化炭素を含む
ガスに水またはスチームを添加し、触媒の存在下で一酸
化炭素と水を反応させて二酸化炭素と水素に変性するこ
とによって得られたガスを用いることを特徴とする請求
項12記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項20】 合成用原料ガスの一部を水素生成装置
を用いて精製し、得られた水素ガスを同原料ガスの残部
に混合し、水素/窒素比を調整することを特徴とする請
求項19記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項21】 回収塔出口から脱湿装置入口への循環
ラインから所定量のガスをパージすることを特徴とする
請求項12記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項22】 反応塔(21)と回収塔(22)を含む循環系
を30気圧(絶対圧)以下に保つことを特徴とする請求
項12記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項23】 ルテニウムまたはその酸化物を単独で
または周期律Ia族、IIa族金属またはその酸化物と共
に担体に担持してなるアンモニア合成触媒を用いること
を特徴とする請求項12記載のアンモニア水溶液の製造
方法。 - 【請求項24】 ガス冷却器(24)に代えて、回収塔(22)
の水洗水の冷却器を設けることを特徴とする請求項17
記載のアンモニア水溶液の製造方法。 - 【請求項25】 請求項12〜24のいずれか1項記載
の方法によって得られたアンモニア水溶液を蒸留し95
%以上の純度の液体アンモニアを得ることを特徴とする
アンモニア水溶液の製造方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006016300A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Kellogg Brawn & Root Inc | 擬似アイソサーマルのアンモニア合成法 |
CN100420511C (zh) * | 2005-06-07 | 2008-09-24 | 浙江工业大学 | 前置式轴径向合成塔 |
CN102078755A (zh) * | 2010-11-26 | 2011-06-01 | 天津市华迈燃气技术发展有限公司 | 一种整体撬装电厂脱硝装置 |
US20200407762A1 (en) * | 2015-02-17 | 2020-12-31 | Ajinomoto Co., Inc. | Production System and Method of Production for Organic Compound or Microorganism |
-
1999
- 1999-03-15 JP JP06769599A patent/JP3924669B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US20200407762A1 (en) * | 2015-02-17 | 2020-12-31 | Ajinomoto Co., Inc. | Production System and Method of Production for Organic Compound or Microorganism |
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