JP2000042776A - レーザ光学系の回転位置調整機構及びレーザ溶接装置 - Google Patents

レーザ光学系の回転位置調整機構及びレーザ溶接装置

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JP2000042776A
JP2000042776A JP10214224A JP21422498A JP2000042776A JP 2000042776 A JP2000042776 A JP 2000042776A JP 10214224 A JP10214224 A JP 10214224A JP 21422498 A JP21422498 A JP 21422498A JP 2000042776 A JP2000042776 A JP 2000042776A
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axis
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adjusting mechanism
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昭 ▲高▼木
Akira Takagi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体で要求される被照射位置にレーザ光学ユ
ニットを短時間に位置決めできるようにすると共に、物
体に精度良く安定したレーザ光を照射できるようにす
る。 【解決手段】 基台11と、その基台11に回転自在に
取付けられた可動載置部13と、この可動載置部13に
取付けられて物体17にレーザ光Lを照射するレーザ光
学ユニット16とを備え、基台にある基準面Rを規定し
て、基準面Rから垂直方向に延びた軸を第1の軸とした
ときに、可動載置部13によって、第1の軸周りにレー
ザ光学ユニット16を回転するようにしたものである。
可動載置部13によって基台11の第1の軸周りにレー
ザ光学ユニット16を回転させると、物体17に対して
基台11の基準面Rと平行する面で円弧を描くように被
照射位置pにレーザ光学ユニット16を位置合わせする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子銃の組み立て
時に、電極部品と他の抵抗部品とをレーザ溶接する溶接
ユニットの位置決め機構に適用して好適なレーザ光学系
の回転位置調整機構及びレーザ溶接装置に関する。
【0002】詳しくは、基台に対して回転自在な可動載
置部を取付け、その基台のある基準面から垂直方向に延
びた軸の周りにレーザ光学ユニットを回転させて、物体
で要求される被照射位置にレーザ光学ユニットを短時間
に位置決めできるようにすると共に、物体に精度良く安
定したレーザ光を照射できるようにしたものである。
【0003】
【従来の技術】近年、電子銃の組み立て分野や各種医療
分野では、局部的な熱処理をすることができることか
ら、レーザ光学系ユニットを使用する場合が多くなって
きた。前者では電子銃を組み立てるために、レーザ溶接
ユニットから所定エネルギーのレーザ光が発射され、こ
のレーザ光によって各種電極と抵抗部材とがレーザ溶接
される。後者ではレーザ治療ユニットから所定エネルギ
ーのレーザ光が発射され、このレーザ光によって患者の
病巣がレーザ治療される。これらの電子銃の被溶接位置
や患者の治療位置に精度良くレーザ光を照射するために
は、レーザ溶接ユニットやレーザ治療ユニットの光軸を
被溶接位置や治療位置に精度良く位置合わせする必要が
ある。
【0004】図19は電子銃の組み立て装置などに取付
けられた従来方式のレーザ溶接装置10の構成例を示す
斜視図である。図19に示すレーザ溶接装置10は一対
の支柱部1A、1Bを有している。この支柱部1A、1
Bには上下に移動可能な半固定式のステージベース2が
取付けられている。ステージベース2の高さは他の基準
となるように水平に固定されている。このステージベー
ス2の中央付近には直交座標系の位置調整機構(以下X
YZステージという)3が取付けられ、X方向用のステ
ージ3A、Y方向用のステージ3B及びZ方向用のステ
ージ3Cを備えている。
【0005】このZステージ3Cの側面には溶接ユニッ
ト用のホルダ4が取付けられ、そのホルダ4には上下に
貫通した開口部4Aを備えている。このホルダ4の開口
部4Aにはレーザ溶接ユニット5が取付けられる。レー
ザ溶接ユニット5の一端は図示しないがレーザ照射部と
なっており、その他端には光ファイバ6が接続される。
このレーザ溶接装置10にはレーザ発生装置7が設けら
れ、所定エネルギーのレーザ光Lが発生される。レーザ
発生装置7には光ファイバ6が接続され、レーザ光Lが
レーザ溶接ユニット5に導かれる。
【0006】例えば、電子銃を組み立てるときに、ま
ず、電極部品と他の抵抗部品とが組み合わされる。この
状態で、レーザ溶接をする位置(以下被溶接位置pとも
いう)にレーザ溶接ユニット5の光軸Oが位置合わせさ
れる。この際の位置合わせは、XYZステージ3を調整
することによりなされる。その後、位置合わせが済んだ
レーザ溶接ユニット5から所定エネルギーのレーザ光L
が、被溶接位置pに照射される。これにより、電極部品
と他の抵抗部品(以下被溶接部材ともいう)8とをレー
ザ溶接することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来方
式のレーザ溶接装置10によれば、電子銃で要求される
被溶接位置pにレーザ溶接ユニット5を位置合わせする
場合に、被溶接部材8側を動かす場合を除いて、XYZ
ステージ3による直交座標系での位置調整と、半固定式
のステージベース2による上下の調整しか行なうことが
できない。
【0008】従って、電極部品や抵抗部品の製造ロット
によるバラツキが生じて、電子銃で要求される被溶接位
置pが、XYZステージ3の調整範囲から外れたときに
は、半固定式のステージベース2を調整して溶接ユニッ
ト5の光軸を被溶接位置pに合わせ直さなければならな
い。
【0009】例えば、高さが固定されたステージベース
2を一旦支柱部1A、1Bに対して自由に移動できるよ
うにし、その後、溶接ユニット5の光軸を大まかに被溶
接位置pに位置合わせした後に、ステージベース2が水
平を保っているかを水準器などで調整すると共に、その
支柱部1A、1Bにステージベース2を再度固定する。
そうしてから、再度、XYZステージ3を調整しなくて
はならない。このために、XYZステージ3の調整に時
間が多くかかる。
【0010】特に、湾曲形状(以下R形状という)を有
した被溶接部材8をレーザ溶接する場合には、そのR形
状に直角にレーザ溶接ユニット5の光軸を位置合わせし
ていたために、再度、XYZステージ3をステージベー
ス2に取付け直さなければならない事態も発生する。従
って、XYZステージ3、ステージベース2及び支柱部
1A、1Bの組み立て・調整に多くの時間を要し、レー
ザ溶接装置10のスループットが低下したり、そのコス
トアップにつながるという問題がある。
【0011】因みに、電極部品や抵抗部品の製造ロット
によるバラツキによる位置ずれを被溶接部材8側で、レ
ーザ溶接ユニットに対して位置調整を行うとすると、電
子銃供給部の制御機構系に多くの制御負担を与えること
となる。
【0012】そこで、本発明は上記の課題に鑑み創作さ
れたものであり、物体で要求される被照射位置にレーザ
光学ユニットを短時間に位置決めできるようにすると共
に、物体に精度良く安定したレーザ光を照射できるよう
にしたレーザ光学系の回転位置調整機構及びレーザ溶接
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、基台
と、その基台に回転自在に取付けられた可動載置部と、
この可動載置部に取付けられて物体にレーザ光を照射す
るレーザ光学ユニットとを備え、基台にある基準面を規
定して、基準面から垂直方向に延びた軸を第1の軸とし
たときに、可動載置部によって、第1の軸周りにレーザ
光学ユニットを回転するようにしたことを特徴とするレ
ーザ光学系の回転位置調整機構によって解決される。
【0014】本発明のレーザ光学系の回転位置調整機構
によれば、物体で要求される被照射位置にレーザ光学ユ
ニットを位置決めする場合に、可動載置部によって基台
の第1の軸周りにレーザ光学ユニットを回転させると、
物体に対して基台の基準面と平行する面で円弧を描くよ
うにレーザ光学ユニットを被照射位置に位置合わせする
ことができる。
【0015】また、第1の軸と直交する第2の軸周りに
レーザ光学ユニットを回転させると、物体に対して基台
の基準面と直交する面で円弧を描くようにレーザ光学ユ
ニットを被照射位置に位置合わせすることができる。
【0016】従って、レーザ光学ユニットを短時間に物
体の被照射位置に位置決めすることができる。また、物
体の形状に左右されることなく、レーザ光学ユニットを
容易にその物体に位置合わせすることができる。これに
より、物体に精度良く安定したレーザ光を照射すること
ができる。
【0017】この発明のレーザ溶接装置は、基台と、こ
の基台に回転自在に取付けられた可動載置部と、この可
動載置部に取付けられて被溶接部材をレーザ溶接する溶
接ユニットとを備え、基台にある基準面を規定して、基
準面から垂直方向に延びた軸を第1の軸としたときに、
可動載置部によって、第1の軸周りに溶接ユニットを回
転するようにしたことを特徴とするものである。
【0018】この発明のレーザ溶接装置によれば、上述
したレーザ光学系の回転位置調整機構が応用されるの
で、被溶接部材で要求される溶接位置に溶接ユニットを
位置合わせする場合に、可動載置部によって基台の第1
の軸周りに溶接ユニットを回転させると、被溶接部材に
対して基台の基準面と平行する面で円弧を描くように被
溶接部材の溶接位置に溶接ユニットを移動することがで
きる。
【0019】また、第1の軸と直交する第2の軸周りに
溶接ユニットを回転させると、被溶接部材に対して基台
の基準面と直交する面で円弧を描くように溶接ユニット
を被溶接位置に位置合わせすることができる。
【0020】従って、溶接ユニットを短時間に被溶接部
材に位置合わせすることができる。また、被溶接部材の
部品形状に左右されることなく、溶接ユニットを容易に
被溶接部材に位置合わせすることができる。これによ
り、被溶接部材に精度良く安定したレーザ溶接を行うこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態について説明をする。 (1)実施形態としてのレーザ光学系の回転位置調整機
構 図1は本発明に係る実施形態としてのレーザ光学系の回
転位置調整機構100の構成例を示す斜視図である。図
2はその回転位置調整機構100の正面図であり、図3
はその上面図であり、図4はその側面図である。
【0022】この実施形態では、基台に対して回転自在
な可動載置部を取付け、その基台のある基準面から垂直
方向に延びた軸の周りにレーザ光学ユニットを回転させ
て、物体で要求される被照射位置にレーザ光学ユニット
を短時間に位置決めできるようにすると共に、物体に精
度良く安定したレーザ光を照射できるようにしたもので
ある。
【0023】このレーザ光学系の回転位置調整機構10
0は、電子銃の被溶接位置や患者の治療位置に精度良く
レーザ光を照射するレーザ溶接ユニットやレーザ治療ユ
ニットの光軸を被溶接位置や治療位置に精度良く位置合
わせするためのものであり、図1に示す基台11を有し
ている。この基台11には表面が平坦な基準面Rが規定
されている。この基準面Rの例えば中央付近には軸受け
部12が設けられる。この軸受け部12は図2に示す基
台11を深さ(垂直)方向に円形状に開口された穴部を
成している。勿論、軸受け部12は貫通した孔部であっ
てもよい。この基台11の軸受け部12には、例えばL
字形状の可動載置部13が回転自在に取付けられる。そ
のために可動載置部13の裏面には円柱状又は円筒状の
突起部13Aが設けられて第1の軸(以下Z軸という)
を成しており、この突起部3Aが基台11の軸受け部1
2に係合される。この突起部13Aと軸受け部12とは
位置決め精度を高めるために隙間なく高精度にすりあわ
せ係合されている。
【0024】また、可動載置部13のL字形状に立ち上
がった部分の側面には、図2に示すZ軸と直交した方向
に軸受け部14が設けられる。この軸受け部14は例え
ばその立ち上がり面の横方向であって、基準面Rと平行
する方向に可動載置部13を円形状に開口された穴部を
成している。勿論、軸受け部14は貫通した孔部であっ
てもよい。この可動載置部13の軸受け部14には、レ
ーザ光学ユニット用のホルダ15が回転自在に取付けら
れる。そのためにホルダ15は八角形の環状体を成し、
その側面には突起部15Aが設けられて第2の軸(以下
X軸という)を成しており、この突起部15Aが軸受け
部14に係合される。この突起部15Aと軸受け部14
とは位置決め精度を高めるために上述と同様に隙間なく
高精度に係合される。このホルダ15には開口部15A
が設けられ、その開口部15Aに円筒状のレーザ光学ユ
ニット16が取付けられ、物体17にレーザ光Lが照射
される。
【0025】この可動載置部13の突起部13Aと基台
11の軸受け部12との関係や、ホルダ15の突起部1
5Aと可動載置部13の軸受け部14との関係は反対で
あってもよい。つまり、可動載置部13に軸受け部12
を設け、基台11に突起部13Aを設ける場合であって
も、ホルダ15に軸受け部14を設け、可動載置部13
に突起部15Aを設ける場合であっても、勿論構わな
い。この例では、図3に示す基台11の基準面Rから垂
直方向に延びたZ軸周りに、可動載置部13を回転する
ことにより、レーザ光学ユニット16を基準面Rに平行
する面(XY平面)で回転させるようにすると共に、そ
のZ軸と直交する図4に示すX軸周りにホルダ15を回
転することにより、レーザ光学ユニット16を基準面R
に直交する面(XZ平面)で回転させるようにしたもの
である。
【0026】このようにして、本実施の形態としてのレ
ーザ光学系の回転位置調整機構100によれば、物体1
7で要求される被照射位置pにレーザ光学ユニット16
を位置決めする場合に、可動載置部13によって基台1
1のZ軸周りにレーザ光学ユニット16を回転させる
と、物体17に対して基台11の基準面Rと平行する面
で円弧を描くように被照射位置pにレーザ光学ユニット
16を位置合わせすることができる。
【0027】また、ホルダ15によって可動載置部13
のX軸周りにレーザ光学ユニット16を回転させると、
物体17に対して基台11の基準面Rと直交する面で円
弧を描くように被照射位置pにレーザ光学ユニット16
を位置合わせすることができる。
【0028】従って、レーザ光学ユニット16を短時間
に物体17の被照射位置pに位置決めすることができ
る。また、物体17の形状に左右されることなく、レー
ザ光学ユニット16を容易にその物体17に位置合わせ
することができる。これにより、物体17に精度良く安
定したレーザ光Lを照射することができる。
【0029】上述した実施形態では、可動載置部13の
立ち上がり形状部の側面に軸受け部14を設ける場合に
ついて説明したが、これに限らず、図示しないプレート
状の可動載置部と、直交座標系の位置調整機構とを組み
合わせ、その位置調整機構のZ方向用のステージの側面
に軸受け部14を取付けるようにした場合であってもよ
い。次にそのように構成する例を説明する。
【0030】(2)実施形態としてのレーザ溶接装置 図5は本実施の形態としてのレーザ溶接装置200で溶
接される電子銃20の構成例を示す正面図である。図6
はその内部抵抗手段30の構成例を示す上面図、X−X
断面図及び下面図である。図7はそのレーザ溶接装置2
00のXYZステージ付きの回転位置調整機構40の構
成例を示す斜視図である。
【0031】このレーザ溶接装置200で溶接される電
子銃20は、ブラウン管(陰極線管)などに使用される
ものであり、図5中の左側から第1グリッド(G1グリ
ッド)21〜第5グリッド(G5グリッド)25が順に
配列され、第5グリッド25の後にコンバーゼンスプレ
ート(偏向板)26が配置されている。
【0032】各グリッド21〜25及びコンバーゼンス
プレート26は適宜な間隔で配置され、両側面に突出し
ているピン27にガラス製で帯状のビーディング28が
固着されている。これによって、各グリッド21〜25
及びコンバーゼンスプレート26が位置合わせされると
共に、所定の間隔が保持されて固定される。そして、電
子ビームEを電子銃20の所定の位置から正確に放出す
るため、特に各グリッド21〜25の相対位置が精度良
く組み立てられている。
【0033】電子銃20には、電子ビームEの方向制御
を行なうため、第1グリッド21からコンバーゼンスプ
レート26に跨がって、長方形で板状の内部抵抗(IB
R;Inner Bleeder Resister)手段30が配置されてい
る。この内部抵抗手段30は、第1グリッド21と第5
グリッド25との間、及び第1グリッド21とコンバー
ゼンスプレート(偏向板)26との間に電位差を設ける
ためのもので、この電位差によって電子ビームEの放射
方向が制御される。
【0034】内部抵抗手段30の基盤31には例えばセ
ラミックプレートが用いられ、図6Aに示すように基盤
31上面側には、ガラスコーディング31Aが設けられ
ている。基盤31とガラスコーティング31Aの間に
は、抵抗器(図示せず)が設けられている。基盤31に
は、抵抗器を電子銃20の第5グリッド25に接続する
ためのAホルダ32と、抵抗器を第1グリッド21に接
続するためのBホルダ33と、抵抗器をコンバーゼンス
プレート26に接続するためのCホルダ34が設けられ
ている。
【0035】各ホルダ32〜34には、基盤31上に安
定良く載置するための保持部32A〜34Aと、各グリ
ッド21,25又はコンバーゼンスプレート26に接続
するための脚部32B〜34Bとが設けられている。各
ホルダ32〜34は、各グリッド21,25又はコンバ
ーゼンスプレート26に対してレーザ溶接によって固着
されている。
【0036】Bホルダ33及びCホルダ34の保持部3
3B,34Bの下側に抵抗器の両端の端子が接触し、A
ホルダ32の保持部32Aの下側に抵抗器の中間の端子
が接触している。これによって、第1グリッド21と第
5グリッド25間の電位と、第1グリッド21とコンバ
ーゼンスプレート26間の電位とが異なり、その電位差
によって電子ビームEの放射方向が制御される。
【0037】これらのホルダ32〜34は、図6Bに示
すように、基盤31の貫通孔35に底面側から挿入され
た金属製の頭付きピン36に予め抵抗溶接されることに
よって固着されている。頭付きピン36は、図6Cに示
すように各ホルダ32〜34の保持部32A〜34Aの
略中央に配置されている。各ホルダ32〜34が位置ず
れすることなく所定の位置に配置された状態で、頭付き
ピン36に固着されることによって、内部抵抗としての
正常な機能が達成される。
【0038】この例では内部抵抗手段30のホルダ32
が半製品の電子銃20の第5グリットにレーザ溶接さ
れ、そのホルダ33が図示しない電極にレーザ溶接さ
れ、そのホルダ34がコンバーゼンスプレート26にレ
ーザ溶接される。
【0039】次に、図7〜図18を参照して、内部抵抗
手段30の各ホルダ32〜34を電子銃20の第5グリ
ット、電極及びコンバーゼンスプレート26などにレー
ザ溶接するためのレーザ溶接装置200について説明す
る。図7は本実施の形態としてのレーザ溶接装置200
の回転位置調整機構40の構成例を示す斜視図である。
図8〜図11はその部品の構成例を示す斜視図である。
【0040】この実施形態では、電子銃20の組み立て
装置にレーザ溶接装置200を応用する場合であって、
基台に対して回転自在な可動載置部を取付け、その可動
載置部に直交座標系の位置調整機構を取付け、基台の基
準面Rから垂直方向に延びたZ軸周りにレーザ溶接ユニ
ットを回転させて、被溶接部材で要求される被照射位置
pにレーザ溶接ユニットを短時間に位置決めできるよう
にすると共に、被溶接部材に精度良く安定したレーザ光
Lを照射できるようにしたものである。
【0041】この発明のレーザ溶接装置200は従来方
式と同様に図7に示す一対の支柱部1A、1Bに取付け
らたステージベース2を有している。このステージベー
ス2には基台としてのステージ取付けプレート41が取
付けられる。
【0042】このステージ取付けプレート41は図8に
示す厚みt1が8mm程度でL字形状の鋼板から成り、
表面が平坦な基準面Rを成している。この基準面Rの右
端寄りには軸受け部42が設けられる。この軸受け部4
2はステージ取付けプレート41を深さ(垂直)方向に
円形状に開口されたものである。この例で軸受け部42
は内径D1が20mmφ程度を有している。軸受け部4
2の周辺領域には3つのビス孔51A〜51Cが設けら
れている。このビス孔51A〜51Cは可動載置部の固
定用である。更に、ステージ取付けプレート41には2
つの長手状ビス孔52A、52Bが設けられ、ステージ
ベース2とステージ取付けプレート41とがボルト・ナ
ットなどの係合部材を介して係合される。
【0043】このステージ取付けプレート41の軸受け
部42には、可動載置部としての可動ステージプレート
43が回転自在に取付けられる。そのために可動ステー
ジプレート43の裏面には円柱状又は円筒状の突起部4
3Aが設けられ、その突起部43AがZ軸での回転部を
成している。可動ステージプレート43は図9に示す厚
みt2が8mm程度で星形状の鋼板から成る。その突起
部43Aは外径D2が20mmφ程度を有している。こ
の突起部43Aがステージ取付けプレート41の軸受け
部42に係合される。突起部43Aと軸受け部42とは
位置決め精度を高めるために隙間なく高精度にすりあわ
せ係合されている。
【0044】この可動ステージプレート43の円弧領域
には3つの円弧状ビス孔53A〜53Cが設けられる。
この例では、円弧状ビス孔53A〜53Cの調整角度θ
が20°程度を有している。この可動ステージプレート
43は円弧状ビス孔53A〜53Cを介してステージ取
付けプレート41とボルト・ナットなどの係合部材を介
して係合される。更に、可動ステージプレート43の中
央付近には線状に4つのビス孔54A〜54Dが設けら
れる。このビス孔54A〜54DはXYZステージ3の
固定用である。
【0045】上述の可動ステージプレート43上には従
来方式のXYZステージ3が取付けられる。XYZステ
ージ3はX方向用のステージ3A、Y方向用のステージ
3B及びZ方向用のステージ3Cを備えている。このX
YZステージ3と可動ステージプレート43とは、ビス
孔54A〜54Dを介してボルトなどの係合部材を介し
て係合される。そのために、XYZステージ3の裏面に
は雌ねじが設けられている。もちろん、ビス孔54A〜
54Dに雌ねじを切っておいて、XYZステージ3側か
ら係合するようにしてもよい。
【0046】ステージ3AはX調整用のネジ3Dによっ
てX軸方向に移動され、ステージ3BはY調整用のネジ
3EによってY軸方向に駆動され、ステージ3CはZ調
整用のネジ3FによってZ軸方向に駆動される。ネジ3
DはX止め用のネジ3Gによって固定され、ネジ3Eは
Y止めのネジ3Hによって固定され、ネジ3FはZ止め
用のネジ3Iによって固定される。
【0047】また、Zステージ3Cの側面にはブラケッ
ト44が取付けられる。図10に示すブラケット44は
長方形状を成している。ブラケット44の厚みt3は1
0mm程度であり、その縦の長さが50mm程度であ
り、横の長さが24mm程度である。このブラケット4
4には、上述のステージ取付けプレート41のZ軸と直
交した方向に取付けるための軸受け部44Aが設けられ
る。
【0048】この軸受け部44Aは例えばブラケット4
4の長手方向の一端に片寄った部分で円形状に開口され
たものである。この例では内径D3が14mmφ程度を
有している。この軸受け部44Aに向かって3つの止め
ビス55A〜55Cが取付けられている。止めビス55
A〜55Cはホルダ固定用である。ブラケット44には
軸受け部44Aと平行して4つのビス孔56A〜56D
が設けられ、このビス孔56A〜56Dを介してZステ
ージ3Cの側面にブラケット44がネジ止めされる。こ
の際のビス孔56A〜56Dは、既にZステージ3の側
面に形成されている雌ねじに合わせて開口する。
【0049】このブラケット44の軸受け部44Aに
は、レーザ光学ユニット用のホルダ45が回転自在に取
付けられる。そのためにホルダ45は開口部45Aを有
した八角形の環状体を成し、その側面には突起部45B
が設けられ、この突起部45BがX軸での回転部を成し
ている。このホルダ45は図11に示す一辺の長さが4
0mm程度の立方体状の鋼部品又は鋳物部品から成る。
その突起部43Aは外径D4が14mmφ程度を有して
いる。この突起部45Bがブラケット44の軸受け部4
4Aに係合される。突起部45Bと軸受け部44Aとは
位置決め精度を高めるために隙間なく高精度にすりあわ
せ係合されている。ホルダ45の開口部45Aの内径D
5は30mmφ程度である。
【0050】この開口部45Aには円筒状のレーザ溶接
ユニット46が取付けられ、被溶接部材8にレーザ光L
が照射されてレーザ溶接される。なお、可動ステージプ
レート43の突起部43Aとステージ取付けプレート4
1の軸受け部42との関係や、ホルダ45の突起部45
Bとブラケット44の軸受け部44Aとの関係は反対で
あってもよい。つまり、可動ステージプレート43に軸
受け部42を設け、ステージ取付けプレート41に突起
部43Aを設ける場合であっても、ホルダ45に軸受け
部44Aを設け、ブラケット44に突起部45Bを設け
る場合であっても、勿論構わない。
【0051】続いて、XYZステージ付きの回転位置調
整機構40の組み立て方法について説明する。図12は
回転位置調整機構40の組み立て例を示す斜視図であ
る。この例ではブラケット44をXYZステージ3に取
付けた後に、そのXYZステージ3を可動ステージプレ
ート43に取付け、その後、その可動ステージプレート
43をステージ取付けプレート41に取り付けた後に、
ブラケット44にホルダ45を取付け、その後、回転位
置調整機構40をステージベース2に取付け、最後にそ
のホルダに44にレーザ溶接ユニット46を取り付ける
場合を想定して説明をする。なお、ステージ取付けプレ
ート41は先にステージベース2に取付けて置いてもよ
い。
【0052】まず、図12に示すブラケット44の4つ
のビス孔56A〜56Dに丸皿ネジなどの係合部材64
A〜64Dを通してXYZステージ3の雌ねじに累合し
て固定する。この際の雌ねじは、既にZステージ3の側
面に形成されているものを使用するとよい。これによ
り、ブラケット44をXYZステージ3に取付けること
ができる。
【0053】その後、可動ステージプレート43の4つ
のビス孔54A〜54Dに丸皿ネジなどの係合部材63
A〜63Dを通してXYZステージ3の裏面の雌ねじに
累合して固定する。この際の雌ねじに関しては、予めX
YZステージ3の裏面に形成しておくものとする。これ
により、XYZステージ3を可動ステージプレート43
に取付けることができる。
【0054】その後、XYZステージ3が固定された可
動ステージプレート43の突起部43Aをステージ取付
けプレート41の軸受け部42に嵌入すると共に、可動
ステージプレート43の円弧状ビス孔53A〜53C
と、ステージ取付けプレート41のビス孔51A〜51
Cとを位置合わせをする。この位置合わせされた状態
で、止め用のボルト・ナット62A〜62Cによりネジ
止めする。このボルト・ナット62A〜62Cを緩めた
状態で、可動ステージプレート43の調整角度は長手ビ
ス孔53A〜53Cの寸法分に依存し、この例で調整角
度を最大20°まで、調整することができる。これによ
り、可動ステージプレート43をステージ取付けプレー
ト41に回転可能な状態で取り付けることができる。
【0055】その後、ブラケット44の止めネジ55A
〜55Cを緩めた状態で、ホルダ45の突起部45Bを
ブラケット44の軸受け部44Aに嵌入すると共に、そ
の止めネジ55A〜55Cを締めて抜け止めをする。こ
の止めネジ55A〜55Cを緩めた状態で、ホルダ45
の回転角度を360°に調整することができる。これに
より、ブラケット44にホルダ45を回転可能な状態で
取付けることができる。
【0056】その後、ステージ取付けプレート41をス
テージベース2に取付ける。最後に、ホルダ45の止め
ネジ57を緩めた状態で、開口部45Aに円筒状のレー
ザ溶接ユニット46を嵌入し、その止めネジ57を締め
て抜け止めをする。この止めネジ57を緩めた状態で、
ホルダ45の回転角度を360°に調整することができ
る。この例ではビーム状のレーザ光Lを取り扱うので、
この際の360°の回転調整は余り必要としない。これ
により、ホルダ45にレーザ溶接ユニット46を取り付
けることができ、XYZステージ付きの回転位置調整機
構40を組立てることができる。
【0057】続いて、XYZステージ付きの回転位置調
整機構40を使用したレーザ溶接ユニット46の位置決
め方法について説明する。図13は回転位置調整機構4
0に取付けられたレーザ溶接ユニット46の位置合わせ
例を示す平面図である。
【0058】この例では、図13に示すステージ取付け
プレート41の基準面Rから垂直方向に延びたZ軸周り
に、可動ステージプレート43を回転することにより、
レーザ光学ユニット46を基準面Rに平行する面(XY
平面)で回転させることができると共に、そのZ軸と直
交するX軸周りにホルダ45を回転させることができ
る。これにより、レーザ光学ユニット46を基準面Rに
直交する面(XZ平面)で自在に回転させることができ
る。
【0059】このため、予め被溶接部材8のレーザ照射
位置(被溶接位置p)よりも少し高い位置にステージベ
ース2を支柱部1A、1Bに取り付けるものとする。こ
れは被溶接位置pが見下ろせるようにレーザ溶接ユニッ
ト46をホルダ44に取付けるためである。これによ
り、レーザ光Lを斜め上部から照射されるようにするこ
とができる。図13に示す回転位置調整機構40ではス
テージ取付けプレート41がステージベース2に対して
長手ビス孔52A、52Bを介してボルト・ナット61
A、61Bなどによって固定される。
【0060】また、止め用のボルト・ナット62A〜6
2Cを緩めた状態で、可動ステージプレート43の調整
角度θに関して0<θ<20°の範囲内で回転させ、レ
ーザ溶接ユニット46を被溶接位置pに振り向ける。こ
のとき、ブラケット44の止めビス55A〜55Bを緩
めた状態にして置く。
【0061】その後、レーザ溶接ユニット46から位置
調整用の微弱エネルギーのレーザ光Lを出射し、被溶接
位置pにそのレーザ光Lが照射されるように回転位置調
整機構40によって、X軸周りにホルダ45を回転し、
Z軸周りに可動ステージプレート43の回転角度を調整
する。この際に、レーザ光Lのスポットが最良な状態と
なるようにXYZステージ3を調整する。最終微調整で
は回転位置調整機構40及びXYZステージ調整を繰り
返して行なう。この結果で、位置調整用のレーザ光Lが
被溶接位置pで焦点が合った場合には、止め用のボルト
・ナット62A〜62Cを固定すると共に、ブラケット
44の止めビス55A〜55Bを固定する。
【0062】なお、図14は最終微調整後のXYZステ
ージ付きの回転位置調整機構40を背面から見た構成例
を示す図であり、図15はその側面から見た構成例を示
す図である。この回転位置調整機構40の背面及び側面
のいずれから見た場合にも、レーザ溶接ユニット46が
被溶接位置pを見下す状態で位置決めされていることが
分かる。
【0063】続いて、図16〜図18を参照しながら、
レーザ溶接装置200を組み込んだ電子銃組み立て装置
300の構成例について説明する。図16は電子銃組み
立て装置300の構成例を示す平面図である。この電子
銃組み立て装置300の各部の構成要素は説明を分かり
易くするために、空間を仕切る外観形状(輪郭線)のみ
を記載する。
【0064】この例では、もちろん、レーザ溶接装置2
00にはXYZステージ付きの回転位置調整機構40が
応用されており、図5に示した第5グリット25、電
極、コンバーゼンスプレート26などが形成された半製
品の電子銃20と、図6A〜6Cに示した各ホルダ32
〜34を有した内部抵抗手段30(以下両者を合わせて
単に被溶接部材8ともいう)とをレーザ溶接する場合を
想定する。
【0065】図16に示す電子銃組み立て装置300に
は、そのほぼ中央を横切るようにレールを伴った電子銃
移載部71が設けられる。この電子銃移載部71には電
子銃供給部72が移動可能な状態で取付けられる。電子
銃供給部72にはMホルダ押さえ部73が取付けられ、
位置決め時に内部抵抗手段30の各ホルダ32〜34が
押さえられる。この例では、電子銃組み立て装置300
を起動すると、電子銃供給部72が電子銃移載部71に
よりレーザ溶接装置200の動作範囲内(以下溶接部と
いう)へ搬送されてくる。
【0066】例えば、半製品の電子銃20が1個づつ作
業者によって載置台にセットされると、図16の右側か
ら左側の溶接部へ電子銃供給部72が電子銃移載部71
により搬送されてくる。この半製品の電子銃20は1ロ
ットを通して同じ形状であるが、生産ロットが異なる
と、被溶接位置pが異なる場合がある。従って、ロット
が変わる毎に、レーザ溶接ユニット46を位置合わせし
直す必要がある。
【0067】この電子銃移載部71の左端側にはレーザ
溶接装置200が設けられ、上述したようなXYZステ
ージ付きの回転位置調整機構40が取付けられている。
この電子銃移載部71に、ほぼ並行して抵抗手段移載部
74が設けられる。この抵抗手段移載部74には抵抗手
段供給部75が移動可能な状態で取付けられ、各ホルダ
32〜34を有した内部抵抗手段30が、1個づつ作業
者によって載置台にセットされると、例えば、右側から
左側の溶接部へ搬送されてくる。
【0068】この例では、抵抗手段移載部74の上部に
はハンド機構部76が設けられ、抵抗手段供給部75上
に移動して内部抵抗手段30が把持される。その後、電
子銃20の内部抵抗取付け位置に内部抵抗手段30が位
置決めされる。位置決めされた内部抵抗手段30の各ホ
ルダ32〜34はMホルダ押さえ部73によって押さえ
られる。電子銃移載部71、電子銃供給部72及びハン
ド機構部76は供給制御機構部77によって駆動制御さ
れる。
【0069】この例で内部抵抗手段30と半製品の電子
銃20とを精度良くレーザ溶接するために、1ロットの
最初には、被溶接位置pにレーザ溶接ユニット46を位
置合わせする。この場合に、回転位置調整機構40の可
動ステージプレート43によってステージ取付けプレー
ト41のZ軸周りにレーザ溶接ユニット46を回転させ
ると、被溶接位置pに対してステージ取付けプレート4
1の基準面Rと平行する面で円弧を描くように被溶接位
置pにレーザ溶接ユニット46を移動することができ
る。
【0070】また、ホルダ45によって可動ステージプ
レート43のX軸周りにレーザ溶接ユニット46を回転
させると、被溶接位置pに対してその基準面Rと直交す
る面で円弧を描くようにレーザ溶接ユニット46を位置
合わせすることができる。
【0071】このように回転位置調整機構40により精
度く調整されたレーザ溶接ユニット46から所定エネル
ギーのレーザ光Lが出射される。レーザ光Lはレーザ発
生装置7から図示しない光ファイバによってレーザ溶接
ユニット46に導かれる。このレーザ溶接ユニット46
によって、内部抵抗手段30の各ホルダ32〜34と電
子銃20とがレーザ溶接される。
【0072】この際に、電子銃供給部72を上下に移動
又は左右に回転させて、被溶接部材8側でレーザ照射位
置を変えるようにしてもよい。レーザ溶接が終了する
と、電子銃20は電子銃供給部72及び電子銃移載部7
1によって搬出される。1ロットの電子銃20と内部抵
抗手段30とのレーザ溶接が終了するまで上述の工程が
繰り返される。
【0073】なお、図17は被溶接部材8のレーザ溶接
時の電子銃組み立て装置300の側面図であり、図18
はその正面図である。この回転位置調整機構40の側面
及び正面のいずれから見た場合にも、レーザ溶接ユニッ
ト46が被溶接位置pを見下す状態で位置決めされてい
ることが分かる。
【0074】このようにして本実施の形態としてのレー
ザ溶接装置200を応用した電子銃組み立て装置300
によれば、被溶接部材8で要求される被溶接位置pにレ
ーザ溶接ユニット46を位置合わせする場合に、回転位
置調整機構40の可動ステージプレート43によってス
テージ取付けプレート41のZ軸周りにレーザ溶接ユニ
ット46を回転させると、被溶接部材8に対してステー
ジ取付けプレート41の基準面Rと平行する面で円弧を
描くように被溶接部材8の溶接位置にレーザ溶接ユニッ
ト46を移動させることができる。
【0075】また、ホルダ45によって可動ステージプ
レート43のX軸周りにレーザ溶接ユニット46を回転
させると、被溶接部材8に対してその基準面Rと直交す
る面で円弧を描くように被照射位置pにレーザ溶接ユニ
ット46を位置合わせすることができる。
【0076】従って、レーザ溶接ユニット46を短時間
に被溶接部材8に位置合わせすることができる。また、
被溶接部材8の部品形状に左右されることなく、レーザ
溶接ユニット46を容易に被溶接部材8に位置合わせす
ることができる。これにより、レーザ光Lを的確な位置
に照射することができ、被溶接部材8に精度良く安定し
たレーザ溶接を行うことができる。従って、高品質の電
子銃20を製造することができる。
【0077】本実施の形態では回転位置調整機構40を
有したレーザ溶接装置200を電子銃組み立て装置30
0に適用した場合について説明したが、これに限られる
ことはない。産業用ロボット装置などに、この機構付き
のレーザ溶接装置200を応用することができる。
【0078】また、本実施の形態に係る回転位置調整機
構40を有したレーザ溶接装置200を、多種多様な形
状の部品と部品とをレーザ溶接する溶接装置に応用する
ことができる。
【0079】更に、内部抵抗手段30の被溶接位置pが
生産ロットにより、バラツキが生じた場合であっても、
回転位置調整機構40を用いることにより、レーザ溶接
ユニット46の位置調整を短時間にかつ容易に行うこと
ができる。組み立て調整に係る工数の削減につながる。
【0080】また、レーザ溶接ユニット46の取付けス
ペースが少ない電子銃組み立て装置300においても、
回転位置調整機構40を有したレーザ溶接装置200を
用いることにより、それをステージベース2に容易に取
付けられ、また、レーザ溶接ユニット46の位置調整を
容易に行なうことができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ光
学系の回転位置調整装置によれば、基台のある基準面か
ら垂直方向に延びた軸の周りにレーザ光学ユニットを回
転するようにした可動載置部が設けられるものである。
【0082】この構成によって、基台の基準面と平行す
る面で円弧を描くように物体の被照射位置にレーザ光学
ユニットを移動することができるので、物体で要求され
る被照射位置にレーザ光学ユニットを短時間に位置決め
することができる。これにより、物体に精度良く安定し
たレーザ光を照射することができる。
【0083】この発明のレーザ溶接装置によれば、上述
したレーザ光学系の回転位置調整機構が応用されるもの
である。
【0084】この構成によって、基台の基準面と平行す
る面で円弧を描くように被溶接部材の溶接位置に溶接ユ
ニットを移動することができるので、被溶接部材で要求
される溶接位置に溶接ユニットを短時間に位置決めする
ことができる。これにより、被溶接部材に精度良く安定
したレーザ溶接を行うことができる。
【0085】この発明は電子銃の組み立て時などにおい
て、電極部品と他の抵抗部品とをレーザ溶接する溶接ユ
ニットの位置決め機構に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのレーザ光学系の回転
位置調整機構100の構成例を示す斜視図である。
【図2】その回転位置調整機構100を正面から見た構
成例を示す図である。
【図3】その回転位置調整機構100を上面から見た構
成例を示す図である。
【図4】その回転位置調整機構100を側面から見た構
成例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態としてのレーザ溶接装置20
0で溶接される電子銃20の構成例を示す上面図であ
る。
【図6】Aは、その内部抵抗手段30の構成例を示す上
面図、BはそのX−X断面図、Cはその下面図である。
【図7】実施形態としてのレーザ溶接装置200のXY
Zステージ付きの回転位置調整機構40の構成例を示す
斜視図である。
【図8】そのステージ取付けプレート41の構成例を示
す斜視図である。
【図9】その可動ステージプレート43の構成例を示す
斜視図である。
【図10】そのブラケット44の構成例を示す斜視図で
ある。
【図11】そのホルダ45の構成例を示す斜視図であ
る。
【図12】そのXYZステージ付きの回転位置調整機構
40の組み立て例を示す斜視図である。
【図13】その回転位置調整機構40の位置合わせ例を
示す上面図である。
【図14】その回転位置調整機構40の位置合わせ例を
示す背面図である。
【図15】その回転位置調整機構40の位置合わせ例を
示す側面図である。
【図16】レーザ溶接装置200を応用した電子銃組み
立て装置300の構成例を示す平面図である。
【図17】その構成例を示す側面図である。
【図18】その構成例を示す正面図である。
【図19】従来方式のレーザ溶接装置の構成例を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1A,1B・・・支柱部、2・・・ステージベース、3
・・・XYZステージ(直交座標系の位置調整機構)、
7・・・レーザ発生装置、11・・・基台、12,1
4,42,44A・・・軸受け部、13・・・可動載置
部、15,45・・・ホルダ、16・・・レーザ光学ユ
ニット、20・・・電子銃、30・・・内部抵抗手段、
40・・・XYZステージ付きの回転位置調整機構、4
1・・・ステージ取付けプレート、43・・・可動ステ
ージプレート、44・・・ブラケット、46・・・レー
ザ溶接ユニット、71・・・電子銃移載部、72・・・
電子銃供給部、73・・・Mホルダ押さえ部、74・・
・抵抗手段移載部、75・・・抵抗手段供給部、76・
・・ハンド機構部、77・・・供給制御機構部、100
・・・回転位置調整機構、200・・・レーザ溶接装
置、300・・・電子銃組み立て装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台と、 前記基台に回転自在に取付けられた可動載置部と、 前記可動載置部に取付けられて物体にレーザ光を照射す
    るレーザ光学ユニットとを備え、 前記基台にある基準面を規定して、前記基準面から垂直
    方向に延びた軸を第1の軸としたときに、 前記可動載置部によって、 前記第1の軸周りに前記レーザ光学ユニットを回転する
    ようにしたことを特徴とするレーザ光学系の回転位置調
    整機構。
  2. 【請求項2】前記可動載置部、レーザ光学ユニット及び
    第1の軸が設けられる場合であって、 前記第1の軸と直交する軸を第2の軸としたときに、 前記第2の軸周りに前記レーザ光学ユニットを回転させ
    るようにした軸受け部が前記可動載置部に設けられるこ
    とを特徴とする請求項1記載のレーザ光学系の回転位置
    調整機構。
  3. 【請求項3】 前記可動載置部及び軸受け部が設けられ
    る場合であって、 X方向、Y方向及びZ方向にステージを移動する直交座
    標系の位置調整機構が前記可動載置部に取付けられ、 前記位置調整機構のZ方向用のステージの側面に前記軸
    受け部が取付けられることを特徴とする請求項2記載の
    レーザ光学系の回転位置調整機構。
  4. 【請求項4】 基台と、 前記基台に回転自在に取付けられた可動載置部と、 前記可動載置部に取付けられて被溶接部材をレーザ溶接
    する溶接ユニットとを備え、 前記基台にある基準面を規定して、前記基準面から垂直
    方向に延びた軸を第1の軸としたときに、 前記可動載置部によって、 前記第1の軸周りに前記溶接ユニットを回転するように
    したことを特徴とするレーザ溶接装置。
  5. 【請求項5】前記可動載置部、溶接ユニット及び第1の
    軸が設けられる場合であって、 前記第1の軸と直交する軸を第2の軸としたときに、 前記第2の軸周りに前記溶接ユニットを回転させるよう
    にした軸受け部が前記可動載置部に設けられることを特
    徴とする請求項4記載のレーザ溶接装置。
  6. 【請求項6】 前記可動載置部及び軸受け部が設けられ
    る場合であって、 X方向、Y方向及びZ方向にステージを移動する直交座
    標系の位置調整機構が前記可動載置部に取付けられ、 前記位置調整機構のZ方向用のステージの側面に前記軸
    受け部が取付けられることを特徴とする請求項5記載の
    レーザ溶接装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015081818A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 山里産業株式会社 溶接装置
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