JP2000040790A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2000040790A
JP2000040790A JP10206210A JP20621098A JP2000040790A JP 2000040790 A JP2000040790 A JP 2000040790A JP 10206210 A JP10206210 A JP 10206210A JP 20621098 A JP20621098 A JP 20621098A JP 2000040790 A JP2000040790 A JP 2000040790A
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polysilicon
film
sectional area
region
semiconductor device
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Chihiro Arai
千広 荒井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より低い電流と電圧で破壊できるポリシリコ
ンヒューズを備えた半導体装置及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 本発明に係る半導体装置は、幅の狭い領
域(即ち断面積の小さい部分)2と第1及び第2の領域
(断面積の大きい部分)1A,1Bとを有するポリシリ
コンからなる抵抗体1と、該領域1A,1Bに形成され
た、該抵抗体1に配線を接続するための少なくとも2個
の電極領域(第1及び第2の電極)3A,3Bであっ
て、該幅の狭い領域2の両側に配置された第1及び第2
の電極3A,3Bと、を具備し、該電極3A,3Bが幅
の狭い領域2から所定の距離以上離れていることを特徴
とするポリシリコンヒューズ1を備えている。これによ
り、ポリシリコンヒューズをより低い電流と電圧で破壊
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリシリコン抵抗
体を有する半導体装置及びその製造方法に関するもので
ある。特には、ポリシリコン抵抗体の抵抗値の調整を低
電圧且つ低電流で可能とし、半導体回路のトリミングに
用いることができる半導体装置及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路内で基準電圧を発生させ
るような場合、その電圧を規格範囲に入れるには、抵抗
調整(トリミング)を行うことが必要となる。半導体集
積回路におけるトリミングは、従来、ツェナーザップ、
ポリシリコンヒューズ等の手法が使われている。
【0003】ここで、ポリシリコンヒューズを電気的に
破壊する方法としては、ポリシリコンで形成された抵抗
体に過電流を流してポリシリコン抵抗体を融点以上に加
熱することにより、ポリシリコン抵抗体を溶断するもの
である。
【0004】図6は、従来の半導体装置に用いられてい
るポリシリコンヒューズを示す平面図である。このポリ
シリコンヒューズは、ポリシリコンからなる抵抗体部分
(ポリシリコン抵抗体)101及び抵抗体101の両端
上に形成された電極103から構成されている。この電
極3は、ポリシリコン抵抗体101と金属配線(図示せ
ず)とを電気的に接続するためのコンタクトを形成する
ものである。電極103の上部には該金属配線が接続さ
れており、ポリシリコン抵抗体101の下部には図示せ
ぬ絶縁膜が形成されている。ポリシリコン抵抗体101
及び金属配線の上部には図示せぬ絶縁膜が形成されてい
る。即ち、ポリシリコンヒューズの上下は絶縁膜によっ
て囲まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ポリシリコ
ンヒューズは低電圧及び低電流で破壊できることが望ま
しい。しかし、上記従来のポリシリコンヒューズを破壊
するには、通常の回路で使われる電圧(例えば5V)よ
りも高い電圧(例えば15V程度)及び大きい電流(例
えば20mA程度)が必要となる。
【0006】一般に、ポリシリコンヒューズの破壊に必
要な臨界電流(破壊電流)は、ポリシリコンヒューズの
幅及び厚さ(即ち断面積)に比例し、抵抗率にほぼ反比
例する傾向がある。そのため、より低い電流で破壊させ
るためにはポリシリコンヒューズの断面積を小さくする
必要がある。一方、ポリシリコンヒューズの断面積を小
さくすると、ポリシリコンヒューズの抵抗値が高くなる
ため、破壊に必要な電圧(破壊電圧)も高くなってしま
う。つまり、破壊電流を低くするにはポリシリコンヒュ
ーズの断面積を小さくする必要があるのに対して、破壊
電圧を低くするには逆にポリシリコンヒューズの断面積
を大きくする必要があるという問題がある。
【0007】また、ポリシリコンヒューズ自体の抵抗値
は低いほど、非破壊状態のヒューズがショート状態に近
くなるので好ましい。この点では、ポリシリコンヒュー
ズの断面積を大きくする必要がある。また、ポリシリコ
ンヒューズの断面積が同一であるなら、その抵抗値は低
いほど、破壊電圧も低くできるので好ましい。
【0008】ここで、ポリシリコンヒューズの抵抗値
は、ヒューズ本体部分(図6に示すポリシリコン抵抗体
101)の抵抗と、金属配線とポリシリコン抵抗体10
1とのコンタクト部分(電極103)の抵抗とによって
決まる。ヒューズ本体部分の抵抗値は、該本体部分の抵
抗率と該本体部分の厚さ、幅、長さによって決まり、そ
の厚さが厚い程、幅が広い程、長さが短い程、抵抗値は
低くなる。コンタクト部分の抵抗値は、コンタクト部の
電極103の面積によって決まり、その面積が広い程、
抵抗値は低くなる。
【0009】しかし、ポリシリコンヒューズの厚さと幅
を広げることは、該ヒューズの断面積を大きくすること
になり、これにより破壊電流が増加してしまうので好ま
しくない。また、該ヒューズの長さは電極(コンタクト
部)103の間隔によって決まるが、この間隔を短くす
ると、コンタクト部の温度が上昇してしまい、それによ
りコンタクト部でアルミニウム−シリコンの共晶が作ら
れる(但し、金属配線としてアルミニウム配線を用いた
場合である)。このため、該ヒューズの長さ(即ちコン
タクト間隔)を極端に狭くすることはできない。
【0010】このような事情により、ポリシリコンヒュ
ーズの破壊に必要な電流を低くすることは、破壊に必要
な電圧を高くすることにつながり、破壊電流と破壊電圧
の双方を低くすることができるポリシリコンヒューズの
開発が望まれていた。
【0011】本発明は上記のような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、より低い電流と電圧で破
壊できるポリシリコンヒューズを備えた半導体装置及び
その製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る半導体装置は、断面積の小さい部分と
断面積の大きい部分とを有するポリシリコンからなる抵
抗体と、該断面積の大きい部分に形成された、該抵抗体
に配線を接続するための少なくとも2個の電極領域であ
って、該断面積の小さい部分の両側に配置された電極領
域と、を具備し、上記電極領域が上記断面積の小さい部
分から所定の距離以上離れていることを特徴とするポリ
シリコンヒューズを備えている。
【0013】上記半導体装置では、ポリシリコンからな
る抵抗体に破壊電流を流してポリシリコンヒューズを溶
断する際、断面積の小さい部分に電流が集中するので、
この領域にポリシリコンヒューズの発熱を集中させるこ
とができる。このため、ヒューズの破壊電流を低くする
ことができる。また、抵抗体は断面積の大きい部分を有
しているため、該抵抗体の抵抗値を低くすることができ
る。これにより、ポリシリコンヒューズそのものの抵抗
値を十分低くすることができる。ポリシリコンヒューズ
の破壊に必要な電圧及び電流を低くすることができる。
また、電極領域を断面積の小さい部分から所定の距離以
上離して形成している。このため、断面積が小さい領域
で発生した熱が電極領域を介して配線に逃げる量を減ら
すことができる。
【0014】また、上記所定の距離は、ポリシリコンヒ
ューズに破壊電流を流した際、上記断面積の小さい部分
に発生する熱によって上記電極領域にポリシリコンと配
線材料の共晶が作られることのない距離であることが好
ましい。また、上記断面積の小さい部分は、抵抗率が高
い物質によって挟まれていることも可能である。また、
上記断面積の小さい部分は、その幅が0.05μm以上
3.0μm以下であり、その長さが0.05μm以上
5.0μm以下であることが好ましい。
【0015】また、上記ポリシリコンヒューズは、抵抗
体に電圧又は電流を印加する事で、抵抗体の抵抗値が著
しく変化するものであることが好ましい。また、この抵
抗値の著しい変化は、初期状態の1/10以下あるいは
10倍以上であることが好ましい。
【0016】また、上記所定の距離は、0.3μm以上
であることが好ましい。これにより、上記断面積が小さ
い領域で発生した熱が電極領域を介して配線に逃げるこ
とを防ぐことができる。
【0017】また、上記抵抗体を形成しているポリシリ
コン膜と同一膜で形成されたエミッタ又はベースを有す
るバイポ−ラトランジスタをさらに含むことも可能であ
る。
【0018】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
は、第1の絶縁膜の上にポリシリコン膜を堆積する工程
と、該ポリシリコン膜に不純物を導入する工程と、該ポ
リシリコン膜をエッチングすることにより、断面積の小
さい部分と断面積の大きい部分とを有するポリシリコン
からなる抵抗体を形成する工程と、該抵抗体の上に第2
の絶縁膜を堆積する工程と、該第2の絶縁膜をエッチン
グすることにより、該断面積の大きい部分上であって該
断面積の小さい部分の両側から所定の距離以上離した位
置に電極領域を形成する工程と、該電極領域上に配線を
形成する工程と、を具備することを特徴とする。
【0019】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
は、第1の絶縁膜の上にポリシリコン膜を堆積する工程
と、該ポリシリコン膜に第1導電型の不純物を導入する
工程と、該ポリシリコン膜の上に、面積の小さい領域と
面積の大きい領域とを有するマスク膜を形成する工程
と、該ポリシリコン膜の上面に対する垂直方向に対して
傾斜した方向から該マスク膜をマスクとして第2導電型
の不純物をイオン注入する工程と、を具備することを特
徴とする。
【0020】また、上記ポリシリコン膜の上に第2の絶
縁膜を堆積する工程と、該第2の絶縁膜をエッチングす
ることにより、上記マスク膜の面積の大きい領域の下部
のポリシリコン膜上であって上記マスク膜の面積の小さ
い領域の下部のポリシリコン膜両側から所定の距離以上
離した位置に、電極領域を形成する工程と、該電極領域
上に配線を形成する工程と、をさらに含むことが好まし
い。
【0021】また、上記イオン注入する工程の後に、上
記ポリシリコン膜の上面に対する垂直方向に対して傾斜
した方向から上記マスク膜をマスクとして第2導電型の
不純物をイオン注入する工程をさらに含むことが好まし
い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形
態による半導体装置に用いられているポリシリコンヒュ
ーズを示す概略平面図である。図1では、ポリシリコン
ヒューズ5のみを示しているが、この半導体装置はバイ
ポーラトランジスタ、MOSトランジスタ、抵抗、容量
等の素子も備えている。このポリシリコンヒューズ5
は、これらの素子を接続して形成された回路特性のトリ
ミングを行うために用いるものである。
【0023】上記ポリシリコンヒューズ5は、ポリシリ
コンからなる抵抗体部分(ポリシリコン抵抗体)1及び
この抵抗体1の両端上に形成された第1及び第2の電極
3A,3Bから構成されている。ポリシリコン抵抗体1
は、第1の電極3Aと第2の電極3Bとの間に位置する
局所的に幅の狭い領域(即ち断面積の小さい部分)2を
有している。第1及び第2の電極3A,3Bは、上記幅
の細い領域2からほぼ同心円状に一定距離を隔てた位置
に形成されている。
【0024】すなわち、ポリシリコン抵抗体1は、2個
の幅の広い領域(即ち断面積の大きい部分、第1及び第
2の領域1A,1B)と幅の狭い領域(第3の領域)2
から構成されている。第1の領域1Aと第2の領域1B
とは第3の領域2によって連結されている。第1の領域
1Aの上には第1の電極3Aが形成されており、第2の
領域1Bの上には第2の電極3Bが形成されている。第
1及び第2の電極3A,3Bは、ともに平面形状が略長
方形から1つの辺の一部を直径とする略半円がくり貫か
れた形状を有している。このくり貫かれた略半円は、幅
の狭い領域2に最も近い側に位置している。従って、第
1及び第2の電極3A,3Bは、幅の細い領域2からほ
ぼ同心円状に一定距離を隔てた位置に形成されたことと
なる。
【0025】上記第1及び第2の電極3A,3Bは、ポ
リシリコン抵抗体1と金属配線(図示せず)とを電気的
に接続するためのコンタクトを形成するものである。第
1及び第2の電極3A,3Bそれぞれの上部には金属配
線が接続されており、ポリシリコン抵抗体1の下部には
図示せぬ絶縁膜が形成されている。ポリシリコン抵抗体
1及び金属配線の上部には図示せぬ絶縁膜が形成されて
いる。即ち、ポリシリコンヒューズの上下は絶縁膜によ
って囲まれている。
【0026】上記第1の実施の形態によれば、ポリシリ
コンヒューズ5に破壊電流を流して該ヒューズ5を溶断
する際、幅の狭い領域2に電流が集中するので、この領
域2にポリシリコンヒューズ5の発熱を集中させること
ができる。このため、ポリシリコンヒューズ5の破壊電
流を低くすることができる。したがって、ポリシリコン
ヒューズの溶断に必要な電圧を半導体集積回路の動作電
圧以下に抑えることができる。これにより、半導体集積
回路の抵抗のトリミングなどによる基準電圧を容易に且
つ精度良く発生させることができる。
【0027】また、上記の局部的に電流が集中する幅の
狭い領域2は、半導体製造工程においてポリシリコンを
加工できる最小寸法で、その長さ及び幅を加工すること
により形成することも可能である。したがって、幅の狭
い領域2を例えば幅0.5μm、長さ0.5μmという
相当な微細寸法で形成することができる。これにより、
ポリシリコンヒューズ5の破壊電流を非常に低くするこ
とができる。
【0028】また、上記幅の狭い領域2とコンタクト電
極(第1及び第2の電極)3A,3Bとの間隔を例えば
3μm程度あけることにより、該領域2で発生した熱が
コンタクト電極3A,3Bを介して金属配線に逃げるこ
とを防ぐことができる。
【0029】また、ポリシリコン抵抗体1における第1
及び第2の領域1A,1Bそれぞれの幅を十分太く形成
することは可能であり、例えば10μm程度の幅とする
ことが可能である。これにより、ポリシリコン抵抗体1
のシート抵抗を例えば100Ω/□程度の低抵抗とする
ことができる。こうすれば、ポリシリコンヒューズその
ものの抵抗値を十分低く設定することができ、例えば2
00Ω程度とすることができる。ポリシリコンヒューズ
の破壊に必要な電圧及び電流を例えば3V、5mAとい
う低い値にすることが可能となる。
【0030】また、コンタクト電極3A,3Bを第1及
び第2の領域の上面全体に渡って形成するが、幅の狭い
領域2から該電極3A,3Bまでは一定の距離を有する
構造にしている。これにより、コンタクト部分の抵抗
と、幅の狭い領域2からコンタクト電極3A,3Bまで
の抵抗を低くすることができ、その結果、ヒューズの溶
断に必要な電圧も低くすることができる。
【0031】図2は、図1に示すポリシリコンヒューズ
の変形例を示す平面図である。図2に示すポリシリコン
ヒューズ6は、4個のコンタクト電極3,3A,3B,
3Cと3個の幅の狭い領域(即ち断面積の小さい部分、
局部的な電流集中領域)2A,2B,2Cを有し、ヒュ
ーズ3本分の機能を備えている。
【0032】すなわち、ポリシリコン抵抗体1は、4個
の幅の広い領域(即ち断面積の大きい部分)1A,1
B,1C,1Dと3個の幅の狭い領域2A,2B,2C
から構成されている。該抵抗体1の中心にある四角形の
幅の広い領域1Dは、該領域2Aによって該領域1Aに
連結され、該領域2Bによって該領域1Bに連結され、
該領域2Cによって該領域1Cに連結されている。幅の
広い領域1Dの上にはコンタクト電極3が形成され、幅
の広い領域1Aの上にはコンタクト電極3Aが形成さ
れ、幅の広い領域1Bの上にはコンタクト電極3Bが形
成され、幅の広い領域1Cの上にはコンタクト電極3C
が形成されている。3個のコンタクト電極3A,3B,
3Cは、図1に示す電極3A,3Bと同じ平面形状を有
する。
【0033】一方、コンタクト電極3の平面形状は、他
の電極と異なり、平面形状が略長方形から3つの辺それ
ぞれの一部を直径とする略半円がくり貫かれた形状を有
している。このくり貫かれた略半円それぞれは、幅の狭
い領域2A,2B,2Cに最も近い側に位置している。
従って、4個のコンタクト電極3,3A,3B,3C
は、幅の細い領域2A,2B,2Cからほぼ同心円状に
一定距離を隔てた位置に形成されたこととなる。上記4
個のコンタクト電極3,3A,3B,3Cは、ポリシリ
コン抵抗体1と金属配線(図示せず)とを電気的に接続
するためのコンタクトを形成するものである。
【0034】上記変形例においても第1の実施の形態と
同様の効果を得ることができる。また、ヒューズ3本分
の機能を備えるためには、通常の独立したポリシリコン
ヒューズでは6個のコンタクト電極が必要となる。これ
に対して、上記ポリシリコンヒューズ6では、4個のコ
ンタクト電極3,3A,3B,3Cによってヒューズ3
本分の機能を備えることができるので、ヒューズ部分の
占有面積を削減できる効果がある。
【0035】図3は、本発明の第2の実施の形態による
ポリシリコンヒューズの概略を示す平面図であり、図1
と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についての
み説明する。
【0036】局部的な電流集中領域(幅の狭い領域、即
ち断面積の小さい部分)2は高抵抗領域4に挟まれてい
る。言い換えると、電流集中領域2と第1及び第2の領
域(即ち断面積が大きい部分)1A,1Bに囲まれた部
分には高抵抗領域4が形成されている。
【0037】上記第2の実施の形態においても第1の実
施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】また、上記のような構造とすることによ
り、ポリシリコン抵抗体1自体に極細領域(図1に示す
幅の狭い領域2)を設けなくても、高抵抗領域4を形成
する際の加工寸法で電流集中領域2の幅を決めることが
できる。この加工寸法は、後述する製造方法のように、
斜め方向からのイオン注入技術を用いることにより、フ
ォトリソグラフィー技術の最小加工寸法よりも短くする
ことができる。このため、局部的な電流集中領域2の幅
を第1の実施の形態より細くすることができ、より低い
破壊電流でポリシリコンヒューズ7の溶断が可能とな
る。
【0039】図4(A)〜(F)は、図1に示すポリシ
リコンヒューズの製造方法を示す断面図である。
【0040】まず、図4(A)に示すように、半導体基
板10の上に二酸化シリコン(SiO2 )よりなる絶縁
膜11を堆積する。次に、減圧CVD(Chemical Vapor
Deposition)法により、この絶縁膜11の上に厚さ15
0nm程度のポリシリコン膜12を堆積する。
【0041】次に、図4(B)に示すように、ポリシリ
コン膜12の上にフォトレジスト膜(図示せず)を形成
する。このフォトレジスト膜をマスクとしてポリシリコ
ン膜12におけるポリシリコンヒューズを形成する領域
に、ボロン(B+ )を選択的にイオン注入する。この時
のイオン注入条件は、加速度が15keV、ドーズ量が
4×1015/cm2 とする。その後、上記フォトレジス
ト膜を、酸素(O2 )プラズマ中でアッシング処理を行
った後、硫酸と過酸化水素水の混合液などで除去する。
【0042】次に、図4(C)に示すように、ポリシリ
コン膜12の上にフォトレジスト膜(図示せず)を形成
する。このフォトレジスト膜をマスクとしてポリシリコ
ン膜12をRIE(Reactive Ion Etching)法により選択
的にエッチングする。これにより、絶縁膜11の上には
ポリシリコン抵抗体1が形成される。
【0043】このポリシリコン抵抗体1の平面形状は、
図1に示したポリシリコン抵抗体1と同じ形状である。
すなわち、ポリシリコン抵抗体1は、2個の幅の広い領
域(第1及び第2の領域1A,1B)と幅の狭い領域
(第3の領域)2から構成されている。2個の幅の広い
領域1A,1Bは幅の狭い領域2によって連結されてい
る。幅の狭い領域2は例えば幅0.5μm、長さ0.5
μmの正方形の平面形状を有している。このようにポリ
シリコン抵抗体1は、破壊電流を流した際に局部的に電
流を集中させる幅の狭い領域2を有する。また、幅の広
い領域1A,1Bは例えば幅10μm、長さ10μmの
正方形の平面形状を有している。
【0044】その後、図4(D)に示すように、ポリシ
リコン抵抗体1及び絶縁膜11の上に二酸化シリコン
(SiO2 )13を形成する。
【0045】次に、図4(E)に示すように、二酸化シ
リコン13の上にフォトレジスト膜(図示せず)を形成
し、このフォトレジスト膜をマスクとして二酸化シリコ
ン13をRIE法により選択的にエッチングする。これ
により、ポリシリコン抵抗体1上にコンタクト電極領域
3A,3Bを形成する。コンタクト電極領域3A,3B
はポリシリコン抵抗体1と後記金属配線14とを電気的
に接続するための領域である。
【0046】上記コンタクト電極領域3A,3Bの平面
形状は、図1に示した第1及び第2の電極3A,3Bと
同じ形状である。具体的には、コンタクト電極領域3
A,3Bの端部は、ポリシリコン抵抗体1の上面端部か
らは例えば1μm内側に配置され、幅の狭い領域2の端
部からは例えば3μm離れるように配置される。このよ
うにすることにより、コンタクト電極と幅の狭い領域と
の間に一定の距離を保ちつつ、コンタクト電極の面積を
最大にすることが可能となる。このため、破壊電流を流
した際、局部的に細くした幅の狭い領域2に電流が集中
することで発生した熱がコンタクト電極を通って放熱す
る量を最小にすることができ、更にコンタクト抵抗も最
小にすることができる。
【0047】次に、それぞれの厚さが30/70/50
0nm程度のTi/TiON/AlSiからなるバリア
メタル配線をスパッタリング法により上記コンタクト電
極領域3A,3Bに堆積する。そして、配線として用い
る以外の部分についてはフォトレジストマスクを用いて
RIE法によりエッチング除去する。その後は、通常の
プロセスフローに従い、必要に応じて多層配線等を行う
ことで、図4(F)に示すようにコンタクト電極領域に
金属配線14を形成する。
【0048】次に、図3のポリシリコンヒューズの製造
方法について、図4及び図5を参照しつつ説明する。図
5は、図3に示すポリシリコンヒューズの製造方法を説
明するための図である。図5(A)は、図4(B)に示
す工程の次の工程を示す平面図である。図5(B)は、
図5(A)に示す5B−5B線に沿った断面図であって
図5(A)の次の工程を示す図である。図5(C)は、
図5(A)に示す5B−5B線に沿った断面図であって
図5(B)の次の工程を示す図である。図5(D)は、
図5(C)の工程終了後の状態を示す平面図である。図
5(E)は、図5(D)の次の工程を示す平面図であ
る。
【0049】まず、図4(A)〜(B)に示す製造工程
を施す。即ち、半導体基板10上に絶縁膜11を堆積
し、この絶縁膜11上にポリシリコン膜12を堆積し、
ポリシリコン膜12におけるポリシリコンヒューズを形
成する領域に、ボロンを選択的にイオン注入する。
【0050】次に、図5(A)に示すように、ポリシリ
コン膜12の上にフォトレジスト膜15を形成する。こ
のフォトレジスト膜15は、ポリシリコン抵抗体1を形
成する領域上を選択的に覆っている。フォトレジスト膜
15の幅の狭い部分15aは、幅の狭い領域(即ち断面
積の小さい部分)2上を覆っている。
【0051】その後、図5(B)に示すように、フォト
レジスト膜15をマスクとして、ポリシリコン膜12に
斜めイオン注入を行うことにより、燐(P+ )又はひ素
(As+ )のN型不純物がポリシリコン膜12の領域1
2aに導入される。この斜めイオン注入は、ポリシリコ
ン膜12(又はポリシリコン抵抗体1)の上面に対する
垂直方向に対して斜め方向にイオン注入を行うことであ
る。
【0052】次に、図5(C)に示すように、フォトレ
ジスト膜15をマスクとして、ポリシリコン膜12に斜
めイオン注入を行うことにより、燐(P+ )又はひ素
(As+ )のN型不純物が導入される。この際のイオン
注入は、図5(B)の斜めとはクロスするような方向
(逆の斜め方向)に行う。これにより、フォトレジスト
膜15の幅の狭い部分15aの下部に存在するポリシリ
コン膜12にはN型不純物が導入されていない領域12
dが形成され、それ以外の領域12b,12cにはN型
不純物が導入される。このようにN型不純物が導入され
た領域12b,12cは、3価と5価の不純物が交じり
合うことにより上記領域12dに比べて抵抗率を上げる
ことができる。
【0053】したがって、図5(D)に示すように、N
型不純物が導入されていない領域12dには、ボロンだ
けがイオン注入された局部的に細い領域が形成される。
この局部的に細い領域が図3に示す幅の狭い領域2に相
当する。この局部的に細い領域12dの抵抗率は、その
周囲のN型不純物が導入された領域12b,12cに比
べて低くなる。このため、第2の実施の形態でも説明し
たように、ポリシリコンヒューズ7に流す破壊電流を上
記領域12dに集中させることができる。
【0054】また、上述したように斜め方向に2回イオ
ン注入を行うことにより、フォトレジスト膜15の幅の
狭い部分15aのさらに内側にN型不純物を導入するこ
とができる。このようにして幅の狭い領域2を形成して
いるので、この領域2の幅を幅の狭い部分15aのパタ
ーン寸法より更に狭くすることができる。つまり、破壊
電流を集中させる領域2の幅を、製作可能なフォトレジ
ストパターンの最小寸法より更に細くすることができ
る。これにより、ポリシリコンヒューズの溶断に必要な
電流をより減らすことが可能となる。
【0055】次に、図5(E)に示すように、フォトレ
ジスト膜15は除去される。その後は、図4(C),
(D)と同様の製造工程が施される。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、よ
り低い電流と電圧で破壊できるポリシリコンヒューズを
備えた半導体装置及びその製造方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による半導体装置に
用いられているポリシリコンヒューズを示す概略平面図
である。
【図2】図1に示すポリシリコンヒューズの変形例を示
す平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態によるポリシリコン
ヒューズの概略を示す平面図である。
【図4】図4(A)〜(F)は、図1に示すポリシリコ
ンヒューズの製造方法を示す断面図である。
【図5】図3に示すポリシリコンヒューズの製造方法を
説明するための図である。
【図6】従来の半導体装置に用いられているポリシリコ
ンヒューズを示す平面図である。
【符号の説明】
1…ポリシリコン抵抗体、1A…幅の広い領域(第1の
領域)、1B…幅の広い領域(第2の領域)、1C…幅
の広い領域、1D…幅の広い領域、2…幅の狭い領域
(第3の領域)、2A…幅の狭い領域、2B…幅の狭い
領域、2C…幅の狭い領域、3…コンタクト電極、3A
…第1の電極(コンタクト電極)、3B…第2の電極
(コンタクト電極)、3C…コンタクト電極、4…高抵
抗領域、5,6,7…ポリシリコンヒューズ、10…半
導体基板、11…絶縁膜(二酸化シリコン)、12…ポ
リシリコン膜、12a〜12c…N型不純物が導入され
た領域、12d…N型不純物が導入されていない領域、
13…二酸化シリコン(SiO2、14…金属配線、1
5…フォトレジスト膜、15a…幅の狭い部分、101
…ポリシリコン抵抗体、103…電極。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面積の小さい部分と断面積の大きい部
    分とを有するポリシリコンからなる抵抗体と、 該断面積の大きい部分に形成された、該抵抗体に配線を
    接続するための少なくとも2個の電極領域であって、該
    断面積の小さい部分の両側に配置された電極領域と、 を具備し、 上記電極領域が上記断面積の小さい部分から所定の距離
    以上離れていることを特徴とするポリシリコンヒューズ
    を備えた半導体装置。
  2. 【請求項2】 上記所定の距離は、ポリシリコンヒュー
    ズに破壊電流を流した際、上記断面積の小さい部分に発
    生する熱によって上記電極領域にポリシリコンと配線材
    料の共晶が作られることのない距離であることを特徴と
    する請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記断面積の小さい部分は、抵抗率が高
    い物質によって挟まれていることを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 上記断面積の小さい部分は、その幅が
    0.05μm以上3.0μm以下であり、その長さが
    0.05μm以上5.0μm以下であることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 上記所定の距離は、0.3μm以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 上記抵抗体を形成しているポリシリコン
    膜と同一膜で形成されたエミッタ又はベースを有するバ
    イポ−ラトランジスタをさらに含むことを特徴とする請
    求項1記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 第1の絶縁膜の上にポリシリコン膜を堆
    積する工程と、 該ポリシリコン膜に不純物を導入する工程と、 該ポリシリコン膜をエッチングすることにより、断面積
    の小さい部分と断面積の大きい部分とを有するポリシリ
    コンからなる抵抗体を形成する工程と、 該抵抗体の上に第2の絶縁膜を堆積する工程と、 該第2の絶縁膜をエッチングすることにより、該断面積
    の大きい部分上であって該断面積の小さい部分の両側か
    ら所定の距離以上離した位置に電極領域を形成する工程
    と、 該電極領域上に配線を形成する工程と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の絶縁膜の上にポリシリコン膜を堆
    積する工程と、 該ポリシリコン膜に第1導電型の不純物を導入する工程
    と、 該ポリシリコン膜の上に、面積の小さい領域と面積の大
    きい領域とを有するマスク膜を形成する工程と、 該ポリシリコン膜の上面に対する垂直方向に対して傾斜
    した方向から該マスク膜をマスクとして第2導電型の不
    純物をイオン注入する工程と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記ポリシリコン膜の上に第2の絶縁膜
    を堆積する工程と、該第2の絶縁膜をエッチングするこ
    とにより、上記マスク膜の面積の大きい領域の下部のポ
    リシリコン膜上であって上記マスク膜の面積の小さい領
    域の下部のポリシリコン膜両側から所定の距離以上離し
    た位置に、電極領域を形成する工程と、該電極領域上に
    配線を形成する工程と、をさらに含むことを特徴とする
    請求項8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記イオン注入する工程の後に、上記
    ポリシリコン膜の上面に対する垂直方向に対して傾斜し
    た方向から上記マスク膜をマスクとして第2導電型の不
    純物をイオン注入する工程をさらに含むことを特徴とす
    る請求項8記載の半導体装置の製造方法。
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