JP2000040470A - プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の焼成方法 - Google Patents
プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の焼成方法Info
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Abstract
の混入を少なくすることのできるプラズマディスプレイ
パネル用ガラス基板の焼成方法を提供する。 【解決手段】 プラズマディスプレイパネル用ガラス基
板W上に形成された被焼成物質を焼成するに際し、ガラ
ス基板を大気圧下で前記被焼成物質の焼成温度域に所定
時間保持して被焼成物質を焼成したのち、前記焼成温度
域以下の高温状態を維持しながら減圧下で所定時間保持
して前記被焼成物質から発生する分解ガスの残留分を真
空排気し、その後、大気圧下で所定温度まで冷却するプ
ラズマディスプレイパネル用ガラス基板の焼成方法。
Description
レイパネル(以下、PDPという)用ガラス基板の焼成
(仮焼成を含む)方法に関するものである。
とも一方に、多数の隔壁、電極、誘電体あるいは蛍光体
を焼成炉内で加熱して焼成し、その後、このガラス基板
の縁部に封着剤であるフリットシールを仮焼成し、他方
のガラス基板とを合わせて組立体とし、この組立体を封
着炉内で加熱して封着処理することにより一体化し、そ
してチップ管等で組立体内を真空排気したのち発光ガス
を封入するものである。
成物質は、たとえば、複合系低融点ガラス(PbO,B
2O3系低融点ガラス粉末と特殊セラミック粉末とを混合
したもの)に、合成樹脂バインダーを溶剤に溶解したビ
ークルを加えて混練したペースト状のものである。
応する焼成温度で所定時間保持することで、合成樹脂バ
インダーなどの被焼成物質に含まれている有機物を分解
させて除去するもので、焼成炉内にクリーンエア、例え
ば、JISB9920で示される清浄度クラス7で露点
−10℃のエアを供給しながら大気圧下で行なわれてい
る。
法で得たPDPは発光状態の劣化が見られ、短寿命にな
るという課題を有していた。この原因について検討した
ところ、たとえば、隔壁の焼成工程では焼成温度(55
0〜580℃)への昇温時、ペースト中の合成樹脂バイ
ンダーなどの有機物の大部分が約250〜350℃で空
気と反応して熱・酸化分解されて除去されるが、隔壁の
表面は微細な凹凸状態となっていることから、分解ガス
が隔壁表面の凹凸部に付着した状態であること、また、
フリットシールの仮焼成工程では、仮焼成温度(370
〜480℃)への昇温時、前記同様に熱・酸化分解さ
れ、この分解ガス(H2O,CO2,N2等)の放出によ
りフリットシール内がポーラス状態となり、放出された
分解ガスがフリットシール内のポーラス部に残留した状
態となっていること、さらには、前記のようにして得ら
れたガラス基板(背面ガラス基板)と他のガラス基板
(前面ガラス基板)とを封着処理したのち、PDP内を
排気管を介して排気ヘッダー部で1×10-7Torr程
度まで真空排気するが、PDP内は極めて細長い、例え
ば、42インチパネルでは250μm幅×120μm高
×500mm長の多数の空間で形成されているため、P
DP中央部では1×10-2〜1×10-3Torr程度の
排気となっており、そのため周知の方法で一体化して得
られたPDPは、その使用中にPDP放電のエネルギー
により隔壁表面あるいはフリットシール内などの焼成物
質に残留する分解ガスの一部がPDP内に放出され、こ
の分解ガスが前面ガラス基板の保護膜(MgO膜)に吸
着し、また発光ガスに混入して発光状態の劣化および寿
命が短くなるという知見を得た。したがって、本発明
は、被焼成物質の焼成終了後に高温状態を維持したまま
減圧して、前記残留分解ガスを強制的に真空排気するよ
うにして前記課題を解決するPDP用ガラス基板の焼成
方法を提供することを目的とする。
するために、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板
上に形成された被焼成物質を焼成するに際し、前記ガラ
ス基板を大気圧下で前記被焼成物質の焼成温度域に所定
時間保持して被焼成物質を焼成したのち、前記焼成温度
域以下の高温状態を維持しながら減圧下で所定時間保持
して前記被焼成物質から発生する分解ガスの残留分を真
空排気し、その後、大気圧下で所定温度まで冷却するよ
うにしたものである。また、前記被焼成物質がシールフ
リットであることが好ましい。
基板の焼成方法を図1〜図4にしたがって説明する。
し、炉内は焼成室A、第1置換室B、真空排気室C、第
2置換室Dと冷却室Eとに区分されている。そして、前
記焼成室Aは図2に示すように、マッフル1が設けら
れ、炉天井部に循環ファン2が設けられ、マッフル1内
にはフィルタ3が設けられ、かつ、炉壁とマッフル1と
の間にはラジアントチューブバーナ4が設けられ、ラジ
アントチューブバーナ4と循環ファン2とにより高温の
室内雰囲気を矢印方向に循環してガラス基板W上に形成
された被焼成物質を焼成するものである。
れるとともに、各区画室に、JISB9920で示され
る清浄度クラス7で露点−10℃のクリーンエアーが供
給管6から供給され、焼成室A内の雰囲気は排出管7か
ら排出されている。なお、前記冷却室Eも焼成室Aと同
一構成からなり、ただ、ラジアントチューブバーナの代
わりに冷却器(図示せず)となっている。なお、12は
ハースローラである。
気室Cは、大略同一構成からなり図3に示すように、室
内にはラジエーションシールド8が設けられ、その内側
にはヒータ9が設けられ、室内は真空排気装置10によ
り真空排気されるようになっている。また、室内には供
給管11から復圧用の前述したクリーンエアーが供給さ
れるようになっている。
により、ガラス基板Wに塗布したフリットシール(封着
剤)の仮焼成方法を説明する。まず、電極、誘電体、隔
壁および蛍光体をすでに焼成した背面ガラス基板W上の
外縁部に封着剤である前記被焼成物質(ペースト)を、
ディスペンサーあるいはスクリーン印刷法等により塗布
したのち、100℃〜150℃で10〜15分間乾燥処
理を行なう。
は、治具にほぼ垂直状態に保持し、装入扉13から焼成
室Aに装入され、5〜12℃/分の昇温速度で加熱さ
れ、封着剤中の合成樹脂バインダーの熱・酸化分解温度
域(310〜350℃)に達すると、所定時間(20〜
30分)均熱される。この均熱時に、前記合成樹脂バイ
ンダーは熱・酸化分解されて大半が気化し、室内雰囲気
とともに炉外に排出される。
昇温速度で仮焼成温度(370〜480℃)まで加熱さ
れ、所定時間(20〜30分)保持され仮焼成される。
この保持期間にも残りの合成樹脂バインダーが熱・酸化
分解して分解ガスを放出しながら溶着するため、封着剤
はポーラス状態となっている。
たガラス基板Wは、第1置換室(減圧室)Bへ移行す
る。この場合、第1置換室Bは焼成室Aと同圧(大気
圧)で、かつ、ほぼ前記焼成温度となっている。そし
て、移行に際しては、焼成室Aの抽出扉14と第1置換
室Bの装入扉15を開としてガラス基板Wを移行させ、
移行が終了すると、前記両扉14,15を閉とし、その
後、第1置換室B内を真空排気装置10により下記する
真空排気室Cとほぼ同圧(約10-5Torr)としたう
えで第1置換室Bの抽出扉16および真空排気室Cの装
入扉17を開とし、ガラス基板Wを真空排気室C内に移
行させる。この真空排気室Cは室内を真空排気装置10
により約10-5Torr以下に維持されるとともに、室
温は前記焼成温度に維持されている。前記ガラス基板W
はこの真空排気室Cで所定時間(80〜200分)保持
され、その間に、電極、誘電体、隔壁蛍光体あるいは仮
焼成された封着剤の表面やポーラス部に残留する分解ガ
ス等が強制的に排除される。なお、この真空排気期間、
クリーンエアを断続的あるいは連続して供給するように
してもよい。
を閉としたのちクリーンエアーを導入して復圧させ、つ
ぎのガラス基板Wの受入れに待機する。
と、第2置換室Bを前記真空排気室Cとほぼ同圧(約1
0-5Torr)にしたのち、真空排気室Cの抽出扉18
および第2置換室Dの装入扉19を開として真空排気処
理の終了したガラス基板Wは第2置換室Dに移行させ、
移行終了後、前記両扉18,19を閉とする。
供給して冷却室Eとほぼ同圧(大気圧)としたのち、第
2置換室Dの抽出扉20と冷却室Eの装入扉21とを開
としてガラス基板Wを冷却室Eに移行させる。移行が終
了すると、前記両扉20,21を閉とし、第2置換室D
を再度真空排気室Cとほぼ同圧になるよう真空排気し、
つぎのガラス基板Wの受入れに待機する。
約100℃まで冷却されると抽出扉22を開として炉外
に抽出され、次工程に搬送される。
面ガラス基板)Wの前面に前面ガラス基板を組み立て、
この組立体を封着温度に加熱することにより封着し、封
着されたパネル内を真空排気するとともにパネル内に発
光ガスを封入してPDPとするものである。
ス基板におけるフリットシール(封着剤)の仮焼成につ
いて述べたが、前記ローラハース型連続焼成炉を用い、
焼成温度等を調整することにより、電極、誘電体、隔壁
の焼成、あるいは両ガラス基板の封着工程を行なっても
よい。
よれば、焼成処理完了後、焼成温度を保持しつつ一定時
間減圧とし、電極、誘電体、隔壁等の焼成体あるいはシ
ールフリットの仮焼成体の表面凹凸部に付着したり、ポ
ーラス部に残留する分解ガスを強制的に除去するため、
PDPの使用中に分解ガスが放出されることが軽減さ
れ、発光状態の劣化を防止するとともに、長寿命化を図
ることができる。また、被焼成物質がシールフリットで
あれば、シールフリットの仮焼成工程が隔壁等を形成す
るガラス基板(背面ガラス基板)の最後の焼成工程であ
ることから、仮に隔壁等の焼成時に真空排気処理を実施
しなくても、隔壁等に付着あるいは残留している分解ガ
スを強制的に除去できるため、焼成処理の効率化を図る
ことができる。
炉。
2置換室、E…冷却室、T…ローラハース型連続焼成
炉、W…ガラス基板。
Claims (2)
- 【請求項1】 プラズマディスプレイパネル用ガラス基
板上に形成された被焼成物質を焼成するに際し、前記ガ
ラス基板を大気圧下で前記被焼成物質の焼成温度域に所
定時間保持して被焼成物質を焼成したのち、前記焼成温
度域以下の高温状態を維持しながら減圧下で所定時間保
持して前記被焼成物質から発生する分解ガスの残留分を
真空排気し、その後、大気圧下で所定温度まで冷却する
ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用ガラス
基板の焼成方法。 - 【請求項2】 前記被焼成物質がシールフリットである
ことを特徴とする前記請求項1に記載のプラズマディス
プレイパネル用ガラス基板の焼成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20791498A JP2000040470A (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の焼成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20791498A JP2000040470A (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の焼成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000040470A true JP2000040470A (ja) | 2000-02-08 |
Family
ID=16547662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20791498A Pending JP2000040470A (ja) | 1998-07-23 | 1998-07-23 | プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の焼成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000040470A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003068199A (ja) * | 2001-08-30 | 2003-03-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 表示パネルの製造方法および製造装置 |
EP1300373A1 (en) * | 2001-07-10 | 2003-04-09 | Nec Corporation | Method for forming a dielectric film |
JP2010144939A (ja) * | 2008-12-16 | 2010-07-01 | Tohoku Univ | 循環式の基板焼成炉 |
-
1998
- 1998-07-23 JP JP20791498A patent/JP2000040470A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100468441B1 (ko) * | 2001-07-10 | 2005-01-27 | 파이오니아 플라즈마 디스플레이 가부시키가이샤 | 유전체막 형성 방법 |
US6852646B2 (en) | 2001-07-10 | 2005-02-08 | Nec Corporation | Method for forming a dielectric film |
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