JP2000038003A - 車輪用転がり軸受ユニット - Google Patents

車輪用転がり軸受ユニット

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JP2000038003A
JP2000038003A JP10206249A JP20624998A JP2000038003A JP 2000038003 A JP2000038003 A JP 2000038003A JP 10206249 A JP10206249 A JP 10206249A JP 20624998 A JP20624998 A JP 20624998A JP 2000038003 A JP2000038003 A JP 2000038003A
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Japan
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rolling
balls
peripheral surface
ring
engagement grooves
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JP10206249A
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English (en)
Inventor
Shigeoki Kayama
重興 嘉山
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Publication date
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Priority to US09/843,947 priority patent/US6478683B1/en
Priority to US09/843,954 priority patent/US6478684B2/en
Priority to US09/843,951 priority patent/US6402623B2/en
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
    • F16D2003/22303Details of ball cages

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  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型且つ軽量で、しかも十分な耐久性を有す
る車輪用転がり軸受ユニットを実現する。 【解決手段】 外側、内側両係合溝26a、25aと各
ボール24、24とを、それぞれ7個以上とする。これ
ら外側、内側両係合溝26a、25aの各断面形状の曲
率半径を、溝底部で小さく、各開口縁部に近い両側部で
大きくする。又、等速ジョイント10aを構成する上記
各ボール24、24のピッチ円直径d1 と複数の転動体
列のうちの内側の転動体列を構成する各転動体13、1
3のピッチ円直径d2 との比d1 /d2 をRとした場合
に、0.49≦R≦0.63とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る車輪用転がり
軸受ユニットは、所謂第四世代のハブユニットと呼ばれ
るもので、独立懸架式サスペンションに支持された駆動
輪{FF車(前置エンジン前輪駆動車)の前輪、FR車
(前置エンジン後輪駆動車)及びRR車(後置エンジン
後輪駆動車)の後輪、4WD車(四輪駆動車)の全輪}
を、懸架装置に対して回転自在に支持する為に利用す
る。
【0002】
【従来の技術】車輪を懸架装置に対して回転自在に支持
する為に、外輪と内輪とを転動体を介して回転自在に組
み合わせた車輪用転がり軸受ユニットが、各種使用され
ている。又、独立懸架式サスペンションに駆動輪を支持
する為の車輪用転がり軸受ユニットは、等速ジョイント
と組み合わせて、デファレンシャルギヤと駆動輪との相
対変位や車輪に付与された舵角に拘らず、駆動軸の回転
を上記車輪に対して円滑に(等速性を確保して)伝達す
る必要がある。この様な等速ジョイントと組み合わせ
て、しかも比較的小型且つ軽量に構成できる、所謂第四
世代のハブユニットと呼ばれる車輪用転がり軸受ユニッ
トとして従来から、例えば特開平7−317754号公
報等に記載されたものが知られている。
【0003】図5は、この公報に記載された従来構造を
示している。車両への組み付け状態で、懸架装置に支持
した状態で回転しない外輪1(外輪相当部材)は、外周
面にこの懸架装置に支持する為の第一の取付フランジ2
を、内周面に複列の外輪軌道3、3を、それぞれ有す
る。上記外輪1の内側には、第一、第二の内輪部材4、
5を組み合わせて成るハブ6(内輪相当部材)を配置し
ている。このうちの第一の内輪部材4は、外周面の一端
寄り(図5の左寄り)部分に車輪を支持する為の第二の
取付フランジ7を、同じく他端寄り(図5の右寄り)部
分に第一の内輪軌道8を、それぞれ設けた円筒状に形成
している。これに対して、上記第二の内輪部材5は、一
端部(図5の左端部)を、上記第一の内輪部材4を外嵌
固定する為の円筒部9とし、他端部(図5の右端部)
を、ツェッパ型の等速ジョイント10の外輪となるハウ
ジング部11とし、中間部外周面に第二の内輪軌道12
を設けている。そして、上記各外輪軌道3、3と上記第
一、第二の内輪軌道8、12との間にそれぞれ複数個ず
つの転動体13、13を設ける事により、上記外輪1の
内側に上記ハブ6を、回転自在に支持している。
【0004】又、上記第一の内輪部材4の内周面と上記
第二の内輪部材5の外周面との互いに整合する位置に
は、それぞれ係止溝14、15を形成すると共に、止め
輪16を、これら両係止溝14、15に掛け渡す状態で
設けて、上記第一の内輪部材4が上記第二の内輪部材5
から抜け出るのを防止している。更に、上記第二の内輪
部材5の一端面(図5の左端面)外周縁部と、上記第一
の内輪部材4の内周面に形成した段部17の内周縁部と
の間に溶接18を施して、上記第一、第二の内輪部材
4、5同士を結合固定している。
【0005】更に、上記外輪1の両端開口部と上記ハブ
6の中間部外周面との間には、ステンレス鋼板等の金属
製で略円筒状のカバー19a、19bと、ゴムの如きエ
ラストマー等の弾性材製で円環状のシールリング20
a、20bとをそれぞれ設けている。これらカバー19
a、19b及びシールリング20a、20bは、上記複
数の転動体13、13を設置した部分と外部とを遮断
し、この部分に存在するグリースが外部に漏出するのを
防止すると共に、この部分に雨水、塵芥等の異物が侵入
する事を防止している。又、上記第二の内輪部材5の中
間部内側には、この第二の内輪部材5の内側を塞ぐ隔板
部21を設けて、この第二の内輪部材5の剛性を確保す
ると共に、この第二の内輪部材5の先端(図5の左端)
開口からこの第二の内輪部材5の内側に入り込んだ異物
が、前記ハウジング部11の内側に設けた等速ジョイン
ト10部分にまで達する事を防止している。
【0006】又、上記等速ジョイント10は、上記ハウ
ジング部11と、内輪22と、保持器23と、複数個の
ボール24とから成る。このうちの内輪22は、エンジ
ンによりトランスミッションを介して回転駆動される、
後述する一方の軸50(図6参照)の先端部に固定され
る。この内輪22の外周面には、断面円弧形の内側係合
溝25を6本、円周方向に亙り等間隔に、それぞれ円周
方向に対し直角方向に形成している。又、上記ハウジン
グ部11の内周面で上記内側係合溝25と対向する位置
には、やはり断面円弧形の外側係合溝26を6本、円周
方向に対し直角方向に形成している。又、上記保持器2
3は、断面円弧状で全体を円環状に形成しており、上記
内輪22の外周面とハウジング部11の内周面との間に
挟持している。この保持器23の円周方向6個所位置
で、上記内側、外側両係合溝25、26に整合する位置
には、それぞれポケット27を形成し、これら各ポケッ
ト27の内側にそれぞれ1個ずつ、合計6個の上記ボー
ル24を保持している。これら各ボール24は、それぞ
れ上記各ポケット27に保持された状態で、上記内側、
外側両係合溝25、26に沿い転動自在である。
【0007】尚、上述の様な等速ジョイント10の構造
は、例えば実開昭57−145854〜5号公報、同5
9−185425号公報、同62−12021号公報等
に記載され、従来から知られている等速ジョイントと同
様である。この様な、従来から知られた等速ジョイント
は、例えば図6に示す様に、一方の軸50と他方の軸5
1との変位に拘らず、保持器23により転動自在に保持
した6個のボール24、24を、これら両軸50、51
の軸交角α、即ち、上記一方の軸50の中心線aと他方
の軸51の中心線bとの交点oで両線a、bのなす角度
αを二等分する、二等分面c上に配置している。この為
に、各内側係合溝25、25の底面52、52は、上記
中心線a上で、上記交点oからhだけ離れた点dを中心
とする球面上に位置させ、各外側係合溝26、26の底
面53、53は、上記中心線b上で、上記交点oからh
だけ離れた点eを中心とする球面上に位置させている。
但し、上記内輪22の外周面、上記ハウジング部11の
内周面、並びに上記保持器23の内外両周面は、それぞ
れ上記交点oを中心とする球面上に位置させて、上記内
輪22の外周面と保持器23の内周面との摺動、並びに
ハウジング部11の内周面と保持器23の外周面との摺
動を自在としている。
【0008】上述の様な構成を有する等速ジョイント1
0を組み込んだ、前述の図5に示した様な車輪用転がり
軸受ユニットを車両に組み付けるには、前記第一の取付
フランジ2により外輪1を懸架装置に支持し、前記第二
の取付フランジ7により駆動輪を第一の内輪部材4に固
定する。又、エンジンによりトランスミッションを介し
て回転駆動される、図示しない駆動軸(図6に示す等速
ジョイントの例では一方の軸50)の先端部を、等速ジ
ョイント10を構成する内輪22の内側にスプライン係
合させる。自動車の走行時には、上記内輪22の回転
を、複数のボール24を介して第二の内輪部材5を含む
ハブ6に伝達し、上記駆動輪を回転駆動する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する、所謂第四世代のハブユニットと呼ばれる車輪用
転がり軸受ユニットの小型・軽量化を図る為には、等速
ジョイント10を構成するボール24、24の外径を小
さくし、これら各ボール24、24の外接円の直径を小
さくして、ハウジング部11の外径を小さくする必要が
ある。そして、上記各ボール24、24の外径を小さく
し、このボール24、24の数を増やして(従来の6個
から7個以上とし)、上記等速ジョイント10の負荷容
量を確保する必要がある。
【0010】但し、上記各ボール24、24の外径を小
さくし過ぎると、これら各ボール24、24の転動面
と、内側係合溝25及び外側係合溝26の内側面との当
接部に存在する接触楕円が小さくなり、これら各当接部
に加わる面圧が過大になって、上記各係合溝25、26
の内側面の転がり疲れ寿命が低下する。この様な原因で
これら各係合溝25、26の内側面の転がり疲れ寿命が
低下するのを防止すべく、単に上記各ボール24、24
の外径を大きくすると、円周方向に隣り合うボール2
4、24同士の間隔が狭くなり、保持器23のうちで、
これら各ボール24、24を保持する為のポケット2
7、27同士の間に存在する柱部28、28(本発明の
実施の形態を示す図2参照)の幅が狭くなる。これら各
柱部28、28の幅が狭くなる事は、上記保持器23の
耐久性低下に結び付く為、やはり好ましくない。
【0011】上記ハウジング部11の外径を大きくすれ
ば、上記各ボール24、24の外径を大きくし、しかも
上記各柱部28、28の幅を確保できるが、第四世代の
ハブユニットと呼ばれる車輪用転がり軸受ユニット本来
の目的である小型・軽量化を図れなくなる為、好ましく
ない。本発明の車輪用転がり軸受ユニットは、この様な
事情に鑑みて発明したものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の車輪用転がり軸
受ユニットは、前述の従来から知られている車輪用転が
り軸受ユニットと同様に、外周面に懸架装置に支持する
為の第一の取付フランジを、内周面に複列の外輪軌道
を、それぞれ有し、使用時にも回転しない外輪相当部材
と、外周面の一端寄り部分に車輪を支持する為の第二の
取付フランジを、同じく中間部に複列の内輪軌道を、そ
れぞれ有し、他端部を等速ジョイントの外輪となるハウ
ジング部とした、使用時に回転する内輪相当部材と、上
記各外輪軌道と上記各内輪軌道との間に転動自在に設け
た複数個の転動体と、上記ハウジング部の内側に設け
た、上記等速ジョイントを構成する内輪と、上記ハウジ
ング部の内周面の円周方向複数箇所に、円周方向に対し
直角な方向に亙り形成された断面円弧状の外側係合溝
と、上記内輪の外周面で上記各外側係合溝と対向する位
置に、円周方向に対し直角な方向に亙り形成された断面
円弧状の複数の内側係合溝と、上記内輪の外周面と上記
ハウジング部の内周面との間に挟持され、上記外側、内
側両係合溝に整合する位置にそれぞれ円周方向に長い複
数のポケットを形成した、上記等速ジョイントを構成す
る保持器と、これら各ポケットの内側に保持された状態
で、上記各外側係合溝と上記各内側係合溝との間に、こ
れら外側、内側両係合溝に沿う転動を自在に設けられた
複数個のボールとを備える。そして、上記等速ジョイン
トを構成するこれら各ボールを、上記内輪の中心軸と上
記ハウジング部の中心軸との軸交角を二等分し、これら
両中心軸を含む平面に対し直交する二等分面上に配置し
ている。
【0013】特に、本発明の車輪用転がり軸受ユニット
に於いては、上記外側、内側両係合溝と上記各ボールと
を、それぞれ7個以上としている。又、上記ハウジング
部又は内輪の中心軸に対し直交する仮想平面で切断した
場合に於ける上記外側、内側両係合溝の各断面形状の曲
率半径を、これら外側、内側両係合溝の各溝底部で小さ
く、各開口縁部に近い両側部で大きくしている。更に、
上記等速ジョイントを構成する上記各ボールのピッチ円
直径d1 と複数の転動体列のうちの内側の転動体列を構
成する上記各転動体のピッチ円直径d2 との比d1 /d
2 をRとした場合に、0.49≦R≦0.63としてい
る。
【0014】
【作用】本発明の場合には、内側、外側両係合溝の各断
面形状を工夫すると共に、等速ジョイントを構成する各
ボールのピッチ円直径d1 と、転がり軸受ユニット部分
を構成する複数の転動体列のうちの内側の転動体列を構
成する上記各転動体のピッチ円直径d2 との比R(=d
1 /d2 )を規制した為、車輪用転がり軸受ユニットの
耐久性を確保しつつ、小型・軽量化を図れる。
【0015】即ち、外側、内側両係合溝の各断面形状の
曲率半径を、これら両係合溝の各溝底部で小さく、各開
口縁部に近い両側部で大きくしている為、これら両係合
溝の内側面と上記各ボールの転動面との接触角を大きく
できる。この為、ボールの数を7個以上と、従来の6個
に比べて多くした事と相まって、等速ジョイントの負荷
容量を大きくし、この等速ジョイントの耐久性を確保で
きる。又、上記各ボールが、上記外側、内側両係合溝の
肩部に乗り上げにくくなって、これら各ボールの転動面
にエッジロードに基づく過大な面圧が作用する事を防止
し、これら各ボールの転動面の剥離寿命を確保できる。
【0016】又、上記比Rを0.49≦R≦0.63の
範囲に規制すれば、等速ジョイントを構成するボールの
数を7個以上とした場合でも、これら各ボールの外径を
確保し、これら各ボールの転動面と外側、内側両係合溝
の内側面との当接部に存在する接触楕円を大きくして、
この当接部の接触面圧の上昇を抑え、上記外側、内側両
係合溝の内側面の転がり疲れ寿命を確保できる。同時
に、保持器のうちで、上記各ボールを保持する為のポケ
ット同士の間に存在する柱部の幅を確保して、上記保持
器の耐久性を確保できる。しかも、上記外側係合溝の一
部を、上記内側の転動体列の直径方向内側に位置させる
設計が可能になって、第四世代のハブユニットと呼ばれ
る車輪用転がり軸受ユニットの小型・軽量化を図れる。
【0017】尚、上記比Rが0.49未満となる程、上
記各ボールのピッチ円直径d1 が小さくなると、円周方
向に隣り合うボール同士の間隔が狭くなり、上記柱部の
幅が狭くなって、上記保持器の耐久性を確保できなくな
る。又、この保持器の耐久性を確保すべく、円周方向に
隣り合うボール同士の間隔を広くする為、これら各ボー
ルの外径を小さくすると、上記接触面圧が高くなって、
上記外側、内側両係合溝の内側面の転がり疲れ寿命を確
保する事が難しくなる。
【0018】これに対して、上記比Rが0.63を越え
る程、上記各ボールのピッチ円直径d1 が大きくなる
と、上記外側係合溝の一部を、上記内側の転動体列の直
径方向内側に位置させる設計が難しくなって、第四世代
のハブユニットと呼ばれる車輪用転がり軸受ユニットの
小型・軽量化を図りにくくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜2は、請求項1に対応す
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。懸架装
置に支持した状態で使用時にも回転しない外輪1(外輪
相当部材)は、外周面にこの懸架装置に支持する為の第
一の取付フランジ2を、内周面に複列の外輪軌道3a、
3bを、それぞれ有する。上記外輪1の内側には、ハブ
29と内輪30とから成る内輪相当部材31を、この外
輪1と同心に配置している。この内輪相当部材31の外
周面で上記各外輪軌道3a、3bに対向する部分には、
それぞれ第一、第二の内輪軌道8a、12aを設けてい
る。これら両内輪軌道8a、12aのうち、第一の内輪
軌道8aは、上記ハブ29の中間部外周面に直接形成し
ている。又、このハブ29の中間部のうち、上記第一の
内輪軌道8aを形成した部分よりも内端寄り(図1の右
端寄り)部分に、上記内輪30を外嵌している。上記第
二の内輪軌道12aは、この内輪30の外周面に形成し
ている。そして、上記各外輪軌道3a、3bと上記第
一、第二の内輪軌道8a、12aとの間に、それぞれ複
数個ずつの転動体13、13を転動自在に設ける事によ
り、上記外輪1の内側に上記内輪相当部材31を、回転
自在に支持している。
【0020】図示の例の場合には、上述の様に、上記第
一の内輪軌道8aを上記ハブ29の外周面に直接形成す
る事により、この第一の内輪軌道8aの直径を、上記内
輪30の外周面に形成した第二の内輪軌道12aの直径
よりも小さくしている。又、この様に第一の内輪軌道8
aの直径を第二の内輪軌道12aの直径よりも小さくし
た事に伴い、上記第一の内輪軌道8aと対向する外側
(自動車への組み付け状態で幅方向外側となる側を言
い、図1の左側)の外輪軌道3aの直径を、内側(自動
車への組み付け状態で幅方向中央側となる側を言い、図
1の右側)の外輪軌道3bの直径よりも小さくしてい
る。更に、この外側の外輪軌道3aを形成した、外輪1
の外半部(車両への組み付け状態で幅方向外側となる半
部で、図1の左半部)の外径を、上記内側の外輪軌道3
bを形成した部分である、上記外輪1の内半部(車両へ
の組み付け状態で幅方向中央側となる半部で、図1の右
半部)の外径よりも小さくしている。又、図示の例で
は、この様に第一の内輪軌道8a及び外側の外輪軌道3
aの直径を小さくした事に伴い、これら第一の内輪軌道
8aと外側の外輪軌道3aとの間に設ける転動体13、
13の数を、上記第二の内輪軌道12aと内側の外輪軌
道3bとの間に設ける転動体13、13の数よりも少な
くしている。
【0021】又、上記ハブ29の外端部外周面には、こ
のハブ29に車輪を支持固定する為の第二の取付フラン
ジ7を、このハブ29と一体に設けており、この第二の
取付フランジ7に、上記車輪を結合する為の複数本のス
タッド32の基端部を固定している。図示の例の場合、
これら複数本のスタッド32のピッチ円直径は、上述の
様に外輪1の外半部の外径を、同じく内半部の外径より
も小さくした分だけ(上記各スタッド32の頭部33が
上記外輪1の外端部外周面と干渉しない程度に)小さく
している。尚、上記ハブ29の外周面のうちで、上記第
一の内輪軌道8aを形成した部分よりも軸方向内方に存
在する部分の直径は、この第一の内輪軌道8aに対応す
る転動体13、13の内接円の直径よりも小さくしてい
る。この理由は、車輪用転がり軸受ユニットの組み立て
時に、外輪1の外端部内周面に形成した外輪軌道3aの
内径側に複数の転動体13、13を組み付けると共に、
上記外輪1の外端部内周面にシールリング34を内嵌固
定した状態で、この外輪1の内径側に上記ハブ29を挿
入自在とする為である。又、上記ハブ29の中間部外周
面で、上記第一の内輪軌道8aと上記内輪30を外嵌し
た部分との間部分には、全周に亙り凹溝状の肉盗み部3
5を形成して、上記ハブ29の軽量化を図っている。
【0022】又、上記ハブ29に外嵌した内輪30が軸
方向内端側にずれ動くのを防止して、上記各外輪軌道3
a、3bと上記第一、第二の内輪軌道8a、12aとの
間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けた上記各転動体
13、13に付与した予圧を適正値に保持すべく、上記
ハブ29の外周面内端寄り部に全周に亙り形成した係止
凹溝36に、止め輪37を係止している。この止め輪3
7は、それぞれが半円弧状である、1対の止め輪素子に
より構成している。この様な止め輪37は、上記各転動
体13、13に適正な予圧を付与すべく、上記内輪30
を上記ハブ29に対して軸方向外方に押圧しつつ、その
内周縁部を上記係止凹溝36に係合させる。上記内輪3
0を軸方向外方に押圧している力を解除した状態でも上
記各転動体13、13に適正な予圧を付与したままにす
べく、上記止め輪37として、適切な厚さ寸法を有する
ものを選択使用する。即ち、上記止め輪37として、厚
さ寸法が僅かずつ異なるものを複数種類用意し、上記係
止凹溝36の溝幅等、転がり軸受ユニットの構成各部材
の寸法との関係で適切な厚さ寸法を有する止め輪37を
選択し、上記係止凹溝36に係合させる。従って、この
止め輪37を係止凹溝36に係止すれば、上記押圧して
いる力を解除しても、上記内輪30が軸方向内端側にず
れ動くのを防止して、上記各転動体13、13に適切な
予圧を付与したままに保持できる。
【0023】又、上記止め輪37を構成する1対の止め
輪素子が直径方向外方に変位し、この止め輪37が上記
係止凹溝36から不用意に抜け落ちる事を防止すべく、
この止め輪37の周囲に、間座48の一部を配置してい
る。この間座48は、上記ハブ29の内端部分に設けた
ハウジング部11aにより構成する等速ジョイント10
a内に、雨水、塵芥等の異物が入り込むのを防止する為
のブーツ38の外端部を外嵌支持する為のものである。
尚、このブーツ38は、ゴム、合成樹脂等の弾性材によ
り一体成形し、中間部を蛇腹状に、両端部を円筒状に、
それぞれ形成している。この様なブーツ38の外端部
は、上記ハブ29の内端部に締り嵌めにより外嵌固定し
た金属製の間座48に外嵌し、抑えバンド39によりこ
の間座48の外周面に抑え付けている。尚、上記ブーツ
38の外端部内周面は、上記間座48の外周面に形成し
た係合溝40に、全周に亙り係合させている。
【0024】上記間座48の外端縁部で上記ブーツ38
よりも軸方向外方に突出した部分は断面クランク形に形
成して、全周に亙る抑え部41を構成している。この抑
え部41を構成する為に上記間座48は、上記ハブ29
の内端部に外嵌固定する小径円筒部42と、この小径円
筒部42の外端縁から直径方向外方に折れ曲がった円輪
部43と、この円輪部43の外周縁から軸方向外方に折
れ曲がった大径円筒部44とから成る。そして、このう
ちの円輪部43の外側面を上記止め輪37の内側面に当
接若しくは近接対向させると共に、上記大径円筒部44
の内周面を上記止め輪37の外周面に、当接若しくは近
接対向させている。又、前記外輪1の外端部内周面と上
記ハブ29の中間部外周面との間にはシールリング34
を、上記外輪1の内端部内周面と前記内輪30の内端部
外周面との間には組み合わせシールリング46を、それ
ぞれ設けて、前記複数の転動体13、13を設置した空
間49の両端開口部を塞いでいる。
【0025】更に、上記ハブ29の内端部で、上記内輪
30と上記間座48及び止め輪37とを外嵌した部分
は、等速ジョイント10aの外輪となるハウジング部1
1aとしている。このハウジング部11aの内周面の円
周方向複数箇所には、それぞれこのハウジング部11a
の中心軸に対し直交する仮想平面で切断した場合に於け
る断面形状が円弧形である8本の外側係合溝26a、2
6aを、それぞれ円周方向に対し直角方向(図1の左右
方向、図2の表裏方向)に亙り形成している。又、上記
ハウジング部11aの内側には、このハウジング部11
aと共に、上記等速ジョイント10aを構成する為の内
輪22aを配置している。この内輪22aの外周面に
も、この内輪22aの中心軸に直交する仮想平面で切断
した場合に於ける断面形状が円弧形である8本の内側係
合溝25a、25aを、それぞれ円周方向に対し直角方
向に亙り形成している。そして、これら各内側係合溝2
5a、25aと上記各外側係合溝26a、26aとの間
に、これら各係合溝25a、26a毎に1個ずつ、合計
8個のボール24、24を、保持器23のポケット27
内に保持した状態で、転動自在に設けている。更に、上
記内輪22aの中心部には、スプライン孔47を軸方向
に亙り形成している。自動車への組み付け状態でこのス
プライン孔47には、前記一方の軸50(図6参照)の
端部をスプライン係合させ、上記内輪22a及び上記8
個のボール24、24を介して、上記ハブ29を回転駆
動自在とする。尚、上記等速ジョイント10aを構成す
る上記保持器23は、上記内輪22aの外周面と上記ハ
ウジング部11aの内周面との間に挟持され、上記両係
合溝25a、26aに整合する位置にそれぞれ円周方向
に長い複数のポケット27を形成している。
【0026】本発明の車輪用転がり軸受ユニットの場合
には、上記内側、外側両係合溝25a、26aの断面形
状を、単なる単一円弧状とせず、この断面形状の曲率半
径を、これら各係合溝25a、26aの各溝底部と各開
口縁部に近い両側部とで互いに異ならせている。即ち、
上記各係合溝25a、26aの上記断面形状を、上記等
速ジョイント10aの直径方向をその長径方向とする楕
円形とするか、或はゴシック・アーチ形とする等によ
り、これら各係合溝25a、26aの溝底部の曲率半径
25a 、r26a を比較的小さく(例えばボール24、2
4の外径dの0.504〜0.51倍程度に)し、上記
各開口縁部に近い両側部の曲率半径R25a、R26a を比
較的大きく(例えばボール24、24の外径dの0.5
1〜0.52倍程度に)している(r25a <R25a 、r
26a <R26a )。この様に、上記内側、外側両係合溝2
5a、26aの断面形状を工夫する事により、上記内
側、外側両係合溝25a、26aの内側面と上記各ボー
ル24、24の転動面との接触角を大きくできる。この
為、上記等速ジョイント10aの負荷容量を大きくし、
この等速ジョイント10aの耐久性を確保できる。又、
上記各ボール24、24が、上記内側、外側両係合溝2
5a、26aの肩部に乗り上げにくくなって、これら各
ボール24、24の転動面にエッジロードに基づく過大
な面圧が作用する事を防止し、これら各ボール24、2
4の転動面の剥離寿命を確保できる。
【0027】更に、本発明の車輪用転がり軸受ユニット
の場合には、外側、内側両係合溝26a、25aと上記
各ボール24、24とを、それぞれ7個以上(本例の場
合には8個)としている。そして、上記等速ジョイント
10aを構成する上記各ボール24、24のピッチ円直
径d1 と複数の転動体列のうちの内側の転動体列を構成
する上記各転動体13、13のピッチ円直径d2 との比
1 /d2 をRとした場合に、0.49≦R≦0.63
としている。
【0028】上述の様に構成する本発明の車輪用転がり
軸受ユニットの場合、上記各ボール24、24のピッチ
円直径d1 と内側の転動体列を構成する上記各転動体1
3、13のピッチ円直径d2 との比d1 /d2 (=R)
を0.49〜0.63としているので、上記等速ジョイ
ント10aを構成するボール24、24の数を7個以上
とした場合でも、これら各ボール24、24の外径を大
きくし、これら各ボール24、24の転動面と上記内
側、外側両係合溝25a、26aの内側面との当接部に
存在する接触楕円を大きくして、この当接部の接触面圧
の上昇を抑え、上記内側、外側両係合溝25a、26a
の内側面の転がり疲れ寿命を確保できる。又、前記保持
器23のうちで、上記各ボール24、24を転動自在に
保持する為のポケット27、27同士の間に存在する柱
部28、28の幅を確保して、上記保持器23の耐久性
を確保できる。しかも、上記各外側係合溝26a、26
aの底部の外接円の直径を小さくして、これら各外側係
合溝26a、26aの一部を、前記内輪30の周囲に設
けた、内側の転動体13、13の列の直径方向内側に位
置させる設計が可能になる。この結果、この内側の転動
体13、13の列を含んで構成する転がり軸受ユニット
の本体部分の一部と、前記等速ジョイント10aの一部
とを、直径方向に亙り互いに重畳させる事が可能になっ
て、第四世代のハブユニットと呼ばれる車輪用転がり軸
受ユニットの軸方向寸法を短縮し、この車輪用転がり軸
受ユニットの小型・軽量化を図れる。
【0029】尚、上記各転動体13、13のピッチ円直
径d2 との比d1 /d2 (=R)が0.49未満となる
程、上記各ボール24、24のピッチ円直径d1 が小さ
くなると、円周方向に隣り合うボール24、24同士の
間隔が狭くなり、上記各柱部28、28の幅が狭くなっ
て、上記保持器23の耐久性を確保できなくなる。又、
この保持器23の耐久性を確保すべく、円周方向に隣り
合うボール24、24同士の間隔を広くする為、これら
各ボール24、24の外径を小さくすると、これら各ボ
ール24、24の転動面と上記内側、外側両係合溝25
a、26aの内側面との当接部の接触面圧が高くなっ
て、これら内側、外側両係合溝25a、26aの内側面
の転がり疲れ寿命を確保する事が難しくなる。
【0030】これに対して、上記Rが0.63を越える
程、上記各ボール24、24のピッチ円直径d1 が大き
くなると、上記各外側係合溝26a、26aの一部を、
上記内側の転動体13、13の列の直径方向内側に位置
させる設計が難しくなって、第四世代のハブユニットと
呼ばれる車輪用転がり軸受ユニットの小型・軽量化を図
りにくくなる。
【0031】又、上述の様に構成する本例の車輪用転が
り軸受ユニットにより、車輪を懸架装置に対して回転自
在に支持する作用は、前述した従来の車輪用転がり軸受
ユニットの場合と同様である。特に、本発明の車輪用転
がり軸受ユニットの場合には、上述の様に、等速ジョイ
ント10aを構成する複数のボール24、24の外径寸
法を或る程度小さくしても、上記ハウジング部11aの
耐久性を十分に確保できて、車輪用転がり軸受ユニット
の小型・軽量化が可能になる。
【0032】更に、図示の例の場合には、前述した様
に、外側の転動体列を構成する各転動体13、13のピ
ッチ円直径を小さくする事により、外輪1の外半部の外
径を小さくできる。そして、この外輪1の外半部の外径
を小さくした分だけ、ハブ29の外周面に設けた第二の
取付フランジ7に固定した複数のスタッド32のピッチ
円直径を小さくできる。従って、上記ハブ29の軸方向
寸法を大きくする事なく、上記スタッド32を支持固定
する上記第二の取付フランジ7の外径を小さくして、車
輪用転がり軸受ユニットの小型・軽量化を、より有効に
図れる。
【0033】上述の様に、外側の転動体列を構成する各
転動体13、13のピッチ円直径を内側の転動体列を構
成する各転動体13、13のピッチ円直径よりも小さく
する事に伴い、外側の転動体列部分の基本動定格荷重が
内側の転動体列部分の基本動定格荷重よりも小さくな
る。従って、両列に加わる荷重が同じであれば、外側の
転動体列部分の寿命が内側の転動体列部分の寿命よりも
短くなる。これに対して、一般的な自動車では、外側の
転動体列部分に加わる荷重は内側の転動体列部分に加わ
る荷重よりも小さい。この為、上記両列部分の寿命をほ
ぼ同じにする設計が容易になって、無駄のない設計が可
能になる。尚、図示の例では、転動体13、13として
玉を使用しているが、重量の嵩む自動車用の転がり軸受
ユニットの場合には、転動体としてテーパころを使用す
る場合もある。本発明は、勿論、この様に転動体として
テーパころを使用する転がり軸受ユニットにも適用可能
である。その他の構成及び作用は、基本的に、前述した
従来構造と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0034】次に、図3は、請求項1に対応する、本発
明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合は、
外側係合溝26a及び内側係合溝25aの断面形状の、
より好ましい例を示している。本例の場合には、上記外
側、内側両係合溝26a、25aの溝底部の曲率半径
を、ボール24の転動面の曲率半径よりも小さくしてい
る。従って、このボール24の転動面は、上記外側、内
側両係合溝26a、25aの溝底部に接触しない。この
様な形状を採用する事により、上記各ボール24の転動
面にエッヂロードが発生する事をより有効に防止して、
これら各ボール24の転動面の剥離寿命を確保できる。
又、上記両係合溝26a、25aの内側面と上記各ボー
ル24、24の転動面との接触角をより大きくできる。
この為、等速ジョイント10aの負荷容量をより大きく
し、この等速ジョイント10aの耐久性をより一層向上
させる事ができる。その他の構成及び作用は、上述した
第1例と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0035】更に、図4は、請求項2に対応する、本発
明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合に
は、外側、内側両係合溝26b、25bの各断面形状
を、それぞれが各ボール24、24の転動面の曲率半径
24よりも大きな曲率半径を有し、これら外側、内側両
係合溝26b、25bの溝底部で交わる1対の円弧によ
り構成している。即ち、これら各円弧の曲率半径の中心
f、gを、上記外側、内側両係合溝26b、25bの溝
幅中心を示す鎖線jに対して互いに逆方向にオフセット
している。尚、各係合溝の底部は、応力集中が生じない
様に、両内側面と滑らかに連続する曲面としている。そ
の他の構成及び作用は、上述した第2例と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
【0036】尚、前述の図1〜2に示した様に、上記各
ボール24の数を8個とした本発明の等速ジョイント1
0aの場合、ハウジング部11aの外径を、前述の図5
に示した従来構造の様に、上記各ボール24を6個とし
た等速ジョイント10のハウジング部11の外径よりも
小さくして、等速ジョイント一体型の車輪用転がり軸受
ユニットの小型・軽量化を図っている。この様に、上記
各ボール24の数を増やすと共にこれら各ボール24、
24の外径を小さくして、上記ハウジング部11の外径
を小さくする場合には、次述する条件に従う事が好まし
い。即ち、図5に示した従来の等速ジョイント10を構
成する各ボール24のピッチ円直径をd0 とし、本発明
の等速ジョイント10aを構成する各ボール24のピッ
チ円直径をd1 とした場合に、0.90≦d1 /d0
0.95とする。この理由は、次の通りである。
【0037】先ず、d1 /d0 が0.90未満となる
程、本発明の場合にピッチ円直径d0を小さくすると、
上記各ボール24の外径が小さくなり過ぎて、これら各
ボール24と、内側、外側係合溝25a、26aとの当
接部の接触面圧が高くなり過ぎる。この結果、これら内
側、外側両係合溝25a、26aの転がり疲れ寿命が低
下し、等速ジョイント部の寿命を確保できなくなる為、
好ましくない。これに対して、d1 /d0 が0.95よ
りも大きくなる程、本発明の場合にピッチ円直径d0
大きくすると、各ボール24、24の外径が大きくなり
過ぎる為、各外側係合溝26a、26aの底部の外接円
の直径が大きくなり、等速ジョイントを組み込んだ車輪
用転がり軸受ユニットの小型・軽量化が有効に図れない
為、やはり好ましくない。更にこの場合、上記各ボール
24同士の間隔が狭くなり、これら各ボール24を転動
自在に保持するポケット27同士の間に存在する柱部2
8、28の円周方向に亙る幅が狭くなる為、前記保持器
23の耐久性を損なう原因にもなる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上の様に構成され、作用す
るので、小型且つ軽量で、しかも十分な耐久性を有する
車輪用転がり軸受ユニットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。
【図2】同じく等速ジョイント部分のみを示す、図1の
A−A断面に相当する図。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示しており、
(A)は外側係合溝の断面形状を、(B)は内側係合溝
の断面形状を、それぞれ示す拡大断面図。
【図4】本発明の実施の形態の第3例を示しており、
(A)は外側係合溝の断面形状を、(B)は内側係合溝
の断面形状を、それぞれ示す拡大断面図。
【図5】従来の等速ジョイントを組み込んだ車輪用転が
り軸受ユニットの1例を、等速ジョイントにジョイント
角を付与しない状態で示す断面図。
【図6】従来の等速ジョイントの1例を、ジョイント角
を付与した状態で示す断面図。
【符号の説明】
1 外輪 2 第一の取付フランジ 3、3a、3b 外輪軌道 4 第一の内輪部材 5 第二の内輪部材 6 ハブ 7 第二の取付フランジ 8、8a 第一の内輪軌道 9 円筒部 10、10a 等速ジョイント 11、11a ハウジング部 12、12a 第二の内輪軌道 13 転動体 14 係止溝 15 係止溝 16 止め輪 17 段部 18 溶接 19a、19b カバー 20a、20b シールリング 21 隔板部 22、22a 内輪 23 保持器 24 ボール 25、25a、25b 内側係合溝 26、26a、26b 外側係合溝 27 ポケット 28 柱部 29 ハブ 30 内輪 31 内輪相当部材 32 スタッド 33 頭部 34 シールリング 35 肉盗み部 36 係止凹溝 37 止め輪 38 ブーツ 39 抑えバンド 40 係合溝 41 抑え部 42 小径円筒部 43 円輪部 44 大径円筒部 46 組み合わせシールリング 47 スプライン孔 48 間座 49 空間 50 一方の軸 51 他方の軸 52 底面 53 底面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に懸架装置に支持する為の第一の
    取付フランジを、内周面に複列の外輪軌道を、それぞれ
    有し、使用時にも回転しない外輪相当部材と、外周面の
    一端寄り部分に車輪を支持する為の第二の取付フランジ
    を、同じく中間部に複列の内輪軌道を、それぞれ有し、
    他端部を等速ジョイントの外輪となるハウジング部とし
    た、使用時に回転する内輪相当部材と、上記各外輪軌道
    と上記各内輪軌道との間に転動自在に設けた複数個の転
    動体と、上記ハウジング部の内側に設けた、上記等速ジ
    ョイントを構成する内輪と、上記ハウジング部の内周面
    の円周方向複数箇所に、円周方向に対し直角な方向に亙
    り形成された断面円弧状の外側係合溝と、上記内輪の外
    周面で上記各外側係合溝と対向する位置に、円周方向に
    対し直角な方向に亙り形成された断面円弧状の複数の内
    側係合溝と、上記内輪の外周面と上記ハウジング部の内
    周面との間に挟持され、上記外側、内側両係合溝に整合
    する位置にそれぞれ円周方向に長い複数のポケットを形
    成した、上記等速ジョイントを構成する保持器と、これ
    ら各ポケットの内側に保持された状態で、上記各外側係
    合溝と上記各内側係合溝との間に、これら外側、内側両
    係合溝に沿う転動を自在に設けられた複数個のボールと
    を備え、上記等速ジョイントを構成するこれら各ボール
    を、上記内輪の中心軸と上記ハウジング部の中心軸との
    軸交角を二等分し、これら両中心軸を含む平面に対し直
    交する二等分面上に配置した車輪用転がり軸受ユニット
    に於いて、上記外側、内側両係合溝と上記各ボールと
    を、それぞれ7個以上としており、上記ハウジング部又
    は内輪の中心軸に対し直交する仮想平面で切断した場合
    に於ける上記外側、内側両係合溝の各断面形状の曲率半
    径を、これら外側、内側両係合溝の各溝底部で小さく、
    各開口縁部に近い両側部で大きくすると共に、上記等速
    ジョイントを構成する上記各ボールのピッチ円直径d1
    と複数の転動体列のうちの内側の転動体列を構成する上
    記各転動体のピッチ円直径d2 との比d1 /d2 をRと
    した場合に、0.49≦R≦0.63である事を特徴と
    する車輪用転がり軸受ユニット。
  2. 【請求項2】 外側、内側両係合溝の各断面形状が、各
    ボールの転動面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有
    し、これら外側、内側両係合溝の溝底部で交わる1対の
    円弧から成り、これら各円弧の曲率半径の中心を、上記
    外側、内側両係合溝の溝幅中心に対して互いに逆方向に
    オフセットしている、請求項1に記載した車輪用転がり
    軸受ユニット。
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