JP2000037355A - グルコース濃度測定方法および装置 - Google Patents

グルコース濃度測定方法および装置

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JP2000037355A
JP2000037355A JP10209118A JP20911898A JP2000037355A JP 2000037355 A JP2000037355 A JP 2000037355A JP 10209118 A JP10209118 A JP 10209118A JP 20911898 A JP20911898 A JP 20911898A JP 2000037355 A JP2000037355 A JP 2000037355A
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eyeball
glucose concentration
intensity
aqueous humor
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Kazuo Hakamata
和男 袴田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
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    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection
    • G01N21/49Scattering, i.e. diffuse reflection within a body or fluid

Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼球の眼房水の吸光特性または屈折率に基づ
いてグルコース濃度を求めるグルコース濃度測定装置に
おいて、眼球に入射せしめるレーザ光の強度を適切なも
のとする。 【解決手段】 光源10から眼球 200までの光路上に、眼
球 200に入射する光の強度が所定のMPE値以下となる
ように、NDフィルタ60を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生体におけるグルコ
ース濃度の測定方法および装置に関し、詳細には眼球部
の前眼房水内におけるグルコース濃度を非侵襲的に測定
する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液中のグルコース濃度は個人差により
その平均レベルは異なるが、特に糖尿病疾患に対する投
薬の要否を決定するための重要な指標値となっている。
【0003】ところでこの血中グルコース濃度は、食
餌、肉体的活動、その他疾患の併発等によって極短時間
の間に大きく変動する特性を有しており、急激な血中グ
ルコース濃度の上昇によって緊急に投薬を要する場合も
少なくない。
【0004】このため、このような疾患を有する患者に
ついてはなるべく短い間隔で血中グルコース濃度をモニ
タすることが望まれているが、一方でこの血中グルコー
ス濃度のモニタは通常、指先を穿切して実際に採血し、
この血液を分析することにより血液中に含まれるグルコ
ースの濃度(以下、単に血中グルコース濃度という)を
測定することにより行なう必要があり、この穿切に伴う
痛みのため患者に1日に何回も測定を強要するのは困難
な状況にある。
【0005】そこで近年、このような欠点を有する上記
侵襲型(侵入型)の測定に代えて、痛み等を伴わない非
侵襲型(非侵入型)の測定方法が種々提案されている。
【0006】これらは主として、人の眼球部の角膜と水
晶体との間にある前眼房を満たす眼房水中のグルコース
濃度が、個人差はあるものの血中グルコース濃度と極め
て高い相関関係を有していることに着目したものであ
り、眼房水中のグルコース濃度を非侵襲で測定するもの
である。
【0007】このような眼房水中のグルコース濃度を測
定する技術としては例えば、特開昭51-75498号公報記載
の発明(米国特許第 3,958,560号)のように、眼房水中
に入射した赤外線の旋光度を求めることにより、この旋
光度と関連のあるグルコース濃度を得るもの、特表平6
−503245号公報に記載の発明のように、グルコースの誘
導ラマン光を測定するもの、特開平6-237898 号公報に
記載の発明のように、水晶体による反射光の光学的性質
を測定するもの等が提案されている。
【0008】本願出願人においても、眼球に波長帯域の
互いに異なる複数のレーザ光等を入射し、角膜と眼房水
(前眼房)との境界面からの後方散乱光の強度と、眼房
水と水晶体との境界面からの後方散乱光の強度とを、光
ヘテロダイン検出方法等により精度良く分離して波長帯
域ごとに検出し、得られた2つの後方散乱光の強度等に
基づいて眼房水の吸光特性を求め、各波長帯域の光ごと
にそれぞれ得られた眼房水の吸光特性に基づいて、多変
量解析を含む近赤外分光分析法により、眼房水のグルコ
ース濃度を求めるもの(特開平9-299333号)や、眼房水
中のグルコース濃度と眼房水の屈折率との間に極めて高
い相関を見いだしたことを基礎として、眼球に照射した
光による、前眼房からの反射光強度等から前眼房を満た
す眼房水の屈折率を求め、この屈折率および予め実験的
に求めた、眼房水中のグルコース濃度と眼房水の屈折率
との対応関係に基づいて、眼房水中のグルコース濃度を
非侵襲的に測定するもの(特願平9-359101号)等を提案
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、眼球に光線
を入射させるシステムにおいては、その光線が眼球に与
える影響を極力排除する必要があり、特に入射する光が
レーザ光であるときは、眼球への入射強度について十分
配慮することが求められる。
【0010】しかし、上述した各システムにおいては、
眼球に入射せしめるレーザ光の強度を適切なものとする
ための技術的手段に関する開示がない。
【0011】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、眼球に入射せしめるレーザ光の強度を適切なもの
とすることを可能にしたグルコース濃度測定方法および
装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のグルコー
ス濃度測定方法は、半導体レーザから出射されたレーザ
光を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レー
ザ光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の強度
を検出し、該各後方散乱光の強度に基づいて前記眼球の
前眼房を満たす眼房水の吸光度または屈折率を求め、該
吸光度または該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグル
コース濃度を求めるグルコース濃度測定方法において、
前記半導体レーザから前記眼球に至る前記レーザ光の光
路上に減光フィルタを配設して、前記眼球に入射するレ
ーザ光の強度を所定のMPE値以下となるように、前記
レーザ光を減光することを特徴とするものである。
【0013】ここでMPE(Maximum Permissible Expo
sure)値とは、日本工業規格で定められた最大許容露光
量(JIS C 6801,6802)を意味し、特に眼球へレーザ光
を入射するときのものをいう。
【0014】所定のMPE値とは、具体的には、 700nm
〜1050nmの波長のレーザ光においては10μW、1050nm〜
1400nmの波長のレーザ光においては40μWを意味する。
これらの値は、JIS C 6802の「表2 分散光源観察状態
での目に対するMPE値」より、図10に示す光学系を用
いて1秒間照射するときに、立体角が 3.5×10-4、面積
が0.038 mm-2であり、下記表1および2(JIS C 6802準
拠)に基づいて算出された値である。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】眼房水の屈折率と該眼房水中のグルコース
濃度との相関関係は、例えば、図6に示すようなものを
適用可能である。図示した相関関係は、代表的には下記
の回帰式で表すことができる(相関係数0.9516)。
【0018】n2 = 1.33322+ 1.6×10-6×G ただし、Gはグルコース濃度(mg/dl)。
【0019】なおより具体的には、上記半導体レーザか
らレーザ光を、可視光または近赤外線領域において数m
W(一例として、3〜4mW)の強度で出射し、上記減
光フィルタをOD値3以上4以下のNDフィルタとする
のが適切である。
【0020】眼球の各境界面からの後方散乱光の強度を
検出するとは、眼房水の吸光度に基づいて眼房水中のグ
ルコース濃度を求めるときは、角膜と眼房水との境界面
からの後方散乱光の強度と、眼房水と水晶体との境界面
からの後方散乱光の強度とを検出することを意味し、眼
房水の屈折率に基づいて眼房水中のグルコース濃度を求
めるときは、空気と角膜との境界面からの後方散乱光の
強度と、角膜と眼房水との境界面からの後方散乱光の強
度とを検出することを意味する。
【0021】眼房水の吸光度に基づいて眼房水中のグル
コース濃度を求める方法としては、波長帯域が互いに異
なる複数のレーザ光を用い、具体的には以下(A1)〜
(A3)に説明する各方法を適用するのが好ましい。
【0022】(A1)半導体レーザから出射された低コヒ
ーレンスな光であるレーザ光を、互いに異なる2つの光
路に沿って各別に進行する信号光と参照光とに分割し、
該信号光と参照光とで僅かな周波数差が生じるように両
光のうち少なくとも一方を変調し、所定の位置に予め配
された眼球に前記信号光を照射し、該眼球に照射された
信号光の、角膜と前眼房との境界面による第1の後方散
乱光と、前記参照光とを、該参照光の光路長を調整する
ことにより干渉せしめ、該干渉により得られた第1の干
渉光の強度を測定し、第1の干渉光の強度に基づいて前
記第1の後方散乱光の強度を求め、前記眼球に照射され
た信号光の、前眼房と水晶体との境界面による第2の後
方散乱光と、前記参照光とを、該参照光の光路長を調整
することにより干渉せしめ、該干渉により得られた第2
の干渉光の強度を測定し、第2の干渉光の強度に基づい
て前記第2の後方散乱光の強度を求め、前記第1および
第2の後方散乱光の強度に基づいて、前記前眼房内を満
たす眼房水成分の光吸収特性を求め、前記レーザ光とは
波長帯域の異なる他の複数のレーザ光についても同様に
前記光吸収特性を求め、得られた複数の光吸収特性に基
づいて前記眼房水成分中のグルコース濃度を求める方
法。
【0023】ここで上記レーザ光としては、可干渉距離
が数十μm程度と短く、かつ指向性の高いSLD(Supe
r Luminescent Diode )を用いるのが望ましい。
【0024】また、上記干渉光の強度を測定するとは、
上記後方散乱光(信号光)と参照光との差周波数で強弱
を繰り返すビート信号(干渉光)の強度を計測すること
を意味する。以下の方法においても同様である。
【0025】なお、上記(A1)に示した方法において、
上記各低コヒーレンスな光は、これら各低コヒーレンス
な光の波長帯域よりも広い発光波長帯域の光の一部とし
てそれぞれ選択された光であってもよいし、互いに異な
る複数の光源から各別に出射された光であってもよい。
【0026】また、複数の半導体レーザにより構成した
場合には、この波長帯域の異なる複数の半導体レーザか
ら順次に低コヒーレンスな光を出射して、これらに対応
した各干渉光を1つの光検出器を用いて検出すればよ
い。
【0027】(A2)半導体レーザから出射された、時間
的に鋸歯状に周波数掃引された(例えば図8に示すよ
う)コヒーレント光であるレーザ光を互いに異なる2つ
の光路に沿って各別に進行する信号光と参照光とに分割
し、所定の位置に予め配された眼球に前記信号光を照射
し、該眼球の角膜と前眼房との境界面による前記信号光
の第1の後方散乱光と、前記信号光(参照光と分割され
てから眼球の角膜と前眼房との境界面に至るまでの信号
光を意味する)および前記第1の後方散乱光(眼球の角
膜と前眼房との境界面から参照光と干渉するまでのも
の)と前記参照光(信号光と分割されてから第1の後方
散乱光と干渉するまでのもの)との光路長差に基づく時
間差をもって前記光源から出射した、前記第1の後方散
乱光とは周波数差を有するコヒーレント光による前記参
照光とを干渉せしめ、該干渉により得られた第1の干渉
光の強度を測定し、該第1の干渉光の強度に基づいて前
記第1の後方散乱光の強度を求め、前記眼球の前眼房と
水晶体との境界面による前記信号光の第2の後方散乱光
と、前記信号光(参照光と分割されてから眼球の前眼房
と水晶体との境界面に至るまでの信号光を意味する)お
よび前記第2の後方散乱光(眼球の前眼房と水晶体との
境界面から参照光と干渉するまでのもの)と前記参照光
(信号光と分割されてから第2の後方散乱光と干渉する
までのもの)との光路長差に基づく時間差をもって前記
光源から出射した、前記第2の後方散乱光とは周波数差
を有するコヒーレント光による前記参照光とを干渉せし
め、該干渉により得られた第2の干渉光の強度を測定
し、該第2の干渉光の強度に基づいて前記第2の後方散
乱光の強度を求め、前記第1および第2の後方散乱光の
強度に基づいて、前記前眼房内を満たす眼房水成分の光
吸収特性を求め、前記コヒーレント光とは波長の異なる
他の複数のコヒーレント光についても同様に前記光吸収
特性を求め、得られた複数の光吸収特性に基づいて前記
眼房水成分中のグルコース濃度を求める方法。
【0028】なお、上記(A2)の方法において、上記各
コヒーレント光は、単一の半導体レーザからそれぞれ選
択的に出射された光であってもよいし、または互いに異
なる複数の半導体レーザから各別に出射された光であっ
てもよい。
【0029】(A3)半導体レーザから出射された超短パ
ルス光であるレーザ光を眼球に照射し、該眼球の角膜と
前眼房との境界面による前記超短パルス光の第1の後方
散乱光の強度および前眼房と水晶体との境界面による第
2の後方散乱光の強度を各別に測定し、該第1および第
2の後方散乱光の強度に基づいて前記前眼房を満たす眼
房水成分の光吸収特性を求め、前記超短パルス光とは波
長の異なる他の複数の超短パルス光であるレーザ光につ
いても同様に前記光吸収特性を求め、該超短パルス光の
波長ごとに得られた複数の光吸収特性に基づいて前記眼
房水成分中のグルコース濃度を求める方法。
【0030】ここで上記超短パルス光とは、少なくとも
上記第1の後方散乱光の強度と、前眼房と水晶体との境
界面による第2の後方散乱光の強度とを、時間的に分離
して各別に測定し得る程度の非常に短時間(例えばフェ
ムト秒〜ピコ秒単位程度)だけ発光するパルス状の光を
意味する。このような超短パルス光を用いることによ
り、第1の後方散乱光に対して前眼房を往復する距離に
対応した時間だけ遅れた第2の後方散乱光を、例えばス
トリークカメラ等の時間分解可能の光検出器を用いて、
第1の後方散乱光から分離して検出することができる。
【0031】なおこの方法においても、各超短パルス光
は、単一の半導体レーザからそれぞれ選択的に出射され
た光であってもよいし、または、互いに異なる複数の半
導体レーザから各別に出射された光であってもよい。
【0032】一方、眼房水の屈折率に基づいて眼房水中
のグルコース濃度を求める方法としては、具体的には以
下(B1)〜(B4)に説明する各方法を適用することがで
きる。
【0033】(B1)半導体レーザから出射された低コヒ
ーレンスな光であるレーザ光を、互いに異なる2つの光
路に沿って各別に進行する信号光と参照光とに分割し、
該信号光と参照光とで僅かな周波数差が生じるように両
光のうち少なくとも一方を変調し、所定の位置に予め配
された眼球に前記信号光を照射し、該眼球に照射された
信号光の、角膜と空気との境界面による第1の後方散乱
光と前記参照光とを、該参照光の光路長を調整すること
により干渉せしめ、該干渉により得られた第1の干渉光
の強度を測定し、該第1の干渉光の強度に基づいて前記
第1の後方散乱光の強度を求め、前記眼球に照射された
信号光の、前眼房と角膜との境界面による第2の後方散
乱光と、前記参照光とを、該参照光の光路長を調整する
ことにより干渉せしめ、該干渉により得られた第2の干
渉光の強度を測定し、第2の干渉光の強度に基づいて前
記第2の後方散乱光の強度を求め、前記第1および第2
の後方散乱光の強度に基づいて、前記前眼房内を満たす
眼房水の屈折率を求め、予め求められた、眼房水の屈折
率と該眼房水中のグルコース濃度との相関関係、および
前記求められた眼房水の屈折率に基づいて、該眼房水中
のグルコース濃度を求める方法。
【0034】ここで、上記低コヒーレンスな光としての
レーザ光は、可干渉距離が数十μm程度と短く、指向性
の高いSLDを用いるのが望ましい。
【0035】(B2)半導体レーザから出射された、時間
的に鋸歯状に周波数掃引されたコヒーレント光であるレ
ーザ光を互いに異なる2つの光路に沿って各別に進行す
る信号光と参照光とに分割し、所定の位置に予め配され
た眼球に前記信号光を照射し、該眼球の角膜と空気との
境界面による前記信号光(参照光と分割されてから眼球
の角膜と空気との境界面に至るまでの信号光を意味す
る)の第1の後方散乱光(眼球の角膜と空気との境界面
から参照光と干渉するまでのもの)と、前記信号光およ
び前記第1の後方散乱光と前記参照光(信号光と分割さ
れてから第1の後方散乱光と干渉するまでのもの)と前
記参照光との光路長差に基づく時間差をもって前記光源
から出射した、前記第1の後方散乱光とは周波数差を有
するコヒーレント光による前記参照光とを干渉せしめ、
該干渉により得られた第1の干渉光の強度を測定し、該
第1の干渉光の強度に基づいて前記第1の後方散乱光の
強度を求め、前記眼球の前眼房と角膜との境界面による
前記信号光(参照光と分割されてから眼球の前眼房と角
膜との境界面に至るまでの信号光を意味する)の第2の
後方散乱光(眼球の前眼房と角膜との境界面から参照光
と干渉するまでのもの)と、前記信号光および前記第2
の後方散乱光と前記参照光(信号光と分割されてから第
2の後方散乱光と干渉するまでのもの)との光路長差に
基づく時間差をもって前記光源から出射した、前記第2
の後方散乱光とは周波数差を有するコヒーレント光によ
る前記参照光とを干渉せしめ、該干渉により得られた第
2の干渉光の強度を測定し、該第2の干渉光の強度に基
づいて前記第2の後方散乱光の強度を求め、前記第1お
よび第2の後方散乱光の強度に基づいて、前記前眼房内
を満たす眼房水の屈折率を求め、予め求められた、眼房
水の屈折率と該眼房水中のグルコース濃度との相関関
係、および前記求められた眼房水の屈折率に基づいて、
該眼房水中のグルコース濃度を求める方法。
【0036】(B3)半導体レーザから出射された超短パ
ルス光であるレーザ光を眼球に照射し、前記眼球の角膜
と空気との境界面による前記超短パルス光の第1の後方
散乱光の強度および前眼房と角膜との境界面による第2
の後方散乱光の強度を、時間的に分離することにより各
別に測定し、前記第1および第2の後方散乱光の強度に
基づいて、前記前眼房を満たす眼房水の屈折率を求め、
予め求められた、眼房水の屈折率と該眼房水中のグルコ
ース濃度との相関関係、および前記求められた眼房水の
屈折率に基づいて、該眼房水中のグルコース濃度を求め
る方法。
【0037】ここで上記超短パルス光としてのレーザ光
は、少なくとも上記第1の後方散乱光の強度と第2の後
方散乱光の強度とを、時間的に分離して各別に測定し得
る程度の非常に短時間(例えばフェムト秒〜ピコ秒単位
程度)だけ発光するパルス状の光を意味する。このよう
な超短パルス光を用いることにより、第1の後方散乱光
に対して前眼房を往復する距離に対応した時間だけ遅れ
た第2の後方散乱光を、例えばストリークカメラ等の時
間分解可能の光検出器を用いて、第1の後方散乱光から
分離して検出することができる。
【0038】(B4)半導体レーザから出射されたレーザ
光を、所定の位置に予め配された眼球に照射し、前記眼
球の角膜と空気との境界面による前記光の第1の後方散
乱光の強度および前眼房と角膜との境界面による前記光
の第2の後方散乱光の強度を、前記各境界面を一方の焦
点とする共焦点光学系(他方の焦点位置に配されるピン
ホールを含む)により、それぞれ各境界面に共役な位置
で各別に検出し、前記第1および第2の後方散乱光の強
度に基づいて、前記前眼房内を満たす眼房水の屈折率を
求め、予め求められた、眼房水の屈折率と該眼房水中の
グルコース濃度との相関関係、および前記求められた眼
房水の屈折率に基づいて、該眼房水中のグルコース濃度
を求める方法。
【0039】ここで、共焦点光学系により、それぞれ各
境界面に共役な位置で各後方散乱光を検出する方法とし
ては、各共役な位置にピンホールを設けて、このピンホ
ールの設けられた位置で焦点を結ぶ後方散乱光だけを通
過させて検出すればよく、ピンホールまたはピンホール
以外の共焦点光学系の少なくとも一方を光軸方向に可動
とすることで、各後方散乱光を選択的に検出することが
できる。
【0040】本発明の第2のグルコース濃度測定方法
は、半導体レーザから出射されたレーザ光を、予め所定
の位置に配された眼球に照射し、該レーザ光による前記
眼球の各境界面からの後方散乱光の楕円偏光状態を検出
し、該各後方散乱光の楕円偏光状態に基づいて前記眼球
の前眼房を満たす眼房水の屈折率を求め、該屈折率に基
づいて、前記眼房水中のグルコース濃度を求めるグルコ
ース濃度測定方法において、前記半導体レーザから前記
眼球に至る前記レーザ光の光路上に減光フィルタを配設
して、前記眼球に入射するレーザ光の強度を所定のMP
E値以下となるように、前記レーザ光を減光することを
特徴とするものである。
【0041】ここで、後方散乱光の楕円偏光状態に基づ
いて眼房水の屈折率を求め、この求められた屈折率に基
づいて、眼房水中のグルコース濃度を求める方法として
は、具体的には、円偏光のレーザ光を、所定の位置に予
め配された眼球に対して所定の入射角で照射し、前記眼
球の前眼房と角膜との境界面による前記光の後方散乱光
の楕円偏光状態を、共焦点光学系により、前記境界面に
共役な位置で検出し、前記後方散乱光の楕円偏光状態に
基づいて、前記前眼房内を満たす眼房水の屈折率を求
め、予め求められた、眼房水の屈折率と該眼房水中のグ
ルコース濃度との相関関係、および前記求められた眼房
水の屈折率に基づいて、該眼房水中のグルコース濃度を
求める方法を適用することができる。
【0042】ここで、共焦点光学系により、上記境界面
に共役な位置で後方散乱光を検出する方法としては、共
役な位置にピンホールを設けて、このピンホールの設け
られた位置で焦点を結ぶ後方散乱光だけを通過させて検
出すればよい。
【0043】後方散乱光の楕円偏光状態に基づいて眼房
水の屈折率を求める具体的な方法としては、例えば、エ
リプソメーターの原理を利用して屈折率を求めるなどの
方法を適用することができる。すなわち、測定により得
られた後方散乱光の楕円偏光の楕円率ρと方位角φとに
より振幅比ψと位相差Δとを得、既知の眼球への入射角
ψ0 と併せて、下記式により屈折率nを求めることがで
きる。
【0044】n2 = sin2 ψ0 [1+{ tan2 ψ0 ( c
os2 2ψ− sin2 2ψ sin2 Δ)}/(1+ sin2ψ c
osΔ)2 ] また本発明の第1のグルコース濃度測定装置は、上記本
発明の第1のグルコース濃度測定方法を実施するための
装置であって、半導体レーザから出射されたレーザ光
を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レーザ
光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の強度を
検出し、該各後方散乱光の強度に基づいて前記眼球の前
眼房を満たす眼房水の吸光度または屈折率を求め、該吸
光度または該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグルコ
ース濃度を求めるグルコース濃度測定装置において、前
記眼球に入射するレーザ光の強度が所定のMPE値以下
となるように、前記半導体レーザから前記眼球に至る前
記レーザ光の光路上に、減光フィルタを配設してなるこ
とを特徴とするものである。
【0045】半導体レーザから出射されるレーザ光は、
可視光または近赤外線領域において、強度が数mW(一
例として、3〜4mW)であり、減光フィルタはOD値
3以上4以下のNDフィルタが適切である。
【0046】眼房水の吸光度に基づいて眼房水中のグル
コース濃度を求める具体的な装置構成としては、波長帯
域が互いに異なる複数のレーザ光を用いた、以下(A
1′)〜(A3′)に説明する各構成を適用するのが好ま
しい。
【0047】(A1′)互いに発光波長帯域の異なる複数
の低コヒーレンスな光であるレーザ光を出射する半導体
レーザと、該半導体レーザから出射された低コヒーレン
スな光を互いに異なる2つの光路に沿って各別に進行す
る参照光と眼球に入射される信号光とに分割する光路分
割手段と、該信号光と参照光とで僅かな周波数差が生じ
るように両光のうち少なくとも一方を変調する、該少な
くとも一方の光路上に設けられた変調手段と、前記参照
光が進行する光路の長さを調整する光路長調整手段と、
前記眼球の角膜と前眼房との境界面による信号光の第1
の後方散乱と前記参照光、および、前記眼球の前眼房と
水晶体との境界面による前記信号光の第2の後方散乱光
と前記参照光とを、それぞれ波面整合させる波面整合手
段と、前記参照光と前記第1の後方散乱光との波面整合
による第1の干渉光および前記参照光と前記第2の後方
散乱光との波面整合による第2の干渉光の強度を光電的
に検出する光検出器と、該各干渉光の強度に基づいて前
記第1および第2の後方散乱光の強度を求めるヘテロダ
イン演算手段と、前記第1および第2の後方散乱光の強
度に基づいて前記前眼房を満たす眼房水成分の光吸収特
性を求める光吸収特性分析手段と、前記複数の低コヒー
レンスな光ごとに得られた複数の光吸収特性に基づい
て、前記眼房水成分中のグルコース濃度を求めるグルコ
ース濃度算出手段とを備えた構成。
【0048】ここで上記半導体レーザは、前記各コヒー
レンスな光の波長帯域よりも広い発光波長帯域の低コヒ
ーレンスな光を出射する単一の光源と、該発光波長域の
広い低コヒーレンスな光から、前記各低コヒーレンスな
光を波長選択する波長選択手段とにより構成されている
ものであってもよいし、前記各低コヒーレンスな光を各
別に出射する複数の光源により構成されているものであ
ってもよい。
【0049】(A2′)図8に示すように、時間的に鋸歯
状に周波数掃引された、互いに波長の異なる複数のコヒ
ーレント光であるレーザ光を出射する半導体レーザと、
該半導体レーザから出射された周波数掃引されたコヒー
レント光を互いに異なる2つの光路に沿って各別に進行
する参照光と眼球に入射される信号光とに分割する光路
分割手段と、前記眼球の角膜と前眼房との境界面による
前記信号光の第1の後方散乱光と、前記信号光および前
記第1の後方散乱光と前記参照光との光路長差に基づく
時間差をもって前記半導体レーザから出射した、前記第
1の後方散乱光とは周波数差を有するコヒーレント光に
よる前記参照光とを、および、前記眼球の前眼房と水晶
体との境界面による前記信号光の第2の後方散乱光と、
前記信号光および前記第2の後方散乱光と前記参照光と
の光路長差に基づく時間差をもって前記光源から出射し
た、前記第2の後方散乱光とは周波数差を有するコヒー
レント光による前記参照光とを、それぞれ波面整合させ
る波面整合手段と、前記第1の後方散乱光と該第1の後
方散乱光に対して僅かな周波数差を有する参照光との波
面整合により得られた第1の干渉光、および前記第2の
後方散乱光と該第2の後方散乱光に対して僅かな周波数
差を有する参照光との波面整合により得られた第2の干
渉光の強度を光電的に検出する光検出器と、該各干渉光
の強度に基づいて前記第1および第2の後方散乱光の強
度を求めるヘテロダイン演算手段と、前記第1および第
2の後方散乱光の強度に基づいて前記前眼房を満たす眼
房水成分の光吸収特性を求める光吸収特性分析手段と、
前記複数のコヒーレント光ごとに得られた複数の光吸収
特性に基づいて、前記眼房水成分中のグルコース濃度を
求めるグルコース濃度算出手段とを備えた構成。
【0050】このグルコース濃度測定装置においても、
半導体レーザは、前記複数のコヒーレント光のうちいず
れか1つを選択的に出射し得る単一の光源と、該光源に
対して、前記複数のコヒーレント光のうち選択的にいず
れか1つを出射させる制御を施す制御手段とにより構成
されているものであってもよいし、または、前記各コヒ
ーレント光を各別に出射する複数の光源により構成され
ているものであってもよい。
【0051】(A3′)互いに波長の異なる複数の超短パ
ルス光であるレーザ光を出射する半導体レーザと、該超
短パルス光を眼球に入射せしめ、該眼球の角膜と前眼房
との境界面による該超短パルス光の第1の後方散乱光の
強度、および前眼房と水晶体との境界面による該超短パ
ルス光の第2の後方散乱光の強度を時系列的に各別に求
める光時間領域後方散乱測定手段と、前記第1および第
2の後方散乱光の強度に基づいて前記前眼房を満たす眼
房水成分の光吸収特性を求める光吸収特性分析手段と、
前記複数の超短パルス光ごとに得られた複数の光吸収特
性に基づいて、前記眼房水成分中のグルコース濃度を求
めるグルコース濃度算出手段とを備えた構成。
【0052】上記半導体レーザは、前記複数の超短パル
ス光のうちいずれか1つを選択的に出射し得る単一の光
源と、該光源に対して、前記複数の超短パルス光のうち
選択的にいずれか1つを出射させる制御を施す制御手段
とにより構成されているものであってもよいし、また
は、前記各超短パルス光を各別に出射する複数の光源に
より構成されているものであってもよい。
【0053】一方、眼房水の屈折率に基づいて眼房水中
のグルコース濃度を求める具体的な装置構成としては、
以下(B1′)〜(B4′)に説明する各構成を適用するの
が好ましい。
【0054】(B1′)低コヒーレンスなレーザ光を出射
する半導体レーザと、該半導体レーザから出射された低
コヒーレンスな光を互いに異なる2つの光路に沿って各
別に進行する参照光と眼球に入射される信号光とに分割
する光路分割手段と、該信号光と参照光とで僅かな周波
数差が生じるように両光のうち少なくとも一方を変調す
る、該少なくとも一方の光路上に設けられた変調手段
と、前記参照光が進行する光路の長さを調整する光路長
調整手段と、前記眼球の角膜と空気との境界面による信
号光の第1の後方散乱と前記参照光、および前眼房と角
膜との境界面による前記信号光の第2の後方散乱光と前
記参照光とを、それぞれ波面整合させる波面整合手段
と、前記参照光と前記第1の後方散乱光との波面整合に
よる第1の干渉光および前記参照光と前記第2の後方散
乱光との波面整合による第2の干渉光の強度を光電的に
検出する光検出器と、該各干渉光の強度に基づいて前記
第1および第2の後方散乱光の強度を求めるヘテロダイ
ン演算手段と、前記第1および第2の後方散乱光の強度
に基づいて、前記前眼房内を満たす眼房水の屈折率を求
める屈折率算出手段と、眼房水の屈折率と該眼房水中の
グルコース濃度との対応関係が予め記憶された記憶部
と、前記記憶部に記憶された対応関係、および前記屈折
率算出手段により求められた眼房水の屈折率に基づい
て、該眼房水中のグルコース濃度を求めるグルコース濃
度算出手段とを備えた構成。
【0055】(B2′)時間的に鋸歯状に周波数掃引され
たコヒーレント光であるレーザ光を出射する半導体レー
ザと、該半導体レーザから出射された周波数掃引された
コヒーレント光を互いに異なる2つの光路に沿って各別
に進行する参照光と眼球に入射される信号光とに分割す
る光路分割手段と、前記眼球の角膜と空気との境界面に
よる前記信号光の第1の後方散乱光と、前記信号光およ
び前記第1の後方散乱光と前記参照光との光路長差に基
づく時間差をもって前記光源から出射した、前記第1の
後方散乱光とは周波数差を有するコヒーレント光による
前記参照光とを、および、前記眼球の前眼房と角膜との
境界面による前記信号光の第2の後方散乱光と、前記信
号光および前記第2の後方散乱光と前記参照光との光路
長差に基づく時間差をもって前記光源から出射した、前
記第2の後方散乱光とは周波数差を有するコヒーレント
光による前記参照光とを、それぞれ波面整合させる波面
整合手段と、前記第1の後方散乱光と該第1の後方散乱
光に対して僅かな周波数差を有する参照光との波面整合
により得られた第1の干渉光、および前記第2の後方散
乱光と該第2の後方散乱光に対して僅かな周波数差を有
する参照光との波面整合により得られた第2の干渉光の
強度を光電的に検出する光検出器と、該各干渉光の強度
に基づいて前記第1および第2の後方散乱光の強度を求
めるヘテロダイン演算手段と、前記第1および第2の後
方散乱光の強度に基づいて、前記前眼房内を満たす眼房
水の屈折率を求める屈折率算出手段と、眼房水の屈折率
と該眼房水中のグルコース濃度との対応関係が予め記憶
された記憶部と、前記記憶部に記憶された対応関係、お
よび前記屈折率算出手段により求められた眼房水の屈折
率に基づいて、該眼房水中のグルコース濃度を求めるグ
ルコース濃度算出手段とを備えた構成。
【0056】(B3′)超短パルス光であるレーザ光を出
射する半導体レーザと、該超短パルス光を眼球に入射せ
しめ、該眼球の角膜と空気との境界面による該超短パル
ス光の第1の後方散乱光の強度、および前眼房と角膜と
の境界面による該超短パルス光の第2の後方散乱光の強
度を時系列的に各別に求める光時間領域後方散乱測定手
段と、前記第1および第2の後方散乱光の強度に基づい
て、前記前眼房内を満たす眼房水の屈折率を求める屈折
率算出手段と、眼房水の屈折率と該眼房水中のグルコー
ス濃度との対応関係が予め記憶された記憶部と、前記記
憶部に記憶された対応関係、および前記屈折率算出手段
により求められた眼房水の屈折率に基づいて、該眼房水
中のグルコース濃度を求めるグルコース濃度算出手段と
を備えた構成。
【0057】(B4′)所定の位置に予め配された眼球に
レーザ光を照射する半導体レーザと、前記眼球の角膜と
空気との境界面による前記光の第1の後方散乱光および
前眼房と角膜との境界面による前記光の第2の後方散乱
光を、空間的に分離する共焦点光学系(これらの境界面
を一方の焦点位置としたときに、他方の焦点位置に配さ
れるピンホールを含む)と、前記共焦点光学系により空
間的に分離された前記第1の後方散乱光および前記第2
の後方散乱光の各強度をそれぞれ検出する光検出器と、
前記第1および第2の後方散乱光の強度に基づいて、前
記前眼房内を満たす眼房水の屈折率を求める屈折率算出
手段と、眼房水の屈折率と該眼房水中のグルコース濃度
との対応関係が予め記憶された記憶部と、前記記憶部に
記憶された対応関係、および前記屈折率算出手段により
求められた眼房水の屈折率に基づいて、該眼房水中のグ
ルコース濃度を求めるグルコース濃度算出手段とを備え
た構成。
【0058】本発明の第2のグルコース濃度測定装置
は、本発明のグルコース濃度測定方法を実施するための
装置であって、半導体レーザから出射されたレーザ光
を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レーザ
光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の楕円偏
光状態を検出し、該各後方散乱光の楕円偏光状態に基づ
いて前記眼球の前眼房を満たす眼房水の屈折率を求め、
該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグルコース濃度を
求めるグルコース濃度測定装置において、前記眼球に入
射するレーザ光の強度が所定のMPE値以下となるよう
に、前記半導体レーザから前記眼球に至る前記レーザ光
の光路上に、減光フィルタを配設してなることを特徴と
するものである。
【0059】ここで、後方散乱光の楕円偏光状態に基づ
いて眼房水の屈折率を求め、この求められた屈折率に基
づいて、眼房水中のグルコース濃度を求める装置構成と
しては、具体的には、所定の位置に予め配された眼球に
対して所定の入射角で円偏光のレーザ光を照射する半導
体レーザと、前記眼球の前眼房と角膜との境界面による
前記光の後方散乱光を抽出する共焦点光学系と、前記共
焦点光学系により抽出された前記後方散乱光の楕円偏光
状態を検出する楕円偏光状態検出手段と、前記後方散乱
光の楕円偏光状態に基づいて、前記前眼房内を満たす眼
房水の屈折率を求める屈折率算出手段と、眼房水の屈折
率と該眼房水中のグルコース濃度との対応関係が予め記
憶された記憶部と、前記記憶部に記憶された対応関係、
および前記屈折率算出手段により求められた眼房水の屈
折率に基づいて、該眼房水中のグルコース濃度を求める
グルコース濃度算出手段とを備えた構成、を採用するこ
とができる。
【0060】楕円偏光状態検出手段としては、光源装置
から出射された光を直線偏光とする偏光子(例えばλ/
2板等)と、この直線偏光を円偏光とする補償板(例え
ばλ/4板等)と、円偏光の光を眼球に楕円偏光の光と
して照射する反射鏡と、眼球による反射光である楕円偏
光光の方位角および振幅を検出する検光子および光検出
器とを備えた構成等を採用することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明のグルコース濃度測定方法および
グルコース濃度測定装置によれば、半導体レーザから眼
球に至るレーザ光の光路上に減光フィルタを配設して眼
球に入射するレーザ光をMPE値以下まで減光すること
により、眼球に入射するレーザ光の強度を適切なものと
することができる。
【0062】特に、半導体レーザから出射せしめるレー
ザ光を、可視光または近赤外線領域において数mW(一
例として、3〜4mW)の強度で出射し、減光フィルタ
をOD値3以上4以下のNDフィルタとしたときは、眼
球に入射するレーザ光の強度は10μm以下となり、眼球
入射光強度を適切に低下させつつ、後方散乱光を十分な
強度で検出することができ、実用上有用である。なお、
数mWとは、1〜9mWを意味する。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を用いて説明する。
【0064】図1は本発明の第1のグルコース濃度測定
方法を実施するグルコース濃度測定装置の一実施形態を
示す図であり、眼房水の吸光特性に基づいて眼房水中の
グルコース濃度を求める実施形態である。
【0065】図示のグルコース濃度測定装置 100は、波
長帯域が互いに異なる5つのレーザ光をそれぞれ出射強
度I0 で出射する半導体レーザ(SLD)10a,10b,10c,
10d,10e からなる光源10と、光源10からそれぞれ出射さ
れたレーザ光の光路上にレーザ光の進行方向に対して略
45度の傾きをもって配されたOD値3のNDフィルタ60
と、NDフィルタ60を透過したレーザ光に正対して配さ
れた眼球 200からの後方散乱光の強度を検出する後方散
乱光検出手段70と、波長帯域が互いに異なる上記5つの
レーザ光ごとに検出された後方散乱光の強度に基づいて
眼球 200の眼房水 220(図2参照)の吸光特性を算出す
る吸光特性算出手段80Aと、算出された眼房水 220の吸
光特性に基づいて、眼房水 220のグルコース濃度を算出
するグルコース濃度算出手段80Bとを備えた構成であ
る。
【0066】ここで、吸光特性算出手段80Aによる、所
定の波長の入射光に対する眼房水 220の吸光特性の算出
方法について図2を用いて説明する。
【0067】図2に示すように、眼球 200への所定の波
長帯域の入射光の強度をI0 ′、空気 300/角膜 210間
の境界面R1 の反射率をR1、を角膜 210/前眼房(眼房
水)220間の境界面R2 の反射率をR2、前眼房 220/水
晶体 230間の境界面R3 の反射率をR3、角膜 210による
入射光の片光路の光学的吸収率をα1 、前眼房 220によ
る入射光の片光路の光学的吸収率をα2 とすると、境界
面R2 による後方散乱光の強度IR2、境界面R3 による
後方散乱光の強度IR3は下記式(1),(2)のように
表すことができる。
【0068】 IR2=I0 ′(1−R1)2 R2(1−α1 2 (1) IR3=I0 ′(1−R1)2 (1−R2)2 R3(1−α1 2 (1−α2 2 (2) 式(1),(2)より、後方散乱光IR2,IR3の比(I
R3/IR2)を計算すると、 IR3/IR2=(R3/R2)(1−R2)2 (1−α2 2 (3) となる。IR2,IR3は後方散乱光検出手段70により検出
(計測)されたものであり、R2,R3は既知であるから、
眼房水 220の吸光特性である入射光の片光路の光学的吸
収率α2 を求めることができる。
【0069】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0070】まずSLD10a から中心波長がλ1で強度
が3mW(I0 とする)のレーザ光が出射される。この
とき他のSLD10b,10c,10d,10e はレーザ光を出射しな
い。出射された光はハーフミラー11a を通過して光源10
より出射し、NDフィルタ60に入射する。NDフィルタ
60は入射したレーザ光のうち数μW(I0 ′とする)程
度のレーザ光のみを透過し、残りの大部分を、進行方向
に対して略直交する方向に反射せしめる。したがってN
Dフィルタ60を透過して眼球 200に入射されるレーザ光
の強度は上記数μW(I0 ′)となる。この数μWとい
う数値は、目に入射が許容されているMPE値(JIS C-
6802:レーザ放射による障害発生率が50%のレベルの1/
10のレーザ光強度を規定する値)を下回るものである。
【0071】眼球 200に入射した強度I0 ′のレーザ光
は下記(i) 〜(iv)の4つの光に分類される。すなわち、
(i) 空気 300/角膜 210間の境界面R1 で反射する光
(強度IR1)、(ii)角膜 210/前眼房 220間の境界面R
2 で反射する光(強度IR2)、(iii) 前眼房 220/水晶
体 230間の境界面R3 で反射する光(強度IR3)、(iv)
水晶体 230を透過する光、である。
【0072】これらのうち後方散乱光として、(i) 〜(i
ii) の光が入射光とは反対の方向に眼球 200から出射す
る。眼球 200から出射したこれらの各後方散乱光はND
フィルタ60により略全て反射され、後方散乱光検出手段
70に入射する。
【0073】後方散乱光検出手段70は入射した各境界面
1 ,R2 ,R3 からの後方散乱光の強度IR1,IR2
R3を検出し、これらの強度を吸光特性算出手段80Aに
入力する。
【0074】吸光特性算出手段80Aは前述した式(3)
にしたがって、波長λ1のレーザ光に対する眼房水 220
の吸光特性である入射光の片光路の光学的吸収率α
2 (λ1)を求める。
【0075】次いでSLD10b から中心波長がλ2で強
度が3mW(I0 とする)のレーザ光が出射される。こ
のとき他のSLD10a,10c,10d,10e はレーザ光を出射し
ない。出射された光はハーフミラー11b および11a によ
り反射されて光源10より出射し、NDフィルタ60に入射
する。NDフィルタ60は入射したレーザ光のうち数μW
(I0 ′とする)程度のレーザ光のみを透過し、残りの
大部分を、進行方向に対して略直交する方向に反射せし
める。したがってNDフィルタ60を透過して眼球 200に
入射されるレーザ光の強度は上記数μW(I0 ′)とな
る。
【0076】以下、上述した中心波長λ1のレーザ光を
眼球 200に入射せしめた場合と同様の作用により、各境
界面R1 ,R2 ,R3 からの後方散乱光の強度IR1,I
R2,IR3が検出され、波長λ2のレーザ光に対する眼房
水 220の吸光特性である入射光の片光路の光学的吸収率
α2 (λ2)が求められる。
【0077】以上と同様の作用を、各SLD10c,10d,10
e について繰り返して、各波長λ3,λ4,λ5のレー
ザ光に対する眼房水 220の吸光特性である入射光の片光
路の光学的吸収率α2 (λ3),α2 (λ4),α
2 (λ5)が求められる。
【0078】このようにして求められた各波長のレーザ
光ごとの光学的吸収率α2 (λ1)〜α2 (λ5)はグ
ルコース濃度算出手段80Bに入力され、グルコース濃度
算出手段80Bはこれらの複数の光学的吸収率に基づい
て、多変量解析を含む公知な近赤外分光分析法により、
複数の成分を含む眼房水 220からグルコースの濃度を特
定する。
【0079】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置 100によれば、眼房水の吸光特性に基づいて眼房
水のグルコース濃度を求めることができ、しかも半導体
レーザから眼球に至るレーザ光の光路上にNDフィルタ
を配設して眼球に入射するレーザ光をMPE値以下まで
減光することにより、眼球に入射するレーザ光の強度を
適切なものとすることができる。
【0080】図3は図1に示した実施形態のグルコース
濃度測定装置 100をより具体化したものである。
【0081】図示のグルコース濃度測定装置 100は、中
心波長がλ1であって波長帯域の広い低コヒーレンスな
光を出射するSLD10a ,中心波長がλ2であって波長
帯域の広い低コヒーレンスな光(可干渉距離の短いコヒ
ーレントな光)を出射するSLD10b ,…,中心波長が
λ5であって波長帯域の広い低コヒーレンスな光を出射
するSLD10e という5つの半導体レーザからからなる
光源10と、光源10から出射された各レーザ光の一部を透
過するNDフィルタ60a(OD値0.5 ),60b(OD値1.0 ),
60c(OD値1.5 ),60d(OD値2.0 ),60e(OD値2.5 ),60
f(OD値0.5 ),60g(OD値0.5 ),60h(OD値0.5 ),60i
(OD値0.5 ),60j(OD値1.0)と、SLD10a から出射
してNDフィルタ60a を透過したレーザ光を反射するミ
ラー12と、NDフィルタ60j を透過したレーザ光を直線
偏光の光とする1/2波長板(以下、λ/2板)15と、
直線偏光の光を後述する第1の偏波面保存ファイバー71
a に入射せしめるレンズ16と、入射した光の偏波面を保
存して伝搬する第1〜第4の偏波面保存ファイバー71a
〜71d と、これらの偏波面保存ファイバー71a 〜71dを
伝搬した光の偏波面を保存して合波または分割する偏波
面保存カプラー72と、第2の偏波面保存ファイバー71b
を伝搬して眼球 200を照射する光の周波数をわずかにシ
フトする周波数変調器73と、第1の偏波面保存ファイバ
ー71a を伝搬したレーザ光のうち偏波面保存カプラー72
により分割されて第3の偏波面保存ファイバー71c を導
光される参照光の光路長を変化させる光路長調整手段と
しての移動台74と、偏波面保存カプラー72で合波されて
第4の偏波面保存ファイバー71dから出射した光を検出
する光検出器75a 〜75e と、外気温、眼球 200の角膜 2
10の外表面温度および鼓膜内部の体温(深部体温)を計
測する放射温度計30と、光検出器75a 〜75e により検出
された光強度に基づいて、眼房水成分の吸光特性を照射
光の波長ごとに求め、かつ放射温度計30により求められ
た温度分布に応じて、上記眼房水 220の吸光特性をそれ
ぞれ補正し、さらにこの補正された各光吸収特性に基づ
いて、眼房水成分中のグルコース濃度を算出する信号処
理回路80と、この算出結果を表示する表示装置32とを備
えた構成である。
【0082】ここで、光源10を構成する5つの半導体レ
ーザのうちの1つは、前眼房 220の光軸方向の物理長と
強い相関関係を有する光(例えば、波長1790〜1820nmま
たは2230〜2250nmの光)を出射する。さらに、眼房水の
温度に依存しない波長の光を出射する光源も含まれてい
る。
【0083】さらに、第2の偏波面保存ファイバー71b
を出射したレーザ光(信号光)をコリメートするレンズ
17と、直線偏光の光を円偏光の光とする1/4波長板
(以下、λ/4板)18と、円偏光の光を眼球 200に集光
するレンズ19と、第3の偏波面保存ファイバー71c から
出射された光(参照光)をコリメートするレンズ20と、
眼球 200の角膜 210表面から発せられる赤外線を反射し
て放射温度計30に入射せしめるダイクロイックイックミ
ラー20および集光レンズ21と、第3の偏波面保存ファイ
バー71c を出射したレーザ光(参照光)をコリメートす
るレンズ22と、直線偏光の光を円偏光の光とするλ/4
板23と、移動台74に設けられた集光レンズ24およびミラ
ー25と、第4の偏波面保存ファイバー71d を出射した光
をコリメートするレンズ26と、第1の偏波面保存ファイ
バー71a から第4の偏波面保存ファイバー71d に回り込
んだレーザ光をカットして眼球 200からの後方散乱光と
ミラー25からの反射光との干渉光を透過するλ/2板27
と、λ/2板27を通過した光を波長帯域ごとの光路に分
割する回折格子28と、各SLD10a ,…,10e から出射
した光の強度をモニタする光検出器76a ,…,76e とを
備えている。
【0084】第2の偏波面保存ファイバー71b に設けら
れた周波数変調器73は、このファイバー71b を伝搬する
光の周波数を1Hz(変調周波数は1Hzに限るものではな
い)だけシフトさせる。
【0085】反射ミラー25およびレンズ24が設置された
移動台74は、これらの光軸方向に移動自在とされてい
る。
【0086】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0087】まず、SLD10a から中心波長がλ1で強
度がI0 の低コヒーレンス光が出射され、この光はOD
値0.5 のNDフィルタ60a により大部分が光検出器76a
側に反射され、残りの極一部が透過する。光検出器76a
はNDフィルタ60a で反射された光の強度を検出する。
【0088】NDフィルタ60a を透過したレーザ光はミ
ラー12で反射され、各NDフィルタ60f,60g,60h,60i,60
j を透過する。このときレーザ光は各NDフィルタ60f,
60g,60h,60i,60j を透過するごとにその強度が減衰さ
れ、最後のNDフィルタ60j を透過したレーザ光は最初
の出射強度I0 に対して3.5 桁低い強度I0 ′の光とさ
れている。
【0089】NDフィルタ60j を透過したレーザ光はλ
/2板15に入射し直線偏光とされ、レンズ16で集光され
て第1の偏波面保存ファイバー71a に入射する。入射し
た光は偏波面を保存しつつファイバー71a 中を伝搬し、
偏波面保存カプラー72に入射する。
【0090】偏波面保存カプラー72は入射した光の偏波
面を保存しつつ、この光を、反射ミラー25へ進む光(参
照光)と眼球 200に進む光(信号光)とに分割する。す
なわち、信号光は第2の偏波面保存ファイバー71b に入
射し、一方、参照光は第3の偏波面保存ファイバー71c
に入射する。
【0091】第2の偏波面保存ファイバー71b に入射し
た光は、その光路上に設けられた周波数変調器73で変調
され、その周波数が1Hzだけシフトされる。周波数変調
された信号光は第2の偏波面保存ファイバー71a から出
射され、レンズ17で平行光とされ、λ/4板18で円偏光
とされ、ダイクロイックミラー20を透過し、レンズ19で
角膜 210と眼房水 220との境界面R2 および眼房水 220
と水晶体 230との境界面R3 にフォーカスされる。
【0092】このフォーカスされた光は境界面R2 で第
1の後方散乱光として反射され、一方、境界面R3 で第
2の後方散乱光として反射される。両後方散乱光は再ぴ
レンズ19、ダイクロイックミラー20、λ/4板18および
レンズ17を通過し、第2の偏波面保存ファイバー71b に
入射する。これら両後方散乱光は各境界面での反射によ
り逆方向の円偏光になっているので、λ/4板18を通過
後は、元の直線偏光面に対して90度回転した偏光面を有
する状態となる。
【0093】反射ミラー25に進んだ参照光は第3の偏波
面保存ファイパー71c から出射され、レンズ22で平行光
とされる。さらにこの参照光はλ/4板23で円偏光とさ
れ、レンズ24により反射ミラー25にフォーカスされる。
反射ミラー25による反射光は再度レンズ24およびλ/4
板23を通過する。この反射光は反射ミラー25での反射に
より逆方向の円偏光になっているので、λ/4板23を通
過後は、元の直線偏光面に対して90度回転した偏光面を
有する状態となる。そしてこの反射光はレンズ22により
第3の偏波面保存ファイバー71c に入射する。
【0094】第2の偏波面保存ファイバー71b を戻る第
1および第2の後方散乱光と、第3の偏波面保存ファイ
バー71c を戻る参照光(反射光)とは、偏波面保存カプ
ラー72により検出側ファイパーである第4の偏波面保存
ファイバー71d に入射され、合波される。第4の偏波面
保存ファイバー71d を伝搬した光はファイパー71d から
出射し、レンズ26で平行光とされる。この光は偏光方向
が元の直線偏光に対して90度回転しており、λ/2板27
を通過する。一方、第1の偏波面保存ファイバー71a か
ら回り込んだレーザ光は偏光面が一致しないので、λ/
2板27を通過しない。λ/2板27を通過した光は、回折
格子28でその進行方向が変えられ、光検出器75a に集光
される。光検出器75a からは入射した光の強度がDC信
号として出カされる。
【0095】ここで、眼球 200の境界面R2 による第1
の後方散乱光または境界面R3 による第2の後方散乱光
と、反射ミラー25からの反射光である参照光との、偏波
面保存カプラー72からの光路長が一致すると、検出器に
は1Hzの周波数のAC信号(干渉信号)が検出される。
【0096】反射ミラー25およびレンズ24は移動台74に
より光軸方向に移動可能であるところ、この移動により
参照光の光路長は可変となっている。そこで、移動台74
の位置を移動して参照光側の光路長を調整することによ
り、参照光と干渉する後方散乱光を任意に選択すること
ができる。
【0097】すなわち、移動台74の位置を調整して、参
照光側の光路長を第1の後方散乱光の光路長に一致させ
れば、参照光は第1の後方散乱光とのみ干渉し、その干
渉光がAC信号として検出され、一方、参照光側の光路
長を第2の後方散乱光の光路長に一致させれば、参照光
は第2の後方散乱光とのみ干渉し、その干渉光がAC信
号として検出される。
【0098】またこの間の移動台74の移動距離に基づい
て、波長λ1の光での眼房水の光学的光路長を求めるこ
とができる。すなわち、眼房水の屈折率は光の波長ごと
に異なるため、光学的光路長も波長ごとに異なる。
【0099】以上の作用を、各SLD10b 〜10e につい
て同様に行うことにより、各光検出器75a 〜75e は検出
された各波長ごとのAC信号を検出し、信号処理回路80
が光ヘテロダイン検出処理を行うことにより、各波長λ
1 ,…,λ5ごとの、眼房水 220の光学的吸収率α2
(λ1),…,α2 (λ5)を求める。
【0100】次に、放射温度計30により、角膜 210の外
表面温度または眼球 200近傍皮膚表面温度、および鼓膜
温度が測定される。この測定された各温度に基づいて、
信号処理回路80が、有限要素法等により、眼球 200の温
度分布を算出する。
【0101】次いで、前眼房(眼房水)の物理長と強い
相関関係がある波長(例えば波長λ1)の光学的吸収率
α2 (λ1)に基づいて、眼房水 220の物理長を求め
る。このとき計算に使用する波長の光の光学的吸収率α
2 (λ1)、眼房水 220の成分変化による影響は小さ
い。
【0102】求められた物理長および光学的光路長に基
づいて、信号処理回路80が、各波長λ1 ,…,λ5の
光に対する眼房水 220の屈折率を算出する。算出された
屈折率は眼房水 中に存在する温度分布の平均値に等し
い。
【0103】 (屈折率)=(光学的光路長)/(物埋長) 屈折率は、数度の温度範囲においては略線形に変化する
ため、信号処理回路80は、算出された屈折率を、上記眼
球 200の温度分布から得られる各境界面R2 、R3 にお
ける温度で補正を行う。このときの補正係数は予め設定
されている。
【0104】次に、温度補正された各波長ごとの屈析率
を適用して、信号処理回路80は、各波長での各境界面
(空気 300/角膜 210間、角膜 210/前眼房 220間、前
眼房 220/水晶体 230間)における各反射率R1、R2、R3
を計算し、既に測定されている光学的吸収率α2 (λ
1),…,α2 (λ5)からこの反射率に応じた反射率
分を差し引く。求められた光学的吸収率α2 (λ
1)′,…,α2 (λ5)′は温度変化分を含むので、
信号処理回路80が温度補正を行う。
【0105】光学的吸収率の温度依存性は、想定される
温度範囲では線形である。従って、得られた屈折率を各
境界面R2 、R3 における温度で補正を行う。温度係数
は、各波長ごとの温度と光学的吸収率とを対応させたル
ックアップテーブルや関数(例えば図4参照:温度32度
および36度のときの、温度34度における光学的吸収率と
の差を示すグラフ)を予め信号処理回路80に記憶させて
おいて、これを参照することにより求められる。
【0106】求められた温度補正された後の各波長の光
に対する光学的吸収率に基づいて、信号処理回路80が、
多変量解析を含む公知な近赤外分光分析法により、複数
の成分を含む眼房水 220からグルコースの濃度を特定す
る。
【0107】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置によれば、眼房水の吸光特性に基づいて眼房水の
グルコース濃度を求めることができ、しかも半導体レー
ザから眼球に至るレーザ光の光路上にNDフィルタを配
設して眼球に入射するレーザ光をMPE値以下まで減光
することにより、眼球に入射するレーザ光の強度を適切
なものとすることができる。また本実施形態のグルコー
ス濃度測定装置によれば、外気温や体温の変動があって
も精度よくグルコース濃度を求めることができる。
【0108】なお、このようにして得られた眼房水中の
グルコース濃度は、予め各患者ごとに上記装置で求めた
眼房水中のグルコース濃度と、従来の侵襲的に得たまた
は理論的に求められた血中グルコース濃度との相関関係
を、例えば変換テーブル等として、信号処理回路80に記
憶せしめておき、患者の眼房水中グルコース濃度が算出
されたときに、記憶されている血中グルコース濃度との
相関関係に基づいて、血中グルコース濃度を算出するよ
うにしてもよい。
【0109】本実施形態のグルコース濃度測定装置は、
眼球 200の各境界面からの後方散乱光を分離して検出す
るために、照射光として低コヒーレントな光を用いると
ともに、眼球 200に入射させる信号光の周波数を一律に
シフトさせた上で、参照光の光路長を、信号光の光路長
と略等しく調整し、参照光と眼球 200の各境界面からの
後方散乱光を選択的に干渉させて検出する構成を採用し
たが、本発明の第1のグルコース濃度測定装置はこのよ
うな態様のものに限るものではない。
【0110】すなわち、時間的に鋸歯状に周波数掃引さ
れた、互いに波長の異なる複数のコヒーレント光である
レーザ光を出射する半導体レーザと、これら半導体レー
ザから出射された周波数掃引されたコヒーレント光を互
いに異なる2つの光路に沿って各別に進行する参照光と
眼球に入射される信号光とに分割する光路分割手段と、
眼球の角膜と前眼房との境界面による信号光の第1の後
方散乱光と、信号光および第1の後方散乱光と参照光と
の光路長差に基づく時間差をもって光源から出射した、
第1の後方散乱光とは周波数差を有するコヒーレント光
による参照光とを、および、眼球の前眼房と水晶体との
境界面による信号光の第2の後方散乱光と、信号光およ
び第2の後方散乱光と参照光との光路長差に基づく時間
差をもって光源から出射した、第2の後方散乱光とは周
波数差を有するコヒーレント光による参照光とを、それ
ぞれ波面整合させる波面整合手段と、第1の後方散乱光
とこの第1の後方散乱光に対して僅かな周波数差を有す
る参照光との波面整合により得られた第1の干渉光、お
よび第2の後方散乱光とこの第2の後方散乱光に対して
僅かな周波数差を有する参照光との波面整合により得ら
れた第2の干渉光の強度を光電的に検出する光検出器
と、各干渉光の強度に基づいて第1および第2の後方散
乱光の強度を求めるヘテロダイン演算手段とを備えた構
成により、各後方散乱光を精度良く分離して検出するも
のを適用することもできる。
【0111】また、各後方散乱光を分離して検出する方
法としては、上述した光ヘテロダイン検出方式を適用し
たものに限るものではなく、互いに波長の異なる複数の
超短パルス光であるレーザ光を出射する半導体レーザ
と、超短パルス光を眼球に入射せしめ、眼球の角膜と前
眼房との境界面による超短パルス光の第1の後方散乱光
の強度、および前眼房と水晶体との境界面による該超短
パルス光の第2の後方散乱光の強度を時系列的に各別に
求める光時間領域後方散乱測定手段(例えばストリーク
カメラなど)とを備えた構成を適用することもできる。
【0112】図5は本発明の第1のグルコース濃度測定
方法を実施するグルコース濃度測定装置の他の実施形態
を示す図であり、眼房水の屈折率に基づいて眼房水中の
グルコース濃度を求める実施形態である。
【0113】図示のグルコース濃度測定装置 100は、出
射強度I0 のレーザ光を出射する半導体レーザ(SL
D)10と、このSLD10から出射されたレーザ光の光路
上にレーザ光の進行方向に対して略45度の傾きをもって
配されたOD値3のNDフィルタ60と、NDフィルタ60
を透過したレーザ光に正対して配された眼球 200からの
後方散乱光の強度を検出する後方散乱光検出手段70と、
検出された後方散乱光の強度に基づいて眼球 200の眼房
水 220の屈折率を算出する屈折率算出手段80Cと、図6
に示す眼房水 220の屈折率と眼房水中のグルコース濃度
との対応関係が記憶された記憶部80Eと、算出された眼
房水 220の屈折率および上記記憶された対応関係とに基
づいて眼房水 220のグルコース濃度を算出するグルコー
ス濃度算出手段80Dとを備えた構成である。
【0114】ここで、記憶部80Eに記憶された眼房水 2
20の屈折率と眼房水中のグルコース濃度との対応関係
は、予め実験的に求められたものであり、相関係数0.95
16の下記回帰式で表される。
【0115】n2 = 1.33322+ 1.6×10-6×G ただし、Gはグルコース濃度(mg/dl)。
【0116】ここで、屈折率算出手段80Cによる、所定
の波長の入射光に対する眼房水 220の屈折率の算出方法
について図2を用いて説明する。
【0117】眼球 200に照射された光に対する、眼球 2
00の外部雰囲気である空気 300の屈折率をn0 、角膜 2
10の屈折率をn1 としたとき、角膜 210と空気 300との
境界面R1 での反射光(第1の後方散乱光)の強度IR1
は、 IR1=I0 ′{(n0 −n1 )/(n0 +n1 )}2 (4) で求められる。
【0118】次に、{(n0 −n1 )/(n0
1 )}2 を反射率R1、角膜 210と前眼房220との境界
面R2 での反射光(第2の後方散乱光)の強度をIR2
角膜 210の吸光度をa、角膜 210の厚さをd、眼房水の
屈折率をn2 としたとき、 IR2=I0 ′(1−R1)2 10-2ad{(n1 −n2 )/(n1 +n2 )}2 (5) より、k=(IR2/I0 ′)とし、眼房水 220の屈折率n2 は、 n2 =(-2kn1-2n1+4k1/2 1 )/{2(k-1)} (6) または、 n2 =(-2kn1-2n1-4k1/2 1 )/{2(k-1)} (7) と、算出することができる。
【0119】ここで、屈折率n2 の解は、上記2種類
(式(6)および(7))存在するが、式(6)に示す
ものが実験データに整合するため式(6)により屈折率
2 を求める。
【0120】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0121】まずSLD10から強度が3mW(I0 とす
る)のレーザ光が出射される。出射された光はNDフィ
ルタ60に入射する。NDフィルタ60は入射したレーザ光
のうち数μW(I0 ′とする)程度のレーザ光のみを透
過し、残りの大部分を、進行方向に対して略直交する方
向に反射せしめる。したがってNDフィルタ60を透過し
て眼球 200に入射されるレーザ光の強度は上記数μW
(I0 ′)となる。この数μWという数値は、目に入射
が許容されているMPE値を下回るものである。
【0122】眼球 200に入射した強度I0 ′のレーザ光
は下記(i) 〜(iv)の4つの光に分類される。すなわち、
(i) 空気 300/角膜 210間の境界面R1 で反射する光
(強度IR1)、(ii)角膜 210/前眼房 220間の境界面R
2 で反射する光(強度IR2)、(iii) 前眼房 220/水晶
体 230間の境界面R3 で反射する光(強度IR3)、(iv)
水晶体 230を透過する光、である。
【0123】これらのうち後方散乱光として、(i) 〜(i
ii) の光が入射光とは反対の方向に眼球 200から出射す
る。眼球 200から出射したこれらの各後方散乱光はND
フィルタ60により略全て反射され、後方散乱光検出手段
70に入射する。
【0124】後方散乱光検出手段70は入射した各境界面
1 ,R2 ,R3 からの後方散乱光の強度IR1,IR2
R3を検出し、これらの強度を屈折率算出手段80Cに入
力する。屈折率算出手段80Cは前述した式(6)にした
がって、入力されたレーザ光に対する眼房水 220の屈折
率n2 を求める。
【0125】このようにして求められた 220の屈折率n
2 はグルコース濃度算出手段80Dに入力され、グルコー
ス濃度算出手段80Dは記憶部80Eに記憶されている、屈
折率とグルコース濃度との対応関係を参照して、入力さ
れた屈折率n2 に対応するグルコース濃度を求める。
【0126】本実施形態のグルコース濃度測定装置 100
によればこのように、眼房水の屈折率に基づいて眼房水
のグルコース濃度を求めることができ、しかも半導体レ
ーザから眼球に至るレーザ光の光路上にNDフィルタを
配設して眼球に入射するレーザ光をMPE値以下まで減
光することにより、眼球に入射するレーザ光の強度を適
切なものとすることができる。なお、眼房水の吸光特性
を計測することでグルコース濃度を測定する図1および
図3に示した方式では、眼房水中に、入射した光を吸収
する成分が多種存在することによる測定誤差を低減する
ために、複数(通常5種類以上)の波長の光で繰り返し
計測を行う必要があるが、本実施形態のグルコース濃度
測定装置では、1種類の波長の光に対する屈折率とグル
コース濃度とを対応付けているため、当該波長の光のみ
で計測を行うことができ、計測時間を大幅に短縮するこ
とができるという効果もある。
【0127】図7は図5に示した実施形態のグルコース
濃度測定装置 100をより具体化したものである。
【0128】図示のグルコース濃度測定装置 100は、周
波数が一定の可視領域(<1400nm)で時間的に鋸歯状に
掃引された(図8参照)、その出力が3〜4mW(I0
とする)のレーザ光を出射する周波数掃引半導体レーザ
光源10と、この光源10から出射されたレーザ光の一部を
透過するNDフィルタ60(OD値3.0 )と、NDフィルタ
60を透過した周波数掃引レーザ光を直線偏光とする1/
2波長板15と、この直線偏光とされた光を集光する集光
レンズ16と、入射端から入射した光の偏波面を保持して
出射端に出射する第1から第3の偏波面保存ファイバー
71e,71f,71g と、各偏波面保存ファイバーから入射した
光の偏波面を保存して波面保存ファイバーに光を伝達す
る偏波面保存カプラー72と、第2の偏波面保存ファイバ
ー71f から出射した照射光を平行光とするレンズ17と、
この平行光を円偏光の光に変換する1/4波長板18と、
円偏光とされた光を眼球 200の界面R1 ,R2 (図2参
照)に集光する集光レンズ19と、眼球からの反射光(角
膜 210と空気 300との境界面R1 での反射光である第1
の後方散乱光および角膜 210と前眼房 220との境界面R
2 での反射光である第2の後方散乱光)のみを通過せし
める外光カットフィルター40と、第2の偏波面保存ファ
イバー71f から戻る光(信号光(第1および第2の後方
散乱光))および1/4波長板18で反射し第2の偏波面
保存ファイバー71f から戻る参照光を第3の偏波面保存
ファイバー71g の出射端において平行光とするレンズ26
と、第1の偏波面保存ファイバー71e から第3の偏波面
保存ファイバー71g に回り込んだレーザ光をカットして
眼球 200からの後方散乱光と1/4波長板18で反射され
た反射光との干渉光を透過する1/2波長板27と、この
光を光検出器75に集光せしめる集光レンズ29と、集光レ
ンズ29により集光された光の強度を検出する光検出器75
と、光検出器75で検出された光の強度に基づいて眼球 2
00の眼房水 220の屈折率n2 を算出し、さらにこの算出
された屈折率n2およびその内部に記憶された屈折率n
2 とグルコース濃度Gとの相関関係に基づいて眼房水 2
20のグルコース濃度Gを求める信号処理回路81と、求め
られたグルコース濃度Gを表示する表示装置90と、ND
フィルタ60で反射された周波数掃引レーザ光の強度をモ
ニタする光検出器76とを備えた構成である。
【0129】なお、信号処理回路81は、図5に示した屈
折率算出手段80C、グルコース濃度算出手段80Dおよび
記憶部80Eとしての機能を有する。
【0130】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0131】まず光源10から強度I0 のレーザ光が出射
される。このレーザ光はその周波数が時間軸上で掃引さ
れたものであり、図8に示すように、出射された時刻t
0 において周波数がf0 であるとする。
【0132】光源10から出射された強度I0 で周波数f
0 のレーザ光は、OD値3.0 のNDフィルタ60により大
部分が光検出器76側に反射され、残りの極一部(強度I
0 ′)が透過する。光検出器76はNDフィルタ60で反射
された光の強度を検出する。
【0133】NDフィルタ60を透過したレーザ光はλ/
2板15により直線偏光とされ、集光レンズ16により第1
の偏波面保存ファイバー71e に入射せしめられる。第1
の偏波面保存ファイバー71e の内部を導光された直線偏
光の光は偏波面保存カプラー72により、その偏波面が直
線偏光のまま保存されて第2の偏波面保存ファイバー71
f に入射される。第2の偏波面保存ファイバー71f を進
んだ光はその出射端から出射されて、レンズ17により平
行光とされ、1/4波長板18により円偏光の光に変換さ
れ、集光レンズ19により眼球 200の界面R1 ,R2 に集
光される。このときの眼球 200に入射される光の強度は
0 ′である。
【0134】この入射光は眼球 200の各界面R1 ,R2
でそれぞれ反射され、これら各界面R1 ,R2 でそれぞ
れ反射して生じた第1および第2の後方散乱光は外光カ
ットフィルター20を通過して、集光レンズ19、1/4波
長板18およびレンズ17を介して、第2の偏波面保存ファ
イバー71f に入射される。
【0135】ここで第2の偏波面保存ファイバー71f に
入射された第1および第2の後方散乱光は、1/4波長
板18を通過したことによりもとの偏光面に対して90度回
転した偏光面を有し、偏波面保存カプラー72に入射す
る。
【0136】一方、第2の偏波面保存ファイバー71f か
ら出射された光のうち一部は1/4波長板18に反射され
て再度第2の偏波面保存ファイバー71f に入射し、参照
光として偏波面保存カプラー72に入射する。
【0137】ここで、眼球 200に入射して反射した第1
および第2の後方散乱光と1/4波長板18で反射された
参照光との光路長差について考察すると、第1の後方散
乱光は、1/4波長板18から境界面R1 までの往復距離
だけ参照光よりも光路長が長く、一方、第2の後方散乱
光は、1/4波長板18から境界面R2 までの往復距離だ
け参照光よりも光路長が長い。
【0138】すなわち、第1の後方散乱光の方が第2の
後方散乱光よりも早い時間に1/4波長板18において参
照光に到達する。この時間差は角膜 210の厚さの往復分
の距離に依存するものである。
【0139】一方、光源10からは時間的に周波数掃引さ
れたレーザ光が連続的に出射されており、これらの光も
連続的に1/4波長板18に到達する。
【0140】この結果、時刻t0 に光源10から出射した
光による第1の後方散乱光(周波数f0 )は、1/4波
長板18において、時刻t1 (図8参照)に光源10から出
射された周波数f1 の参照光と出会って波面整合され
る。したがって、この波面整合による干渉光のビート信
号は両光の周波数差(f1 −f0 )で強弱を繰り返す。
【0141】一方、時刻t0 に光源10から出射した光に
よる第2の後方散乱光(周波数f0)は、1/4波長板1
8において、角膜 210の厚さdの往復分の距離2dを光
速cで除した時間2d/cだけ時刻t1 よりも遅い時刻
2 に、光源10から出射された周波数f2 の参照光と出
会って波面整合される。したがって、この波面整合によ
る干渉光のビート信号は両光の周波数差(f2 −f0
で強弱を繰り返す。
【0142】光源10からは周波数が刻々と変化するレー
ザ光が連続的に出射されるが、上記第1の後方散乱光と
第2の後方散乱光との光路長差は不変であるため、上記
各後方散乱光との干渉によるビート信号の周波数は常に
一定に保たれる。
【0143】そしてこのように、差周波数(f1
0 )で強弱を繰り返す第1の後方散乱光によるビート
信号と差周波数(f2 −f0 )で強弱を繰り返す第2の
後方散乱光によるビート信号とがそれぞれ、偏波面保存
カプラー72から第3の偏波面保存ファイバー71g に導光
されて光検出器75に検出される。
【0144】光検出器75はこれらの検出されたビート信
号の強度から光ヘテロダイン検出処理により、各後方散
乱光の強度を算出し、さらに両ビート信号の周波数差お
よび光源10の周波数掃引の傾きから両後方散乱光の光路
長差、すなわち角膜 210の厚さを求める。
【0145】このようにして求められた第1の後方散乱
光の強度IR1、第2の後方散乱光の強度IR2、角膜 210
の厚さdおよび予め既知の各種屈折率n0 ,n1 、反射
率R1、角膜 210の吸光度aに基づいて、信号処理
回路81が眼房水の屈折率n2 を上述した式にしたがって
算出し、さらに予め記憶された、眼房水の屈折率n2
眼房水中のグルコース濃度Gとの相関関係にしたがっ
て、計測対照の眼球における眼房水のグルコース濃度G
を算出し、この算出結果を表示装置90に出力する。表示
装置90は、入力されたグルコース濃度Gを表示する。
【0146】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置によれば、眼房水の屈折率に基づいて眼房水のグ
ルコース濃度を求めることができ、しかも半導体レーザ
から眼球に至るレーザ光の光路上にNDフィルタを配設
して眼球に入射するレーザ光をMPE値以下まで減光す
ることにより、眼球に入射するレーザ光の強度を適切な
ものとすることができる。
【0147】本実施形態のグルコース濃度測定装置は、
眼球 200の各境界面からの後方散乱光を分離して検出す
るために、照射光として周波数掃引されたコヒーレント
光を用いた構成を採用したが、本発明の第1のグルコー
ス濃度測定装置はこのような態様のものに限るものでは
ない。
【0148】すなわち、(a)低コヒーレンスなレーザ
光を出射する半導体レーザと、該半導体レーザから出射
された低コヒーレンスな光を互いに異なる2つの光路に
沿って各別に進行する参照光と眼球に入射される信号光
とに分割する光路分割手段と、該信号光と参照光とで僅
かな周波数差が生じるように両光のうち少なくとも一方
を変調する、該少なくとも一方の光路上に設けられた変
調手段と、前記参照光が進行する光路の長さを調整する
光路長調整手段と、前記眼球の角膜と空気との境界面に
よる信号光の第1の後方散乱と前記参照光、および前眼
房と角膜との境界面による前記信号光の第2の後方散乱
光と前記参照光とを、それぞれ波面整合させる波面整合
手段と、前記参照光と前記第1の後方散乱光との波面整
合による第1の干渉光および前記参照光と前記第2の後
方散乱光との波面整合による第2の干渉光の強度を光電
的に検出する光検出器と、該各干渉光の強度に基づいて
前記第1および第2の後方散乱光の強度を求めるヘテロ
ダイン演算手段とを備えた構成、(b)超短パルス光で
あるレーザ光を出射する半導体レーザと、該超短パルス
光を眼球に入射せしめ、該眼球の角膜と空気との境界面
による該超短パルス光の第1の後方散乱光の強度、およ
び前眼房と角膜との境界面による該超短パルス光の第2
の後方散乱光の強度を時系列的に各別に求める光時間領
域後方散乱測定手段とを備えた構成、(c)所定の位置
に予め配された眼球にレーザ光を照射する半導体レーザ
と、前記眼球の角膜と空気との境界面による前記光の第
1の後方散乱光および前眼房と角膜との境界面による前
記光の第2の後方散乱光を、空間的に分離する共焦点光
学系(これらの境界面を一方の焦点位置としたときに、
他方の焦点位置に配されるピンホールを含む)と、前記
共焦点光学系により空間的に分離された前記第1の後方
散乱光および前記第2の後方散乱光の各強度をそれぞれ
検出する光検出器とを備えた構成、などの各構成を採用
することもできる。
【0149】図9は本発明の第2のグルコース濃度測定
方法を実施する測定装置の具体的な一実施形態を示す図
である。
【0150】図示のグルコース濃度測定装置 100は、周
波数が一定の可視領域(<1400nm)でその出力が3〜4
mW(I0 とする)のレーザ光を出射するレーザ光源10
と、この光源10から出射されたレーザ光を平行光にする
レンズ30と、平行光とされたレーザ光の一部を透過する
NDフィルタ60(OD値3.0 )と、NDフィルタ60を透過
したレーザ光を所定の角度で反射させるミラー31と、反
射された光を直線偏光とする1/2波長板15と、直線偏
光とされた光を円偏光の光に変換する1/4波長板18
と、この円偏光の光を眼球 200の角膜 210と前眼房 220
との境界面R2 に、予め設定された入射角で入射し、楕
円偏光の光として照射せしめるレンズ19と、この境界面
2 で反射された後方散乱光の楕円偏光の方位角および
振幅を検出する検光子32および光検出器75と、検光子32
を通過した後方散乱光を所定の角度で反射せしめるミラ
ー31と、眼球 200の各境界面からの反射光(後方散乱
光)のうち、角膜 210と前眼房 220との境界面R2 から
の後方散乱光のみを空間的に分離検出する共焦点光学系
を構成する集光レンズ33,34およびピンホール35と、境
界面R2 で反射された後方散乱光の楕円偏光の状態(楕
円偏光の方位角および楕円率)および円偏光の光の入射
角に基づいて眼球 200の眼房水 220の屈折率n2を求
め、さらにこの求められた屈折率n2 およびその内部に
記憶された屈折率n2 とグルコース濃度Gとの相関関係
に基づいて眼房水 220のグルコース濃度Gを求める信号
処理回路82と、求められたグルコース濃度Gを表示する
表示装置90と、NDフィルタ60で反射されたレーザ光の
強度をモニタする光検出器76とを備えた構成である。
【0151】信号処理回路82による、楕円偏光の状態に
基づいての屈折率n2 を求める処理は、具体的には、検
光子32および光検出器75により検出された楕円偏光光の
楕円率ρおよび方位角φに基づいて、振幅比ψと位相差
Δとを得、既知の眼球への入射角ψ0 と併せて、下記式
により屈折率nを求めるものである。
【0152】n2 = sin2 ψ0 [1+{ tan2 ψ0 ( c
os2 2ψ− sin2 2ψ sin2 Δ)}/(1+ sin2ψ c
osΔ)2 ] この楕円偏光の状態に基づいて屈折率n2 を求める処理
は、エリプソメーターによる屈折率の検出処理の原理を
利用したものである。
【0153】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0154】まずレーザ光源10からレーザ光が出射さ
れ、このレーザ光はレンズ30により平行光とされる。次
いで、この平行光はNDフィルタ60により大部分が光検
出器76側に反射され、残りの極一部(強度I0 ′)が透
過する。光検出器76はNDフィルタ60で反射された平行
光の強度を検出する。
【0155】NDフィルタ60を透過した平行光はミラー
31により所定の角度で反射され、1/2波長板15で直線
偏光の光とされ、さらに1/4波長板18を通過して円偏
光の光に変換される。この円偏光の光はレンズ19によ
り、眼球 200の角膜 210と前眼房 220との境界面R2
所定の角度で照射される。このとき円偏光の光は眼球 2
00に正面からではなく、所定の傾斜した角度で照射され
るため、境界面R2 においては楕円偏光となる。
【0156】また眼球 200に照射されたこの円偏光の光
は眼球 200の各境界面R1 、R2 において反射するが、
これらの後方散乱光のうち、集光レンズ33および34から
なる共焦点光学系により、境界面R2 による後方散乱光
のみが、ピンホール35を通過する。
【0157】ここで、ピンホール35を通過して光検出器
74に検出される光量(すなわち、境界面R2 で反射され
た後方散乱光の光量)が最大となるように、集光レンズ
33と集光レンズ34との間に配された検光子32を調整し、
そのときの検光子32の方位と光検出器75の出力とから、
後方散乱光の方位角φおよび楕円率ρが上記式にしたが
って信号処理回路82により求められる。
【0158】信号処理回路82は求められた楕円率ρおよ
び方位角φ、並びに円偏光の眼球 200への入射角に基づ
いて、眼球 200の眼房水 220の屈折率n2 を求める。
【0159】さらに信号処理回路82は、求められた屈折
率n2 およびその内部に記憶された屈折率n2 とグルコ
ース濃度Gとの相関関係に基づいて、眼房水 220のグル
コース濃度Gを算出する。算出されたグルコース濃度G
は表示装置90に表示される。
【0160】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置によれば、第1の後方散乱光と第2の後方散乱光
とがそれぞれ生じる位置の相違による両光の光路長差を
利用して、共焦点光学系を用いた空間上での分離検出を
適用するとともに、楕円偏光の偏光状態に基づいて、眼
房水の屈折率(眼房水の角膜との境界面近傍の屈折率)
を求め、予め求めておいた眼房水の屈折率と眼房水中の
グルコース濃度との対応関係および検出された眼房水の
屈折率から、非侵襲的に眼房水中のグルコース濃度を精
度よく検出し、眼房水中のグルコース濃度を非侵襲的に
測定することができ、しかも光源から眼球に至るレーザ
光の光路上にNDフィルタを配設して眼球に入射するレ
ーザ光をMPE値以下まで減光することにより、眼球に
入射するレーザ光の強度を適切なものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のグルコース濃度測定方法を実施
するための基本的な装置構成を示す図(その1:吸光特
性によるもの)
【図2】眼球への入射光と後方散乱光との関係等を示す
【図3】図1に示したグルコース濃度測定装置の、より
具体的な一実施形態を示す図
【図4】各波長の光の、吸光度の温度依存性の一例を示
す図
【図5】本発明の第1のグルコース濃度測定方法を実施
するための基本的な装置構成を示す図(その2:屈折率
によるもの)
【図6】眼房水の屈折率とグルコース濃度との相関関係
を示す図
【図7】図5に示したグルコース濃度測定装置の、より
具体的な一実施形態を示す図
【図8】周波数掃引の様子を示すグラフ
【図9】本発明の第2のグルコース濃度測定方法を実施
するグルコース濃度測定装置の一実施形態の構成を示す
【図10】本発明のグルコース濃度測定方法を実施する
グルコース濃度測定装置において適用される光学系の一
実施形態を示す図
【符号の説明】
10 光源 10a,…,10e 半導体レーザ 60 NDフィルタ 70 後方散乱光検出手段 80A 吸光特性算出手段 80B グルコース濃度算出手段 100 グルコース濃度測定装置 200 眼球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61B 10/00 A61B 3/10 R

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザから出射されたレーザ光
    を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レーザ
    光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の強度を
    検出し、該各後方散乱光の強度に基づいて前記眼球の前
    眼房を満たす眼房水の吸光度または屈折率を求め、該吸
    光度または該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグルコ
    ース濃度を求めるグルコース濃度測定方法において、 前記半導体レーザから前記眼球に至る前記レーザ光の光
    路上に減光フィルタを配設して、前記眼球に入射するレ
    ーザ光の強度を所定のMPE値以下となるように、前記
    レーザ光を減光することを特徴とするグルコース濃度測
    定方法。
  2. 【請求項2】 半導体レーザから出射されたレーザ光
    を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レーザ
    光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の楕円偏
    光状態を検出し、該各後方散乱光の楕円偏光状態に基づ
    いて前記眼球の前眼房を満たす眼房水の屈折率を求め、
    該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグルコース濃度を
    求めるグルコース濃度測定方法において、 前記半導体レーザから前記眼球に至る前記レーザ光の光
    路上に減光フィルタを配設して、前記眼球に入射するレ
    ーザ光の強度を所定のMPE値以下となるように、前記
    レーザ光を減光することを特徴とするグルコース濃度測
    定方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体レーザから前記レーザ光を、
    可視光または近赤外線領域において数mWの強度で出射
    し、前記減光フィルタをOD値3以上4以下のNDフィ
    ルタとしたことを特徴とする請求項1または2記載のグ
    ルコース濃度測定方法。
  4. 【請求項4】 半導体レーザから出射されたレーザ光
    を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レーザ
    光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の強度を
    検出し、該各後方散乱光の強度に基づいて前記眼球の前
    眼房を満たす眼房水の吸光度または屈折率を求め、該吸
    光度または該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグルコ
    ース濃度を求めるグルコース濃度測定装置において、 前記眼球に入射するレーザ光の強度が所定のMPE値以
    下となるように、前記半導体レーザから前記眼球に至る
    前記レーザ光の光路上に、減光フィルタを配設してなる
    ことを特徴とするグルコース濃度測定装置。
  5. 【請求項5】 半導体レーザから出射されたレーザ光
    を、予め所定の位置に配された眼球に照射し、該レーザ
    光による前記眼球の各境界面からの後方散乱光の楕円偏
    光状態を検出し、該各後方散乱光の楕円偏光状態に基づ
    いて前記眼球の前眼房を満たす眼房水の屈折率を求め、
    該屈折率に基づいて、前記眼房水中のグルコース濃度を
    求めるグルコース濃度測定装置において、 前記眼球に入射するレーザ光の強度が所定のMPE値以
    下となるように、前記半導体レーザから前記眼球に至る
    前記レーザ光の光路上に、減光フィルタを配設してなる
    ことを特徴とするグルコース濃度測定装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体レーザから出射されるレーザ
    光が、可視光または近赤外線領域において数mWの強度
    であり、前記減光フィルタがOD値3以上4以下のND
    フィルタであることを特徴とする請求項4または5記載
    のグルコース濃度測定装置。
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