JPH11244243A - グルコース濃度測定方法および装置 - Google Patents

グルコース濃度測定方法および装置

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JPH11244243A
JPH11244243A JP10052071A JP5207198A JPH11244243A JP H11244243 A JPH11244243 A JP H11244243A JP 10052071 A JP10052071 A JP 10052071A JP 5207198 A JP5207198 A JP 5207198A JP H11244243 A JPH11244243 A JP H11244243A
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JP
Japan
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light
absorbance
eyeball
glucose concentration
aqueous humor
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Withdrawn
Application number
JP10052071A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Tsujita
和宏 辻田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼球の眼房水に含まれるグルコースの濃度を
非侵襲的に、かつ精度よく測定する。 【解決手段】 アパーチャー20の互いに異なる位置に形
成された開口を通過した光La、Lbを、眼球 200の同一点
で集光するように、かつ眼房水中における光路長が互い
に異なるように、眼球 200に入射せしめ、各開口ごとに
眼球 200の各境界面からの各後方散乱光(反射光)と変
調器31で変調された参照光との干渉光に基づいて吸光度
測定手段41により各開口を通過した光束ごとに吸光度を
求め、吸光度差算出手段42によりこれらの光束間での吸
光度差を求めることで、眼房水の濃度変化に依存する屈
折率変化を相殺する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生体におけるグルコ
ース濃度の測定方法および装置に関し、詳細には眼球部
の前眼房水内におけるグルコース濃度を非侵襲的に測定
する方法および装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液中のグルコース濃度は、特に糖尿病
疾患に対する投薬の要否を決定するための重要な指標値
となっているが、従来この血中グルコース濃度は、実際
に採血して血液を分析することによらなけらばならなか
った。
【0003】しかし、このような採血による侵襲型(侵
入型)の測定は、痛みを伴うなどの問題があり、近年は
採血を行う必要がない非侵襲型(非侵入型)の測定方法
が種々提案されている。
【0004】これらは主として、人の眼球部の角膜と水
晶体との間にある前眼房を満たす眼房水中のグルコース
濃度が、個人差はあるものの血中グルコース濃度と極め
て高い相関関係を有していることに着目したものであ
り、眼房水中のグルコース濃度を非侵襲で測定するもの
である。
【0005】例えば特開昭51-75498号(米国特許第3,95
8,560 号)では、眼房水中に入射した赤外線の旋光度を
求めることにより、この旋光度と関連のあるグルコース
濃度を得る技術が開示されており、特表平6-503245号で
は、グルコースの誘導ラマン光を測定する技術、特開平
6-237898号では、水晶体による反射光を光学的性質を測
定するデバイスの技術等がそれぞれ開示されている。
【0006】しかし、これらの技術は、眼房水中のグル
コース以外の多数の化合物が光学的に活性で偏光面の回
転に関与する等、測定精度を確保するのが困難であった
り、微小な吸光度変化を具体的にどのような技術的手段
によって測定するかについての開示がない等の点で実用
上問題がある。
【0007】そこで本出願人はこれらの問題を解決すべ
く、所定の光源から出射された光を所定の位置に予め配
された眼球に照射し、光ヘテロダイン検出法等により、
眼球の前眼房と水晶体との間の境界面で反射される光か
ら角膜と前眼房との間の境界面で反射される光を精度よ
く分離して検出し、この前眼房を満たす眼房水を通過し
た光に基づいて眼房水の吸光度を求め、求められた吸光
度に基づいて眼房水中のグルコース濃度を求めるグルコ
ース濃度測定方法および装置を提案している(特願平8-
121790号)。
【0008】この測定方法および装置によれば、図2に
示すように、眼球部への入射光の強度をI0 、空気/角
膜間の境界面R1 による反射率をR1 、角膜/前眼房間
の境界面R2 による反射率をR2 、前眼房/水晶体間の
境界面R3 による反射率をR3 、角膜による入射光の片
光路の光学的吸収率をα1 、前眼房(眼房水)による入
射光の片光路の光学的吸収率をα2 とすると、境界面R
2 による反射光である第1の後方散乱光の強度IR2、境
界面R3 による反射光である第2の後方散乱光の強度I
R3は下記式(1),(2)のように表すことができる。
【0009】 IR2=I0 (1−R1 2 2 (1−α1 2 (1) IR3=I0 (1−R1 2 (1−R2 2 3 (1−α1 2 (1−α2 2 (2) そして、この精度よく検出された各後方散乱光IR2,I
R3の比(IR3/IR2)を計算すると、 IR3/IR2=(R3 /R2 )(1−R2 2 (1−α2 2 (3) となる。IR3,IR2,R3 ,R2 は既知であるから眼房
水による入射光の片光路の光学的吸収率α2 を求めるこ
とができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記光ヘテロ
ダイン検出法等によるグルコース濃度測定方法では、極
めて高い精度で眼球からの反射光の強度を測定すること
を実現しているものの、検出された光強度からグルコー
スによる吸光度を算出するにあたっては、グルコース濃
度に応じた眼房水の屈折率変動を無視している。
【0011】ここで屈折率の変動は、上記眼球の各境界
面による反射光の強度すなわち反射率R1 、R2 および
3 に影響を与えるものであるが、眼房水中におけるグ
ルコース濃度の変動による反射光強度の変動量は小さい
ため無視しうるとも考えられる(先行技術である特願平
8-121790号においては反射率R1 、R2 およびR3 を既
知として取り扱っている)。
【0012】しかし、眼房水中におけるグルコースによ
る吸光度は、それ自体が極めて小さいため、グルコース
濃度の差による各境界面による反射光強度の変動は、算
出される吸光度に大きな影響を与える虞がある。
【0013】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、グルコース濃度に応じた、眼球の各境界面による
反射光強度の変動を考慮することなく、測定精度を向上
することを可能にしたグルコース濃度測定方法および装
置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のグルコース濃度
測定方法および装置は、光路長が互いに異なる2つの光
によりそれぞれ吸光度を求め、それらの求められた吸光
度の差を算出することにより、吸光度に影響を与える反
射光に係る項を相殺し、グルコース濃度を求めるもので
ある。
【0015】すなわち、本発明のグルコース濃度測定方
法は、所定の光源から出射された光を、所定の位置に予
め配された眼球に照射し、前記眼球からの反射光に基づ
いて前記眼球の前眼房を満たす眼房水の吸光度を求め、
該吸光度に基づいて前記眼房水中のグルコース濃度を求
めるグルコース濃度測定方法において、波長が同一で、
かつ前記眼房水中の光路長が互いに異なる2つの光を、
前記眼球の同一点で反射されるように、前記眼球にそれ
ぞれ入射せしめ、これら2つの光のそれぞれにより前記
眼房水の吸光度を各別に求め、前記求められた2つの吸
光度の差を求め、前記眼球へ光を入射する操作から吸光
度の差を求める操作までを、前記波長とは異なる他の波
長の光に代えて繰り返し、得られた複数の吸光度の差に
基づいて、前記眼房水中のグルコース濃度を求めること
を特徴とするものである。
【0016】ここで、上記光路長が互いに異なる2つの
光を、眼球の同一点で反射せしめるようにする方法とし
ては、例えば、同一の光源から出射された1つの光束の
光路上に2以上の開口を有するアパーチャーを設けてこ
れらの開口を通過した2つの光を得、これら2つの光を
1つの屈折率正のレンズ等の異なる位置に入射せしめて
前記眼球の同一点に互いに異なる入射角で入射せしめる
ようにすればよい。このように眼球に入射させる光の入
射角に差を設けることにより、両光の眼房水中における
光路長に差を設ける場合、一方の光を眼球の中心に垂直
に入射させる垂直入射光線とすると、他方の光となる斜
入射光線をこの垂直入射光線に対して65度以下の角度、
望ましくは25度以上60度以下の角度で交差するように入
射させるようにすればよい。65度以下の角度とするの
は、眼球の水晶体と前眼房との境界面上において、垂直
入射光線と同一点で集光(反射)するように斜入射光線
を眼球に入射するのは、眼球の構造上困難であるからで
あり、また25度以上60度以下の角度が望ましいのは、25
度未満では光路長差が過小となり、60度を超えると垂直
入射光線と斜入射光線との間で上記境界面での反射率が
同一にならなくなるおそれがあるからである。
【0017】また眼房水の吸光度は、光ヘテロダイン検
出処理等を適用して求めればよい。
【0018】なお眼房水中の光路長の差は、光路長が短
い側の光が進む眼房水中の光路長の30〜60%が望まし
い。
【0019】本発明のグルコース濃度測定装置は、所定
の光源から出射された光を、所定の位置に予め配された
眼球に照射し、前記眼球からの反射光に基づいて前記眼
球の前眼房を満たす眼房水の吸光度を求め、該吸光度に
基づいて前記眼房水中のグルコース濃度を求めるグルコ
ース濃度測定装置において、波長が互いに異なる複数の
光を出射する光源装置と、前記光源装置から出射される
各光について、前記眼房水中の光路長が互いに異なる2
つの光に分割する光路分割手段と、前記2つの光を眼球
の同一点で反射されるように、前記眼球にそれぞれ入射
せしめる導光手段と、前記眼球に入射せしめられた2つ
の光のそれぞれにより、前記眼房水の吸光度を各別に求
める吸光度測定手段と、前記求められた2つの吸光度の
差を求める吸光度差算出手段と、前記光源装置から出射
された複数種類の波長の光により求められた複数の前記
吸光度差に基づいて、前記眼房水中のグルコース濃度を
求めるグルコース濃度算出手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0020】光源装置は、1つの光源装置が上記波長が
異なる複数の光を出射するものであってもよいし、単独
では1種類の波長の光のみを出射する光源であっても、
それぞれが互いに波長の異なる光を出射する光源であれ
ば、これらを集合させたものであってもよい。
【0021】光路分割手段としては、例えば、同一の光
源から出射された1つの光束の光路上に2以上の開口を
有するアパーチャーなどであればよい。
【0022】吸光度測定手段としては、例えば、光ヘテ
ロダイン検出処理により前記眼房水の吸光度を求めるも
のを適用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明のグルコース濃度測定方法および
グルコース濃度測定装置によれば、光路長が互いに異な
る2つの光によりそれぞれ吸光度を求め、それらの求め
られた吸光度の差を算出することにより、グルコース濃
度の変化に応じて変動し、吸光度に影響を与える、眼球
の角膜と前眼房との境界面による反射光および前眼房と
水晶体との境界面による反射光に係る項を相殺し、この
結果、反射光を考慮することなく、グルコース濃度を精
度よく算出することができる。
【0024】すなわち、上述した式(3)の両辺の逆数
をとり、さらに対数をとると、 log(IR3/IR2 )=log{R2 /R3 (1−R2 2 } +log{1/(1−α2 2 } (4) となり、ここでAbs(λ) =log(IR3/IR2 )、Abs
0 (λ) =log{1/(1−α22 } とおけば、上記式
(4)は、 Abs(λ) =log{R2 /R3 (1−R2 2 } +Abs0 (λ) =Abs0 (λ) −log R (5) (ただし、1/R=R2 /R3 (1−R2 2 )とな
る。
【0025】右辺の第2項であるlog Rの値はグルコー
ス濃度の変化に応じて変動するため、光路長が異なる光
について式(5)と同様に下記式(5′)を求め、 Abs ′(λ) =Abs0′(λ) −log R (5′) 式(5)と(5′)との差を求めることで、log Rの項
を消去する。
【0026】 ΔAbs(λ) =|Abs(λ) −Abs ′ (λ) | =|log(IR3/IR2 )−log(I′R3/I′R2 )| (6) 一方、吸光度ΔAbs(λ) は、既知の吸光係数εi(λ) 、
既知の眼房水中の光路長差ΔL、未知の眼房水の成分
(グルコース、NaClをはじめとして複数の成分)濃度C
iを用いて、 ΔAbs(λ) =Σ{εi(λ) ×2×ΔL×Ci} (7) と、表すことができる。
【0027】したがって、眼房水の成分濃度Ciを、式
(6)および(7)に基づいて求めることができる。
【0028】眼房水は複数の成分から構成されているた
め、波長λの異なる他の光についてもこれと同様に吸光
度差ΔAbs(λ) を求め、得られた複数の吸光度差につい
て、多変量解析等を適用すれば、眼房水中の各成分濃度
Ciのうちグルコース濃度を特定することができる。
【0029】このようにして非侵襲的に得られた眼房水
中のグルコース濃度と従来の侵襲的に得られた血中グル
コース濃度との相関関係を例えば変換テーブル等として
各患者ごとに予め準備しておくことにより、その後は血
中グルコース濃度を測定することなく眼房水中のグルコ
ース濃度を測定すればよく、患者に苦痛を与えずに繰り
返し精度のよい測定を行なうことが可能となる。
【0030】また、上記吸光度を求める方法として光ヘ
テロダイン検出処理(光ヘテロダイン後方散乱測定法)
を用いることにより、まず角膜と前眼房の境界面による
入射光の微弱な第1の後方散乱光IR2と、前眼房と水晶
体の境界面による入射光の微弱な第2の後方散乱光IR3
とを精度よく切り分けて検出することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を用いて説明する。
【0032】図1は本発明のグルコース濃度測定方法を
実施するための基本的な装置であるグルコース濃度測定
装置を示す図である。
【0033】図示のグルコース濃度測定装置は、複数の
波長帯域の、可干渉距離が数十μm程度の低コヒーレン
スな光を出射する光源装置10と、この光源装置10から出
射された低コヒーレンスな光を、光路長可変の参照光と
眼球 200に照射される信号光とに分割するビームスプリ
ッター13と、信号光の光路上に配されて光束の中心軸部
分とこの軸部分から半径方向に離れた位置とに開口が形
成されたアパーチャー20と、アパーチャー20を通過した
2本の光束La(斜入射光線)、Lb(垂直入射光線)をそ
れぞれ眼球 200に入射せしめ、前眼房 220(図2参照)
と水晶体 230との境界面R3 上における同一点でこれら
2つの光束を集光するように配されたレンズ21と、参照
光の光路上に配されて参照光の光路長を変化させる参照
鏡30およびこの参照光の周波数を10 kHzだけシフトさせ
る光音響変調器31と、境界面R3上における同一点で集
光され反射されて眼球 200から出射した各光束La、Lbの
各後方散乱光と参照光とを同一方向に進行させるビーム
スプリッター16と、各後方散乱光と参照光との干渉光を
検出する光検出器40a ,40b と、これらの光検出器40a
,40b により検出された干渉光に基づいて、角膜 210
と前眼房 220との境界面R2 による光束Lbの第1の後方
散乱光の強度、および前眼房 220と水晶体 230との境界
面R3 による各光束La、Lbごとの第2の後方散乱光の強
度、を光ヘテロダイン後方散乱測定法により求め、これ
ら第1および第2の後方散乱光の強度に基づいて、眼房
水成分の入射光の波長に対する各光束La、Lbごとの吸光
度を求める吸光度測定手段41と、各光束La、Lbごとに得
られた吸光度の差を求める吸光度差算出手段42と、光源
装置10から出射する光の波長ごとに得られた複数の吸光
度差に基づいて、多変量解析を含む公知の近赤外分光分
析法により眼房水成分中のグルコース濃度を求めるグル
コース濃度算出手段43とを備えた構成である。
【0034】ここで光源装置10は、中心波長がλ1の低
コヒーレンスな光を出射するSLD10a ,中心波長がλ
2の低コヒーレンスな光を出射するSLD10b ,…,中
心波長がλ5の低コヒーレンスな光を出射するSLD10
e 、という互いに波長帯域が異なる5つの光源を備え、
各SLD10a ,10b ,…,10e は順次に光を出射するも
のである。なお光音響変調器31は必ずしも本実施形態の
ように、参照光を変調するものである必要はなく、参照
光および信号光のうち少なくとも一方を変調して両光に
僅かな周波数差を生じせしめるものであれば如何なる態
様のものであってもよいし、またいずれの光路上に配設
してもよい。
【0035】またアパーチャー20は、詳細には図3に示
すように、光軸部に1つとこの光軸から離隔した位置で
あって光軸に対して互いに回転対称の関係にある部分の
2つの合計3つの開口21b ,21a ,21c が形成されてい
る。したがって、このアパーチャーを通過する光束は、
実際には、開口21a を通過する光束Laと開口21b を通過
する光束Lbと開口21c を通過する光束Lcとの3本である
が、説明の容易化のために、以下、光束Laと回転対称の
位置にあり光束Laと同様の作用をなす光束Lcについての
説明は省略する。
【0036】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0037】まずSLD10a から中心波長λ1の低コヒ
ーレンスな光が出射される。このとき他の光源は光を出
射しない。出射された光はレンズ11a によりコリメート
され、ビームスプリッター12a を透過し、ビームスプリ
ッタ13により信号光と参照光とに分割される。このうち
参照光はその光路上に設けられた光音響変調器31により
その周波数が10 kHzだけシフトされる。したがって、参
照光と信号光との間には10 kHzの周波数差が生じる。
【0038】信号光はビームスプリッタ14を透過し、ア
パーチャー20に入射する。アパーチャー20には3つの開
口21b ,21a ,21c が形成されているため、入射した光は
その光路が3つに分割され、光軸部の開口21b を光Lbが
通過し、光軸から離隔した位置に設けられた開口21a ,
21c をそれぞれ光La,Lcが通過する。なお、前述したよ
うに、開口21c を通過した光Lcは、開口21a を通過した
光Laと通過位置が異なる以外は光Laと同様の作用をなす
ため、以下その説明を省略する。
【0039】各開口21b ,21a を通過した光Lb,Laはい
ずれもレンズ21を通過し、眼球 200に入射する。
【0040】ここで、まず眼球 200の中心部に入射した
光Lbについて説明する。
【0041】眼球 200に入射した光Lbはその一部が、
(1)空気 300/角膜 210間の境界面R1 で反射し、
(2)角膜 210/前眼房 220間の境界面R2 で反射し、
(3)前眼房 220/水晶体 230間の境界面R3 で反射
し、(4)水晶体 230を透過する。
【0042】これらのうち後方散乱光として、(1)〜
(3)の光が入射光である信号光Lbとは反対の方向に眼
球 200から出射する。
【0043】眼球 200から出射したこれらの各後方散乱
光はレンズ21を通過し、アパーチャー20の光軸部の開口
21b を通過し、ビームスプリッタ14,16により反射され
る。
【0044】一方、光音響変調器31により変調された後
の参照光は、ビームスプリッタ15を透過して参照鏡30に
入射し、この参照鏡30で反射されて再度ビームスプリッ
タ15に入射し、このビームスプリッタ15により反射され
て、次のビームスプリッタ16を透過する。
【0045】このとき、参照鏡30をその光軸方向(矢印
方向)に移動すると、参照光がビームスプリッタ16に到
達するまでに通過する光路長が変化する。また、参照
光、眼球に入射する信号光、および眼球で反射された後
の後方散乱光は、可干渉距離の短い低コヒーレンスな光
であるため、前述の3つの後方散乱光のうち、信号光と
して通過した距離および後方散乱光としてビームスプリ
ッタ16に到達するまでの通過距離の和が、参照光のビー
ムスプリッタ16に到達するまでの通過距離に略等しい後
方散乱光だけが参照光と干渉し、この干渉する両光の差
周波数10 kHzで強弱を繰り返すビート信号が発生する。
【0046】すなわち、参照光と干渉する光として、参
照鏡30の位置に応じて、(1)の境界面R1 による後方
散乱光、(2)の境界面R2 による後方散乱光または
(3)の境界面R3 による後方散乱光を選択するするこ
とができ、これにより各境界面による後方散乱光のみを
自在に抽出することができる。
【0047】ミラー30の位置を調整して各境界面R1
2 、R3 ごとの干渉光の強度がそれぞれ光検出器40b
により検出される。
【0048】検出された各干渉光および参照光の強度に
基づいて吸光度測定手段41が、光ヘテロダイン後方散乱
測定法により各境界面R2 、R3 ごとの後方散乱光の強
度IR2、IR3を求め、眼房水の吸光度Abs(λ1) =log
(IR3/IR2 )を求める。
【0049】次に、アパーチャー20の開口20a を通過し
て眼球 200の中心部から離隔した位置から入射し、光Lb
と同一点に集光される光Laについて説明する。
【0050】眼球 200に入射した光Laはその一部が、
(1)空気 300/角膜 210間の境界面R1 で反射し、
(2)角膜 210/前眼房 220間の境界面R2 で反射し、
(3)前眼房 220/水晶体 230間の境界面R3 で反射
し、(4)水晶体 230を透過する。
【0051】これらのうち後方散乱光として、(3)の
光が、信号光Lcの入射方向に眼球 200から出射する。
【0052】眼球 200から出射した、前眼房 220/水晶
体 230間の境界面R3 で反射した後方散乱光(3)はレ
ンズ21を通過し、アパーチャー20の光軸部の開口21c を
通過し、ビームスプリッタ14,16により反射される。
【0053】一方、光音響変調器31により変調された後
の参照光は、ビームスプリッタ15を透過してミラー30に
入射し、このミラー30で反射されて再度ビームスプリッ
タ15に入射し、このビームスプリッタ15により反射され
て、次のビームスプリッタ16を透過する。
【0054】このとき、上記光Lbの場合と同様に、参照
光との干渉を生じてビート信号が発生する。このビート
信号が光検出器40a により検出され、検出された干渉光
および参照光の強度に基づいて吸光度測定手段41が、光
ヘテロダイン後方散乱測定法により境界面R3 による後
方散乱光の強度I′R3を求め、さらにこの既に求められ
ている光Lbの、角膜 210/前眼房 220間の境界面R2
よる後方散乱光の強度IR2と、求められた境界面R3
よる後方散乱光の強度I′R3とに基づいて、眼房水の吸
光度Abs(λ1) ′=log(I′R3/IR2 )を求める。
【0055】次に吸光度差算出手段42が、光Lbによる吸
光度Abs(λ1) と光Laによる吸光度Abs(λ1) ′との差
ΔAbs(λ1) を求める。
【0056】 ΔAbs(λ1) =|Abs(λ1) −Abs ′ (λ1) | =|log(IR3/IR2 )−log(I′R3/I′R2 )| (6) この求められた吸光度差ΔAbs(λ1) は、グルコース濃
度算出手段43に入力されるが、吸光度差ΔAbs(λ1) は
下記式(7)で表すことができることから、グルコース
濃度算出手段43は、この式にしたがって、波長λ1によ
る眼房水の成分の濃度(グルコース、NaClをはじめとし
て複数の成分)Ciを求める。
【0057】 ΔAbs(λ1) =Σ{εi(λ1) ×2×ΔL×Ci} (7) なお、εi(λ) は既知の吸光係数、ΔLは既知の光Lbと
光Laとの眼房水中の光路長差を表し、参照鏡30の移動距
離に基づいて求めることができる。
【0058】そしてこのようにして求められた眼房水の
成分濃度は、厳密には眼房水の成分濃度に依存する眼房
水の屈折率変化を相殺して算出されたものであるから、
従来のように、眼房水の屈折率を一定として算出された
ものに比べて、より精度の高いものとなる。
【0059】次に眼房水の成分を構成する各成分濃度を
求めるために、2番目のSLD10bから中心波長λ2の
低コヒーレンスな光が出射される。このとき最初のSL
D10a を含めて他のSLDは光を出射しない。
【0060】SLD10b から出射された中心波長λ2の
低コヒーレンスな光についても、上記SLD10a から出
射された中心波長λ1の低コヒーレンスな光の場合と同
様の操作を繰り返し、式(7′) ΔAbs(λ2) =Σ{εi(λ2) ×2×ΔL×Ci} (7′) にしたがって波長λ2による眼房水の成分の濃度Ciを
求める。
【0061】この操作を各SLDから出射される光につ
いて繰り返し、得られた5つの成分濃度Ciに基づい
て、多変量解析により、眼房水成分中のグルコース濃度
を求める。
【0062】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置によれば、眼房水のグルコース濃度に依存する眼
房水の屈折率変化を考慮した上でこれを相殺してグルコ
ース濃度を求めることができるため、従来のように眼房
水の屈折率を一定としたものに比べて、より精度の高い
グルコース濃度を求めることができる。
【0063】図4は、本発明のグルコース濃度測定方法
を実施するための第2の具体的な形態を示す図である。
【0064】図示のグルコース濃度測定装置の基本的な
構成は図1に示したものと同様であるが、図1に示した
構成の光源装置10を、周波数f(波長λ)からf′(同
λ′)まで図5に示すように時間的に鋸歯状に掃引する
周波数掃引レーザー光源装置10′としたものである。こ
のレーザー光源装置10′を構成する各光源10a ′,10b
′,…,10e ′は、それぞれ出射する周波数掃引レー
ザー光の周波数帯域が互いに異なるように構成されてい
る。
【0065】また各光源から出射された光の光路上に
は、入射した光の一部を反射し、残りを透過する半透鏡
が形成された反射板17が設けられている。
【0066】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0067】まず光源10a ′から、時刻t0 において周
波数f0 の光が出射される(図5参照)。出射された周
波数f0 の光は、その光路上に配されたビームスプリッ
タ14を透過して反射板17に入射する。この反射板17はそ
の反射面が半透鏡に形成されているため、入射した光の
一部を反射し、残りを透過する。反射した光は参照光と
して、透過した光は信号光として作用する。したがっ
て、周波数f0 の光もその大半が反射面を透過し、一部
が反射面で反射される。
【0068】ここでまず反射面を透過した周波数f0
光は、図1に示した実施形態の場合と同様に、アパーチ
ャー20により3つの光に分割され、その分割された各光
はそれぞれレンズ21により眼球 200に入射し、眼球 200
の同一点に集光される。そしてこれらの各光はそれぞ
れ、眼球 200の各境界面R1 、R2 、R3 で反射され、
各後方散乱光はレンズ21を通過してアパーチャー20の各
開口を通過する。この作用は図1に示した実施形態の場
合と同様である。
【0069】アパーチャー20を通過した各後方散乱光は
反射板17を透過するが、このとき、反射板17で反射され
た参照光との干渉を生じる。
【0070】干渉光のビート信号の周波数は、干渉に係
る2つの光の周波数差によるものであるところ、時刻t
0 に干渉計測を開始した場合、干渉に係る一方の光であ
る後方散乱光はいずれの境界面による反射光もf0 であ
り、他方の参照光は、反射板17を透過した光が反射板17
から眼球 200のいずれかの反射面を往復する距離だけ光
が進む間に経過する時間Δtだけ、時刻t0 よりも遅れ
て光源10a ′から出射したときの周波数である。
【0071】したがって、各境界面での後方散乱光ごと
に、干渉する参照光の周波数は異なり、したがって、各
境界面での後方散乱光ごとに干渉光のビート信号の周波
数が異なる。そしてこれらの各干渉光は、それぞれアパ
ーチャー20の各開口に対応して設けられた光検出器40a
,40b により各別に検出される。
【0072】このようにアパーチャー20の各開口を通過
した光ごとに、眼球 200の各境界面による反射光の干渉
光の強度を選択的に検出することができる。
【0073】このように検出された各干渉光は、各光検
出器40a ,40b から吸光度測定手段41′に入力され、吸
光度測定手段41′は入力された各干渉光のビート信号の
周波数と光源10a ′の周波数掃引特性、およびビート信
号の振幅に基づいて、眼球 200の各境界面による後方散
乱光の強度および各境界面間の距離を算出する。
【0074】さらに吸光度測定手段41′は、算出された
各後方散乱光の強度等に基づいて、前述した実施形態の
吸光度測定手段41と同様の作用により、アパーチャー20
の各開口ごとに吸光度Abs(λ) を求める。
【0075】次に、この求められた各開口ごとの吸光度
Abs(λ) に基づいて、吸光度差算出手段42′が、各開口
間での吸光度Abs(λ) の差ΔAbs(λ) を求め、この差Δ
Abs(λ) がグルコース濃度算出手段43に入力される。
【0076】以下、眼房水の成分を構成する各成分濃度
を求めるために、2番目以下の周波数掃引レーザー光源
10b ′〜10e ′からも順次、周波数帯域の異なる周波数
掃引レーザー光が出射され、上記光源10a ′の場合と同
様の操作を繰り返し、それぞれの周波数帯域ごとの吸光
度差ΔAbs(λ) が求められ、グルコース濃度算出手段43
に入力される。
【0077】グルコース濃度算出手段43によるグルコー
ス濃度の算出処理は図1に示した実施形態の場合と同様
である。
【0078】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置によれば、眼房水のグルコース濃度に依存する眼
房水の屈折率変化を考慮してグルコース濃度を求めるこ
とができるため、従来のように眼房水の屈折率を一定と
したものに比べて、より精度の高いグルコース濃度を求
めることができる。
【0079】以上の実施形態では、眼房水の吸光度を、
光ヘテロダイン検出処理を適用することにより測定する
例を示したが、本発明のグルコース濃度測定方法および
装置はこの形態に限るものではなく、眼球の各境界面か
らの後方散乱光を、例えば図6に示すように、時分割す
ることにより検出し、これに基づいて眼房水の吸光度を
求める形態を採用することもできる。
【0080】すなわち、図示のグルコース濃度測定装置
は、前出の各実施形態の構成において、光源装置とし
て、波長λ1の超短パルス光を出射するTi:サファイア
レーザー光源(以下、単に光源という)10a ″,波長λ
2の超短パルス光を出射する光源10b ″,…,波長λ5
の超短パルス光を出射する11e ″という複数の超短パル
ス光を出射する光源装置10″を備え、光検出器として、
これらの超短パルス光の、眼球 200の角膜 210と前眼房
220との境界面による超短パルス光の第1の後方散乱光
の強度および前眼房 220と水晶体 230との境界面による
超短パルス光の第2の後方散乱光の強度を、時系列的に
各別に検出することができる、例えばストリークカメラ
等の光検出器40a ′、40b ′を備え、吸光度測定手段と
して、光検出器40a ′、40b ′により時間的に分離して
検出された各境界面からの後方散乱光の強度を時間につ
いて積分することによりその光量を求め、この光量に基
づいて吸光度Abs(λ) を求める吸光度測定手段41″を備
えた構成としたものである。
【0081】ここで上記超短パルス光は、例えばフェム
ト秒〜ピコ秒という極めて短い時間だけ発光するパルス
状の光を意味する。
【0082】次に本実施形態のグルコース濃度測定装置
の作用について説明する。
【0083】まず光源10a ″から波長λ1の超短パルス
光が出射される。この光はビームスプリッタ14を透過
し、アパーチャー20により3つの光に分割され、その分
割された各光はそれぞれレンズ21により眼球 200に入射
し、眼球 200の同一点に集光される。そしてこれらの各
光はそれぞれ、眼球 200の各境界面R1 、R2 、R3
反射され、各後方散乱光はレンズ21を通過してアパーチ
ャー20の各開口を通過する。この作用は前述した各実施
形態の場合と同様である。
【0084】アパーチャー20の各開口を通過した各後方
散乱光は、ビームスプリッタ14で反射され、さらにミラ
ー18で反射されて、アパーチャー20の各開口に対応して
設けられた光検出器40a ′、40b ′により、それぞれ図
7に示すように時間的に分離して検出される。このよう
に各後方散乱光が時間的に順次検出されるのは、眼球20
0への入射光である超短パルス光の発光時間が、角膜 21
0、眼房水 220の光入射方向の厚さを光が通過する時間
に比較して十分に短く、各後方散乱光の光路長が互いに
異なるからである。
【0085】各光検出器40a ′、40b ′によりそれぞれ
アパーチャー20の開口ごとに、時系列的に検出された各
後方散乱光の強度は吸光度測定手段41″に入力され、吸
光度測定手段41″は、時間的に分離して検出された各境
界面からの後方散乱光の強度を時間について積分するこ
とによりそれらの各光量を求め、この光量に基づいて吸
光度Abs(λ) を求める。
【0086】次に、この求められた各開口ごとの吸光度
Abs(λ) に基づいて、吸光度差算出手段42′が、各開口
間での吸光度Abs(λ) の差ΔAbs(λ) を求め、グルコー
ス濃度算出手段43に入力される。
【0087】以下、眼房水の成分を構成する各成分濃度
を求めるために、2番目以下の超短パルス光源10b ″〜
10e ″からも順次、周波数帯域の異なる超短パルス光が
出射され、上記光源10a ″の場合と同様の操作を繰り返
し、それぞれの周波数帯域ごとの吸光度差ΔAbs(λ) が
求められ、グルコース濃度算出手段43に入力される。
【0088】グルコース濃度算出手段43によるグルコー
ス濃度の算出処理は図1に示した実施形態の場合と同様
である。
【0089】このように本実施形態のグルコース濃度測
定装置によれば、眼房水のグルコース濃度に依存する眼
房水の屈折率変化を考慮してグルコース濃度を求めるこ
とができるため、従来のように眼房水の屈折率を一定と
したものに比べて、より精度の高いグルコース濃度を求
めることができる。
【0090】なお、上記各実施形態においては、眼房水
中を通過する光路長が互いに異なる2つの光を、アパー
チャーの開口およびレンズを用いた垂直入射光線と斜入
射光線とにより取得しているが、本発明のグルコース濃
度測定方法および装置では、この実施形態に限るもので
はなく、前眼房と水晶体との境界面における反射率が等
しく、吸光度における反射光の影響を相殺し得るような
2つの光であれば、他の方法により光路長差を設けても
よい。
【0091】また上記各実施形態に示す方法で、眼球に
入射させる光の入射角に差を設ける場合、一方の光を眼
球の中心に垂直に入射させる垂直入射光線とすると、他
方の光となる斜入射光線をこの垂直入射光線に対して65
度以下の角度、望ましくは25度以上60度以下の角度
で交差するように入射させるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグルコース濃度測定方法を実施するた
めの具体的な実施の形態を示す図
【図2】眼球への入射光と後方散乱光との関係を示す図
【図3】眼球への垂直入射光線と斜入射光線を示す図
【図4】本発明のグルコース濃度測定方法を実施するた
めの第2の実施形態を示す図
【図5】周波数掃引の様子を示すグラフ
【図6】本発明のグルコース濃度測定方法を実施するた
めの第3の実施形態を示す図
【図7】時間分解可能の光検出器により検出された各光
の強度の概念を示すグラフ
【符号の説明】
10 光源装置 10a ,…,10e 光源 20 アパーチャー 30 参照鏡 31 光音響変調器 40a,40b 光検出器 41 吸光度測定手段 42 吸光度差算出手段 43 グルコース濃度算出手段 200 眼球 210 角膜 220 前眼房(眼房水) 230 水晶体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 21/27 G01N 21/41 Z 21/41 33/66 A 33/66 A61B 3/10 R

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の光源から出射された光を、所定の
    位置に予め配された眼球に照射し、前記眼球からの反射
    光に基づいて前記眼球の前眼房を満たす眼房水の吸光度
    を求め、該吸光度に基づいて前記眼房水中のグルコース
    濃度を求めるグルコース濃度測定方法において、 波長が同一で、かつ前記眼房水中の光路長が互いに異な
    る2つの光を、前記眼球の同一点で反射されるように、
    前記眼球にそれぞれ入射せしめ、 これら2つの光のそれぞれにより前記眼房水の吸光度を
    各別に求め、 前記求められた2つの吸光度の差を求め、 前記眼球へ光を入射する操作から吸光度の差を求める操
    作を、複数の波長で行い、 得られた複数の吸光度の差に基づいて、前記眼房水中の
    グルコース濃度を求めることを特徴とするグルコース濃
    度測定方法。
  2. 【請求項2】 同一の光源から出射された1つの光束の
    光路上に2以上の開口を有するアパーチャーを設けてこ
    れらの開口を通過した2つの光を得、 これら2つの光を正の屈折力を有するレンズの異なる位
    置に入射せしめて前記眼球の同一点に互いに異なる入射
    角で入射せしめることにより、前記光路長が互いに異な
    る2つの光を前記眼球の同一点で反射せしめることを特
    徴とする請求項1記載のグルコース濃度測定方法。
  3. 【請求項3】 前記眼房水の吸光度を、光ヘテロダイン
    検出処理により求めることを特徴とする請求項1または
    2記載のグルコース濃度測定方法。
  4. 【請求項4】 所定の光源から出射された光を、所定の
    位置に予め配された眼球に照射し、前記眼球からの反射
    光に基づいて前記眼球の前眼房を満たす眼房水の吸光度
    を求め、該吸光度に基づいて前記眼房水中のグルコース
    濃度を求めるグルコース濃度測定装置において、 波長が互いに異なる複数の光を出射する光源装置と、 前記光源装置から出射される各光について、前記眼房水
    中の光路長が互いに異なる2つの光に分割する光路分割
    手段と、 前記2つの光を眼球の同一点で反射されるように、前記
    眼球にそれぞれ入射せしめる導光手段と、 前記眼球に入射せしめられた2つの光のそれぞれによ
    り、前記眼房水の吸光度を各別に求める吸光度測定手段
    と、 前記求められた2つの吸光度の差を求める吸光度差算出
    手段と、 前記光源装置から出射された複数種類の波長の光により
    求められた複数の前記吸光度差に基づいて、前記眼房水
    中のグルコース濃度を求めるグルコース濃度算出手段と
    を備えたことを特徴とするグルコース濃度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記吸光度測定手段が、光ヘテロダイン
    検出処理により前記眼房水の吸光度を求めるものである
    ことを特徴とする請求項4記載のグルコース濃度測定装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6704588B2 (en) 2001-06-16 2004-03-09 Rafat R. Ansari Method and apparatus for the non-invasive measurement of blood glucose levels in humans
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