JP2000035724A - 像加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置および画像形成装置

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JP2000035724A
JP2000035724A JP20300598A JP20300598A JP2000035724A JP 2000035724 A JP2000035724 A JP 2000035724A JP 20300598 A JP20300598 A JP 20300598A JP 20300598 A JP20300598 A JP 20300598A JP 2000035724 A JP2000035724 A JP 2000035724A
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heating
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浩 寺田
Akinori Toyoda
昭則 豊田
Nobuo Ganji
伸夫 元治
Naoaki Ishimaru
直昭 石丸
Tatsuo Nakatsugawa
達雄 中津川
Masakazu Naito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の像加熱装置は、ウォーミングアップ時
間を短くするために熱容量を小さくしていくと、温度制
御が不安定になりホットオフセットが生じ易い。 【解決手段】 磁性層を有する発熱部材を励磁して発熱
させる像加熱装置で、発熱部材をキュリー点以上での発
熱量が常温でのそれの2分の1以下になるように構成し
て、自己温度制御性を持たせ安定な温度制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導加熱を利
用した像加熱装置に関し、特に電子写真装置、静電記録
装置等の画像形成装置に用いられ未定着のトナー像を熱
定着する定着装置に適する像加熱装置と、これを用いた
画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱定着装置に代表される像加熱装置と
しては、従来から熱ローラ方式、フィルム加熱方式等の
接触加熱方式が一般に用いられている。
【0003】近年これらの接触加熱方式の熱源として、
ウォームアップ時間の短縮や省エネルギなどの要望か
ら、発熱効率がすぐれかつ集中加熱のできる電磁誘導加
熱を利用する試みがなされている。
【0004】特開平7−114276はフィルム加熱方
式に電磁誘導を利用した代表的な例で、図9にその構造
を示す。エンドレスの回転するフィルム201の内部
に、芯材202に巻いた励磁コイル203を設置して、
フィルム201に交番磁界を貫通させる。発熱体として
のフィルム201に発生する誘導電流による熱により、
加圧ローラ204との間を通した被記録材205上のト
ナー像206を定着する。207は加圧ローラの表面温
度を検知するサーミスタで、この検知温度に基づいて励
磁コイル203へ印加する電流を制御する。この例で
は、フィルム201で発生する熱を励磁コイル側に伝え
にくくするためにフィルムの層構成を工夫している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例も含めて一
般に、電磁誘導加熱を利用した像加熱装置は必要部分を
集中的に効率よく加熱できるため、ウォームアップ時間
の短縮や省エネルギを達成するための一手段として有効
である。
【0006】しかしながら、ウォームアップ時間の短縮
や省エネルギを高度に達成するためには効率的な発熱手
段に加えて、さらに発熱体の低熱容量化が必要であり、
この低熱容量化に伴なう課題が新たに発生する。
【0007】すなわち、発熱体や加熱体をどんどん低熱
容量化していくとそれだけ発熱量や逃げる熱量の変化に
対して敏感に発熱体や加熱体の温度が反応し温度変化が
し易くなる。またそれらの内部での熱移動もしにくくな
るため部分的な温度差も生じ易く、発熱体全体を均一に
安定した温度に制御することが困難になる。上記従来例
のフィルム加熱方式はこのことが顕著に現われる例であ
る。
【0008】一般にフィルム加熱方式では、ウォームア
ップ時間を短縮するためにフィルムの熱容量を極力小さ
く設定するが、そのために発熱部の過昇温の問題があっ
た。発熱部の温度が異常に上昇すると、発熱が不安定に
なったり、あるいはホットオフセットが生じたり、ひい
ては発熱部やその周辺の破壊につながる。これは、上記
従来例の像加熱装置の図9の奥行き方向の幅の大きさに
対して幅の狭い被記録材を連続で通す時に顕著な問題と
なる。すなわち被記録材の通る部分はどんどん被記録材
に熱を奪われるためにそれに応じて加熱しなければなら
ないが、被記録材の通らない部分が同様に加熱される
と、発熱体等の熱容量が小さく幅方向の熱伝導性も悪い
ためその部分だけ温度がどんどん上昇する。そして異常
に上昇すると、その状態で幅広の被記録材を通すとホッ
トオフセットを起こしたり、あるいは発熱量が不安定に
なったり、ひいては発熱手段である励磁コイル等を損傷
してしまうことにもなる。このような部分的な昇温につ
いては上記従来例のように発熱体もしくはその他の部品
の一部分の温度を検出しても制御することは不可能であ
る。
【0009】これらの温度制御の不安定性はフィルム加
熱方式に限らず、ハロゲンランプや電磁誘導を用いた熱
ローラ方式でウォームアップ時間の短縮をはかるために
ローラの肉厚をどんどん薄くして熱容量を小さくしてい
った場合も同様である。
【0010】一方、上記従来発明の一部実施例ではキュ
リー温度を設定したフィルムを用いて自己温度制御性を
得ようという試みが開示されているが、本発明者らの実
験によれば上記従来例の構成の発熱体では適切な自己温
度制御は困難である。すなわち、上記従来例ではフィル
ム導電層は後述の表皮深さに比べてかなり薄くなるよう
に設定しておりキュリー温度の上下で誘導電流の流れる
通路の断面積が変わらないため、発熱量にほとんど変化
がない。したがって像加熱装置のための適切な制御が不
可能で、温度検知手段の省略や、上記のような部分的な
過昇温の問題の解決をすることはできない。
【0011】すなわち、本発明者らは、「自己温度制御
特性を得るためには、昇温時は抵抗の高い部分にほとん
どの誘導電流を流してより多く発熱させ、キュリー温度
を超えたら抵抗の低い部分に電流を多く流して発熱を少
なくすることによって、その発熱量の差が所定量以上現
われるような一定の構成が必要である。」という知見を
得るに到ったのである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、少なくとも一部は所定のキュリー温度に
設定された磁性層でなる発熱部材と、前記発熱部材に対
向してこれを交番磁界で励磁する励磁部材と、トナー像
を担持した被記録材を挟持搬送して前記発熱部材の熱に
より加熱するためのニップを形成するニップ形成手段と
を有し、前記発熱部材は励磁されたときの常温での発熱
量に対しキュリー温度以上での発熱量が2分の1以下に
なるように構成された発熱部材である像加熱装置と、こ
れを用いた画像形成装置である。
【0013】また本発明は、少なくとも一部は所定のキ
ュリー温度に設定された磁性層とこれに近接した前記磁
性層より抵抗の低い導電層とでなる発熱部材と、前記発
熱部材に対向してこれを交番磁界で励磁する励磁部材
と、トナー像を担持した被記録材を挟持搬送して前記発
熱部材の熱により加熱するためのニップを形成するニッ
プ形成手段とを有し、前記発熱部材は励磁されたときの
常温での発熱量に対しキュリー温度以上での発熱量が2
分の1以下になるように構成された発熱部材である像加
熱装置と、これを用いた画像形成装置である。
【0014】また本発明は、少なくとも一部が所定のキ
ュリー温度に設定された磁性層でなる発熱部材と、前記
発熱部材に対向してこれを交番磁界で励磁する励磁部材
と、トナー像を担持した被記録材を挟持搬送して前記発
熱部材の熱により加熱するためのニップを形成するニッ
プ形成手段とを有し、さらに前記キュリー温度は、装置
動作時において前記キュリー温度近傍での前記磁性体の
比透磁率低下により前記発熱部材の安定する温度が前記
トナーのコールドオフセット開始温度より高く、かつそ
の安定時のニップ出口における温度が前記トナーのホッ
トオフセット開始温度より低くなるように、設定されて
いることを特徴とする像加熱装置と、これを用いた画像
形成装置である。
【0015】また本発明は、少なくとも一部が所定のキ
ュリー温度に設定された磁性層とこれに近接した前記磁
性層より抵抗の低い導電層とでなる発熱部材と、前記発
熱部材に対向してこれを交番磁界で励磁する励磁部材
と、トナー像を担持した被記録材を挟持搬送して前記発
熱部材の熱により加熱するためのニップを形成するニッ
プ形成手段とを有し、さらに前記キュリー温度は、装置
動作時において前記キュリー温度近傍での前記磁性体の
比透磁率低下により前記発熱部材の安定する温度が前記
トナーのコールドオフセット開始温度より高く、かつそ
の安定時のニップ出口における温度が前記トナーのホッ
トオフセット開始温度より低くなるように、設定されて
いることを特徴とする像加熱装置と、これを用いた画像
形成装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】図8は本発明の実施例の像加熱装
置を定着装置として用いた画像形成装置の断面図であ
る。以下にこの装置の構成と動作を説明する。
【0017】1は電子写真感光体(以下感光ドラム)で
ある。感光ドラム1は矢印の方向に所定の周速度で回転
駆動されながら、その表面が帯電器2によりマイナスの
所定の暗電位V0に一様に帯電される。
【0018】3はレーザビームスキャナであり、図示し
ない画像読取装置やコンピュータ等のホスト装置から入
力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応
して変調されたレーザビームを出力する。上記のように
一様帯電された感光ドラム1の表面が、このレーザビー
ムで走査露光されて、露光部分は電位絶対値が小さくな
って明電位VLとなり、感光ドラム1面に静電潜像が形
成される。
【0019】次いでその潜像は現像器4によりマイナス
に帯電した粉体トナーで反転現像されて顕像化される。
【0020】現像器4は回転駆動される現像ローラ4a
を有し、そのローラ外周面にマイナスの電荷をもったト
ナーの薄層が形成されて感光ドラム1面と対抗してお
り、その現像ローラ4aにはその絶対値が感光ドラム1
の暗電位V0より小さく、明電位VLより大きな現像バ
イアス電圧が印加されていることで、現像ローラ4a上
のトナーが感光ドラム1の明電位VLの部分にのみ転移
して潜像が顕像化される。
【0021】一方給紙部10からは被記録材15が一枚
ずつ給送され、レジストローラ対11、12を経て、感
光ドラム1とこれに当接させた転写ローラ13とのニッ
プ部へ、感光体ドラム1の回転と同期した適切なタイミ
ングで送られる。転写バイアスの印加された転写ローラ
13の作用によって、感光ドラム1上のトナー像は被記
録材15に順次転写される。転写部を通った被記録材1
5は感光ドラム1から分離され、定着装置16へ導入さ
れ、転写トナー像の定着が行われる。定着されて像が固
定された被記録材15は排紙トレイ17へ出力される。
【0022】被記録材分離後の感光ドラム1面はクリー
ニング装置5で転写残りトナー等の感光ドラム面残留物
の除去を受けて清浄にされ、繰り返し次の作像に供され
る。
【0023】次に、本発明の実施例の像加熱装置を詳細
に説明する。 (実施例1)図1は本発明の第1の実施例の像加熱装置
として、磁性体で構成した加熱ローラを用いた定着装置
の斜視図である。発熱部材としての加熱ローラ21は、
約210℃のキュリー温度となるように調整した直径4
5mm、肉厚1mmの磁性合金を基体として、その表面
にトナーとの間の離型性を得るために厚さ15μmのフ
ッ素樹脂をコーティングしたものである。本実施例では
磁性合金として、鉄とニッケルとクロムの合金を使用し
ている。合金の材料や組成割合は、必要な飽和磁束密度
や目的のキュリー温度の設定に応じて変更できるもので
ある。
【0024】前記加熱ローラ21は定着装置本体に対し
回転可能に図示しない軸受けによって支持され、その内
部にはこれを誘導加熱する誘導加熱部が定着装置本体に
対し固定支持、設置されている。誘導加熱部は、加熱ロ
ーラの内側に配置したボビン22に巻き回した励磁部材
としての励磁コイル23と、励磁コイル23に高周波の
交番電流を供給する交番電源24とによって構成してい
る。本実施例では、加熱効率を良くするためにボビン2
2の内部に芯材としてフェライト25を挿入している。
また励磁コイル23としては、細い導線を束ねた構成の
リッツ線を使用している。
【0025】26は表面がシリコンゴムで構成された加
圧ローラで、加熱ローラに押圧されシリコンゴムが変形
することによって、加熱ローラとの間に所定の押圧部で
あるニップ部27を形成した状態で回転可能に定着装置
本体に軸受け支持されている。すなわち、加熱ローラ2
1と加圧ローラ26により、ニップ形成手段が構成され
る。ニップを形成した状態で、加熱ローラ21は図示さ
れない駆動手段によって回転され、これに従動して加圧
ローラ26も回転される。28はニップ部27の出口近
傍における加熱ローラ表面の温度を検出するサーミスタ
である。
【0026】被記録材15はその表面に未定着のトナー
像31を乗せた状態で、矢印Xの方向に定着装置に挿入
され、ニップ部27を通過することによって、トナーが
定着固定される。
【0027】以上のように構成された定着装置を、常温
からのウォーミングアップとしてまず交番電源24によ
り周波数23kHzの交番電流で励磁コイルを駆動し加
熱開始した後一定時間後に、加熱ローラ21の周速20
0mm/secになる速度で回転動作させた。その経過
の加熱ローラ21の表面温度をサーミスタ28により検
出していると、常温から立ち上がったのち一定時間後に
約190℃に安定していく状態を示した。
【0028】安定温度に落ち着いた後に、被記録材を連
続で通すと加熱ローラ21のニップ部出口近傍の表面は
約165℃で安定して制御されていた。
【0029】以上のような状態の、加熱ローラでの発熱
量と制御されている温度の関係を以下に説明する。
【0030】まず励磁コイル23に高周波の交番電流が
供給されると、それに応じた高周波交番磁界が発生しこ
れが加熱ローラ21と鎖交し、加熱ローラ21内に誘導
電流が発生しこれを誘導加熱する。この時加熱ローラ2
1はキュリー温度が210℃になるように組成を調整さ
れた合金で構成されているので、キュリー温度以下であ
る間と、キュリー温度近傍あるいはこれを超えた温度に
なった後とではその中に流れる電流の状態が格段に相違
する。すなわち加熱ローラ21は自己温度制御特性を備
えている。図2(a)(b)はこの自己温度制御特性を
説明するものである。
【0031】図2(a)は加熱ローラが常温近くにある
ときに発生する誘導電流の流れる部分をハッチングで示
したもので、表皮効果によって表面部の一定厚さの部分
に集中している。この時の電流の大部分が流れる部分の
厚さすなわち表皮深さδは理論的には次の式で表され
る。
【0032】 δ=503.3{ρ/(f*μ)}^0.5 ただし δ:表皮深さ m ρ:材料の固有抵抗 Ωm f:励磁周波数 Hz μ:材料の比透磁率 本実施例で用いた合金は、固有抵抗が7.2*10^−
7Ωm、常温での比透磁率が約100のものを用いたの
で計算上では表皮深さは約0.28mmとなる。すなわ
ち常温近くではほとんどの誘導電流は加熱ローラ21の
内面約0.28mm以内に集中して流れる。
【0033】一方図2(b)は加熱ローラ21がキュリ
ー温度以上になった時に誘導電流が流れる範囲をハッチ
ングで示したものであり、この場合には上記の比透磁率
が約1になるので表皮深さに相当する厚さは常温の場合
の約10倍になるため、加熱ローラの厚さ1mmの全体
に渡って電流が流れることになる。
【0034】以上の誘導電流の状態の変化により、電流
の流れる部分の厚さが常温近くに比べてキュリー温度以
上では約3倍に増加するので、それだけ総抵抗が減った
ことになる。一定電流で励磁したとすると発熱量は抵抗
に比例するので約3分の1になる。材料の温度状態に対
する発熱量の変化の様子を図3の発熱曲線Baで示す。
この図では横軸に加熱ローラ材料の温度(仮にローラ全
体が均一温度として)、縦軸に発熱量を表している。比
透磁率は実際にはキュリー温度Tkでいきなり100か
ら1に変わるのではなく、キュリー温度Tkに向かって
徐々に低下していくので発熱量も図のように温度上昇に
伴って徐々に低下しキュリー温度Tk近傍で急速に下が
っていく。そしてキュリー温度Tk以上では電流の流れ
る範囲が厚さ全体となって一定しているので一定発熱量
に落ち着く。本実施例の構成では常温Tnでの発熱量Q
1とキュリー温度以上での発熱量Q2との比は約3対1
となる。
【0035】以上のような誘導発熱による発熱量に対し
て、加熱ローラ自体が最終安定する温度はこれらの発熱
量と加熱ローラから奪われる熱量とがバランスしたとき
の温度である。一般に定着装置の加熱ローラからは軸受
け支持部や加圧ローラでの熱伝導あるいは雰囲気中への
放射、対流により一定熱量が逃げる。これらの逃げる熱
量は加熱ローラの温度が高いほど大きくなる。この逃げ
る熱量を熱負荷曲線として図3で表すとDの様になる。
この熱負荷曲線Dと発熱曲線Baの交点Eaが安定温度
である。本実施例で被記録材を通さないで加熱した場合
に安定した温度が190℃になったのはこの交点Eaが
190℃であることを示している。ただし詳細に加熱ロ
ーラの温度を点検すれば温度分布が存在し、発熱量と温
度がバランスしている点も部分によって微妙に異なった
位置にあると思われるが、加熱ローラ全体の平均的な関
係としては上記のようになっているとみてよい。
【0036】次に被記録材を通したときニップ出口近傍
での温度が165℃で安定したのは、加熱ローラに対す
る全体の熱負荷が被記録材への逃げる熱量によって増加
したことによる。計測温度はニップ出口のものなので、
ここでは被記録材に奪われた後の表面の低い温度が現わ
れているが、加熱ローラ全体の平均温度としても被記録
材無しの温度よりは全体に低い温度で制御されていると
みてよい。図3に、この被記録材を連続で通したときの
熱負荷曲線をF、その時の熱の収支のつりあう安定点を
それぞれGとして示す。点Gは加熱ローラ全体の平均温
度を代表的に表しているので、上記で計測された温度1
65℃よりは若干高く約175℃である。
【0037】次に発明者らは一般の代表的な構成の定着
器に於ける熱の損失を測定した。これによればプロセス
速度150mm/sec、ローラ制御温度180℃にお
いて総熱量は約490Wでそのうち被記録材へ奪われる
熱量が約230Wで約47%、その他の53%が加圧ロ
ーラや支持部分で逃げる熱量及び雰囲気中への放散熱量
であった。プロセス速度が変わると総熱量とともに被記
録材に奪われる熱量が変わるが、最も一般的によく使わ
れる100〜250mm/secの速度でのニップ排出
後の被記録材の温度測定による熱量計算では、定着温度
周辺での総熱量に対する被記録材に奪われる熱量は約2
分の1程度もしくはそれを超えない範囲であり、その割
合は大きく変わらないことがわかった。
【0038】このことから多くの場合、図3における被
記録材を通さない場合の安定点Eaでの熱量は、被記録
材を通した場合の安定点Gにおける熱量の2分の1以上
にあることがわかる。
【0039】被記録材の有無に関わらず安定的に加熱ロ
ーラの温度を制御するためには、安定点Ea、Gの何れ
もが発熱曲線Baにおいてキュリー温度近傍で発熱量が
急速に降下する坂の部分に位置することが望ましい。す
なわち発熱量Q1に対するQ2の比が2分の1より大き
くなる発熱曲線Bb(破線で示す)の場合に、例えば安
定点Gを前記の急速降下部分に設定すると被記録材を通
さないときの安定点がキュリー温度以上の一定発熱の部
分Ebになってしまうため、負荷曲線が水平に近い場合
には非常に不安定な温度制御になってしまう。
【0040】以上のことから、発熱量Q1に対するQ2
の比は2分の1以下が必要で、望ましくは3分の1以下
であれば被記録材の有無に関わらず非常に安定した温度
制御が可能である。
【0041】したがって、前記の加熱ローラ21の磁性
合金の構成としては励磁される周波数に対応した表皮深
さの2倍以上の厚さを持っていれば常温時とキュリー温
度以上で発熱量が2分の1以下となり上記の安定した制
御が可能である。
【0042】次に、本実施例における温度設定の関係を
説明する。本実施例に用いた加熱ローラとトナーに対し
てハロゲンランプとサーミスタを用いて各種の温度設定
でオフセット範囲を調べたところ、本実施例の設定速度
下ではニップ入り口付近の加熱ローラの温度が160℃
を下回った時にコールドオフセット(トナーが溶融しき
れずに加熱ローラに付着する現象)が開始し、ニップ出
口付近の温度が210℃を上回った時にホットオフセッ
ト(溶融したトナーが加熱ローラに付着する現象)が開
始した。したがってこのトナーのコールドオフセット開
始温度Tcは160℃でホットオフセット開始温度Th
は210℃であることが分かった。
【0043】前述のように発熱体である加熱ローラ21
の自己温度制御による安定温度はキュリー温度そのもの
になるものではなく、発熱曲線と逃げる熱すなわち熱負
荷との関係で定まる温度に安定する。一方未定着のトナ
ー像を加熱体等へのオフセット無く安定した定着を行う
ためには、トナーがコールドオフセットしないためには
溶融固着できる最低温度Tc以上がニップ内の何れかの
部分で必要であり、かつ一方では少なくともニップ出口
における温度がトナーがホットオフセット開始する温度
Thより低く設定されていることが必要である。
【0044】まず、想定され得る各種の発熱曲線及び負
荷曲線において、制御温度は最高の場合キュリー温度付
近で安定制御される可能性があることから、キュリー温
度Tkは最低要件としてTc以上であることが必要であ
る。
【0045】一方、キュリー温度Tkをどこまで高く設
定できるかは、所定のキュリー温度に対してどれだけず
れた温度で制御されるか、すなわち図3の安定点Gとそ
れからさらにニップ出口で温度低下した分がキュリー温
度に対して何度低くなるかによる。ニップ出口温度とキ
ュリー温度の間の可能性ある最大のずれ温度分αをTh
に加えた値以下であることが、キュリー温度Tkに必要
な最低要件となる。このずれ温度は発熱曲線Baの形
と、定着装置の構成や速度等によって定まる負荷曲線と
で決まってくる。
【0046】上記からキュリー温度Tkに必要な条件は Tc≦Tk≦Th+α である。
【0047】本実施例では、加熱ローラのニップ出口近
傍の温度はキュリー温度Tkより約45℃低い165℃
で安定し、これはホットオフセット温度210℃より充
分低く、したがってホットオフセットも無い状態になっ
ている。一般の定着装置で最大ずれ温度αが何度程度に
なる可能性があるかは後述する。
【0048】以上のように構成した定着装置に、図8の
画像形成装置でトナー像を転写された被記録材15を、
図1に示すようにトナー31のある面を上側にして矢印
の方向から突入させ、被記録材15上のトナーを定着し
た。
【0049】以上の実施例によれば、発熱部材自身が自
己温度制御特性を持つので、キュリー温度を定着温度に
対して適切な値に設定しておくことによって、温度制御
が自動的に行えるので制御のためのサーミスタなどの温
度検出部材や制御回路部が不要である。また加熱体を低
熱容量にしていくと被記録材幅方向の部分的な温度差が
発生し易いのに対して、自己温度制御は部分的にも発熱
作用の差が生じるので、幅の狭い被記録材を連続で通し
ても、被記録材の通過しない部分が異常に高温になるこ
とがなく、またその後幅広の被記録材を通してもホット
オフセットすることがない。したがって自己温度制御が
可能な構成の範囲で、加熱ローラの熱容量を小さくで
き、ウォーミングアップ時間を短くできる。
【0050】以上が第1の実施例の説明である。 (実施例2)次に第2の実施例の定着装置を説明する。
本実施例は第1の実施例の定着装置とは加熱ローラの構
成が異なるのみで他は同様であるので、全体構成の図は
省略し前と同じ働きをする構成部材は同じ番号を用いて
説明する。図4(a)(b)は本実施例の発熱部材とし
ての加熱ローラの断面の構成を示すとともに、第1の実
施例と同様にその自己温度制御特性を説明するものであ
る。本実施例の加熱ローラ41は、内側に約210℃の
キュリー温度となるように調整した肉厚0.3mmの磁
性合金層42を設け、その外側に厚さ0.3mmの高導
電層としてのアルミニウム層43を形成し、かつその表
面にトナーとの間の離型性を得るために厚さ15μmの
フッ素樹脂をコーティングしたものである。本実施例の
磁性合金は、第1の実施例と同様、鉄とニッケルとクロ
ムの合金を使用している。
【0051】以上のように構成された加熱ローラを第1
の実施例と同様、周波数23kHzの交番電流で励磁コ
イル23を駆動し加熱した。この例では常温から立ち上
がったのち一定時間後に約195℃に安定していく状態
を示した。安定温度に落ち着いた後に、被記録材を連続
で通すと加熱ローラ41のニップ部出口近傍の表面は約
175℃で安定して制御されていた。
【0052】前と同様に加熱ローラ41内では、キュリ
ー温度以下である間と、キュリー温度近傍あるいはこれ
を超えた温度になった後とでは流れる電流の状態が格段
に相違する。
【0053】図4(a)は加熱ローラが常温近くにある
ときに発生する誘導電流の流れる部分をハッチングで示
したもので、表皮効果によってほとんどの電流が磁性合
金層42のみに集中して流れる。第1の実施例と同じ磁
性合金を用いているので、この時の表皮深さは約0.2
8mmでありこの磁性合金の厚さはこの表皮深さと同等
となっている。
【0054】一方図4(b)は加熱ローラ41がキュリ
ー温度以上になった時に誘導電流が流れる範囲をハッチ
ングで示したものであり、この時はほとんどの電流は外
側のアルミニウム層43内に流れる。この場合には磁性
合金層42の比透磁率が約1になるので磁束が磁性合金
層を貫いて発散し、加熱ローラの厚さの全体に渡って電
流が流れようとするが、磁性合金層42に比べてアルミ
ニウム層43の電気抵抗は著しく小さいのでほとんどの
誘導電流がアルミニウム層43に流れるとみてよい。
【0055】これらの発熱量を比較すると、本実施例で
用いた磁性合金は第1の実施例と同じく固有抵抗が7.
2*10^−7Ωmであるのに対して、アルミニウムの
固有抵抗は2.5*10^−8と磁性合金の約29分の
1であり、かつ電流の流れる部分の厚さはほぼ0.3m
mで同等なので、定電流で駆動したとすると(b)では
(a)の約29分の1の発熱しか起こらない。
【0056】以上のように本実施例のような2層構成の
発熱体の場合には全体の層の厚さをそれほど増やすこと
なく、常温の時の発熱量に対してキュリー温度近傍ある
いはキュリー温度以上での発熱量を著しく小さくするこ
とができる。本実施例では高導電層としてアルミニウム
を用いたが、銅、ニッケル等他の高導電性の材料であっ
ても同様の効果を得ることができる。前述のように、一
般の定着器において被記録材の有無に関わらず安定的に
加熱ローラの温度を制御するためには、キュリー温度以
上での発熱量が常温での発熱量に対して少なくとも2分
の1以下であることが必要である。本実施例の2層構成
では、高導電層(本実施例ではアルミニウム層)全体の
電気抵抗が磁性層全体の電気抵抗同等以下であれば、高
周波電流の周波数による表皮深さを磁性合金層の厚さ程
度に設定することによって、発熱量を2分の1以下にで
きる。すなわち磁性層の固有抵抗と厚さをそれぞれρ
1、t1、高導電層の固有抵抗と厚さをそれぞれρ2、
t2とすると、 ρ1/t1≧ρ2/t2 であれば、少なくとも発熱量を2分の1以下にできる。
すなわち高導電層に用いる材料の固有抵抗が非常に小さ
ければそれだけ薄い層構成で同等の効果が得られるもの
である。このことはウォームアップ短縮等のために発熱
体の熱容量を小さくする必要がある場合さらに有利であ
る。
【0057】一方本実施例の2層構成では発熱量の比を
容易に大きくすることができるとともに、前記のキュリ
ー温度に近づく時の発熱量の降下曲線も急激となるの
で、それに伴ない制御温度もキュリー温度に近くなるよ
うに設定できる。本実施例の場合、前述のニップ出口に
おける温度とキュリー温度のずれ温度は約35℃であっ
た。
【0058】なお本実施例では、磁性層に高導電層を積
層して2層構造の加熱ローラとしたが、加熱ローラは磁
性層のみで構成し、これに近接してニップ部を除いて周
囲を取り囲む形で非接触の高導電層を設置してもよい。
このように非接触の2層で構成した場合には、さらに加
熱体としての加熱ローラの熱容量が小さくできる。
【0059】(実施例3)次に第3の実施例の定着装置
を説明する。図5は本発明の第3の実施例の像加熱装置
としての定着装置の断面図である。
【0060】薄肉のフィルム51はNiを電鋳によって
エンドレス状に作成した直径30mm厚さ50μmのフ
ィルムであって、その表面には離型性を付与するため、
フッ素樹脂の厚さ20μmの離型層52が被覆してあ
る。フィルム51の材質としてはFe、Co、Cu、C
rなどの何れかの金属を単独あるいは合成で形成しても
よい。またこの実施例では発熱は後述の発熱部材で行わ
れるので、フィルム51としては金属以外のポリイミド
樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂をフィルム状にしたも
のを用いることもできる。また表面の離型層52はPT
FE、PFA、FEP、シリコンゴム、フッ素ゴム等の
離型性の良好な樹脂やゴムを単独あるいは混合で被覆し
てもよい。モノクロ画像の定着用としては離型性のみを
確保すればよいが、カラー画像の定着用として用いる場
合には弾性を付与するのが望ましく、その場合にはやや
厚いゴム層を形成する必要がある。
【0061】53は発熱部材としての励磁コイルで、フ
ェライトで構成された芯材54に巻き付けられており、
芯材54は紙面奥行き方向の端部で画像形成装置本体に
固定支持されている。芯材54は鉄、パーマロイ等の高
透磁率の材料を用いることもできる。図6は芯材54と
励磁コイル53の構成の斜視図で、励磁コイル53には
励磁回路55から30kHzの交番電流が印加され、こ
れによって、励磁コイル53の周囲に矢印Hで示した磁
束が生成消滅を繰り返す。
【0062】再び図5に戻り励磁コイル53と芯材54
に対向した位置には微少な間隙を介して発熱部材56が
設置され、これは下面がフィルム51の内面に接するよ
うにバネ付勢(図示せず)されて画像形成装置本体に支
持されている。励磁コイルにより発生した磁束は主にこ
の発熱部材56に集中して貫通するように芯材54の形
状が構成され配置されている。本実施例では芯材54は
断面がE状をなしている。本実施例では励磁コイル5
3、芯材54と発熱部材56との間に間隙を設けたが、
ここに間隙の代わりに断熱材をつめてもよい。
【0063】発熱部材56は2枚の金属板を密着させた
構成で成り、励磁コイルに対向した側は厚さ0.3mm
の鉄・ニッケル・クロムの合金でなる磁性層としての磁
性板57であり、そのキュリー温度が材料中に混合する
クロム量により200度Cになるように調整されて製造
されている。発熱部材のフィルムに接する側は高導電層
としての厚さ0.4mmのアルミニウムでなる導電板5
8で構成されている。フィルムは後述の回転移動の際、
発熱部材56の導電板58の面に接して摺動しながら移
動する。発熱部材56は全体には円弧状であるが、その
中央部には平坦部59が設けてある。
【0064】本実施例では、上記の発熱部材56の構成
によってこれに自己温度制御特性を持たしている。第2
の実施例と同様に、常温下では表皮効果によって電流は
磁性板57に集中して流れ、発熱部材がキュリー温度近
くになると磁性板57の磁性がなくなっていくため磁束
が外側の導電板58の方にも発散して、誘導電流は電気
抵抗の低い導電板58内の部分で圧倒的に流れだし、こ
の時は電気抵抗が低いので熱の発生が格段に少なくな
る。計算によれば常温下での表皮効果による電流の流れ
る部分の深さは、励磁電流の周波数が30kHzのとき
0.25mm程度の厚さになる。磁性板57の厚さはこ
の表皮深さと同等かそれ以上であれば、低温時には電流
がほとんど磁性板57内で発生する。電流周波数を上げ
ればそれだけ表皮深さは小さくなり、それだけ薄い磁性
板を用いることができる。しかし励磁電流の周波数はあ
まり高くするとコストがかかり、外部に出るノイズも大
きくなる。
【0065】本実施例では発熱体は上記構成でプロセス
速度を100mm/secに設定し、約180℃の安定
した温度制御が実現でき、その時のニップ出口近傍の温
度を測定すると約170℃であった。したがって本実施
例の場合、前述のニップ出口における温度とキュリー温
度のずれ温度は約30℃である。
【0066】本実施例では発熱体として2層構成のもの
を用いたが、発熱体として表皮深さの2倍程度以上の厚
さの磁性体単体で構成してもよい。
【0067】また発熱体として表皮深さ程度の磁性板の
1層構成を用いて、フィルムに例えば銅等の高導電性の
材料を用いて、キュリー温度以下のときにはこの部分に
電流を流して発熱を少なくすることも可能である。この
場合にも発熱体である磁性層の固有抵抗と厚さをそれぞ
れρ1、t1、高導電層としてのフィルム基材の固有抵
抗と厚さをそれぞれρ2、t2とすると、 ρ1/t1≧ρ2/t2 であれば、少なくとも発熱量を2分の1以下にできる。
例えばフィルム基材が銅であればその固有抵抗は1.7
*10^−8であるので前述の磁性合金のそれの42分
の1であり、したがってフィルムの厚さとしては約7μ
m以上あれば上記の条件を満たす。
【0068】またさらには、表皮深さ程度の磁性板の1
層構成を用いて、後述のこれと対向する加圧ローラの内
部にアルミニウム等高導電性の材料を用いて、キュリー
温度以下のときにはこの部分に電流を流して発熱をほと
んどなくすことも可能である。
【0069】なおこの実施例では導電板としてアルミニ
ウムを用いたが他の銅などの導電性の高い金属を用いる
こともできる。また磁性板もキュリー温度を設定できる
他の合金でも同様の効果を得ることが可能である。また
さらに導電板58のフィルム51と摺動する面には熱伝
導性に大きな影響を与えない程度のフッ素樹脂等の数μ
mのごく薄い滑剤層を設けてもよい。
【0070】61は加圧手段としての加圧ローラで、金
属軸62に一体に成型された直径35mmの低硬度(J
ISA25度)の弾力性のあるシリコーンゴムでなり、
図5のように発熱部材の平坦部59に沿うように表面を
変形させながらフィルム51を介して発熱部材56に圧
接されてニップ54を形成し、その位置で回転できるよ
うに、画像形成装置本体に回転可能に支持されている。
図示しない駆動手段によって、加圧ローラを矢印Y方向
に回転させることによって、摩擦でフィルムを回転させ
る。
【0071】加圧ローラ61の材質は他のフッ素ゴム、
フッ素樹脂等の耐熱性樹脂やゴムで構成しても良い。ま
た加圧ローラ61の表面には耐摩耗性や離型性を高める
ために、PFA、PTFE、FEP等の樹脂あるいはゴ
ムを単独あるいは混合で被覆してもよい。熱の放散を防
ぐため、加圧ローラは熱伝導性の小さい材料で構成され
ることが望ましい。
【0072】以上のように構成した定着装置に、図8の
画像形成装置でプロセス速度を100mm/secに設
定し、トナー像を転写された被記録材15を、図5に示
すようにトナー31のある面を上側にして矢印の方向か
ら突入させ、被記録材15上のトナーを定着した。
【0073】以上の実施例によれば、発熱部やフィルム
は熱容量が小さく、ウォームアップ時間が短くできる。
また発熱部材自身が自己温度制御特性を持つので、発熱
部が異常に高温になったりすることはなく、キュリー温
度を定着温度に対して適切な値に設定しておくことによ
って、定着温度にほぼ近い温度の温度制御が自動的に行
えるものである。また特に本実施例のようにフィルムの
ような低熱容量の加熱体を用いる場合には、図5の奥行
き方向の部分的な温度差が発生し易い。これに対して自
己温度制御は部分的な発熱作用の差も発生するので、幅
の狭い被記録材を連続で通しても、被記録材の通過しな
い部分が異常に高温になることがなく、またその後幅広
の被記録材を通してもホットオフセットすることがな
い。
【0074】また、発熱体の材質・厚さ等はフィルムと
は独立して設定できるので、自己温度制御を行うために
最適な材料・厚さ・形状を選ぶことができ、フィルムの
熱容量もそれとは別に設定できる。
【0075】(実施例4)次に第4の実施例の像加熱装
置として、特にカラー像を定着するのに適した定着装置
を図7を用いて説明する。
【0076】第4の実施例において、第3の実施例の定
着装置と同様の構成で同じ役割をする部分は、その詳細
な説明を省略する。
【0077】本実施例では、フィルム81の基材は直径
が80mmの大きさに設定されている点を除いて、材質
・厚さ等は第3の実施例のフィルム基材と同様である。
その表面82には、カラー画像の定着のために50μm
のシリコンゴムを被覆した。またこの実施例でも発熱は
後述の発熱部材で行われるので、フィルム81としては
金属以外のポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂
をフィルム上にしたものを用いることもできる。フィル
ム81は、表面が低硬度(ASKERC35度)の弾力
性ある発泡体のシリコンゴムで構成された低熱伝導性ロ
ーラとしての直径30mmの第1ローラ83と、表面が
硬度JISA60度のシリコンゴムで構成された直径4
0mmの第2ローラ84に所定の張力をもって懸架さ
れ、矢印Z方向に回転移動可能となっている。第1ロー
ラ83、第2ローラ84はそれぞれ金属軸85、86に
それぞれのゴムを一体的に成型されたものであり、図示
しない装置本体の駆動手段によって金属軸85がフィル
ムを回転移動するように駆動される。加圧ローラ87は
硬度JISA60度のシリコンゴムで構成され、フィル
ム81を介して図7のように第1ローラ83に対して圧
接し、その状態で金属軸88を軸に従動で回転可能にし
た。
【0078】第1ローラ83と第2ローラ84の間に
は、フィルム81の背面に軽く接するように発熱部材8
9が像形成装置本体に対し図7の下側に向かってバネ付
勢支持されている。発熱部材89は第3の実施例と同様
に内側の磁性層としての磁性板90とフィルム側の高導
電層としての導電板91の2層でなり、その材質と厚さ
は第3の実施例と同じ設定にしている。また導電板91
のフィルム移動方向の先端部89aは、フィルム81と
加圧ローラ87の間に形成されたニップ92の部分まで
伸びてニップ部92の一部をフィルム背面から軽く押す
ようにしている。発熱部材89と対向して、フィルム8
1の反対側には小さな間隙を有して、発熱手段としての
励磁コイル93と、フェライトで構成された芯材94が
像形成装置本体に対し固定されて設置されている。この
励磁コイル部の形状は図6で示された第3の実施例に用
いられる励磁コイル部とほぼ同様である。
【0079】フィルム81の上部では離型オイルを含浸
したオイルローラ95が従動で回転可能に軽く圧接され
おり、フィルム81の移動に伴って定量の離型オイルが
フィルム81のシリコンゴム82表面に供給される。
【0080】以上のように構成した定着装置をプロセス
速度150mm/secで動作させ、図示しないカラー
画像形成装置で形成したカラー画像を乗せた被記録材9
6を図7の矢印の方向から突入させて、被記録材96上
のカラートナー95を定着した。
【0081】用いたカラートナー95はポリエステルを
基材としたシャープメルトのカラートナーで、58℃の
ガラス転移点と107℃の軟化点を有している。このカ
ラートナーは本実施例のオイル塗布されたフィルムとの
間では、本実施例の設定速度下でフィルム最高温度が1
50℃を下回るとコールドオフセットを起こし、ニップ
出口におけるフィルム温度が190℃を超すとホットオ
フセットを起こすことが分かっている。
【0082】本実施例では磁性板90のキュリー温度は
230℃に設定し、被記録材を連続で通している時の発
熱部材の平均温度が約200℃で安定する自己温度制御
特性を得た。また被記録材が通過する時のニップ出口近
傍のフィルム81表面の温度を測定すると約170℃で
安定していた。本実施例の構成ではフィルム81は発熱
部材89から熱を供給された後、ニップ部92において
被記録材に熱を奪われながら走行する。しかもフィルム
81は熱容量が小さく設定されているためニップ出口に
おけるフィルム温度はニップ開始点に比べて大きく低下
する。したがって第1の実施例あるいは第2の実施例の
加熱ローラに比べて、ニップ出口における温度とキュリ
ー温度のずれ温度は60度と大きくなっている。
【0083】このニップ出口における温度低下は、フィ
ルムの熱容量が小さくなるほど大きくなる。本実施例に
用いたフィルム81は基材が50μm厚のニッケルでそ
の上に厚さ50μmのシリコンゴムを形成したものであ
るが、その熱容量を計算すると1cm^2当たり約0.
005cal/度Cになる。本構成のようなニップ前で
フィルムを熱してその保有熱で定着する方式では、これ
以上熱容量を小さくするとニップ突入時の温度低下が激
しくなってコールドオフセットが発生し易くなり、ニッ
プ前での温度設定を異常に高くしなければならない。し
たがって、本実施例でのニップ出口における温度とキュ
リー温度のずれ温度は各種定着方式でも最も大きくなっ
ていると考えられる。
【0084】よって、本実施例を含めて第1から第4の
実施例を考慮した各種の定着方式において、ニップ出口
における温度とキュリー温度のずれ温度の最大値は60
〜70℃程度とみてよい。
【0085】以上のことから、キュリー温度Tkに必要
な条件は各種の定着方式において Tc≦Tk≦Th+70 であることがわかる。
【0086】一般的にカラー用も含めたトナーと、表面
にフッ素樹脂、シリコンゴム、フッ素ゴム等の離型層を
形成した加熱ローラやフィルムとの間の、コールドオフ
セット開始温度Tcおよびホットオフセット開始温度T
hは、それぞれ140℃程度以上および210℃程度以
下である場合が多い。したがって上記の条件は具体的に
は 140≦Tk≦280 となる。
【0087】本実施例では、発熱部はニップ近傍まで伸
びてニップ部で必要な発熱が得られる一方、励磁コイル
や芯材はその上流側に設置できるので、励磁コイル等が
ニップ部の温度の影響を受けて昇温しにくく、発熱量を
安定に保つことができる。
【0088】さらに本実施例では、強い圧力が必要なニ
ップ92の形成は第1ローラ83と加圧ローラ87との
間の押圧によって行われているので、そのために強い摩
擦力を受けながら摺動する部分が無く、高速・長時間の
運転にも適する。フィルム81と発熱部材89との圧接
は、トナーを定着するためのニップ形成とは無関係で、
熱伝導ができればよいため軽い圧接力でよい。
【0089】また、本実施例では発熱部やフィルムは熱
容量が小さく、ウォームアップ時間が短くできる。また
フィルムの熱容量が小さいことから、フィルムが被記録
材に接しはじめると被記録材に熱が奪われはじめ、発熱
部材89の先端部89aを過ぎると急速に温度が下が
り、ニップ部を通過して離れる時にはトナーがホットオ
フセットしにくい状態になる。よってニップ部に入ると
きの温度をかなり高く設定してもホットオフセットが起
こることはない。本実施例では発熱部材89の先端がニ
ップ近傍まで伸びているのでニップ前半における温度を
微妙にコントロールできる。したがって、トナーの半溶
融状態の期間が比較的短いシャープメルトのカラートナ
ーでも一旦充分溶かしながらホットオフセット無しに定
着できるものである。またフィルムの熱容量が小さくて
も、発熱部材の構成により第3の実施例と同様の自己温
度制御特性を得ることができ、過昇温やホットオフセッ
トの無い優れたカラー像定着用の定着装置が得られる。
【0090】一方フィルム81内部の弾性ローラ83は
材料自身熱伝導率が低いうえに発泡体で構成されている
ので内部の空隙の存在で、フィルム81で発生した熱は
逃げにくく効率が良いものとなっている。
【0091】なお本実施例では、磁性層に高導電層を積
層して2層構造の発熱体としたが、発熱体はは磁性層の
みで構成し、フィルムを例えば銅等で構成して高導電層
とし、キュリー温度以上ではここに多くの電流を流すよ
うにしてもよい。この場合にも発熱体である磁性層の固
有抵抗と厚さをそれぞれρ1、t1、高導電層としての
フィルム基材の固有抵抗と厚さをそれぞれρ2、t2と
すると、 ρ1/t1≧ρ2/t2 であれば、少なくとも発熱量を2分の1以下にできる。
【0092】またさらに、磁性層で構成された発熱体に
対向した位置でかつフィルムの外側に近接した位置に、
非接触で高導電層を設置してもよい。この時の両層の距
離も第2の実施例で述べた距離程度以内にあれば自己温
度制御性が得られることになる。これらの高導電層を発
熱体と別体にする方法ではさらに発熱体の熱容量が小さ
くできる。
【0093】
【発明の効果】以上のように本発明では、定着に最適な
発熱体自身の自動的な自己温度制御が可能であり、サー
ミスタ等の温度検出部材や温度制御回路が省略できる。
【0094】また、加熱ローラやフィルム等の加熱体の
熱容量を小さく設定しても、自己温度制御により部分的
な温度偏移や過昇温が防止できる。したがって、幅の狭
い被記録材を連続で通しても、被記録材の通らない部分
が過昇温することなく、ホットオフセットを起こした
り、あるいは発熱量が不安定になったりすることがな
い。さらに励磁コイルやフィルム等加熱部の熱による破
損を防止できる。
【0095】また加熱体の熱容量を小さくできるため、
ウォーミングアップ時間を短くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の像加熱装置の斜視図
【図2】本発明の第1の実施例の加熱ローラ内を流れる
電流の説明図
【図3】本発明の第1の実施例の像加熱装置の加熱ロー
ラの熱量と温度の関係を説明する図
【図4】本発明の第2の実施例の像加熱装置に用いる発
熱ローラの構成とその中を流れる電流の説明図
【図5】本発明の第3の実施例の像加熱装置の断面図
【図6】本発明の第3実施例の像加熱装置に用いる励磁
コイル部の斜視図
【図7】本発明の第4の実施例の像加熱装置の断面図
【図8】本発明の実施例の像加熱装置を用いた画像形成
装置の断面図
【図9】従来例の像加熱装置の断面図
【符号の説明】
1 感光ドラム 15,96 被記録材 16 定着装置 21,41 加熱ローラ 23,53,93 励磁コイル 25,54,94 芯材 26,61,87 加圧ローラ 27,54,92 ニップ部 51,81 フィルム 56,89 発熱部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 昭則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 元治 伸夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石丸 直昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中津川 達雄 東京都目黒区下目黒2丁目3番8号 松下 電送システム株式会社内 (72)発明者 内藤 雅和 東京都目黒区下目黒2丁目3番8号 松下 電送システム株式会社内 Fターム(参考) 2H033 BA25 BA31 BE03 BE06 3K059 AA08 AB20 AB23 AB28 AC10 AC34 AC54 AC69 AD02 AD03 AD04 AD32 AD34 AD37 CD52 CD63 CD74 CD75 CD77

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一部は所定のキュリー温度に設
    定された磁性層でなる発熱部材と、前記発熱部材に対向
    してこれを交番磁界で励磁する励磁部材と、トナー像を
    担持した被記録材を挟持搬送して前記発熱部材の熱によ
    り加熱するためのニップを形成するニップ形成手段とを
    有し、前記発熱部材は励磁されたときの常温での発熱量
    に対しキュリー温度以上での発熱量が2分の1以下にな
    るように構成された発熱部材であることを特徴とする像
    加熱装置。
  2. 【請求項2】磁性層の厚さが表皮深さの2倍以上の厚さ
    である請求項1記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】少なくとも一部は所定のキュリー温度に設
    定された磁性層とこれに近接した前記磁性層より抵抗の
    低い導電層とでなる発熱部材と、前記発熱部材に対向し
    てこれを交番磁界で励磁する励磁部材と、トナー像を担
    持した被記録材を挟持搬送して前記発熱部材の熱により
    加熱するためのニップを形成するニップ形成手段とを有
    し、前記発熱部材は励磁されたときの常温での発熱量に
    対しキュリー温度以上での発熱量が2分の1以下になる
    ように構成された発熱部材であることを特徴とする像加
    熱装置。
  4. 【請求項4】磁性層の固有抵抗と厚さをそれぞれρ1、
    t1、導電層の固有抵抗と厚さをそれぞれρ2、t2と
    すると ρ1/t1≧ρ2/t2 なる関係にある請求項3記載の像加熱装置。
  5. 【請求項5】磁性層の厚さが、表皮深さ同等以上の厚さ
    である請求項3または4記載の像加熱装置。
  6. 【請求項6】少なくとも一部が所定のキュリー温度に設
    定された磁性層でなる発熱部材と、前記発熱部材に対向
    してこれを交番磁界で励磁する励磁部材と、トナー像を
    担持した被記録材を挟持搬送して前記発熱部材の熱によ
    り加熱するためのニップを形成するニップ形成手段とを
    有し、さらに前記キュリー温度は、装置動作時において
    前記キュリー温度近傍での前記磁性体の比透磁率低下に
    より前記発熱部材の安定する温度が前記トナーのコール
    ドオフセット開始温度より高く、かつその安定時のニッ
    プ出口における温度が前記トナーのホットオフセット開
    始温度より低くなるように、設定されていることを特徴
    とする像加熱装置。
  7. 【請求項7】少なくとも一部が所定のキュリー温度に設
    定された磁性層とこれに近接した前記磁性層より抵抗の
    低い導電層とでなる発熱部材と、前記発熱部材に対向し
    てこれを交番磁界で励磁する励磁部材と、トナー像を担
    持した被記録材を挟持搬送して前記発熱部材の熱により
    加熱するためのニップを形成するニップ形成手段とを有
    し、さらに前記キュリー温度は、装置動作時において前
    記キュリー温度近傍での前記磁性体の比透磁率低下によ
    り前記発熱部材の安定する温度が前記トナーのコールド
    オフセット開始温度より高く、かつその安定時のニップ
    出口における温度が前記トナーのホットオフセット開始
    温度より低くなるように、設定されていることを特徴と
    する像加熱装置。
  8. 【請求項8】前記ニップにおけるトナーのコールドオフ
    セット開始温度をTc度C、キュリー温度をTk度C、
    前記ニップ出口におけるトナーのホットオフセット開始
    温度をTh度Cとすると Tc≦Tk≦Th+70 なる関係にあるようにキュリー温度が設定された請求項
    6または7記載の像加熱装置。
  9. 【請求項9】キュリー温度Tk度Cが 140≦Tk≦280 となるように設定された請求項6または7記載の像加熱
    装置。
  10. 【請求項10】ニップ形成手段が前記発熱部材の少なく
    とも一部と、これに押圧接触する加圧手段でなる請求項
    1ないし9の何れかに記載の像加熱装置。
  11. 【請求項11】発熱部材の少なくとも磁性層がローラで
    ある請求項10記載の像加熱装置。
  12. 【請求項12】発熱部材の少なくとも磁性層がエンドレ
    スのフィルムである請求項10記載の像加熱装置。
  13. 【請求項13】発熱部材の少なくとも導電層がエンドレ
    スのフィルムである請求項10記載の像加熱装置。
  14. 【請求項14】ニップ形成手段が前記発熱部材に近接す
    るエンドレスのフィルムと、前記フィルムに押圧接触す
    る加圧手段でなる請求項1ないし9の何れかに記載の像
    加熱装置。
  15. 【請求項15】被記録材に未定着画像を形成担持させる
    画像形成手段と、未定着画像を被記録材に熱定着させる
    熱定着装置を有する画像形成装置であって、熱定着装置
    が請求項1ないし14の何れかに記載の像加熱装置であ
    ることを特徴とする画像形成装置。
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