JP2000033976A - 食品容器とその製造方法 - Google Patents

食品容器とその製造方法

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JP2000033976A
JP2000033976A JP10206503A JP20650398A JP2000033976A JP 2000033976 A JP2000033976 A JP 2000033976A JP 10206503 A JP10206503 A JP 10206503A JP 20650398 A JP20650398 A JP 20650398A JP 2000033976 A JP2000033976 A JP 2000033976A
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polystyrene foam
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food
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Toshiaki Shimono
利昭 下野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料にポリスチレン発泡体を用いた即席麺容
器などの食品容器において、熱湯を注いでもスチレンモ
ノマーなどの内分泌攪乱物質がその熱湯に溶出するよう
な事態の生じる余地をなくして消費者に安心感を与え
る。 【解決手段】 ポリスチレン発泡体で作った容器本体の
内外の表面を、ポリエチレンテレフタレート、ポリアク
リロニトリル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンから選ばれる合成樹脂の被膜12で被覆する。容器本
体の胴壁部3の開口縁11に、内外の表面と先端麺41
が被膜12で被覆されたカール部4を延設する。カール
部4の先端面41を、容器本体の胴壁部3の外面との対
面位置よりも上向きにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、即席麺のような即
席食品、特に熱湯を注ぐことによって調理されるような
食品を収容しておくための食品容器とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、プラスチック製品から環境ホルモ
ンと呼ばれる幾つかの内分泌攪乱物質が溶出する可能性
の有無が取り沙汰されている。この点に関して未解明部
分も多いが、内分泌攪乱物質には、スチレンのモノマ
ー、ダイマー、トリマーなどが含まれるとされている。
この状況下で、即席麺(うどん、ラーメン、焼きそばな
ど)やその他の食品を入れる容器の材料にポリスチレン
発泡体が使われていると、容器に注入した熱湯にスチレ
ン系の内分泌攪乱物質が溶出するかも知れない懸念が消
費者に生じ、消費者が不安感を持つようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の状況に
鑑みてなされたものであり、材料にポリスチレン発泡体
を用いていても、スチレンモノマーなどの内分泌攪乱物
質が調理に用いる熱湯に溶出するような事態の生じる余
地をなくして消費者に安心感を与えることのできる食品
容器とその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る食品容器
は、ポリスチレン発泡体で作られた容器本体の内外の表
面が、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニト
リル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンから選
ばれる合成樹脂の被膜で被覆されていることを基本と
し、上記被膜には、特にポリエチレンテレフタレート
(PET)を特に好適に用いることができる。
【0005】被膜を持たないポリスチレン発泡体で成形
した容器本体に熱湯を注いだ場合、ポリスチレン発泡体
と熱湯とが直接接触することから、熱湯中にスチレンモ
ノマーなどの内分泌攪乱物質が溶出するかも知れないと
いう懸念を払拭することは難しいが、本発明のように、
ポリスチレン発泡体の内外の表面がPET被膜などのス
チレンモノマーなどの内分泌攪乱物質を溶出するおそれ
のない合成樹脂の被膜で被覆されていると、それらの被
膜によって熱湯とポリスチレン発泡体との接触が阻止さ
れてポリスチレン発泡体からの内分泌攪乱物質の熱湯中
への溶出が起こり得ないという安心感が得られる。
【0006】上掲のPET、ポリアクリロニトリル、ナ
イロン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)から選ばれる合成樹脂の被膜、特にPET被膜は、
熱湯などの物質の通過を阻止する性質(物質遮断性)に
優れている。そのため、仮に熱湯がポリスチレン発泡体
に直接に接触する環境下ではそのポリスチレン発泡体か
らスチレンモノマーなどの内分泌攪乱物質が熱湯中に溶
出するということがあっても、上掲の被膜、特にPET
被膜を内外の表面に持つ本発明に係る食品容器では、熱
湯中への内分泌攪乱物質の溶出が起こらない。
【0007】被膜は、その厚さが厚いほど高い物質遮断
性を発揮するけれども、厚すぎると容器本体の成形に支
障を来たし、また、薄すぎると傷付いて破れやすくなっ
たりする。このような容器本体の製作に際しての成形性
や強度などの点から被膜の厚さにはある程度の制約が生
じる。PET被膜の場合には、その厚さを10〜200
μm、好ましくは25〜150μmにしておくと、たと
えばポリスチレン発泡体の両側にPETフィルムを積層
一体化した積層シートを真空圧空成形して容器本体を製
造する場合に、良好な成形性が維持され、また、製造さ
れた容器本体の被膜が破れるといった事態を生じにくい
ことが判っている。また、成形性に関しては、ポリスチ
レン発泡体の厚さを1とした場合に、PETフィルムの
厚さを0.01〜0.1にしておくと、良好な成形性が
維持されることが判っている。
【0008】食品容器には、所謂カップ麺容器のような
深底のものや浅底のもの、さらにはトレイなどの皿状の
ものなどが種々知られている。これらのうち、熱湯を注
ぐことによって調理される食品(うどん、ラーメン、焼
きそば、スパゲッティなど)に使われる食品容器には、
熱湯によって調理されたスープを飲むときにその容器本
体の開口縁に口元を当てることが多いため、その容器本
体の開口縁に、その外側へ張り出したカール部を一体に
設けてあることが多い。このカール部は、容器本体の補
強にも役立っている。このようなカール部を有する容器
本体の場合には、容器本体の内外の表面だけでなく、そ
のカール部の内外の表面も上記被膜で被覆されているこ
とが望ましい。特に、カール部の内外の表面と先端面と
が上記被膜によって覆われていることが望ましい。この
ような食品容器であると、カール部に口元を当てても、
そのカール部を乗り越える上記スープや唾液などが上記
被膜に接触するだけであって、カール部を形成している
ポリスチレン発泡体にスープや唾液などが直接に接触す
ることがない。したがって、スチレンモノマーなどの内
分泌攪乱物質が口中に入るという懸念は払拭される。
【0009】上記カール部は、その先端面が、上記容器
本体の胴壁部の外面に対面しているか又はその対面位置
よりも上向きになっていることが望ましい。このように
なっていると、カール部に口元を当てても、カール部の
先端面には口元が接触しにくい。そのため、たとえカー
ル部の先端面でポリスチレン発泡体の表面が露出してい
ても、スチレンモノマーなどの内分泌攪乱物質が口中に
入るという懸念が払拭されやすい。
【0010】上記した食品容器は、ポリスチレン発泡体
シートの両側に、PET、ポリアクリロニトリル、ナイ
ロン、PE、PPから選ばれる合成樹脂の被膜が積層一
体化された積層シートを用いて、底壁部とその底壁部か
ら立ち上がった胴壁部とを有する容器本体を成形するこ
とによって製造することが可能である。また、成形され
た上記容器本体の上記胴壁部の開口縁にその開口縁の外
側へ張り出したカール部を成形することも可能である。
カール部を成形した場合には、成形された上記カール部
の先端面を、PET、ポリアクリロニトリル、ナイロ
ン、PE、PPから選ばれる合成樹脂の被膜で被覆する
ことも可能である。カール部の先端面を被膜で被覆する
工程は、上掲したPETなどから選ばれる合成樹脂にカ
ール部の先端面を浸漬したり、その合成樹脂をカール部
の先端面に吹き付けたり塗布したりすることによって行
うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る食品容器Aの
実施の一形態を示す概略外観図、図2は同容器Aの概略
部分縦断側面図、図3はカール部4の拡大断面図、図4
はカール部4の変形例を示す拡大断面図である。
【0012】図1や図2で判るように、図例の食品容器
Aは、底壁部2から胴壁部3が上拡がり状に延び出た深
底有底筒状の容器本体1と、容器本体1の胴壁部3の上
端に具備されている開口縁11に延設されてその開口縁
11の外側へ張り出した断面湾曲状のカール部4とを一
体に有する。カール部4の形状は、図3のように全体と
して円弧状になっていても、あるいは図4のように上記
開口縁11に連設された平坦な鍔部42とその鍔部42
から延び出た円弧状部43とを備えたものであっても、
あるいはその他の歪にカールしたものであってもよい。
図2〜図4に示したカール部4の上面は、図2に仮想線
で示した蓋5を熱融着するための融着面として用いられ
る。
【0013】この食品容器Aにおいて、容器本体1はポ
リスチレン発泡体で一体に成形されている。そして、図
2〜図4のように、容器本体1を形成しているポリスチ
レン発泡体の内外の表面がPETの被膜12で被覆され
ている。より具体的に説明すると、容器本体1の底壁部
2や胴壁部3の内外の表面、開口縁11に連設されてい
るカール部4の内外の表面、さらにはそのカール部4の
先端面41がすべてPETの被膜12で被覆されてい
て、この容器本体1のどの部分においてもポリスチレン
発泡体が外部に露呈しているような箇所は存在していな
い。
【0014】また、図3や図4に示したように、上記カ
ール部4は、PETの被膜で被覆されている先端面41
が、容器本体1の胴壁部3の外面に対する対面位置より
も少し上向きになっている。カール部4は、その先端面
41がカール部4の内側に少し回り込んだ形になってい
る。なお、図3及び図4には胴壁部3の外面に対する対
面方法を矢印Xで示しており、この対面方向Xは、カー
ル部4の半径方向に一致する方向である。図2に仮想線
で示した上記蓋5には、アルミニウムを裏張りした紙製
の蓋が一般的に用いられるけれども、場合によってはポ
リスチレン発泡体の全体をPETの被膜で被覆したもの
を用いてもよい。
【0015】以上説明した食品容器Aは、容器本体1を
形成しているポリスチレン発泡体が優れた断熱性を発揮
し、しかも手に持ったときに軽量であることなどのた
め、熱湯を注いで調理されるような即席麺などの即席食
品や、熱いうちに食べたり飲んだりすることが好まれる
飲食品を入れることに有益に利用される。
【0016】この食品容器Aにおいて、容器本体1やそ
のカール部4を形成しているポリスチレン発泡体の全体
を被覆しているPET被膜12は、熱湯などの物質の通
過を阻止する性質(物質遮断性)に優れている。そのた
め、PET被膜を内外の表面に持つ上記容器本体1で
は、その容器本体1に熱湯を入れてもその熱湯が容器本
体1を形成しているポリスチレン発泡体に接触すること
はない。したがって、仮に熱湯がポリスチレン発泡体に
直接に接触する環境下ではそのポリスチレン発泡体から
スチレンモノマーなどの内分泌攪乱物質が熱湯中に溶出
するということが起こり得ると仮定しても、上記容器本
体1では、その中にいれた熱湯中にスチレンモノマーな
どの内分泌攪乱物質が溶出するといった事態は起こらな
い。これと同様に、熱湯によって調理されたスープを飲
むときなどに容器本体1の開口縁11に形成されている
カール部4に口元を当てても、そのカール部4の内外の
表面と先端面41とがPET被膜12によって覆われて
いるので、そのカール部4を乗り越える上記スープやそ
のカール部4に付着する唾液などがポリスチレン発泡体
に接触することはない。したがって、仮にスープや唾液
がポリスチレン発泡体に直接に接触する環境下ではその
ポリスチレン発泡体からスチレンモノマーなどの内分泌
攪乱物質がスープや唾液中に溶出するということが起こ
り得ると仮定しても、上記容器本体1では、スープ中に
スチレンモノマーなどの内分泌攪乱物質が溶出していた
り唾液に内分泌攪乱物質が溶出して体内に入るといった
事態は起こらない。したがって、消費者にとっては、ス
チレンモノマーなどの内分泌攪乱物質が口中に入るかも
知れないといった懸念が払拭され、安心して即席麺など
を食することができるようになる。
【0017】PET被膜12は、その厚さが厚いほど高
い物質遮断性を発揮するけれども、厚すぎると容器本体
1の成形に支障を来たし、また、薄すぎると傷付いて破
れやすくなったりする。これらの観点から、PET被膜
12の厚さを薄すぎず、かつ厚すぎない範囲に定めてお
くことが望ましい。図1及び図2で説明したような深底
容器の場合には、PET被膜12の厚さを10〜200
μm、好ましくは25〜150μmにしておくとよい。
【0018】上記した食品容器Aでは、ポリスチレン発
泡体で成形されている容器本体1やカール部4の内外の
表面だけでなく、カール部4の先端面41をもPET被
膜で被覆されていて、ポリスチレン発泡体が外部に露呈
している箇所がまったく存在していないので、消費者が
その内容物である食品を熱湯で調理して食する場合に大
きな安心感を持てるようになる。しかしながら、カール
部4の先端面41をPET被膜12で被覆する場合に
は、後で説明する容器本体1の成形技術上、そのための
工程を特別に行う必要が生じて製造工程数が増え、価格
がそれだけ高くなる。この点を勘案すれば、カール部4
の先端面41の被覆を省略することも考えられるべきで
あり、そのようにカール部4の先端面41のPET被覆
12を省略したとしても、そのカール部4の先端面41
には直接に調理用の熱湯やスープが接触することは考え
られず、また、その先端面41の外部に露呈している面
積は非常に小さく、その上、その先端面41が容器本体
1の胴壁部3の外面に対する対面位置よりも少し上向き
になっていることにより口元がその先端面41には当り
にくいという事情があるので、カール部4の先端面41
でポリスチレン発泡体が露呈していたとしても、消費者
の安心感がそれほど阻害されるものではない。したがっ
て、消費者の安心感が阻害されない場合には、カール部
4の先端面41のPET被覆12を省略してコスト低減
を図ってもよい。なお、カール部4の先端面41を容器
本体1の胴壁部3の外面に対面させておいてもよく、そ
のようにした場合でも同様のことがいえる。
【0019】上記した実施形態では、被膜としてPET
被膜12を採用しているけれども、PET被膜12の代
わりに、物質遮断性に優れた他の合成樹脂被膜、たとえ
ば、ポリアクリロニトリル、ポリアミド系合成樹脂であ
るナイロン、PE、PPから選ばれる合成樹脂の被膜を
採用してもよい。
【0020】本発明に係る食品容器は、図示したような
深底容器に限定されるものではなく、たとえばうどんや
焼きそば、スパゲッティなどの即席食品を入れる容器に
見られるような丼形の容器、広口の比較的底の浅い容
器、あるいはトレイ形の容器に対しても同様に適用する
ことができる。
【0021】次に本発明に係る食品容器Aの製造方法を
説明する。図5(a)は中間成形体の成形工程を示した
説明図、同図(b)は積層シート6の説明図、図6は中
間成形体の成形工程をさらに具体的に示した説明図、図
7は中間成形体の概略断面図、図8はカール部を成形す
る工程を示した説明図である。
【0022】この製造方法では、図5(a)に示したよ
うなロール巻きした積層シート6を原反として用いる。
同図(b)のように、この積層シート6は、ポリスチレ
ン発泡体でなる単層シート61の両側にPETフィルム
でなく薄い被膜62,62を積層一体化したもので、そ
の被膜62は、図2〜図4に示した被膜12に相当して
いる。この製造方法は、原反である積層シート6を成形
することによって中間成形体7を得る工程と、その中間
成形体7を積層シート6から打ち抜いた後、上術したカ
ール部4を成形する工程とを含んでいる。
【0023】図5(a)において、8は成形装置を示し
ている。この成形装置8では、積層シート6が成形可能
な温度にまで加熱された後、成形型を用いて中間成形体
7に成形される。図6のように成形型は雄型81と雌型
82とを備えている。積層シート6は、雄型81と雌型
82との間に送り込まれ、その後に、雄型81と雌型8
2とを閉じることによって深絞りされる。この深絞りに
よって成形された中間成形体7は、その後に積層シート
6から単品に打ち抜かれる。
【0024】図7には打ち抜きによって得られた中間成
形体7を示してある。この中間成形体7は、底壁相当部
71から胴壁相当部72が延び出た容器本体相当部73
と、この容器本体相当部73の開口縁74に延設されて
その開口縁74の径方向外方に突き出たスカート部75
とを備えている。上記中間成形体7においては、図1及
び図2に示した食品容器Aの容器本体1が既に形作られ
ており、その食品容器Aのうちのカール部4だけがスカ
ード部75として未完成のまま残っている。
【0025】図8で説明した中間成形体7のスカート部
75を断面湾曲状に成形することによって図3や図5な
どに示したカール部4が形成される。図8にカール部5
を成形する工程を説明的に示してある。図8において、
9は成形型としてのロール体であり、このロール体9は
螺旋状の溝部91を備えており、しかもこの溝部91は
溝幅Wが始部から終部に向けて漸次狭くなっている。な
お、ロール体9は所定温度に加熱されている。したがっ
て、ロール体9を図8の矢符Rのように回転させなが
ら、そのロール体9とそれに対向して配備されたガイド
92との間に中間成形体7を送り込むと、その中間成形
体7のスカート部75がロール体9の溝部91に取り込
まれた後、ロール体9の回転に追従する中間成形体7の
回転によってスカート部75が溝部91内で転動しなが
ら、かつ加熱されながら、その溝幅Wの広い側から狭い
側へ矢符Bのように順次送られ、その間にスカート部7
5が断面円弧状に成形され、図3や図4などに示したカ
ール部4が成形される。このようにしてカール部4が成
形されると、全体として図1及び図2に示したような食
品容器Aが得られる。この場合、カール部4の先端面4
1では、ポリスチレン発泡体が外部に露呈しているが、
この先端面41にも被膜を形成する場合には、カール部
4を成形した後で、その先端面41を溶融PETに浸漬
したり、PETを吹き付けたり塗布したりしてPET被
膜12を形成すればよい。
【0026】上記した本発明に係る製造方法の実施形態
では、積層シート6として、ポリスチレン発泡体61の
両側にPET被膜62を形成したものを用いているが、
PET被膜の代わりに、物質遮断性に優れた他の合成樹
脂被膜、たとえば、ポリアクリロニトリル、ポリアミド
系合成樹脂であるナイロン、PE、PPから選ばれる合
成樹脂の被膜を積層一体化したものを用いてもよい。カ
ール部4の先端面41に被膜を形成する場合には、溶融
したポリアクリロニトリル、ポリアミド系合成樹脂であ
るナイロン、PE、PPから選ばれる合成樹脂にカール
部4の先端面41を浸漬したり、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアミド系合成樹脂であるナイロン、PE、PP
から選ばれる合成樹脂を吹き付けたり塗布したりして被
膜を形成してもよい。
【0027】なお、本発明に係る食品容器において、そ
の底の深さがそれほど深くないときには、図5(b)で
説明したような積層シート6に真空案空成形を行って食
品容器を成形することも可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る食品容器によれば、熱湯や
唾液がポリスチレン発泡体に直接接触するおそれがない
ので、そのポリスチレン発泡体からスチレンモノマーな
どの内分泌攪乱物質が溶出するかも知れないという懸念
が払拭されて消費者に安心感を与えるができるようにな
る。また、本発明に係る食品容器の製造方法によれば、
上記したような効果を奏する食品容器を製造することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る食品容器の実施の一形態を示す概
略外観図である。
【図2】同容器の概略部分縦断側面図である。
【図3】カール部の拡大断面図である。
【図4】カール部の変形例を示す拡大断面図である。
【図5】(a)は中間成形体の成形工程を示した説明
図、(b)は積層シートの説明図である。
【図6】中間成形体の成形工程をさらに具体的に示した
説明図である。
【図7】中間成形体の概略断面図である。
【図8】カール部を成形する工程を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
A 食品容器 1 容器本体 4 カール部 6 積層シート 11 開口縁 12,62 被膜(PET被膜) 41 カール部の先端面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレン発泡体で作られた容器本体
    の内外の表面が、ポリエチレンテレフタレート、ポリア
    クリロニトリル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピ
    レンから選ばれる合成樹脂の被膜で被覆されていること
    を特徴とする食品容器。
  2. 【請求項2】 容器本体の内面と外面とがポリエチレン
    テレフタレートの被膜で被覆されていることを特徴とす
    る食品容器。
  3. 【請求項3】 上記容器本体の胴壁部に具備された開口
    縁に、内外の表面が上記被膜で被覆されて上記開口縁の
    外側へ張り出したカール部が延設されている請求項1又
    は請求項2に記載した食品容器。
  4. 【請求項4】 上記カール部の内外の表面と先端面とが
    上記被膜によって覆われている請求項3に記載した食品
    容器。
  5. 【請求項5】 上記カール部の先端面が、上記容器本体
    の胴壁部の外面に対面しているか又はその対面位置より
    も上向きになっている請求項3又は請求項4のいずれか
    に記載した食品容器。
  6. 【請求項6】 ポリスチレン発泡体シートの両側に、ポ
    リエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ナ
    イロン、ポリエチレン、ポリプロピレンから選ばれる合
    成樹脂の被膜が積層一体化された積層シートを用いて、
    底壁部とその底壁部から立ち上がった胴壁部とを有する
    容器本体を成形することを特徴とする食品容器の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 成形された上記容器本体の上記胴壁部の
    開口縁にその開口縁の外側へ張り出したカール部を成形
    する請求項6に記載した食品容器の製造方法。
  8. 【請求項8】 成形された上記カール部の先端面を、ポ
    リエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ナ
    イロン、ポリエチレン、ポリプロピレンから選ばれる合
    成樹脂の被膜で被覆する請求項7に記載した食品容器の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7332214B2 (en) 2000-09-13 2008-02-19 Nissei Kabushiki Kaisha Biodegradable molded article, manufacturing method thereof, and composition for expansion molding
US8043539B2 (en) * 2002-03-13 2011-10-25 Nissei Company, Ltd. Process for producing biodegradable molded item and molding dies therefor

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