JP4779527B2 - 発泡ラベル付プラスチック成形容器、及びその製造方法 - Google Patents

発泡ラベル付プラスチック成形容器、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発泡ラベル付プラスチック成形容器に関し、さらに具体的には、発泡層を有する発泡ラベルとプラスチック成形容器とを一体化させた発泡ラベル付プラスチック成形容器に関する。
近年、ガラス製の容器や紙製の容器に替わって、軽量で、成形性の良いプラスチック成形容器が幅広く使用されている。例えば、コップ型の容器にあっては、プラスチック成形容器は、従来からのガラス製容器に比べ安価・軽量であり、また紙製容器に比べ丈夫であることから特に利用価値が高まってきている。また、当該プラスチック容器の外周面にラベルが付されたものも存在する(例えば特許文献1)。
特開平10−315410号公報
しかしながら、プラスチック成形容器は、紙製容器に比べ内容物の温度が容器の表面に伝わりやすく、例えばプラスチック成形容器内に高温物質を入れた場合には、すぐに容器表面が高温となり、素手で取り扱うことが困難となる場合があった。
また、プラスチック成形容器は、電子レンジに入れて内容物を加熱したり、調理したりすることも可能であるが、電子レンジで加熱した際に当該容器が高温となって取り扱いが困難となる場合があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、軽量で、成形性の良いプラスチック成形容器であり、かつ、内容物の温度が高温である場合や、容器自体が高温になった場合であっても、素手で取り扱うことが可能なプラスチック成形容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1において、少なくとも発泡層と紙層とを有し、該紙層が最内層である発泡ラベルをプラスチック成形容器の外面に一体成形した発泡ラベル付プラスチック成形容器であって、前記発泡層が加熱発泡した熱可塑性樹脂であることを特徴とする発泡ラベル付プラスチック成形容器を提供する。
本発明が提供する容器は、発泡層と紙層を少なくとも有する発泡ラベルが、プラスチック成形容器の外面に設けられている発泡ラベル付プラスチック成形容器であるため、発泡ラベル付プラスチック成形容器内に高温物質が入れられた場合や、当該発泡ラベル付プラスチック成形容器を電子レンジで加熱した場合であっても、凹凸表面を有する発泡層の作用により容器を素手で取り扱うことができる。
また、プラスチック成形容器と発泡ラベルとが一体成形されているので、当該プラスチック成形容器と発泡ラベルとの間に段差がなく、意匠性に優れた容器となる。
また、本発明は、請求項2に記載するように、発泡層用樹脂層と水分を含む紙層とを少なくとも有し、該紙層が最内層であるラベルをプラスチック成形容器の外面に一体成形するラベル付プラスチック成形容器形成工程と、前記ラベル付プラスチック成形容器を加熱して、前記発泡層用樹脂層を発泡させる発泡工程と、を有する発泡ラベル付プラスチック成形容器の製造方法を提供する。
本発明によれば、ラベルとプラスチック容器とが一体化されているラベル付プラスチック成形容器を形成し、これを加熱して本発明の容器を製造することができるので、高温物質が入れられた場合や、電子レンジで加熱した場合であっても凹凸表面を有する発泡層の作用により容器を素手で取り扱うことができる発泡ラベル付プラスチック成形容器を容易に製造することができる。また、本発明により製造される発泡ラベル付プラスチック成形容器は、プラスチック成形容器と発泡ラベルとが一体成形されているので、当該プラスチック成形容器と発泡ラベルとの間に段差がなく、意匠性に優れた容器とすることができる。
本発明によれば、プラスチック成形容器の外面には、その外側から少なくとも発泡層と紙層とからなる発泡ラベルが設けられているため、発泡ラベル付プラスチック成形容器内に高温物質が入れられた場合であっても、発泡ラベル付プラスチック成形容器の外面における触感温度を下げることができ、その結果、素手で取り扱うことが可能となる。また、本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器を電子レンジ等により加熱した場合であっても同様の効果を得ることができる。
また、本発明の第1態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器によれば、ラベルとプラスチック成形容器とを一体成形してラベル付プラスチック成形容器を形成し、これを加熱して本発明の容器を製造するので、高温物質が入れられた場合や、電子レンジで加熱した場合であっても、凹凸表面を有する発泡層の作用により容器を素手で取り扱うことができる。また、本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器は、一体成形されているので、当該プラスチック成形容器と発泡ラベルとの間に段差がなく、意匠性に優れた容器となる。
また、本発明と関連する発泡ラベル付プラスチック容器によれば、発泡層用樹脂層と、水分を含む紙層と、蒸気圧保持用樹脂層とを少なくとも有するラベルを加熱して発泡層用樹脂層を発泡させて発泡ラベルを形成し、その発泡ラベルとプラスチック成形容器とを一体成形して発泡ラベル付プラスチック成形容器を製造するので、高温物質が入れられた場合や、電子レンジで加熱した場合であっても凹凸表面を有する発泡層の作用により容器を素手で取り扱うことができる。
以下に、本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器、及びその製造方法について図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器の断面図であり、図2は、図1に示す発泡ラベル付プラスチック成形容器におけるA部分の拡大図である。
図1に示すように、本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、プラスチック成形容器2と、発泡層4と紙層5とを少なくとも有し前記プラスチック成形容器1の外面に設けられている発泡ラベル3と、から少なくとも構成されている。本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器1には、その用途により後述する他の層を設けることもできる。
このような本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、容器の外面が発泡層4で覆われているため、当該容器内に高温の物質、例えばホット珈琲等の高温の飲み物を入れた場合であっても、素手で容器を取り扱うことができる。また、本発明の容器を電子レンジ用の加熱ないし調理容器、または包装容器として使用する場合であっても、素手での取り扱いができるという特別の効果を有している。
発泡ラベル付プラスチック成形容器1の適用対象としては、特に限定されず、従来のプラスチック成形容器と同様に使用することが可能であるが、特に高温物質を内容物とする容器、例えば、珈琲等の飲料水用カップ、カップラーメン用容器や、冷凍食品の包装用容器、レトルト弁当の容器等のような電子レンジ等により加熱ないし調理される容器に好適に用いることができる。また、本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器は、低温物質を内容物とする容器、例えば、アイスクリームやドライアイスの包装用容器としても用いることができ、低温となった容器を素手で取り扱うことができる。
発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、紙コップ等の形状に代表されるカップ状、インスタントラーメンの容器に代表されるどんぶり状、レトルト弁当の容器に代表される矩形状、PETボトル飲料の容器に代表されるボトル状等、どのような形状であってもよい。こうした発泡ラベル付プラスチック成形容器1の具体的な使用態様については、適用される対象に応じて適宜形状を特定して使用することができる。
プラスチック成形容器2は、発泡ラベル付プラスチック成形容器1の本体となる部分であり、強度、耐熱性、耐湿性等の性質が要求される。このプラスチック成形容器2を形成する際の原料としては、発泡ラベル付プラスチック成形容器1の用途に合わせ様々な樹脂を用いることが可能であり、特に限定されるものではない。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートのようなポリエステルや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブチルペンテンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド、高ニトリル樹脂、等を挙げることができる。
これらのうち、電子レンジ用として用いる場合には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、等が好適である。
プラスチック成形容器2の成形方法については、従来公知の様々な成形方法を用いることが可能であり、特に限定されるものではない。例えば、射出成形法、ブロー成形法、押出し成形法、等を挙げることができる。
また、これらの成形方法により製造されたプラスチック成形容器2の外面に発泡ラベルを設ける方法についても本発明は特に限定することはなく、従来公知のいかなる方法によりプラスチック成形容器2に発泡ラベル3を設けてもよい。
例えば、発泡ラベル3の内側にヒートシール層を設けることによりプラスチック成形容器2の外面にヒートシールしてもよく、粘着層を設けることにより貼付してもよい。
本発明においては、上述した方法の中でも射出成形法によりプラスチック成形容器2を成形すると同時にラベルをインモールド成形するのが特に好ましい。射出成形法により、プラスチック成形容器2を形成すると同時にラベルをインモールド成形することにより、プラスチック成形容器2とラベルとを一体的に形成することができる。
図3は、射出成形法により、プラスチック成形容器2を形成すると同時にラベルをインモールド成形する方法を説明するための説明図である。
図3(a)に示すように、射出成形法によりプラスチック成形容器を形成する場合には、所望の形状からなる型30と雄型31とが用いられる。そして、当該雌型30と雄型31とで形成される隙間32には、インモールド成形により当該容器外面に設けられるラベル33が設置されている。この場合、雌型30と接する側が容器の外面側となるため、雌型30側にラベル33の表面が位置するように設置される。
そして、図3(b)に示すように、前記雌型30と雄型31とで形成される隙間32に前述した当該容器の原料となる樹脂を射出成形する。
そして、射出成形した後、図3(c)に示すように雌型30と雄型31と分離することにより、本発明の容器を得ることができる。この方法によれば、ラベル33は、雌型30と雄型31との隙間32に予め設置されているため当該容器を形成するのと同時に、一体的に形成することができるので、ラベルと容器との密着性を向上できる。
次に発泡ラベル3について説明する。
発泡ラベル3は、発泡層4と紙層5とを少なくとも有しており、プラスチック成形容器の外面に設けられる。このとき、発泡層4がプラスチック成形容器の表面側となるように設けられ、容器1のフランジ部で折れ曲るように設けられる(図1符号B参照)。また、必要に応じて紙層5とプラスチック成形容器2との間や、発泡層4と紙層5との間等に他の層が設けられていてもよく、例えば、商品名、容器の内容物、企業名を表示したり、容器に意匠性を付与するための印刷層を設けることができる。
発泡層4は、図2に示すように、その表面に不規則な凹凸20が形成されている樹脂からなる層である。表面に不規則な凹凸が形成されていることにより、本発明の容器を取り扱う者と容器表面との接触面積が小さくなるため、容器内に高温物質を入れた場合であってもあまり熱く感じることはない。また、発泡層4は、その内部に多くの空隙部を有しているため、熱伝導性が低く、その結果、上記効果をさらに発揮することができる。
発泡層4の材料となる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
発泡層4の厚さについては、特に限定されないが、300〜1500μmの範囲が好ましく、500〜1000μmが特に好ましい。厚さが300μmより薄いと、本発明の断熱効果を充分に発揮することができず、高温物質を容器内に入れた場合に容器表面まで高温となってしまう場合があり、一方、厚さを1500μmより厚くすると、ラベル全体が分厚くなり意匠性を損ねる場合があるからである。
紙層5は、上記発泡層4を形成するのに不可欠な層である。後述するように、前記発泡層4は、当該紙層5内に含有されている水分が気化する際の蒸気圧を利用して形成されるものだからである。
発泡ラベル3における紙層5を形成する材料としては、通常の紙に自然に含まれている程度の水分を有している紙であればよく、特に限定されるものではない。例えば、坪量78〜400g/m、好ましくは150〜300g/mの上質紙および未ざら紙、クラフト紙、片つやクラフト紙、純白ロール紙、グラミン紙、カップ原紙などの非塗工紙の他、無機顔料塗工層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙等の塗工紙等も用いることができる。
発泡ラベル3には、上述した発泡層4及び紙層5以外にも、本発明の容器1の用途や内容物に合わせて他の層を任意に設けることが可能である。他の層としては、印刷層、バリアー層、遮光層、等を挙げることができる。バリアー層としては、容器にガスバリア性を付与するための層であり、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カルシウム、酸化ケイ素、等からなる蒸着層を挙げることができる。また、遮光層としては、遮光性を有するアルミニウム箔膜や、隠蔽印刷層、隠蔽樹脂層、等を挙げることことができる。
この場合、他の層を設ける位置としては、紙層5とプラスチック成形容器1との間、若しくは発泡層4と紙層5との間、さらには、発泡層4の外側、すなわちラベルの最表面に設けることが可能である。しかしながら、この中でも紙層5とプラスチック成形容器1との間に設けることが好ましい。この位置に設けた場合には、紙層5の中の水分の気化による発泡層4の形成を妨げないからである。また、発泡層4と紙層5との間に他の層を設ける場合にあっては、発泡層4の形成を妨げないように設ける必要があり、例えば部分的に印刷層を形成することなどが可能である。
上述したそれぞれの構成を有する本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、その製造方法により2つに大別できる。以下にそれぞれについて詳細に説明する。
[第1態様]
第1態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、発泡層用樹脂層と水分を含む紙層とを少なくとも有するラベルをプラスチック成形容器の外面に一体成形するラベル付プラスチック成形容器形成工程と、そのラベル付プラスチック容器を加熱して、発泡層用樹脂層を発泡させる発泡工程とにより製造される。
この態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、図4及び図5に示すように、発泡層用樹脂層51と、水分を含む紙層152とを少なくとも有するラベル50を用い(S40)、このラベル50と容器用プラスチック樹脂とを用いて、インモールド成形法により一体的にラベル付プラスチック成形容器を形成し(S42、ラベル付プラスチック成形容器形成工程)、その後、そのラベル付プラスチック成形容器を加熱することにより、発泡層用樹脂層を発泡させる(S44、発泡工程)ことにより形成される。
そして本発明の第1態様においては、発泡層用樹脂層51を発泡層5としない状態で、インモールド成形法により一体的にラベル付プラスチック成形容器を形成し(ラベル付プラスチック成形容器形成工程)、その後、発泡層用樹脂層51を発泡させることにより発泡層5を形成することに特徴を有している。
従来からの一般的な発泡層の形成は、水分を含む紙層と、その紙層の少なくとも片面にポリエチレン層を押出しラミネートし、ポリエチレン層をラミネートしない紙の表面には加熱時に蒸気圧を保持するための蒸気圧保持用樹脂層を形成させたラミネート加工紙を加熱することにより行われている(特公昭48−32283号公報参照)。このような3層構造を有する従来のラミネート加工紙を加熱した場合には、紙層中に含まれる水分が気化することとなり、この気化した水分が加熱により軟化したポリエチレン層をうち破って大気中へ気化していく過程で、ポリエチレン層の表面が不規則な凹凸形状をなす発泡層が形成される。
本発明は、基本的には、上記の従来から用いられている方法を用いたものであり、蒸気圧保持用樹脂層よりも融点が低い発泡層用樹脂層が加熱工程により早く軟化することに基づくものである。
第1態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器においては、蒸気圧保持用樹脂層が設けられていないラベル50が用いられる。この場合において、そのラベルとプラスチック成形容器とをインモールド成形法により一体化させることで、蒸気圧保持用樹脂層の役割をプラスチック成形容器自体に持たせている。プラスチック成形容器自体が、蒸気圧保持用樹脂層の役割(すなわち、紙層中の水分を逃がさず発泡層用樹脂層側で逃げるようにする役割)を有しているので、ラベルの構成を1層省略することができる。また、一体成形をしてから加熱し発泡させるのでこの熱により容器自体を殺菌することも可能である。
ここで、第1態様における発泡層用樹脂層51とは、この後の発泡工程により発泡層4(図1参照)となる層のことをいい、上述した原料樹脂を用いて形成することができる。また、水分を含む紙層52とは、上記発泡層用樹脂層51を発泡工程で発泡層4とするために必要不可欠は層であり、上述した性質を有する紙を用いて形成することができる。さらに、容器用樹脂とは、インモールド成形法により容器となる樹脂であり、上記で説明したように、従来の発泡ラベルにおける蒸気圧保持用樹脂層の役割を果たすものである。したがって、第1態様における容器用樹脂としては、前記発泡層用樹脂層51に用いられる原料樹脂よりも融点が高い樹脂である必要がある。
具体的には、発泡層用樹脂層51の原料樹脂としてLDPE(低密度ポリエチレン)を用いた場合においては、容器用樹脂としては、PP(ポリプロピレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)等を用いることが好ましく、また、発泡層用樹脂層51の原料樹脂としてPP(ポリプロピレン)を用いた場合における容器用樹脂としては、高軟化点PP、ポリスチレン、PBT(ポリブチルペンテン)を用いることが好ましい。
[第2態様]
次に、本発明と関連する容器について、第2態様として説明する。
第2態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、発泡層と紙層とを少なくとも有する発泡ラベルが、プラスチック成形容器の外面に一体成形されることにより製造される。
この態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器1は、例えば、図6及び図7に示すように、発泡層用樹脂層71と水分を含む紙層72とを少なくとも有するラベル70とし(S60)、このラベル70を加熱することでラベル中の発泡層用樹脂層を発泡させて発泡ラベルとし(S62、発泡ラベル形成工程)、この発泡ラベルと、容器用樹脂とを用いて、インモールド成形法により一体化させることにより形成される(S64、発泡ラベル付プラスチック成形容器形成工程)。
そして本発明と関連する第2態様においては、インモールド成形前の発泡工程で、発泡層用樹脂層71を発泡させ発泡ラベルとし、さらに、その発泡ラベルをインモールド成形法を用いてプラスチック成形容器の外面に一体的に設けることに特徴を有している。
この場合においては、ラベル70自体に蒸気圧保持用樹脂層73が設けられているため、プラスチック成形容器に一体化させる前の段階で発泡層用樹脂層71を発泡させることが可能である。
ここで、第2態様における発泡層用樹脂層71とは、この後に行われる加熱・発泡工程により発泡層4(図1参照)となる層のことをいい、上述した第1態様における発泡層用樹脂層51と同様の原料樹脂を用いて形成することができる。
また、水分を含む紙層72についても上述した第1態様と同一である。そして、蒸気圧保持用樹脂層73とは、加熱・発泡工程において紙層中に含有されていた水分が気化した場合、この水分を逃がさず発泡層用樹脂層側でのみ逃げるようにする役割をもつ層をいい、したがって発泡層用樹脂層の融点よりも高い融点を持つ樹脂である必要がある。また、第2態様においては、発泡ラベル70とプラスチック成形容器2とがインモールド形成法により一体とされるため、発泡ラベル70を構成する蒸気圧保持用樹脂層73とプラスチック成形容器用樹脂とは互いに密着性がよい組合せであることが好ましい。
第2態様における蒸気圧保持用樹脂層63と容器用樹脂の好ましい組合せの具体例としては、蒸気圧保持用樹脂層63の原料樹脂としてMDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)を用いた場合における容器用樹脂としては、これらと同系の樹脂を用いることが好ましく(同系の樹脂を用いないと接着が不十分であるためである。またポリエチレンを用いてもLDPE(低密度ポリエチレン)では耐熱性が不十分であるためである。)、また、発泡層用樹脂層41の原料樹脂としてLDPE(低密度ポリエチレン)を用いた場合における容器用樹脂としては、PP(ポリプロピレン)やHDPE(高密度ポリエチレン)を用いることが好ましい。
本発明を実施例により更に詳細に説明する。
(実施例1)
発泡層用樹脂層51として、MDPE(中密度ポリエチレン)30μmを用い、紙層52として320g/mのカップ原紙を用い、これらを順次積層してラベル50を形成した(なお、発泡層用樹脂層の上には、意匠性をもたせるため一部に印刷層を設けた。)。
プラスチック容器用樹脂としてPP(ポリプロピレン)を用い(融点:162℃)、この容器用樹脂と前記ラベル50とをインモールド成形法により一体成形とし、側面のトータル厚さが0.65mmのカップ状のラベル付プラスチック成形容器を形成した。
そして、このラベル付プラスチック成形容器を発泡炉により130℃で4分間加熱することにより発泡層用樹脂層を発泡させ、発泡ラベル付プラスチック成形容器を形成した。
参考例1
発泡層用樹脂層71として、LDPE(低密度ポリエチレン)30μmを用い、紙層72として280g/m2のカップ原紙を用い、蒸気圧保持用樹脂層73として、MDPE(中密度ポリエチレン)10μmを用い、これらを順次積層してラベル70を形成した。なお、発泡層用樹脂層の上には、意匠性をもたせるため一部に印刷層を設けた。
前記ラベルを発泡炉により150℃で3分間加熱することにより発泡層用樹脂層を発泡させ、発泡ラベルを形成した。
プラスチック容器用樹脂としてMDPE(中密度ポリエチレン)を用い(融点:135℃)、この容器用樹脂と前記発泡ラベルとをインモールド成形法により一体成形とし、側面のトータル厚さが0.7mmのカップ状の発泡ラベル付プラスチック成形容器を形成した。
参考例2
発泡層用樹脂層71として、LDPE(低密度ポリエチレン)40μmを用い、紙層72として280g/m2のカップ原紙を用い、蒸気圧保持用樹脂層73として、PP(ポリプロピレン)20μmを用い、これらを順次積層してラベル70を形成した。なお、発泡層用樹脂層と紙層との間には、意匠性をもたせるため一部に印刷層を設けた。
前記ラベルを発泡炉により130℃で3分間加熱することにより発泡層用樹脂層を発泡させ、発泡ラベルを形成した。
プラスチック容器用樹脂としてPP(ポリプロピレン)を用い(融点:162℃)、この容器用樹脂と前記発泡ラベルとをインモールド成形法により一体成形とし、側面のトータル厚さが1.0mmのカップ状の発泡ラベル付プラスチック成形容器を形成した。
(比較例1)
従来からのIMラベルカップを比較例1として用意した。
(実験結果)
上記実施例1、参考例1〜2及び比較例1のプラスチック成形カップに、それぞれ95℃のお湯を注ぎ、2分後のカップ表面の温度を測定した。実施例1のプラスチック成形カップは共に53〜60℃程度であったが、比較例1のIMラベルカップ(従来からのカップ)の外面の温度は87℃であった。
上記結果からも分かるように、比較例1により形成されたカップは、カップの内外の温度差が10℃程度しかないが、本発明の実施例1のカップは、その外面が凹凸を有している発泡層によって覆われていることから、カップの内外において30℃以上の温度差を有し、かつ取り扱う者がカップをつかんだ場合に、その接触面積において比較例1のカップとは大きく異なる。したがって、実際に素手で取り扱う際に感じる触感温度は比較例1に比べ格別に低温に感じ、高温物質が注がれた場合であっても容器を取り扱うことができる。
本発明の発泡ラベル付プラスチック成形容器の一例を示す断面図である。 図1に示す発泡ラベル付プラスチック成形容器におけるA部分の拡大図である。 射出成形法により、プラスチック成形容器を形成すると同時にラベルをインモールド成形する方法を説明するための説明図である。 本発明の第1態様の製造工程を示す図である。 本発明の第1態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器を形成する際に用いられるラベルの一例を示す断面図である。 本発明と関連する、第2態様の製造工程を示す図である。 本発明と関連する、第2態様の発泡ラベル付プラスチック成形容器を形成する際に用いられるラベルの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 … 発泡ラベル付プラスチック成形容器
2 … プラスチック成形容器
3 … 発泡ラベル
4 … 発泡層
5、52、72 … 紙層
30 … 雌型
31 … 雄型
32 … 隙間
33 … ラベル
50、70 … ラベル
51、71 … 発泡層用樹脂層
73 … 蒸気圧保持用樹脂層

Claims (2)

  1. 少なくとも発泡層と紙層とを有し、該紙層が最内層である発泡ラベルをプラスチック成形容器の外面に一体成形した発泡ラベル付プラスチック成形容器であって、
    前記発泡層が加熱発泡した熱可塑性樹脂である
    ことを特徴とする発泡ラベル付プラスチック成形容器。
  2. 発泡層用樹脂層と水分を含む紙層とを少なくとも有し、該紙層が最内層であるラベルをプラスチック成形容器の外面に一体成形するラベル付プラスチック成形容器形成工程と、
    前記ラベル付プラスチック成形容器を加熱して、前記発泡層用樹脂層を発泡させる発泡工程と、
    を有する発泡ラベル付プラスチック成形容器の製造方法。
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