JP2000033553A - 研磨パッドおよび研磨方法 - Google Patents

研磨パッドおよび研磨方法

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JP2000033553A
JP2000033553A JP241399A JP241399A JP2000033553A JP 2000033553 A JP2000033553 A JP 2000033553A JP 241399 A JP241399 A JP 241399A JP 241399 A JP241399 A JP 241399A JP 2000033553 A JP2000033553 A JP 2000033553A
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polishing
polishing pad
slurry
resin
fibers
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Hideharu Nakajima
英晴 中嶋
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Sony Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/11Lapping tools
    • B24B37/20Lapping pads for working plane surfaces
    • B24B37/26Lapping pads for working plane surfaces characterised by the shape of the lapping pad surface, e.g. grooved

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の研磨パッドでは研磨面に格子状の溝、
または同心円状の溝が形成されていたが、溝によって十
分にスラリーを研磨面と被研磨体との間に保持すること
ができないため、高価なスラリーが多量に無駄になって
いた。 【解決手段】 被研磨体(図示省略)を研磨する研磨面
12側に凹部13を設けた研磨パッド11において凹部
13にスラリー保持体14を設けて、スラリーを効率良
く一旦保持するようにしたものであり、スラリー保持体
14は、例えば、多孔質樹脂、繊維状の樹脂を積層した
もの、繊維状の樹脂またはひだ状の樹脂を凹部13の底
部に密生させたものからなり、凹部13は研磨パッド1
1の中央部よりその外周方向に向けて形成されているも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨パッドおよび
その研磨パッドを用いた研磨方法に関し、詳しくは半導
体装置の製造工程における層間絶縁膜の平坦化工程を化
学的機械研磨により行う研磨装置の研磨パッドおよびそ
の研磨パッドを用いた化学的機械研磨による研磨方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体装置における設計ルールの
微細化にともない、リソグラフィーの解像度を上げる努
力がなされている。解像度を上げることにより焦点深
度、いわゆるDOF(Depth Of Focus)は低下してきて
いる。この改善はレジストの性能改善を待たなければな
らないが、このようにレジストの性能の改善より微細化
要求の方が先行しているのが現状である。そこで、デバ
イス構造の高低差をできるだけ低減することでこの焦点
深度の不足を補い、微細パターンを焦点ずれ起こすこと
なく確実に解像させる方法が検討されている。
【0003】デバイス構造の高低差を平坦化する方法と
しては、最近、シリコンウエハの鏡面加工を応用した化
学的機械研磨が採用されている。この化学的機械研磨を
行う研磨装置では、研磨パッドを装着した研磨プレート
が回動自在に備えられている。この研磨パッドに対向す
る位置に接着シートを介して被研磨体が保持されるキャ
リアが回動自在に設けられているとともに、研磨パッド
に対向する位置に研磨パッドの目立てを行うドレッサが
回動自在に備えられている。さらに研磨パッドのほぼ中
央部上には研磨パッド上にスラリーを供給するノズルが
設定されている。
【0004】上記研磨装置による研磨方法を以下に説明
する。まず、研磨パッドをドレッサによりドレッシング
する。その後、研磨プレートおよびキャリアを回動さ
せ、ノズルよりスラリーを研磨パッド上に供給しなが
ら、キャリアに保持された被研磨体を研磨パッド側に押
し当てることで被研磨体の研磨を行う。
【0005】上記化学的機械研磨装置では、被研磨体に
マイクロスクラッチが生じる。また研磨レートのばらつ
きや研磨量の面内ばらつきが大きくなっている。マイク
ロスクラッチの発生については、研磨パッドのドレッシ
ング時に発生する研磨パッドの削りくずや、ドレッサの
ダイヤモンド砥粒、被研磨体の研磨くず、研磨済のスラ
リー等(以下これらを不純物という)が起因している。
そこで上記化学的機械研磨装置では、研磨作業中、研磨
パッドの中央部にスラリーを間断なく十分に供給し、こ
のスラリーによって不純物を研磨パッドの外側へ排出し
ている。
【0006】一方、研磨レートのばらつきや研磨量の面
内ばらつきが大きいことに対しては、研磨パッドの表面
にドレッサが無数の傷をつけることで研磨パッド表面に
浅い目立て層を形成し、ここにスラリーが入って保持さ
れた状態で被研磨体を研磨することで改善している。そ
のため、研磨パッドに押圧された被研磨体の被研磨面に
スラリーを十分に供給することができる。これにより研
磨が進行するので、ドレッサによる研磨パッド表面の目
立て、いわゆるドレッシングを、目立て層の深さや密度
が十分となるように行う。また、これに加えてマイクロ
スクラッチの防止策としても行っているスラリーの十分
な供給と合わせて被研磨面に研磨スラリーが確実にいき
わたるようにすることで、研磨レートのばらつきや研磨
量の面内ばらつきを低減する対策としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにドレッシングにより目立て層を形成し、スラリー
を供給して被研磨体の研磨を行おうとしたとき、スラリ
ーは研磨パッドの回転による遠心力および被研磨体を研
磨パッドに押しつけることにより押し出され、ほとんど
が研磨に直接寄与することなく研磨パッドの外に排出さ
れることになる。このように、高価なスラリーが多量に
無駄になっている。
【0008】このため、従来は、図13に示すように、
研磨パッド112の研磨面112Sに、格子状の溝14
1を形成し、その溝141にスラリー(図示省略)を溜
めてスラリーと被研磨体(図示省略)との接触の機会を
増加させることが行われている。しかしながら、このよ
うな構造でも、溝141内を通ってスラリーが研磨パッ
ド112の外に排出されることになり、上記同様に、高
価なスラリーが多量に無駄になる。
【0009】また、図14に示すように、研磨パッド1
12の研磨面112Sに、同心円状の溝142を形成し
たものもある。しかしながら、このような構造でも、研
磨パッド112の回転による遠心力により溝142内に
溜まったスラリー(図示省略)は、溝142の研磨パッ
ド112の外周側に残る以外は、研磨パッド112の外
に排出されることになり、スラリーと被研磨体(図示省
略)との接触の機会は十分になっていない。また上記図
13によって説明したのと同様に、高価なスラリーが多
量に無駄になっていた。
【0010】以上のように、スラリーが有効に活用され
ずに研磨パッドの外に排出されることは、化学的機械研
磨のコストを上昇させるとともに、スラリーが被研磨面
に十分に供給されないことにより研磨品質の低下を招く
ことになっている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされた研磨パッドおよび研磨方法であ
る。
【0012】研磨パッドは、被研磨体を研磨する研磨面
側の少なくとも一部がスラリー保持体で形成されている
ものである。
【0013】上記研磨パッドでは、被研磨体を研磨する
研磨面側の少なくとも一部がスラリー保持体で形成され
ていることから、研磨の際には、このスラリー保持体に
よって、研磨パッドの回転にともなう遠心力により研磨
パッドの外側に排出されようとするスラリーは研磨パッ
ド上に出来うる限り留め置かれる。そのため、スラリー
と被研磨体の被研磨面とが接触する機会が効率的に増加
する。それによって、被研磨面における研磨形状、研磨
速度および研磨の均一性が向上して研磨品質を高めると
ともに、スラリーの使用量が低減されることによりプロ
セスコストが削減される。
【0014】研磨方法は、被研磨体を研磨する研磨面側
の少なくとも一部がスラリー保持体で形成されている研
磨パッドを用いて前記被研磨体を研磨する方法である。
【0015】上記研磨方法では、被研磨体を研磨する研
磨面側の少なくとも一部がスラリー保持体で形成されて
いる研磨パッドを用いて被研磨体を研磨することから、
研磨パッドの回転にともなう遠心力により研磨パッドの
外側に排出されようとする研磨スラリーが、スラリー保
持体によって研磨パッド上に出来うる限り留め置かれた
状態で被研磨体が研磨される。そのため、スラリーと被
研磨体の被研磨面とが接触する機会が効率的に増加する
ため、被研磨面における研磨形状、研磨速度および研磨
の均一性が向上し、研磨品質が高まるとともに、スラリ
ーの使用量が低減されることによりプロセスコストが削
減される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の研磨パッドおよび研磨方
法に係わる第1の実施の形態を、図1の研磨パッドの概
略構成図および図2の研磨装置の概略構成図によって説
明する。
【0017】図1の(1)は研磨パッドの平面図を示
し、図1の(2)にA−A線拡大断面図を示す。図1の
(1)および(2)に示すように、研磨パッド11(1
1A)は、グローバル平坦性が得られるような硬度、弾
性を有する樹脂、例えばウレタン樹脂からなり、その研
磨面12には凹部13が例えば十字状の溝で形成されて
いる。その凹部13の内部には、研磨パッド11Aを構
成するウレタン樹脂よりも発泡サイズが大きい、または
発泡量が多い、またはその両方を持ち合わせているスポ
ンジ状のウレタン樹脂からなるスラリー保持体14が充
填されている。またスラリー保持体14を含めた研磨面
12はほぼ平坦に形成されている。
【0018】上記構成の研磨パッド11Aでは、その研
磨面12に凹部13が形成され、その凹部13にスラリ
ーを保持し易いスラリー保持体14を形成したことによ
り、研磨時にスラリー(図示省略)を研磨パッド11A
に供給した際に、このスラリーの多くがスラリー保持体
14に捕獲されて保持される。そのため、研磨時にスラ
リーが被研磨体(図示省略)の表面に供給される機会が
多くなり、被研磨面の品質の向上、スラリーの有効利用
によるスラリー量の削減が可能になる。
【0019】なお、研磨パッド11Aに、発泡サイズの
大きいまたは発泡量の多いまたはその両方を備えたスポ
ンジ状のウレタン材料を用いると、硬度が低いことによ
り研磨時に被研磨体の研磨圧力によって研磨パッド11
Aが潰れる。そのため、スラリーが被研磨体と研磨パッ
ド11Aとの間より絞り出される状態になり、スラリー
の保持が十分に行えない。また研磨パッド11Aの硬度
が低いことにより被研磨面のグローバル平坦性が悪化す
る。したがって、研磨パッド11Aには、研磨に必要な
硬度、弾性を持たせることが必要になる。そこで、必要
な硬度、弾性を有する研磨パッド11Aに凹部13を形
成し、その凹部13内に、例えば研磨パッド11Aより
も硬度が小さくスラリーを保持し易い、例えばスポンジ
状の発泡ウレタンを充填することで、スラリーの保持と
グローバル平坦性を維持した研磨を行うことが可能にな
る。
【0020】次に上記研磨パッド11Aの形成方法を以
下に説明する。先ず、研磨パッド11Aに凹部13を形
成する。または凹部13を形成した状態に研磨パッド1
1Aを成形してもよい。その後、発泡剤を添加したウレ
タン材を研磨パッドの凹部13に流し込み、その後加熱
することで、凹部13内のウレタン材を発泡させる、そ
して凹部13から溢れた発泡したウレタン材を除去して
研磨パッド11Aの研磨面を表出させ、凹部13内のみ
に発泡したウレタン材を残すことで発泡したウレタン
材、すなわち多孔質のウレタン材からなるスラリー保持
体14を凹部13内に形成する。このようにして、研磨
パッド11Aを形成する。
【0021】次に研磨方法を以下に説明する。研磨は、
例えば、図2に示すような研磨装置(例えば化学的機械
研磨装置)81に上記研磨パッド11を装着して行う。
まず、研磨装置81を図2によって以下に説明する。
【0022】図2に示すように、研磨装置81は研磨プ
レート82を回動可能に備えている。この研磨プレート
82上には上記説明した研磨パッド11が装着されてい
る。また研磨プレート82には、回動軸83の一端側が
接続され、その回動軸83の他端側には回動駆動源(図
示省略)が接続されている。
【0023】上記研磨パッド11の上方には、キャリア
84が回動自在に備えられている。このキャリア84の
研磨プレート82側の面には、接着シート85を介して
被研磨体71が保持される。また上記キャリア84に
は、回動軸86の一端側が接続されていて、その回動軸
86の他端側には図示しない回動駆動源が接続されてい
るとともに研磨圧力を調整する研磨圧力調整部87が備
えられている。
【0024】また研磨パッド11のほぼ中央部上には、
スラリー供給装置88に接続されたスラリー供給ノズル
89が設けられている。
【0025】さらに研磨パッド11の上方にはドレッサ
90が回動自在に備えられている。このドレッサ90の
研磨プレート82側の面には、例えばダイヤモンド砥粒
を金属板に電着したドレッシング層91が形成されてい
る。また上記ドレッサ90には、回動軸92の一端側が
接続されていて、その回動軸92の他端側には図示しな
い回動駆動源が接続されているとともにドレッシング圧
力を調整する圧力調整部(図示省略)が備えられてい
る。
【0026】次に本発明の研磨方法に係わる実施の形態
の一例として、上記研磨装置81による被研磨体71の
研磨方法を以下に具体的に説明する。
【0027】まず、研磨パッド11をドレッサ90によ
りドレッシングする。その後、研磨プレート82および
キャリア84を回動させ、スラリー供給ノズル89から
スラリー75を研磨パッド11上に供給しながら、研磨
圧力調整部87によりキャリア84を研磨パッド11側
に押し当てることで被研磨体71を研磨パッド11に押
圧させ、被研磨体71の研磨を行う。
【0028】上記研磨方法では、研磨面側に形成した凹
部13にスラリー保持体14を設けた研磨パッド11を
用いて被研磨体71を研磨することから、研磨パッド1
1の回転にともなう遠心力により研磨パッド11の外側
に排出されようとするスラリー75は、スラリー保持体
14によって研磨パッド11上に出来うる限り留め置か
れる。そのため、スラリー75と被研磨体71の被研磨
面とが接触する機会が効率的に増加するので、被研磨面
における研磨形状、研磨速度および研磨の均一性が向上
され、研磨品質を高めるとともに、スラリーの使用量が
低減されることによりプロセスコストが削減される。
【0029】次に、本発明の研磨パッドに係わる第2の
実施の形態を、図3の研磨パッドの概略構成図によって
説明する。図3では前記図1によって説明した構成部品
と同様のものには同一符号を付与する。
【0030】図3の(1)は研磨パッドの平面図を示
し、図3の(2)にB−B線拡大断面図を示す。図3の
(1)および(2)に示すように、研磨パッド11(1
1B)Bは、グローバル平坦性が得られるような硬度、
弾性を有する、例えばウレタン樹脂からなり、その研磨
面12には凹部13が例えば十字状の溝で形成されてい
る。その凹部13の内部には、繊維状のウレタン樹脂か
らなるスラリー保持体14が密生されている。またスラ
リー保持体14を含めた研磨面12はほぼ平坦に形成さ
れている。
【0031】上記構成の研磨パッド11Bでは、その研
磨面12に凹部13が形成され、その凹部13にスラリ
ーを保持し易い繊維状のウレタン樹脂を密生させたスラ
リー保持体14を形成したことにより、研磨時にスラリ
ー(図示省略)を研磨パッド11Bに供給した際に、こ
のスラリーの多くがスラリー保持体14、すなわち凹部
13の底部に密生させた繊維状の樹脂間に捕獲されて保
持される。そのため、研磨時にスラリーが被研磨体(図
示省略)の表面に供給される機会が多くなり、研磨面の
品質の向上、スラリーの有効利用によるスラリー量の削
減が可能になる。
【0032】上記研磨パッド11Bの形成方法を以下に
説明する。先ず、研磨パッド11Bに凹部13を形成す
る。または凹部13を形成した状態に研磨パッド11B
を成形してもよい。その後、ウレタン材を繊維状に加工
したものを束ね、その末端を凹部13の底部に接着す
る。接着には接着剤を用いてもよく、または熱圧着によ
り接着してもよく、または接着剤を用いるとともに熱圧
着により接着してもよい。そして凹部13の外部に出て
いる繊維の束を研磨パッド11Bの研磨面12の高さに
合わせて切ることにより、繊維状のウレタン材からなる
スラリー保持体14を凹部13内に形成する。このよう
にして、研磨パッド11Bを形成する。
【0033】上記第2の実施の形態では、ウレタン材を
繊維状に加工したものを束ね、その端部を凹部13の底
部に接着して凹部内に繊維状のウレタン材を密生させて
スラリー保持体14を形成したが、例えばウレタン材を
繊維状に加工したものを凹部13内に積層させてスラリ
ー保持体14を形成してもよい。この場合も、スラリー
保持体14の上面の高さは研磨パッド11Bの研磨面1
2と例えばほぼ同等の高さとする。
【0034】上記第2の実施の形態で説明した研磨パッ
ド11Bを用いた研磨方法は、前記図2によって説明し
た第1の実施の形態における研磨方法と同様である。
【0035】次に、本発明の研磨パッドに係わる第3の
実施の形態を、図4の研磨パッドの概略構成図によって
説明する。図4では前記図1によって説明した構成部品
と同様のものには同一符号を付与する。
【0036】図4の(1)は研磨パッドの平面図を示
し、図4の(2)にC−C線拡大断面図を示す。図4の
(1)および(2)に示すように、研磨パッド11(1
1C)は、グローバル平坦性が得られるような硬度、弾
性を有する、例えばウレタン樹脂からなり、その研磨面
12には凹部13が例えば十字状の溝で形成されてい
る。その凹部13の内部には、ひだ状のウレタン樹脂か
らなるスラリー保持体14が密生されている。またスラ
リー保持体14を含めた研磨面12はほぼ平坦に形成さ
れている。
【0037】上記ひだの形成方向は、研磨パッド11C
の回転方向、凹部(例えば溝)13のパターン形状等に
よって、適宜設定される。また、ひだの形状は、平板
状、波板状等に形成することが可能である。
【0038】上記構成の研磨パッド11Cでは、その研
磨面12に凹部13が形成され、その凹部13にスラリ
ーを保持し易いひだ状のウレタン樹脂を密生させたスラ
リー保持体14を形成したことにより、研磨時にスラリ
ーを研磨パッド11Cに供給した際に、このスラリーの
多くがスラリー保持体14、すなわち前記凹部13の底
部に密生させたひだ状の樹脂間に捕獲されて保持され
る。そのため、研磨時にスラリーが被研磨体(図示省
略)の表面に供給される機会が多くなり、被研磨面の品
質の向上、スラリーの有効利用によるスラリー量の削減
が可能になる。
【0039】上記研磨パッド11Cの形成方法を以下に
説明する。先ず、研磨パッド11Cに凹部13を形成す
る。または凹部13を形成した状態に研磨パッド11C
を成形してもよい。その後、ウレタン材を研磨パッド1
1Cの凹部13に流し込み、その後ひだ状に形成する型
を流し込んだウレタン材の中に差し込み、加熱処理をし
てウレタン材を硬化させる。そして上記型を抜き取るこ
とにより、凹部13の内部にひだ状のウレタン材を形成
する。そして凹部13より出ているひだ状のウレタン材
を研磨パッド11Cの研磨面の高さに揃えるように除去
し、凹部13内のみにひだ状のウレタン材からなるスラ
リー保持体14を形成する。このようにして、研磨パッ
ド11Cを形成する。
【0040】上記第3の実施の形態で説明した研磨パッ
ド11Cを用いた研磨方法は、前記図2によって説明し
た第1の実施の形態における研磨方法と同様である。
【0041】次に、本発明の研磨パッドに係わる第4の
実施の形態(1)〜(3)を、図5〜図7の研磨パッド
の概略構成平面図によって説明する。図5〜図7では前
記図1によって説明した構成部品と同様のものには同一
符号を付与する。
【0042】まず第4の実施の形態(1)を図5によっ
て説明する。図5に示すように、研磨パッド11(11
D)は、少なくともその研磨面12側の全面にスラリー
保持体14が形成されているものである。そのスラリー
保持体14は、木綿、麻等の植物性繊維および羊毛、絹
等の動物性繊維のうちの少なくとも1種の繊維に、ガラ
ス、炭素等の非金属繊維、金属繊維、およびポリエステ
ル、ナイロン、アクリル等の樹脂繊維(例えば高分子材
料からなる繊維)のうちの少なくとも1種の繊維を混紡
した糸で編んだ布を積層状態にしたものに樹脂として例
えば発砲ウレタンを含浸させて固化させたものからな
る。またはコルク、または金属、ガラス、炭素等の非金
属およびポリエステル、ナイロン、アクリル等の樹脂の
うちの1種もしくは複数種を配合したコルクからなる。
またスラリー保持体14を含めた研磨面12はほぼ平坦
に形成されている。
【0043】上記研磨パッド11Dは、その全体が、上
記説明したような、動植物性繊維のうちの少なくとも1
種の繊維に、非金属繊維、金属繊維、および樹脂繊維の
うちの少なくとも1種の繊維を混紡した糸で編んだ布を
積層状態にしたものに樹脂を含浸させて固化させたもの
からなるスラリー保持体14で形成されているものであ
ってもよい。
【0044】上記第4の実施の形態(1)で説明した研
磨パッド11Dの形成方法は、例えば、木綿、麻等の植
物性繊維および羊毛、絹等の動物性繊維のうちの少なく
とも1種の繊維に、ガラス、炭素等の非金属繊維、金属
繊維、およびポリエステル、ナイロン、アクリル等の樹
脂繊維(例えば高分子材料からなる繊維)のうちの少な
くとも1種の繊維を混紡した糸で編んだ布を重ねて、そ
の積層状態の布に樹脂として例えば発砲ウレタンを含浸
させる。そして熱処理を行って、発砲ウレタンを固化さ
せる。その後、固化させた発砲ウレタンを研磨パッドの
形状に加工し、その研磨面となる面を平坦面に加工して
完成する。
【0045】また、研磨の均一性を重要視する場合とし
て、第4の実施の形態(2)、(3)を図6、図7によ
って説明する。図6および図7に示すように、グローバ
ル平坦性が得られるような硬度、弾性を有する、例えば
発砲ウレタンからなる研磨パッド11(11E、11
F)の各研磨面12側の一部分に、上記説明したのと同
様に、動植物性繊維のうちの少なくとも1種の繊維に、
非金属繊維、金属繊維、および樹脂繊維のうちの少なく
とも1種の繊維を混紡した糸で編んだ布を積層状態にし
たものに樹脂を含浸させて固化させてなるスラリー保持
体14を配置したものからなる。なお、図6では、平面
視的形状が矩形状のスラリー保持体14を放射状に配置
した場合を示し、図7では、平面視的形状が三角状のス
ラリー保持体14を放射状に配置した場合を示した。ま
たスラリー保持体14を含めた研磨面12はいずれもほ
ぼ平坦に形成されている。
【0046】上記図6および図7に示した研磨パッド1
1E、11Fの形成方法は、上記説明したのと同様に、
木綿、麻等の植物性繊維および羊毛、絹等の動物性繊維
のうちの少なくとも1種の繊維に、ガラス、炭素等の非
金属繊維、金属繊維、およびポリエステル、ナイロン、
アクリル等の樹脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を
混紡した糸で編んだ布を重ねて、その積層状態の布を、
例えば研磨パッドを形成する型の中に選択的に配置す
る。そして型の中に樹脂として例えば発砲ウレタンを流
し込む。その際、積層状態の布に発砲ウレタンが含浸す
る。そして熱処理を行って発砲ウレタンを固化させる。
その後、固化させた発砲ウレタンを研磨パッドの形状に
加工し、その研磨面となる面を平坦面に加工して、図6
および図7に示したような研磨パッド11E、11Fが
完成する。
【0047】上記第4の実施の形態(1)〜(3)で説
明した研磨パッド11を用いた研磨方法は、前記図2に
よって説明した第1の実施の形態における研磨方法と同
様である。
【0048】次に、本発明の研磨パッドに係わる第5の
実施の形態(1)、(2)を、図8および図9の研磨パ
ッドの概略構成図によって説明する。図8および図9で
は前記図1によって説明した構成部品と同様のものには
同一符号を付与する。
【0049】まず、第5の実施の形態(1)を、図8に
よって説明する。図8の(1)の平面図および(2)の
D−D線拡大断面図に示すように、研磨パッド11(1
1G)は、グローバル平坦性が得られるような硬度、弾
性を有する、例えば発砲ウレタンで形成され、その研磨
面側には凹部13が例えば溝で形成されている。ここで
は一例として、十字の溝からなる凹部13が形成されて
いるものを説明する。この凹部13内にはスラリー保持
体14が埋め込まれている。このスラリー保持体14
は、例えば、木綿、麻等の植物性繊維および羊毛、絹等
の動物性繊維のうちの少なくとも1種の繊維と、ガラ
ス、炭素等の非金属繊維、金属繊維、およびポリエステ
ル、ナイロン、アクリル等の樹脂繊維のうちの少なくと
も1種の繊維とを上記凹部13内に列状に配設し、樹脂
として例えば発砲ウレタンを含浸させて固化させたもの
からなる。またスラリー保持体14を含めた研磨面12
はほぼ平坦に形成されている。
【0050】上記図8に示した研磨パッド11Gの形成
方法は、研磨パッド11Gを発砲ウレタンで形成した
後、その研磨パッド11Gの研磨面12側に凹部13
を、例えば溝で形成する。この凹部13内にはスラリー
保持体14を埋め込む。このスラリー保持体14は、例
えば、上記第5の実施の形態(1)で説明したような、
動植物繊維のうちの少なくとも1種の繊維と、非金属繊
維、金属繊維および樹脂繊維のうちの少なくとも1種の
繊維とを列状に配設し、その繊維群に樹脂、例えば発砲
ウレタンを含浸させて形成する。
【0051】次に第5の実施の形態(2)を、図9によ
って説明する。図9に示すように、研磨パッド11(1
1H)は、例えば発砲ウレタンで形成され、その研磨面
12側には凹部13が例えば十字形の溝で形成されてい
る。この凹部13内にはスラリー保持体14が埋め込ま
れている。このスラリー保持体14は、上記第4の実施
の形態(1)で説明したものと同様に、木綿、麻等の植
物性繊維および羊毛、絹等の動物性繊維のうちの少なく
とも1種の繊維に、ガラス、炭素等の非金属繊維、金属
繊維、およびポリエステル、ナイロン、アクリル等の樹
脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を混紡した糸で編
んだ布を積層状態にしたものに樹脂として例えば発砲ウ
レタンを含浸させて固化させたものからなる。またスラ
リー保持体14を含めた研磨面12はほぼ平坦に形成さ
れている。
【0052】上記図9に示した研磨パッド11Hの形成
方法は、研磨パッド11Hを発砲ウレタンで形成した
後、その研磨パッド11Hの研磨面12側に凹部13
を、例えば平面視的形状が十字形の溝で形成する。この
凹部13内にはスラリー保持体14を埋め込む。このス
ラリー保持体14は、木綿、麻等の植物性繊維および羊
毛、絹等の動物性繊維のうちの少なくとも1種の繊維
に、ガラス、炭素等の非金属繊維、金属繊維、およびポ
リエステル、ナイロン、アクリル等の樹脂繊維のうちの
少なくとも1種の繊維を混紡した糸で編んだ布を重ね
て、その積層状態の布に樹脂、例えば発砲ウレタンを含
浸させて形成する。
【0053】上記第5の実施の形態で説明した各研磨パ
ッド11(11G、11H)は、凹部13に形成したス
ラリー保持体14によってスラリーが保持されやすくな
る。すなわち、スラリー保持体14は、見かけ上の硬度
が他の研磨パッド領域よりも高い材料である繊維をその
まま、もしくは布に織って、凹部13に充填することに
より形成したことから、研磨パッド11の研磨面12に
スラリーを供給したとき、このスラリーの多くがスラリ
ー保持体14に効率的に保持され、被研磨体(図示省
略)の研磨面に供給される。したがって、研磨の品質の
改善およびスラリーの有効利用が可能となるとともに、
繊維の硬度が高いことで、研磨パッド11の全体の見か
け上の硬度も向上し、研磨の平坦性も改善される。
【0054】上記第5の実施の形態で説明した研磨パッ
ド11を用いた研磨方法は、前記図2によって説明した
第1の実施の形態における研磨方法と同様である。
【0055】次に、本発明の研磨パッドに係わる第6の
実施の形態を、図10の研磨パッドの概略構成図によっ
て説明する。図10では前記図1によって説明した構成
部品と同様のものには同一符号を付与する。
【0056】図10に示すように、研磨パッド11(1
1J)は、例えば、その基材に天然木材のコルクを用い
る。または非金属材料(例えばガラス材料、炭素材
料)、金属材料および樹脂材料のうちの1種もしくは複
数種を配合したコルクを用いる。その研磨パッド11J
の研磨面12側には凹部13が例えば平面視的形状が十
字形の溝で形成されている。この凹部13内にはスラリ
ー保持体14が埋め込まれている。このスラリー保持体
14は、例えば、木綿、麻等の植物性繊維および羊毛、
絹等の動物性繊維のうちの少なくとも1種の繊維と、ガ
ラス、炭素等の非金属繊維、金属繊維、およびポリエス
テル、ナイロン、アクリル等の樹脂繊維のうちの少なく
とも1種の繊維とを、上記凹部13内に列状に配設し、
その配設した繊維群に樹脂、例えば発砲ウレタンを含浸
させて固化させたものからなる。もしくは、上記のよう
な動植物繊維のうちの少なくとも1種の繊維に、ガラ
ス、炭素等の非金属繊維、金属繊維、およびポリエステ
ル、ナイロン、アクリル等の樹脂繊維のうちの少なくと
も1種の繊維を混紡した糸で編んだ布を重ねて、その積
層状態の布に樹脂、例えば発砲ウレタンを含浸させたも
のからなる。またスラリー保持体14を含めた研磨面1
2はほぼ平坦に形成されている。
【0057】上記図10によって説明した研磨パッド1
1Jでは、基材に天然木材のコルクを用いる、または非
金属材料、金属材料、樹脂材料から選択される少なくと
も1種を配合したコルクを用いることから、耐磨耗性や
耐熱性に優れ、かつ被研磨体の表面に追従性のよい研磨
パッドになる。また、上記説明したような、動植物繊維
のうちの少なくとも1種に、非金属繊維、金属繊維およ
び樹脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を混紡した糸
で編んだ布を重ねて、その積層状態の布に樹脂、例えば
発砲ウレタンを含浸させた構成のスラリー保持体14を
用いることから、そのスラリー保持体14に供給された
スラリーは保持されるので、研磨の均一性、再現性が改
善され、スラリーは有効利用される。
【0058】上記第6の実施の形態で説明した研磨パッ
ド11Jの形成方法は、前記第5の実施の形態で説明し
た研磨パッド11Jの基材が天然木材のコルクもしくは
非金属繊維、金属繊維、樹脂繊維から選択される少なく
とも1種を配合したコルクを用いる点が異なるだけで、
その他の形成方法は同様である。
【0059】なお、研磨パッド11Jに形成した凹部1
3に繊維を束ねたスラリー保持体14を入れるときに
は、例えば弾性を有する接着剤を用いて凹部13にスラ
リー保持体14を接着してもよい。
【0060】上記第6の実施の形態で説明した研磨パッ
ド11Jを用いた研磨方法は、前記図2によって説明し
た第1の実施の形態における研磨方法と同様である。
【0061】なお、前記第4〜第6に実施の形態で説明
したスラリー保持体14は、研磨パッド11の研磨面1
2の全域に形成したものであってもよい。また、上記積
層した布や繊維束に含浸させる樹脂は、上記説明した発
砲ウレタンに限定されることはなく、発砲ウレタンのよ
うに含浸させて固化させたときに多孔質状態になる樹脂
であることが好ましいが、その他の樹脂も用いることが
できる。
【0062】通常の研磨では、被研磨体にスラリーが接
触することにより被研磨体が研磨され、その際にスラリ
ーは劣化する。上記各実施の形態で説明した研磨パッド
では、その研磨面において遠心力によりスラリーが研磨
パッドの外に排出されるときに、研磨面側に設けたスラ
リー保持体によってスラリーを積極的に回収、保持し、
研磨に再利用しつつ劣化したスラリーを排出することを
可能にしている。それによって、この研磨パッドを用い
た研磨方法では、被研磨体と研磨パッドとに間にスラリ
ーが確実に導入されるので、研磨レートや研磨均一性が
高まり研磨の品質が向上される。それとともに、研磨時
におけるスラリーの効率的な活用を可能にして、高価な
スラリーの使用量を低減することによりプロセスコスト
を削減する。それとともに、研磨パッドは研磨に必要な
硬度、弾性を有する材料で形成されているので、グロー
バル平坦性を有する研磨特性が維持される。なお、従来
の研磨方法で形成される研磨面における目立て層によっ
てもスラリーの一部は保持される。
【0063】上記第1〜第6の実施の形態では、スラリ
ー保持体14を形成する樹脂にウレタンを用いたが、シ
リコンゴム、硬質ゴム、フッ素系樹脂、ナイロン、塩化
ビニルまたはその他の樹脂を用いることも可能である。
または複数の種類の樹脂で形成することも可能である。
また上記各実施の形態で説明した研磨パッドはウレタン
樹脂に限定されることはなく、その他の樹脂、金属、コ
ルク、もしくはガラス材料、金属材料、樹脂材料から選
択される少なくとも1種を配合したコルクを用いること
も可能である。また上記各実施の形態で説明したスラリ
ー保持体14は、その表面を起毛させたものであっても
よい。さらに上記各実施の形態ではスラリー保持体14
と研磨パッド11の研磨面12との高さをほぼ同等の高
さとしたが、必ずしも同等の高さにする必要はない。ス
ラリー保持体14の高さは、研磨パッド11、スラリー
保持体14、被研磨体の各硬度、弾性等により、適宜設
定される。
【0064】また、上記凹部の形状は、前記各実施の形
態で説明した形状に限定されることはなく、凹部は研磨
パッドの研磨面側でかつ中央部よりその外周方向に向け
て形成されているものであればいかなる形状であっても
よい。例えば、図11の(1)に示すように研磨パッド
11の中央部より外周方向に向かう放射状の溝15で形
成してもよい。溝の本数は、ここで示したように6本で
あっても、また前記図1に示したように4本(十字状の
溝)であってもよく、またはその他の本数であってもよ
い。または図11の(2)に示すように曲線状の溝15
であってもよい。
【0065】または図11の(3)に示すように屈曲状
の溝15であってもよい。または図11の(4)に示す
ように一定の面積を有する凹部16とその凹部16を接
続する溝15とで形成してもよい。この一定の面積を有
する凹部16も平面視形状は、図示した方形に限定され
ることはなく、円形、その他の形状であってもよい。
【0066】また上記一定の面積を有する凹部16は、
前記(1)〜(3)によって示した溝15の途中に設け
ることも可能である。また(2)に示した曲線状の溝の
一部を屈曲させてもよい。また上記(1)〜(4)に示
した凹部のうちの複数を形成してもよい。
【0067】また、上記凹部は、研磨パッドの研磨面側
に網状に形成されているものであってもよい。例えば図
12の(1)に示すように、研磨パッド11の平面視的
な研磨面12の形状が正方形になるように、かつ研磨パ
ッド11の中央部Cを通るように、網状(例えば格子
状)の溝15で形成してもよい。または図12の(2)
に示すように、研磨パッド11の平面視的な研磨面12
の形状が正方形になるように、かつ研磨パッド11の中
央部Cに研磨パッド11の研磨面12が存在するよう
に、その中央部Cを外した網状(例えば格子状)の溝1
5で形成してもよい。または、図示しないが、研磨面1
2の平面視的形状が例えば三角形、正方形以外の四角
形、6角形等の多角形となるような網状の溝15で形成
してもよい。
【0068】なお、上記凹部を構成する溝15は、図
1、図3、図4、図9等に示したような矩形の断面形状
を有する溝であっても、またはV字形断面の溝もしくは
U字形断面の溝であってもよい。
【0069】上記第1〜第6の実施の形態で説明したよ
うに、本発明の研磨パッド11を用いた研磨では、例え
ば段差を有する被研磨体の表面を研磨パッド11の研磨
面12に押圧して化学的機械研磨を行うことにより被研
磨体の被研磨面を平坦化することに有効である。
【0070】また、本発明の研磨パッドはその研磨面側
に形成した凹部にスラリー保持部を形成するだけでよい
ので、従来の研磨装置をそのまま用いることが可能であ
る。また本発明の研磨方法は、現行の生産システムに設
備的な負荷を与えることなく、研磨パッドの寿命や使い
勝手もほとんど変化することなく実現できる。すなわ
ち、いわゆるユーザフレンドリーな対策が可能になる。
【0071】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の研磨パッ
ドによれば、被研磨体を研磨する研磨面側の少なくとも
一部がスラリー保持体で形成されているので、研磨の際
には、研磨に使用されたまたは研磨に全く寄与すること
なく研磨パッド外に排出されていくスラリーをスラリー
保持体で一旦保持することができる。そのため、スラリ
ーと被研磨体の被研磨面とが接触する機会が増加される
ので、高価なスラリーを有効的に活用することができ
る。それとともに、被研磨面における研磨形状、研磨速
度および研磨の均一性の向上が図れ、研磨品質を高める
とともに、スラリーの使用量の低減によりプロセスコス
トを削減することができる。
【0072】本発明の研磨方法によれば、被研磨体を研
磨する研磨面側の少なくとも一部がスラリー保持体で形
成されている研磨パッドを用いて被研磨体を研磨するの
で、研磨に使用されたまたは研磨に全く寄与することな
く研磨パッド外に排出されていくスラリーはスラリー保
持体で一旦保持することができる。そのため、スラリー
と被研磨体の被研磨面とが接触する機会が増加するの
で、被研磨面における研磨形状、研磨速度および研磨の
均一性が向上され、研磨品質が高まるとともに、スラリ
ーの使用量を低減することによりプロセスコストを削減
することができる。すなわち、本発明の研磨方法では、
研磨工程に追加的な負荷を全く負わせることなく、研磨
工程における生産性、被研磨面の品質の向上を図ること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨パッドに係わる第1の実施の形態
を示す概略構成図である。
【図2】研磨装置の概略構成図である。
【図3】本発明の研磨パッドに係わる第2の実施の形態
を示す概略構成図である。
【図4】本発明の研磨パッドに係わる第3の実施の形態
を示す概略構成図である。
【図5】本発明の研磨パッドに係わる第4の実施の形態
(1)を示す概略平面構成図である。
【図6】本発明の研磨パッドに係わる第4の実施の形態
(2)を示す概略平面構成図である。
【図7】本発明の研磨パッドに係わる第4の実施の形態
(3)を示す概略平面構成図である。
【図8】本発明の研磨パッドに係わる第5の実施の形態
(1)を示す概略構成図である。
【図9】本発明の研磨パッドに係わる第5の実施の形態
(2)を示す概略構成図である。
【図10】本発明の研磨パッドに係わる第6の実施の形
態の概略構成図である。
【図11】本発明の研磨パッドに係わる凹部の説明図で
ある。
【図12】本発明の研磨パッドに係わる凹部の説明図で
ある。
【図13】従来の研磨パッドに係わる溝形状の説明図で
ある。
【図14】従来の研磨パッドに係わる溝形状の説明図で
ある。
【符号の説明】
11…研磨パッド、12…研磨面、13…凹部、14…
スラリー保持体

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被研磨体を研磨する研磨面側の少なくと
    も一部がスラリー保持体で形成されていることを特徴と
    する研磨パッド。
  2. 【請求項2】 前記スラリー保持体は前記研磨面側に設
    けた凹部に形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の研磨パッド。
  3. 【請求項3】 前記スラリー保持体は前記研磨面側の全
    面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の研
    磨パッド。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、多孔質樹脂からなることを特徴
    とする研磨パッド。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、繊維状の樹脂を積層したものか
    らなることを特徴とする研磨パッド。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、繊維状の樹脂またはひだ状の樹
    脂を密生させたものからなることを特徴とする研磨パッ
    ド。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、植物性繊維および動物性繊維の
    うちの少なくとも1種の繊維に、非金属繊維、金属繊
    維、および樹脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を混
    紡した糸で編んだ布を積層状態にしたものに樹脂を含浸
    させて固化させたものからなることを特徴とする研磨パ
    ッド。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、植物性繊維および動物性繊維の
    うちの少なくとも1種の繊維に、非金属繊維、金属繊
    維、および樹脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を列
    状に配設したものに樹脂を含浸させて固化させたものか
    らなることを特徴とする研磨パッド。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、コルク、または金属、非金属お
    よび樹脂のうちの1種もしくは複数種を配合したコルク
    からなることを特徴とする研磨パッド。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、前記研磨パッドの中央部よりそ
    の外周方向に向けて形成されていることを特徴とする研
    磨パッド。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の研磨パッドにおいて、 前記スラリー保持体は、網状に形成されていることを特
    徴とする研磨パッド。
  12. 【請求項12】 請求項2記載の研磨パッドにおいて、 前記凹部は、前記研磨パッドの中央部よりその外周方向
    に向けて形成されていることを特徴とする研磨パッド。
  13. 【請求項13】 請求項2記載の研磨パッドにおいて、 前記凹部は、網状に形成されていることを特徴とする研
    磨パッド。
  14. 【請求項14】 被研磨体を研磨する研磨面側の少なく
    とも一部がスラリー保持体で形成されている研磨パッド
    を用いて前記被研磨体を研磨することを特徴とする研磨
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の研磨方法において、 前記研磨面側に形成した凹部に前記スラリー保持体が形
    成されている研磨パッドを用いることを特徴とする研磨
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の研磨方法において、 前記研磨面側の全域に前記スラリー保持体が形成されて
    いる研磨パッドを用いることを特徴とする研磨方法。
  17. 【請求項17】 請求項14記載の研磨方法において、 前記スラリー保持体には多孔質樹脂を用いることを特徴
    とする研磨方法。
  18. 【請求項18】 請求項14記載の研磨方法において、 前記スラリー保持体には繊維状の樹脂を積層したものを
    用いることを特徴とする研磨方法。
  19. 【請求項19】 請求項14記載の研磨方法において、 前記スラリー保持体には繊維状の樹脂またはひだ状の樹
    脂を密生させたものを用いることを特徴とする研磨方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項14記載の研磨方法において、 前記スラリー保持体には、植物性繊維および動物性繊維
    のうちの少なくとも1種の繊維に、非金属繊維、金属繊
    維、および樹脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を混
    紡した糸で編んだ布を積層状態にしたものに樹脂を含浸
    させて固化させたものを用いることを特徴とする研磨方
    法。
  21. 【請求項21】 請求項14記載の研磨方法において、 前記スラリー保持体には、植物性繊維および動物性繊維
    のうちの少なくとも1種の繊維に、非金属繊維、金属繊
    維、および樹脂繊維のうちの少なくとも1種の繊維を列
    状に配設したものに樹脂を含浸させて固化させたものを
    用いることを特徴とする研磨方法。
  22. 【請求項22】 請求項14記載の研磨方法において、 前記スラリー保持体は、コルク、または金属、非金属お
    よび樹脂のうちの1種もしくは複数種を配合したコルク
    を用いることを特徴とする研磨方法。
  23. 【請求項23】 請求項14記載の研磨方法において、 前記研磨パッドには、前記スラリー保持体が該研磨パッ
    ドの中央部よりその外周方向に向けて形成されているも
    のを用いることを特徴とする研磨方法。
  24. 【請求項24】 請求項14記載の研磨方法において、 前記研磨パッドには、前記スラリー保持体が網状に形成
    されているものを用いることを特徴とする研磨方法。
  25. 【請求項25】 請求項15記載の研磨方法において、 前記研磨パッドには、前記凹部が該研磨パッドの中央部
    よりその外周方向に向けて形成されているものを用いる
    ことを特徴とする研磨方法。
  26. 【請求項26】 請求項15記載の研磨方法において、 前記研磨パッドには、前記凹部が網状に形成されている
    ものを用いることを特徴とする研磨方法。
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