JP5478956B2 - ノッチ研磨用研磨パッド - Google Patents

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本発明は、半導体装置の製造プロセスにおけるウェーハの研磨に使用されるノッチ研磨用研磨パッドに関する。
IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、VLSI(Very
Large Scale Integration)など半導体を用いた集積回路の原材料となるシリコンウェーハは、極めて高い平面度および平行度が要求される板状材料であり、その製造工程において、精密な寸法精度を得るための平面加工は、回転可能な定盤、または表面に研磨パッドを貼付した回転可能な定盤によるラッピング加工機かポリシング加工機によって行われる。
単結晶であるシリコンウェーハには、その結晶方向を示すために必ずオリエンテーションフラットか、またはノッチ部が形成されている。近年は、製品の収率や歩留まりを上げるために、ウェーハ表面積の損失がオリエンテーションフラットよりも少ないノッチ部を形成することが多い。
ノッチ部は、ウェーハの最外周周縁のエッジ部分に形成された小さい切り込み状の部分であり、切り込みがU字形の形状のもの、およびV字形の形状のものの2通りの形状が有る。シリコンウェーハの加工においては、その表面部分の加工とともにその周縁のエッジ部分も、チッピング防止やダストの巻き込みを防止することを目的として、鈍角を持つように、または円弧状のプロファイルを持つように面取りされた上で、鏡面加工が施される。
このようなウェーハのノッチ部を研磨するための研磨パッドとしては、合成繊維の不織布を基材とし、この基材全体に対して一様に樹脂を付着させたり、含浸させて、単層の樹脂付着パッド、または樹脂含浸パッドとした構成のものが主に用いられる。
しかし、このような構成の研磨パッドでは、ノッチ部との接触により、その接触部分に大きなせん断力がかかることで摩耗が進行し、短時間の研磨であっても基材の破れ、繊維の露出などが生じ、露出した繊維がウェーハを傷つけてしまうなど研磨パッドを使用できなくなるという問題がある。特に、研磨パッドは、切り込みとウェーハの外周とが交わるエッジとの接触による磨耗が激しく、これによって研磨パッドの寿命が短くなる。このため、研磨性能の維持または向上と長寿命化の要求は大きくなっている。
このようなノッチ研磨用の研磨パッドとして、外周部が、内側の軟質パッド層と、外側の硬質パッド層とで構成され、軟質パッド層は、硬度(アスカーC)が80以下で圧縮率が6%以上で、不織布またはスウェードタイプの材料からなり、硬質パッド層は、硬度(JIS−A)が85以上で圧縮率が3%以下で、ポリウレタンからなる構成のものが開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−223684号公報
ノッチ研磨においては、研磨パッドの外周部がせん断力によって磨耗されて形状変化を起こし、変形した研磨パッドがノッチ部だけでなく、ウェーハ外周部までも研磨してしまうオーバーポリッシュと呼ばれる不具合が発生する。
特許文献1に開示される研磨パッドは、外側に磨耗しにくい硬質パッドを用いることでパットの形状変形を抑制し、オーバーポリッシュを回避している。
しかしながら、特許文献1に開示される研磨パッドは、内側の軟質パッド層と、外側の硬質パッド層とで異なる種類の材料が用いられており、これら2つの層を貼り合わせた構造であるため、この貼り合わせ部分で剥がれが起こる。特に、研磨パッドの微小な面積に大きな荷重が掛かるノッチ研磨では、これら2つの層をそれぞれ構成する材料の変形量の違いによって大きな歪が発生しやすく、層間へのスラリーの浸透なども顕著となり貼り合わせ部分での剥がれが生じやすい。
また、ノッチ部のような微小部分の形状に柔軟に追従して優れた研磨性能を得るためには、内側の軟質パッド層と外側の硬質パッド層の厚みのバランスを保つ必要があり、硬質パッド層の厚みが制限される。
このように、特許文献1に開示されるような軟質パッドと硬質パッドとを貼り合わせた構成の研磨パッドでは、貼り合わせ部分の剥がれが生じてしまい、製品寿命を向上させることができず、ノッチ部の形状に対する追従性も不十分である。
本発明の目的は、特にノッチ部およびその周辺部の研磨に好適で、かつ、製品寿命の長い研磨パッドを提供することである。
本発明は、基材に樹脂を含浸して成る研磨パッドにおいて、
空隙率が、前記基材の厚み方向外側から厚み方向中央側へと高くなる傾斜分布を有するように構成されることを特徴とするノッチ研磨用研磨パッドである。
また本発明は、前記空隙率が、前記基材の厚み方向全体にわたって傾斜分布を有するように構成されることを特徴とする。
本発明によれば、基材に含浸される樹脂の充填度合を示す空隙率が、厚み方向外側から厚み方向中央側へと高くなる傾斜分布を有するように構成される。
このような空隙率の分布により、研磨パッド全体としては硬さが厚み方向に連続的に変化する傾斜層となる。傾斜層であることにより、研磨時に大きな外力が加わった場合でも発生する応力を分散し応力集中による研磨パッドの破壊を防止することができる。また外側部分の硬さを硬くすることによって、ノッチ部の研磨のような大きなせん断力がかかる研磨において高い耐久力を実現する。本発明の研磨パッドは、このような構成により被研磨物との接触部分における破壊を防止して、製品寿命を延ばすことができる。また、傾斜層であることにより、ノッチ部のような微小部分の形状にも柔軟に追従し、片当たりを防止することもできるので、ノッチ部の研磨特性が向上する。
以上より、特にノッチ部およびその周辺部の研磨に好適で、かつ、寿命の長い研磨パッドを実現できる。
また本発明によれば、前記空隙率が、前記基材の厚み方向全体にわたって傾斜分布を有するように構成される。
これにより、研磨パッド全体で傾斜層としての作用を発揮するので、研磨時に研磨パッドが連続的に変形してノッチ部の形状に良好に追従し、片当たりや特定箇所の異常研磨などの問題が発生しない。また、研磨パッドに接合部が存在しないため、研磨による圧力や応力が特定部位に集中するために生じる研磨パッドの剥がれや異常な毛羽立ちなどの破壊がなく、外製品寿命をさらに延ばし、研磨特性をさらに向上することができる。
本発明の実施形態である研磨パッド1の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る研磨パッド1の形状例を示す図である。 実施例の断面写真を示す図である。 実施例と比較例のそれぞれについて、厚み方向における空隙率の評価結果を示すグラフである。 ノッチ研磨の概略を示す図である。 ノッチ部2a付近での実施例および比較例の形状を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態である研磨パッド1の構成を示す模式図である。
研磨パッド1は、不織布などの基材に合成樹脂などの樹脂を含浸させ、含浸させた樹脂の充填度合を厚み方向に変化させたもので、樹脂の充填度合を示す空隙率が、基材の厚み方向外側から厚み方向中央側へと高くなる傾斜分布を有するように構成される。空隙率が大きいと樹脂の充填率が小さく、空隙率が小さいと樹脂の充填率が大きいので、空隙率の分布によって研磨パッド1の含浸樹脂の充填度合を示すことができる。
研磨パッド1は、基材中の空隙率が厚み方向の各位置で異なっていることから、研磨パッド1の厚み方向の各位置における硬さも、空隙率の違いに応じて異なる。基材の厚み方向外側の空隙率が相対的に低いので厚み方向外側の硬さが相対的に硬く、基材の厚み方向中央側の空隙率が外側に比べて相対的に高いので厚み方向中央側の硬さが外側に比べて相対的に軟らかくなる。
このように、研磨パッド1の厚み方向の各位置において硬さは異なっているが、この硬さの違いは含浸している樹脂の充填度合の違いによるものであり、硬い部分と柔らかい部分との間には、異種材料間のような界面は存在せず、研磨パッド1としては硬さが厚み方向に連続的に変化する傾斜層となっている。
傾斜層であることにより、特にノッチ部の研磨などで研磨時に大きな外力が加わった場合でも、研磨パッド1の内部において応力が分散し、応力集中による研磨パッド1の破壊を防止することができる。被研磨物に直接接触する研磨パッド1の外側部分の硬さを硬くすることによって、大きなせん断力がかかるノッチ部の研磨において高い耐久力を実現しており、研磨パッド1の内部に発生した応力を逃がさず留めておくことができる。
本発明の研磨パッド1は、その構成により被研磨物との接触部分における破壊を防止して、製品寿命を延ばすことができる。
また、厚み方向に連続的に変化する傾斜層であることにより、図1に示すようにウェーハ2のノッチ部2aのような微小部分の形状にも柔軟に追従し、片当たりを防止することもできるので、ノッチ部の研磨特性が向上する。
このように研磨パッド1は、特にノッチ部およびその周辺部の研磨に好適で、かつ、寿命の長い研磨パッドを実現できる。
また、研磨パッド1の空隙率としては、基材の厚み方向全体にわたって傾斜分布を有するように、すなわち研磨パッド1全体が傾斜層として構成されることが好ましい。研磨パッド1全体で傾斜層として上記のような作用を発揮するので、製品寿命をさらに延ばし、ノッチ部の研磨特性をさらに向上することができる。
図2は、本発明の実施形態に係る研磨パッド1の形状例を示す。図2(a)、図2(b)、図2(c)、図2(d)のいずれも上側が平面図、下側が断面図を示す。
研磨布パッド全体の形状は、特に限定されないが、主にリング形状、円板形状などで作製される。ノッチ部は、たとえばV字状の切り込み部分であり、研磨時にノッチ部と接触する周縁部の形状は、ノッチ部の切り欠き形状に合わせた形状とすることが好ましい。
図2(a)に示す形状例では、研磨パッド1は、リング形状であり、周縁部の厚み方向の断面形状は、大略V字形状であり、先端部が平坦である。図2(b)に示す形状例では、研磨パッド1は、リング形状であり、周縁部の厚み方向の断面形状は、U字形状である。図2(c)に示す形状例では、研磨パッド1は、リング形状であり、周縁部の厚み方向の断面形状は、図2(a)に類似した大略V字形状であり、先端部は鋭角であってもよく鈍角に形成されていてもよい。図2(d)に示す形状例では、研磨パッド1は、リング形状であり、周縁部の厚み方向の断面形状は、長方形状である。
図2に示したような形状の研磨パッド1を用いてノッチ部を研磨することで、研磨パッド1の厚み方向一方側の表面が、切り込み部分の一方側内面を研磨し、研磨パッド1の厚み方向他方側の表面が、切り込み部分の他方側内面を研磨することになる。研磨パッド1は全体的に傾斜層で構成されているので、研磨パッド1の厚み方向一方側および他方側の表面と、切り込み部分の内面との接触部分において大きな外力が加わることとなっても、研磨パッド1の内部においては、発生する応力が分散し、応力集中による研磨パッド1の破壊を防止することができる。
さらに、このような傾斜層により、微小な切り込み部分の内面形状にも柔軟に追従し、切り込み部分の一方側および他方側の内面に研磨パッド1の表面が均等に接触するので、片当たりが発生せずノッチ部の研磨特性を向上させることができる。
また、研磨パッド1は、空隙率が厚み方向に傾斜分布を有するように1枚の基材に樹脂を含浸して得られたものであるので、構造的な境目がなく、ダイヤモンドドレッサーなどを用いて、研磨パッド形状の修正が可能であり、研磨パッド1の製品寿命をさらに延ばすことができる。研磨パッド1の製品寿命をさらに延ばすことで、研磨中の研磨パッドの、ウェーハの反対側にドレッサーを設置し、研磨しながら、同時に研磨パッド形状の修正も可能となる。
本発明の研磨パッド1を構成する基材としては、被研磨物の種類や望まれる研磨特性などによって適宜選択すればよく、たとえば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維で構成される不織布を好適に用いることができる。
基材に含浸させる樹脂としては、被研磨物の種類や望まれる研磨特性などによって適宜選択すればよく、たとえば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂を好適に用いることができる。
次に研磨パッド1の製造方法の一例を説明する。
(1)ウレタン樹脂の含浸溶液調製工程
本工程では、ウレタン樹脂を溶媒に溶解させて含浸溶液を調製する。湿式のウレタン樹脂を、ジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒に混合して、ウレタン樹脂を溶解させて、含浸溶液としてのウレタン樹脂溶液を調製する。
含浸溶液としてのウレタン樹脂としては、ポリエステル系あるいはポリエーテル系、ポリカーボネート系などのウレタン樹脂を用いることができ、異なる2種類のウレタン樹脂を併用してもよい。
ウレタン樹脂を溶解させる溶媒としては、上述のジメチルホルムアミドの他、たとえば、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド等の溶媒を用いることができる。
(2)含浸工程
本工程では、研磨パッド1の基材としてフェルト等の不織布を用い、含浸溶液調製工程で調製したウレタン樹脂含浸溶液に基材を含浸させる。
容器内に満たしたウレタン樹脂含浸溶液に不織布を浸漬させ、所定時間経過後に引き上げ、マングルなどの絞り装置で余分な含浸溶液を除去する。
(3)硬化工程
含浸溶液を適量含浸させた不織布を凝固水中で凝固して、ウレタン樹脂を湿式凝固させて、空隙率が不織布の厚み方向外側から厚み方向中央側へと高くなる傾斜分布を有するようにウレタン樹脂を含浸、凝固させる。
その後、水で洗浄して含浸溶液の溶媒を除去した後、乾燥し、ウレタン樹脂が含浸、凝固した不織布の表裏面を平面研削(バフ)して多孔質体の研磨パッド1を得る。凝固水は、不織布である基材にウレタン樹脂を固化させ、定着させるための液体であり、特に制限はないが、半導体デバイスなどの製造工程での使用を考慮すると、たとえば、純水、超純水、イオン交換水、蒸留水などが好ましく、必要に応じて、DMFなどを加えても良い。
研磨パッド1の厚み方向に空隙率を傾斜分布させる具体的な方法については、たとえば不織布にウレタン樹脂を厚み方向一方側から含浸させ、所定深さまで含浸させたのち、不織布を反転して不織布の他方側から含浸させることで両面から含浸させる方法、ウレタン樹脂を含浸後に外部から熱を加えて厚み方向外側から硬化させる方法などを用いても良い。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において設計変更可能なことは言うまでもない。
(実施例)
実施例として、ポリエステル繊維不織布(EXBS1000L、金井重要工業株式会社製)を用い、含浸樹脂にウレタン樹脂(L−315、三井武田ケミカル株式会社製)を用いて、研磨パッド1を作成した。実施例の研磨パッド1の断面写真を図3に示す。
(比較例)
比較例には、既存の研磨パッドであるGSBB180(ニッタ・ハース株式会社製)を用いた。
(評価方法)
まず、研磨パッドの空隙率について評価を行った。
空隙率は、撮影した断面画像の所定領域において空隙部が占める割合(%)であり、画像処理ソフト(WinROOF、三谷商事株式会社製)を用いて算出した。
<WinROOF測定条件>
コントラスト:100、明るさ:50、閾値:0−200、測定面積:厚み方向にて5等分
図4は、実施例と比較例のそれぞれについて、厚み方向の5か所における空隙率の評価結果を示すグラフである。グラフでは、厚み方向一方側から順に第1位置から第5位置とした。第3位置が厚み方向中央に当たり、中央から一方の外側に向かって、第2位置、第1位置、中央から他方の外側に向かって、第4位置、第5位置となっている。
図4に示すように、グラフBに示す比較例の空隙率は、研磨パッドの厚み方向で一定であることがわかる。これに対してグラフAに示す実施例の空隙率は、厚み方向外側から厚み方向中央にかけて連続的に空隙率が高く変化しており、空隙率が厚み方向に傾斜分布を有することがわかる。また、グラフAとグラフBとを比較すると、全体として実施例の空隙率が比較例の空隙率よりも低いことがわかる。
このように実施例では、厚み方向外側から厚み方向中央にかけて樹脂の充填率が低くなるように連続的に変化した傾斜分布を有しており、研磨パッド1の厚み方向全体にわたって樹脂の充填率が連続的に変化した傾斜分布を有している。また全体として実施例の樹脂の充填率が比較例よりも高い。
すなわち、比較例では、研磨パッドの厚み方向全体においてほぼ均一の硬さを有しているのに対して、実施例では、厚み方向外側から厚み方向中央に向かって連続的に硬さが減少することがわかる。また、全体としても比較例より硬いことがわかる。
次にノッチ研磨の評価として、パッド寿命および波形状不良率を評価した。
図5は、ノッチ研磨の概略を示す図を示す。ノッチ研磨では、リング状の研磨パッド1を研磨パッド治具3によって保持するとともに回転させ、ウェーハ2のノッチ部2aに研磨パッド1の周縁部を接触させることで研磨を行う。
<研磨条件>
研磨パッド回転数:700rpm
加工圧力:1.5kg/cm
スラリー:エッジミラーV(ニッタ・ハース株式会社製)
パッド寿命は、ノッチ研磨において、実施例と比較例とを比較し、研磨パッドが使用不可能となるまでの時間を相対的に示す。
ノッチ研磨においては、ウェーハのノッチ部の内面およびノッチ部とウェーハの外周部との交点近傍部分を研磨することになるが、特にノッチ部と外周部との交点近傍部分と、研磨パッドの側面に近い部分との接触により、研磨パッドの当該接触部分が破断してしまい、破断したパッドの一部がウェーハの外周部を傷つけてしまうおそれがある。したがって、ウェーハの外周部を傷つけるような破断が生じた時点で研磨パッドが使用不可能であると判断する。
波形状不良率は、CCDカメラを用いて撮影した画像に基づいて、欠陥検査の結果を示している。
表1は、実施例と比較例のそれぞれについて、波形状不良率およびパッド寿命の評価結果を示す。
表1から明らかなように、評価結果として、実施例のパッド寿命は比較例に比べ、1.3倍にまで向上し、波形状不良率は約半分にまで低減することができた。
図6は、ノッチ部2a付近での実施例および比較例の形状を示す模式図である。図6(a)は、実施例の研磨パッド1を示し、図6(b)は、比較例の研磨パッド10を示す。実施例の研磨パッド1は、全体が傾斜層で構成されることにより、ノッチ部2aの内面およびノッチ部2aとウェーハ2の外周部との交点近傍部分2bとの接触領域において均一な形状変化を示し、ノッチ部2aおよび交点近傍部分2bの形状に良好に追従し、波形状不良を大きく低減できたものと考えられる。また、ノッチ研磨において局所的に大きな外力が加えられても傾斜層の特徴により、研磨パッド1の内部に発生する応力が適度に分散し、特に交点近傍部分2bとの接触領域での破断が低減され、パッド寿命が延びたものと考えられる。
これに対して比較例の研磨パッド10は、硬質層11と軟質層12とを貼り合わせた構成であり、ノッチ部2aの形状に研磨パッド10の変形が追従せず、図に示すような変形を生じる。具体的には、ノッチ部2aの先端にはパッド表面が接触せず、ノッチ部2aとウェーハ2の外周部との交点近傍部分2bでは、外周部にまでパッド表面が接触し、2点鎖線で示す領域で応力の集中が発生する。この応力集中部分が他の部分に比べて過度に研磨され、比較例では波形状不良が発生したものと考えられる。
また、ウェーハのノッチ部に応じて変形量が大きくなる外側部においては、従来の異なる材料による2層構造のような極端な変形とは異なり、空隙率が傾斜分布する境目の無い傾斜構造を有することで、研磨パッドの剥がれやウェーハの外周部を傷つけるような研磨パッドの側面に近い部分で生じる破断を抑え、製品寿命を延ばすことができた。
このように、研磨パッドの外側から中央にかけて空隙率が連続的に高くなるような多孔質のウレタン樹脂を用いることで、研磨パッドの磨耗を抑制するとともに、波型状不良率を低減することができる。また、研磨パッド全体を傾斜層とすることによって、強度が向上し、空隙率の分布に応じた緩やかな変形によって、さらに製品寿命を延ばすことが可能となった。
1,10 研磨パッド
2 ウェーハ
2a ノッチ部
3 研磨パッド治具

Claims (2)

  1. 基材に樹脂を含浸して成る研磨パッドにおいて、
    空隙率が、前記基材の厚み方向外側から厚み方向中央側へと高くなる傾斜分布を有するように構成されることを特徴とするノッチ研磨用研磨パッド。
  2. 前記空隙率は、前記基材の厚み方向全体にわたって傾斜分布を有するように構成されることを特徴とする請求項1記載のノッチ研磨用研磨パッド。
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