JP5348966B2 - 研磨パッド - Google Patents

研磨パッド Download PDF

Info

Publication number
JP5348966B2
JP5348966B2 JP2008213142A JP2008213142A JP5348966B2 JP 5348966 B2 JP5348966 B2 JP 5348966B2 JP 2008213142 A JP2008213142 A JP 2008213142A JP 2008213142 A JP2008213142 A JP 2008213142A JP 5348966 B2 JP5348966 B2 JP 5348966B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
notch
polishing
polishing pad
pad
pad member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008213142A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010050277A (ja
Inventor
修吾 宇佐元
和彦 釈迦郡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Sumco Techxiv Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Techxiv Corp filed Critical Sumco Techxiv Corp
Priority to JP2008213142A priority Critical patent/JP5348966B2/ja
Priority to TW098128238A priority patent/TWI464034B/zh
Publication of JP2010050277A publication Critical patent/JP2010050277A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5348966B2 publication Critical patent/JP5348966B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、半導体ウェーハのノッチ部内側面を研磨するための半導体ウェーハの研磨装置に用いられる研磨パッド及びその製造方法に関する。
一般に、半導体ウェーハ20は、その方向特異性から、外周部の一部に、図4に示すようなV字状の切り欠きであるノッチ部22を設け、このノッチ部22を用いて半導体ウェーハ20の位置合わせや方位合わせを行っている。このノッチ部22は、例えば、紡錘形状をした砥石を使用して形成することができる。このようなノッチ部の形状は、SEMI M1−0707において規定され、具体的には、図5に示すような形状をしている。例えば径300mmの半導体ウェーハ20の外周部に90°に開いたV字状のノッチを深さDが1mmで、径3mmのピンが入って位置固定等が可能なように形成されている。このV字形状のノッチ部の内面(例えば、図1の内側の面24)の研磨は、通常の半導体ウェーハの研磨装置では行うことができない。
そこで、例えば、図8に示すような装置を用いて内面の研磨が行われている(特許文献1)。このノッチ部研磨装置901は、ウェーハWを保持するテーブル903と、このテーブル903を正逆方向に回転脈動させることが可能なパルスモータ902を有している。このうちテーブル903には図示しない真空吸着装置が連結され、ウェーハWをテーブル903上に真空吸着によって保持できるようになっている。
また、このノッチ部研磨装置901は回転バフ904を有し、この回転バフ904は、弾性材料、例えば発泡ポリウレタン等の合成樹脂によって形成されている。この回転バフ904は、該回転バフ904を回転させる電動モータ(第1のモータ)905に連結されるとともに、リンク機構906によって保持されている。なお、回転バフ904は、テーブル903に保持されるウェーハ面に平行な軸を中心に回転可能となっている。
リンク機構906は、リンク961、962から構成されている。リンク961の基板961aの先端側は2股状に分岐し、その分岐部の一方は軸受け907に保持され、他方はパルスモータ(第2のモータ)908に連結されている。ここで、軸受け907の中心軸とパルスモータ908の回転軸は同一直線上に存在し、その中心を結ぶ線が、ウェーハ表面に平行で、かつ、ウェーハWのノッチ部932にほぼ接するようにされている。また、リンク961の基板961aの中間部にはブラケット961b,961bが立設され、このブラケット961b,961bには、軸962aを中心にシーソ動作可能にリンク962が取り付けられている。このリンク962の一端には回転バフ904及び電動モータ905が取り付けられている。一方、リンク962の他端と前記リンク961の後端との間にはエアシリンダ装置909が設置されている。つまり、エアシリンダ装置909は、シリンダ基端がリンク961に固着され、ロッド先端がリンク962と回り対偶をなすようにして設置されており、このエアシリンダ装置909によって、リンク962はリンク961とは別個に動作可能となっている。このエアシリンダ装置909は図示しないエア給排装置及びエア圧力調節装置に連結されている。
まず、ウェーハWをテーブル903の上に真空吸着等によってセットする。このウェーハWのセットによって、軸受け907の中心軸とパルスモータ908の回転軸とを結ぶ線上に、ウェーハWのノッチ部932近傍が位置するようにリンク機構を設定する。そのためには、研磨対象物であるウェーハWの径を考慮して、テーブル903と、軸受け907及びパルスモータ908との位置関係を予め設定しておくか、テーブル903に対して、軸受け907及びパルスモータ908が相対移動できるようにしておくことが望まれる。なお、ウェーハWのセットの時には、エアシリンダ装置909によりウェーハWから回転バフ904を離しておく。
次に、エアシリンダ装置909を作動させ、回転バフ904をウェーハWのノッチ部932内面に対して押圧する。すると、回転バフ904の周面部が弾性変形し、回転バフ904はウェーハWに広く接触する。その後、電動モータ905によって回転バフ904を回転させるとともに、パルスモータ908により回転バフ904をノッチ部内面の膨出部に沿って、前記押圧力がノッチ部内面に対して垂直方向に作用するようにゆっくり旋回させる。このとき、例えばアルカリ液中にコロイダルシリカを分散させた研磨剤をノッチ部932に供給するようにする。この旋回研磨の動作は、ノッチ部内面に沿って往復動作する形で所定の回数行われる。また、必要に応じてテーブル903を回転バフ904の押圧方向に対し、直角をなす正逆方向に回転脈動させるようにし、ノッチ部932内面全体を研磨するようにする。
ところで、このような装置でも、ノッチ部にバリ等が発生するという問題点があり、半導体ウェーハのノッチ部を含めた全ての面取り面を効率的に研磨することができる改良された半導体ウェーハの面取り面研磨装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
特許第2798345号公報 特開2000−317790号公報
しかしながら、ノッチ部の複雑な形状のため、均質な条件で研磨パッドの全表面がノッチ部の内面に接触することは難しく、研磨パッドのバリ等の発生を防ぐことは困難である。また、摩耗パッドの偏摩耗を防ぐことも難しい。摩耗率の少ない研磨パッドを使うことも考えられるが、摩耗しない研磨パッドでは、被研磨表面の品質の低下をまねくおそれがある。
そこで、発明者らは、上記課題に鑑みてノッチ部の内面等の研磨に好ましい研磨パッドの特性等を鋭意研究することにより、本発明をするに至った。即ち、外周から内面に沿って進むと、ノッチ部の奥部ではこの内面が急激に湾曲し、所定の曲率(若しくは曲率半径r)をもって約90°方向が変わり、この内面は再び平坦になって反対側の外周につながっているので、奥部での内面と研磨パッドとの接触状態と、外周近くの内面と研磨パッドとの接触状態と、更に、外周部近傍のいわゆる角部と研磨パッドとの接触状態とは、それぞれ異なっている。例えば、上記奥部においては、急激に変わる曲率半径rに対応して柔軟に変形して内面と接触する特性が好ましいと考えられ、一方、いわゆる角部と接触するところは、高い面圧が予想され、耐荷重性に優れるものが好ましいと考えられる。一方、ノッチ部を研磨する研磨パッドは、ノッチ部の特殊な凹形状からそれに倣うような凸形状をした先端部を有しており、先端部の各部位はノッチ部の対応する部位にもっぱら接触し、他の部位には接触することが少ない。そのため、このような異なる好ましい特性をそれぞれ対応する研磨パッドの各部位に持たせることができれば、より好ましい研磨パッドを提供することが可能となる。例えば、柔軟に変形可能な研磨パッド部材と耐荷重性に優れる研磨パッド部材とを積層した多層研磨パッド部材を含む研磨パッドであれば、各層の露出部(先端部)においてこれらの特性を生かすことができる。そして、凸部の先端を柔軟に変形可能な研磨パッド部材とし、前記ノッチ部のいわゆる角部が接触するところを耐荷重性に優れる研磨パット部材となるように研磨パッドを構成することができ、これを層構造によって実現可能である。より具体的には、以下のようなものを提供することができる。
(1)半導体ウェーハの周縁に形成されたノッチ部を研磨するための研磨パッドにおいて、前記ノッチ部の内面に接触する先端部を備え、前記先端部は、前記ノッチ部のノッチ形状に倣う凸形状を有し、異なる物性を有する第1及び第2のパッド部材が前記凸形状の先端に露出するように積層される多層パッド部材を含むことを特徴とする研磨パッドを提供することができる。
ここで、ノッチ部の形状は、SEMIに規定された形状を含むが、更に、類似の凹形状を含んでよい。即ち、該ノッチ部は、半導体ウェーハの周縁に形成された凹形状の凹部を含んでよい。上記の研磨パッドは、少なくともその一部(例えば先端部)が、ノッチ部の内側(例えば2つの斜線からなるV字の両斜線に挟まれた所)に入り込むことができる。ノッチ形状は、一般に、V字形やU字形等の切り込みや溝の形状を意味する。このノッチ形状に倣う凸形状とは、ノッチ部に嵌り込み嵌合する形状及びそれに類似する形状を含んでよい。例えば、V字形状のノッチの内面研磨において、V字形の開き角が45度であれば、それよりもやや小さい角度の先端角を有することが好ましい。研磨パッドは、例えば、円板の周縁(外周)に外周端を尖らせて設けられる。円板状の半導体ウェーハと直交するように円板状(若しくは、ドーナツ状)の研磨パッドは回転配置されて、同ウェーハの外周のノッチ部の内側に円板の外周に配置された研磨パッドが入り込むことも嵌合に含まれる。第1及び第2のパッド部材は、それぞれ平らに広がりそれらが重ねられて積層される。積層は、凸形状にほぼ平行な各層が重ねられて行われるので、積層体の端部には、各層の端部が露出し縞状になる。凸形状にほぼ平行であるので、先端部には各層の端部が露出し縞状を呈する。特に、第1のパッド部材は、柔軟に変形可能な研磨パッド部材であってよく、ノッチ形状に倣う凸形状において中央の突起部にその層の端部を露出(顔出)してよい。このようにして、突起部は、前記ノッチ形状の底部に接触可能となっていてよい。第2のパッド部材は、耐荷重性に優れる研磨パッド部材であってよく、上記第1のパッド部材の両側に配置され、第1のパッド部材をサンドイッチ状に挟み込んでよい。第2のパッド部材は、凸形状の中央の突起部である第1のパッド部材の両側に配置され凸形状の麓部分を形成してよい。
(2)前記異なる物性は、異なる硬度であることを特徴とする上記(1)に記載の研磨パッドを提供することができる。
ここで硬度は、圧縮率と密接に関係し、相互に関係し合って規定されてもよい。硬度は、例えば、JIS K6253に準じて測定する。1.27mm厚にスライスされた研磨層を1.5cm角で6枚切り出す。切り出したサンプルは、23.5度±2℃×湿度50%×24時間保持した後6枚のサンプルを積み重ねて、SHORE A硬度計にセットする。A硬度計の針を6枚積み重ねたサンプルに突き刺した後、1分後のA硬度計指針を読み取る。
また、圧縮率は、JIS L1096に準じて測定する。発泡体研磨層(サンプルサイズ直径7mm)を直径5mmの円筒状の圧子を利用し、マックサイエンス社製TMAにて25℃にて荷重を印加し、T1(μm)、T2(μm)を測定する。
圧縮率(%)=[(T1−T2)/T1]×100
ここで、T1は無負荷状態から30kPa(300g/cm)の応力の負荷を60秒保持したときのシートの厚みを表し、T2はT1の状態から180kPaの応力の負荷を60秒保持したときのシートの厚みを示す。
耐荷重性に優れる研磨パッド部材の上記方法による硬度は、好ましくは、70以上であり、80以上が更に好ましい。しかしながら、硬度が高すぎると研磨面が荒れやすく、好ましくは、100以下であり、95以下が更に好ましい。一方、柔軟性に優れる研磨パッド部材の硬度は、好ましくは、65以上であり、75以上が更に好ましい。しかしながら、硬度が高すぎると柔軟性が悪化するので、好ましくは、95以下であり、90以下が更に好ましい。耐荷重性に優れる研磨パッド部材の方が、柔軟性に優れる研磨パッド部材よりも5以上高い硬度を有することが好ましい。
圧縮率で考えると、耐荷重性に優れる研磨パッド部材の上記方法による圧縮率は、好ましくは、10.0%以下であり、8.0%以下がより好ましく、5.0%以下が更に好ましい。しかしながら、圧縮率が高すぎると研磨面が荒れやすく、好ましくは、0.5%以上であり、1.5%以上がより好ましく、2.0%以上が更に好ましい。一方、柔軟性に優れる研磨パッド部材の圧縮率は、好ましくは、12.0%以下であり、11.0%以下がより好ましく、10.0%以下が更に好ましい。しかしながら、圧縮率が高すぎると柔軟性が悪化するので、好ましくは、1.0%以上であり、3.0%以上がより好ましく、5.0%以上が更に好ましい。この圧縮率は、硬度と密接な関係にあるが、本発明については、硬度の規定が優先する。
(3)前記第1のパッド部材と前記第2のパッド部材が接着剤、または熱可塑性樹脂による熱溶着によって接着されていることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の研磨パッドを提供することができる。
積層される第1のパッド部材と第2のパッド部材は、互いに熱圧縮により接合することができるが、好ましくはウレタン等の樹脂系の接着剤または熱可塑性樹脂で熱溶着を行うことができる。尚、研磨パッドは、薄層部材を積層して作る多層部材でなくてもよい。V字形状のノッチの内面に接触する表面及びその近傍の材料組合せが、V字形状の奥に接触するところに、第1のパッド部材が露出し、研磨工程においてV字形状のノッチの内面から外に出ることのあるノッチ縁角部に当接する所に、第2のパッド部材が露出するように配置されればよい。言い換えれば、V字形状の奥に接触するところは、高い接触圧力を加え難く、ノッチ縁角部に当接する部位は、局所的に高い面圧を受ける可能性のあるところである。体の端部には、各層の端部が露出し縞状になる。凸形状にほぼ平行であるので、先端部には各層の端部が露出し縞状を呈する。特に、第1のパッド部材は、柔軟に変形可能な研磨パッド部材であってよく、ノッチ形状に倣う凸形状において中央の突起部にその層の端部を露出(顔出)してよい。
(4)前記第1のパッド部材が樹脂含有不織布からなり、前記第2のパッド部材が発泡性ウレタンからなることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の研磨パッドを提供することができる。
上記樹脂含有不織布の不織布は、繊維シート、ウェブまたはバットで、繊維が一方向またはランダムに配向しており、交流(即ち、繊維の絡み合いにより繊維同士が離れなくなること)、及び/または融着、及び/または接着によって繊維間が結合されたものを含んでよい。ただし、紙、織物、編物、タフト及び縮絨(しゅくじゅう)フェルトは除かれる。例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布等を含んでよく、このような不織布に含有される樹脂は、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂等を含んでよい。一般に、不織布は、スパンボンド、サーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチ、ステッチボンド、湿式法、スパンレース法(水流絡合法)、メルトブロー法等によって製造される。本発明においては、均一な厚さで目付け(単位面積あたりの質量)を任意に変えることができる湿式法が好ましい。
ここで、発泡ウレタンは内部に気泡を形成しているものであり、気泡の大きさを変えると、硬度、圧縮率、密度等が異なる。一般に、発泡ポリウレタンは硬質であり、硬度の規格がショアA規格で60〜100のものを使用することができる。このような発泡ウレタンとしては、ポリウレタン樹脂を用いることができる。このポリウレタン樹脂は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと有機ジアミン化合物とからなり、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネートと高分子ポリオールと低分子ポリオールからなる。ポリイソシアネートとしては、一例として2,4−及び/または2,6−ジイソシアナトトルエン、2,2´−、2,4´−及び/または4,4´−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、p−及びm−フェニレンジイソシアネ−ト、ダイメリルジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ジフェニル−4,4´−ジイソシネ−ト、1,3−及び1,4−テトラメチルキシリデンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−及び1,4ージイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネート)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(=水添MDI)、2−及び4−イソシアナトシクロヘキシル−2´−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−及び1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、等が挙げられる。また、高分子ポリオールとしては、例えばヒドロキシ末端ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリエステルカ−ボネ−ト、ポリエ−テル、ポリエ−テルカ−ボネ−ト、ポリエステルアミド等が挙げられるが、これらのうち耐加水分解性の良好なポリエ−テル及びポリカ−ボネ−トが好ましく、価格面と溶融粘度面からはポリエ−テルが特に好ましい。ポリエ−テルポリオ−ルとしては、反応性水素原子を有する出発化合物と、例えば酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化スチレン、テトラヒドロフラン、エピクロルヒドリンの様な酸化アルキレンまたはこれら酸化アルキレンの混合物との反応生成物が挙げられる。反応性水素原子を有する出発化合物としては、水、ビスフェノ−ルA並びにポリエステルポリオ−ルを製造するべく上記した二価アルコ−ルが挙げられる。
(5)前記第1のパッド部材の厚みが、前記ノッチ部の周方向の幅よりも薄いことを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の研磨パッドを提供することができる。
第1のパッド部材は、研磨パッドの最先端に位置し、ノッチ部の奥の曲率半径rが小さいところに柔軟に変形して接触することが望まれるが、そのため高面圧に対する耐性が低いことが多い。第1のパッド部材の厚みが、ノッチ部の周方向の幅よりも薄ければ、第1のパッド部材が外周部のいわゆる角部に当たらないようにすることができる。しかし、ノッチ部の周方向の幅と同じ若しくは厚い場合は、この角部が、この第1パッド部材に当接するため好ましくない。また、樹脂含有不織布からなる第1のパッド部材に、接着剤を介在させて、発泡性ウレタンからなる第2のパッド部材を重ねて、加熱圧縮することにより、積層パッド部材を製造することができ、これを用いれば上述するようにノッチ部の研磨を良好に行うことができる。尚、積層は、それぞれ円環状の平らなパット部材について、第2のパッド部材、接着剤、第1のパッド部材、接着剤、第2のパッド部材の順に行い、加熱圧縮する。そして、外周部において、第1のパッド部材が突出するように、凸形状を半径方向外側に形成する。
本発明によれば、半導体ウェーハのノッチ部を研磨するために用いる研磨パッドの構造を多層構造(2層以上で構成されるもの)とすることで、ノッチ部の面取り品質を大きく改善することができる。この多層構造は、加工方向に対して平行にして各層を積層することにより構成可能である。より具体的には、半導体ウェーハのノッチ部の鏡面加工に用いる研磨パッドの材質、または、物性を、それぞれ異なる複数の部材から構成することで、半導体ウェーハの加工面をムラなく加工することができる。また、バリの発生し易い箇所にウレタン系のバリの発生し難い樹脂を用いることにより、ノッチ部加工により生じ易い、研磨パッドのバリの抑制を行うことができるため、オーバーポリッシュの発生が起き難い。また、この研磨パッドの材質を不織布、ウレタン等の樹脂系とすることで、容易に研磨パッドを製造することができる。更に、上述するような構成となっているので、ノッチ部の研磨ムラの発生を抑制することができ、研磨パッドの加工可能ライフの延長を行うことができる。そして、研磨パッドのバリの発生を制限できる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素及び相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。また、以下の説明では、本発明に係る実施の態様の一例を示したに過ぎず、当業者の技術常識に基づき、本発明の範囲を超えることなく、適宜変更可能である。従って、本発明の範囲はこれらの具体例に限定されるものではない。また、これらの図面は、説明のために強調されて表されており、実際の寸法とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施例である研磨パッド10を備える研磨リング11(図3参照)が、半導体ウェーハであるシリコンウェーハ20のノッチ部22の内面24を鏡面研磨する準備ができた状態を示す。研磨パッド10は、樹脂を含浸した不織布からなる不織布部材12を中心に、その両側に発泡性ウレタンからなるウレタン部材14を境界15を介して配置した多層構造となっている。この研磨パッド10は、それを外周に備える研磨リング11(図3参照)を図中左方向に移動し、シリコンウェーハ20のノッチ部22の内面24に押付け、図中の下方向矢印の向きに回転させて研磨することができる。研磨リングは、図示しない機構により図中左右方向に移動(揺動)可能で、ノッチ部22の内面24の各部位に適切な圧力で研磨パッド10の対応する各部位を押付けることができる。シリコンウェーハ20の主要面であって、ノッチ部22の近傍26、28では、この研磨パッド10による研磨の影響を受けることがある。詳細は、後述する。
図2は、研磨パッド10の断面図を示す。中央の層は不織布部材12からなり、その両側の層はウレタン部材14からなるが、両者間15に接着剤を塗布して熱溶着して接着したものである。より具体的には、不織布部材12は、東レコーテックス株式会社製のウレタン含浸不織布(型番:NF7055)であり、ウレタン部材14は、千代田株式会社製のウレタン発泡体(型番:PV2700)であり、接着剤は、東洋紡績株式会社製のポリアミド(ホットメルト接着剤)である。これらは、125℃で1.3Kg/cmで圧縮することにより接着した。図3に示すように、研磨パッド10は、研磨リング11の外周に配置され、研磨パッド10全体では、円環形状を呈する。円環形状により規定される平面に垂直な面で、研磨パッドの断面を取れば、その先端部(外周部)は楔形状をしており、楔形状の先端部は該断面において半径Rの円弧を形成する。この半径Rは、ノッチ部22の奥部27の曲率半径rよりも大きく、押し付けにより研磨パッド10の先端部が変形することにより、奥部27の内面に接触し、その面を鏡面研磨することができる。不織布部材12からなる層の厚みは、図1からも分かるように、ノッチ部22の外周方向の幅よりも薄く、研磨中、研磨パッド10の不織布部材12は、常にノッチ部22の内側に位置し、内面24と外周との境界にある角部25には接触しない。この角部25は、接触面積が小さくなり易いので、研磨パッド10に当接した場合、局所的に高面圧になり易い。不織布部材12は、この角部25に接触せず、より硬く耐荷重性の高いウレタン部材14が接触する。従って、ノッチ部22の奥部27の鏡面研磨と角部25に対する対処が本実施例の研磨パッド10では可能となっている。
ここで、不織布部材12に用いた上記ウレタン含浸不織布は、SHORE A硬度計による測定で、平均で84であった。また、圧縮率は、3.7%であった。一方、ウレタン部材14のウレタン発泡体の硬度は、平均で92であった。また、圧縮率は、0.91%であった。従って、硬度の違いは、8であった。
図6は、本実施例の研磨パッド10によってどのようにノッチ部22の鏡面研磨がされるかを示す。(a)は、一点鎖線で示すように、ノッチ部22の奥部27の曲面の中心と研磨パッド10の先端部の中心が並んでおり、研磨の準備ができているところを示す。(b)は、図示しない機構により研磨パッド10がノッチ部22に押し付けられている状態を示す。この機構は、矢印によって示すように研磨パッド10を図中左右に揺動することができる。これにより、研磨パッド10の先端部R近傍が柔軟に変形し、ノッチ部22の奥部27の曲面が鏡面研磨される。しかしながら、角部25は不織布部材12に接触しない。(c)は、更に、半導体ウェーハ20が揺動することにより、ノッチ22の内面24の左右いずれか(図中では上下いずれか)により強く研磨パッド10が押し付けられている様子を示す。このような場合であっても、角部25は、不織布部材12に接触せず、ウレタン部材14に接触するため、高い面圧であっても破損することなく、十分耐えることができる。
図7は、研磨パッド10全体を不織布部材12で形成した比較例を示す。(a)は、一点鎖線で示すように、ノッチ部22の奥部27の曲面の中心と研磨パッド10の先端部の中心が並んでおり、研磨の準備ができているところを示す。(b)はこの比較例で研磨を行った結果、研磨パッド10の先端部の表面にバリ13が発生している様子を示している。このバリ13は、不織布の繊維がほつれて表面に出てきたものと考えられるが、比較的長く、研磨を続けた場合、図1で示すシリコンウェーハ20の主要面であって、ノッチ部22の近傍26、28にバリが接触し、この場所にキズを付けるおそれがある。
以上述べて来たように、本願の発明によれば、異なる材質、または物性を持つ樹脂をサンドイッチ状に挟み込むので、ノッチ部の内面が好ましく鏡面研磨される。特に、発泡性ウレタン等の素材からなるパッドは寿命が長いが、鏡面研磨による表面の粗さは、不織布からなるパッドのものよりも粗い。一方、不織布からなるパッドで研磨した場合は、パッドのバリが発生しやすく、寿命が短い。特に、ノッチ部の奥部(若しくは底部)の鏡面研磨は、発泡性ウレタン等の素材からなるパッドでは品質が十分とは言い難いが、ノッチ部の他の内面は条件を調製すれば、発泡性ウレタン等の素材からなるパッドであっても十分な品質を確保可能である。そのため、ノッチ部の奥部(若しくは底部)には、不織布からなる不織布部材を当て、それ以外には発泡性ウレタンからなるウレタン部材を当てれば、使用可能な寿命(ライフ)をバリを抑制することにより延ばすことができ、オーバーポリッシュや鏡面のムラを抑制して高い品質の表面を研磨により得ることが可能となる。また、接着剤で、不織布部材とウレタン部材を接着すれば、界面での剥離を防ぐことができ、鏡面のムラを抑制して高い品質の表面を研磨により得ることが可能となる。
本発明の実施形態である研磨パッドとシリコンウェーハのノッチ部を鏡面研磨の準備ができた状態で示す部分破断斜視図である。 本発明の実施形態である研磨パッドの先端部の断面を示す部分破断図である。 研磨パッドを備える研磨リングの平面図である。 ノッチ部を備えるシリコンウェーハの平面図である。 SEMI M1−0707に基づく、ノッチ形状を示す模式図である。 本発明の実施形態である研磨パッドとシリコンウェーハのノッチ部を鏡面研磨する様子を示す模式図である。 比較例として、不織布部材のみからなる研磨パッドとシリコンウェーハのノッチ部を鏡面研磨しようとする状態、及び、研磨後の研磨パッドの破損状態を示す模式図である。 ノッチ部を研磨する従来の研磨装置の例を示す斜視図である。
符号の説明
10 研磨パッド
11 研磨リング
12 不織布部材
14 ウレタン部材
20 シリコンウェーハ
22 ノッチ部
24 内面
25 角部

Claims (5)

  1. 半導体ウェーハの周縁に形成されたノッチ部を研磨するための研磨パッドにおいて、
    前記ノッチ部の内面に接触する先端部を備え、
    前記先端部は、前記ノッチ部のノッチ形状に倣う凸形状を有し、異なる物性を有する第1及び第2のパッド部材が前記凸形状の先端において、前記第1のパッド部材が前記第2のパッド部材に挟まれて露出するように積層され、前記第1のパッド部材の露出部が前記第2のパッド部材に比べ前記ノッチ部のより奥の内面に接触するように、前記凸形状の最先端に配置される多層パッド部材を含むことを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記異なる物性は、異なる硬度であり、前記ノッチ部の内面が研摩される時、先端に露出した前記第1のパッド部材が変形し、前記内面と接触し、研磨を行うことを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記第1のパッド部材と前記第2のパッド部材が接着剤、または熱可塑性樹脂による熱溶着によって接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨パッド。
  4. 前記第1のパッド部材が樹脂含有不織布からなり、前記第2のパッド部材が発泡性ウレタンからなることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨パッド。
  5. 前記第1のパッド部材の厚みが、前記ノッチ部の周方向の幅よりも薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の研磨パッド。
JP2008213142A 2008-08-21 2008-08-21 研磨パッド Active JP5348966B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008213142A JP5348966B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 研磨パッド
TW098128238A TWI464034B (zh) 2008-08-21 2009-08-21 研磨墊

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008213142A JP5348966B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 研磨パッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010050277A JP2010050277A (ja) 2010-03-04
JP5348966B2 true JP5348966B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=42067128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008213142A Active JP5348966B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 研磨パッド

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5348966B2 (ja)
TW (1) TWI464034B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5230328B2 (ja) * 2008-09-30 2013-07-10 スピードファム株式会社 ウエハノッチ部の研磨パッド
JP2010108968A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Nitmac Er Co Ltd ノッチ研磨用装置
JP5762668B2 (ja) * 2008-12-26 2015-08-12 ニッタ・ハース株式会社 研磨パッド
JP5358318B2 (ja) * 2009-06-26 2013-12-04 ニッタ・ハース株式会社 ノッチ研磨用研磨パッド
JP5478956B2 (ja) * 2009-06-26 2014-04-23 ニッタ・ハース株式会社 ノッチ研磨用研磨パッド
EP3277462A4 (en) * 2015-04-01 2018-11-07 3M Innovative Properties Company Abrasive disc with lateral cover layer
JP7328838B2 (ja) 2019-09-10 2023-08-17 富士紡ホールディングス株式会社 研磨パッド及びその製造方法、並びに研磨加工品の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3197253B2 (ja) * 1998-04-13 2001-08-13 株式会社日平トヤマ ウエーハの面取り方法
JP2004223684A (ja) * 2003-01-27 2004-08-12 Toshiba Ceramics Co Ltd ウェーハノッチ研磨用パッド
JP4615249B2 (ja) * 2004-05-19 2011-01-19 ニッタ・ハース株式会社 仕上げ研磨用研磨布
JP2008184597A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Kuraray Co Ltd 研磨パッドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201018546A (en) 2010-05-16
JP2010050277A (ja) 2010-03-04
TWI464034B (zh) 2014-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5348966B2 (ja) 研磨パッド
JP4884726B2 (ja) 積層研磨パッドの製造方法
US8287331B2 (en) Method for manufacturing polishing pad, and method for polishing wafer
JP5254728B2 (ja) 研磨パッド
JP4233319B2 (ja) 研磨パッドの製造方法及び研磨パッド
JP2008168416A (ja) 研磨パッド
JP5254727B2 (ja) 研磨パッド
JP2007283712A (ja) 溝付き長尺研磨パッドの製造方法
JP5087420B2 (ja) 研磨パッドの製造方法及び製造装置、研磨パッド、並びに該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法
JP5275012B2 (ja) 研磨パッド及びその製造方法
JP4237800B2 (ja) 研磨パッド
US20030032378A1 (en) Polishing surface constituting member and polishing apparatus using the polishing surface constituting member
JP5048107B2 (ja) 研磨パッド
CN113547450B (zh) 抛光垫、研磨设备及半导体器件的制造方法
US20220226962A1 (en) Polishing pad, method for manufacturing polishing pad, and polishing method
JP2005251851A (ja) 研磨パッドおよび研磨方法
CN214771284U (zh) 研磨垫
JP2004140215A (ja) 研磨パッドの製造方法及び研磨パッド
JP4968884B2 (ja) 研磨パッドの製造方法
JP5044802B2 (ja) 溝付き研磨パッドの製造方法
JP5132369B2 (ja) 研磨パッド
JP2010005747A (ja) 研磨パッドおよびその製造方法
JP2006346804A (ja) 積層研磨パッドの製造方法
JP4817432B2 (ja) 長尺研磨パッドの製造方法
KR102489678B1 (ko) 연마패드용 시트, 연마패드 및 반도체 소자의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130731

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5348966

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250