JP2000033272A - 二酸化チタンを固定した接触材と接触基本手法 - Google Patents

二酸化チタンを固定した接触材と接触基本手法

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JP2000033272A
JP2000033272A JP10233449A JP23344998A JP2000033272A JP 2000033272 A JP2000033272 A JP 2000033272A JP 10233449 A JP10233449 A JP 10233449A JP 23344998 A JP23344998 A JP 23344998A JP 2000033272 A JP2000033272 A JP 2000033272A
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Tsuneo Sugito
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】二酸化チタンを固定した線条立体空隙構造体、
及び多孔質のゼオライトなどの素材に固定した接触材、
並びに空気、水質、士壌環境、油膜、排気ガス等の対象
物を酸化分解する装置、システムの基本構成を提供す
る。 【解決手段】金型に削孔した大、中、小の異なる線径の
複数個のノズルより、熱可塑性原料を溶融した線条で押
しだし、前記線条を固化する前に冷却液面で不規則に曲
がりくねらせて隣接する他の線条表面に接触させて相互
に溶着させ、不規則な立体空間を造りながら、規正型枠
で円筒状、平板状、箱形状等に規正して、引き取り装置
で一定の速度で引き取り、線条が冷却固化してなること
を特徴とする立体網状態をなしたる円筒状、平板状、箱
形状をした線条立体空隙構造体1。構造体1をなす線状
表面に粉体の二酸化チタンを接着剤で固定する事を特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化チタンを100
%露出した状態で線条表面に大量に固定する手法、二酸
化チタンによる光触媒反応における光源の紫外線を効率
よく受光するシステム、大気中、水中、土壌、油膜など
での有機物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄
酸化物、臭気、細菌、植物プランクトン、藻類、自動車
の排気ガスなどの対象物を二酸化チタンを大量に固定し
た不規則な立体空間を浸透、透過、排出、接触して確実
に酸化分解する接触材、及び接触材として効率よく配置
して手法を提供するものである。又、多孔質の空隙部に
二酸化チタンを充填、固定したゼオライト、セラミック
ス、麦飯石、軽石、自然石も大気中、水中、土壌、油膜
などの有機物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫
黄酸化物、臭気、細菌、植物プランクトン、藻類、自動
車の排気ガス等の対象物を確実に酸化分解する接触材及
びその手法を提供するもである。
【0002】
【発明の属する技術分野】平板状、円筒状、箱形状の断
面をした立体網状態をなす前記立体空隙構造体(1)の
広い比表面積(55m/m〜80m/m程度)
の付着性、接触性を創造し、その線表面に微細な粉体の
二酸化チタンを大量に露出した状態で接着剤で固定する
ことに関する。前記立体空隙構造体(1)がなす不規則
な立体空間からの高い空隙率(83.5%〜94.5%
程度)からの接触性、目詰まり性、透過性からの、二酸
化チタンを大量に露出固定した透過性接触材に関する。
線条表面に二酸化チタンを大量に露出固定した前記立体
空隙構造体を大気、水中、油膜、土壌、油膜などの有機
物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、
臭気、細菌、植物プランクトン、藻類、自動車の排気ガ
ス等の対象物を、構造体をなす不規則な立体空間に浸
透、透過、排出して、接触酸化分解する接触材に関す
る。線条表面に二酸化チタンを大量に露出固定した前記
立体空隙構造体を大気、水中、油膜、土壌などの接触材
として有効に機能する設置に関する基本手法、システ
ム、その効果などに関する。微細な立体空間を有する多
孔質からなるゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽
石、自然石の、多孔質空隙部に水に溶解した二酸化チタ
ンを金属容器内で煮沸、蒸散させて二酸化チタンを固化
させる手法に関する。及び大気、水中、土壌、油膜など
の有機化合物、有害ガス、臭気、細菌、植物プランクト
ン、藻類、自動車の排気ガスなどを直接酸化分解する接
触材に関する。
【0003】
【従来の技術】紫外線をエネルギーとして二酸化チタン
の光触媒反応からの強い酸化力で大気、水中など有機化
合物物、窒素酸化物、硫黄酸化物、細菌などを水(H
O)と炭酸ガス(CO)に酸化分解することができま
す。この反応はすでに十数年前から知られたものであ
り、ようやくその実用化が見られるところである。この
場合には微細な粉体の二酸化チタンに対象物が接触し
て、エネルギーとなる紫外線が当たり触媒反応から酸化
分解されのでその接触効率を求めることから、より広い
比表面積を得るために薄く、広く、平面的に固定する手
法のみ選択され、その固定する技術開発が優先されてい
た。一例として、タイルの表面に釉薬を塗った後に粉体
の二酸化チタンを含んだ液体原料(ゾル)を吹きかけ、
これを800℃以上の温度で焼き付ける。及び塗料に5
%程度混入させて無機質材の担体に塗布するなどがあ
る。多孔質のゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽
石、自然石等の多孔質空隙部に、粉体の二酸化チタンを
固定する手法は現在まで文献には見あたらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光触媒反応は二酸化チ
タンの表面に紫外線が当たり、表面に吸着した物質だけ
がラジカル(・OH、・O)と反応して起こるもので
あり、効率よく光があたるシステム、二酸化チタンを大
量に固定する機能、気流の空気抵抗、水流の粘性抵抗、
摩擦抵抗に耐える構造強度をもち、効率よく気流、水流
が接触する素材に問題点がある。このことから、二酸化
チタンを固定する高い空隙率、広い比表面積を有する接
触材の開発、および固定した素材から効率よく先が当た
るシステムを造り上げて光触媒反応からの多様な用途開
発をすることを目的とする。粉体の二酸化チタンを多孔
質のゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石
の、多孔質空隙部に水に溶解した二酸化チタンを金属容
器内で煮沸、蒸散させて二酸化チタンを固化させる手法
は、従来の広く、薄く、平たく二酸化チタンを固定する
手法と異なる手法を発明するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような構成とした。請求項1に係わ
る、金型に削孔した大、中、小の異なる線径の複数個の
ノズルより、熱可塑性原料を溶融した線条で押しだし、
前記線条を固化する前に冷却液面で不規則に曲がりくね
らせて隣接する他の線条表面に接触させて相互に溶着さ
せ、不規則な立体空間を造りながら、規正型枠で円筒
状、平板状、箱形状等に規正して、引き取り装置で一定
の速度で引き取り、線条が冷却固化してなることを特徴
とする立体網状態をなしたる円筒状(図1)、平板状
(図3)、箱形状をした線条立体空隙構造体。前記円筒
状、平板状、箱形状に規正してなる立体網状態をなす立
体空隙構造体(1)を成形後、構造体をなす線条表面に
粉体の二酸化チタンを接着剤などで線条表面(2)に固
定してなることを特徴とする立体網状態をなす線条立体
空隙構造体(以下前記立体空隙構造体と云う)
【0006】請求項2に係わる、線条表面(2)に粉体
の二酸化チタンを接着剤などで大量に露出した状態で固
定した前記線条立体空隙構造体(1)を大気中、水中の
有機物化合物、有機塩素化合物、臭気、細菌、油膜、自
動車の排気ガスなどを、構造体をなす不規則な立体空間
に浸透、透過、排出、接触して酸化分解する接触材とす
ることを特徴とする立体網状態をなす前記立体空隙構造
体(1)。及び前記立体空隙構造体を大気、水中、土
壌、油膜などの接触材として効率よく設置するにあたり
基本となることを特徴とする(図4)。(図6)、(図
9)、(図11)、(図13)。(図15)、(図1
7)に例示する手法、装置、システム。
【0007】請求項3に係わる、粉体の二酸化チタンを
水で溶解する。微細な立体空間を有して多孔質からなる
ゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石など
を二酸化チタンが溶解した水溶液内に浸して、金属容器
で水分を蒸発させながら煮沸して、二酸化チタンを多孔
質をなす微細な空隙部内に充填させながら、水分を完全
に蒸散させて二酸化チタンを固化してなることを特徴と
する、前記ゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石及
び自然石からなる接触材。
【0008】請求項4に係わる、多孔質からなるゼオラ
イト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石の微細な空
隙部内に二酸化チタンを充満させ、水分を蒸散、二酸化
チタンを固化させてなる接触材を大気、水中、土壌、油
膜などの有機物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、
硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プランクトン、藻類など
を酸化分解する接触材とすることを特徴とする前記ゼオ
ライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石。
【0009】
【発明実施の形態】以下に、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。図1は、線条立体空隙構造体(1)
を外周面と内部中空部(2)とを規正した、円筒状をな
す接触材の断面を示し、異なる複数の線径からなる湾曲
した線条からなる不規則な立体空間を示す模式図であ
る。二酸化チタン(3)を接着剤で露出固定し、不規則
な立体空間を造りながら湾曲した線条表面を気流、及び
水流が浸透、透過、排出する接触性を示す模式図の一例
である。図2は、図1のA−A’断面図で気流、水流が
内部中空部を浸透、透過、排出を示す一例である。図3
は、二酸化チタンを線表面に接着固定した平板状に規正
した線条立体空隙構造体(1)の接触材の一例を示す断
面図の。図4は、円筒状に規正した前記線条立体空隙構
造体(1)を土台(4)、透過性上蓋(8)、上蓋
(8)と土台(4)をつなぐ化粧覆い(5)、蛍光灯
(6)、底部より上向き気流を起こすファン(7)など
からなり、ファン(7)を回転させて上昇流を起こし
て、大気の接触材として配置する装置の基本を示す平面
図の一例をしめす。図5は、図4のA−A’断面図。図
6は、平板状に規正した前記立体空隙構造体(1)に外
枠(10)、釣り具(11)を取り付け、すだれ状に加
工した一例を示す平面図。図7は、図6のA−A’断面
図。図8は、図6のB−B’断面図を示す。図9は、平
板状に規正した前記立体空隙構造体(1)を容器(1
0)の中に斜めに配列し、側面に設置した蛍光灯(6)
から前記立体空隙構造体(1)に常時光源から紫外線を
照射して、気流、又は水流が一方から流入して斜め並列
した前記立体空隙構造体(1)を順次浸透、透過、排出
させて接触、大気、水中の有機物化合物、有機塩索化合
物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プラン
クトン、藻類、油膜などを酸化分解する接触材とする装
置の基本を示す平面図の一例を示す。図10は、図9の
A−A’断面図を示す。図11は、平板状に規正した前
記立体空隙構造体(1)を容器(10)の中に斜めに相
対して配置し、中央の蛍光灯(6)から前記立体空隙構
造体(1)に常時紫外線を照射することを特徴とするも
ので、気流、水流が一方から流入して斜め並列した前記
立体空隙構造体(1)を順次浸透、透過、排出させて接
触、大気中、水中の有機物化合物、有機塩素化合物、窒
素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プランクト
ン、藻類、油膜などを酸化分解する接触材とする装置の
基本を示す平面図の一例を示す。図13は、削孔部から
紫外線を外側から透過させるパンチングメタル等の化粧
覆い(5)を外周に四角形に配置して、平板状の前記立
体空隙構造体(1)をその内側に四角形に配列、固定、
土台(4)にファン(7)を、上部に蛍光灯(6)を取
り付け、ファン(7)を回転させて上昇気流を起こして
前記立体空隙構造体内(1)に強制的に浸透、透過、排
出させて接触、大気中の有機物化合物、有機塩素化合
物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌などを酸化分
解する接触材とする装置の基本平面図の一例を示す。図
15は、削孔部から紫外線を外側から透過させるパンチ
ングメタル等化粧覆い(5)を外周に円状に配置して、
平板状の前記立体空隙構造体(1)をその内側に円状に
配列、固定し、土台(4)にファン(7)を、上部に蛍
光灯(6)を取り付け、ファン(7)を回転させて上昇
気流を起こして前記立体空隙構造体部(1)に気流を強
制的に浸透、透過、排出させて接触、大気中の有機物化
合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭
気、細菌などを酸化分解する接触材とする装置の基本平
面図の一例を示す。図16は、図15のA−A’断面
図。図17は、自動車の排気ガスからの窒素酸化物等を
低減するすることを目的とするもので、断熱処理した削
孔部の大きいパンチングメタル或いは金網状の材料で、
外側の蛍光灯(6)からの紫外線が線表面に固定した二
酸化チタンに照射する機能の支持材(5)を外周に配置
して、円筒状、又は箱形状等の前記立体空隙構造体
(1)を支持材(5)で固定する。上部に水槽(16)
を設置して冷却水として水滴状に垂下させ、排気マフラ
ー(13)からの排気ガスの噴出力で霧状に混合分散さ
せて、二酸化チタン表面の洗浄水及び周辺の冷却水とす
ることを特徴とする冷却水システム。噴出した排気ガス
は上から垂下する水滴を噴霧状に混合分散して、不規則
な立体空間を造り、線表面に固定した二酸化チタン表面
を浸透、透過、排出して接触、酸化分解することを特徴
とする排気ガス捕捉浄化システム。構造体内を噴霧状水
滴とともに路面に落下することを特徴とする自動車排ガ
スの直接浄化システムの基本の一例をしめす。図18
は、図17のA−A’断面図、図19は、図17のB−
B’断面図を示す。
【0010】ゼオライト、セラミックス、麦飯石、自然
石等の他孔質材を、粉体の二酸化チタンを水で溶解した
容器内に浸して、攪拌、加熱する。多孔質材と二酸化チ
タンは水分が蒸発、煮詰まり、当初に破砕されたそれぞ
れ個体に分れて乾燥される。水に溶解していた二酸化チ
タンは、多孔質の微細な空隙部に充満して、以後水等に
溶解にすることなく安定固定することができる。二酸化
チタンを空隙部に充満固定した前記多孔質材は、従来の
空隙部を有する材質でなくなり、二酸化チタンを固定し
た材質に変化するこことなる。このに酸化チタンを固定
した材料を大気、水中の有機物化合物、有機塩素化合
物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プラン
クトン、藻類、油膜などを酸化分解することを特徴とす
る接触材。
【0011】
【発明の効果】前記立体空隙構造体(1)は、異なる複
数の線径が異なる大きさで湾曲して、線表面が相互に溶
着して不規則な立体空間をつくり円筒状、平板状、箱形
状に規正されている。前記立体空隙構造体(1)の湾曲
した線条に気流、水流が衝突すると2つに分割され、崩
れて、不規則な立体空間で流速がさらに崩れて、次の線
条に衡突、その繰り返しによる線表面摩擦で流速エネル
ギーが消耗、その位相差から流速が崩れ、緩まることに
より、線条表面への接触効率は極端によくなることが、
前記立体空隙構造体(1)の接触材として優れた構造で
ある。
【0012】前記立体空隙構造体(1)の比表面積は5
5m/m〜80m/m程度で、比表面積は付着
性、貯留性を、空隙率は目詰まり性、透過性、通気、通
水性を補完するものであり、透過性接触材としては優れ
た機能を有している素材である。
【0013】二酸化チタンの光触媒反応では二酸化チタ
ンが空気中、又は水中に露出した状態で固定される量、
及び光源となる紫外線光量により酸化分解する能力とな
る。紫外線光は太陽光線、或いは蛍光灯で補完すること
ができるが、二酸化チタンを大量に、安定した量を固定
するにはより広い比表面積をもつ素材の選択が必須とな
る。二酸化チタンを大量に露出固定した前記立体空隙構
造体(1)は、光触媒反応の透過性接触材として大気、
水中などに使用した場合には、大気、水中の有機物化合
物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、
細菌、植物プランクトン、藻類、油膜などは、構造体
(1)内の不規則な立体空間を浸透、透過、排出して二
酸化チタンに接触して酸化分解する接触材、及び対象物
により効率よく配置して多様な浄化手法、装置を提供す
ることができる。
【0014】図4に例示する円筒状装置は、室内のたば
この脱臭、ペットの巣箱、ペット臭、自動車内の消臭
等、地域を特定した部分の空気の清浄化装置とすること
ができる。
【0015】図5に例示するすだれ状装置は窓際に設置
して、外部からの有害ガス、浮遊粉塵、花粉等を捕捉く
して、酸化分解す装置とすることができる。
【0016】図6に例示するすだれ状装置は窓際に設置
して、大気中の有害ガス、花粉等の進入を押さえ、室内
の有機化合物、細菌、ペット臭等を酸化分解する装置と
することができる。
【0017】図9、図11に例示する並立、及び相対並
列した装置は、大気、又は水中の有機化合物等を対照と
する装置で、二酸化チタンを固定した前記立体空隙構造
体(1)に蛍光灯(6)からの紫外線が常時照射され、
接触する有機化合物などの対象物は構造体(1)内の不
規則な立体空間に浸透、透過、排出し、流れは線表面で
二分割されて二酸化チタンに接触して流速が乱れ、透過
時間中はそれを繰り返すことになより、効率よく酸化分
解することができる装置となる。
【0018】図13四角形配列した装置、及び図15円
状に配列した装置は、いずれも大気の有機化合物などを
酸化分解する装置の基本を示すもので、その規模により
大、中、小とアイテムを揃えて、簡便に大気中の有機化
合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭
気、細菌、花粉等を酸化分解する装置とすることができ
る。
【0019】図17に例示する自動車排気ガス浄化装置
は、ジーゼル車の排気マフラーの後ろに設置して、排気
ガスの噴出力から構造体内(1)に浸透、透過、排出、
線表面に付着する二酸化チタンに接触させる装置であ
る。この場合、上段に取り付けた水槽(16)より水滴
状に水を垂下させ、排気ガスの噴出力で噴霧状に前方に
押しだし、霧とともに排気ガス内の窒素酸化物を二酸化
チタンに接触させて酸化分解させる装置である。噴出し
た排気ガスは不規則な立体空間内に浸透すると、流れは
線表面で二分割されて二酸化チタンに接触して流速が乱
れ、透過時間中はそれを繰り返すことになより、効率よ
く酸化分解される。さらに、霧状に分散した水分は自動
車が前進するにしたがい四方からの風圧で細分化され、
線表面の二酸化チタンに接触して付着する残物を洗い流
すことにより、次の対象物の接触を促して接触効率を維
持することができる装置である。
【0020】二酸化チタンを固定した前記立体空隙構造
体(1)の水中でのレジオネラ菌の殺菌能力を検証した
試験結果を以下に示す。 1.試験名 :レジオネラ菌効果確認試験 2.試験体 :平板状立体空隙構造体、10cm(W)
×10cm(L)×2.0cm(D) 3.試験方法:ビーカー内にレジオネラ菌数が10
FU/mlに懸濁して試験体を入れ、たの一方にはなに
も入れずに試験を実施して試験対照とする。 4.試験機関:北里環境科学センター生物研究室
【0021】二酸化チタンを固定した前記立体空隙構造
体(1)の自然大気中の窒素酸化物の分解能力を検証す
試験結果を以下に示す。 1.試験名 :大気中の窒素酸化物の低減性能に関する
試験 2.試験方法:厚さ2.0cmの試験体に一般大気の通
気試験をした。紫外線は自然光照射。 3.検査方法:厚さ2.0cmの表入り口、裏出口の2
ヶ所で同時測定し、濃度差から評価した。
【0022】二酸化チタンを固定した多孔質からなるゼ
オライト、セラミックス、麦飯石、自然石を接触材とし
て装置に充填、又はそのままばらまいて循環水、上水な
どの有機物、塩素化合物、硫黄酸化物の除去、砂場、ペ
ット飼育場の臭気、細菌などの分解、ゴルフ場のグリー
ン、芝生周り低位の植物プランクトン等の酸化分解の接
触材とする。
【0023】前記立体空隙構造体(1)は熱可塑性のポ
リプロピレンの再生原料に耐候性のカーボンブラック
(CB)を付加して、曝露試験で耐用年度10年間を保
証された原料で成形している。線条表面に固定する二酸
化チタンは有機性化合物はすべて水(HO)と炭酸ガ
ス(CO)に分解する。前記立体空隙構造体(1)に
特殊耐水性接着剤で固定した二酸化チタンは、数ヶ月で
線条表面から剥離、脱落する。このような場合には設置
した当該部を交換してその機能を維持することとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒状接触材の断面図
【図2】図1のA−A’断面図
【図3】平板状接触材断面図
【図4】円筒状装置の基本断面図
【図5】図4のA−A’断面図
【図6】すだれ状装置の基本断面図
【図7】図6のA−A’断面図
【図8】図6のB−B’断面図
【図9】並列した装置の基本断面図
【図10】図9のA−A’断面図
【図11】相対並列した装置の基本断面図
【図12】図11のA−A’断面図
【図13】四角形配列装置の基本平面図
【図14】図13のA−A’断面図
【図15】円状配列した装置の基本平面図
【図16】図15のA−A’断面図
【図17】排気ガス浄化装置の基本平面図
【図18】図17のA−A’断面図
【図19】図17のB−B’断面図
【符号の説明】
1 線条立体空隙構造体 2 円心中空部 3 二酸化チタン固定部 4 土台 5 化粧覆い又は支持材 6 蛍光灯 7 ファン 8 透過性上蓋 9 前処理部 10 装置外枠又は容器 11 吊り具 12 二酸化チタン固定面 13 排気マフラー 14 水槽
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月22日(1998.10.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 二酸化チタンを固定した接触材と接触
基本手法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化チタンを100
%露出した状態で線条表面に大量に固定する手法、二酸
化チタンによる光触媒反応における光源の紫外線を効率
よく受光するシステム、大気中、水中、土壌、油膜など
での有機物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄
酸化物、臭気、細菌、植物プランクトン、藻類、自動車
の排気ガス、農業ハウス内の残留農薬、畜舎の臭気など
の対象物を二酸化チタンを大量に固定した不規則な立体
空間を浸透、透過、排出、接触して確実に酸化分解する
接触材、及び接触材として効率よく配置して手法を提供
するものである。又、多孔質の空隙部に二酸化チタンを
充填、固定したゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽
石、自然石も大気中、水中、土壌、油膜などの有機物化
合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭
気、細菌、植物プランクトン、藻類、自動車の排気ガス
等の対象物を確実に酸化分解する接触材及びその手法を
提供するもである。
【0002】
【発明の属する技術分野】平板状、円筒状、箱形状の断
面をした立体網状態をなす前記立体空隙構造体(1)の
広い比表面積(55m/m〜80/m程度)の
付着性、接触性を創造し、その線表面に微細な粉体の二
酸化チタンを大量に露出した状態で接着剤で立体溶着線
条表面に固定することに関する。前記立体空隙構造体
(1)がなす不規則な立体空間からの高い空隙率(8
3.5%〜94.5%程度)からの接触性、目詰まり
性、透過性からの、二酸化チタンを大量に露出固定した
透過性接触材に関する。線条表面に二酸化チタンを大量
に露出固定した前記立体空隙構造体を大気、水中、油
膜、土壌、油膜、農業ハウス内などの有機物化合物、有
機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌、
植物プランクトン、藻類、自動車の排気ガス、残留農薬
等の対象物を、構造体をなす不規則な立体空間に浸透、
透過、排出して、接触酸化分解する接触材に関する。線
条表面に二酸化チタンを大量に露出固定した前記立体空
隙構造体を大気、水中、油膜、土壌などの接触材として
有効に機能する設置に関する基本手法、システム、その
効果などに関する。微細な立体空間を有する多孔質から
なるゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石
の、多孔質空隙部に水に溶解した二酸化チタンを金属容
器内で煮沸、蒸散させて二酸化チタンを固化させる手法
に関する。及び大気、水中、土壌、油膜などの有機化合
物、有害ガス、臭気、細菌、植物プランクトン、藻類、
自動車の排気ガス、残留農薬などを直接酸化分解する接
触材に関する。
【0003】
【従来の技術】紫外線をエネルギーとして二酸化チタン
の光触媒反応からの強い酸化力で大気、水中など有機化
合物物、窒素酸化物、硫黄酸化物、細菌などを水(H
O)と炭酸ガス(CO)に酸化分解することができま
す。この反応はすでに十数年前から知られたものであ
り、ようやくその実用化が見られるところである。この
場合には微細な粉体の二酸化チタンに対象物が接触し
て、エネルギーとなる紫外線が当たり触媒反応から酸化
分解されのでその接触効率を求めることから、より広い
比表面積を得るために薄く、広く、平面的に固定する手
法のみ選択され、その固定する技術開発が優先されてい
た。一例として、タイルの表面に釉薬を塗った後に粉体
の二酸化チタンを含んだ液体原料(ゾル)を吹きかけ、
これを800℃以上の温度で焼き付ける。及び塗料に5
%程度混入させて無機質材の担体に塗布するなどがあ
る。多孔質のゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽
石、自然石等の多孔質空隙部に、粉体の二酸化チタンを
固定する手法は現在まで文献には見あたらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光触媒反応は二酸化チ
タンの表面に紫外線が当たり、表面に吸着した物質だけ
がラジカル(・OH、・O)と反応して起こるもので
あり、効率よく光があたるシステム、二酸化チタンを大
量に固定する機能、気流の空気抵抗、水流の粘性抵抗、
摩擦抵抗に耐える構造強度をもち、効率よく気流、水流
が接触する素材に問題点がある。このことから、二酸化
チタンを固定する高い空隙率、広い比表面積を有する接
触材の開発、および固定した素材から効率よく光が当た
るシステムを造り上げて光触媒反応からの多様な用途開
発をすることを目的とする。粉体の二酸化チタンを多孔
質のゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石
の、多孔質空隙部に水に溶解した二酸化チタンを金属容
器内で煮沸、蒸散させて二酸化チタンを固化させる手法
は、従来の広く、薄く、平たく二酸化チタンを固定する
手法と異なる手法を発明するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような構成とした。請求項1に係わ
る、金型に削孔した複数個のノズルより、熱可塑性原料
を溶融した線条で押しだし、前記線条を固化する前に冷
却液面で不規則に曲がりくねらせて隣接する他の線条表
面に接触させて相互に溶着させ、不規則な立体空間を造
りながら、規正型枠で円筒状(図1)、平板状(図
3)、箱形状等に規正して、引き取り装置で一定の速度
で引き取り、線条が冷却固化してなることを特徴とする
立体網状態をなしたる円筒状(図1)、平板状(図
3)、箱形状をした線条立体空隙構造体。前記円筒状、
平板状、箱形状に規正してなる立体網状態をなす立体空
隙構造体(1)を成形後、構造体をなす線条表面に粉体
の二酸化チタンを接着剤などで線条表面(2)に固定し
てなることを特徴とする立体網状態をなす線条立体空隙
構造体(以下前記立体空隙構造体と云う)
【0006】請求項2に係わる、線条表面(2)に粉体
の二酸化チタンを接着剤などで大量に露出した状態で固
定した前記線条立体空隙構造体(1)を大気中、水中の
有機物化合物、有機塩素化合物、臭気、細菌、油膜、自
動車の排気ガス、残留農薬などを、構造体をなす不規則
な立体空間に浸透、透過、排出、接触して酸化分解する
接触材とすることを特徴とする立体網状態をなす前記立
体空隙構造体(1)。及び前記立体空隙構造体を大気、
水中、土壌、油膜などの接触材として効率よ<設置する
にあたり基本となることを特徴とする(図4)。(図
6)、(図9)、(図11)、(図13)。(図1
5)、(図17)に例示する手法、装置、システム。
【0007】請求項3に係わる、粉体の二酸化チタンを
水で溶解する。微細な立体空間を有して多孔質からなる
ゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石など
を二酸化チタンが溶解した水溶液内に浸して、金属容器
で水分を蒸発させながら煮沸して、二酸化チタンを多孔
質をなす微細な空隙部内に充填させながら、水分を完全
に蒸散させて二酸化チタンを固化してなることを特徴と
する、前記ゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石及
び自然石からなる接触材。
【0008】請求項4に係わる、多孔質からなるゼオラ
イト、セラミックス、麦飯石、軽石、自然石の微細な空
隙部内に二酸化チタンを充満させ、水分を蒸散、二酸化
チタンを固化させてなる接触材を大気、水中、土壌、油
膜などの有機物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、
硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プランクトン、藻類、残
理由農薬などを酸化分解する接触材とすることを特徴と
する前記ゼオライト、セラミックス、麦飯石、軽石、自
然石。
【0009】
【発明実施の形態】以下に、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。図1は、線条立体空隙構造体(1)
を外周面と内部中空部(2)とを規正した、円筒状をな
す接触材の断面を示し、異なる複数の線径からなる湾曲
した線条からなる不規則な立体空間を示す模式図であ
る。二酸化チタン(3)を接着剤で露出固定し、不規則
な立体空間を造りながら湾曲した線条表面を気流、及び
水流が浸透、透過、排出する接触性を示す模式図の一例
である。図2は、図1のA−A’断面図で気流、水流が
内部中空部を浸透、透過、排出を示す一例である。図3
は、二酸化チタンを線表面に接着固定した平板状に規正
した線条立体空隙構造体(1)の接触材の一例を示す断
面図の。図4は、円筒状に規正した前記線条立体空隙構
造体(1)を土台(4)、透過性上蓋(8)、上蓋
(8)と土台(4)をつなぐ化粧覆い(5)、蛍光灯
(6)、底部より上向き気流を起こすファン(7)など
からなり、ファン(7)を回転させて上昇流を起こし
て、大気の接触材として配置する装置の基本を示す平面
図の一例をしめす。図5は、図4のA−A’断面図。図
6は、平板状に規正した前記立体空隙構造体(1)に外
枠(10)、釣り具(11)を取り付け、すだれ状に加
工した一例を示す平面図。図7は、図6のA−A’断面
図。図8は、図6のB−B’断面図を示す。図9は、平
板状に規正した前記立体空隙構造体(1)を容器(1
0)の中に斜めに配列し、側面に設置した蛍光灯(6)
から前記立体空隙構造体(1)に常時光源から紫外線を
照射して、気流、又は水流を一方から流入させて斜め並
列した前記立体空隙構造体(1)を順次浸透、透過、排
出させて接触、大気、及び水中の有機物化合物、有機塩
素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌、植物
プランクトン、藻類、油膜、ハウス内の残留農薬、畜舎
の臭気などを酸化分解する接触材とする装置の基本を示
す平面図の一例を示す。図10は、図9のA−A’断面
図を示す。図11は、平板状に規正した前記立体空隙構
造体(1)を容器(10)の中に斜めに相対して配置
し、中央の蛍光灯(6)から前記立体空隙構造体(1)
に常時紫外線を照射することを特徴とするもので、気
流、水流が一方から流入して斜め並列した前記立体空隙
構造体(1)を順次浸透、透過、排出させて接触、大気
中、水中の有機物化合物、有機塩素化合物、窒素酸化
物、硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プランクトン、藻
類、油膜などを酸化分解する接触材とする装置の基本を
示す平面図の一例を示す。図13は、削孔部から紫外線
を外側から透過させるパンチングメタル等の化粧覆い
(5)を外周に四角形に配置して、平板状の前記立体空
隙構造体(1)をその内側に四角形に配列、固定、土台
(4)にファン(7)を、上部に蛍光灯(6)を取り付
け、ファン(7)を回転させて上昇気流を起こして前記
立体空隙構造体内(1)に強制的に浸透、透過、排出さ
せて接触、大気中の有機物化合物、有機塩素化合物、窒
素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌などを酸化分解する
接触材とする装置の基本平面図の一例を示す。又装置を
横に配置する手法もある。図15は、削孔部から紫外線
を外側から透過させるパンチングメタル等化粧覆い
(5)を外周に円状に配置して、平板状の前記立体空隙
構造体(1)をその内側に円状に配列、固定し、土台
(4)にファン(7)を、上部に蛍光灯(6)を取り付
け、ファン(7)を回転させて上昇気流を起こして前記
立体空隙構造体部(1)に気流を強制的に浸透、透過、
排出させて接触、大気中の有機物化合物、有機塩素化合
物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌などを酸化分
解する接触材とする装置の基本平面図の一例を示す。図
16は、図15のA−A’断面図。図17は、自動車の
排気ガスからの窒素酸化物等を低減するすることを目的
とするもので、断熱処理した削孔部の大きいパンチング
メタル或いは金網状の材料で、外側の蛍光灯(6)から
の紫外線が線表面に固定した二酸化チタンに照射する機
能の支持材(5)を外周に配置して、円筒状、又は箱形
状等の前記立体空隙構造体(1)を支持材(5)で固定
する。上部に水槽(16)を設置して冷却水として水滴
状に垂下させ、排気マフラー(13)からの排気ガスの
噴出力で霧状に混合分散させて、二酸化チタン表面の洗
浄水及び周辺の冷却水とすることを特徴とする冷却水シ
ステム。噴出した排気ガスは上から垂下する水滴を噴霧
状に混合分散して、不規則な立体空間を造り、線表面に
固定した二酸化チタン表面を浸透、透過、排出して接
触、酸化分解することを特徴とする排気ガス捕捉浄化シ
ステム。構造体内を噴霧状水滴とともに路面に落下する
ことを特徴とする自動車排ガスの直接浄化システムの基
本の一例をしめす。図18は、図17のA−A’断面
図、図19は、図17のB−B’断面図を示す。
【0010】ゼオライト、セラミックス、麦飯石、自然
石等の他孔質材を、粉体の二酸化チタンを水で溶解した
容器内に浸して、攪拌、加熱する。多孔質材と二酸化チ
タンは水分が蒸発、煮詰まり、当初に破砕されたそれぞ
れ個体に分れて乾燥される。水に溶解していた二酸化チ
タンは、多孔質の微細な空隙部に充満して、以後水等に
溶解にすることなく安定固定することができる。二酸化
チタンを空隙部に充満固定した前記多孔質材は、従来の
空隙部を有する材質でなくなり、二酸化チタンを固定し
た材質に変化するこことなる。このに酸化チタンを固定
した材料を大気、水中の有機物化合物、有機塩素化合
物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭気、細菌、植物プラン
クトン、藻類、油膜、残留農薬などを酸化分解すること
を特徴とする接触材。
【0011】
【発明の効果】前記立体空隙構造体(1)は、異なる複
数の線条が異なる大きさで湾曲して、線表面が相互に溶
着して不規則な立体空間をつくり円筒状、平板状、箱形
状に規正されている。前記立体空隙構造体(1)の湾曲
した線条に気流、水流が衝突すると2つに分割され、崩
れて、不規則な立体空間で流速がさらに崩れて、次の線
条に衝突、その繰り返しによる線表面摩擦で流速エネル
ギーが消耗、その位相差から流速が崩れ、緩まることに
より、線条表面への接触効率は極端によくなることが、
前記立体空隙構造体(1)の接触材として優れた構造で
ある。
【0012】前記立体空隙構造体(1)の比表面積は5
5m/m〜80m/m程度で、比表面積は付着
性、貯留性を、空隙率は目詰まり性、透過性、通気、通
水性を補完すると同時に、水流、気流による摩擦抵抗、
粘性抵抗、衝撃などの加圧は、湾曲した弾性のある線条
の溶着接点を基点にしたバネの反力で、個々の線振動に
変形して極端に耐水抵抗性、耐空気抵抗性を備えた、優
れた機能を有している透過性接触材としての素材とな
る。
【0013】二酸化チタンの光触媒反応では二酸化チタ
ンが空気中、又は水中に露出した状態で固定される量、
及び光源となる紫外線光量により酸化分解する能力とな
る。紫外線光は大陽光線、或いは蛍光灯で補完すること
ができるが、二酸化チタンを大量に、安定した量を固定
するにはより広い比表面積をもつ素材の選択が必須とな
る。二酸化チタンを大量に露出固定した前記立体空隙構
造体(1)は、光触媒反応の透過性接触材として大気、
水中などに使用した場合には、大気、水中の有機物化合
物、有機塩素化合物、窒素化合物、硫黄酸化物、臭気、
細菌、植物プランクトン、藻類、油膜などは、構造体
(1)内の不規則な立体空間を浸透、透過、排出して二
酸化チタンに接触して酸化分解する接触材、及び対象物
により効率よく配置して多様な浄化手法、装置を提供す
ることができる。
【0014】図4に例示する円筒状装置は、室内のたば
この脱臭、ペットの巣箱、ペット臭、自動車内の消臭
等、地域を特定した部分の空気の清浄化装置とすること
ができる。
【0015】図5に例示するすだれ状装置は窓際に設置
して、外部からの有害ガス、浮遊粉塵、花粉等を捕捉く
して、酸化分解す装置とすることができる。
【0016】図6に例示するすだれ状装置は窓際に設置
して、大気中の有害ガス、花粉等の進入を押さえ、室内
の有機化合物、細菌、ペット臭等を酸化分解する装置と
することができる。
【0017】図9、図11に例示する並立、及び相対並
列した装置は、大気、又は水中の有機化合物等を対照と
する装置で、二酸化チタンを固定した前記立体空隙構造
体(1)に蛍光灯(6)からの紫外線が常時照射され、
接触する有機化合物などの対象物は構造体(1)内の不
規則な立体空間に浸透、透過、排出し、流れは線表面で
二分割されて二酸化チタンに接触して流速が乱れ、透過
時間中はそれを繰り返すことになより、効率よく酸化分
解することができる装置となる。
【0018】図13四角形配列した装置、及び図15円
状に配列した装置は、いずれも大気の有機化合物などを
酸化分解する装置の基本を示すもので、その規模により
大、中、小とアイテムを揃えて、簡便に大気中の有機化
合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭
気、細菌、花粉等を酸化分解する装置とすることができ
る。
【0019】図17に例示する自動車排気ガス浄化装置
は、ジーゼル車の排気マフラーの後ろに設置して、排気
ガスの噴出力から構造体内(1)に浸透、透過、排出、
線表面に付着する二酸化チタンに接触させる装置であ
る。この場合、上段に取り付けた水槽(16)より水滴
状に水を垂下させ、排気ガスの噴出力で噴霧状に前方に
押しだし、霧とともに排気ガス内の窒素酸化物を二酸化
チタンに接触させて酸化分解させる装置である。噴出し
た排気ガスは不規則な立体空間内に浸透すると、流れは
線表面で二分割されて二酸化チタンに接触して流速が乱
れ、透過時間中はそれを繰り返すことになより、効率よ
く酸化分解される。さらに、霧状に分散した水分は自勧
車が前進するにしたがい四方からの風圧で細分化され、
線表面の二酸化チタンに接触して付着する残物を洗い流
すことにより、次の対象物の接触を促して接触効率を維
持することができる装置である。
【0020】二酸化チタンを固定した前記立体空隙構造
体(1)の水中でのレジオネラ菌の殺菌能力を検証した
試験結果を以下に示す。 1.試験名:レジオネラ菌効果確認試験 2.試験体:平板状立体空隙構造体、10cm(W)×
10cm(L)×2.0cm(D) 3.試験方法:21のビーカー2ヶにオートクレープで
減菌した水道水200mlを用意する。これにレジオネ
ラ菌数が10CFU/mlに懸濁する。1個に板状試
験体(10cm×10cm)1枚を入れる。もう一方に
はなにも入れずに試験を実施して試験対照とする。板状
試験体と菌液が接触する様に振幅(100回/分、20
mm幅)して48時間まで作用させる。作用後のビーカ
ーは、実験室内に置き通常の蛍光灯照射下(約100L
ux)で24時間、48時間作用する。作用後のビーカ
ーの菌数を測定する。菌数測定は、試験菌液の10倍希
釈列を作成し、B・CYEα寒天培地(栄研)平板表面
に塗布して35℃で4日間培養後の発生集落を数えて1
ml当たりの菌数を求める 4.試験機関 :北里環境科学センター生物研究室
【表−1】
【0021】二酸化チタンを固定した前記立体空隙構造
体(1)の自然大気中の窒素酸化物の分解能力を検証す
試験結果を以下に示す。 1.試験名:大気中の窒素酸化物の低減性能に関する試
験 2.試験方法:厚さ2.0cmの試験体に一般大気の通
気試験をした。紫外線は自然光照射。 3.検査方法:厚さ2.0cmの表入り口、裏出口の2
ヶ所で同時測定し、濃度差から評価した。
【表−2】
【0022】1.試験名:空気活性装置の除菌効果確認
試験 2.試験体:空気活性装置(図15:円状) 3.試験菌種:Staaphylococcus au
reus IFO 12732 黄色ブドウ球菌 4.試験機関:神奈川県相模原市北里1−15−1 北
里環境科学センター 5.試験の結果:表5例示
【表3】 6.試験方法:1m×1mの箱の中に試験装置を入れ試
験を行う。菌の噴霧は、噴霧粒子が10〜30μmで最
も高い分布を示す噴霧器を用いて、0.5kg/cm
の圧力で菌懸濁液を箱内に噴霧する。菌の採取にはイン
ビンジャー法を用いる。10L/分の流速で10分間
(=空気100リットル)空気を吸引する。100ml
のインビンジメント(生理食塩液)に捕集した菌をトリ
プチケースソイ寒天培地(BBL)で36℃・72時間
培養し発生集落を数えて空気100リットル当たりの浮
遊細菌数を求める。
【0023】二酸化チタンを固定した多孔質からなるゼ
オライト、セラミックス、麦飯石、自然石を接触材とし
て装置に充填、又はそのままばらまいて循環水、上水な
どの有機物、塩素化合物、硫黄酸化物の除去、砂場、ペ
ット飼育場の臭気、細菌などの分解、ゴルフ場のグリー
ン、芝生周り低位の植物プランクトン等の酸化分解の接
触材とする。
【0024】前記立体空隙構造体(1)は熱可塑性のポ
リプロピレンの再生原料に耐候性のカーボンブラック
(CB)を付加して、噴露試験で耐用年度10年間を保
証された原料で成形している。線条表面に固定する二酸
化チタンは有機性化合物はすべて水(HO)と炭酸ガ
ス(CO)に分解する。前記立体空隙構造体(1)に
特殊耐水性接着剤で固定した二酸化チタンは、数ヶ月で
線条表面から分離、脱落する。このような場合には設置
した当該部を交換してその機能を維持することとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒状接触材の断面図
【図2】図1のA−A’断面図
【図3】平板状接触材断面図
【図4】円筒状装置の基本断面図
【図5】図4のA−A’断面図
【図6】すだれ状装置の基本断面図
【図7】図6のA−A’断面図
【図8】図6のB−B’断面図
【図9】並列した装置の基本断面図
【図10】図9のA−A’断面図
【図11】相対並列した装置の基本断面図
【図12】図11のA−A’断面図
【図13】四角形配列装置の基本平面図
【図14】図13のA−A’断面図
【図15】円状配列した装置の基本平面図
【図16】図15のA−A’断面図
【図17】排気ガス浄化装置の基本平面図
【図18】図17のA−A’断面図
【図19】図17のB−B’断面図
【符号の説明】 1 線条立体空隙構造体 2 円心中空部 3 二酸化チタン固定部 4 土台 5 化粧覆い又は支持材 6 蛍光灯 7 ファン 8 透過性上蓋 9 前処理部 10 装置外枠又は容器 11 吊り具 12 二酸化チタン固定面 13 排気マフラー 14 水槽
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図10】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/06 B01J 37/00 K 37/00 B29D 28/00 B29D 28/00 B01D 53/36 J // B29K 503:04 G H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型に削孔した大、中、小の異なる線径
    の複数個のノズルより、熱可塑性原料を溶融した線条で
    押しだし、前記線条を固化する前に冷却液面で不規則に
    曲がりくねらせて隣接する他の線条表面に接触させて相
    互に溶着させ、不規則な立体空間を造りながら、規正型
    枠で円筒状、平板状、箱形状等に規正して、引き取り装
    置で一定の速度で引き取り、線条が冷却固化してなるこ
    とを特徴とする立体網状態をなしたる円筒状(図1)、
    平板状(図3)、箱形状をした線条立体空隙構造体。前
    記円筒状、平板状、箱形状に規正してなる立体網状態を
    なす立体空隙構造体(1)を成形後、構造体をなす線条
    表面に粉体の二酸化チタンを接着剤などで線条表面
    (2)に固定してなることを特徴とする立体網状態をな
    す線条立体空隙構造体(以下前記立体空隙構造体と云
    う)
  2. 【請求項2】 線条表面(2)に粉体の二酸化チタンを
    接着剤などで大量に露出した状態で固定した前記線条立
    体空隙構造体(1)を大気中、水中の有機物化合物、有
    機塩素化合物、臭気、細菌、油膜、自動車の排気ガスな
    どを、構造体をなす不規則な立体空間に浸透、透過、排
    出、接触して酸化分解する接触材とすることを特徴とす
    る立体網状態をなす前記立体空隙構造体(1)。及び前
    記立体空隙構造体を大気、水中、土壌、油膜などの接触
    材として効率よく設置するにあたり基本となることを特
    徴とする(図4)。(図6)、(図9)、(図11)、
    (図13)。(図15)、(図17)に例示する手法、
    装置、システム。
  3. 【請求項3】 粉体の二酸化チタンを水で溶解する。微
    細な立体空間を有して多孔質からなるゼオライト、セラ
    ミックス、麦飯石、軽石、自然石などを二酸化チタンが
    溶解した水溶液内に浸して、金属容器で水分を蒸発させ
    ながら煮沸して、二酸化チタンを多孔質をなす微細な空
    隙部内に充填させながら、水分を完全に蒸散させて二酸
    化チタンを固化してなることを特徴とする、前記ゼオラ
    イト、セラミックス、麦飯石、軽石及び自然石からなる
    接触材。
  4. 【請求項4】 多孔質からなるゼオライト、セラミック
    ス、麦飯石、軽石、自然石の微細な空隙部内に二酸化チ
    タンを充満させ、水分を蒸散、二酸化チタンを固化させ
    てなる接触材を大気、水中、土壌、油膜などの有機物化
    合物、有機塩素化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物、臭
    気、細菌、植物プランクトン、藻類などを酸化分解する
    接触材とすることを特徴とする前記ゼオライト、セラミ
    ックス、麦飯石、軽石、自然石。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002085534A (ja) * 2000-09-18 2002-03-26 Anzai Kantetsu:Kk 脱臭浄化用エレメントおよびこれを用いた脱臭浄化ユニット並びに同ユニットを用いた脱臭浄化システム

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JP2002085534A (ja) * 2000-09-18 2002-03-26 Anzai Kantetsu:Kk 脱臭浄化用エレメントおよびこれを用いた脱臭浄化ユニット並びに同ユニットを用いた脱臭浄化システム

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