JP2000031245A - ウェーハノッチ位置検出装置 - Google Patents

ウェーハノッチ位置検出装置

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JP2000031245A
JP2000031245A JP10192698A JP19269898A JP2000031245A JP 2000031245 A JP2000031245 A JP 2000031245A JP 10192698 A JP10192698 A JP 10192698A JP 19269898 A JP19269898 A JP 19269898A JP 2000031245 A JP2000031245 A JP 2000031245A
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notch
notch position
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edge
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JP10192698A
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English (en)
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Akifumi Imanishi
顕史 今西
Hideo Katsumi
栄雄 勝見
Tsutomu Morimoto
勉 森本
Hiroyuki Takamatsu
弘行 高松
Yuji Yamamoto
雄治 山本
Hidetoshi Tsunaki
英俊 綱木
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Kobe Steel Ltd
Genesis Technology Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Genesis Technology Co Ltd
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ウェーハ表面に損傷を与えることなく,また
外乱光等の影響を受けず,常に正確にノッチ位置を検出
できるウェハノッチ位置検出装置を提供する。 【解決手段】 ウェーハWをそのエッジ部で保持手段1
により保持することにより,ウェーハ表面に保持手段1
が接触しないため,ウェーハ表面への損傷を防止でき
る。またウェーハに対向して設置される撮像手段4によ
り,ウェーハ表面の一部または全体の画像を撮像し,該
画像に基づいてノッチ位置検出手段5によりノッチ位置
を検出する。さらに撮像画像上でウェーハとその背景の
明度差を生じる光学的手段が望ましく,例えばウェーハ
表面が鏡面の場合,表面反射光が撮像手段4に直射しな
い位置に照明を設置すると共に,ウェーハ背景部分に光
散乱部材2を設けることにより,ウェーハと背景との境
界であるウェーハエッジ形状が明瞭に再現され,正確な
ノッチ位置の検出が可能で,回転機構が不要なため装置
が小型化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ウェーハのエッジ
上の一か所に設けられたノッチ位置を検出するウェーハ
ノッチ位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12に示すように,半導体ウェーハW
には,結晶方位を示すノッチNが設けられており,各製
造工程においては,このノッチNを基準としてウェーハ
Wの位置決めをした後に処理が行われる。このため,各
ウェーハの製造処理前には,予めノッチ位置を検出する
必要がある。このようなウェーハのノッチ位置を検出す
るウェーハノッチ位置検出装置としては,リニアセンサ
を用いたものが一般的である(例えば特開平7−260
432号公報,特開平8−8328号公報)。これらリ
ニアセンサを用いたノッチ位置検出装置A0は,例えば
図13に示すように,ウェーハWをその中心位置付近で
回転テーブル52に固定して回転させ,そのエッジ部を
リニアセンサ51(例えば投光部51aと受光部51b
よりなる)によってセンシングし,その出力信号の変化
によってノッチ位置を検出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記の
ようなリニアセンサを用いたノッチ位置検出装置では,
ウェーハを回転させる回転テーブル等の回転機構が必要
であるため,装置が複雑且つ大型になるという問題点が
あった。また,例えばウェーハWを回転テーブルに吸着
させるなどしてウェーハを回転テーブルに固定する必要
があるため,ウェーハ表面にダメージを与えることが懸
念される。更に,回転テーブルにセットするためにウェ
ーハを一旦ラインから取り出さなければならず,処理効
率を低下させる要因となっていた。尚,上記のようなリ
ニアセンサではなく,ウェーハ全面を撮像するエリアセ
ンサを用いたノッチ位置検出装置が,例えば特開平9−
270451号公報に提案されているが,この装置にお
いても,ウェーハはベルトなどの搬送装置上に置かれた
状態で処理されるため,依然としてウェーハ表面へダメ
ージを与える可能性があった。また,このエリアセンサ
を用いた装置では,部屋の照明などの外乱光やウェーハ
の背景部分の光の反射状態などによっては,ウェーハの
エッジ部が不鮮明な画像が得られることがあり,ノッチ
位置を正確に検出できない場合があった。本発明は上記
事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするとこ
ろは,ウェーハ表面にダメージを与えることなくノッチ
位置の検出が可能なウェーハノッチ位置検出装置を提供
することである。更には,外乱光などの影響を受けず,
常に正確なノッチ位置の検出が可能なウェーハノッチ位
置検出装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,ウェーハのエッジ上の一か所に設けられた
ノッチ位置を検出するウェーハノッチ位置検出装置にお
いて,上記ウェーハを,そのエッジ部において保持する
保持手段と,上記保持手段で保持された上記ウェーハに
対向して設置され,上記ウェーハの表面の一部若しくは
全体の画像を撮像する撮像手段と,上記撮像手段によっ
て撮像された上記ウェーハの撮像画像に基づいて,上記
ノッチ位置を検出するノッチ位置検出手段とを具備して
なることを特徴とするウェーハノッチ位置検出装置とし
て構成されている。更に,上記撮像画像上における上記
ウェーハとその背景との明度を異ならせる光学的手段を
具備することにより,撮像画像上でのウェーハとその背
景との境界,即ちウェーハのエッジ部をより明瞭にで
き,ノッチ位置検出の精度の向上が可能となる。このと
き,上記ウェーハ表面が鏡面である場合には,上記光学
的手段は,例えば,少なくとも上記ウェーハ表面のエッ
ジ近傍での反射光が上記撮像手段に直接入射しない位置
に設置される照明と,上記撮像画像上で上記ウェーハの
背景となる部分に設置され,光を乱反射させる散乱部材
とで構成できる。また,上記ウェーハ表面が粗面である
場合には,上記光学的手段は,例えば上記撮像画像上で
上記ウェーハの背景となる部分に設置される鏡面部材
と,上記鏡面部材での反射光が上記撮像手段に直接入射
しない位置に設置される照明とで構成できる。これらの
場合には,上記照明を上記ウェーハのエッジ位置よりも
内側に設置することにより,ウェーハのエッジ部が面取
りされているような場合でもエッジ部の明瞭な画像を得
ることができる。また,上記ウェーハ表面が粗面である
場合には,上記光学的手段を,上記撮像画像上で上記ウ
ェーハの背景となる部分に設置される光吸収部材により
構成することもできる。上記ノッチ位置検出手段として
は,例えば,上記撮像画像から上記ウェーハの中心位置
を求め,上記ウェーハのエッジ上において上記中心位置
からの距離が最も小さい位置を上記ノッチ位置として検
出するように構成できる。或いは,上記撮像画像から上
記ウェーハの中心位置を求め,その中心位置を中心とし
て上記ウェーハのエッジに沿って所定幅の帯状画像を取
り出し,取り出された帯状画像上で上記ウェーハ部分を
示す信号レベルが最も小さい位置を上記ノッチ位置とし
て検出するようにしてもよい。更に,上記撮像画像から
上記ウェーハの中心位置を求め,その中心位置を中心と
して上記ウェーハのエッジに沿って所定幅の帯状画像を
取り出し,その帯状画像を2分割して比較し,それら2
つの画像の不一致部分を上記ノッチ位置として検出する
ようにすれば,ウェーハが撮像手段に対して傾いて保持
されてウェーハが楕円状に撮像された場合でも,正確に
ノッチ位置を検出することができる。また,上記撮像手
段への外乱光の入射を防止するために遮光板を設けるこ
とが望ましい。
【0005】
【作用】本発明に係るウェーハノッチ位置検出装置によ
れば,まずウェーハが保持手段によりエッジ部のみで保
持される。これにより,ウェーハ表面に保持手段が接触
することがないため,ウェーハ表面へのダメージを防止
できる。また,回転機構が必要ないため,装置の小型化
が容易である。続いて,照明からウェーハの方向に光が
照射される。ウェーハ表面が鏡面である場合,ウェーハ
周辺には例えば光を乱反射する散乱部材が設置される。
照明から照射された光は,ウェーハの表面において正反
射されるが,上記照明は少なくとも上記ウェーハ表面の
エッジ周辺部での反射光が上記撮像手段に直接入射しな
い位置に設置されているため,ウェーハ表面のエッジ周
辺部での反射光は撮像手段には入射しない。一方,ウェ
ーハの周辺部においては光が乱反射され,その一部が上
記撮像手段に入射する。この状態で,上記撮像手段によ
ってウェーハの全体画像が撮像され,ウェーハの領域が
暗く,背景部分が明るい撮像画像が得られる。これによ
り,ウェーハとその背景との境界,即ちウェーハのエッ
ジ形状が極めて明瞭に再現される。続いて,ノッチ位置
検出手段において,上記撮像画像に基づいて,例えば上
記撮像画像から上記ウェーハの中心位置を求め,上記ウ
ェーハのエッジ上で上記中心位置からの距離が最も小さ
い位置を上記ノッチ位置として検出するなどの方法によ
り,ノッチ位置の検出が行われる。エッジ部が明瞭な画
像からノッチ位置が検出されるため,常に正確なノッチ
位置の検出が可能である。また,上記撮像手段による撮
像,及び上記ノッチ位置検出手段によるノッチ位置検出
処理はウェーハの移動中でも可能であるため,ウェーハ
をラインから取り出すことなく処理が可能である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を
具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定す
る性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施の
形態に係るウェーハノッチ位置検出装置A1の概略構成
を示す模式図,図2は撮像装置4による撮像画像の一例
(ウェーハ表面が鏡面のとき)を示す図,図3は撮像画
像からウェーハの中心座標を求める方法の一例を示す説
明図,図4はウェーハのエッジ部に沿った所定幅の画像
の一例を示す図,図5はウェーハの画像が楕円形である
場合のエッジ部に沿った所定幅の画像の一例(a),及
びそれを2分割した画像(b)を示す図,図6は第1実
施例に係るウェーハノッチ位置検出装置の概略構成を示
す模式図,図7は上記第1実施例に係るウェーハノッチ
位置検出装置における照明3の設置位置を示す模式図,
図8は上記第1実施例に係るウェーハノッチ位置検出装
置に,更に遮光板10を取り付けた例を示す模式図,図
9は上記遮光板10を用いたときの撮像画像の一例を示
す図,図10は上記遮光板10の円開口の半径Rcov
変動に伴う上記図9におけるDE ,DC の変化を示す関
係図,図11は第2実施例に係るウェーハノッチ位置検
出装置の概略構成を示す模式図である。本実施の形態に
係るノッチ位置検出装置A1は,図1に示す如く構成さ
れている。尚,対象とするウェーハWの表面は鏡面加工
が施されているものとする。保持装置1(保持手段の一
例)は,対象とするウェーハWをそのエッジ部の位置の
みにおいて保持する。撮像装置4(撮像手段)は,上記
保持装置1に保持されたウェーハWに対向して設置さ
れ,上記ウェーハWの全体画像を撮像する。ノッチ位置
検出部5(ノッチ位置検出手段)は,上記撮像装置4に
接続されており,上記撮像装置4で得られた画像に基づ
いてノッチ部の位置を検出する(詳細は後述する)。ま
た,上記保持装置1に保持されたウェーハWの周辺部,
即ち上記撮像装置4で撮像される画像上で上記ウェーハ
Wの背景となる部分には,光を乱反射する光散乱部材2
が取り付けられている。更に,ウェーハWの表面に向け
て光を照射する照明3(ウェーハWよりも半径の大きな
リング照明)が,ウェーハWの表面で正反射した光が上
記撮像装置4に入射しない位置に設置されている。尚,
必ずしもウェーハWの表面全体における正反射光が上記
撮像装置4に入射しないようにする必要はなく,少なく
ともウェーハWのエッジ部近傍においてそのような設定
になっていればよい。
【0007】続いて,上記ノッチ位置検出装置A1によ
るノッチ位置検出処理の手順を具体的に説明する。まず
最初に,ウェーハWが上記保持装置1上に載置される。
続いて,照明3からウェーハWの方向に光が照射され
る。照明3から照射された光は,上記ウェーハWの表面
においては正反射され,図1に示すように撮像装置4に
は入射しない。一方,ウェーハWの周辺部の光散乱部材
2においては光が乱反射され,その一部が上記撮像装置
4に入射する。この状態で,上記撮像装置4によってウ
ェーハWの全体画像が撮像される。このようにして撮像
された画像の一例を図2に示す。上述したように,ウェ
ーハWの表面において正反射された光は上記撮像装置4
には入射せず,ウェーハWの周辺部の光散乱部材2にお
いて乱反射された光はその一部が上記撮像装置4に入射
するため,図2に示すように,ウェーハWの領域が暗
く,背景部分が明るい撮像画像が得られる。従って,ウ
ェーハWとその背景との境界,即ちウェーハWのエッジ
形状が極めて明瞭に再現される。続いて,ノッチ位置検
出部5において,上記撮像装置4で得られた撮像画像に
基づいてノッチ位置の検出処理が行われる。
【0008】このノッチ位置の検出方法としては,例え
ば,ウェーハWのエッジ部上の複数点の座標値からウェ
ーハWの中心座標を求め,この中心座標との距離が最も
短いエッジ部上の点をノッチ位置として検出する方法が
考えられる。ここで,上記ウェーハWの中心座標の求め
方としては,例えば,ウェーハWの撮像画像を上下左右
の4方向からウェーハWの内側に向かってノッチ幅以上
のスキャン幅にてスキャンし(図3参照),それぞれの
スキャンにおいてウェーハ部分を示す信号レベルが最初
に検出された4つのエッジ位置を抽出し,更に上下のエ
ッジ位置から縦方向の中心位置を,左右方向のエッジ位
置から横方向の中心位置をそれぞれ求め,これらより上
記ウェーハWの中心座標を求める方法が考えられる。こ
のとき,上記スキャン幅をノッチ幅以下とすると,それ
ぞれのスキャン領域内にノッチ位置が存在した場合,ノ
ッチの窪み部分をエッジ位置として検出してしまう可能
性がある。尚,ノッチ位置では円の一部が取り除かれた
状態となっているため,スキャン幅をノッチ幅以上とし
ても,ノッチ上をスキャンした場合には求められる中心
位置は実際の位置とは多少ずれるが,このずれはノッチ
深さに対して小さいため,ノッチ位置の検出に支障を来
すことはない。尚,ウェーハWのエッジ部は,例えば撮
像画像(図2)の微分画像より容易に抽出できる。
【0009】この他にも,上記撮像画像からウェーハW
の中心座標及び半径を求め,これらの値に基づいてウェ
ーハWのエッジに沿った所定幅の画像(図4)を抽出
し,この画像からウェーハ部分を示す画像信号(暗い部
分)が最も少ない角度をノッチ位置として検出できる。
但し,この方法では,保持装置1によって保持されたウ
ェーハWが撮像装置4に対して傾いている場合には正確
にノッチ位置を検出できない恐れがある。これは,ウェ
ーハWが撮像装置4に対して傾いている場合には,撮像
画像上でウェーハWが楕円形となってエッジ部に沿って
取り出した画像が図5(a)に示すような波状になり,
ウェーハ部分を示す画像信号(暗い部分)の最小位置が
ノッチ部以外の位置となる場合が発生するからである。
そこで,このような場合には,楕円の中心からの距離が
180度周期で等しくなる性質を利用して次のような方
法でノッチ位置を検出できる。即ち,エッジ部に沿って
取り出した画像を図5(b)に示すように2分割し,こ
の2つの画像を比較する。上記分割された2つの画像は
ノッチ部以外では等しくなるため,2つの画像の不一致
部分をノッチ部として検出できる。
【0010】以上説明したように,本実施の形態に係る
ノッチ位置検出装置A1では,ウェーハWの全体画像を
撮像する撮像装置4を用いているため,ウェーハを回転
させる回転テーブル等の回転機構が不要であり,装置の
小型化が容易である。また,保持装置1によりエッジ部
のみでウェーハWを保持するため,ウェーハ表面へのダ
メージを完全に防止することができる。また,撮像装置
4による撮像はウェーハの移動中などでも容易に行える
ため,ウェーハをラインに乗せたままでのノッチ位置の
検出も可能である。
【0011】
【実施例】ウェーハWのエッジ部が面取りされているよ
うな場合には,エッジ部近傍での正反射光が一部撮像装
置4に入射する場合があり,撮像画像上でウェーハWと
その背景との境界が不明瞭になる可能性がある。このよ
うな場合には,図6に示すように,照明3をウェーハW
よりも小径のリング照明とし,ウェーハWのエッジ部よ
りも内側から外側に向けて光を照射するように設置する
ことにより,ウェーハWのエッジ部からの反射光の撮像
装置4への入射を防止でき,常にウェーハWのエッジ部
の形状を正確に検出できる。これにより,エッジ部が面
取りされているようなウェーハについてもノッチ位置を
高精度で安定的に検出することが可能となる。尚,上記
照明3を,散乱光源,例えばリング状の蛍光灯にすれ
ば,撮像装置4の保持金具等によって部分的に光が遮ら
れることによる影響がほとんどなくなるため,撮像装置
4の保持方法などの自由度を大きくできる。また,光源
のムラによる影響も極めて少なくできる。
【0012】また,図7に示すように,上記照明3とウ
ェーハエッジとのなす角φが上記撮像装置4とウェーハ
エッジとのなす角θよりも大きくなるように上記照明3
を配置すれば,ウェーハWのエッジ部の影が撮像装置4
によって捕らえられないため,ウェーハWのエッジ部の
形状を正確に検出する上でより好ましい。これは,エッ
ジの面取りの有無には無関係に言えることである。ま
た,背景光やウェーハ表面で反射された光の多重反射光
が撮像装置4に入射することによる影響を防止するた
め,図8に示すような遮光板10を用いることが望まし
い。上記遮光板10は,中央部に半径Rcov の円開口を
有するドーナツ状に形成され,ウェーハWの表面から距
離Hcov の位置に取り付けられる。このとき,上記遮光
板10の開口半径Rcov は次のような範囲に設定され
る。 Rw −Hcov tan(90°−φ) < Rcov < Rw +Hcov tan(90°−θ) …(1) (但し,Rw :ウェーハWの半径) 上記のような遮光板10を取り付けた状態で上記撮像装
置4で撮像される画像は例えば図9のようになる。R
cov が上記(1)式で示される範囲よりも小さくなる
と,上記照明3から照射される光が光散乱部材2に到達
できなくなり,図9に示すDC (明部)の範囲が消滅
し,ウェーハWの形状が不明確となる。また,Rcov
上記(1)式で示される範囲よりも大きくなると,ウェ
ーハWの表面で反射した背景光が上記撮像装置4に入射
するようになり,図9に示すDE (暗部)の範囲が明る
くなってウェーハWの形状が不明確となる(図10参
照)。尚,上記(1)式及び図10によれば,Rcov
小さくなってRcov =Rw −Hcovtan(90°−
φ)となった時点でDC =0となるが,実際にはそれ以
前に,照明3からウェーハWのエッジ近傍に到達する光
が弱くなることによって外乱光などによるエッジ部の影
が画像上で確認できるようになる場合がある。このよう
な場合には,そのような影が生じ始める直前の値を上記
cov の下限値とする。以上のような遮光板10を用い
ることによって,背景光などによる悪影響を完全に防止
することが可能となる。
【0013】以上,ウェーハWの表面が鏡面である場合
について説明したが,ウェーハWの表面が粗面である場
合には,逆にウェーハWの背景となる部分には光を正反
射する鏡面部材や,或いは光を吸収する光吸収体を用い
ることにより,ウェーハWとその背景との境界が明瞭な
撮像画像を得ることができる。但しこの場合には,上記
2つの例とは逆に,ウェーハWの領域が明るく,背景部
分が暗い撮像画像が得られる。図11に,ウェーハWの
周辺に光吸収体2′を設置した例を示す。尚,以上説明
した上記保持装置1や光散乱部材2,光吸収部材2′の
構成,ノッチ位置検出部5によるノッチ位置検出方法な
どについてはあくまでも一例であり,これらに限定され
るものではない。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように,本発明は,ウェー
ハのエッジ上の一か所に設けられたノッチ位置を検出す
るウェーハノッチ位置検出装置において,上記ウェーハ
を,そのエッジ部において保持する保持手段と,上記保
持手段で保持された上記ウェーハに対向して設置され,
上記ウェーハの表面の一部若しくは全体の画像を撮像す
る撮像手段と,上記撮像手段によって撮像された上記ウ
ェーハの撮像画像に基づいて,上記ノッチ位置を検出す
るノッチ位置検出手段とを具備してなることを特徴とす
るウェーハノッチ位置検出装置として構成されているた
め,ウェーハを回転させる回転テーブル等の回転機構が
不要であり,装置の小型化が容易である。また,保持手
段によりエッジ部のみでウェーハを保持するため,ウェ
ーハ表面へのダメージを完全に防止することができる。
また,撮像手段による撮像はウェーハの移動中などでも
容易に行えるため,ウェーハをラインに乗せたままでの
ノッチ位置の検出も可能である。更に,上記撮像画像上
における上記ウェーハとその背景との明度を異ならせる
光学的手段を具備することにより,撮像画像上でのウェ
ーハとその背景との境界,即ちウェーハのエッジ部をよ
り明瞭にでき,ノッチ位置検出の精度の向上が可能とな
る。このとき,上記ウェーハ表面が鏡面である場合に
は,上記光学的手段は,例えば上記ウェーハ表面での反
射光が上記撮像手段に直接入射しない位置に設置される
照明と,上記撮像画像上で上記ウェーハの背景となる部
分に設置され,光を乱反射させる散乱部材とで構成でき
る。また,上記ウェーハ表面が粗面である場合には,上
記光学的手段は,例えば上記撮像画像上で上記ウェーハ
の背景となる部分に設置される鏡面部材と,上記鏡面部
材での反射光が上記撮像手段に直接入射しない位置に設
置される照明とで構成できる。これらの場合には,上記
照明を上記ウェーハのエッジ位置よりも内側に設置する
ことにより,ウェーハのエッジ部が面取りされているよ
うな場合でもエッジ部の明瞭な画像を得ることができ
る。また,上記ウェーハ表面が粗面である場合には,上
記光学的手段を,上記撮像画像上で上記ウェーハの背景
となる部分に設置される光吸収部材により構成すること
もできる。上記ノッチ位置検出手段としては,例えば,
上記撮像画像から上記ウェーハの中心位置を求め,上記
ウェーハのエッジ上において上記中心位置からの距離が
最も小さい位置を上記ノッチ位置として検出するように
構成できる。或いは,上記撮像画像から上記ウェーハの
中心位置を求め,その中心位置を中心として上記ウェー
ハのエッジに沿って所定幅の帯状画像を取り出し,取り
出された帯状画像上で上記ウェーハ部分を示す信号レベ
ルが最も小さい位置を上記ノッチ位置として検出するよ
うにしてもよい。更に,上記撮像画像から上記ウェーハ
の中心位置を求め,その中心位置を中心として上記ウェ
ーハのエッジに沿って所定幅の帯状画像を取り出し,そ
の帯状画像を2分割して比較し,それら2つの画像の不
一致部分を上記ノッチ位置として検出するようにすれ
ば,ウェーハが撮像手段に対して傾いて保持されてウェ
ーハが楕円状に撮像された場合でも,正確にノッチ位置
を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るウェーハノッチ位
置検出装置A1の概略構成を示す模式図。
【図2】 撮像装置4による撮像画像の一例(ウェーハ
表面が鏡面のとき)を示す図。
【図3】 撮像画像からウェーハの中心座標を求める方
法の一例を示す説明図。
【図4】 ウェーハのエッジ部に沿った所定幅の画像の
一例を示す図。
【図5】 ウェーハの画像が楕円形である場合のエッジ
部に沿った所定幅の画像の一例(a),及びそれを2分
割した画像(b)を示す図。
【図6】 第1実施例に係るウェーハノッチ位置検出装
置の概略構成を示す模式図。
【図7】 上記第1実施例に係るウェーハノッチ位置検
出装置における照明3の設置位置を示す模式図。
【図8】 上記第1実施例に係るウェーハノッチ位置検
出装置に,更に遮光板10を取り付けた例を示す模式
図。
【図9】 上記遮光板10を用いたときの撮像画像の一
例を示す図。
【図10】 上記遮光板10の円開口の半径Rcov の変
動に伴う上記図9におけるDE ,DC の変化を示す関係
図。
【図11】 第2実施例に係るウェーハノッチ位置検出
装置の概略構成を示す模式図。
【図12】 ウェーハW及びそのエッジ部に形成された
ノッチNの一例を示す図。
【図13】 従来技術に係るウェーハノッチ位置検出装
置A0の概略構成を示す模式図。
【符号の説明】
1…保持装置 2…光散乱部材 2′…光吸収部材 3…照明 4…撮像装置 5…ノッチ位置検出部 W…ウェーハ N…ノッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝見 栄雄 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 森本 勉 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 高松 弘行 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 山本 雄治 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 神戸製鋼5号館 ジェネシス・テクノロジ ー株式会社内 (72)発明者 綱木 英俊 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 神戸製鋼5号館 ジェネシス・テクノロジ ー株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA03 AA17 AA26 BB01 BB16 BB24 BB25 CC19 DD02 DD03 DD12 FF02 FF04 FF42 GG12 HH12 JJ01 JJ03 JJ15 JJ26 QQ24 QQ25 5F031 GG02 GG04 GG15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーハのエッジ上の一か所に設けられ
    たノッチ位置を検出するウェーハノッチ位置検出装置に
    おいて,上記ウェーハを,そのエッジ部において保持す
    る保持手段と,上記保持手段で保持された上記ウェーハ
    に対向して設置され,上記ウェーハの表面の一部若しく
    は全体の画像を撮像する撮像手段と,上記撮像手段によ
    って撮像された上記ウェーハの撮像画像に基づいて,上
    記ノッチ位置を検出するノッチ位置検出手段とを具備し
    てなることを特徴とするウェーハノッチ位置検出装置。
  2. 【請求項2】 上記撮像画像上における上記ウェーハと
    その背景との明度を異ならせる光学的手段を具備してな
    る請求項1記載のウェーハノッチ位置検出装置。
  3. 【請求項3】 上記ウェーハ表面が鏡面である場合に,
    上記光学的手段が,少なくとも上記ウェーハ表面のエッ
    ジ近傍での反射光が上記撮像手段に直接入射しない位置
    に設置される照明と,上記撮像画像上で上記ウェーハの
    背景となる部分に設置され,光を乱反射させる散乱部材
    とで構成されてなる請求項2記載のウェーハノッチ位置
    検出装置。
  4. 【請求項4】 上記ウェーハ表面が粗面である場合に,
    上記光学的手段が,上記撮像画像上で上記ウェーハの背
    景となる部分に設置される鏡面部材と,上記鏡面部材で
    の反射光が上記撮像手段に直接入射しない位置に設置さ
    れる照明とで構成されてなる請求項2記載のウェーハノ
    ッチ位置検出装置。
  5. 【請求項5】 上記照明が,上記ウェーハのエッジ位置
    よりも内側に設置されてなる請求項3又は4記載のウェ
    ーハノッチ位置検出装置。
  6. 【請求項6】 上記撮像手段への外乱光の入射を防止す
    る遮光板が設けられてなる請求項1〜5のいずれかに記
    載のウェーハノッチ位置検出装置。
  7. 【請求項7】 上記ウェーハ表面が粗面である場合に,
    上記光学的手段が,上記撮像画像上で上記ウェーハの背
    景となる部分に設置される光吸収部材により構成されて
    なる請求項2記載のウェーハノッチ位置検出装置。
  8. 【請求項8】 上記ノッチ位置検出手段が,上記撮像画
    像から上記ウェーハの中心位置を求め,上記ウェーハの
    エッジ上において上記中心位置からの距離が最も小さい
    位置を上記ノッチ位置として検出する請求項1〜7のい
    ずれかに記載のウェーハノッチ位置検出装置。
  9. 【請求項9】 上記ノッチ位置検出手段が,上記撮像画
    像から上記ウェーハの中心位置を求め,その中心位置を
    中心として上記ウェーハのエッジに沿って所定幅の帯状
    画像を取り出し,取り出された帯状画像上で上記ウェー
    ハ部分を示す信号レベルが最も小さい位置を上記ノッチ
    位置として検出する請求項1〜7のいずれかに記載のウ
    ェーハノッチ位置検出装置。
  10. 【請求項10】 上記ノッチ位置検出手段が,上記撮像
    画像から上記ウェーハの中心位置を求め,その中心位置
    を中心として上記ウェーハのエッジに沿って所定幅の帯
    状画像を取り出し,その帯状画像を2分割して比較し,
    それら2つの画像の不一致部分を上記ノッチ位置として
    検出する請求項1〜7のいずれかに記載のウェーハノッ
    チ位置検出装置。
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