JP4866029B2 - ウェーハ外周検査装置 - Google Patents

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本発明は、ウェーハ外周部の面取り部を検査するためのウェーハ外周検査装置に関するものである。
ウェーハ外周部の面取り部の傷等を検出するためのウェーハ外周検査装置として、例えば、ウェーハ外周部の面取り部にコヒーレント光を照射し、このコヒーレント光がウェーハ外周部の面取り部の傷等で反射した正反射方向への散乱反射光をウェーハ外周部近傍で受光し、この受光量に基づきウェーハの外周部の傷等を検出するようにしたものがある。この場合のコヒーレント光としてはレーザ光が使用されている。
特開平11−351850号公報
しかしながら、上記ウェーハ外周検査装置によれば、照射光としてコヒーレント光を用いることから感度が良過ぎて、ウェーハに付着したダスト等があるとそのダスト等も検出してしまい、却って、傷等の検出が困難となる場合がある。また、コヒーレント光のビーム径が小さいため、ウェーハ外周部の面取り部の広い範囲を一時に検査できず、そのため、傷等の検出に長時間を要するという問題がある。さらに、ウェーハ外周部の面取り部の傷等の大きさや深さを検出できないという問題がある。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、ウェーハ外周部の面取り部の短時間で且つ的確に検査し得るウェーハ外周検査装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のウェーハ外周検査装置は、検査位置にてウェーハ外周部の外周方向の一部にレンズを介して光を照射し、ウェーハを載置した回転テーブルを回転させつつそのウェーハ外周部での反射光を検出してウェーハ外周部の検査を行うように構成されたウェーハ外周検査装置において、
1つの光照射装置と1つの光検出装置とを備え、前記光は非コヒーレント光であり、前記レンズは、検査位置での物側焦点面が前記ウェーハ外周部の厚さ方向の形状にほぼ沿って湾曲するように構成され、当該レンズは前記光照射装置及び前記光検出装置で共用され、前記光照射装置は、検査位置で前記非コヒーレント光を所定の照射開口角で以てウェーハ外周部の厚さ方向の全域に照射し、前記光検出装置は、そのウェーハ外周部での反射光を所定の物側開口角を持つテレセントリック光学系を介して検出するように構成されていることを特徴とする。この場合、ウェーハの上半部と下半部とに対応して前記レンズ及び前記テレセントリック光学系をそれぞれ設けて、ウェーハWの外周部の検査を行ってもよい。
請求項2記載のウェーハ外周検査装置は、請求項1記載のウェーハ外周検査装置において、前記ウェーハは12インチウェーハであり、前記レンズは、検査位置での物側焦点面が、前記回転テーブルの軸線から半径方向外方に148.594mm離れた点であって前記ウェーハの厚さ方向の中点を中心とし、且つ前記ウェーハの厚さ寸法の1/2の曲率半径を持つ円弧上に位置するように構成されていることを特徴とする。
請求項3記載のウェーハ外周検査装置は、請求項1又は2記載のウェーハ外周検査装置において、前記レンズは、前記テレセントリック光学系を構成する一方のレンズであることを特徴とする。
請求項1から3に記載のウェーハ外周検査装置によれば、検査位置でウェーハ外周部の厚さ方向の全域に非コヒーレント光を照射し、その反射光を検出しているので、ウェーハ外周部の検査を迅速に行うことができる。
また、レンズは、検査位置での物側焦点面がウェーハ外周部の厚さ方向の形状にほぼ沿うように湾曲するように構成されているので、ウェーハの厚さ方向の分解能のバラツキを小さくすることができる。
さらに、ウェーハ外周部での反射光を所定の物側開口角を持つテレセントリック光学系を介して検出するように構成されているので、ウェーハ外周部の傷等の形状及び深さに応じた明暗パターンが形成されることから、的確な検査が可能となる。
A.第1実施形態
(全体構成)
図1はウェーハ外周検査装置の構成を示す図である。符号1はウェーハ外周検査装置1を示し、このウェーハ外周検査装置は光照射装置2と光検出装置3を備えている。
(細部構成)
光照射装置2は検査位置でウェーハWの外周部の一部を照射するものである。この光照射装置2は点光源200、ハーフミラー201及びレンズ202を含んで構成されている。このうちレンズ202は複数のレンズから構成されている。そして、この光照射装置2では、点光源200からの光によってレンズ202を介してウェーハWの外周部の一部が照射されるようになっている。この場合、ウェーハWは回転テーブル(図示せず)上に載置される。
ここでレンズ202について詳述すれば、レンズ202は、検査位置での物側焦点面がウェーハ外周部の厚さ方向の形状にほぼ沿って湾曲するように構成されている。すなわち、レンズ202は、検査位置での物側焦点面がウェーハWの内方に向けて凹状となるように構成されている。
この場合、検査位置での物側焦点面の形状はウェーハWの外周部のエッジプロファイルに完全に合致するように構成し、ウェーハWの外周部表面の各点の法線方向から所定の照射開口角を以て照射した光がウェーハWの外周部表面で焦点を結ぶようにすることが好ましい。しかし、実際上はウェーハWの外周部のエッジプロファイルにはバラツキがあり、検査の都度、ウェーハWの外周部のエッジプロファイルと物側焦点面の形状とを合致させることは煩雑である。そこで、実際上は、検査位置での物側焦点面の形状がウェーハWの外周部のエッジプロファイルにおおむね合致するように構成すればよい。
ところで、12インチウェーハにあっては、エッジプロファイルが規格化されている。そこで、12インチウェーハのウェーハ外周検査装置1にあっては、下記のようにすることが好ましい。
図2には12インチウェーハのエッジプロファイルが示されている。同図において斜線で示した領域がウェーハのエッジ許容領域を示している。このウェーハの厚さ寸法は0.775mmである。また、ウェーハの直径寸法の最大値は298mm、最小値は297.95mmである。そして、ウェーハの上下の角部がベベル状に面取りされる構造となっている。
この12インチのウェーハ外周部を検査する外周検査装置1にあっては、回転テーブルの回転中心から148.594mmの位置で且つウェーハの厚さ方向の中点を中心とする曲率半径0.388mmの円弧上に、検査位置での上記物側焦点面が存在するようにする。この状態が図3に示されている。同図においては物側焦点面がFで示されている。このようにすれば、エッジプロファイルが許容領域に有るすべての12インチウェーハに対応できることになる。
光検出装置3は、図1に示すように、テレセントリック光学系を備えている。このテレセントリック光学系は、レンズ300と、レンズ300の像側焦点面に設置されたアパーチャ301と、レンズ302から構成されている。レンズ300,アパーチャ301及びレンズ302はテレセントリック光学系を構成している。そして、この光検出装置3にあっては、ウェーハ外周部で反射した光を、レンズ300,アパーチャ301及びレンズ302を介して、受光素子であるCCD303によって受光するように構成されている。
以上のように構成されているウェーハ外周検査装置1は、光照射装置2によってウェーハWの外周部に光を照射しつつ、回転テーブルを回転させ、ウェーハWの外周部での反射光を光検出装置3によって検出することによって、ウェーハWの外周部の検査を行うようになっている。
(原理)
続いて、本願発明の原理について説明する。なお、面取り部の一部をミクロ的に観察すればほぼ平面と見ることが可能であるので、図4を用いて、本発明の原理を説明する。
ウェーハWの外周部の一点には所定の照射開口角をもって光が照射される。すると、その一点で所定の角度範囲で広がる反射光が生成される。そして、この反射光はレンズ300を経て、アパーチャ301に導かれる。この場合、外周部の一点で正反射した光がちょうどアパーチャ301の開口に導かれる(照射開口角と物側開口角が等しい)とすれば、その部分は輝度100%の明るい像となる。
一方、ウェーハWの外周部に凹凸があり(図4では円錐状の穴として示してある。)、その斜面の一点に所定の照射開口角をもって光が照射される場合を考えると、その一点で所定の角度範囲で広がる反射光が生成される。そして、斜面の傾きに応じた反射光がレンズ300を経てアパーチャ301に導かれる。この場合、斜面の傾きが小さいと前記一点からの反射光の一部だけがアパーチャ301の開口に導かれる。すなわち、アパーチャ301の開口に導かれる反射光の量は斜面の傾きが大きくなる程少なくなる。そして、斜面の傾きがある程度大きくなると前記一点からの反射光はアパーチャ301の開口に導かれなくなる。つまり、その部分の輝度は0%となる。図3はその一例を示している。
その結果、CCD303によって得られる光像は外周部の凹凸の大きさ及び深さを反映した明暗パターンとなる。
以上のような原理を以て本願発明では、ウェーハWの外周部の検査を行う。
ただし、検査位置での物側焦点面の形状がウェーハWの外周部のエッジプロファイルに完全に合致するように構成した場合は兎も角、検査位置での物側焦点面の形状がウェーハWの外周部のエッジプロファイルにおおむね合致するだけのものでは、CCD303によって得られる光像は外周部の凹凸の大きさ及び深さを完全には反映した明暗パターンにならない。しかし、その場合でも問題はない。すなわち、一般には、ウェーハWの外周部は厚さ方向に丸みを持っているので、その外周部での反射光の強度(受光強度)も徐々に変化するのが普通である。これに対して、ウェーハWの外周部に傷等がある場合には、その傷等の部分で光が散乱するので、傷等の部分の強度(受光強度)は著しく低下する。よって、CCD303によって得られる光像は外周部の凹凸の大きさ及び深さをおおむね反映した明暗パターンとなる。したがって、その明暗パターンを得れば、ウェーハ外周部の検査が行えることになる。
(本発明の変形)
上記実施形態では、ウェーハ外周検査装置1の光照射装置2は1つであったが、2つの光照射装置2を設け、一方はウェーハWの上半部を、他方はウェーハWの下半部をそれぞれ照射するように構成してもよい。また、同様に、2つの光検出装置3を設けてもよい。
実施形態のウェーハ外周検査装置の構成図である。 12インチウェーハの外周部のエッジプロファイルを示す図である。 12インチウェーハの外周部と照射レンズの物側焦点面との関係を示す図である。 図1のウェーハ外周検査装置の原理を説明するための図である。
1 ウェーハ外周検査装置
2 光照射装置
3 光検出装置
200 点光源
201 ハーフミラー
202 レンズ
300 レンズ
301 アパーチャ
302 レンズ
303 CCD

Claims (3)

  1. 検査位置にてウェーハ外周部の外周方向の一部にレンズを介して光を照射し、ウェーハを載置した回転テーブルを回転させつつそのウェーハ外周部での反射光を検出してウェーハ外周部の検査を行うように構成されたウェーハ外周検査装置において、
    1つの光照射装置と1つの光検出装置とを備え、前記光は非コヒーレント光であり、前記レンズは、検査位置での物側焦点面が前記ウェーハ外周部の厚さ方向の形状にほぼ沿って湾曲するように構成され、当該レンズは前記光照射装置及び前記光検出装置で共用され、前記光照射装置は、検査位置で前記非コヒーレント光を所定の照射開口角で以てウェーハ外周部の厚さ方向の全域に照射し、前記光検出装置は、そのウェーハ外周部での反射光を所定の物側開口角を持つテレセントリック光学系を介して検出するように構成されていることを特徴とするウェーハ外周検査装置。
  2. 前記ウェーハは12インチウェーハであり、前記レンズは、検査位置での物側焦点面が、前記回転テーブルの軸線から半径方向外方に148.594mm離れた点であって前記ウェーハの厚さ方向の中点を中心とし、且つ前記ウェーハの厚さ寸法の1/2の曲率半径を持つ円弧上に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のウェーハ外周検査装置。
  3. 前記レンズは、前記テレセントリック光学系を構成する一方のレンズであることを特徴とする請求項1又は2記載のウェーハ外周検査装置。
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