JP2008096187A - 端部傷検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検査物の端部の傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、及び傷の種類について検出可能な端部傷検査装置を提供する。
【解決手段】端部傷検査装置1は、内側に鏡面を有し、焦点間距離が異なるとともに、長軸Lを共通とした複数の楕円鏡11、12、13が、第1焦点位置Aを一致させて、長軸L回りに配列することで構成された楕円鏡体2と、第1焦点位置A近傍に配置された被検査物Sの端部S1に向けてコヒーレント光Cを照射する発光部4と、発光部4から照射されたコヒーレント光Cが、被検査物Sの端部S1及び楕円鏡11、12、13に反射することで、第2焦点位置B11、B12、B13に到達する回折光D2を検出可能な光検出部5と、回折光の内、正反射された低次元の回折光D1を遮光する遮光手段8とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】端部傷検査装置1は、内側に鏡面を有し、焦点間距離が異なるとともに、長軸Lを共通とした複数の楕円鏡11、12、13が、第1焦点位置Aを一致させて、長軸L回りに配列することで構成された楕円鏡体2と、第1焦点位置A近傍に配置された被検査物Sの端部S1に向けてコヒーレント光Cを照射する発光部4と、発光部4から照射されたコヒーレント光Cが、被検査物Sの端部S1及び楕円鏡11、12、13に反射することで、第2焦点位置B11、B12、B13に到達する回折光D2を検出可能な光検出部5と、回折光の内、正反射された低次元の回折光D1を遮光する遮光手段8とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、被検査物の端部の傷を光学的に検査する端部傷検査装置に関する。
シリコンウエハの外周エッジ部のような端部に形成される狭く長い端部クラック、欠損または研磨傷のような端部の傷を検査する端部傷検査装置としては、楕円鏡を利用した検査装置が提案されている。例えば、楕円鏡の鏡面に光吸収部材を配置して、正反射光である低次元の回折光は光吸収部材に吸収させて、端部の傷で乱反射した高次元の回折光のみを第2焦点位置に設けた光検出部で検出させる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、第2焦点位置に設けた第1の光検出部の他に、第1焦点位置に設置した被検査物の周囲に第2の光検出部を設けて、2つの受光部によって縦傷及び横傷に対応することを可能とした装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−287412号公報
特開平11−351850号公報
しかしながら、これらの端部傷検査装置は、被検査物を回転させることによって、端部全周に亘って検査可能としたものの、周方向と直交する厚さ方向の詳細な位置や大きさについては不明なままであった。また、受光部で検出される光の強度によってある程度の傷の種類を推測することが可能であったが、光の強度という一測定項目から詳細について識別するには限界があった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、被検査物の端部の傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、及び傷の種類について検出可能な端部傷検査装置を提供する。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の端部傷検査装置は、内側に鏡面を有し、焦点間距離が異なるとともに、長軸を共通とした複数の楕円鏡が、第1焦点位置または第2焦点位置のいずれか一方を一致させて、前記長軸回りに配列することで構成された楕円鏡体と、該楕円鏡体のいずれかの前記楕円鏡の前記第1焦点位置近傍に配置された被検査物の端部に向けてコヒーレント光を照射する発光部と、該発光部から照射された前記コヒーレント光が、前記被検査物の前記端部及び前記楕円鏡に反射することで、対応する前記第2焦点位置に到達する回折光を検出可能な光検出部と、前記回折光の内、正反射された低次元の回折光を遮光する遮光手段とを備えることを特徴としている。
本発明の端部傷検査装置は、内側に鏡面を有し、焦点間距離が異なるとともに、長軸を共通とした複数の楕円鏡が、第1焦点位置または第2焦点位置のいずれか一方を一致させて、前記長軸回りに配列することで構成された楕円鏡体と、該楕円鏡体のいずれかの前記楕円鏡の前記第1焦点位置近傍に配置された被検査物の端部に向けてコヒーレント光を照射する発光部と、該発光部から照射された前記コヒーレント光が、前記被検査物の前記端部及び前記楕円鏡に反射することで、対応する前記第2焦点位置に到達する回折光を検出可能な光検出部と、前記回折光の内、正反射された低次元の回折光を遮光する遮光手段とを備えることを特徴としている。
この発明に係る端部傷検査装置によれば、発光部から照射されたコヒーレント光は、楕円鏡体のいずれかの楕円鏡の第1焦点位置近傍に配置された被検査物の端部で反射して、回折光となる。そして、回折光の内、被検査物の端部で正反射された低次元の回折光は、遮光手段によって遮光される一方、被検査物の端部に形成された傷などに起因して乱反射された高次元の回折光は、楕円鏡体の各楕円鏡で反射する。そして、このうち被検査物の端部が配置された第1焦点位置と対応する楕円鏡で反射した高次元の回折光は、対応する第2焦点位置に到達して、光検出部によって検出される。すなわち、被検査物の端部及び光検出器とがそれぞれ配置される第1焦点位置と第2焦点位置の対応関係を選択することによって、被検査物の端部で反射した回折光の内、一定の方向に乱反射した高次元の回折光のみを光検出部で検出することができる。このため、検出される回折光の方向及び強度から、傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。
また、上記の端部傷検査装置において、前記楕円鏡体の複数の前記楕円鏡は、前記第1焦点位置を一致させて配列されており、前記光検出部を前記長軸上で移動させて、いずれかの前記楕円鏡の前記第2焦点位置に位置設定することが可能な検出部移動手段を備えることがより好ましいとされている。
この発明に係る端部傷検査装置によれば、複数の楕円鏡で一致した第一焦点位置に配置された被検査物の端部において反射した回折光の内、高次元の回折光は、その反射する方向ごとに各楕円鏡に反射して、対応するそれぞれの第2焦点位置に到達する。このため、光検出部移動手段によって光検出部を長軸上で移動させて、複数の楕円鏡のいずれかの第2焦点位置に位置設定することで、回折光の方向及び強度を測定して、傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。
また、上記の端部傷検査装置において、前記楕円鏡体の複数の前記楕円鏡は、前記第1焦点位置を一致させて配列されており、前記光検出部は、複数の前記楕円鏡の前記第2焦点位置のそれぞれに設けられているものとしても良い。
この発明に係る端部傷検査装置によれば、複数の楕円鏡で一致した第一焦点位置に配置された被検査物の端部において反射した回折光の内、高次元の回折光は、その反射する方向ごとに各楕円鏡に反射して、対応するそれぞれの第2焦点位置に到達する。そして、各楕円鏡の第2焦点位置のそれぞれに設けられた光検出部によって、それぞれの第2焦点位置に到達する回折光を検出することができる。このため、それぞれの方向に反射した各回折光の強度を同時に測定して、傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。
また、上記の端部傷検査装置において、前記楕円鏡体の複数の前記楕円鏡は、前記第2焦点位置を一致させて配列されており、前記被検査物の前記端部を前記長軸上で移動させ、いずれかの前記楕円鏡の各前記第1焦点に位置設定することが可能な被検査物移動手段を備えるものとしても良い。
この発明に係る端部傷検査装置によれば、被検査物移動手段によって被検査物の端部を長軸上で移動させて、複数の楕円鏡のいずれかの第1焦点位置に位置設定することで、被検査物の端部で乱反射した高次元の回折光の内、選択された第1焦点位置と対応する楕円鏡に反射する回折光のみが第2焦点位置に到達し、光検出部で検出される。すなわち、被検査物の端部が配置される第1焦点位置を選択して、光検出部で回折光を検出することで、一定の方向のみに乱反射した高次元の回折光の強度を測定することができる。このため、被検査物の端部を各第1焦点位置に位置設定して、回折光の方向及び強度を測定することで、傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。
また、上記の端部傷検査装置において、前記楕円鏡体は、前記長軸より上方に配置された上部楕円鏡と、前記長軸より下方に配置された下部楕円鏡との前記焦点距離の異なる少なくとも2つの前記楕円鏡で構成されていることがより好ましいとされている。
この発明に係る端部傷検査装置によれば、被検査物の端部で反射した回折光の内、上方に乱反射した高次元の回折光は、上部楕円鏡に反射して、対応する第2焦点位置に到達する一方、下方に乱反射した高次元の回折光は、下部楕円鏡に反射して、対応する第2焦点位置に到達する。このため、高次元の回折光を上方に乱反射するものと、下方に乱反射するものとに分解して検出し、強度を測定することができる。
また、上記の端部傷検査装置において、前記楕円鏡体は、さらに、前記上部楕円鏡及び前記下部楕円鏡と異なる焦点距離を有し、前記長軸の両側方に配置された側部楕円鏡を備えることがより好ましいとされている。
この発明に係る端部傷検査装置によれば、高次元の回折光の内、さらに、側方に乱反射するものを分解して検出し、強度を測定することができる。
本発明によれば、複数の楕円鏡で構成された楕円鏡体を備えることで、被検査物の端部で乱反射した高次元の回折光をその方向ごとに検出することができる。このため、検出される回折光の方向及び強度から被検査物の端部の傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、及び傷の種類について検出することが可能である。
(第1の実施形態)
図1から図8は、この発明に係る第1の実施形態を示している。図1及び図2に示すように、端部傷検査装置1は、被検査物Sの端部S1の傷を光学的に検出するものであり、内側に鏡面を有する楕円鏡体2と、被検査物Sを回転可能に水平支持する支持台3とを備えている。図2に示すように、支持台3は、被検査物Sを載置するテーブル3aと、テーブル3aを支持する軸体3bと、軸体3bを回転させる駆動部3cとを備える。
図1から図8は、この発明に係る第1の実施形態を示している。図1及び図2に示すように、端部傷検査装置1は、被検査物Sの端部S1の傷を光学的に検出するものであり、内側に鏡面を有する楕円鏡体2と、被検査物Sを回転可能に水平支持する支持台3とを備えている。図2に示すように、支持台3は、被検査物Sを載置するテーブル3aと、テーブル3aを支持する軸体3bと、軸体3bを回転させる駆動部3cとを備える。
また、図1及び図2に示すように、楕円鏡体2は、長軸Lを共通として、内側にそれぞれ鏡面11a、12a、13a、14aを有する4つの楕円鏡11、12、13、14が、長軸L回りに配列することで構成されている。より詳しくは、これら4つの楕円鏡は、長軸Lに対して上方に位置する上部楕円鏡11と、長軸Lに対して下方に位置する下部楕円鏡12と、長軸Lに対して両側方に位置する側部楕円鏡13、14とで構成されている。図2及び図3に示すように、これらの楕円鏡の焦点間距離は、上部楕円鏡11の焦点間距離L11よりも側部楕円鏡13、14の焦点間距離L13、L14の方が大きく設定されている。さらに側部楕円鏡13、14の焦点間距離L13、L14よりも下部楕円鏡12の焦点間距離L12の方が大きく設定されている。また、側部楕円鏡13、14の焦点間距離L13、L14は、等しく設定されている。さらに、上部楕円鏡11、下部楕円鏡12、及び側部楕円鏡13、14の一方の焦点は、第1焦点位置Aで一致しており、また、他方の焦点である上部楕円鏡11の第2焦点位置B11、下部楕円鏡12の第2焦点位置B12、及び、側部楕円鏡13、14の第2焦点位置B13は、焦点間距離L1、L2、L3、L4と対応して長軸L上で異なる位置に位置している。
また、図2及び図3に示すように、楕円鏡11、12、13、14で構成される楕円鏡体2の頂点部2aには、被検査物Sを挿入可能な切欠き2bが形成されている。そして、被検査物Sは、支持台3によって、上記のように水平支持されるとともに、切欠き2bに挿入されて、端部S1が第1焦点位置Aに配置されるように位置決めされている。
また、端部傷検査装置1は、長軸L上に設けられ、第1焦点位置Aに配置された被検査物Sの端部S1にコヒーレント光Cを照射可能な発光部4と、上部楕円鏡11の第2焦点位置B11、下部楕円鏡12の第2焦点位置B12、及び側部楕円鏡13、14の第2焦点位置B13のそれぞれに設けられた光検出部5(5a、5b、5c)とを備える。発光部4は、コヒーレント光Cを発光する光源6と、照射されたコヒーレント光Cに光学的に作用する焦光手段7とを備える。光源6は、例えばレーザ光であり、He−Neレーザや半導体レーザなどが用いられる。また、図4に示すように、焦光手段7は、被検査物Sの端部S1に光源6から発せられたコヒーレント光Cを照射する際に、被検査物Sの端部S1の厚さ方向Tに細長に照射範囲Eを縮小させるレンズである。また、光検出部5は、発光部4から照射された被検査物Sの端部S1で反射された回折光Dが楕円鏡体2のいずれかの楕円鏡11、12、13、14に反射して、対応する第2焦点位置B11、B12、B13、B14に集光された回折光Dを検出し、その強度を測定するものであり、例えばフォトダイオードである。
また、楕円鏡体2の内、上部楕円鏡11及び下部楕円鏡12には遮光手段8が設けられている。遮光手段8は、より詳しくは、第1焦点位置A及び第2焦点位置B11、B12、B13、B14を含む被検査物Sの厚さ方向Tに平行な面と楕円鏡2とが交わる交線上で、第1焦点位置Aから第2焦点位置B11、B12、B13、B14に向って拡幅するように貼り付けられたマスキングテープである。この遮光手段8に到達した回折光Dは、反射して光検出部5に到達することなく、遮光手段8に吸収されてしまう。また、光検出部5(5a、5b、5c)の第1焦点位置A側には、遮光板9が設けられている。これは、発光部4から照射されたコヒーレント光Cは、被検査物Sの端部S1に反射して回折光Dとなるが、回折光Dが楕円鏡体2に反射せずに直接光検出部5に到達するのを防ぐためである。
次に、この端部傷検査装置1の作用について説明する。図5は、傷の無い端部S1に発光部4からコヒーレント光Cを照射した場合を示している。図5に示すように、傷の無い端部S1に照射されるコヒーレント光Cは、正反射して低次元の回折光D1となる。低次元の回折光D1は、平面視楕円鏡体2の長軸L付近を経路として第2焦点位置Bに向い、図2に示すように、側面視被検査物Sの端部S1の形状に従い、厚さ方向Tにある程度の広がりをもつ。このため、低次元の回折光D1は、遮光手段8あるいは遮光板9に吸収されて、その多くが光検出部5のいずれにも到達しない。
なお、上記のように長軸L上に位置して被検査物Sの端部S1をコヒーレント光Cで照射する場合、コヒーレント光Cは楕円鏡体2の長軸L上を通過して照射することになるが、これに代えて、発光部4の光源6の光軸を楕円鏡体2の長軸Lに対して若干(4°程度)ずらして配置しても良い。このようにすることによって、照射したコヒーレント光Cが被検査物Sの端部S1に正反射した低次元の回折光D1も、楕円鏡体2の長軸Lからずれるので、遮光板9を省略することが可能となる。
次に、傷を有する端部S1に発光部4からコヒーレント光Cを照射した場合について説明する。傷を有する端部S1に照射されたコヒーレント光Cは、傷によって乱反射して、高次元の回折光D2となる。高次元の回折光D2は、その多くが上部楕円鏡11及び下部楕円鏡12の遮光手段8が設けられた以外の範囲、あるいは、側部楕円鏡13、14に反射する。そして、上部楕円鏡11、下部楕円鏡12、及び側部楕円鏡13、14のそれぞれで反射した回折光D2はそれぞれ対応する第2焦点位置B11、B12、B13に到達し、集光され、各光検出器5(5a、5b、5c)で検出される。
ここで、図6に示すように、被検査物Sの端部S1の内、厚さ方向Tの一端側、すなわち上部に傷Pが形成されている場合は、傷Pが形成された部分で乱反射して、上方により多くの高次元の回折光D2が発生する。また、図7に示すように、被検査物Sの端部S1の内、厚さ方向Tの他端側、すなわち下部に傷Pが形成されている場合は、傷Pが形成された部分で乱反射して、下方により多くの高次元の回折光D2が発生する。さらに、図8に示すように、厚さ方向Tの中央付近に傷Pが形成されている場合は、傷Pが形成された部分で乱反射して、側方により多くの高次元の回折光D2が発生する。
このため、図2に示すように、上部に傷Pが形成されている場合には、発生した高次元の回折光D2は、その多くが上部楕円鏡11に反射されることで、対応する第2焦点位置B11に設けられた光検出器5aで検出される。また、下部に傷Pが形成されている場合には、発生した高次元の回折光D2は、その多くが下部楕円鏡12に反射されることで、対応する第2焦点位置B12に設けられた光検出器5bで検出される。さらに、中央付近に傷Pが形成されている場合には、発生した高次元の回折光D2は、その多くが側部楕円鏡13、14に反射されることで、対応する第2焦点位置B13に設けられた光検出器5cで検出される。すなわち、被検査物Sの端部S1でそれぞれの方向に乱反射した各高次元の回折光D2を、各光検出器5(5a、5b、5c)で分解して検出し、強度を同時に測定することが可能である。
以上のように、上部楕円鏡11、下部楕円鏡12、及び側部楕円鏡13、14の4つの楕円鏡で構成された楕円鏡体2を備えることで、被検査物Sの端部S1で乱反射した高次元の回折光D2をその方向ごとに検出し、その強度を測定することができる。このため、検出される回折光D2の方向及び強度から被検査物Sの端部S1の傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、及び傷の種類について検出することが可能である。
図9は、この実施形態の変形例を示している。この実施形態の端部傷検査装置20は、1つ光検出部21と、長軸L上で光検出部21を移動させて、上部楕円鏡11、下部楕円鏡12及び側部楕円鏡13、14のいずれかの第2焦点位置B11、B12、B13に位置設定することが可能な検出部移動手段22とを備えている。
このような端部傷検査装置20においても同様に、検出部移動手段22によって光検出部21を長軸L上で移動させて、各第2焦点位置B11、B12、B13に位置設定して回折光D2を検出して、検出された回折光D2の方向及び強度から傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。
(第2の実施形態)
図10は、この発明に係る第2の実施形態を示している。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10は、この発明に係る第2の実施形態を示している。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10に示すように、端部傷検査装置30の楕円鏡体31を構成する上部楕円鏡41と、下部楕円鏡42と、側部楕円鏡43、44も同様に、内側に鏡面41a、42a、43a、44aを有しており、長軸Lを共通として、長軸L回りに配列している。また、これらの楕円鏡の焦点間距離は、上部楕円鏡41の焦点間距離L41よりも側部楕円鏡43、44の焦点間距離L43、L44の方が大きく設定されている。さらに側部楕円鏡43、44の焦点間距離L43、L44よりも下部楕円鏡42の焦点間距離L42の方が大きく設定されている。また、側部楕円鏡43、44の焦点間距離L43、L44は、等しく設定されている。さらに、上部楕円鏡41、下部楕円鏡42、及び側部楕円鏡43、44の一方の焦点は、第2焦点位置Gで一致しており、また、他方の焦点である上部楕円鏡41の第1焦点F41、下部楕円鏡42の第1焦点F42、及び、側部楕円鏡43、44の第1焦点F43は、焦点間距離L41、L42、L43、L44と対応して長軸L上で異なる位置に位置している。また、光検出部32は、上部楕円鏡41、下部楕円鏡42、及び側部楕円鏡43、44で一致する第2焦点位置Gに設けられている。また、支持台3の下部には、支持台3を長軸Lの方向に移動させることで、被検査物Sの端部S1を長軸L上で移動させ、上部楕円鏡41、下部楕円鏡42及び側部楕円鏡43、44のいずれかの第2焦点位置F41、F42、F43に位置設定することが可能な被検査物移動手段33を備えている。
この実施形態の端部傷検査装置30では、まず、被検査物移動手段33によって被検査物Sの端部S1を長軸L上で移動させて、上部楕円鏡41、下部楕円鏡42、及び側部楕円鏡43、44のいずれかの第1焦点位置F41、F42、F43に位置設定する。そして、発光部4からコヒーレント光Cを照射することで、被検査物Sの端部S1で乱反射した高次元の回折光D2の内、選択された第1焦点位置と対応する楕円鏡に反射する回折光D2のみが第2焦点位置Bに到達し、光検出部32で検出される。すなわち、被検査物Sの端部S1が配置される第1焦点位置を選択して、光検出部32で回折光D2を検出することで、一定の方向のみに乱反射した高次元の回折光D2の強度を測定することができる。このため、被検査物Sの端部S1を第1焦点位置F41、F42、F43のそれぞれに位置設定して、回折光D2の方向及び強度を測定することで、傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、楕円鏡体2は、上部楕円鏡11、下部楕円鏡12、及び側部楕円鏡13、14の4つの楕円鏡で構成されるものとしたが、これに限ることは無い。少なくとも2つ以上の楕円鏡が、長軸Lを共通とし、第1焦点位置または第2焦点位置のいずれかを一致させて、長軸L回りに配列していれば良い。このように複数の楕円鏡を配列することで、被検査物Sの端部S1から発生する高次元の回折光D2について、その方向ごとに強度を測定し、被検査物Sの端部S1に形成された傷の厚さ方向の詳細な位置、傷の大きさ、傷の種類を検出することができる。また、本実施形態においては、複数の楕円鏡が、長軸L回りに隙間無く配列しているが、これに限ることは無く、隙間を有して配列しているものとしても良い。
また、遮光手段8として、楕円鏡体2にマスキングテープを貼り付けるものとしたが、これに限ることは無い。少なくとも、正反射した低次元の回折光D1を遮光できれば良く、例えば、被検査物Sの端部S1と光源6の間に空間フィルターとして所定幅の板材からなる遮光板を厚さ方向Tに楕円鏡体2の内側と当接するように配置しても良い。これによって、低次元の回折光D1は遮光板で遮られるが、高次元の回折光D2は遮光板の外に漏れて楕円鏡体2の各楕円鏡により集光される。
1、20、30 端部傷検査装置
2、31 楕円鏡体
3 支持台
4 発光部
5、5a、5b、5c、21、32 光検出部
8 遮光手段
11、41 上部楕円鏡
11a、41a 鏡面
12、42 下部楕円鏡
12a、42a 鏡面
13、14、43、44 側部楕円鏡
13a、14a、43a、44a 鏡面
22 検出部移動手段
33 被検査物移動手段
A、F41、F42、F43 第1焦点位置
B11、B12、B13、G 第2焦点位置
L 長軸
L11、L12、L13、L14、L41、L42、L43、L44 焦点間距離
C コヒーレント光
D1 低次元の回折光
D2 高次元の回折光
P 傷
S 被検査物
S1 端部
T 厚さ方向
2、31 楕円鏡体
3 支持台
4 発光部
5、5a、5b、5c、21、32 光検出部
8 遮光手段
11、41 上部楕円鏡
11a、41a 鏡面
12、42 下部楕円鏡
12a、42a 鏡面
13、14、43、44 側部楕円鏡
13a、14a、43a、44a 鏡面
22 検出部移動手段
33 被検査物移動手段
A、F41、F42、F43 第1焦点位置
B11、B12、B13、G 第2焦点位置
L 長軸
L11、L12、L13、L14、L41、L42、L43、L44 焦点間距離
C コヒーレント光
D1 低次元の回折光
D2 高次元の回折光
P 傷
S 被検査物
S1 端部
T 厚さ方向
Claims (6)
- 内側に鏡面を有し、焦点間距離が異なるとともに、長軸を共通とした複数の楕円鏡が、第1焦点位置または第2焦点位置のいずれか一方を一致させて、前記長軸回りに配列することで構成された楕円鏡体と、
該楕円鏡体のいずれかの前記楕円鏡の前記第1焦点位置近傍に配置された被検査物の端部に向けてコヒーレント光を照射する発光部と、
該発光部から照射された前記コヒーレント光が、前記被検査物の前記端部及び前記楕円鏡に反射することで、対応する前記第2焦点位置に到達する回折光を検出可能な光検出部と、
前記回折光の内、正反射された低次元の回折光を遮光する遮光手段とを備えることを特徴とする端部傷検査装置。 - 請求項1に記載の端部傷検査装置において、
前記楕円鏡体の複数の前記楕円鏡は、前記第1焦点位置を一致させて配列されており、
前記光検出部を前記長軸上で移動させて、いずれかの前記楕円鏡の前記第2焦点位置に位置設定することが可能な検出部移動手段を備えることを特徴とする端部傷検査装置。 - 請求項1に記載の端部傷検査装置において、
前記楕円鏡体の複数の前記楕円鏡は、前記第1焦点位置を一致させて配列されており、
前記光検出部は、複数の前記楕円鏡の前記第2焦点位置のそれぞれに設けられていることを特徴とする端部傷検査装置。 - 請求項1に記載の端部傷検査装置において、
前記楕円鏡体の複数の前記楕円鏡は、前記第2焦点位置を一致させて配列されており、
前記被検査物の前記端部を前記長軸上で移動させ、いずれかの前記楕円鏡の各前記第1焦点に位置設定することが可能な被検査物移動手段を備えることを特徴とする端部傷検査装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の端部傷検査装置において、
前記楕円鏡体は、前記長軸より上方に配置された上部楕円鏡と、前記長軸より下方に配置された下部楕円鏡との前記焦点距離の異なる少なくとも2つの前記楕円鏡で構成されていることを特徴とする端部傷検査装置。 - 請求項5に記載の端部傷検査装置において、
前記楕円鏡体は、さらに、前記上部楕円鏡及び前記下部楕円鏡と異なる焦点距離を有し、前記長軸の両側方に配置された側部楕円鏡を備えることを特徴とする端部傷検査装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006276318A JP2008096187A (ja) | 2006-10-10 | 2006-10-10 | 端部傷検査装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101088360B1 (ko) | 2010-06-04 | 2011-12-01 | (주) 인바이런먼트 리딩 테크놀러지 | 복수의 독립된 광 경로를 갖는 광 도파관 및 그를 이용한 ndir 가스 센서 |
JP2014211322A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 花王株式会社 | 光学特性測定装置 |
KR101788142B1 (ko) * | 2017-03-31 | 2017-10-20 | 주식회사 이엘티센서 | 가스센서용 광 공동 및 이 광 공동을 갖는 가스센서 |
CN109283136A (zh) * | 2017-07-21 | 2019-01-29 | 原子能和替代能源委员会 | 具有大量程的光腔 |
-
2006
- 2006-10-10 JP JP2006276318A patent/JP2008096187A/ja not_active Withdrawn
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