JP2000031096A - 基板を切断する方法 - Google Patents

基板を切断する方法

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JP2000031096A
JP2000031096A JP17975199A JP17975199A JP2000031096A JP 2000031096 A JP2000031096 A JP 2000031096A JP 17975199 A JP17975199 A JP 17975199A JP 17975199 A JP17975199 A JP 17975199A JP 2000031096 A JP2000031096 A JP 2000031096A
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wafer
blade
cutting
substrate
lines
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JP17975199A
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F Manray John
ジョン・エフ・マンレイ
R Lawrence Albert
アルバート・アール・ロウレンス
Wan Jikyuing
ジキュイング・ワン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2枚刃ソーイング装置10を利用する2パス
・ソーイング・プロセスにおいて半導体基板42を切断
する方法を提供する。 【解決手段】 第1パスにおいて、第1ブレード11は
基板42上でパターンをスクライビングし、第2ブレー
ド12は基板42から離間される。基板42は、高速で
第1ブレードに対して移動する。脱イオン水は第1ブレ
ード11に供給され、第2ブレードへのDI水の供給は
遮断される。第2パスにおいて、第1ブレード11は基
板42から離間され、第2ブレード12は、第1パスに
おいて第1ブレード11によってスクライビングされた
パターンに沿って基板42を切断する。基板42は、低
速で第2ブレードに対して移動する。脱イオン水は第2
ブレード12に供給され、第1ブレード11へのDI水
の供給は遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、半導体デバイ
ス製造に関し、さらに詳しくは、半導体基板切断プロセ
スに関する。
【0002】
【従来の技術】ウェハ・ダイシング(wafer dicing)は、
半導体デバイス製造プロセスの不可欠な一部である。ウ
ェハのチッピング(chipping)を防ぐため、ウェハ・ダイ
シングは、互いに実質的に同一面にある2つのソー・ブ
レード(saw blade)を有する2枚刃ソーイング装置を利
用して、2パス・ソーイング・プロセス(two pass sawi
ng process)において行われる場合が多い。従来の2パ
ス・ソーイング・プロセスでは、ウェハはウェハ・フィ
ード動作時に2枚の回転するソー・ブレードに対して移
動する。第1ブレードはウェハを部分的に切りこみ、そ
れによりウェハの表面に溝を入れる(スクライビング(s
cribing))。第2ブレードは第1ブレードに続き、第1
ブレードによって入れられた溝に沿ってウェハを切断す
る。このプロセスは、ウェハが長片にスライスされるま
で繰り返される。次に、ウェハは90度回転され、プロ
セスはウェハを個別のダイに切断するために繰り返され
る。ソーイング・プロセス中に、2枚のブレードに脱イ
オン水が供給される。脱イオン水は、ブレードが過熱す
ることを防ぐための冷却剤として働く。また、イオン水
は、ウェハ表面上に樹脂が形成するのを防ぐためにウェ
ハを洗浄(flush)する。
【0003】従来の2パス・ソーイング・プロセスで
は、二枚のブレードは互いに対して固定している。スク
ライビング・プロセスおよび切断プロセスは同一速度で
行われ、この速度はウェハ・フィード速度と一般に呼ば
れ、切断プロセスの速度によって制限される。一般に、
ウェハ・フィード動作は3つの段階を有する。第1段階
では、ウェハは第1ブレードにのみ接触し、実施される
唯一のソーイング動作はスクライビングである。第2段
階では、ウェハは第1および第2ブレードの両方と接触
し、スクライビングおよび切断の両方が実施される。第
3段階は、第1ブレードがウェハに溝を入れ終えたとき
に開始する。第3段階では、実施される唯一のソーイン
グ動作は切断である。切断されるウェハ上の線の長さが
2枚のブレードの間の距離よりも短い場合、第2段階は
ウェハ・フィード動作において不在となる。遅いウェハ
・フィード速度および長い3段階のウェハ・フィード動
作により、ウェハをダイシングするのに要する時間が長
くなる。脱イオン水は、ウェハ・フィード動作の三段階
の全てにおいて両方のブレードに供給される。使用済み
脱イオン水を、環境に安全かつやさしい方法で排水する
ことは高価になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、時間効率的
な、2パス・ソーイング・プロセスにおいて基板を切断
する方法を有することは有利である。本方法は、ウェハ
について効率的であり、かつ環境にやさしいことが望ま
しい。また、本方法はコスト効率的であることが望まし
い。さらに、本発明は既設の基板切断プロセスおよび装
置と整合性があることが有利である。
【0005】
【実施例】一般に、本発明は、基板を切断する方法を提
供する。さらに詳しくは、本発明は、2パス・ソーイン
グ・プロセスにおいてウェハをダイシングする方法を提
供する。本発明のウェハ・ダイシング・プロセスは、2
枚のブレードを有するソーイング装置(saw station)を
利用する。第1パスでは、第1ブレードは係合位置(eng
aging position)にあり、ウェハの表面にパターンをス
クライビングし、また第2ブレードは、ウェハから離れ
た離間位置(detaching position)にある。ウェハは、ウ
ェハ・スクライビング・フィード動作において、比較的
高速で第1ブレードに対して移動する。脱イオン(D
I:deionized)水は、スクライビング・プロセス中に
第1ブレードを冷却し、かつウェハを洗浄するために第
1ブレードに供給される。また、DI水は、ウェハのチ
ッピングを防ぐため、第1ブレードとウェハとの間で潤
滑剤として機能する。第2ブレードへのDI水の供給
は、水を節約するために、第1パス中は遮断される。第
2パスでは、第1ブレードはウェハから離れた離間位置
にあり、また第2ブレードは切断位置にあり、第1パス
において第1ブレードによってスクライビングされたパ
ターンに沿ってウェハを切断する。ウェハは、ウェハ切
断フィード動作において、比較的低速度で第2ブレード
に対して移動する。DI水は、切断プロセス中に第2ブ
レードを冷却し、かつウェハを洗浄するために供給され
る。また、DI水は、第2ブレードとウェハとの間で潤
滑剤として機能し、ウェハのチッピングを防ぐ。第1ブ
レードへのDI水の供給は、水を節約するために、第2
パス中は遮断される。
【0006】図1および図2は、本発明により基板を切
断するための2パス・ソーイング・プロセスにおいて利
用できる2枚刃ソーイング装置10を概略的に示す。な
お、図1および図2は必ずしも縮尺通りではなく、図1
および図2は本発明によるウェハ・ダイシング・プロセ
スを説明する上で関連のあるソーイング装置10の特徴
を示すに過ぎないことに留意されたい。装置10は、特
注または市販の任意の2枚刃ソーイング装置でもよい。
例えば、本発明のウェハ・ダイシング・プロセスは、日
本のDISCO Hi-Tec Corporation社製のDISCO全自動ダイ
シング・ステーション・モデルDFD650およびモデ
ルDFD651を利用して実施できる。
【0007】装置10は、第1ソー・ブレード11およ
び第2ソー・ブレード12を含む。ソー・ブレード1
1,12は円形ブレードであり、ディスクまたはホイー
ルともいう。一例として、ソー・ブレード11は斜縁(b
eveled edge)を有し、ソー・ブレード12はソー・ブレ
ード11よりも若干狭く、かつ実質的にストレートな、
あるいは丸い縁を有する。好適な実施例では、斜めブレ
ード11およびストレート・ブレード12は、そのエッ
ジにダイヤモンド先端を有するニッケル・ディスクであ
る。ブレード11は、レール17上にスライド可能に装
着されたスピンドル(図示せず)に装着される。ブレー
ド12は、レール17と実質的に平行なレール18上に
スライド可能に装着されたスピンドル(図示せず)に装
着される。従って、ブレード11,12は、それぞれレ
ール17,18にスライド可能に結合される。レール1
7,18に実質的に平行な方向は、図1および図2にお
いてZ方向という。レール17,18は、Z方向に対し
て実質的に垂直なビーム19上にスライド可能に装着さ
れる。図1および図2は、ビーム19の断面を示す。ビ
ーム19に実質的に平行な方向は、Y方向(図示せず)
という。従って、ブレード11,12は2つの経路、す
なわち、Z方向に平行な経路と、Y方向に平行な経路に
沿って移動できる。また、ソーイング装置10は、Z方
向に対して実質的に垂直な面23を有するチャック・テ
ーブル(chuck table)22を含む。チャック・テーブル
22は、チャック・テーブル22の中心にある軸25を
中心にして回転可能である。軸25は、面23に対して
実質的に垂直であり、そのため、Z方向に対して実質的
に平行である。チャック・テーブル22は、面23およ
びブレード11,12に対して実質的に平行なビーム2
6にスライド可能に装着される。また、ビーム26は、
Z方向およびY方向に対して実質的に垂直である。ビー
ム26に実質的に平行な方向は、図1および図2ではX
方向という。従って、チャック・テーブル22は、X方
向に平行な経路に沿って移動できる。ノズル31は、D
I水をブレード11に供給するために、バルブ(図示せ
ず)を介してDI水源(図示せず)に結合される。同様
に、ノズル32は、DI水をブレード12に供給するた
めに、バルブ(図示せず)を介してDI水源(図示せ
ず)に結合される。
【0008】図3は、本発明により、基板、例えば、図
1および図2に示すウェハ42を切断するため、2枚刃
ソーイング装置、例えば、図1および図2に示すソーイ
ング装置10を利用する方法を示すフローチャートであ
る。なお、図3において具体的に図示しない本発明の他
の実施例もあることに留意されたい。一例として、ウェ
ハ42は、その上に半導体デバイスが作成された砒化ガ
リウム半導体ウェハである。半導体デバイスは、行(ro
w)および列(column)で配列された複数の半導体ダイで形
成される。ウェハ42は、ウェハ42の主面ともいう表
面45を有する。装置10は、従来の2パス・ソーイン
グ・プロセスに比べて時間および水の点で効率的な2パ
ス・ソーイング・プロセスにおいて、ウェハ42を個別
のダイにダイシングするために、ブレード11,12を
利用する。2パス・ソーイング・プロセスにおいて、ブ
レード11は第1パスにてウェハ42の表面45上にパ
ターンをスクライビングし、ブレード12は第2パスに
てパターンに沿ってウェハ42を切断する。従って、ブ
レード11,12は、それぞれスクライビング・ブレー
ドおよび切断ブレードともいう。
【0009】本発明によるウェハ・ダイシング・プロセ
スについて、図1ないし図3を参照して説明する。図1
および図2は、ウェハ・ダイシング・プロセスのそれぞ
れ第1パスおよび第2パスにおけるソーイング装置10
を示す。ウェハ・ダイシング・プロセスは、当業者に周
知な方法を利用して、ウェハ42をチャック・テーブル
22に固定する(図3におけるステップ52)ことから
開始する。ウェハ42をチャック・テーブル22に固定
する従来の方法では、フィルム46をウェハ42の裏面
に取り付ける。フィルム46は、フレーム48上に装着
される。チャック・テーブル22は、真空機構(図示せ
ず)を利用して、フィルム46を、ひいてはウェハ42
を、面23に固定する。ウェハ42の方向は、軸25を
中心にしてチャック・テーブル22を回転することによ
って調整できる。ウェハ42は、好ましくは、ダイの行
がビーム26に対して実質的に平行、すなわち、X方向
に実質的に平行となるように配置される。Z方向におけ
るブレード11の位置は調整され、それによりブレード
11をレール17上で係合位置に設定する(図1および
図3のステップ53)。Z方向におけるブレード12の
位置も調整され、それによりブレード12をレール18
上の離間位置に設定する(図1および図3のステップ5
5)。
【0010】ビーム19上のレール17の位置は調整さ
れ、それによりレール17をビーム19上の第1の所定
座標に設定する。これは、ブレード11をY方向の第1
の所定の座標に設定することと同等である(図3のステ
ップ56)。一実施例において、ビーム19上のレール
17,18のスライド移動は互いに一致し、ブレード1
1,12は互いに実質的に同一面である。また、レール
17およびブレード11をY方向の第1座標に設定する
ことは、レール18およびブレード12をY方向の第1
座標に設定する。ただし、これは本発明を制限するもの
ではない。別の実施例では、ビーム19上のレール1
7,18のスライド移動は、互いに独立する。ブレード
11を駆動するモータ(図示せず)は、ターンオンされ
る。ブレード11は回転する。チャック・テーブル22
は、ウェハ・スクライビング・フィード動作においてビ
ーム26上でスライドする。Z方向の係合位置(図1)
では、ブレード11はウェハ42を部分的に切りこむこ
とにより、ウェハ42の表面45に第1溝を入れる(図
3のステップ57)。Z方向の離間位置にあるブレード
12(図1)は、ウェハ42から離間している。ノズル
31に結合されたバルブ(図示せず)は開いて、液体冷
却剤、例えば、DI水をブレード11に供給し、またノ
ズル32に結合されたバルブ(図示せず)は好ましくは
閉じて、DI水をブレード12から遮断する(図3のス
テップ57)。ブレード11に供給されるDI水は、ブ
レード11が過熱することを防ぎ、ウェハ42の表面4
5を洗浄する。ブレード12はウェハ42から離間して
いるので、ブレード12へのDI水の供給を遮断するこ
とは水を節約し、ウェハ・スクライビング・プロセスに
影響を及ぼさない。一例として、チャック・テーブル2
2はビーム26上でスライドし、ウェハ・ダイシング・
プロセスの第1パスにおいて、約20ミリメートル毎秒
(mm/s)〜約40mm/sのウェハ・スクライブ・
フィード速度で、ウェハ42をブレード11にフィード
する。好ましくは、ウェハ・フィード動作には一つの段
階しかなく、ブレード11がウェハ42と接触している
限り継続し、ブレード11がウェハ42に溝をスクライ
ビングし終えると停止する。ウェハ42に第1溝をスク
ライビングした後、ブレード11はレール17上でスラ
イドして、ウェハ42を一時的に離間させ、チャック・
テーブル22はビーム26上で後方にスライドし、レー
ル17はY方向でビーム19上の第2座標にシフトする
(図3のステップ58)。ブレード11は、レール17
上で係合位置にスライドして戻る(図1)。装置10
は、ウェハ42の表面45上の第1溝に実質的に平行な
第2溝を入れるために、図3におけるステップ57を繰
り返す用意ができる。前述のように図3におけるステッ
プ57,58を繰り返し実施することにより、ブレード
11はウェハ42上に第1パターンを形成する複数の線
の切溝を入れる。複数の線は、互いに実質的に平行であ
る。複数の線のそれぞれの線は、好ましくは、ウェハ4
2上に形成されたダイの2つの隣接する行の間にある。
【0011】ウェハ42上で第1パターンをスクライビ
ングした後、Z方向におけるブレード11の位置は調整
され、それによりブレード11をレール17上の離間位
置に設定する(図2および図3のステップ63)。ま
た、Z方向におけるブレード12の位置は調整され、そ
れによりブレード12をレール18上の切断位置に設定
する(図2および図3のステップ65)。ビーム19上
のレール18の位置は調整され、それによりレール18
をビーム19上の第1の所定の座標に設定する。これ
は、ブレード12をY方向の第1の所定の座標に設定す
ることと同等である(図3のステップ66)。前述のよ
うに、レール17,18のスライド移動は互いに一致し
ても、あるいは互いに独立してもよい。レール18およ
びブレード12をビーム19上の第1座標に設定するこ
とは、レール17およびブレード11をビーム19上の
第1座標に設定しても、あるいはしなくてもよい。ブレ
ード12を駆動するモータ(図示せず)は、ターンオン
される。ブレード12は回転する。チャック・テーブル
22は、ウェハ切断フィード動作において、ビーム26
上でスライドする。Z方向における離間位置のブレード
11(図2)は、ウェハ42から離間される。Z方向の
切断位置において(図2)、ブレード12は第1パター
ンの第1溝に沿ってウェハ42を切断する(図3のステ
ップ67)。ノズル32に結合されたバルブ(図示せ
ず)は開き、DI水をブレード12に供給し、またノズ
ル31に結合されたバルブ(図示せず)は閉じて、DI
水をブレード11から遮断する(図3のステップ6
7)。ブレード12に供給されるDI水は、ブレード1
2が過熱するのを防ぎ、ウェハ42の表面45を洗浄す
る。ブレード11はウェハ42から離間しているので、
ブレード11へのDI水の供給を遮断することは水を節
約し、ウェハ切断プロセスに影響を及ぼさない。一例と
して、チャック・テーブル22はビーム26上でスライ
ドし、ウェハ・ダイシング・プロセスのこの第2パスに
おいて、約3mm/s〜約10mm/sのウェハ切断フ
ィード速度で、ウェハ42をブレード12にフィードす
る。好ましくは、ウェハ・フィード動作には一つの段階
しかなく、ブレード12がウェハ42と接触している限
り継続し、ブレード12がウェハ42を切断し終えると
停止する。第1溝に沿ってウェハ42を切断した後、ブ
レード12はレール18上でスライドして、ウェハ42
を一時的に離間させ、チャック・テーブル22はビーム
26上で後方にスライドし、レール18はビーム19上
で第2座標にシフトする(図3のステップ68)。ブレ
ード12は、レール18上で切断位置にスライドして戻
る(図2)。装置10は、図3におけるステップ67を
繰り返して、第2溝に沿ってウェハ42を切断する用意
ができる。前述のように図3におけるステップ67,6
8を繰り返し実施することにより、ブレード12はウェ
ハ42を複数の長片に切り取る。各長片は、好ましく
は、ウェハ42上に形成されたダイの行を含む。
【0012】なお、ブレード12は、ブレード11によ
って表面45に入れられた溝と同じ順序で、一連の溝に
沿ってウェハ42を切断することに制限されないことに
留意されたい。例えば、ブレード11がウェハ42の逐
次左側から右側に一連の溝を入れる場合、ブレード12
はウェハ42の逐次左側から右側に一連の溝に沿ってウ
ェハ42を切断することに制限されない。別の実施例で
は、ブレード12は、ブレード11が一連の溝を入れた
のとは反対の順序で、一連の溝に沿ってウェハ42を切
断する。このような実施例では、ブレード12は、ブレ
ード11が第1パスにおいてビーム19上でシフトする
(図3のステップ58)とは反対の方向で、第2パスに
おいてビーム19上でシフトする(図3のステップ6
8)。ウェハ42に溝を入れて、逆の順序で溝に沿って
ウェハ42を切断することは、時間的に効率よく、その
ため好適である場合が多い。
【0013】続いて、ウェハ・ダイシング・プロセスで
は、約90度の角度で軸25を中心にしてチャック・テ
ーブル22を回転する(図3のステップ72)。ウェハ
42は、ダイの列がビーム26に対して実質的に平行、
すなわち、X方向に実質的に平行となるように配置され
る。図1を参照して図示したように、図3におけるステ
ップ53,55,56,57,58を繰り返すことによ
り、ブレード11はウェハ42の表面45に第2パター
ンの切溝を入れる。この第2パターンは、互いに実質的
に平行であり、かつ第1パターンにおける一連の線に対
して実質的に垂直な一連の線からなる。第2パターンに
おける各線は、好ましくは、ウェハ42上に形成された
ダイの2つの隣接する列の間にある。図2を参照して説
明したように、図3におけるステップ63,65,6
6,67,68を繰り返すことにより、ブレード12は
第2パターンに沿ってウェハ42を切断する。ウェハ・
ダイシング・プロセスは、ウェハ42が個別のダイにダ
イシングされると終了する(図3のステップ74)。
【0014】要するに、本発明の2パス・ウェハ・ダイ
シング・プロセスは、スクライビング動作および切断動
作を互いに分離する。スクライビング動作は、ブレード
12をウェハ42から離間させたままで、ブレード11
を利用してウェハ42上にパターンを入れる。切断動作
は、ブレード11をウェハ42から離間させたままで、
ブレード12を利用してパターンに沿ってウェハ42を
切断する。ウェハの切溝を入れる工程と、ウェハを切断
する工程を分離することにより、本発明は、ウェハ面に
溝の切溝を入れることが、ウェハを切断するよりも速い
速度で実施でき、それによりウェハ・ダイシング・プロ
セスの時間効率性を大幅に改善するという効果がある。
本発明による短い一つの段階のウェハ・フィード動作
は、従来の3段階のウェハ・フィード動作に比べて、ウ
ェハ・ダイシング・プロセスの時間効率性をさらに改善
する。ウェハ42と接触していないブレードへのDI水
の供給を遮断することにより、本発明はウェハ・ダイシ
ング・プロセスのDI水の利用を大幅に低減し、従っ
て、半導体デバイス製造プロセスのコストおよび環境影
響を軽減する。
【0015】一般に、半導体製造プロセスは、続いて、
フィルム46からダイを分離し、ウェハ42からダイシ
ングされた個別のダイを半導体デバイス単位にパッケー
ジングする。ダイをデバイス単位にパッケージングする
方法には、ワイヤ・ボンディング(wire bonding),テー
プ・ボンディング(tape automated bonding),フリップ
・チップ・ボンディング(flip chip bonding),成形(mo
lding)などがある。パッケージは、貫通穴挿入パッケー
ジ(through hole insertion package),表面実装パッケ
ージ(surface mount package),ボール・グリッド・ア
レイ(ball gridarray)パッケージなどがある。
【0016】本発明のウェハ・ダイシング・プロセスを
実施する上で用いられるソーイング装置10は、図1お
よび図2に示すものと同じ構造を有することに制限され
ないことを理解されたい。例えば、装置10におけるブ
レード11,12は、互いに同一面あるいは平行である
ことに制限されない。これらのブレードは、チャック・
テーブル22の面23に垂直であることにも制限されな
い。さらに、ブレード11,12は、互いに異なるエッ
ジの直径,厚さおよび形状を有してもよい。別の実施例
では、チャック・テーブル22は、ウェハ42に線の切
溝を入れる工程および線に沿ってウェハ42を切断する
工程中に、X方向に移動しない。スクライビング工程お
よび切断工程は、X方向のビーム(図示せず)に沿って
ブレード11,12を移動することによって実施され
る。さらに別の実施例では、Y方向でビーム12上でレ
ール17,18をシフトせずに、Y方向におけるウェハ
42に対するブレード11,12の位置は、Y方向のビ
ーム(図示せず)上でチャック・テーブル22をスライ
ドすることによって調整される。さらに別の実施例で
は、ブレード11,12は、Z方向のレール(図示せ
ず)に沿ってブレード11,12からチャック・テーブ
ル22を離すことにより、ウェハ42から一時的に離間
される。
【0017】また、本発明のウェハ・ダイシング・プロ
セスは、上記のものに制限されないことを理解された
い。ブレード11を利用してウェハ42の表面45上に
パターンをスクライビングし(図3のステップ57)、
またブレード12を利用してウェハ42を切断する(図
3のステップ67)際に、ウェハ・フィード速度は上記
の速度に制限されない。例えば、ウェハ42がシリコン
半導体ウェハである場合、ウェハ・スクライビング・フ
ィード速度は約300mm/sまで高速にでき、ウェハ
切断フィード速度は一般に約20mm/s〜約120m
m/sの範囲である。ウェハ42は、一般に方形または
矩形のダイにダイシングされ、そのサイズおよび形状
は、ビーム19上のブレード11,12のシフト距離を
調整する(図3のステップ58,68)ことによって決
定される。ただし、本発明のウェハ・ダイシング・プロ
セスは、ウェハ42を方形または矩形のダイにダイシン
グすることに制限されない。例えば、ウェハ42は、軸
25を中心にしたチャック・テーブル22の回転角度
(図3のステップ72)を、90度以外の値に調整する
ことにより、平行四辺形のダイにダイシングできる。ま
た、ウェハ・ダイシング・プロセスは、互いに異なるサ
イズおよび形状を有するダイにウェハ42をダイシング
できる。さらに、ウェハ42上のパターンは、ウェハ4
2上の一本の線でもよい。本発明に従って、ブレード1
2は、ブレード11がウェハ42の一方の側から別の側
に線をスクライビングし終えてから、ウェハ42上の線
に沿ってウェハ42を切断する。
【0018】以上、基板を切断する方法が提供されたこ
とが理解されよう。本発明による基板切断プロセスは、
2パス・ソーイング・プロセスにおいて基板を切断する
ために2枚刃ソーイング装置を利用する。第1パスにお
いて、第1ブレードは基板上にパターンをスクライビン
グし、第2ブレードは基板から離間される。例えばDI
水である冷却剤は、第1ブレードに供給される。第2ブ
レードへのDI水の供給は、水を節約するために、第1
パスにおいては遮断される。第2パスにおいて、第1ブ
レードは基板から離間され、第2ブレードは、第1パス
において第1ブレードによってスクライビングされたパ
ターンに沿って基板を切断する。DI水は第2ブレード
に供給される。第1ブレードへのDI水の供給は、水を
節約するために、第2パスにおいては遮断される。基板
は、第1パスでは、基板が第2パスにおいてソー・ブレ
ードに対して移動する速度に比べて速い速度で、ソー・
ブレードに対して移動する。従来の2パス・ソーイング
・プロセスに比べて、本発明の基板切断プロセスは、時
間,水,コストの点で効率的であり、かつ環境にやさし
い。例えば、砒化ガリウム半導体基板を切断する場合、
本発明の基板切断プロセスは、従来の2パス・ソーイン
グ・プロセスに比べて、約35パーセント時間効率に優
れ、また約50パーセント水効率に優れている。本発明
の基板切断プロセスは、基板切断装置を制御するコンピ
ュータ・ソフトウェハ・プログラムを提供することによ
って実施できる。従って、本発明の方法は、既設の基板
切断プロセスおよび装置と整合性があり、最小限のコス
トで実施できる。
【0019】本発明の特定の実施例について図説してき
たが、更なる修正および改善は当業者に想起される。本
発明は図示の特定の形式に制限されないことが理解さ
れ、特許請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲に
入る一切の修正および改善を網羅するものとする。例え
ば、本発明は、半導体ウェハを切断することに制限され
ない。また、本発明は、例えば、金属基板,岩石基板,
セラミック基板,硝子基板,プラスチック基板などの他
の種類の基板を切断するプロセスにも適用される。異な
る材料の基板を切断する際には、異なる種類の液体冷却
剤が一般に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により基板を切断するための2パス・ソ
ーイング・プロセスにおいて利用できるソーイング装置
を概略的に示す図である。
【図2】本発明により基板を切断するための2パス・ソ
ーイング・プロセスにおいて利用できるソーイング装置
を概略的に示す図である。
【図3】本発明により基板を切断する方法を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
10 2枚刃ソーイング装置 11 第1ソー・ブレード 12 第2ソー・ブレード 17,18 レール 19 ビーム 22 チャック・テーブル 23 チャック・テーブルの面 25 軸 26 ビーム 31,32 ノズル 42 ウェハ 45 表面(主面) 46 フィルム 47 フレーム
フロントページの続き (72)発明者 アルバート・アール・ロウレンス アメリカ合衆国アリゾナ州チャンドラー、 ウエスト・パーク・アベニュー3883 (72)発明者 ジキュイング・ワン アメリカ合衆国アリゾナ州メサ、ウエス ト・ニド・サークル440

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を切断する方法であって:主面を有
    する基板を設けるする段階;ストレート・ブレードを前
    記基板から離間している間、斜めブレードで前記主面に
    第1パターンの切溝を入れる段階;および第1パターン
    の切溝を入れる前記段階を終えた後、前記斜めブレード
    を前記基板から離間している間、前記ストレート・ブレ
    ードで前記第1パターンに沿って前記基板を切断する段
    階;によって構成されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 基板を切断する方法であって:主面を有
    する基板を設ける段階;第2ブレードを前記基板から離
    間(55)し、かつ前記第2ブレードへの液体冷却剤を
    遮断(57)している間、第1ブレードに液体冷却剤を
    供給(57)するのと同時に、前記第1ブレードで前記
    主面に第1パターンの切溝を入れる(53,57)段
    階;および第1パターンの切溝を入れる前記段階を終え
    た後、前記第1ブレードを前記基板から離間(63)
    し、かつ前記第1ブレードへの液体冷却剤を遮断(6
    7)している間、前記第2ブレードに液体冷却剤を供給
    (67)するのと同時に、前記第2ブレードで前記第1
    パターンに沿って前記基板を切断(65,67)する段
    階;によって構成されることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 半導体デバイスを製造する方法であっ
    て:行および列に配列された複数の半導体ダイを有する
    半導体ウェハ(42)を設ける段階(52);第1ブレ
    ード(11)により、前記半導体ウェハ(42)に第1
    の複数の線の切溝を入れる(52)段階であって、前記
    第1の複数の線のうちの一つの線は、半導体ダイの2つ
    の隣接する行の間にある、段階;第1の複数の線の切溝
    を入れる前記段階を完了した後に、第2ブレード(1
    2)により前記第1の複数の線に沿って前記半導体ウェ
    ハ(42)を切断することにより、前記半導体ウェハ
    (42)を複数の長片に切り取る(67)段階であっ
    て、前記長片のうちの一つの長片は、半導体ダイの行を
    含む、段階;前記第1ブレード(11)により、前記複
    数の長片に第2の複数の線の切溝を入れる(72,5
    7)段階であって、前記第2の複数の線のうちの一つの
    線は、半導体ダイの2つの隣接する列の間にある、段
    階;および第2の複数の線の切溝を入れる前記段階を完
    了した後に、第2ブレード(12)によって前記第2の
    複数の線に沿って前記半導体ウェハ(42)を切断する
    ことにより、前記複数の長片を複数の個別のダイに切り
    取る(72,67)段階であって、前記複数の個別のダ
    イのうちの一つのダイは、その上に作成された半導体デ
    バイスを含む、段階;によって構成されることを特徴と
    する方法。
  4. 【請求項4】 テーブル(22)に対して実質的に垂直
    な軸(25)を中心にして回転可能であり、かつ前記テ
    ーブル(22)に対して実質的に平行な第1ビーム(2
    6)上にスライド可能に装着されたテーブル(22)
    と、第1レール(17)上にスライド可能に装着された
    第1ディスク(11)と、第2レール(18)上にスラ
    イド可能に装着された第2ディスク(12)とによって
    構成されるソーイング装置(10)であって、前記第1
    レール(17)および前記第2レール(18)は前記軸
    に実質的に平行であり、かつ前記軸に実質的に垂直で、
    前記第1ビームに平行な第2ビーム(19)上にスライ
    ド可能に装着されているところソーイング装置(10)
    を利用して、ウェハ(42)を切断する方法であって:
    前記ウェハ(42)を前記テーブル(22)に固定する
    段階(52);前記第2ディスク(12)を前記ウェハ
    (42)から離間している間、前記第1ディスク(1
    1)で主面(45)に溝入れするすることにより、前記
    ウェハ(42)の主面(45)上に第1の複数の線の切
    溝を入れる段階(57);第1の複数の線の切溝を入れ
    る前記段階(57)を完了した後、前記第1ディスク
    (11)を前記ウェハ(42)から離間している間、前
    記第2ディスク(12)で前記第1の複数の線に沿って
    前記ウェハ(42)を切断する段階(67);前記軸
    (25)を中心にして前記テーブルを回転する段階(7
    2);前記第2ディスク(12)を前記ウェハ(42)
    から離間している間、前記第1ディスク(11)で前記
    主面(45)に溝入れすることにより、前記ウェハ(4
    2)の前記主面(45)上に第2の複数の線の切溝を入
    れる段階(57);および第2の複数の線の切溝を入れ
    る前記段階(57)を完了した後、前記第1ディスク
    (11)を前記ウェハ(42)から離間している間、前
    記第2ディスク(12)で前記第2の複数の線に沿って
    前記ウェハ(42)を切断する段階(67);によって
    構成されることを特徴とする方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016111173A (ja) * 2014-12-05 2016-06-20 株式会社ディスコ 切削装置
JP2016219764A (ja) * 2015-05-22 2016-12-22 久元電子股▲ふん▼有限公司 円形分割方法

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