JP2000029308A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2000029308A
JP2000029308A JP20081598A JP20081598A JP2000029308A JP 2000029308 A JP2000029308 A JP 2000029308A JP 20081598 A JP20081598 A JP 20081598A JP 20081598 A JP20081598 A JP 20081598A JP 2000029308 A JP2000029308 A JP 2000029308A
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carrier
toner
developing
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JP20081598A
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English (en)
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Masanobu Watanabe
正信 渡辺
Hajime Maki
一 真木
Hiroo Soga
洋雄 曽我
Takashi Tsuchiya
敬司 土屋
Yoshimi Tokita
好美 鴇田
Masahiro Azuma
正博 我妻
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、ベタ部に隣接するハーフトー
ン部のカスレのない常時良好な画質を得る。 【解決手段】 現像剤担持体2上に層規制手段9により
トナーが含まれる現像剤を所定量供給し、現像剤担持体
2に対向する潜像担持体1上の静電潜像をトナーで現像
する現像装置において、層規制手段9通過直後の現像剤
担持体2上の単位面積当たりの現像剤重量をMa、現像
剤担持体2と潜像担持体1とが対向する現像領域におけ
る現像剤担持体2上の単位面積当たりの現像剤重量をM
bとした時、Mb−Maで定義される現像剤担持体2上
の現像剤滞留量がMb−Ma≧70g/m2を満足する
ように、現像剤担持体2表面に対する現像剤のすべり効
率ηを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潜像担持体上に形
成された静電潜像を可視像化する現像装置に係り、特
に、高画質が必要とされる画像を形成する上で有効な現
像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリやパーソナルコンピ
ュータの普及に伴い、デジタル画像を出力する機会がめ
ざましく増加している。例えば電子写真方式の画像形成
装置にとってもデジタル画像出力の要求が高まり、従来
からあるアナログ装置にデジタル対応の露光装置を登載
したデジタル化が進んできている。こうした環境のなか
で、ドキュメントを作成するユーザーにとっては、読み
手に印象深く意図を伝えるための工夫を凝らす自由度が
増え、字体を変える、白抜き文字にする、影をつける、
背景部に中間調の網掛けをする等のドキュメントが急増
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
らの電子写真方式の画像形成装置にあっては、単純な文
字を主体とする線画を中心にユーザーの要望に応えてき
たが、ここにきて前述の例のような画像パターンのいく
つかに対しては、残念ながら画像欠陥が現れるものが出
てきている。本発明者らが着目した画像欠陥は、背景部
に中間調の網掛けをする際に発生するものであり、より
詳しく述べると、太い線画像あるいはソリッド面画像の
ような単位面積当りのトナー量が最大となる面状画像
(以下ベタ画像という)の背景部に均一な網掛けを行う
ような場合に、前記ベタ画像と背景部の境界部に網掛け
のカスレ(ベタ部に隣接するハーフトーン部のカスレ)
が生じるという技術的課題がある。本発明者らの調査に
よれば、ベタ部に隣接するハーフトーン部のカスレは、
電子写真方式の画像形成装置の現像装置として、二成分
現像方式、一成分現像方式のどちらを用いても発生しう
る技術的課題である。
【0004】ここで、本発明者らは、特に高速化、カラ
ー化に有利な二成分現像方式での課題解決を試みた。図
2を用いて、本発明者らが考える二成分現像方式での
「ベタ部に隣接するハーフトーン部のカスレ」の発生原
理を説明する。同図は、一般的な現像方式として、現像
剤担持体2と潜像担持体1とが同方向に回転すると共
に、現像剤担持体2が潜像担持体1より速い表面速度で
回転している場合を想定し、潜像担持体1上のハーフト
ーン部3とベタ部4との境界部が現像剤層5の中に突入
したときの様子を表している。尚、現像剤担持体2と潜
像担持体1との回転速度差を無くしたり、あるいは、現
像剤担持体2よりも潜像担持体1の方の回転速度を速め
ると、現像領域に供給される現像剤量そのものが不足
し、充分な濃度の画像が得られないという懸念があるた
め、通常、現像剤担持体2が潜像担持体1より速い表面
速度で回転している態様が採用されている。
【0005】このとき、現像剤がベタ部4を現像する際
に現像剤層5の上層(表層)のトナー6が消費される
と、現像剤層5中にはトナー6と逆極性の電荷(以下カ
ウンターチャージという)7が発生する。このカウンタ
ーチャージ7がハーフトーン部3にさしかかると現像剤
層5の下層からのトナー6の移動を妨げ、ベタ部4に隣
接するハーフトーン部3のカスレを引き起こすと考えら
れる。また、ベタ部4の現像で現像剤層5の上層のトナ
ー6が消費されると、ハーフトーン部3現像時にトナー
6が不足したり、あるいは、低濃度現像剤により現像さ
れたトナー6が掻き取られるために、ハーフトーン部3
にカスレが生ずることも考えられる。
【0006】特に、現像剤担持体2が潜像担持体1より
速い表面速度で回転している態様にあっては、現像剤層
5は潜像担持体1を追い越して移動するため、ベタ部4
の現像でトナー消費されることに伴って発生するカウン
ターチャージ7がベタ部4に隣接するハーフトーン部3
をより広く遮ることになり、あるいは、不足トナー6領
域がベタ部4に隣接するハーフトーン部3をより広く覆
うことになり、その分、ベタ部4に隣接するハーフトー
ン部3のカスレがより顕著に現れる。
【0007】また、ベタ部4とハーフトーン部3間には
電界のエッジ効果が存在し、このエッジ効果もハーフト
ーン部3端縁の現像電界(トナーを現像する方向へ向か
う電界)を弱める働きがある。
【0008】そこで、現像剤担持体2と潜像担持体1と
の間に回転速度差を有したまま、ベタ部4に隣接するハ
ーフトーン部3のカスレを低減する手法として、例えば
二成分現像方式の現像装置であれば、現像剤として導電
性キャリアを用いることが考えられる。この手法によれ
ば、導電性キャリアを用いると、前記カウンターチャー
ジ7の発生が抑制されるため、確かに、ベタ部4に隣接
するハーフトーン部3のカスレが改善されるかも知れな
い。しかしながら、このとき、潜像担持体1上の現像像
中にキャリアが付着するという障害等が新たに発生する
ことから、好ましいものとは言えない。尚、一成分現像
方式においては、この手法を採用することができない。
【0009】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、簡単な構成で、ベタ部に隣
接するハーフトーン部のカスレのない常時良好な画質が
得られる現像装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、図
1に示すように、現像剤担持体2上に層規制手段9によ
りトナーが含まれる現像剤を所定量供給し、現像剤担持
体2に対向する潜像担持体1上の静電潜像をトナーで現
像する現像装置において、層規制手段9通過直後の現像
剤担持体2上の単位面積当たりの現像剤重量をMa、現
像剤担持体2と潜像担持体1とが対向する現像領域にお
ける現像剤担持体2上の単位面積当たりの現像剤重量を
Mbとした時、Mb−Maで定義される現像剤担持体2
上の現像剤滞留量がMb−Ma≧70g/m2を満足す
るように、現像剤担持体2表面に対する現像剤のすべり
効率ηを調整したことを特徴とするものである。
【0011】このような技術的手段において、本願は、
高速化、カラー化に有利な二成分現像方式(トナーとキ
ャリアとからなる二成分現像剤を用いた方式)で特に有
効であるが、一成分現像方式においても適用可能であ
る。また、現像剤担持体2としては、現像剤を担持搬送
する構成のものであればロール部材を初め適宜選定して
差し支えなく、また、現像剤担持体2の現像領域構成に
ついても、単極の現像極に限られるものではなく、複数
の現像極を用いるようにしてもよい。そして、潜像担持
体1上の静電潜像を現像する方式についても、現像剤担
持体2上に所定の現像バイアス(例えば交流重畳の現像
バイアスなど)を印加する等適宜選定して差し支えな
い。更に、層規制手段9についても現像剤担持体2上に
供給され現像剤を所定量に規制するものであれば適宜方
式のものを選定して差し支えない。
【0012】また、現像剤のすべり効率ηとは、現像剤
担持体2表面に対して現像剤がどの程度すべるかという
効率を示すものであり、現像剤担持体2の表面性(例え
ば表面粗さ)、及び、現像剤の物性(例えばトナー形
状,トナー粒径,トナー重量,二成分現像剤であればキ
ャリア粒径,キャリア重量など)の両方に主として影響
されるものである。この種の現像剤のすべり効率ηとし
ては、例えばトナー形状及び現像剤担持体2の表面粗さ
に着目し、現像剤に用いるトナーの形状係数M1を、M
1=π×(トナー最大径)2/(4×トナー断面積)×
100で定義し、現像剤担持体2の表面粗さ指標として
JIS規格Rzを用いたとき、Rz<−0.5×M1+
70を満足する態様が挙げられる。
【0013】ここで、本発明で用いる現像剤のトナーの
製法としては、適宜選定して差し支えないが、通常の混
練粉砕法では、トナー形状及びトナーの表面構造は不定
形であり、使用材料の粉砕性や粉砕工程の条件により微
妙に変化してしまうことから、意図的なトナー形状の制
御は困難である。従って、本発明では、乳化重合法等の
トナーの形状を制御できる製造手法を用いることが好ま
しい。例えば乳化重合法では、少なくとも1ミクロン以
下の樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液、着色剤及び必
要に応じて離型剤粒子を分散した着色剤分散液を混合
し、樹脂粒子、着色剤及び離型剤粒子をトナー粒径に凝
集した後、樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱し凝集
体を融合合一した着色トナー粒子を作製する。このと
き、融合合一の条件を制御することで、凹凸の大きいラ
ズベリ形状から、凹凸の少ないポテト形状、更に球形に
まで制御することができる。この場合において、トナー
の形状を表す指標には、例えば上述したトナー形状係数
M1が用いられる。このM1はトナーの偏平度を表し、
真球が100で凹凸が増えるとM1は大きくなるもので
ある。一方、現像剤担持体2の表面性については粗面化
処理、研磨処理などを適宜行うことで調整可能であり、
表面性を示す指標としては、例えば上述した表面粗さ
(JIS規格Rz等)が用いられる。
【0014】また、本発明に近似した先行技術として、
例えば特開平10−31365号公報記載のものがあ
る。これは、現像極の下流から現像容器内に取り込まれ
るまでの現像剤量が磁気ブラシを所定の穂高に穂切りし
てから現像域に至るまでの現像剤量の1.1〜1.7倍
となるように現像極を構成し、もって、現像域での現像
剤量を増加させ、画像耐久性の安定化を図るようにした
技術である。確かに、長期間に亘って安定した高品質の
画像を得ることを解決課題として、現像域での現像剤量
を増加させている点では本願と共通する着想を見い出す
ことは可能かも知れない。しかしながら、前記先行技術
には、本願発明のように、「簡単な構成で、ベタ部に隣
接するハーフトーン部のカスレのない常時良好な画質を
得る」という、より具体的な技術的課題については全く
触れられていない。更に、先行技術には、本願発明の
「Mb−Maで定義される現像剤担持体2上の現像剤滞
留量がMb−Ma≧70g/m2を満足する点」につい
て何等示唆されていないばかりか、現像域での現像剤量
を増加させる手段として、現像極及び当該現像極の下流
側に位置する取り込み極の相対位置関係、磁束密度の最
適化を図る手法しか開示されておらず、本願発明の「現
像剤担持体2表面に対する現像剤のすべり効率ηを調整
した点」については何等示唆されていない。従って、本
願発明は、技術的課題及びその解決手段について前記先
行技術と全く相違するものである。
【0015】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。図1において、現像剤のすべり効率ηとし
て、例えば現像剤に用いるトナーの形状係数M1と現像
剤担持体2の表面粗さRz(JIS規格)との関係を、
Rz<−0.5×M1+70を満足するようにしたとこ
ろ、現像剤担持体2上の現像剤滞留量がMb−Ma≧7
0g/m2を満足する結果が得られる。このとき、トナ
ー形状が球形に近づくと、球形のトナーがコロの役割を
果たすようになり、現像剤担持体2表面に現像剤の搬送
に十分な表面粗さがない場合、現像剤が現像剤担持体2
上を上滑りするようになるためと考えられる。
【0016】この状態において、滞留した現像剤は現像
剤担持体2上を上滑りするだけで、現像剤担持体2の回
転速度には追随しないため、現像剤担持体2上の現像剤
の搬送性は弱まり、必然的に、潜像担持体1と対向する
現像領域から回転方向下流側にかけて現像剤が滞留する
事態を生ずる。この結果、潜像担持体1上に例えばベタ
部4及びこれに隣接するハーフトーン部3からなる静電
潜像が形成され、また、現像剤担持体2の回転速度が潜
像担持体1のそれよりも速く設定されているとしても、
現像領域下流側に滞留している現像剤によってベタ部4
に隣接するハーフトーン部3にも十分にトナーが供給さ
れることになり、ベタ部4に隣接するハーフトーン部3
のカスレは生じない。このため、記録媒体8上には、カ
スレのない高品質のベタ領域とハーフトーン領域とから
なるトナー画像が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。 ◎実施の形態1 図3は、本発明を適用するデジタル対応の電子写真画像
形成装置の実施の一形態を示す。同図において、まず、
潜像担持体11は例えば負極性の感光体ドラムからな
り、例えばスコロトロンなどの一様帯電器12によりそ
の表面が負極性に一様に帯電される。次に、レーザー露
光器13により、デジタル画像に対応する像露光がなさ
れ、潜像担持体11の表面には静電潜像が形成される。
現像装置14は二成分現像方式を採用した構成であり、
前記画像に対応する静電潜像の先端が現像位置に到達す
ると磁気ブラシが静電潜像を摺擦して、前記潜像担持体
11上にトナー像を形成する。
【0018】一方、用紙あるいは透明シート等の記録媒
体24は、トレイ22又は23から搬送され、一度レジ
ストレーションロール25で先端をせき止められた後、
所定のタイミングで転写部へと送り出される。送り出さ
れた記録媒体24は潜像担持体11上のトナー像と密着
し、コロトロンなどの転写装置15の作用でトナー像が
記録媒体24上に転写される。
【0019】ところで、トナー像の転写を終えた前記潜
像担持体11は、その後、必要に応じてクリーニング前
処理が施された後、クリーニング装置17により表面に
残ったトナーが掻き取られ、更に除電装置19で表面に
残った電荷を除電される。一方、転写を終えた記録媒体
24は、コロトロンなどの剥離除電器16及び搬送ガイ
ド部材18の先端の図示しない剥離フィンガーにより、
潜像担持体11から分離され、定着器20でトナー像が
記録媒体24に定着された後、画像形成装置の外の排出
トレイ21へと搬出される。
【0020】図4は、二成分現像方式を採用した現像装
置14の概略構成図である。同図において、現像装置1
4は、潜像担持体11に対向して開口する現像ハウジン
グ404を有し、この現像ハウジング404の開口に面
して現像ロール401を配設したものである。この現像
ロール401は、例えば内部に固定配置され且つ複数の
磁極、例えば5極が配列されるマグネットロール412
の外側に、非磁性の現像スリーブ411を回転可能に設
けたものである。ここで、現像スリーブ411と潜像担
持体11との間の周速度については、等しく設定しても
よいが、現像性を向上させるという観点から、現像スリ
ーブ411の周速度が潜像担持体11の周速度よりも速
く設定されている。
【0021】そして、現像ロール401の後方には、仕
切板408を挟んで現像剤撹拌搬送部材402、403
が配設されており、現像剤407を循環搬送している。
更に、405は現像スリーブ411上に搬送されてきた
現像剤の層規制を行う層規制部材であり、この層規制部
材405と現像スリーブ411との間のギャップgは現
像領域での現像性を考慮して適宜選定される。尚、現像
スリーブ411端部には現像剤の漏れを阻止するシール
部材(図示せず)が設けられており、また、符号409
は現像ハウジング404内にトナーを補給するためのト
ナー補給部である。
【0022】特に、本実施の形態では、図5(a)
(b)にように、層規制部材405通過直後の単位面積
当たりの現像剤重量をMa、現像スリーブ411と潜像
担持体11とが対向する現像領域での単位面積当たりの
現像剤重量をMbとした場合に、(Mb−Ma)によっ
て定量化される量を現像剤滞留量と定義する。例えば、
Ma=350g/m2、Mb=400g/m2であれば、
現像剤滞留量は50g/m 2と定義される。本実施の形
態では、現像剤滞留量について、Mb−Ma≧70g/
2を満足することが必要とされる。このとき、現像ス
リーブ411周りの現像剤407の搬送状態を見ると、
図5(a)に示すように、現像スリーブ411と潜像担
持体11とが対向する現像領域から現像スリーブ411
の回転方向下流側にかけて現像剤407が滞留している
状態になっている。
【0023】ここで留意すべき点は、現像スリーブ41
1と現像ハウジング404の開口下縁との間のギャップ
Dの設定である。すなわち、現像スリーブ411と現像
ハウジング404の開口下縁との間のギャップDは、現
像スリーブ411上の残留現像剤の回収性に影響するも
のであり、例えば1mm程度に狭く設定すると、現像ハ
ウジング404内への現像剤の回収能力が向上し過ぎ、
現像剤滞留量が少なくなってしまうため、現像剤の回収
能力が向上し過ぎないように設定することが必要であ
る。逆に、ギャップDが広すぎると、現像ハウジング4
04内のトナークラウドが外部に流出するという事態が
生ずるため、通常1.5〜3mm程度に選定される。
【0024】また、前記現像剤滞留量の条件を満足させ
るために、現像スリーブ411表面に対する現像剤のす
べり効率、例えばトナー形状と現像スリーブ411の表
面粗さとの関係を調べたところ、トナーの形状係数M1
と現像スリーブ411の表面粗さRz(JIS規格)と
の間に、Rz<−0.5×M1+70を満足することが
必要とされる。
【0025】このような本実施の形態に係る現像装置に
よれば、ベタ部に隣接するハーフトーン部を有する静電
潜像を現像したところ、ベタ部の濃度を下げることにな
く、ベタ部に隣接するハーフトーン部にカスレのない高
画質の画像が得られることが確認された。
【0026】また、本実施の形態によれば、現像剤滞留
量を所定量以上に設定するために、トナー形状と現像ス
リーブ411の表面粗さとを適宜選定すればよく、マグ
ネットロール412の磁極のレイアウトや磁束密度を変
更する必要はない。従って、マグネットロール412の
磁極のレイアウトや磁束密度については、専ら現像剤の
基本的な搬送性、現像領域における現像性のみを考慮し
て選定すればよく、現像剤滞留量を決定する上では何等
考慮する必要はない分、現像ロール401の磁力パター
ンの設計が不必要に複雑化することはない。
【0027】
【実施例】実施の形態に係る現像装置を性能評価するた
めに、以下の条件下において、トナーの形状係数M1,
現像スリーブ411の表面粗さRzをパラメータとして
現像剤滞留量Mb−Maを変化させた態様の実施例〜
及び比較例〜を選定し、夫々についてベタ部に隣
接するハーフトーン部についてカスレの有無を調べて評
価した。ここで、評価グレードとしては、目視でカスレ
が全く見られない状態を○とし、ほとんど目立たないが
目視で僅かにカスレが見られる状態を○−、目視で完全
にカスレが見られる状態を×とした。
【0028】◎実験条件 ・現像ロール構成:現像スリーブ411としては例えば
外径φ18〜30mmのものが用いられ、また、マグネ
ットロール412としては例えば5極構成(S1〜S
3,N1,N2)の態様が用いられ、マグネットロール
412の各磁極の磁束密度は、現像スリーブ411上に
おいてS1極(現像極)=120mT、N1極=85m
T、S2極=55mT、N2極=70mT、N3極=7
5mTであり、S1−N3極間角度は略70゜で、他の
N3−N2、N2−S2、S2−N1、N1−S1極間
角度は夫々85゜、75゜、70゜、60゜である。 ・現像スリーブ411と潜像担持体11との間の距離:
0.35mm ・現像スリーブ411と層規制部材405との間の距
離:0.8mm ・現像スリーブ411周速度:320mm/sec.潜
像担持体11の周速度(例えば60mm/sec.)の
2倍 ・現像スリーブ411と現像ハウジング404の開口下
縁との間のギャップ:1.7mm ・現像剤:使用する現像剤は、粒径35μmの磁性キャ
リア(フェライトキャリア)と、乳化重合法で作成した
平均粒径6μmのトナーとをトナー重量濃度6.5%に
充分撹拌したものである。 ・画像形成に必要な電位条件:潜像担持体11の一様帯
電電位として−700V、潜像担持体11上の現像トナ
ー量が最大となる領域に対して施される露光部電位とし
て−300V、背景部カブリを抑制するための現像バイ
アス電位として−560Vが設定されている。
【0029】実験結果を図6に示す。図6によれば、現
像剤滞留量と、ベタ部に隣接するハーフトーン部のカス
レ発生との関係を調べたところ、現像剤滞留量が70g
/m2以上(実施例〜)になると、ベタ部に隣接す
るハーフトーン部のカスレ発生を低減するのに充分なも
のとなることが把握された。これは、現像剤滞留量が7
0g/m2以上になると、現像剤表層の上滑りが起こ
り、これによって、現像領域下流側に常時充分なトナー
が供給されるため、特に、現像スリーブ411が潜像担
持体11より速く回転する態様であっても、現像スリー
ブ411と潜像担持体11との周速差に起因する画質欠
陥原因(カウンターチャージの広がり、不足トナー領域
の広がり)の打ち消し効果が大きくなり、その分、現像
領域における現像性が安定する(例えばベタ部に隣接す
るハーフトーン部へのトナーの供給性が安定する)こと
に基づく。
【0030】続いて、図6において、トナーの形状係数
M1と現像スリーブ411の表面粗さRzとの関係か
ら、70g/m2以上の現像剤滞留量を得る条件を調べ
たところ、図7に示す関係が得られた。尚、図7中、●
は70g/m2以上の現像剤滞留量が得られる実施例
〜のプロット点を示し、▲は70g/m2以上の現像
剤滞留量が得られない比較例〜のプロット点を示
す。すなわち、トナーの形状係数M1が120未満の球
形度の高いトナーにおいて、前記ベタ部に隣接するハー
フトーン部のカスレ発生を低減するのに充分な現像剤滞
留量を得るには、現像スリーブ411の表面粗さRzが
10μm以下の目の細かなものを使用する必要があると
言える。
【0031】この図において、70g/m2以上の現像
剤滞留量が得られる領域と得られない領域とを区分する
ための境界線を点線(Rz=−0.5×M1+70に相
当)で引いたところ、70g/m2以上の現像剤滞留量
を得るためには、トナーの形状係数M1と現像スリーブ
411の表面粗さRzとの関係が、Rz<−0.5×M
1+70を満足する必要があることが把握される。この
条件は、ベタ部に隣接するハーフトーン部のカスレとい
う画像欠陥(現像スリーブ411と潜像担持体11との
周速差に主として起因した画質欠陥)を低減させるため
に、トナー形状に合わせた表面粗さを持った現像スリー
ブ411を選ぶときの重要な指針となるものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
現像剤担持体表面に対する現像剤のすべり効率を調整す
ることにより、現像剤滞留量を所定量以上に設定するよ
うにしたので、潜像担持体と現像剤担持体とが対向する
現像領域の回転方向下流側に現像剤を滞留させた状態で
現像でき、ベタ部に隣接するハーフトーン部に対しても
十分にトナーを供給することが可能になる。このため、
簡単な構成で、ベタ部に隣接するハーフトーン部のカス
レのない常時良好な画質を得ることができる。特に、現
像剤担持体が潜像担持体よりも速い回転速度差を有する
態様にあっては、ベタ部に隣接するハーフトーン部のカ
スレという画質欠陥が顕著な技術的課題になっていた
が、本発明にあっては、現像剤担持体と潜像担持体との
回転速度差の影響を有効に打ち消し、もって、現像剤担
持体と潜像担持体との回転速度差によって顕著に生じて
いた画質欠陥を有効に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る現像装置の概要を示す説明図で
ある。
【図2】 ベタ部に隣接するハーフトーン部のカスレの
発生原理を示す説明する図である。
【図3】 本発明に係る現像装置が組込まれたデジタル
対応の電子写真画像形成装置の実施の一形態を示す説明
図である。
【図4】 実施の形態で用いられる二成分現像方式を採
用した現像装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】 (a)は実施の形態で用いられる現像装置の
現像スリーブ周りの現像剤の搬送状態を示す説明図、
(b)は現像剤滞留量の定量化方法を示す説明図であ
る。
【図6】 各実施例及び各比較例におけるトナーの形状
係数、現像スリーブ上の表面粗さ、現像剤滞留量及びベ
タ部に隣接するハーフトーン部のカスレの有無を示す説
明図である。
【図7】 70g/m2以上の現像剤滞留量を得るため
のトナー形状係数とスリーブ表面粗さとの関係を示すグ
ラフ図である。
【符号の説明】
1…潜像担持体,2…現像剤担持体,3…ハーフトーン
部,4…ベタ部,5…現像剤層,6…トナー,7…カウ
ンターチャージ,8…記録媒体,9…層規制手段,Ma
…層規制手段通過直後の現像剤担持体上の単位面積当た
りの現像剤重量,Mb…現像剤担持体と潜像担持体とが
対向する現像領域における現像剤担持体上の単位面積当
たりの現像剤重量,Mb−Ma…現像剤滞留量,M1…
トナーの形状係数,Rz…表面粗さ(JIS規格),1
1…潜像担持体,14…現像装置,401…現像ロー
ル,402,403…現像剤撹拌搬送部材,404…現
像ハウジング,405…層規制部材,411…現像スリ
ーブ,412…マグネットロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽我 洋雄 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 土屋 敬司 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 鴇田 好美 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 我妻 正博 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 EA05 FA02 FA06 2H027 EA04 2H077 AD02 AD06 AD13 AD18 AD36 CA02 EA03 EA11 FA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤担持体上に層規制手段によりトナ
    ーが含まれる現像剤を所定量供給し、現像剤担持体に対
    向する潜像担持体上の静電潜像をトナーで現像する現像
    装置において、 層規制手段通過直後の現像剤担持体上の単位面積当たり
    の現像剤重量をMa、現像剤担持体と潜像担持体とが対
    向する現像領域における現像剤担持体上の単位面積当た
    りの現像剤重量をMbとした時、 Mb−Maで定義される現像剤担持体上の現像剤滞留量
    がMb−Ma≧70g/m2を満足するように、現像剤
    担持体表面に対する現像剤のすべり効率を調整したこと
    を特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像装置において、 現像剤のすべり効率として、トナー形状及び現像剤担持
    体の表面粗さに着目し、 現像剤に用いるトナーの形状係数M1を、 M1=π×(トナー最大径)2/(4×トナー断面積)
    ×100 で定義し、現像剤担持体の表面粗さ指標としてJIS規
    格Rzを用いたとき、 Rz<−0.5×M1+70を満足することを特徴とす
    る現像装置。
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